JP3818570B2 - 自動2輪車のリヤクッション取付構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、自動2輪車のリヤクッション取付構造に係り、特に車体フレームを軽量化できるようにした有利な構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動2輪車の後輪サスペンションを構成するリヤクッションを一本だけ車体中央へ上下方向にして配置した形式を採用する場合、リヤクッションの下端部をリヤアームの中間部へ取付け、かつ上端部を左右一対のシートレール間に架設されたクロスパイプへ予め設けられている上部クッションブラケットに支持させるようにすることがある。
【0003】
また、特許第2832891号に示されるように、シートレールとその下方に配されるロアフレーム間を連結する補強部材を設け、この補強部材と上部クッションブラケット間をボスで連結し、このボスでリヤクッションの上部を支持するようにしたものもある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、リヤクッションの上部をクロスパイプに設けられた上部クッションブラケットで直接支持する形式では、リヤクッションの大荷重がクロスパイプを介してシートレールへかかるため、シートレールを大径にして強度を高くする必要があり、その結果、車体フレームの重量増大を招くことになった。
【0005】
また、補強部材と前記上部クッションブラケットの2部材でリヤクッションを支持する上記特許構造の場合は、補強部材に荷重を分散できるからシートレールをそれ程大径化する必要がなくなる反面、補強部材の構造が複雑になってしまう。
【0006】
そこで、本願発明はシートレールを大径化することなくかつ補強構造も比較的簡単にできるリヤクッションの取付構造を実現することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため本願発明に係る自動2輪車のリヤクッション取付構造は、エンジンの上方を通って車体の前後方向へ配されたメインフレームと、このメインフレームの後部から左右へ対をなして延出するシートレールと、このシートレールの下方へ配されてシートレールとメインフレーム側とを斜めに連結する左右一対のロアフレームとを備えるとともに、メインフレーム側へ前端を揺動自在に支持され、かつ後端部で後輪を支持するリヤアームと、このリヤアームの中間部とシートレール間に上下を支持されて後輪サスペンションを構成するリヤクッションとを備えた自動2輪車において、
クロスパイプの軸方向両端をシートレールと間隙を形成するように嵌合し、かつシートレールの内側面及び上下面を嵌合してシートレールの上下面と接合される第1の補強部材と、前記リヤクッションの上部を支持する上部クッションブラケットを左右のシートレール間へ架設されたクロスパイプへ取付け、前記シートレールとロアフレーム間を上下に連結する第2の補強部材を設け、これら第1の補強部材と第2の補強部材を接続一体化したことを特徴とする。
【0008】
なお、上記第1の補強部材と第2の補強部材は、それぞれを予め別々に形成して車体フレームへ取付けるとき接続一体化することもできるが、予め単一部材として一体に形成することもできる。
【0009】
【発明の効果】
本願発明によれば、クロスパイプのシートレール接続部を補強する第1の補強部材と、シートレールとロアフレームを上下に連結する第2の補強部材を設け、これら第1の補強部材と第2の補強部材を一体に接続させたので、上部クッションブラケットからクロスパイプへかかるリヤクッションの大荷重を第1の補強部材から第2の補強部材へ分散できる。したがって、第1の補強部材はクロスパイプとシートレールの接続部を補強し、第2の補強部材はリヤクッション支持部近傍のシートレールをそれぞれ補強するとともに、第1の補強部材と第2の補強部材が一体化することによりシートレールに対する十分な補強が可能になる。その結果、シートレールを従来程大径化する必要がなくなり、車体フレーム全体の軽量化を実現できる。
【0010】
なお、第1の補強部材と第2の補強部材は、それぞれが別体に形成されたものでも、または両部材を予め一体にして形成されたものでもよく、別体に形成する場合はそれぞれを小型部品として容易に形成できるとともに各部材の特性を変えることができる。また一体に成形すれば部品点数の削減並びに溶接等の取付工数の削減が可能になる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいてオフロード系自動2輪車に適用された一実施例を説明する。図1乃至図9は実施例に関するものであり、図1は車体全体の側面視図、図2はその後方視図、図3は車体フレーム要部に係る拡側面視図、図4は車体フレーム全体の側面視図、図5はその平面視図、図6はその背面視図、図7は図4の7−7線拡大断面図、図8はリヤクッション支持部を示す側面視拡大図、図9はその9−9線断面図である。
【0012】
まず、図1乃至図3を中心にして車体全体の概略構造を説明する。前輪1及び後輪2の間に配置された水冷4サイクル式のエンジン3を支持する車体フレーム4(図4)はダイヤモンド式であり、メインフレーム5、シートレール6及びロアフレーム7で構成され、エンジン3が車体フレーム4の一部として機能している。
【0013】
メインフレーム5はエンジン3の上方に前後方向へ配され、左右一対をなして設けられる本体部10とエンジン3の後方を上下方向へ配されるピボット部11を備える。
【0014】
ピボット部11の上端は左右の本体部10の後端間に挟まれて溶接され、かつこの溶接部の前方となる本体部10の後部にシートレール6の前端が溶接されている。また、ピボット部11の下端部はロアフレーム7の前部へ溶接されている。ロアフレーム7はシートレール6の下方に左右一対で配設され、シートレール6の後部とピボット部11を連結するとともに、その前端部はピボット部11の下端部よりさらに下方へ延出して下方延出部12をなしている。
【0015】
ピボット部11の中間部にはピボット軸13が設けられ、ここにリヤアーム14の前端が揺動自在に連結されている。リヤアーム14の前端部は左右に二股状をなす軸受部を備え、それぞれをピボット部11の左右各外側面へ重ねてピボット軸13により連結されている。リヤアーム14の後端部には後輪2が支持され、かつ中間部にはシートレール6の中間部との間を上下方向に連結して後輪サスペンションを構成するリヤクッション15が設けられている。
【0016】
本体部10の前端部にはヘッドパイプ16が取付けられ、このヘッドパイプ16を介してフロントフォーク17がハンドル18で操舵可能となるよう回動自在に支持されている。ヘッドパイプ16の前方にはフロントカウル20が取付けられている。
【0017】
図1に示すように、車体フレーム4はフロントカウル20を初めとする複数の車体カバーで覆われ、ヘッドパイプ16より後方部分では、前方から順にフロントカバー21、ラジエタカバー22、タンクカバー23及びリヤカウル24となっている。また、エンジン3の下部前方にはアンダーガード25が設けられている。
【0018】
図1中の符号26はラジエタ、27はシート、28はサイドスタンド、29はメインスタンドである。
【0019】
次に図4乃至図9に基づいて車体フレーム4の詳細を説明する。左右一対の本体部10は、断面略長円形状をなす鉄製の角パイプであり、各前端側はヘッドパイプ16へ溶接され、かつガセット30a及び30bにより補強されている。
【0020】
本体部10の中間部下部にはステー31,32が下方へ向かって突出形成され、後端部にはエンジンハンガ34が下方へ突出形成されている。また、本体部10の後端部にはシートレール6の前端部がガセット35を介して溶接されている。左右の本体部10間はクロスメンバ36で連結されている(図5)。
【0021】
ピボット部11は断面コ字状をなして前方へ開放されかつ上下端が上方又は下方へ開放されている。その上部は左右の本体10の各後端部内側に挟まれた状態で溶接されている。ピボット部11は鉄板等の適宜金属板をプレス成形等によって容易に形成できる。但し、プレス成形以外の適宜方法ににより成型することも任意にできる。
【0022】
図7に示すように、ピボット部11は背面壁38と左右の側壁39を有し、左右の側壁39のそれぞれ対応位置に形成された取付穴40を貫通してクロスパイプ41が架け渡され、側壁39と溶接されている。
【0023】
左右のロアフレーム7は鉄製の角パイプ状をなし、図4に明らかなように、左右のロアフレーム7の前部間にピボット部11の下端部における左右側壁39が挟まれて溶接されている。左右のロアフレーム7の各前端部はピボット部11の下端よりもさらに下方へ突出する下方延出部12をなし、その下端部間にクロスパイプ42が架け渡され、その両端は左右へ突出している。
【0024】
左右の下方延出部12の各下端部には、支持ピース43が溶接され、その前部はエンジンハンガ部44として前方へ突出し、後部はメインスタンド取付部45として後方へ突出している。メインスタンド取付部45にはカラー46が設けられている。
【0025】
支持ピース43はエンジンハンガ部44とメインスタンド取付部45が一体に形成されかつ中央部が下方延出部12の車体内側へ被さる略コ字状断面部が形成されるように鉄板等の適宜金属をプレス成形等して容易に形成でき、この略コ字状断面部へ下方延出部12の下端部車体内側部分を嵌合した状態で総合に溶接されている。
【0026】
さらに、車体左側における下方延出部12の下端部外表面に側面視で重なるようにサイドスタンド取付部47が設けられている。サイドスタンド取付部47は鉄等の適宜金属をプレス成形等の適宜方法によって形成され、上部をクロスパイプ42へ溶接されている。
【0027】
サイドスタンド取付部47の下部は外方へ斜めに開く斜面部47aをなし、ここに取付穴47b及びピン47cが設けられている。なお、本実施例におけるサイドスタンド取付部47は支持ピース43と別体に形成され、かつ車体の左右いずれか一方側へ設けられる。
【0028】
図2及び図6に示すように、左右のメインスタンド取付部45間にはメインスタンド29の回動軸48が入れられ、左右のカラー46と一致させてボルトで締結することによりロアフレーム7へ回動自在に支持される。符号49はリターンスプリングであり、下方延出部12側のステー50とメインスタンド29のステー51間に張設されている。
【0029】
一方、サイドスタンド28はその上端部に形成された二股部52でサイドスタンド取付部47の斜面部47aを挟み、ボルト・ナットにより回動自在に軸着される。サイドスタンド28のリターンスプリング53はピン47cと下部のステー54間に張設されている。
【0030】
ロアフレーム7の後端部はシートレール6の後部下面へ重ねて溶接され、この溶接部近傍にて略コ字状に車体側方へ張り出すグリップ56の一端が設けられている。この溶接部を前後に挟んでグリップ56の一端がロアフレーム7の後端部へ、他端がシートレール6へ取付けられている。
【0031】
左右のシートレール6とロアフレーム7の各中間部には補強プレート57が配設されている。補強プレート57はシートレール6とロアフレーム7を上下に連結し、その上端部近傍にはリヤクッション15の上部を支持するクッションブラケット58が側面視で補強プレート57から前方へずれた位置に設けられている。
【0032】
補強プレート57の下端はロアフレーム7へ溶接され、その溶接部近傍のロアフレーム7にはブラケット59が下方へ突出して設けられ、その下端にピニオンステップ59aが設けられている。
【0033】
図4及び図5に示すように、補強プレート57の上端部はシートレール6の車体内側面へ重なってその長さ方向へ長く延びる補強プレート60と連続一体化している。この補強プレート60は左右のシートレール6の内側面及び上下面を嵌合して上下面と溶接され、かつそれぞれに設けられた穴へ左右のシートレール6間に架け渡されるクロスパイプ61の軸方向両端をシートレール6の表面と間隙dを形成するように嵌合し、嵌合部周囲でクロスパイプ61と溶接されている。このクロスパイプ61の中間部にはクッションブラケット58が溶接されている。
【0034】
クロスパイプ61より後方における左右のシートレール6間には、クロスメンバ62、64が設けられ、各シートレール6の上面にシート支持ステー64が設けられている。(図5)。図4中の符号65は、左右の本体部10の各後端部から側方へ張り出すステーである。
【0035】
次に、車体フレーム4に対するエンジン3及び一部の補機類等に関する配置を説明する。再び図1及び図3において、エンジン3はクランクケース71の中央上部をハンガ34で本体部10の下部へ支持されている。また、クランクケース71の後部はその上方部分がピボット軸13の上方に位置するピボット部12の取付部72で支持され、下方部分がエンジンハンガ部44で支持されている。
【0036】
また、クランクケース71の後部側面にはステップホルダ74が設けられている。ステップホルダ74は上部をピボット軸13へ支持され、下部をクロスパイプ42へ支持される(図2)とともに、下部の前方部分を前方突出部73とする略L字状をなす部材である。
【0037】
このステップホルダ74は鉄板等の適宜金属をプレス成形等の適宜方法で容易に形成されるものであり、前方突出部73の上部にはフロントステップ75が取付けられ、下部には支軸76が設けられている。支軸76にはチェンジペダル77が回動自在に支持され、その回動はチェンジリンク78を介してシフト軸79を回動するようになっている。
【0038】
ピボット部11、シートレール6及びロアフレーム7によって囲まれた側面視略三角形の空間にはエアクリーナ80が配置されている。エアクリーナ80の後部で車体左側は車体中央側へ凹入する逃げ部81をなし、この逃げ部81を利用してリヤクッション15が略車体中央を上下方向へ配設されている。
【0039】
エアクリーナ80は、後輪2の前方に左右の車体フレーム4を横断して配設され、そのリッドは図では見えないが車体右側に設けられて車体右側から開閉可能である。エアクリーナ80は前端下部のステー80aでピボット部11のステー11aへ取付けられ、かつ上部のステー80bをシートレール6へ係合することにより車体フレーム4へ支持されている。
【0040】
エアクリーナ80から前方へ延出するコンチューブ82が接続する気化器83は、ピボット部11を隔ててエアクリーナ80と車体の前後方向へ分離して配置される。また、エンジン3が4サイクル式であってそのシリンダヘッド70へ直線的吸気を可能にするために比較的高い位置に配置され、側面視で本体部10と重なっている。
【0041】
コンチューブ82はエアクリーナ80の上部から延出し、側面視で一部がシートレール6の上部よりも高くなるように配され、左右の本体部10の後部間とピボット部11の上端部で囲まれた空間を通って気化器83へ至るように配管されている。
【0042】
コンチューブ82の前端で気化器83との接続部近傍にはレゾネータ84の一端が取付けられている。レゾネータ84は略水平に前後方向へ配設される長尺管状に形成され、その後端部は燃料タンク85とエアクリーナ80の各前部間の空間内まで延びている。燃料タンク85は左右のシートレール6上に支持され、かつ上方をシート27で開閉されるようになっている。
【0043】
さらに、気化器83より前側における左右の本体部10間にはAICV(エアメインミッションコントロールバルブ)86が設けられ、それぞれチューブ87でシリンダヘッド70と、チューブ88でエアクリーナ80のクリーンサイドと接続されている。チューブ87はステー33で支持される。
【0044】
また、左右の本体部10の前部間中央にはサブエアクリーナ90が配置され、配管91で気化器83の下流側へ接続されている。さらにクランクケース71の後部上面中央からブローバイガスホース92が車体右側へ張り出して本体部10の側方を通過してエアクリーナ80のクリーンサイド前部へ接続するよう配管され、エンジン3側からの熱影響を避けるようになっている。
【0045】
なお、図1及び図2に示すように、エアクリーナ80のリヤカウル24より下方部分及びピボット部11の側方はピボットカバー19で覆われている。ピボットカバー19は樹脂等の適宜部材からなる側面視略Y字状の部材であり、ステップホルダ74の外側へ重なり、中央をエンジン3でステップホルダ74とピボット部11へ共締めされ、かつ上部はリヤカウル24の下端に沿うとともに、前部が本体部10の後端部に設けられているステー65へ取付けられている。
【0046】
また、図3に示す符号93はリザーブタンクであり、車体左側におけるシートレール6とロアフレーム7の間に形成される空間を利用して配設され、側面視で一部が燃料タンク85と重なっている。また、符号8は排気管であり、シリンダヘッド70の前部からクランクケース71の下方へ回り込んで後方へ延び、マフラー9へ接続している。マフラー9は図2に示すように車体右側へ出て後輪2の右側面へ重なってピニオンステップ60の下方へ延びている。
【0047】
次に、リヤクッション15の上部取付構造を詳細に説明する。図8及び図9において、リヤクッション15の上側取付部100は二股状に形成された左右一対のクッションブラケット58間に挟まれてボルト101及びナット102で回動自在に連結されている(図9)。
【0048】
クッションブラケット58が中央に溶接されたクロスパイプ61は、その軸方向両端が補強プレート60を介してシートレール6へ接続されている。シートレール6の上下方向寸法はほぼクロスパイプ61の径と等しい程度の比較的小径のものになっている。
【0049】
補強プレート60は断面コ字状の部材であり、シートレール6の車体内側表面へ溶接されている。また、補強プレート60とクロスパイプ61の接続部もすみ肉溶接等により溶接されている。さらに、補強プレート60の長さ方向後端側では補強プレート57の上端部と連続し、これによりシートレール6とロアフレーム7を上下に連結してシートレール6のリヤクッション15支持部近傍におけるフレーム剛性を高めている。
【0050】
本実施例においては、補強プレート60と補強プレート57は鉄板等の適宜金属材料をプレス成形等により連続一体に形成される単一部材であり、図8に示すように、側面視で補強プレート57がリヤクッション15と重ならないようになっている。なお、補強プレート57は本願発明における第2の補強部材、補強プレート60は同第1の補強部材にそれぞれ対応している。
【0051】
次に本実施例の作用を説明する。リヤクッション15からクッションブラケット58を介してクロスパイプ61へ大荷重が加わると、この荷重は、クロスパイプ61が補強プレート60を介してシートレール6へ支持されているため、シートレール6へ伝達されるとともに、補強プレート60から連続一体の補強プレート57へ伝達される。したがって、リヤクッション15からかかる大荷重はシートレール6及びロアフレーム7へ良好に分散され、シートレール6にかかる荷重を小さくできる。
【0052】
しかも、シートレール6とクロスパイプ61の接続部は補強プレート60で補強し、かつシートレール6とロアフレーム7の間を補強プレート57で連結して補強するとともに、補強プレート60と補強プレート57が一体であるから、リヤクッション15の上側取付部100を支持するクッションブラケット58近傍のフレーム剛性を十分に高くすることができ、その結果、シートレール6を大径化せず、車体フレーム4全体を軽量化できる。また、補強プレート60と補強プレート57を連続一体に形成したので、部品点数を削減し、溶接工数も削減できるので、コストダウンが可能になる。
【0053】
さらに、補強プレート57を側面視でリヤクッション15と重ならないように形成したので、リヤクッション15の側方が開放され、メンテナンスが容易になる。また、補強プレート57は従来例のようにクッションブラケット58と同軸で上側取付部100を支持する必要がないので、補強プレート57並びに補強プレート60の構造を簡単化して製造を容易にできる。
【0054】
そのうえ、補強プレート57と補強プレート60からなる補強構造は、補強プレート60がクロスパイプ61とシートレール6の接続部補強及びシートレール6の補強機能を有し、補強プレート57がシートレール6とロアフレーム7の補強機能を有するので、一部品でこれら全機能を発揮できることになり、多機能化できる。
【0055】
また、図からは明らかでないが、補強プレート57をリヤクッション15と側面視で重なる位置に設けると、車体右側において補強プレート57がエアクリーナ80のリッドと重なる位置となり、その結果リッドの開閉が困難になり、エアクリーナ80のレイアウトやリッドの形状変更に困難な問題が生じかねないが、本実施例ではこのようなおそれを解消できる。
【0056】
なお、本願発明は上記実施例に限定されるものではなく、本願発明の原理内において種々に変形や応用が可能である。例えば、補強プレート57と補強プレート60はそれぞれ別体に形成し、これを溶接により後加工で一体化させることができる。このようにすると、補強プレート57と補強プレート60の肉厚や材質等を異ならせることにより、各部に要求される強度を適切化できる。しかもそれぞれを小型部品として容易に形成できる。
【0057】
また、補強プレート57や補強プレート60は各種の金属材料を用いることができ、かつ成形は鋳造や鍛造等公知の各種方法が適用可能である。さらに、補強プレート57や補強プレート60のシートレール6及びクロスパイプ61に対する結合は、溶接以外にも締結等の公知手法が可能である。さらに、補強プレート57及び60はそれぞれプレート状に限らずボックス状等種々の形状や構造を採用できる。
【0058】
さらにまた、シートレール6は角パイプ状のみならず、丸パイプや中実部材を用いることができる。そのうえ、適用する自動2輪車はオフロード系に限らず、種々の形式のものが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】車体全体の側面視図
【図2】その後方視図
【図3】車体フレーム要部に係る拡側面視図
【図4】車体フレーム全体の側面視図
【図5】その平面視図
【図6】その背面視図
【図7】図4の7−7線拡大断面図
【図8】リヤクッション取付部の拡大側面図
【図9】図8の9−9線断面図
【符号の説明】
3:エンジン、4:車体フレーム、5:メインフレーム、6:シートレール、7:ロアフレーム、10:本体部、11:ピボット部、12:下方延出部、13:ピボット軸、14:リヤアーム、15:リヤクッション、27:シート、57:補強プレート(第2の補強部材)、58:クッションブラケット、60:補強プレート(第1の補強部材)、61:クロスパイプ、100:側取付部、101:ボルト、102:ナット
Claims (2)
- エンジンの上方を通って車体の前後方向へ配されたメインフレームと、このメインフレームの後部から左右へ対をなして延出するシートレールと、このシートレールの下方へ配されてシートレールとメインフレーム側とを斜めに連結する左右一つのロアフレームとを備えるとともに、メインフレーム側へ前端を揺動自在に支持され、かつ後端部で後輪を支持するリヤアームと、このリヤアームの中間部とシートレール間に上下を支持されて後輪サスペンションを構成するリヤクッションとを備えた自動2輪車において、
前記リヤクッションの上部を支持する上部クッションブラケットを左右のシートレール間に架設されたクロスパイプへ取付け、
クロスパイプの軸方向両端をシートレールと間隙を形成するように嵌合し、かつシートレールの内側面及び上下面を嵌合してシートレールの上下面と接合される第1の補強部材と、
前記シートレールとロアフレーム間を上下に連結する第2の補強部材を設け、
これら第1の補強部材と第2の補強部材を接続一体化したことを特徴とする自動2輪車のリヤクッション取付構造。 - 前記第1の補強部材と第2の補強部材が一体に形成されていることを特徴とする請求項1に記載した自動2輪車のリヤクッション取付構造。
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