JP2005019391A - 蒸着材料、該蒸着材料を用いたプラズマディスプレイパネルの製造方法及びプラズマ表示装置の製造方法 - Google Patents

蒸着材料、該蒸着材料を用いたプラズマディスプレイパネルの製造方法及びプラズマ表示装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 保護膜表面への不純物ガスの付着を防止してPDPの動作及び製造上の不都合を解消する。
【解決手段】 開示されるPDPの蒸着材料は、透明材料から成る前面基板1及び背面基板2が対向するように配置され、両基板1、2間にプラズマを発生させる放電ガス空間3が形成される構成において、前面基板1の内面に成膜される保護膜8を成膜するための蒸着材料は、グレインの平均粒径が3.0μm以下、望ましくは2.8μm以下の多結晶のMgOから成る焼結体ペレットを用いる。
【選択図】 図1

Description

この発明は、蒸着材料、該蒸着材料を用いたプラズマディスプレイパネル(Plasma Display Panel:以下、PDPとも称する)の製造方法及びプラズマ表示装置の製造方法に係り、詳しくは、PDPの動作中に発生する放電から前面基板の内面を保護するPDP用保護膜(以下、単に保護膜とも称する)を電子ビーム蒸着法又はイオンプレーティング法により成膜するための蒸着材料、PDPの製造方法及びプラズマ表示装置の製造方法に関する。
一般に、PDPを含むプラズマ表示装置は、従来から広く用いられているCRT(Cathode Ray Tube)、あるいは液晶表示装置等のディスプレイ装置と比較して、ちらつきが少なく表示コントラスト比が大きいこと、薄型で大画面が可能であること、応答速度が速いこと等の多くの利点を有しているために、近年コンピュータのような情報処理機器のディスプレイ装置として利用されてる。
このプラズマ表示装置は、動作方式により、電極が透明誘電体層で被覆されて間接的に交流放電の状態で動作させるAC型のものと、電極が放電空間に露出されて直流放電の状態で動作させるDC型のものとに略大別されるが、特に前者は比較的簡単な構造で上述したような大画面化が容易に実現できるので広く用いられている。そのようなAC型プラズマ表示装置の主要部を構成するPDPは、ガラス等の透明材料から成る前面基板及び背面基板が対向するように配置されて、両基板間にプラズマを発生させる放電ガス空間が形成される基本的な構成を有している。
また、AC型プラズマ表示装置の中でも、PDPにおいて、放電セルを形成する上述したような一対の基板の内の一方の基板である前面基板の内面に、水平方向に沿って平行に走査電極と維持電極(共通電極)とから成る一対の行電極である表示電極を配置すると共に、他方の基板である背面基板の内面に、上記行電極と直交するように垂直方向に沿ってデータ電極(アドレス電極)から成る列電極を配置した3電極面放電型の構成のものは、前面基板において行われる面放電時に発生する高エネルギのイオンによる影響を抑えることができるので、長寿命化が図れるため最も広く採用されている。
上述の3電極面放電型のAC型プラズマ表示装置は、背面基板のデータ電極と前面基板の走査電極との間で表示(発光)すべき放電セル(以下、単にセルとも称する)を選択する書き込み放電を行い、続いて前面基板の走査電極と維持電極との間で選択したセルの面放電による維持放電(表示放電)を行うように構成されている。また、そのようなPDPにおいて、背面基板の内面に赤色、緑色及び青色の各蛍光体層を配置するとともに、前面基板の内面の上記各蛍光体層にそれぞれ対向する位置に赤色、緑色及び青色の各カラーフィルタ層を配置するように構成して多色発光を可能にしたカラープラズマディスプレイ装置が提供されている。
ここで、上述したようなPDPにおいては、動作中に発生する放電から前面基板に形成されている表示電極及びこれを覆っている透明誘電体層を保護するために、前面基板の内面に保護膜が形成される。すなわち、この保護膜は、上述したような放電時のイオン衝撃によるスパッタリングから透明誘電体層等を保護する目的で設けられるが、保護膜は放電空間に直接さらされているため、その材質及び膜厚等が放電特性に大きな影響を与える。また、この保護膜は、高い二次電子放出係数(γ係数)を有していることが望ましく、これは放電電圧を下げる効果をもたらす。このような耐スパッタリング性及びγ係数を有している誘電体としては、従来からMgO(酸化マグネシウム)が一般に知られており、保護膜を成膜するために広く用いられている。このMgOから成る保護膜の成膜は、蒸着材料を用いて優れた膜質の形成が容易なEB(Electron Beam:電子ビーム)蒸着法により一般に行われている。
上述したようなMgOから成る保護膜をスパッタ法により成膜する際に用いる蒸着材料であるMgOターゲットの製造方法が開示されている(例えば特許文献1参照)。また、MgOから成る保護膜を真空プロセスにより成膜する際に、MgあるいはMgO及びMg(OH)2(水酸化マグネシウム)を含有する材料を蒸着材料として用いる保護膜の成膜方法及び成膜材料が開示されている(例えば特許文献2参照)。また、MgOから成る保護膜をEB蒸着法により成膜する際に用いる蒸着材料として多結晶MgO蒸着材が開示されている(例えば特許文献3参照)。同多結晶MgO蒸着材は、MgO純度が99.0%以上かつ相対密度が90%以上の多結晶MgOの焼結体ペレットから成り、この焼結体ペレットの平均結晶粒径は3〜100μmのものを用いている。
特開平10−130828号公報 特開2002−69617号公報 特許第3331584号公報
ところで、特許文献1〜3に開示されている従来の蒸着材料及びその製造方法では、以下に説明するような問題がある。
まず、特許文献1には、スパッタ法に用いる蒸着材料としてグレイン(粒子)の平均粒径が0.1〜2μmのMgO粉末が記載されているが、EB蒸着法に用いる蒸着材料については考慮されていない。次に、特許文献2には、蒸着法に用いる蒸着材料としてグレインの平均粒径が約5mmのペレット状のMgO焼結体が記載されているが、ここで示されている蒸着材料のグレインの平均粒径は、後述するように大き過ぎる。また、特許文献3には、EB蒸着法に用いる蒸着材料としてグレインの平均粒径が3〜100μmの焼結体ペレットが記載されているが、ここで示されている蒸着材料のグレインの平均粒径は、後述するように比較的小さいが不適当である。このように特許文献1〜3には、グレインの平均粒径が種々の蒸着材料が記載されている。
ここで、この発明者は検討の結果、PDPにおける前面基板の内面に優れた膜質の保護膜を成膜するためにEB蒸着法によりMgO膜を成膜する場合、蒸着材料のグレインの平均粒径が重要であり、この平均粒径が不適当であると、MgO膜に気孔が多く発生し、密度が低くなり、結晶性が不十分になる等の欠点が生じて、MgO膜の表面に水分等の不純物ガスが多数付着して、PDPの動作及び製造に不都合を生じさせることを見い出した。具体的には、上述したようにEB蒸着法によるMgO膜の成膜時に、蒸着材料のグレインの平均粒径が不適当であることによりMgO膜の表面に水分等の不純物ガスが多数付着すると、PDP内で放電する際の障害となり、PDPのプライミング電圧が高くなるのでコントラスト比が低下し、また高精細パネルでの書き込み時に放電遅れ時間が大きくなるので書き込み電圧が高くなるとともにちらつきが生じ、また高い駆動電圧が必要になるので回路構成が複雑になってコストアップが避けられなくなる。
このような観点から各特許文献をみた場合、特許文献1では、EB蒸着法に用いる蒸着材料については考慮されていないので、上述したようなPDPの動作及び製造上の不都合を解消することができない。また、特許文献2では、EB蒸着法に用いる蒸着材料が記載されているものの、そのグレインの平均粒径は大き過ぎるので、上記不都合を解消することができない。また、特許文献3では、EB蒸着法に用いる蒸着材料としてグレインの平均粒径が3〜100μmの焼結体ペレットが記載されているが、この値は大きすぎて適当でないので、特許文献2と同様に上記不都合を解消することができない。したがって、上述したようなコントラスト比の低下、書き込み電圧の増加及びちらつきの発生、回路構成の複雑化に伴うコストアップ等の不都合を解消することが望まれている。
この発明は、上述の事情に鑑みてなされたもので、保護膜表面への不純物ガスの付着を防止してPDPの動作及び製造上の不都合を解消することができるようにした蒸着材料、該蒸着材料を用いたPDPの製造方法及びプラズマ表示装置の製造方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、プラズマディスプレイパネル用保護膜を電子ビーム蒸着法又はイオンプレーティング法により成膜するための蒸着材料に係り、前記蒸着材料は、多結晶の酸化物又はフッ化物の焼結体ペレットから成り、該ペレットの平均結晶粒径が3μm以下であることを特徴としている。
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の蒸着材料に係り、上記平均結晶粒径が2.8μm以下であることを特徴としている。
また、請求項3記載の発明は、プラズマディスプレイパネル用保護膜を電子ビーム蒸着法又はイオンプレーティング法により成膜するための蒸着材料に係り、前記蒸着材料は、(111)結晶配向強度が単結晶比で90%以下である多結晶の酸化物又はフッ化物の焼結体ペレットから成ることを特徴としている。
また、請求項4記載の発明は、請求項3記載の蒸着材料に係り、上記単結晶比が85%以下であることを特徴としている。
また、請求項5記載の発明は、プラズマディスプレイパネル用保護膜を電子ビーム蒸着法又はイオンプレーティング法により成膜するための蒸着材料に係り、前記蒸着材料は、熱伝導率が略25℃において0.15cal/cm・S・℃以下であることを特徴としている。
また、請求項6記載の発明は、請求項5記載の蒸着材料に係り、上記熱伝導率が0.13cal/cm・S・℃以下である酸化物材料、又はフッ化物材料を用いることを特徴としている。
また、請求項7記載の発明は、請求項1乃至6のいずれか1に記載の蒸着材料に係り、上記酸化物材料又は上記フッ化物材料は、密度が単結晶比で50〜90%であることを特徴としている。
また、請求項8記載の発明は、請求項1乃至6のいずれか1に記載の蒸着材料に係り、上記酸化物材料又は上記フッ化物材料は、気孔率が5〜50%であることを特徴としている。
また、請求項9記載の発明は、請求項1乃至8のいずれか1に記載の蒸着材料に係り、上記酸化物材料は、少なくともMgO、CaO、SrO、BaO、Al23、SiO2、Eu23又はGd23、あるいはこれらの複合されたものから成ることを特徴としている。
また、請求項10記載の発明は、請求項1乃至8のいずれか1に記載の蒸着材料に係り、上記フッ化物材料は、少なくともMgF2、CaF2、SrF2、BaF2、AlF3、SiF4、EuF3又はGdF3、あるいはこれらの複合されたものから成ることを特徴としている。
また、請求項11記載の発明は、プラズマディスプレイパネルの製造方法に係り、請求項1乃至10のいずれか1に記載の蒸着材料を、電子ビーム蒸着法あるいはイオンプレーティング法により形成することを特徴としている。
また、請求項12記載の発明は、プラズマディスプレイパネルを製造する第1の工程と、上記プラズマディスプレイパネルを駆動する回路とともに上記プラズマディスプレイパネルを一つのモジュールとして製造する第2の工程と、画像信号のフォマット変換を行い、上記モジュールに送信するインタフェースを上記モジュールに電気的に接続する第3の工程とを備えるプラズマ表示装置の製造方法に係り、上記第1の工程は、請求項11記載のプラズマディスプレイパネルの製造方法を実施することを特徴としている。
この発明の蒸着材料によれば、保護膜を成膜するための蒸着材料は、グレインの平均粒径が3.0μm以下、望ましくは2.8μm以下の多結晶のMgOから成る焼結体ペレットを用いる。または、保護膜を成膜するための蒸着材料は、グレインの(111)結晶配向強度が単結晶比で90%以下、望ましくは85%以下の多結晶のMgOから成る焼結体ペレットを用いる。または、保護膜を成膜するための蒸着材料は、グレインの熱伝導率が0.15cal/cm・S・℃以下、望ましくは0.13cal/cm・S・℃以下の多結晶のMgOから成る焼結体ペレットを用いる。したがって、保護膜表面への不純物ガスの付着を防止してPDPの動作及び製造上の不都合を解消することができる。
また、この発明の上記蒸着材料を用いたPDPの製造方法によれば、上記蒸着材料を用いてMgOから成る保護膜を成膜するので、保護膜表面に水分等の不純物ガスの付着が低減されるので、動作が安定なPDPを製造することができる。
また、この発明のプラズマ表示装置の製造方法によれば、上記PDPを用いてプラズマ表示装置をモジュール化するので、プラズマ表示装置が故障したような場合に、PDPモジュール毎交換することができ、補修の簡素化及び短時間化を図ることができる。
透明材料から成る前面基板及び背面基板が対向するように配置され、両基板間にプラズマを発生させる放電ガス空間が形成される構成において、前面基板の内面に形成される保護膜を形成するための蒸着材料は、グレインの平均粒径が3.0μm以下、望ましくは2.8μm以下の多結晶のMgOから成る焼結体ペレットを用いる。
図1は、この発明の実施例1である蒸着材料を用いて製造されたPDPの概略構成を示す断面図、図2は同PDPの駆動特性を評価するための駆動波形を示す図、図3は同PDPに適用された蒸着材料のグレイン平均粒径(横軸)とプライミング電圧(縦軸)との関係を示す図、図4は同PDPに適用された蒸着材料のグレイン平均粒径(横軸)と書き込み電圧(縦軸)との関係を示す図、図5は同PDPに適用された蒸着材料のグレイン平均粒径(横軸)とコントラスト比(縦軸)との関係を示す図である。
この例の蒸着材料を用いて製造されたPDPは、図1に示すように、前面基板1と、背面基板2とが対向するように配置されて、両基板1、2間に放電ガス空間3が形成される基本的な構成を有している。
ここで、前面基板1は、ガラス等の透明材料から成る第1の絶縁基板4と、第1の絶縁基板4の内面に一方向(例えば水平方向)に沿って平行に形成されたITO(Indium Tin Oxide)等の透明電極5A、6A及びこれら透明電極5A、6Aの一部にそれぞれ抵抗を小さくするために形成されたAl(アルミニウム)、Cu(銅)、Ag(銀)等から成るバス電極(トレース電極)5B、6Bから成る走査電極5及び維持電極(共通電極)6と、走査電極5及び維持電極6を被覆するPbO(酸化鉛)のような低融点ガラス等から成る透明誘電体層7と、透明誘電体層7を放電から保護するMgOから成る保護膜8とを備えている。
一方、背面基板2は、ガラス等の透明材料から成る第2の絶縁基板11と、第2の絶縁基板11の内面に他方向(例えば垂直方向)に沿って形成されたAl、Cu、Ag等から成るデータ電極(アドレス電極)12と、データ電極12を覆う白色誘電体層13と、He(ヘリウム)、Ne(ネオン)、Xe(キセノン)等の放電用ガスが単独であるいは混合して充填される上述放電ガス空間3を確保するとともに、個々の放電セルを区切るために垂直方向に沿って形成された低融点ガラス等から成る隔壁(リブ)14と、隔壁14の底面及び壁面を覆う位置に形成された放電用ガスの放電により発生する紫外線を可視光に変換する赤色蛍光体層、緑色蛍光体層及び青色蛍光体層に塗り分けられた蛍光体層15とを備えている。なお、図1においては便宜上、走査電極5及び維持電極6とデータ電極12とは同一方向に配置されているように示したが、実際には上述したように、走査電極5及び維持電極6とデータ電極13とは互いに直交する方向に延在して配置されている。
この例では、保護膜8を成膜するために用いる蒸着材料としては、グレインの平均結晶粒径(以下、単に平均粒径と称する)に依存したMgOを用いるようにした点に特徴を有している。
ここで、グレインの平均粒径を1.0μm、2.8μm、5.0μm及び10μmに選んだ4種類の多結晶MgOの焼結体ペレットを蒸着材料として用意した。そして、予め透明誘電体層7まで形成された4種類の基板4が順次に配置された真空チャンバー内で、それぞれの蒸着材料を200℃に保ってEB蒸着法により、順次に各基板4の内面にそれぞれ膜厚が略1μmの保護膜8を成膜して前面基板1を完成させることにより、4種類のPDPを製造した。次に、各PDPについて、MgOから成る蒸着材料の各平均粒径に対応したプライミング電圧、書き込み電圧及びコントラスト比を測定して、〈表1〉に示したようなデータを得た。
Figure 2005019391
図3〜図5は、〈表1〉に基づいたプライミング電圧、書き込み電圧及びコントラスト比の各特性図を示す。ここで、グレインの平均粒径の測定は、走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope:SEM)を用いて、加速電圧20KV、倍率2000倍の条件でMgOペレットを撮影し、視野内の粒径分布を求めて、この粒径分布に基づいて測定した。また、上述のプライミング電圧、書き込み電圧及びコントラスト比の測定は、図2に示したような駆動波形をPDPに印加して行った。同図において、符号P1〜P5は、それぞれ維持パルス、維持消去パルス、プライミングパルス、プライミング消去パルス及び走査パルスを示している。
上述のプライミング電圧とは、プライミング効果があらわれて、PDP全面にわたって正常に対向放電、面放電に移行する最小のプライミング完了電圧を示している。ここで、プライミングとは、壁電荷を蓄積するための予備放電のことを意味し、放電を安定して低電圧で開始するための駆動方法として採用されている。また、上述の書き込み電圧とは、PDP全面にわたって書き込みが終了する最小の電圧を示している。また、上述のコントラスト比は、PDP全面に書き込みを行って白表示したときの輝度(=全白輝度)と、PDP全面に書き込みを行わずに黒表示(プライミング点灯のみ)したときの輝度(=全黒輝度)との比で示される。
〈表1〉及び図3から明らかなように、プライミング電圧に関して、従来において一般に用いられていた平均粒径が10μmの蒸着材料を用いて保護膜を形成したPDPでは相対値として1であったのに対して、平均粒径が5.0μmの蒸着材料を用いて保護膜を形成したPDPでは0.96となり、平均粒径が2.8μmの蒸着材料を用いて保護膜を成膜したPDPでは0.90となり、平均粒径が1.0μmの蒸着材料を用いて保護膜を成膜したPDPでは0.82となり、平均粒径が小さくなるほどプライミング電圧が改善される傾向にあるのが理解される。そして、特に平均粒径を2.8μm及び1.0μmに選んだ例では、平均粒径を10μmに選んだ場合のプライミング電圧に比較してそれぞれ10%、18%改善することができ、著しい効果を得ることができた。一方、グレイン平均粒径の下限値は、常識的な範囲で製造可能な範囲で考えると、0.5μmになる。
同様にして、〈表1〉及び図4から明らかなように、書き込み電圧に関して、従来において一般に用いられていた平均粒径が10μmの蒸着材料を用いて保護膜を形成したPDPでは相対値として1であったのに対して、平均粒径が5.0μmの蒸着材料を用いて保護膜を成膜したPDPでは0.98となり、平均粒径が2.8μmの蒸着材料を用いて保護膜を成膜したPDPでは0.92となり、平均粒径が1.0μmの蒸着材料を用いて保護膜を成膜したPDPでは0.89となり、平均粒径が小さくなるほど書き込み電圧が改善される傾向にあるのが理解される。そして、特に平均粒径を2.8μm及び1.0μmに選んだ例では、平均粒径を10μmに選んだ場合の書き込み電圧に比較してそれぞれ8%、11%改善することができ、著しい効果を得ることができた。一方、グレイン平均粒径の下限値は、常識的な範囲で製造可能な範囲で考えると、0.5μmになる。
同様にして、〈表1〉及び図5から明らかなように、コントラスト比に関して、従来において一般に用いられていた平均粒径が10μmの蒸着材料を用いて保護膜を成膜したPDPでは相対値として1.00であったのに対して、平均粒径が5.0μmの蒸着材料を用いて保護膜を成膜したPDPでは1.02となり、平均粒径が2.8μmの蒸着材料を用いて保護膜を成膜したPDPでは1.10となり、平均粒径が1.0μmの蒸着材料を用いて保護膜を成膜したPDPでは1.19となり、平均粒径が小さくなるほどコントラスト比が改善される傾向にあるのが理解される。そして、特に平均粒径を2.8μm及び1.0μmに選んだ例では、平均粒径を10μmに選んだ場合のコントラスト比に比較してそれぞれ10%、19%改善することができ、著しい効果を得ることができた。一方、グレイン平均粒径の下限値は、常識的な範囲で製造可能な範囲で考えると、0.5μmになる。
上述したように、グレインの平均粒径が小さくなるのに依存してプライミング電圧、書き込み電圧及びコントラスト比が改善されるのは、以下の理由による。
一定のEBパワー(電圧×電流)をMgOペレット(ソース)に印加する際に、グレインの平均粒径が小さいときは、グレイン間の結合エネルギーは小さいために、グレインがより大きなエネルギーを持って昇華することになる。ここで、平均自由工程が一定である雰囲気を考えると、より大きなエネルギーを持って基板に衝突する。このエネルギーは基板上において、安定したサイトに移動するためのエネルギー、結晶成長のためのエネルギー及び他のグレインとの結合エネルギー等として消費される。それゆえ、グレインの平均粒径が小さいほど、基板上でのエネルギーが大きくなるので結晶成長が促進されるようになり、気孔が少なく緻密で、結晶性が十分で、より絶縁性の高いMgOから成る保護膜を成膜することができる。
この結果、MgO膜の表面に水分等の不純物ガスの付着が低減されるので、PDPの動作及び製造に不都合が生じなくなる。すなわち、PDP内で放電する際の障害が排除され、前述したように、PDPのプライミング電圧が低くなるのでコントラスト比が高くなり、また高精細パネルでの書き込み時に放電遅れ時間が小さくなるので書き込み電圧が低くなるとともにちらつきが抑えられ、また高い駆動電圧が不要になるので回路構成が比較的簡単になる。
このように、この例のPDPの蒸着材料によれば、透明材料から成る前面基板1及び背面基板2が対向するように配置され、両基板1、2間にプラズマを発生させる放電ガス空間3が形成される構成において、前面基板1の内面に成膜される保護膜8を成膜するための蒸着材料は、グレインの平均粒径が3.0μm以下、望ましくは2.8μm以下の多結晶のMgOから成る焼結体ペレットを用いるので、基板上でのエネルギーが大きくなるのでMgOの結晶成長が促進されるようになる。
したがって、保護膜表面への不純物ガスの付着を防止してPDPの動作及び製造上の不都合を解消することができる。
図6は、この発明の実施例2であるPDPに適用された蒸着材料の(111)結晶配向強度(横軸)とプライミング電圧(縦軸)との関係を示す図、図7は同PDPの蒸着材料の(111)結晶配向強度(横軸)と書き込み電圧(縦軸)との関係を示す図、図8は同PDPの蒸着材料の(111)結晶配向強度(横軸)とコントラスト比(縦軸)との関係を示す図である。この例の蒸着材料の構成が、上述した実施例1の構成と大きく異なるところは、グレインの(111)結晶配向強度に依存したMgOを用いて保護膜を成膜するようにした点である。
この例では、実施例1で図1に示したように透明材料から成る前面基板1及び背面基板2が対向するように配置され、前記両基板1、2間にプラズマを発生させる放電ガス空間3が形成される構成において、保護膜8を成膜するための蒸着材料としては、グレインの(111)結晶配向強度に依存したMgOを用いるようにした点に特徴を有している。
ここで、グレインの(111)結晶配向強度を単結晶比で0.98、0.90、0.88、0.86及び0.80に選んだ5種類の多結晶MgOの焼結体ペレットを蒸着材料として用意した。そして、予め透明誘電体層7まで形成された5種類の基板4が順次に配置された真空チャンバー内で、それぞれの蒸着材料を200℃に保ってEB蒸着法により、順次に各基板4の内面にそれぞれ膜厚が略1μmの保護膜8を成膜して前面基板1を完成させることにより、5種類のPDPを製造した。そして、各PDPについて、MgOの各単結晶比に対応したプライミング電圧、書き込み電圧及びコントラスト比を測定して、〈表2〉に示したようなデータを得た。
Figure 2005019391
図6〜図9は、〈表2〉に基づいたプライミング電圧、書き込み電圧及びコントラスト比の各特性図を示す。ここで、グレインの(111)結晶配向強度の単結晶比の測定は、X線回析装置(X-Ray Diffractometer:XRD)を用いて、MgOペレットの表面に対してX線を種々の角度で入射させて測定した。その結果から例えば2θ=37°付近の(111)結晶配向のピーク強度を、単結晶の場合の測定値との比で算出した。また、上述のプライミング電圧、書き込み電圧及びコントラスト比の測定は、図2に示したような駆動波形をPDPに印加して行った。
〈表2〉及び図6から明らかなように、プライミング電圧に関して、従来において一般に用いられていた単結晶比0.98の蒸着材料を用いて保護膜を成膜したPDPでは相対値として1であったのに対して、単結晶比が0.90の蒸着材料を用いて保護膜を成膜したPDPでは0.87となり、単結晶比が0.88の蒸着材料を用いて保護膜を成膜したPDPでは0.80となり、単結晶比が0.86の蒸着材料を用いて保護膜を成膜したPDPでは0.77となり、単結晶比が0.80の蒸着材料を用いて保護膜を成膜したPDPでは0.72となり単結晶比が小さくなるほどプライミング電圧が改善される傾向にあるのが理解される。そして、特に単結晶比を0.80〜0.90に選んだ例では、単結晶比を0.98に選んだ場合のプライミング電圧に比較してそれぞれ13〜28%改善することができ、著しい効果を得ることができた。一方、(111)結晶配向強度の単結晶比の下限値は、常識的な範囲で製造可能な範囲で考えると、40%になる。
同様にして、〈表2〉及び図7から明らかなように、書き込み電圧に関して、従来において一般に用いられていた単結晶比0.98の蒸着材料を用いて保護膜を成膜したPDPでは相対値として1であったのに対して、単結晶比が0.90の蒸着材料を用いて保護膜を成膜したPDPでは0.92となり、単結晶比が0.88の蒸着材料を用いて保護膜を成膜したPDPでは0.86となり、単結晶比が0.86の蒸着材料を用いて保護膜を成膜したPDPでは0.84となり、単結晶比が0.80の蒸着材料を用いて保護膜を成膜したPDPでは0.81となり単結晶比が小さくなるほど書き込み電圧が改善される傾向にあるのが理解される。そして、特に単結晶比を0.80〜0.90に選んだ例では、単結晶比を0.98に選んだ場合の書き込み電圧に比較してそれぞれ8〜19%改善することができ、著しい効果を得ることができた。一方、(111)結晶配向強度の単結晶比の下限値は、常識的な範囲で製造可能な範囲で考えると、40%になる。
同様にして、〈表2〉及び図8から明らかなように、コントラスト比に関して、従来において一般に用いられていた単結晶比0.98の蒸着材料を用いて保護膜を成膜したPDPでは相対値として1.00であったのに対して、単結晶比が0.90の蒸着材料を用いて保護膜を成膜したPDPでは1.10となり、単結晶比が0.88の蒸着材料を用いて保護膜を成膜したPDPでは1.12となり、単結晶比が0.86の蒸着材料を用いて保護膜を成膜したPDPでは1.18となり、単結晶比が0.80の蒸着材料を用いて保護膜を成膜したPDPでは1.28となり単結晶比が小さくなるほどコントラスト比が改善される傾向にあるのが理解される。そして、特に単結晶比を0.80〜0.90に選んだ例では、単結晶比を0.98に選んだ場合のコントラスト比に比較してそれぞれ10〜28%改善することができ、著しい効果を得ることができた。一方、(111)結晶配向強度の単結晶比の下限値は、常識的な範囲で製造可能な範囲で考えると、40%になる。
上述したように、グレインの(111)結晶配向強度の単結晶比が小さくなるのに依存してプライミング電圧、書き込み電圧及びコントラスト比が改善されるのは、以下の理由による。一定のEBパワー(電圧×電流)をMgOペレット(ソース)に印加する際に、グレインの(111)結晶配向強度の単結晶比が小さいときは、グレイン間の結合エネルギーは小さいために、前述した実施例1の場合と略同様な理由により、グレインの(111)結晶配向強度の単結晶比が小さいほど、基板上でのエネルギーが大きくなるので結晶成長が促進されるようになり、気孔が少なく緻密で、結晶性が十分で、より絶縁性の高いMgOから成る保護膜を成膜することができる。
この結果、MgO膜の表面に水分等の不純物ガスの付着が低減されるので、PDPの動作及び製造に不都合が生じなくなる。すなわち、PDP内で放電する際の障害が排除され、前述したように、PDPのプライミング電圧が低くなるのでコントラスト比が高くなり、また高精細パネルでの書き込み時に放電遅れ時間が小さくなるので書き込み電圧が低くなるとともにちらつきが抑えられ、また高い駆動電圧が不要になるので回路構成が比較的簡単になる。
このように、この例のPDPの蒸着材料によれば、透明材料から成る前面基板1及び背面基板2が対向するように配置され、両基板1、2間にプラズマを発生させる放電ガス空間3が形成される構成において、前面基板1の内面に成膜される保護膜8を成膜するための蒸着材料は、グレインの(111)結晶配向強度が単結晶比で90%以下、望ましくは85%以下の多結晶のMgOから成る焼結体ペレットを用いるので、基板上でのエネルギーが大きくなるのでMgOの結晶成長が促進されるようになる。
したがって、この例によっても実施例1と略同様な効果を得ることができる。
図9は、この発明の実施例3であるPDPに適用されたの蒸着材料の熱伝導率(横軸)とプライミング電圧(縦軸)との関係を示す図、図10は同PDPの蒸着材料の熱伝導率(横軸)と書き込み電圧(縦軸)との関係を示す図、図11は同PDPの蒸着材料の熱伝導率(横軸)とコントラスト比(縦軸)との関係を示す図である。この例の蒸着材料の構成が、上述した実施例1の構成と大きく異なるところは、グレインの熱伝導率に依存したMgOを用いて保護膜を成膜するようにした点である。
この例では、実施例1で図1に示したように透明材料から成る前面基板1及び背面基板2が対向するように配置され、前記両基板1、2間にプラズマを発生させる放電ガス空間3が形成される構成において、保護膜8を成膜するための蒸着材料としては、グレインの熱伝導率に依存したMgOを用いるようにした点に特徴を有している。
ここで、グレインの熱伝導率を略25℃において0.18、0.15及び0.12al/cm・S・℃に選んだ3種類の多結晶MgO焼結体ペレットを蒸着材料として用意した。そして、予め透明誘電体層7まで形成された3種類の基板4が順次に配置された真空チャンバー内で、それぞれの蒸着材料を200℃に保ってEB蒸着法により、順次に各基板4の内面にそれぞれ膜厚が略1μmの保護膜8を成膜して前面基板1を完成させることにより、3種類のPDPを製造した。そして、各PDPについて、MgOの熱伝導率に対応したプライミング電圧、書き込み電圧及びコントラスト比を測定して、〈表3〉に示したようなデータを得た。
Figure 2005019391
図9〜図11は、〈表3〉に基づいたプライミング電圧、書き込み電圧及びコントラスト比の各特性図を示す。ここで、グレインの熱伝導率の測定は、レーザフラッシュ法により行った。MgOペレットはφ5.5mm×1mm厚に加工して、略25℃の環境下でその表面にレーザ光を照射して測定した。また、上述のプライミング電圧、書き込み電圧及びコントラスト比の測定は、図2に示したような駆動波形をPDPに印加して行った。
〈表3〉及び図9から明らかなように、プライミング電圧に関して、従来において一般に用いられていた熱伝導率が0.18cal/cm・S・℃の蒸着材料を用いて保護膜を成膜したPDPでは相対値として1であったのに対して、熱伝導率が0.15cal/cm・S・℃の蒸着材料を用いて保護膜を成膜したPDPでは0.90となり、熱伝導率が0.12cal/cm・S・℃の蒸着材料を用いて保護膜を成膜したPDPでは0.82となり、熱伝導率が小さくなるほどプライミング電圧が改善される傾向にあるのが理解される。そして、特に熱伝導率を0.15及び0.12cal/cm・S・℃に選んだ例では、熱伝導率を0.18cal/cm・S・℃に選んだ場合のプライミング電圧に比較してそれぞれ10%、18%改善することができ、著しい効果を得ることができた。一方、熱伝導率の下限値は、常識的な範囲で製造可能な範囲で考えると、0.04cal/cm・S・℃になる。
同様にして、〈表3〉及び図10から明らかなように、書き込み電圧に関して、従来において一般に用いられていた熱伝導率が0.18cal/cm・S・℃の蒸着材料を用いて保護膜を成膜したPDPでは相対値として1であったのに対して、熱伝導率が0.15cal/cm・S・℃の蒸着材料を用いて保護膜を成膜したPDPでは0.92となり、熱伝導率が0.12cal/cm・S・℃の蒸着材料を用いて保護膜を成膜したPDPでは0.89となり、熱伝導率が小さくなるほど書き込み電圧が改善される傾向にあるのが理解される。そして、特に熱伝導率を0.15及び0.12cal/cm・S・℃に選んだ例では、熱伝導率を0.18cal/cm・S・℃に選んだ場合の書き込み電圧に比較してそれぞれ8%、11%改善することができ、著しい効果を得ることができた。一方、熱伝導率の下限値は、常識的な範囲で製造可能な範囲で考えると、0.04cal/cm・S・℃になる。
同様にして、〈表3〉及び図11から明らかなように、コントラスト比に関して、従来において一般に用いられていた熱伝導率0.18cal/cm・S・℃の蒸着材料を用いて保護膜を成膜したPDPでは相対値として1.00であったのに対して、熱伝導率0.15cal/cm・S・℃の蒸着材料を用いて保護膜を成膜したPDPでは1.10となり、熱伝導率0.12cal/cm・S・℃の蒸着材料を用いて保護膜を成膜したPDPでは1.19となり、熱伝導率が小さくなるほどコントラスト比が改善される傾向にあるのが理解される。そして、特に熱伝導率を0.15及び0.12cal/cm・S・℃に選んだ例では、熱伝導率を0.18cal/cm・S・℃に選んだ場合のコントラスト比に比較してそれぞれ10%、19%改善することができ、著しい効果を得ることができた。一方、熱伝導率の下限値は、常識的な範囲で製造可能な範囲で考えると、0.04cal/cm・S・℃になる。
上述したように、グレインの熱伝導率が小さくなるのに依存してプライミング電圧、書き込み電圧及びコントラスト比が改善されるのは、以下の理由による。一定のEBパワー(電圧×電流)をMgOペレット(ソース)に印加する際に、グレインの熱伝導率が小さいときは、グレイン間の結合エネルギーは小さいために、前述した実施例1の場合と略同様な理由により、グレインの熱伝導率が小さいほど、基板上でのエネルギーが大きくなるので結晶成長が促進されるようになり、気孔が少なく緻密で、結晶性が十分で、より絶縁性の高いMgOから成る保護膜を成膜することができる。
この結果、MgO膜の表面に水分等の不純物ガスの付着が低減されるので、PDPの動作及び製造に不都合が生じなくなる。すなわち、PDP内で放電する際の障害が排除され、前述したように、PDPのプライミング電圧が低くなるのでコントラスト比が高くなり、また高精細パネルでの書き込み時に放電遅れ時間が小さくなるので書き込み電圧が低くなるとともにちらつきが抑えられ、また高い駆動電圧が不要になるので回路構成が比較的簡単になる。
このように、この例のPDPの蒸着材料によれば、透明材料から成る前面基板1及び背面基板2が対向するように配置され、両基板1、2間にプラズマを発生させる放電ガス空間3が形成される構成において、前面基板1の内面に成膜される保護膜8を成膜するための蒸着材料は、グレインの熱伝導率が0.15cal/cm・S・℃以下、望ましくは0.13cal/cm・S・℃以下の多結晶のMgOから成る焼結体ペレットを用いるので、基板上でのエネルギーが大きくなるのでMgOの結晶成長が促進されるようになる。
したがって、この例によっても実施例1と略同様な効果を得ることができる。
図12は、この発明の実施例4であるPDPの製造方法により製造されたPDPの概略構成を示す斜視図、図13は同PDPの製造方法を工程順に示す工程図である。この例のPDPの製造方法は、実施例1〜3の蒸着材料を用いて保護膜を成膜する点に特徴を有している。
この例のPDP70は、図12に示すように、前面基板71と、背面基板72とが対向するように配置されて、両基板71、72間に放電ガス空間73が形成される基本的な構成を有している。
ここで、前面基板71は、図12に示すように、ガラス等の透明材料から成る第1の絶縁基板74と、第1の絶縁基板74の内面に水平方向Hに沿って平行に形成されたITO等の透明電極75A、76A及びこれら透明電極75A、76Aの一部にそれぞれ抵抗を小さくするために形成されたAl、Cu、Ag等から成るバス電極(トレース電極)75B、76Bから成る走査電極75及び維持電極(共通電極)76と、走査電極75及び維持電極76を被覆するPbOのような低融点ガラス等から成る透明誘電体層77と、透明誘電体層77を放電から保護するMgOから成る保護膜78とを備えている。
ここで、保護膜78は、実施例1〜3の蒸着材料を用いて成膜される。このような保護膜78は、実施例1〜3で説明したように、グレインの平均粒径が0.5〜3.0μmである多結晶のMgOから成る焼結体ペレット、グレインの(111)結晶配向強度が単結晶比で65〜90%である多結晶のMgOから成る焼結体ペレット、あるいはグレインの熱伝導率が0.09〜0.15cal/cm・S・℃である多結晶のMgOから成る焼結体ペレット用いて成膜されるので、表面に水分等の不純物ガスの付着が低減される。したがって、前述したようにPDPの動作及び製造上の不都合を解消できる保護膜78が成膜される。
一方、背面基板72は、図12に示すように、ガラス等の透明材料から成る第2の絶縁基板81と、第2の絶縁基板81の内面に水平方向Hと直交する垂直方向Vに沿って形成されたAl、Cu、Ag等から成るデータ電極(アドレス電極)83と、データ電極83を覆う白色誘電体層84と、He、Ne、Xe等の放電用ガスが単独であるいは混合して充填される上述放電ガス空間73を確保するとともに、個々の放電セルを区切るために垂直方向Vに沿って形成された低融点ガラス等から成る隔壁(リブ)85と、隔壁85の底面及び壁面を覆う位置に形成された放電用ガスの放電により発生する紫外線を可視光に変換する赤色蛍光体層、緑色蛍光体層及び青色蛍光体層に塗り分けられた蛍光体層86とを備えている。
この例のPDPの製造方法は、図13に示したような製造工程によって製造される。
まず、工程aにおいて第1の絶縁基板74としての前面ガラス基板を用意し、次に工程bにおいて基板74の内面にスパッタ法等によりITO等を成膜した後フォトリソグラフィ法により所望の形状にパターニングして各透明電極75A、76Aを形成し、次に工程cにおいて各透明電極75A、76A上にスパッタ法等によりAl等を成膜した後フォトリソグラフィ法により所望の形状にパターニングして、各バス電極75B、76Bを形成して走査電極75及び維持電極76を完成させる。次に工程dにおいて走査電極75及び維持電極76を覆うようにスクリーン印刷法等によりPbO等の透明誘電体層77を形成し、次に工程eにおいてブラックマスク(図12には図示していない)を形成し、次に工程fにおいて実施例1〜3の蒸着材料を用いてEB蒸着法によりMgOから成る保護膜78を成膜して前面基板71を完成させる。
一方、工程gにおいて第2の絶縁基板81としての背面ガラス基板を用意し、次に工程hにおいて基板81の内面にスパッタ法等によりAl等を成膜した後フォトリソグラフィ法により所望の形状にパターニングしてデータ電極83を形成し、次に工程iにおいてデータ電極83を覆うようにスクリーン印刷法等により白色誘電体層84を形成する。次に工程jにおいてデータ電極83上にスクリーン印刷法等により隔壁85を形成し、次に工程kにおいて白色誘電体層84及び隔壁85を覆うように蛍光体層86を形成し、次に工程lにおいてスクリーン印刷法等によりシールフリット(図12には図示していない)を形成して背面基板面72を完成させる。
次に工程mにおいて、前面基板71及び背面基板72を用いて、100μm程度のギャップを隔てて対向した状態で固定して組み立てる。次に工程nにおいて、両基板71、72の周辺部をシールフリット(封着材)により機密封止する。次に工程oにおいて、両基板71、72間の空間を排気してガス封入を行う。背面基板72を構成している第2の絶縁基板81には適当な個所に通気孔が形成されており、この絶縁基板81の外側表面には、図12では省略しているが、通気孔に位置合わせした状態で、通気管が密封状態の下で取り付けられている。背面基板72に取り付けられている端部とは反対側の通気管の端部は、当初の状態においては開口されており、この端部を介して通気管が排気・ガス充填装置に接続される。
まず、排気・ガス充填装置によって、放電ガス空間が真空に排気された後、放電ガス空間に放電ガスが充填される。放電ガスの充填が終了した後、通気管は過熱によりチップオンされ、開口端部が閉塞される。このようにして、放電ガス空間には放電ガスが充填され、PDP70が完成する。
このように、この例のPDPの製造方法によれば、前面基板71の内面に実施例1〜3の蒸着材料を用いてMgOから成る保護膜78を成膜するので、保護膜78の表面に水分等の不純物ガスの付着が低減されるので、動作が安定なPDPを製造することができる。
図14は、この発明の実施例5であるプラズマ表示装置の製造方法により製造されたプラズマ表示装置の構成を示すブロック図である。この例のプラズマ表示装置の製造方法は、実施例5により製造されたPDPを用いて構成した点に特徴を有している。
この例のプラズマ表示装置60は、図14に示すように、モジュール構造を有するものとして設計されており、具体的には、アナログインタフェース(以下、IF)20とPDPモジュール30とにより構成されている。
アナログIF20は、図14に示すように、クロマ・デコータを備えるY/C分離回路21と、A/D変換回路22と、PLL回路を備える同期信号制御回路23と、画像フォーマット変換回路24と、逆γ(ガンマ)変換回路25と、システム・コントロール回路26と、PLE制御回路27とから構成されている。
概略的には、アナログIF20は、受信したアナログ映像信号をディジタル映像信号に変換した後、そのディジタル映像信号をPDPモジュール30に供給する。例えばテレビチューナーから発信されたアナログ映像信号はY/C分離回路21においてRGBの各色の輝度信号に分解された後、A/D変換回路22においてディジタル信号に変換される。その後、PDPモジュール30の画素構成と映像信号の画素構成が異なる場合には、画像フォーマット変換回路24において必要な画像フォーマットの変換が行われる。PDPの入力信号に対する表示輝度の特性は線形的に比例するが、通常の映像信号はCRTの特性に合わせて、予め補正(γ変換)されている。このため、A/D変換回路22において映像信号のA/D変換を行った後、逆γ変換回路25において、映像信号に対して逆γ変換を施し、線形特性に復元されたディジタル映像信号を生成する。このディジタル映像信号はRGB映像信号としてPDPモジュール30に出力される。
アナログ映像信号には、A/D変換用のサンプリングクロック及びデータクロック信号が含まれていないため、同期信号制御回路23に内蔵されているPLL回路が、アナログ映像信号と同時に供給される水平同期信号を基準として、サンプリングクロック及びデータクロック信号を生成し、PDPモジュール30に出力する。アナログIF20のPLE制御回路27は輝度制御を行う。具体的には、平均輝度レベルが所定値以下である場合には表示輝度を上昇させ、平均輝度レベルが所定値を越える場合には表示輝度を低下させる。
システム・コントロール回路26は、各種制御信号をPDPモジュール30に対して出力する。PDPモジュール30は、さらに、ディジタル信号処理・制御回路31と、パネル部32と、DC/DCコンバータを内蔵するモジュール内電源回路33と、から構成されている。ディジタル信号処理・制御回路31は、入力IF信号処理回路34と、フレームメモリ35と、メモリ制御回路36と、ドライバ制御回路37とから構成されている。
例えば、入力IF信号処理回路34に入力された映像信号の平均輝度レベルは入力IF信号処理回路34内の入力信号平均輝度レベル演算回路(図示せず)により計算され、例えば、5ビットデータとして出力される。また、PLE制御回路27は、平均輝度レベルに応じてPLE制御データを設定し、入力IF信号処理回路34内の輝度レベル制御回路(図示せず)に入力する。
ディジタル信号処理・制御回路31は、入力IF信号処理回路34において、これらの各種信号を処理した後、制御回路をパネル部32に送信する。同時に、メモリ制御回路36及びドライバ制御回路37はメモリ制御信号及びドライバ制御信号をパネル部32に送信する。
パネル部32は、第4実施例により製造されたPDP70と、走査電極を駆動する走査ドライバ38と、データ電極を駆動するデータドライバ39と、PDP70及び走査ドライバ38にパルス電圧を供給する高圧パルス回路40と、高圧パルス回路40からの余剰電力を回収する電力回収回路41とから構成されている。
PDP70は、例えば1365個×768個に配列された画素を有するものとして構成されている。PDP70においては、走査ドライバ38が走査電極を制御し、データドライバ39がデータ電極を制御することにより、これらの画素のうちの所定の画素の点灯又は非点灯が制御され、所望の表示が行われる。
なお、ロジック用電源がディジタル信号処理・制御回路31及びパネル部32にロジック用電力を供給している。さらに、モジュール内電源回路33は、表示用電源から直流電力を供給され、この直流電力の電圧を所定の電圧に変換した後、パネル部32に供給している。
以下、この例のプラズマ表示装置60の製造方法を概略的に説明する。
まず、第4実施例により製造したPDP70と、走査ドライバ38と、データドライバ39と、高圧パルス回路40と、電力回収回路41とを一基板上に配置し、パネル部32を形成する。さらに、パネル部32とは別個にディジタル信号処理・制御回路31を形成する。
このようにして形成されたパネル部32及びディジタル信号処理・制御回路31とモジュール内電源回路33とを一つのモジュールとして組み立て、PDPモジュール30を形成する。さらに、PDPモジュール30とは別個にアナログIF20を形成する。
このように、PDPモジュール30をアナログIF20とをそれぞれ別個に形成した後、双方を電気的に接続することにより、図14に示したプラズマ表示装置60が完成する。
このように、プラズマ表示装置60をモジュール化することにより、プラズマ表示装置を構成する他の構成部品とは別個に独立にプラズマ表示装置60を製造することが可能となり、例えば、プラズマ表示装置60が故障した場合には、PDPモジュール30毎交換することにより、補修の簡素化及び短時間化を図ることができる。
このように、この例のプラズマ表示装置の製造方法によれば、プラズマ表示装置60をモジュール化することにより、故障したような場合に、PDPモジュール30毎交換することができ、補修の簡素化及び短時間化を図ることができる。
以上、この発明の実施例を図面により詳述してきたが、具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれる。例えば、実施例ではグレインの平均粒径、(111)結晶配向強度及び熱伝導率に依存させる例で説明したが、これに限らずに結晶密度あるいは気孔率に依存させることもできる。この場合、実施例で示したようにグレインの平均粒径が0.5〜3.0μmの蒸着材料の場合は、粒径がきわめて小さいので結晶成長がしにくくなっている。このことは、結晶同士が反応しにくいのでグレイン間に隙間ができていることを示し、結晶密度が略90%以上にはなりにくいことを意味している。一方、結晶密度の下限は結晶製造技術により決まるが、現在の技術からは略50%が限界になっている。したがって、グレインの結晶密度を50〜90%に選ぶことにより、実施例で示したのと略同様な効果を得ることができるようになる。また、気孔率はグレイン間の隙間の体積分率を示しているので、結晶密度とは略逆相関の関係にある。この観点から考慮すると、気孔率を5〜50%に選ぶことにより、実施例で示したのを略同様な効果を得ることができるようになる。
また、実施例ではMgOを蒸着材料として用いて保護膜を成膜する手段としてEB蒸着法を用いる例で説明したが、これに限らずイオンプレーティング法のような他の手段を用いることもできる。また、実施例では蒸着材料としてはMgOを用いる例で説明したが、これに限らずCaO(酸化カルシウム)、SrO(酸化ストロンチウム)、BaO(酸化バリウム)、Al23(酸化アルミニウム)、SiO2(酸化ケイ素)、Eu23(酸化ユウロピウム)、Gd23(酸化ガドリニウム)等の他の酸化物材料、あるいはそれらを複合させたものを用いることもできる。また、これらの酸化物材料に限らずに、MgF2(フッ化マグネシウム)、CaF2(フッ化カルシウム)、SrF2(フッ化ストロンチウム)、BaF2(フッ化バリウム)、AlF3(フッ化アルミニウム)、SiF4(フッ化ケイ素)、EuF3(フッ化ユウロピウム)、GdF3(フッ化ガドリニウム)等のフッ化物材料、あるいはそれらを複合させたものを用いることもできる。
この発明の実施例1である蒸着材料を用いて製造されPDPの概略構成を示す断面図である。 同PDPの駆動特性を評価するための駆動波形を示す図である。 同PDPに適用された蒸着材料のグレイン粒径(横軸)とプライミング電圧(縦軸)との関係を示す図である。 同PDPに適用された蒸着材料のグレイン粒径(横軸)と書き込み電圧(縦軸)との関係を示す図である。 同PDPに適用された蒸着材料のグレイン粒径(横軸)とコントラスト比(縦軸)との関係を示す図である。 この発明の実施例2であるPDPに適用された蒸着材料の(111)結晶配向強度(横軸)とプライミング電圧(縦軸)との関係を示す図である。 同PDPの蒸着材料の(111)結晶配向強度(横軸)と書き込み電圧(縦軸)との関係を示す図である。 同PDPの蒸着材料の(111)結晶配向強度(横軸)とコントラスト比(縦軸)との関係を示す図である。 この発明の実施例3であるPDPに適用された蒸着材料の熱伝導率(横軸)とプライミング電圧(縦軸)との関係を示す図である。 同PDPの蒸着材料の熱伝導率(横軸)と書き込み電圧(縦軸)との関係を示す図である。 同PDPの蒸着材料の熱伝導率(横軸)とコントラスト比(縦軸)との関係を示す図である。 この発明の実施例4であるPDPの製造方法により製造されたPDPの概略構成を示す斜視図である。 同PDPの製造方法を工程順に示すブロック図である。 この発明の実施例5であるプラズマ表示装置の製造方法により製造されたプラズマ表示装置の構成を示すブロック図である。
符号の説明
1、71 前面基板
2、72 背面基板
3、73 放電ガス空間
4、74 第1の絶縁基板
5、75 走査電極
6、76 維持電極(走査電極)
7、77 透明誘電体層
8、78 保護膜
11、81 第2の絶縁基板
12、83 データ電極(アドレス電極)
13、84 白色誘電体層
14、85 隔壁(リブ)
15、86 蛍光体層
20 アナログインタフェース(IF)
30 プラズマディスプレイパネル(PDP)モジュール
31 ディジタル信号処理・制御回路
32 パネル部
60 プラズマ表示装置
70 プラズマディスプレイパネル(PDP)

Claims (12)

  1. プラズマディスプレイパネル用保護膜を電子ビーム蒸着法又はイオンプレーティング法により成膜するための蒸着材料であって、
    前記蒸着材料は、多結晶の酸化物又はフッ化物の焼結体ペレットから成り、該ペレットの平均結晶粒径が3μm以下であることを特徴とする蒸着材料。
  2. 前記平均結晶粒径が2.8μm以下であることを特徴とする請求項1記載の蒸着材料。
  3. プラズマディスプレイパネル用保護膜を電子ビーム蒸着法又はイオンプレーティング法により成膜するための蒸着材料であって、
    前記蒸着材料は、(111)結晶配向強度が単結晶比で90%以下である多結晶の酸化物又はフッ化物の焼結体ペレットから成ることを特徴とする蒸着材料。
  4. 前記単結晶比が85%以下であることを特徴とする請求項3記載の蒸着材料。
  5. プラズマディスプレイパネル用保護膜を電子ビーム蒸着法又はイオンプレーティング法により成膜するための蒸着材料であって、
    前記蒸着材料は、熱伝導率が略25℃において0.15cal/cm・S・℃以下であることを特徴とする蒸着材料。
  6. 前記熱伝導率が0.13cal/cm・S・℃以下である多結晶の酸化物材料、又はフッ化物材料を用いることを特徴とする請求項5記載の蒸着材料。
  7. 前記酸化物材料又は前記フッ化物材料は、密度が単結晶比で50〜90%であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1に記載の蒸着材料。
  8. 前記酸化物材料又は前記フッ化物材料は、気孔率が5〜50%であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1に記載の蒸着材料。
  9. 前記酸化物材料は、少なくともMgO、CaO、SrO、BaO、Al23、SiO2、Eu23又はGd23、あるいはこれらの複合されたものから成ることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1に記載の蒸着材料。
  10. 前記フッ化物材料は、少なくともMgF2、CaF2、SrF2、BaF2、AlF3、SiF4、EuF3又はGdF3、あるいはこれらの複合されたものから成ることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1に記載の蒸着材料。
  11. 請求項1乃至10のいずれか1に記載の蒸着材料を、電子ビーム蒸着法あるいはイオンプレーティング法により形成することを特徴とするプラズマディスプレイパネルの製造方法。
  12. プラズマディスプレイパネルを製造する第1の工程と、
    前記プラズマディスプレイパネルを駆動する回路とともに前記プラズマディスプレイパネルを一つのモジュールとして製造する第2の工程と、
    画像信号のフォマット変換を行い、前記モジュールに送信するインタフェースを前記モジュールに電気的に接続する第3の工程と、
    を備えるプラズマ表示装置の製造方法であって、
    前記第1の工程は、請求項11記載のプラズマディスプレイパネルの製造方法を実施することを特徴とするプラズマ表示装置の製造方法。
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