JP3818201B2 - プラズマディスプレイパネル - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表示デバイスなどに用いるプラズマディスプレイパネルに関するもので、特にプラズマディスプレイパネルの誘電体ガラス層およびMgO層に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図3は、従来の交流型(AC型)のプラズマディスプレイパネルの概略断面図を示したものである。図3において31は、フロート法による硼硅酸ナトリウム系ガラスより成るフロントカバープレート(前面ガラス基板)であり、この前面ガラス基板31上にインジウム−スズ系の透明電極32、またその上のバス電極としての銀電極33から成る表示電極34が存在し、この上をコンデンサの働きをする誘電体ガラス層35と結晶配向面が(111)面に配向した酸化マグネシウム(MgO)誘電体保護層36がおおっている。従来この誘電体ガラス層35には、主に酸化鉛(PbO)、酸化硼素(B23)、酸化硅素(SiO2)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化アルミニウム(Al23)から成る比較的低融点(融点500〜600℃)の酸化鉛系のガラスが用いられてきた(例えば、特開平7−105855公報)。
【0003】
また、上記のMgO誘電体層36は主にMgOを原料に用いた電子ビーム加熱による真空蒸着法により形成されてきた(例えば、特開平5−342991号公報)。
【0004】
尚、37は背面ガラス基板(バックプレート)であり、この背面ガラス基板37上にアドレス電極(銀電極)38および隔壁39蛍光体層40が設けられており、41が放電ガスを封入する放電空間となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
近年ハイビジョンをはじめとする高品位、大画面テレビへの期待が高まっている。CRTは解像度・画質の点でプラズマディスプレイや液晶に対して優れているが、奥行きと重量の点で40インチ以上の大画面には向いていない。一方液晶は、消費電力が少なく、駆動電圧も低いという優れた性能を有しているが、画面の大きさや視野角に限界がある。これに対して、プラズマディスプレイは、大画面の実現が可能であり、すでに40インチクラスの製品が開発されている(例えば、機能材料1996年2月号Vol.16、No.2 7ページ)。
【0006】
しかしながら現行40〜42インチクラスのプラズマディスプレイの画素レベルは、NTSCレベル(画素数640×480個、セルピッチ0.43mm×1.29mm、1セルの面積0.55mm2)である(例えば、機能材料1996年2月号Vol.16、No.2 7ページ)。
【0007】
近年期待されているフルスペックのハイビジョンテレビの画素レベルは、画素数が1920×1125となり、セルピッチも42インチクラスで、0.15mm×0.48mmで1セルの面積は0.072mm2の細かさになる。同じ42インチの大きさでハイビジョンテレビを作成した時、1画素の面積でNTSCと比較すると、1/7〜1/8の細かさとなる。したがって、放電電極(表示電極)間距離が短かくなるばかりでなく放電空間もせまくなるため、従来のNTSCと同じ放電電圧でパネルを駆動させ、輝度と信頼性を確保するためには誘電体ガラス層およびMgO保護層の高耐圧化、高信頼の確保、および高容量化が必要となる。
【0008】
特に誘電体ガラス層およびMgO保護層の高耐圧化、高信頼性化に対しては、これら層中の気泡や欠陥の抑制が必要であり、また、高容量化(セル面積が減少するため、コンデンサとしての同一容量を保障するためには、誘電体ガラスMgO膜厚を薄くする必要がある)に対しては、誘電体ガラス層およびMgO層の膜厚を薄くする必要がある。
【0009】
従来のPbO系誘電体ガラスや真空蒸着法によるMgO膜を用いて誘電体ガラス層やMgO膜を従来より薄く形成し、ハイビジョン用のプラズマディスプレイパネルに適応すると、膜中の気泡や欠陥のためにパネルをエージングする工程での不良率が高くなるという課題があった。
【0010】
また、フロントパネル上の銀電極中の銀が誘電体ガラス焼成時に、ガラス基板側に拡散し、ガラス中のスズイオン(Snイオン)に還元されて、銀のコロイドを発生し、黄色に変色するという課題があったが、特にハイビジョンのような電極ピッチがせまくなると、パネルに黄色のフィルターがかかった状態となり画質上の大きな課題となる。
【0011】
そこで本発明は、誘電体ガラス層やMgO膜の信頼性が高く、画質上の問題もないプラズマディスプレイパネルを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記課題を解決するため従来用いられてきた、PbO−B23−SiO2系、PbO−B23−SiO2−ZnO系またはPbO−B23−SiO2−Al23系の誘電体ガラスにガラスの粘性を低下させ、しかも気泡消滅が容易な金属酸化物を加えることにより誘電体ガラス層が薄くてもピンホールや欠陥が少ないガラス層が形成できるため高耐圧化と高容量化が可能である。またMgO層を従来の真空蒸着法からCVD法に変えることによってMgO層も欠陥が少なくち密な膜が形成されるため、同じく高耐圧化が可能である。上記の手段を取ることによってハイビジョンのようにセルピッチやセル面積が小さいパネルにおいても信頼性の高いパネルが得られる。
【0013】
また、PbO−B23−SiO2系ガラスに遷移金属の酸化物であるCu2O、CoO、Cr23、Fe23、NiO等を小量ガラスに添加することでガラスの粘度を低下させると同時にガラスを青あるいは緑色に着色させAgコロイドの黄色を画質上キャンセルさせることが出来画質の向上が計れる。
【0014】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
以下本発明の実施の形態1におけるプラズマディスプレイパネルについて、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施の形態における交流面放電型プラズマディスプレイパネルの概略断面図を示したものである。図1において、前面ガラス基板11上にスクリーン印刷後焼成することによって得られた第1の電極としての銀電極12を形成し、この上に80重量%の酸化鉛(PbO)、10重量%の酸化硼素(B23)、8重量%の酸化硅素(SiO2)、1重量%の酸化亜鉛(ZnO)、1重量%の酸化カリウム(K2O)から成る誘電体ガラス層13をスクリーン印刷後焼成して、約15μmの膜厚に形成した。
【0015】
次に上記の誘電体ガラス層13上に酸化マグネシウム(MgO)をCVD法(化学蒸着法)にて成膜する方法を図2を参照しながら説明する。尚、誘電体ガラス層13上の保護膜に使用される酸化マグネシウム(MgO)から成る保護層を、CVD法(化学蒸着法)を用いることによって酸化マグネシウムの(100)面に配向させた(100)配向面誘電体保護層14とすることができる。
【0016】
図2は、プラズマディスプレイパネルの保護層を形成する際に用いるCVD装置(本実施の形態では特に熱CVD法を用いる)の概略図を示したものである。
【0017】
図2において、21はアルカリ土類の金属キレートあるいは、シクロペンタジエニル化合物をCVD装置内に輸送するためのアルゴン(Ar)ガスボンベ、22はアルカリ土類の酸化物(MgO)の原料となる金属キレートを加熱して蒸発させる気化器(バブラー)、23はアルカリ土類の酸化物(MgO)の原料となるシクロペンタジエニル化合物を加熱して蒸発させる気化器(バブラー)、24は反応ガスである酸素ボンベ、25はCVD装置本体、26は基板を加熱するヒータ、27は誘電体ガラス層が形成されたガラス基板、28はプラズマCVDを行う時に使う高周波電源、29は排気装置である。
【0018】
先ず、スクリーン印刷後焼成することによって作成された、銀電極上に有機バインダー(10%のエチルセルローズを含むメーターピネオール)を含む、80重量%のPbO、10重量%のB23、8重量%のSiO2、1重量%のZnO、1重量%のK2Oからなる鉛系の誘電体ガラス層をスクリーン印刷法で形成後550℃で10分間焼成して得られたガラス基板27をCVD装置25の350℃に加熱されたヒーター部26上に置き、次にArボンベ21から毎分1lのArガスを125℃に加熱された、アルカリ土類の金属キレートであるマグネシウムジピバブロイルメタン[Mg(C111922]が入った気化器22を通してガラス基板27上に1分間流し同時にボンベ24から反応ガスである酸素(O2)を毎分2lの割合で同じく20秒間ガラス基板27上に流して熱CVDを行い、0.3μmの酸化マグネシウム(MgO)の保護層を形成した(膜形成速度1.0μm/分)。
【0019】
このMgO膜のX線解析を行なった結果、この膜は、(100)面に配向していることがわかった。次に図1を用いて、保護層付き前面パネルと背パネルを張り合せて、プラズマディスプレイパネルを作成する方法を述べる。
【0020】
図1において、スクリーン印刷後焼成することによって得られた第2の電極としての銀電極(アドレス電極)16と高さ0.15mmのガラス製の隔壁17(隔壁の間隔0.15mm)およびその隔壁内に蛍光体層18[蛍光体は、赤色;(YXGd1-X)BO3:Eu3+、緑色;Zn2SiO4:Mn、青色;BaMgAl1017:Eu2+がそれぞれ隔壁で分離されているが、図1には、一色のみを図示している]が設けられた背ガラス基板15を封着用ガラスを用いて前記前面パネルと張り合せ、放電ガス封入の前に、放電空間部19を8×10-7Torr真空度に排気し、放電空間部内に10%キセノン(Xe)ガスを含むヘリウム(He)ガスを放電ガスとして500Torr封入し、交流面放電型プラズマディスプレイとした。
【0021】
次にこれと同じ製造方法でパネルを20枚作成し、パネルのエージングのため放電維持電圧250V、周波数50KHzで4時間放電させた後、パネルの欠陥(エージング中の誘電体のブレイクダウンによる欠陥)を調べた結果、21枚のパネルで、3枚のパネルで欠陥があった。この結果を下記の表の試料番号1に示す。
【0022】
【表1】
Figure 0003818201
【0023】
(実施の形態2)
次に以下では、本発明の実施の形態2におけるプラズマディスプレイパネルについて、図面を参照しながら説明する。本実施の形態は、熱CVD法の代わりにプラズマCVD法によってパネルを形成している点が上記の実施の形態1とは異なる。
【0024】
図1は、本実施の形態を説明するために用いた交流面放電型プラズマディスプレイパネルの概略断面図である。前面ガラス基板11上にスクリーン印刷後焼成することによって得られた銀電極12を形成し、この上に70重量%の酸化鉛(PbO)、13重量%の酸化硼素(B23)、10重量%の酸化硅素(SiO2)、5重量%の酸化亜鉛(ZnO)、2重量%の酸化リチウム(Li2O)から成る鉛系の誘電体ガラス層13をスクリーン印刷後焼却して、約20μmの膜厚に形成した。
【0025】
次にこの誘電体ガラス層上にMgOをプラズマCVD法(プラズマ化学蒸着法)にて成膜する方法を図2を用いて述べる。
【0026】
図2は、プラズマディスプレイパネルの保護層を形成する際に用いるCVD装置の概略図である。図2において、21は、アルカリ土類の金属キレートあるいは、シクロペンタジエニル化合物をCVD装置内に輸送するためのアルゴン(Ar)ガスボンベ、22は、アルカリ土類の酸化物(MgO)の原料となる金属キレートを加熱して蒸発させる気化器(バブラー)、23は、アルカリ土類の酸化物(MgO)の原料となるシクロペンタジエニル化合物を加熱して蒸発させる気化器(バブラー)、24は、反応ガスである酸素ボンベ、25は、CVD装置本体、26は、基板を加熱するヒータ、27は、誘電体ガラス層が形成されたガラス基板、28は、プラズマCVDを行う時に使う高周波電源、29は、排気装置である。
【0027】
先ず、スクリーン印刷後焼成によって得られた銀電極上に、有機バインダー(10%のエチルセルローズを含むメーターピネオール)を含む、70重量%のPbO、13重量%のB23、10重量%のSiO2、5重量%の酸化亜鉛(ZnO)、2重量%の酸化リチウム(Li2O)から成る鉛系の誘電体ガラス層をスクリーン印刷法で形成後550℃で10分間焼成して得られたガラス基板27をCVD装置25の250℃に加熱されたヒーター部26上に置き、次にArボンベ21から毎分1リットル(l)のArガスを125℃に加熱された、マグネシウムのシクロペンタジエニル化合物であるMg(C552が入った気化器21を通してガラス基板27上に1分間流し同時にボンベ24から反応ガスである酸素(O2)を毎分2リットルの割合で同じく1分間ガラス基板27上に流し、次にプラズマを発生させるために反応容器内を排気装置29を使用して、10Torrに減圧し、高周波電源28から13.56MHzの高周波電界を300ワット(300W)で20秒間印加し、プラズマCVDを行い0.3μmの酸化マグネシウム(MgO)の保護層を形成した(膜形成速度0.9μm/分)。
【0028】
このMgO膜のX線解析を行なった結果、この膜は、(100)面に配向していることがわかった。次に図1を用いて保護層付き前面パネルと背パネルを張り合せて、プラズマディスプレイパネルを作成する方法を述べる。
【0029】
図1においてスクリーン印刷後焼成することによって得られた銀電極16と高さ0.15mmのガラス製の隔壁17(隔壁の間隔0.15mm)およびその隔壁内に蛍光体層18[蛍光体は、赤色;(YXGd1-X)BO3:Eu3+、緑色;Zn2SiO4:Mn、青色;BaMgAl1423:Eu2+がそれぞれ隔壁で分離されているが、図1には、一色のみを図示している]が設けられた背ガラス基板15を封着用ガラスを用いて前記前面パネルと張り合せ、放電ガス封入の前に、放電空間部19を8×10-7Torrの真空度に排気し、放電空間部内に20%キセノン(Xe)ガスを含むヘリウム(He)ガスを放電ガスとして600Torr封入し、交流面放電型プラズマディスプレイパネルとした。
【0030】
次にこれと同じ製造方法でパネルを20枚作成し、パネルのエージングのため放電維持電圧250V、周波数50KHzで4時間放電させた後、パネルの欠陥(エージング中の誘電体のブレイクダウンによる欠陥)を調べた結果、21枚のパネルで、2枚のパネルで欠陥が発生していた。この結果を(表1)の試料番号2に示す。
【0031】
以下同様にして、誘電体ガラスの組成、MgOの成膜条件等を変えて、前面ガラスパネル(フロントパネル)を作成し、背面パネル(バックパネル)を張り合せて、プラズマディスプレイパネルを21枚作成し、維持電圧250V、周波数50KHzで4時間エージングした後の欠陥パネルの枚数を(表1)及び下記の表の試料番号3〜27に示す。だだし、試料番号24〜27は本願発明外の比較例の試料である。
【0032】
【表2】
Figure 0003818201
【0033】
上記した(表1)及び(表2)の結果からも明らかなように、誘電体ガラス層の組成を制御することにより、欠陥のない誘電体ガラス層を形成することができる。また、好ましくはMgO層の形成を熱CVD法またはプラズマCVD法とすることにより、欠陥のないMgO膜を形成することができる。そして結果的にはプラズマディスプレイパネルそのものの信頼性を著しく高めることが可能となる。
【0034】
具体的には、PbO−B23−SiO2系の誘電体ガラス層に対しては、金属酸化物1重量%〜10重量%(ただし、金属酸化物は、酸化カリウム(K2O)、酸化リチウム(Li2O)、酸化ナトリウム(Na2O)、酸化銅(Cu2O)、酸化銀(Ag2O)、酸化タリウム(Tl23)、酸化バナジウム(V25)のうちのいずれか一種)を添加する、PbO−B23−SiO2−ZnO系またはPbO−B23−SiO2−Al23系の誘電体ガラスに対しては、金属酸化物1重量%〜10重量%(ただし、金属酸化物は、酸化カリウム(K2O)、酸化リチウム(Li2O)、酸化ナトリウム(Na2O)、酸化銅(Cu2O)、酸化銀(Ag2O)、酸化タリウム(Tl23)、酸化バナジウム(V25)のうちのいずれか一種)を添加することによりガラスの粘性を低下させ、しかも気泡消滅が容易となり、結果として誘電体ガラス層が薄くてもピンホールや欠陥が少ないガラス層が形成できるため高耐圧化と高容量化が可能となる。またMgO層を従来の真空蒸着法からCVD法に変えることによってMgO層も欠陥が少なくち密な膜が形成されるため、同じく高耐圧化が可能である。そして上記の手段を取ることによってハイビジョンのようにセルピッチやセル面積が小さいパネルにおいても信頼性の高いパネルが得られる。
【0035】
また、PbO−B23−SiO2系ガラスに遷移金属の酸化物であるCu2O、CoO、Cr23、Fe23、NiO等を小量ガラスに添加することでガラスの粘度を低下させると同時にガラスを青あるいは緑色に着色させAgコロイドの黄色を画質上キャンセルさせることが出来画質の向上を計ることができる。
【0036】
なお、誘電体ガラス組成においてPbOの範囲を60重量%〜80重量%に限定したのは60重量%以下では、ガラスの融点が高くなり、気泡や欠陥をなくすためには、基板ガラス(フロートガラス)の軟化点以上の温度で誘電体ガラスを焼成しなくてはならず、基板ガラスが変形してしまうため好ましくないためであり、また80重量%以上になると、融点は下るが、誘電体ガラスの熱膨張係数が100×10-7/℃以上になるため、焼成後の冷却時に基板ガラス(熱膨張係数83〜90×10-7/℃)が割れるという問題が発生するため好ましくないためである。
【0037】
また酸化硼素(B23)の範囲を10重量%〜30重量%に限定したのは、10重量%以下ではガラスの流動性が悪く結晶化しやすくなるため好ましくないためであり、また30重量%以上になると融点が高くなり、ガラスの流動温度(気泡がぬける温度)が基板ガラスの軟化点付近になるため好ましくないためである。
【0038】
さらに酸化硅素(SiO2)の範囲を5重量%〜20重量%に限定したのは、5重量%以下では、誘電体ガラスの耐圧が低下するため好ましくなく、20重量%以上では、ガラスの融点が高くなりすぎて好ましくないためである。
【0039】
また酸化亜鉛(ZnO)または酸化アルミニウム(Al23)は、ガラスを安定化させるための添加物で1〜10重量%が適しており、1%以下あるいは10%以上では効果が発揮されない。
【0040】
さらに金属酸化物は、ガラスの流動性を良くし、気泡や欠陥をなくすための添加物であり、1〜10重量%が適している。1%以下では、その効果が発揮されず、10%以上になると耐圧が悪化したり、着色が激しくなったりして好ましくないためである。
【0041】
【発明の効果】
以上述べてきたように、本発明によるPbO−B23−SiO2−MO(金属酸化物)系、PbO−B23−SiO2−ZnO−MO(金属酸化物)系、およびPbO−B23−SiO2−Al23−MO(金属酸化物)系の誘電体ガラス層、および、CVD法によるMgO層を使用した誘電体保護層を用いることにより、信頼性が高く、不良率の少ないプラズマディスプレイパネルが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態におけるプラズマディスプレイパネルの断面図
【図2】本発明の実施の形態におけるプラズマディスプレイパネルを製造する際に用いるCVD装置の概略図
【図3】従来の交流型のプラズマディスプレイパネルの断面図
【符号の説明】
11 前面ガラス基板(フロントカバープレート)
12 銀電極(表示電極)
13 誘電体ガラス層
14 (100)配向面誘電体保護層
15 背面ガラス基板(バックプレート)
16 アドレス電極
17 隔壁
18 蛍光体
19 放電空間
21 アルゴンガスボンベ
22 アルカリ土類(MgO)の金属キレートの気化器
23 アルカリ土類(MgO)のシクロペンタジエニル化合物の気化器
24 酸素ガスボンベ
25 CVD装置
26 基板加熱ヒータ
27 誘電体ガラス層が形成されたガラス基板
28 プラズマを発生させるための高周波電源
29 排気装置
31 前面ガラス基板(フロントカバープレート)
32 透明電極
33 銀電極
34 表示電極
35 誘電体ガラス層
36 (111)配向面誘電体保護層(MgO層)
37 背面ガラス基板(バックプレート)
38 アドレス電極(銀電極)
39 隔壁
40 蛍光体層
41 放電空間

Claims (2)

  1. 第1の電極及び誘電体ガラス層が形成されたフロントカバープレートと、第2の電極及び蛍光体層が形成されたバックプレートとを有し、前記第1の電極と前記第2の電極とが所定の距離離間して対向するよう前記フロントカバープレートと前記バックプレートとを配置するとともに、前記フロントカバープレートと前記バックプレートとの間に隔壁を設置し、前記フロントカバープレート、前記バックプレート及び前記隔壁により形成された空間に放電可能なガス媒体を封入して成るプラズマディスプレイパネルであって、
    前記誘電体ガラス層の組成が、酸化鉛60重量%〜80重量%、酸化硼素10重量%〜30重量%、酸化硅素5重量%〜20重量%、酸化亜鉛1重量%〜5重量%、金属酸化物1重量%〜10重量%(ただし、金属酸化物は、酸化カリウム、酸化リチウム、酸化ナトリウム、酸化銀、酸化タリウムのうちのいずれか一種)であることを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
  2. 第1の電極及び誘電体ガラス層が形成されたフロントカバープレートと、第2の電極及び蛍光体層が形成されたバックプレートとを有し、前記第1の電極と前記第2の電極とが所定の距離離間して対向するよう前記フロントカバープレートと前記バックプレートとを配置するとともに、前記フロントカバープレートと前記バックプレートとの間に隔壁を設置し、前記フロントカバープレート、前記バックプレート及び前記隔壁により形成された空間に放電可能なガス媒体を封入して成るプラズマディスプレイパネルであって、前記誘電体ガラス層の組成が、酸化鉛60重量%〜80重量%、酸化硼素10重量%〜30重量%、酸化硅素5重量%〜20重量%、酸化アルミニウム1重量%〜10重量%、金属酸化物1重量%〜10重量%(ただし、金属酸化物は、酸化カリウム、酸化リチウム、酸化ナトリウム、酸化銀、酸化タリウムのうちのいずれか一種)であることを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
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