JP2001076629A - ガス放電パネルとその製造方法 - Google Patents

ガス放電パネルとその製造方法

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JP2001076629A
JP2001076629A JP25357099A JP25357099A JP2001076629A JP 2001076629 A JP2001076629 A JP 2001076629A JP 25357099 A JP25357099 A JP 25357099A JP 25357099 A JP25357099 A JP 25357099A JP 2001076629 A JP2001076629 A JP 2001076629A
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祐助 高田
Akira Shiokawa
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来より低い駆動電圧で駆動でき、かつ発光
効率の優れたガス放電パネルとその製造方法を提供す
る。 【解決手段】 負のバイアス電圧をフロントパネル20
に印加しつつ、プラズマCVD法、スパッタ法、イオン
プレーティング法から選択した方法により酸化マグネシ
ウム、酸化アルミニウム、スピネルのうち1種類以上よ
りなる保護層242を作製し、当該保護層242の結晶
構造中に2個の自由電子がトラップされた酸素欠陥(F
中心)を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は表示デバイス等に用
いるガス放電パネルとその製造方法に関するものであっ
て、特に高品位のプラズマディスプレイパネルとその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ハイビジョンをはじめとする高品
位で大画面のディスプレイに対する期待が高まっている
中で、CRT、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマ
ディスプレイパネル(PDP)といった各ディスプレイ
装置が各分野において期待に応えるべく研究開発されて
いる。
【0003】従来からテレビのディスプレイとして広く
普及しているCRTは、解像度や画質の点で優れている
が、大型化に伴って奥行き及び重量が増す傾向があり、
40インチ以上の大画面化には不向きである。またLC
Dは消費電力が少なく、奥行きと重量に対する問題も回
避できる利点があるが、実際に大画面化した場合にプロ
セスコストや表示にかかる応答速度などの点で改良すべ
き問題を有している。
【0004】このようなCRTやLCDに対し、ガス放
電表示装置に用いられるPDPは、小さい奥行きでも大
画面化することが比較的容易である。PDPは、2枚の
ガラス板間にストライプ状に形成した隔壁(リブ)と、
隔壁間にRGB各色毎に配置した蛍光体層を有し、隔壁
の長手方向に対して直交配置した複数対の表示電極によ
り、隔壁とガラス板の間の放電空間に封入した放電ガス
(He-Xe系、Ne-Xe系等)中で放電し、これによ
り発生する紫外線(UV)により蛍光体を励起発光して
画面表示するものである。
【0005】このような構造を有するPDPは、すでに
50インチクラスの製品が開発されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】PDPのパネル輝度
は、主として放電ガス中で発生する紫外線の強度に依存
する。現行の40〜42インチクラス(画素数640×
480個、セルピッチ0.43mm×1.29mm、単位
セル面積0.55mm2)のNTSC方式PDPでは、紫
外線(波長約147nm)によって150〜250cd
/m2の発光効率を得ている。
【0007】これに対し、近年注目を集めているハイビ
ジョン型PDPは、例えば42インチクラスで画素数1
920×1125、セルピッチ0.15mm×0.48m
m、および単位セル面積0.072mm2等の性能が要求
されており、現行のPDPの製品に比べて相当に高精細
の構造となる。一般的に紫外線の強度は放電空間の体積
に比例し、発光効率も蛍光体層の紫外線受光面積に依存
する性質があるので、高精細のPDPでは放電空間が小
さくなり発光効率が低下し易い。したがって従来の技術
でハイビジョン型PDPを作製すると、発光効率は30
〜40cd/m2にまで下がると思われる。高精細なPD
Pで良好な画面表示を行うためには、この発光効率を飛
躍的に向上させることが必要となる。
【0008】また高精細なパネルでは、各対の表示電極
の間隙が従来よりも狭くなる。この場合、一般的な放電
ガスの封入圧力下(500〜760Torr)におい
て、各対の表示電極での放電開始電圧は従来より高くな
る(パッシェンの法則)。高精細なPDPでは単位セル
数が多く、これに表示電極の数も比例するため、全体的
なPDPの消費電力は従来よりかなり上昇してしまうこ
とが予想される。低い消費電力の製品が望まれる今日で
は、このような消費電力の増加を抑制する必要がある。
【0009】さらに、高精細なPDPでは走査線数が従
来より約3倍近く増加する。これは、ハイビジョン型P
DPなどの高解像度の画面表示を行うために、従来の約
3倍の走査速度が要求されることを意味する。ここで、
各対の表示電極にパルスを印加してから実際に放電する
までに若干の時間的遅れ(放電遅れ)が生じるといった
性質がある。このため、高精細なPDPで高解像度の画
面表示を行うには、放電遅れを短く抑えることで走査速
度を向上させる必要がある。
【0010】本発明は以上のように、パネル輝度の向
上、消費電力の抑制、走査速度の向上の3点の課題を主
として鑑みてなされたものであって、その目的は、従来
より低い駆動電圧で駆動でき、かつ発光効率の優れたガ
ス放電パネルとその製造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決する手段】上記を解決するために、本発明
は第一の電極と誘電体層が表面にその順に形成された第
一のプレートと、第二のプレートが、前記誘電体層と対
向するように配設されたガス放電パネルとして、前記誘
電体層は、少なくとも第二のプレートに対向する表面が
金属酸化物より構成され、かつ当該金属酸化物の結晶構
造中には2個の自由電子がトラップされた酸素欠陥が含
まれているものとした。
【0012】このような構成の誘電体層によって、放電
開始時に放電ガスの電離などに由来して発生する一次電
子が、少なくとも誘電体層表面の金属酸化物からなる層
(以下、実施の形態および実施例も含めて「保護層」と
いう)の酸素欠陥に衝突し、2個の自由電子が二次電子
として放電空間に放出される。本発明では保護層に2個
の自由電子をトラップする酸素欠陥を存在させているた
め、主として1個の自由電子をトラップする酸素欠陥し
か存在しなかった従来の保護層よりも二次電子が多数得
られる。
【0013】したがって本発明では、同じ電圧を印加し
ても放電空間に比較的豊富な数の電子が存在することに
なり、良好な規模のプラズマが低電力で形成され、優れ
た発光効率のガス放電パネルを実現することが可能とな
る。また豊富な二次電子の存在により、低電圧の印加で
も放電がすばやく形成し易くなるため、走査速度が向上
する効果も期待できる。
【0014】このようなことから、本発明はハイビジョ
ン型のPDPなどのガス放電パネルに特に有効である。
なお前記金属酸化物としては、酸化マグネシウム(Mg
O)、酸化アルミニウム(Al23)、スピネル(Mg
Al24)などが挙げられる。このような本発明のガス
放電パネルは、第一の電極を形成した第一のプレート表
面に誘電体層を形成する第一ステップと、第一のプレー
ト面と第二のプレート面を対向して貼着する第二ステッ
プとを備えるガス放電パネルの製造方法によって、前記
第一ステップにおいて、プラズマCVD装置、スパッタ
装置、イオンプレーティング装置から選択した装置を用
い、当該装置の高周波発生部と第一のプレートとの間に
バイアス電圧を印加しつつ、少なくとも第二のプレート
に対向する表面部分が金属酸化物からなる誘電体層を形
成することにより製造が可能である。
【0015】具体的には後述の実施例で説明するよう
に、以下の条件に設定して製造するのが望ましいという
ことが明らかになっている。すなわちプラズマCVD装
置を用いる場合は、前記第一ステップにおいて、30P
a〜300Paの圧力下で、第一のプレートに─100
V〜─200Vの負のバイアス電圧を印加しつつ、前記
金属酸化物からなる層を形成するのが望ましい。
【0016】またスパッタ装置を用いる場合は、前記第
一ステップにおいて、0.1Pa〜10Paの圧力下
で、第一のプレートに─100V〜─200Vの負のバ
イアス電圧を印加しつつ、前記金属酸化物からなる層を
形成することが望ましい。さらにイオンプレーティング
装置を用いる場合には、前記第一ステップにおいて、
0.01Pa〜1.0Paの圧力条件下で、第一のプレー
トに─500V〜─1500Vの負のバイアス電圧を印
加しつつ、前記金属酸化物からなる層を形成するのが望
ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】1.ガス放電パネル(PDP)の
構成 1─1.PDPの全体的な構成 図1は、本発明の実施の形態に係るガス放電パネルの一
例であるPDP交流面放電型PDP(以下単に「PD
P」という)の主要構成を示す部分的な断面斜視図であ
る。図中、z方向がPDPの厚み方向、xy平面がPD
Pのパネル面に平行な平面に相当する。本PDPは42
インチクラスのハイビジョン仕様に合わせた構成になっ
ている。
【0018】図1に示すように、本PDPは互いに主面
を対向させて配設されたフロントパネル20およびバッ
クパネル26から構成される。フロントパネル20の基
板となるフロントパネルガラス21には、その片面に厚
さ0.1μm、幅150μmの帯状の透明電極220
(230)と、厚さ7μm、幅50μmのバスライン2
21(231)で構成される表示電極22(23)(X
電極23、Y電極22)がx方向に沿って複数対並設さ
れ、各対の表示電極22、23との間隙(約50μm)
で面放電を行うようになっている。
【0019】表示電極22、23を配設したフロントパ
ネルガラス21には、当該ガラス21の面全体にわたっ
て誘電体層24がコートされている。具体的に誘電体層
24は、誘電体層本体241と保護層242とからな
り、フロントパネルガラス21の表面に厚さ約20μm
の誘電体層241本体がコートされた上に厚さ約0.9
μmの保護層242がコートされている。
【0020】バックパネル26の基板となるバックパネ
ルガラス27には、その片面に厚さ5μm、幅60μm
の複数のアドレス電極28がy方向を長手方向として一
定間隔毎(約150μm)でストライプ状に並設され、
このアドレス電極28を内包するようにバックパネルガ
ラス27の全面にわたって厚さ30μmの誘電体膜29
がコートされている。誘電体膜29上には、隣接するア
ドレス電極28の間隙に合わせて高さ100μm、幅3
5μmの隔壁30が配設され、そして隣接する隔壁30
の側面とその間の誘電体膜29の面上には、赤色
(R)、緑色(G)、青色(B)の何れかに対応する蛍
光体層31〜33が形成されている。これらのRGB各
蛍光体層31〜33はx方向に順次配されている。
【0021】このような構成を有するフロントパネル2
0とバックパネル26は、アドレス電極28と表示電極
22、23の互いの長手方向が直交するように対向させ
つつ、両パネル20、26の外周縁部にて接着し封止さ
れている。前記両パネル20、26間にはHe、Xe、
Neなどの希ガス成分からなる放電ガス(封入ガス)が
所定の圧力(従来は通常500〜760Torr程度)
で封入されている。
【0022】隣接する隔壁30間は放電空間38とな
り、隣り合う一対の表示電極22、23と1本のアドレ
ス電極28が放電空間38を挟んで交叉する領域が、画
像表示にかかるセル(不図示)に対応している。x方向
のセルピッチは約160μm、y方向のセルピッチは約
480μmである。そして、このPDPを駆動する時に
は不図示のパネル駆動部によって、アドレス電極28と
表示電極22、23のいずれか(本実施の形態ではこれ
をX電極23とする。なお一般に、当該X電極23はス
キャン電極、Y電極22はサステイン電極と称される)
にパルスを印加し、放電させることにより各セルに書き
込み放電(アドレス放電)を行った後、一対の表示電極
22、23同士にパルスを印加し、放電させることによ
って短波長の紫外線(波長約147nmを中心波長とす
る共鳴線)を発生させ、蛍光体層31〜33を発光させ
て画像表示をなす。
【0023】ここにおいて、本PDPの主たる特徴は保
護層242の構成にある。上記保護層242は、2個の
自由電子をトラップした酸素欠陥(F中心)が結晶構造
中に存在していることを特徴とする。 1─2.本実施の形態の保護層の構成による効果 前述のような構成の保護層を有する本PDPによれば、
PDP駆動時の放電維持期間の初期において各対の表示
電極22、23にパルスが印加されると、当該表示電極
22、23の間隙で放電が開始される。そして次第に保
護層242の表面から放電が放電空間に拡大し、放電ガ
スの原子が電離してプラズマが形成されるようになる。
このとき放電ガスの電離から一次電子が発生し、保護層
242の表面に衝突するが、一次電子が2個の自由電子
をトラップしたF中心に衝突すると、これらの自由電子
が2個とも二次電子となって放電空間38に飛び出る。
【0024】図2は、当該保護層242を中心とするフ
ロントパネル20のz方向断面図である。当図のように
本実施の形態では、一次電子が保護層242のF中心に
衝突すると、理論的に一次電子の倍数の二次電子が得ら
れる。なお、当図ではこの機構を分かり易くするため一
次電子はF中心に衝突するものだけを表示しているが、
当然ながら実際には一次電子は他の領域の保護層242
の表面(従来より存在する1個の自由電子をトラップす
るF中心を含む)、および蛍光体層31〜33等にも衝
突している。
【0025】ここで、二次電子放出係数をγ、放電開始
電圧をVfとするとき、これらの関係は次の数1で表す
ことができる(「プラズマディスプレイ」、共立出版
1983年 pp.43を参照)。 [数1] Vf = E/αln(1/γ+1) なおEとαはともに放電ガスの種類によって決定される
定数である。
【0026】数1に示されるように、放電開始電圧Vf
と二次電子放出係数γとは反比例の関係にあるため、従
来より二次電子の放出量が向上されている本発明の保護
層242によって、二次電子放出係数γは大きい値を取
るため、放電開始電圧Vfは低減されることとなる。そ
の結果、豊富な二次電子によってプラズマが拡大し、良
好な蛍光発光が得られ、パネル輝度が向上する。またプ
ラズマ中の電子数が豊富になるので、アドレス放電時に
おける電圧(書き込み電圧)も抑制され、全体としてP
DPの駆動にかかる消費電力が効率よく低減される。
【0027】また、放電空間38に豊富に二次電子が存
在する状態で書き込み電圧が抑制され、従来より低い電
圧でアドレス放電が行えるようになり、各電極22、2
3、28にパルスを印加してから放電が開始するまでの
時間(放電遅れ)が短くなる(「プラズマディスプレ
イ」 共立出版、pp.50〜51、1982年を参
照)。したがって画面表示にかかる応答性が改善され、
ハイビジョン型PDPなどの走査線が比較的多いガス放
電パネルにおいても良好な表示性能(走査速度)を得る
ことが可能となる。
【0028】なお、MgO以外にも、Al23、MgA
24などの材料で結晶構造に2個の二次電子をトラッ
プするF中心を形成できる(「電気学会放電研究会資
料」ED−98−202 1998年を参照)ので、本
発明ではこれらの材料も保護層242の材料として使用
可能である。以上の保護層242の構成によって、本P
DPでは良好なパネル輝度と優れた発光効率が得られ
る。その理由は、具体的には次のように考察することが
できる。
【0029】1─3.従来と本実施の形態における保護
層の違いについて 前述のように、PDPでは各対の表示電極22、23よ
り生じる放電をもとに放電空間で放電ガスのプラズマを
形成し、このプラズマにより紫外線を発生して蛍光体を
励起発光させるが、蛍光体の発光規模(パネル輝度)は
紫外線の強度に比例する。これは、プラズマに含まれる
電子数を多くして紫外線の強度を高めるとパネル輝度が
向上することを意味する。
【0030】各対の表示電極22、23の放電に由来
し、プラズマに含まれる一次電子は、一対の表示電極2
2、23のうち一方の表示電極22(23)から保護層
242の表面を介して放電空間38へと広がった後、他
方の表示電極23(22)へ再び移動する。ここで、従
来より保護層242の結晶構造中には自由電子をトラッ
プする酸素欠陥(F中心)と呼ばれる部位が存在する。
このF中心に一次電子が衝突すると、酸素欠陥にトラッ
プされていた自由電子が放電空間38に飛び出して二次
電子となる。放電空間38のプラズマは二次電子によっ
ても形成するので、放電空間38に二次電子が充満する
ほど放電規模が拡大される。つまり放電空間38に占め
る二次電子数が多いほどプラズマが大きくなり、パネル
輝度が向上するので、一次電子に対して得られる二次電
子の数は多いほど望ましい(「プラズマディスプレイ」
共立出版(株)pp.47〜49、1982年を参
照)。
【0031】ここで、従来の保護層に存在するF中心は
自由電子を1個しかトラップしない類のものであり、
(Y.CHEN、Phys.Rev.Volume.1
82No.3 pp.182、1969を参照)、1個の
一次電子がF中心に当たっても二次電子は1個しか得ら
れなかった。したがって二次電子を効率よく獲得し、プ
ラズマを拡大してパネル輝度の向上に有効利用すること
は困難とされている。
【0032】これに対し本発明は、保護層242の結晶
構造中に2個の自由電子がトラップされたF中心を形成
し、理論的に1個の一次電子の衝突により2個の二次電
子が得られるように図り、十分な二次電子を獲得してパ
ネル輝度の向上を可能にしている。 1─4.保護層の酸素欠陥(F中心)の存在を確認する
方法 2個の自由電子がトラップされたF中心は、カソードル
ミネッセンス測定において固有の発光ピークを呈するの
で存在が確認できる。具体的にはMgOの場合、波長3
55、574、975nmの各発光ピークを呈し、Al
23の場合、410nmの発光ピーク、さらにMgAl
24の場合、355、410、700nmの各発光ピー
クを呈する。従来より保護層に存在する1個の自由電子
をトラップするF中心のカソードルミネッセンスの発光
ピークは、MgOの場合700nm、Al23の場合3
00nm、MgAl24の場合300nmであることが
知られている(詳しくは、Al23については気象学会
研究会資料ED98-202、pp.23、1998年、
MgOについてはPhys.Rev.B.Volum
e.1 No.4、15、Feb.1970等を参照、
なおMgAl24についてはAl23と同様であると類
推している)。 2.PDPの作製方法 次に、上記PDPの作製方法について、その一例を説明
する。
【0033】2─1.フロントパネルの作製 厚さ約2.6mmのソーダライムガラスからなるフロン
トパネルガラス21の面上に表示電極22、23を作製
する。これにはまず、透明電極220、230を次のフ
ォトエッチングにより形成する。フロントパネルガラス
21の全面に、厚さ約0.5μmでフォトレジスト(例
えば紫外線硬化型樹脂)を塗布する。そして透明電極2
20、230のパターンのフォトマスクを上に重ねて紫
外線を照射し、現像液に浸して未硬化の樹脂を洗い出
す。次に透明電極220、230の材料としてITO等
をフロントパネルガラス21のレジストのギャップに塗
布する。この後に洗浄液などでレジストを除去し、透明
電極220、230を完成する。
【0034】続いて、AgもしくはCr-Cu-Crを主
成分とする金属材料により、前記透明電極220、23
0上に厚さ約7μm、幅50μmのバスライン221、
231を形成する。Agを用いる場合にはスクリーン印
刷法が適用でき、Cr-Cu-Crを用いる場合には蒸着
法またはスパッタ法などが適用できる。以上で表示電極
22、23が形成される。
【0035】次に、表示電極22、23の上から酸化鉛
(PbO)、酸化ホウ素(B23)、有機バインダー
(α─ターピネオールに10%のエチルセルロースを溶
解したもの)をそれぞれ75:15:10の重量比で混
合してなる鉛系ガラスのペーストをフロントパネルガラ
ス21の全面にわたってコートし、焼成(520℃で1
0分)して厚さ約20μmの誘電体層本体241を形成
する。
【0036】次に誘電体層本体241の表面に、酸化マ
グネシウム(MgO)、酸化アルミニウム(Al
23)、スピネル(MgAl24)のいずれかよりな
り、結晶中に2個の電子がトラップされたF中心を有す
る厚さ約0.9μmの保護層242を形成する。なお具
体的な保護層242の形成方法については後述する。以
上でフロントパネル20が作製される。
【0037】2─2.バックパネルの作製 厚さ約2.6mmのソーダライムガラス27からなるバ
ックパネルガラスの表面上に、スクリーン印刷法により
銀(Ag)を主成分とする導電体材料を一定間隔でスト
ライプ状に塗布し、厚さ約5μmのアドレス電極28を
形成する。続いて、アドレス電極28を形成したバック
パネルガラス27の面全体にわたって鉛系ガラスペース
トを厚さ約20〜30μmで塗布して焼成し、誘電体膜
29を形成する。
【0038】次に、誘電体膜29と同じ鉛系ガラス材料
を用いて、誘電体膜29の上に、隣り合うアドレス電極
28の間隙(約150μm)毎に高さ約120μmの隔
壁30を形成する。この隔壁30は、例えば上記ガラス
材料を含むペーストを繰り返しスクリーン印刷し、その
後焼成して形成できる。隔壁30が形成できたら、隔壁
30の壁面と、隣接する隔壁30間で露出している誘電
体膜29の表面に、赤色(R)蛍光体、緑色(G)蛍光
体、青色(B)蛍光体のいずれかを含む蛍光インクを塗
布し、これを乾燥・焼成してそれぞれ蛍光体層31〜3
3とする。
【0039】一般的にPDPに使用されている蛍光体材
料の一例を以下に列挙する。 赤色蛍光体; (YxGd1-x)BO3:Eu3+ 緑色蛍光体; Zn2SiO4:Mn 青色蛍光体; BaMgAl1017:Eu3+(或いはB
aMgAl1423:Eu3+) 各蛍光体材料は、例えば平均粒径約3μm程度の粉末が
使用できる。蛍光体インクの塗布法は幾つかの方法があ
るが、ここでは公知のメニスカス法と称される極細ノズ
ルからメニスカス(表面張力による架橋)を形成しなが
ら蛍光体インクを吐出する方法を用いる。この方法は蛍
光体インクを目的の領域に均一に塗布するのに好都合で
ある。なお、本発明は当然ながらこの方法に限定するも
のではなく、スクリーン印刷法など他の方法も使用可能
である。
【0040】以上でバックパネル26が完成される。な
おフロントパネルガラス21およびバックパネルガラス
27をソーダライムガラスからなるものとしたが、これ
は材料の一例として挙げたものであって、これ以外の材
料でもよい。 2─3.PDPの完成 作製したフロントパネル20とバックパネル26を、封
着用ガラスを用いて貼り合わせる。その後、放電空間3
8の内部を高真空(8×10-7Torr)程度に排気
し、これに所定の圧力(500〜760Torr)でN
e-Xe系やHe-Ne-Xe系、He-Ne-Xe-Ar系
などの放電ガスを封入する。
【0041】以上で、本実施の形態のPDPが完成され
る。次に、保護層242の形成方法について詳細に説明
する。 3.保護層の詳細な形成方法 すでに述べたように、二次電子の放出量が良好な保護層
242を作製するために、本発明では結晶構造中に2個
の自由電子がトラップされたF中心を形成する。このF
中心を形成するには、基本的に保護層242の材料(ソ
ース物質)を高エネルギー状態で誘電体層本体241の
表面に衝突させて堆積させるとよい。具体的には、フロ
ントパネル20に負のバイアス電圧を印加しつつ、以下
に説明するスパッタ法、プラズマCVD法あるいはイオ
ンプレーティング法のいずれかによって保護層242を
形成する。
【0042】3─1.プラズマCVD法による保護層の
形成方法 図3は、プラズマCVD装置の概略図である。本プラズ
マCVD装置40は、内部に高周波発生装置47が配置
されたCVD装置本体45、Arガスボンベ41a(4
1b)、および気化器42(43)等から主として構成
される。図中、CVD装置本体45、気化器42、43
は断面構造が示されている。またフロントパネル20に
ついては図3〜図5にわたり誘電体層本体241を形成
した時点のものを表示している(保護層242は未だ形
成していない)。
【0043】高周波発生装置47は、互いに対向する高
周波発生部471と加熱テーブル472からなる。加熱
テーブル472は、フロントパネル20を誘電体層24
を形成した面を上にして載置し、プレート加熱ヒータ4
6により当該パネル20を加熱するものである。なお、
加熱テーブル472に載置されたフロントパネル20に
はバイアス電源50により負のバイアス電圧が印加され
るようになっている。高周波発生部471は、アースさ
れた高周波電源48によりCVD装置本体45の内部で
高周波を発生する。
【0044】Arガスボンベ41a(41b)は、キャ
リアガスであるArガスをバルブC1(C2)、配管L
1(L3)を介して気化器(バブラー)42(43)に
供給する。気化器42(43)はヒータ42L(43
L)により加熱されるようになっており、内部にAl2
3、MgAl23、MgOのいずれかのソース物質と
なる金属キレート溶液、アセチルアセトン、シクロペン
タジエニル化合物等を保温して蓄えている。これらの液
状のソース物質は、気化器42(43)に配管L1(L
3)を介して供給されるArガスと混合され、配管L2
(L4)を介してCVD装置本体45に送り込まれる。
【0045】なお、金属キレートおよびシクロペンタジ
エニル化合物としては、例えば、Mgのソース物質とし
てMagnesium Dipivaloyl Methane[Mg(C11192
2]、Magnesium Acetylacetone[Mg(C5722]、C
yclopentadienyl Magnesium[Mg(C552]、Magnes
ium Trifluoroacetylacetone[Mg(C25
322]、一方、Alのソース物質としてAluminiumDip
ivaloyl Methane[Al(C111 923]、Aluminium A
cetylacetone[Al(C5723]、Aluminium Triflu
oroacetylacetone[Al(C55323]等が挙げら
れる。
【0046】このような各ソース物質を用いて実際にM
gO、Al23、MgAl24のいずれかのを作製する
場合、MgOやAl23はそれぞれMgもしくはAlの
単一のソース物質、MgAl24はMgとAlのソース
物質を1:2のモル比になるように混合して用いる。O
2ボンベ44は、反応ガスであるO2ガスをCVD装置本
体45に供給する。
【0047】減圧ポンプ49は、CVD装置本体45の
内圧を調整するためのものであり、適宜配管L6により
CVD装置本体45内のガスを外部に排出する。以上の
構成を有するプラズマCVD装置40によれば、保護層
242の形成に際し、予め加熱テーブル472にフロン
トパネル20を載置しておき、プレート加熱ヒータ46
により加熱テーブル472を250〜380℃程度に加
熱する。そしてバルブC1〜C3を開け、Arガス、ソ
ース物質、O2ガスをCVD装置本体45に送り込む。
また、バルブC1〜C3と減圧ポンプ49とを用いてC
VD装置本体45の内圧を30〜300Paに調節す
る。
【0048】続いて高周波電源48により高周波発生装
置47を例えば13.56MHzの高周波で駆動し、C
VD装置本体45内部にプラズマを発生させる。またバ
イアス電源50を用い、─100V〜150Vの負のバ
イアス電圧をフロントパネル20に印加する。この状態
で誘電体層本体241の表面上にソース物質を蒸着さ
せ、保護層242を形成する。
【0049】3─2.スパッタ法による保護層の形成 図4は、スパッタ装置の概略図である。図中、スパッタ
装置本体65は断面構造が示されている。本スパッタ装
置60は、内部に高周波発生装置64が配置されたスパ
ッタ装置本体65、Arガスボンベ61a、O2ガスボ
ンベ61b等から主として構成される。
【0050】高周波発生装置64は、高周波発生部64
1と加熱テーブル642、プレート加熱ヒータ63で構
成され、その構成は前記高周波発生装置47とほぼ同様
である。また、加熱テーブル642に載置されたフロン
トパネル20にはバイアス電源68により負のバイアス
電圧が印加されるようになっている。高周波発生部64
1は、アースされた高周波電源67によりCVD装置本
体65の内部で高周波(例えば13.56MHz)を発
生する。
【0051】なお、高周波発生部641にはフロントパ
ネル20と対向する面に保護層の材料としてMgO、A
23、MgAl24のいずれかの固体のソース物質
(ターゲット材62)が装着されている。またArガス
ボンベ61a(O2ガスボンベ61b)は、バルブC4
(バルブC5)、配管L7(配管L8)を介してスパッ
タ装置本体65と連結され、CVD装置本体65内部に
ガスを供給できるようになっている。
【0052】減圧ポンプ66は、CVD装置本体65の
内圧を調整するためのものであり、適宜配管L9により
CVD装置本体65内のガスを外部に排出する。以上の
構成を有するスパッタ装置60によれば、保護層形成に
際し、誘電体層本体241を上にしてフロントパネル2
0を加熱テーブル642に載置し、予めプレート加熱ヒ
ータ63により加熱テーブル642を所定の温度(25
0℃〜380℃)に加熱する。そしてバルブC4、C5
を開けてArガス、O2ガスをそれぞれスパッタ装置6
0に導入する。また減圧ポンプ66により、CVD装置
本体65の内圧を0.1Pa〜10Paに調節する。
【0053】続いて高周波電源67により高周波発生装
置64を例えば13.56MHzの高周波で駆動し、C
VD装置本体65の内部に本体65にプラズマを発生さ
せながら、同時にバイアス電源64を用いて、−100
V〜─150Vの負の電位をフロントパネル20に印加
する。そしてArイオンをターゲット材62に衝突させ
てこれをスパッタし、誘電体層24上にMgO、Al2
3、MgAl24のいずれかよりなる保護層242を
形成する。
【0054】3─3.イオンプレーティング法による保
護層の形成方法 図5は、イオンプレーティング装置の概略図である。図
中、イオンプレーティング装置本体87は断面構造が示
されている。本イオンプレーティング装置80は、内部
に加熱テーブル82、ホローカソード発生源84、プラ
ズマ発生コイル(高周波発生部)85等が配置されたイ
オンプレーティング装置本体87、Arガスボンベ81
a、O2ガスボンベ81b等から主として構成される。
【0055】加熱テーブル82はプレート加熱ヒータ8
1により加熱され、フロントパネル20に伝熱する。ま
た、不図示のパネル固定器(クリップなど)を備えてお
り、フロントパネル20を誘電体層本体241を形成し
たフロントパネル20の面をプラズマ発生コイル85に
対面させた状態でテーブル表面に固定する。プラズマ発
生コイル85は高周波電源89に接続され、高周波(例
えば13.56MHz)を発生してイオンプレーティン
グ装置本体87内部にArガスのプラズマを発生する。
【0056】減圧ポンプ83はイオンプレーティング装
置本体87の内圧を調節するためのものであり、適宜配
管L12によりイオンプレーティング装置本体87内部
のガスを排出する。ホローカソード蒸発源84は当図か
らは見えないが、上部に円筒形状を有する陰極であっ
て、その内部にソース物質が配置されており、電源89
から供給される電力によりソース物質を蒸発させる。
【0057】以上の構成を有するイオンプレーティング
装置80によれば、フロントパネル20の保護層形成に
際し、予めフロントパネル20を固定した加熱テーブル
82をプレート加熱ヒータ81により200℃に加熱す
る。そしてバルブC6、C7を開け、Arガス、O2
スを配管L10、L11よりイオンプレーティング装置
本体87内部に送り込む。また、減圧ポンプ83により
イオンプレーティング装置本体87の内圧を0.01P
a〜1.0Paに調節する。
【0058】続いて高周波電源88よりプラズマ発生コ
イル85を例えば(13.56MHz)の高周波で駆動
し、イオンプレーティング装置本体87内にプラズマを
発生させる。これと同時に電源89によりホローカソー
ド蒸発源84を駆動し、ソース物質を蒸発させてイオン
プレーティング装置本体87内に充満させる。そしてバ
イアス電源86によりフロントパネル20に─1000
Vの電圧を印加し、フロントパネル20の誘電体層本体
241上に保護層242を形成する。 4.実施例と比較例の作製および性能測定 次に、本実施の形態のPDPを前記作製方法にしたがっ
て作製し、保護層のカソードルミネッセンスのピーク測
定を行い、さらに放電開始電圧Vf、放電維持電圧Vm
を測定した。
【0059】4─1.プラズマCVD法による保護層を
用いたPDP(実施例No.1〜6)の作製 負のバイアス電圧を印加したプラズマCVD法におい
て、気化器の温度、フロントパネル(FP)の加熱温
度、装置内部(雰囲気)の圧力等の各条件を変化させて
保護層を作製し、これを用いたPDPを実施例No.1
〜6とした。
【0060】このときのプラズマCVD法の仕様は次の
通りである。 ・プラズマCVD装置本体の内圧:30Pa〜300P
a ・Arガス流速:1l/min ・O2ガス流速:0.5l/min ・高周波出力:300W (13.56MHz) ・保護層の厚み形成速度:0.9μm/min ここで各実施例の保護層は、実施例No.1〜3ではM
gO、実施例No.4、5ではAl23、実施例No.6
ではMgAl24とした。
【0061】4─2.スパッタ法による保護層を用いた
PDP(実施例No.7〜13)の作製 次に、負のバイアス電圧を印加したスパッタ法におい
て、FPの加熱温度、雰囲気の圧力等の条件を変化させ
て保護層を作製し、これを用いたPDPを実施例No.
7〜13とした。
【0062】ここで各実施例の保護層は、実施例No.
7、8ではMgO、実施例No.9ではAl23、実施
例No.10ではMgAl24とした。また、実施例N
o.11とNo.12はそれぞれリアクティブスパッタに
よってMgまたはAlの金属単体とO2ガスとを反応さ
せ、MgO保護層またはAl23保護層を形成した。さ
らに実施例No.13では、厚さ0.3μmのMgOに厚
さ0.3μmの(Al2 3)を積層して保護層を形成し
た。
【0063】4─3.イオンプレーティング法による保
護層を用いたPDP(実施例No.14〜20)の作製 次に、負のバイアス電圧を印加したイオンプレーティン
グ法において、FPの加熱温度、雰囲気の圧力等の条件
を変化させて保護層を形成し、これを用いたPDPを実
施例No.14〜20とした。
【0064】このときのスパッタ法の仕様は以下の通り
である。 ・スパッタ装置本体の内圧:0.1Pa〜10Pa ・Arガス流速:10cc/min ・O2ガス流速:1cc/min ・高周波出力:500W(13.56MHz) ・保護層の厚み形成速度:0.3μm/min ここで各実施例の保護層は、実施例No.14、15で
はMgO、実施例No.16、17ではAl23、実施
例No.18ではMgAl24、また実施例No.19と
No.20はそれぞれリアクティブイオンプレーティン
グ法によってMgまたはAlの金属単体とO2ガスとを
反応させ、MgO保護層またはAl23保護層を形成し
た。
【0065】4─4.真空蒸着法による保護層を用いた
PDP(比較例No.1〜3)の作製 上記各実施例No.1〜20のPDPとの性能比較を行
うため、従来の一般的な保護層の作製方法である真空蒸
着法を用いて保護層を形成し、これを用いたPDPを比
較例No.1〜3とした。なお、真空蒸着法としては、
MgO、Al23、MgAl24を電子ビームで加熱し
てそれぞれを蒸着した。また、このときの真空蒸着法の
仕様は以下の通りである。 ・真空蒸着装置本体の内圧:0.1Pa ・Arガス流速:10cc/min ・O2ガス流速:1cc/min ・加熱に用いた電子銃の出力:30kW ・保護層の厚み形成速度:0.9μm/min 4─5.カソードルミネッセンスの測定方法 各実施例と各比較例について、保護層の結晶構造中にお
ける酸素欠陥(F中心)の存在を同定するため、カソー
ドルミネッセンスの測定を行った。
【0066】具体的には、Xeフラッシュランプ(浜松
ホトニクス製L2435)と、狭帯域(通過波長254
nm)のバンドパスフィルター(朝日分光製BPF25
4)とを組み合わせて暗室中でXeランプを発光させ、
フィルターの通過光を保護層上にレンズで集光させ、保
護層のカソードルミネッセンスをマルチチャンネル分光
器(大塚電子製MCPD2000)で測定した。
【0067】4─6.放電開始電圧Vf、放電維持電圧
Vmおよびパネル輝度の測定方法 上記各実施例と各比較例について、保護層のF中心によ
る効果を調べるため、PDPの表示電極に交流電源を接
続し、電圧を徐々に印加し、全面で放電が開始した時点
の電圧を放電開始電圧Vfとして測定した。また、放電
開始後に電圧を下げていき、放電が消滅する直前の電圧
を放電維持電圧Vmとして測定した。
【0068】さらにパネル輝度については、パネル全面
が点灯している時の放電維持電圧で測定し、周波数30
KHzで駆動させた時の輝度を測定した。こうして得ら
れた実施例No.1〜20および比較例No.1〜3のカ
ソードルミネッセンスとパネル輝度等の測定結果を、保
護層の作製条件、放電ガスのNe─Xe比率等とともに
以下の表1〜4に示す。
【0069】
【表1】
【0070】
【表2】
【0071】
【表3】
【0072】
【表4】
【0073】5.実施例の性能評価 5─1.実施例No.1〜6(バイアス電圧を印加しつつ
プラズマCVD法で作製したPDP)と比較例No.1
〜3との比較 表1に示されるように、実施例No.1〜3のMgO保
護層ではソース物質の種類に関係なくカソードルミネッ
センスに主として355nm、574nm、700n
m、975nmの各発光ピークが確認された。表4の比
較例No.1のMgO保護層と比較すると、これら4つ
のPDPの保護層では700nmの発光ピークのみが一
致している。このことは、実施例No.1〜3および比
較例No.1のMgO保護層には1個の自由電子がトラ
ップされたF中心が形成された一方、さらに実施例N
o.1〜3のMgO保護層には2個の自由電子がトラッ
プされたF中心が形成されたことを示唆している(Ph
ys.Rev.B.Volume.1 No.4、1
5、Feb.1970を参照)。
【0074】また実施例No.4、5のAl23保護層
のカソードルミネッセンスを測定した結果、これらもソ
ース物質に関係なく300nmと410nmの発光ピー
クが同様に確認された。表4の比較例No.2のAl2
3保護層と比較すると、これら3つのPDPの保護層で
は300nmの発光ピークが一致しており、自由電子1
個をトラップするF中心の存在を表すとともに、実施例
No.4、5のAl2 3保護層には2個の自由電子がト
ラップされたF中心が形成されていると思われる。
【0075】次に実施例No.6のMgAl24保護層
のカソードルミネッセンスを測定した結果には、300
nm、355nm、410nm、700nmの各発光ピ
ークが見られ、比較例No.3のMgAl24保護層で
は300nmの発光ピークが見られる。したがって実施
例No.6および比較例No.3の両方に自由電子1個を
トラップするF中心が形成されており、さらに実施例N
o.6には自由電子2個をトラップしたF中心が形成さ
れたと思われる。
【0076】次に実施例No.1〜6と比較例No.1〜
3のデータを全体的に比較すると、まずパネル輝度にお
いて、比較例No.1〜3(約400cd/m2)に対し
て実施例No.1〜6(500cd/m2)が100cd/
2以上も向上している結果が測定された。次に放電開
始電圧Vfにおいては、比較例No.1〜3(250V
前後)に対し実施例No.1〜6(165〜185V)
が最大80V以上も低減されており、放電維持電圧Vm
に至っては比較例No.1〜3(190〜200V程
度)に対し実施例No.1〜6(98〜118V)が1
00V程度まで低減されているものも見られる。
【0077】このような比較例No.1〜3に対する実
施例No.1〜6の測定結果は、2個の自由電子をトラ
ップしたF中心を保護層に形成したことにより、従来よ
りも二次電子が豊富に得られるようになり、放電空間に
おけるプラズマの規模が二次電子によって低電力でも良
好に拡大できたため、パネル輝度および放電に係る電力
効率の両面において非常に優れた性能が発揮されたもの
と考えられる。
【0078】なお当該表1のデータから、実際にバイア
ス電圧を利用したプラズマCVD法でPDPを作製する
ときは、30〜300Pa程度の圧力下で、かつフロン
トパネルに─100〜─200V程度の負のバイアス電
圧を印加するのが望ましいと言える。 5─2.実施例No.7〜13(バイアス電圧を印加しつ
つスパッタ法で作製したPDP)と比較例No.1〜3
との比較 表2に示すように、実施例No.7、8、11および比
較例No.1のMgO保護層のカソードルミネッセンス
を測定した結果、前記実施例No.1〜6と同じ発光ピ
ークが確認された。したがって実施例No.1〜6等と
同様の考察により、実施例No.7、8および比較例N
o.1のMgO保護層はともに1個の自由電子をトラッ
プするF中心を有し、実施例No.7、8では2個の電
子がトラップされたF中心が形成されたと思われる。
【0079】また実施例No.9、12のAl23保護
層には300nmと410nmの各発光ピークが確認さ
れた。これらのうち410nmの発光ピークは実施例N
o.4、5と同様に2個の自由電子がトラップされたF
中心を示すものと思われる。さらに実施例No.10と
比較例No.3のMgAl24保護層を比較すると、両
者に見られる300nmの発光ピークは1個の自由電子
をトラップしたF中心、それ以外の発光ピークを持つ実
施例No.10には2個の自由電子をトラップするF中
心が形成されていることをそれぞれ表しているのが分か
る。
【0080】なおNo.13の保護層はMgOとAl2
3の積層構造となっているため、MgOとAl23の両
方のピークが得られたものと思われる。次に実施例N
o.7〜13と比較例No.1〜3のデータを全体的に比
較すると、パネル輝度において、実施例No.1〜6と
同様に、比較例No.1〜3(約400cd/m2)に対
し実施例No.7〜13(505cd/m2以上)が10
0cd/m2以上も向上している結果が測定された。次に
放電開始電圧Vfにおいて、比較例No.1〜3(25
0V前後)に対し実施例No.7〜13(185〜19
5V前後)と60V程度の電圧の低減効果が見られた。
さらに放電維持電圧Vmでも比較例No.1〜3(19
0〜200V程度)に対し実施例No.7〜13(12
0V前後)が100V程度まで低減されている。
【0081】比較例No.1〜3に対する実施例No.7
〜13の測定結果も、2個の自由電子をトラップしたF
中心により、従来よりも二次電子が豊富に得られ、プラ
ズマが二次電子によって低電力でも良好に拡大できた結
果、パネル輝度および電力効率などにおいて優れた性能
が発揮されたことを表している。なお当該表2のデータ
から、実際にバイアス電圧を利用したスパッタ法でPD
Pを作製するときは、0.1〜10Pa程度の圧力下
で、かつフロントパネルに─100〜─200V程度の
負のバイアス電圧を印加するのが望ましいと言える。
【0082】5─3.実施例No.14〜20(バイアス
電圧を印加しつつイオンプレーティング法で作製したP
DP)と比較例No.1〜3との比較 表3に示すように、実施例No.14〜20のPDPに
ついて保護層のカソードルミネッセンスを測定した結
果、No.14、15、19のMgO保護層、実施例N
o.16、17、20のAl23保護層、実施例No.1
8のMgAl24保護層のそれぞれについて、表1およ
び表2、表4と同様の各発光ピークが確認された。すな
わちこれら実施例No.14〜20の保護層には、1個
および2個の自由電子をそれぞれトラップするF中心が
形成されていることが示された。
【0083】次に実施例No.14〜20と比較例No.
1〜3のデータを全体的に比較すると、パネル輝度にお
いて、実施例No.1〜13とほぼ同様に、比較例No.
1〜3(約400cd/m2)に対し実施例No.4〜2
0(505cd/m2以上)が100cd/m2以上も向上
している結果が測定された。特に実施例No.20、1
6、25の各Al23保護層においては、それぞれ53
0cd/m2、540cd/m2、525cd/m2と比較的
高いパネル輝度を発揮した。
【0084】また放電開始電圧Vfにおいては、比較例
No.1〜3(250V前後)に対し実施例No.14〜
20(160〜175V前後)と75V程度まで低電圧
を実現できる効果が見られた。さらに放電維持電圧Vm
では、比較例No.1〜3(190〜200V程度)に
対し実施例No.14〜20(105V前後)が100
V程度まで低減されている。これらVm、Vfに関して
は、実施例No.20が最もバランスよく優れるといっ
た結果が得られた(Vf=160V、Vm=100
V)。
【0085】このように実施例No.20がパネル輝
度、電力効率ともに優れているのは、二次電子の放出量
が多いためと思われる。比較例No.1〜3に対する実
施例No.14〜20の測定結果も、2個の自由電子を
トラップしたF中心により、従来よりも二次電子が豊富
に得られ、プラズマが二次電子によって低電力でも良好
に拡大され、パネル輝度および電力効率などにおいて優
れた性能が発揮されたことを表していると思われる。
【0086】なお当該表3のデータから、実際にバイア
ス電圧を利用したイオンプレーティング法でPDPを作
製するときは、0.01〜1.0Pa程度の圧力下で、か
つフロントパネルに─100〜─200V程度の負のバ
イアス電圧を印加するのが望ましいと言える。 6.その他の事項 上記実施の形態および実施例ではハイビジョン型PDP
を作製する例について示したが、当然ながら本発明はこ
れに限定するものではなく、別の規格のPDPやガス放
電パネルに適用してもよい。
【0087】さらに、放電ガスはNe─Xe系に限ら
ず、これ以外の放電ガスであってもよい。また、上記実
施の形態および実施例では保護層に負のバイアス電圧を
印加する例を示したが、本発明はこれに限定せず、プラ
ズマCVD装置、スパッタ装置、イオンプレーティング
装置等の高周波発生部とフロントパネルとの間に上記負
のバイアス電圧に相当する電圧差を設けることができれ
ばよい。
【0088】また、本発明ではプラズマCVD装置、ス
パッタ装置、イオンプレーティング装置のいずれかを組
み合わせてもよく、これによって例えば異なる材料を積
層して保護層を形成するようにしてもよい。さらに、本
発明の保護層を構成する金属酸化物として酸化マグネシ
ウムMgO、酸化アルミニウムAl23、スピネルMg
Al24を挙げたが、これらのいずれかを組み合わせて
保護層を形成してもよいし、これ以外の材料で保護層を
構成しても構わない。
【0089】さらに、上記実施の形態および実施例は誘
電体層本体に保護層を積層し、これを誘電体層とする例
を示したが、誘電体層本体を上記金属酸化物から構成
し、保護層を省略する構成としてもよい。さらに、2個
の自由電子がトラップされたF中心を形成し易くする方
法の一つとして、プラズマCVD装置、スパッタ装置、
イオンプレーティング装置等の内部の雰囲気中における
2濃度を低くしたり、H2等の還元性ガスを添加すると
効果的に上記F中心が形成されることが別の実験により
明らかになっている。本発明ではこのような方法を併用
することによってF中心を形成するようにしてもよい。
【0090】
【発明の効果】以上のことから明らかなように、本発明
は第一の電極と誘電体層が表面にその順に形成された第
一のプレートと、第二のプレートが、前記誘電体層と対
向するように配設されたガス放電パネルであって、前記
誘電体層は、少なくとも第二のプレートに対向する表面
が金属酸化物より構成され、かつ当該金属酸化物の結晶
構造中には2個の自由電子がトラップされた酸素欠陥が
含まれているので、消費電力を上昇させることなく前記
2個の自由電子により放電規模が良好に拡大され、パネ
ル輝度が向上する。また当該自由電子により放電中の電
子数が豊富になるので、放電遅れが改善され、走査速度
の向上が期待できる。したがって従来より低い駆動電圧
で駆動でき、かつ良好な発光効率が得られるので、優れ
たハイビジョン型PDPなどのガス放電パネルを実現が
可能となる。
【0091】このような本発明のガス放電パネルは、第
一の電極を形成した第一のプレート表面に誘電体層を形
成する第一ステップと、第一のプレート面と第二のプレ
ート面を対向して貼着する第二ステップとを備えるガス
放電パネルの製造方法によって、前記第一ステップにお
いて、プラズマCVD装置、スパッタ装置、イオンプレ
ーティング装置から選択した装置を用い、当該装置の高
周波発生部と第一のプレートとの間にバイアス電圧を印
加しつつ、少なくとも第二のプレートに対向する表面部
分が金属酸化物からなる誘電体層を形成することにより
製造が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一適用例である交流面放電型PDPの
部分的な断面斜視図である。
【図2】PDPの厚み方向の部分断面図である。
【図3】プラズマCVD装置の概略図である。
【図4】スパッタ装置の概略図である。
【図5】イオンプレーティング装置の概略図である。
【符号の説明】
20 フロントパネル 21 フロントパネルガラス 22、23 表示電極 24 誘電体層 26 バックパネル 28 アドレス電極 38 放電空間 40 プラズマCVD装置 41a、41b、61a Arガスボンベ 42、43 気化器 42L、43L 液体ソース物質(金属キレートおよ
びシクロペンタジエニル化合物) 42H、43H ヒータ 44、61b O2ガスボンベ 45 プラズマCVD装置本体 46、63、81 プレート加熱ヒータ 47、64 高周波発生装置 48、67、88 高周波電源 49、66、83 減圧ポンプ 50、64、86 バイアス電源 60 スパッタ装置 62 ターゲット材(固体ソース物質) 65 スパッタ装置本体 80 イオンプレーティング装置 82、472、642 加熱テーブル 84 ホローカソード蒸発源 85 プラズマ発生コイル 89 電源 241 誘電体層本体 242 保護層 471、641 高周波発生部 C1〜C7 バルブ L1〜L12 配管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安井 秀明 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 高田 祐助 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 塩川 晃 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 村井 隆一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5C027 AA10 5C040 GA02 GD07 GD09 GE07 GE09 JA07 KA20 MA12

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第一の電極と誘電体層が表面にその順に
    形成された第一のプレートと、第二のプレートが、前記
    誘電体層と対向するように配設されたガス放電パネルで
    あって、 前記誘電体層は、少なくとも第二のプレートに対向する
    表面が金属酸化物より構成され、かつ当該金属酸化物の
    結晶構造中には2個の自由電子がトラップされた酸素欠
    陥が含まれていることを特徴とするガス放電パネル。
  2. 【請求項2】 前記金属酸化物は、酸化マグネシウム、
    酸化アルミニウム、スピネルから選ばれていることを特
    徴とする請求項1に記載のガス放電パネル。
  3. 【請求項3】 第一の電極を形成した第一のプレート表
    面に誘電体層を形成する第一ステップと、第一のプレー
    ト面と第二のプレート面を対向して貼着する第二ステッ
    プとを備えるガス放電パネルの製造方法であって、 前記第一ステップにおいて、プラズマCVD装置、スパ
    ッタ装置、イオンプレーティング装置から選択した装置
    を用い、当該装置の高周波発生部と第一のプレートとの
    間にバイアス電圧を印加しつつ、少なくとも第二のプレ
    ートに対向する表面部分が金属酸化物からなる誘電体層
    を形成することを特徴とするガス放電パネルの製造方
    法。
  4. 【請求項4】 前記第一ステップにおいて形成される誘
    電体層の前記金属酸化物は酸化マグネシウム、酸化アル
    ミニウム、スピネルから選ばれたものであることを特徴
    とする請求項3に記載のガス放電パネルの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記第一ステップにおいて、30Pa〜
    300Paの圧力下で、第一のプレートに─100V〜
    ─200Vの負のバイアス電圧を印加しつつ、プラズマ
    CVD装置により、前記金属酸化物からなる層を形成す
    ることを特徴とする請求項3または4に記載のガス放電
    パネルの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記第一ステップにおいて、0.1Pa
    〜10Paの圧力下で、第一のプレートに─100V〜
    ─200Vの負のバイアス電圧を印加しつつ、スパッタ
    装置により、前記金属酸化物からなる層を形成すること
    を特徴とする請求項3または4に記載のガス放電パネル
    の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記第一ステップにおいて、0.01P
    a〜1.0Paの圧力条件下で、第一のプレートに─5
    00V〜─1500Vの負のバイアス電圧を印加しつ
    つ、イオンプレーティング装置により、前記金属酸化物
    からなる層を形成することを特徴とする請求項3または
    4に記載のガス放電パネルの製造方法。
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