JP3851118B2 - プラズマディスプレイパネルの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表示デバイスなどに用いるプラズマディスプレイパネルの製造方法に関するものであって、特に、高品位のディスプレイに適したプラズマディスプレイパネルの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ハイビジョンをはじめとする高品位で大画面のテレビに対する期待が高まっている中で、CRT,液晶ディスプレイ(以下、LCDと記載する),プラズマディスプレイパネル(Plasma Display Panel,以下PDPと記載する)といった各ディスプレイの分野において、これに適したディスプレイの開発が進められている。
【0003】
従来からテレビのディスプレイとして広く用いられているCRTは、解像度・画質の点で優れているが、画面の大きさに伴って奥行き及び重量が大きくなる点で40インチ以上の大画面には不向きである。また、LCDは、消費電力が少なく、駆動電圧も低いという優れた性能を有しているが、大画面を作製するのに技術上の困難性があり、視野角にも限界がある。
【0004】
これに対して、PDPは、小さい奥行きでも大画面を実現することが可能であって、既に40インチクラスの製品も開発されている。
【0005】
PDPは、大別して直流型(DC型)と交流型(AC型)とに分けられるが、現在では大型化に適したAC型が主流となっている。
【0006】
図7は、従来の交流面放電型PDPの一例を示す要部斜視図である。
【0007】
図7において、101は前面ガラス基板、105は背面ガラス基板であり、ソーダライムガラスからなる基板である。
【0008】
前面ガラス基板101の表面上には、放電電極(表示電極)102が配設され、その上から、コンデンサの働きをする誘電体ガラス層103で覆われ、更に酸化マグネシウム(MgO)からなる誘電体保護層104で被覆されている。
【0009】
一方、背面ガラス基板105上にアドレス電極106が配設され、その上を誘電体ガラス層107が覆い、その上に隔壁108や蛍光体層109が設けられており、隔壁108の間隙には放電ガスが封入されて放電空間110となっている。
【0010】
放電電極102やアドレス電極106としては、銀電極やCr−Cu−Cr電極などが広く用いられており、銀電極は印刷法で容易に形成することができる。
【0011】
ディスプレイの高品位化に対する要求が高まる中で、PDPにおいても微細なセル構造のものが望まれている。
【0012】
例えば、従来のNTSCではセル数が640×480で、40インチクラスではセルピッチが0.43mm×1.29mm、1セル面積が約0.55mm2であったが、フルスペックのハイビジョンテレビの画素レベルでは、画素数が1920×1125となり、42インチクラスでのセルピッチは0.15mm×0.46mm、1セルの面積は0.072mm2の細かさとなる。
【0013】
セル構造が微細になると、放電電極(表示電極)間の距離が短くなるばかりでなく、放電空間も狭くなるため、誘電体層におけるコンデンサとしての容量を従来と同じだけ確保しようとすれば、誘電体ガラス層の膜厚を従来よりも薄くすることが必要となる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、誘電体ガラス層に使用されているガラス(酸化鉛系ガラス又は酸化ビスマス系ガラス)粉末の平均粒子径によっては、誘電体ガラス層の絶縁耐圧に影響のない範囲で気泡の形成を抑えて上記したように薄膜にすることは困難な場合があった。
【0015】
また、電極に使用されている金属材料との濡れ性が悪いので、これらの電極上に誘電体ガラス層を薄く且つ均一的にコートすることは困難で、絶縁耐圧が問題となる。特に、銀電極の場合は、Cr−Cu−Cr電極などと比べて、電極表面の凹凸が大きいので、電極上に誘電体ガラス層を薄く均一にコートすることが難しく、絶縁耐圧の問題も顕著である。
【0016】
これに対して、誘電体ガラス材料を焼成する焼成温度をできるだけ高く設定すれば、気泡の発生を抑えることはできるのではないかと疑義が生じるが、焼成温度をこのように高くするとガラスの流動性が高くなり電極を構成する材料と化学反応し、その反応に伴う発泡により逆に気泡の形成が抑えられなくなる。従って、誘電体ガラス層の形成に用いるガラス材料の軟化点よりも低い温度で焼成することにより、このようなガラス材料が溶融して流動することによる電極との反応を抑制して、気泡の形成を抑える技術も開発されている(特開平7−105855号公報)。しかし、この技術ではガラス材料の平均粒子径に依存した気泡の形成は抑えられない。
【0017】
そこで、本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであって、精細なセル構造の場合にも信頼性の高いプラズマディスプレイパネルを得ることができるプラズマディスプレイパネルの製造方法を提供することを目的としてなされたものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を実現するために、第1の電極が配されている前面ガラス基板に対して、当該前面ガラス基板表面にガラス材料を焼成することによって第1の誘電体層を形成する第1ステップと、背面ガラス基板表面にガラス材料を焼成することによって第2の誘電体層を形成する第2ステップと、前面ガラス基板と第2の電極が配された背面ガラス基板とを前記第1及び第2の電極を対向させた状態で平行に配置させて両ガラス基板間に放電空間を形成する第3ステップとを備えるプラズマディスプレイパネルの製造方法であって、前記第1のステップで第1の誘電体層の形成に用いるガラス材料はBi23−ZnO−B23−SiO2−CaO系ガラスであり、前記第2のステップで第2の誘電体層の形成に用いるガラス材料はPbO−B23−SiO2−CaO系ガラスである。
【0019】
更に、このように用いるガラス材料の平均粒子径を平均粒径2μm以下に規定して誘電体ガラス層を作製することにより、当該層形成時に前面ガラス基板との境界面、放電電極との境界面或は第1の誘電体層内部に気泡が発生する現象を抑えることができる。
【0020】
従って、第1の誘電体層の厚さを、従来の一般的な厚さよりも薄く輝度の向上を図るに望ましい20μm以下に設定しても、薄くすることによる当該層における絶縁耐圧の低下を抑えることができる。つまり、このように絶縁耐圧をある程度確保して第1の誘電体層の厚みを薄くでき、同時にパネル輝度を向上する効果と放電電圧を低減する効果が得られる。
【0021】
前記第1の誘電体層を形成するガラス材料には、平均粒子径が0.1μm以上のものを用いるのが実用的である。
【0022】
また、第2のステップでは、背面ガラス基板表面にガラス材料を焼成することによって第2の誘電体層を形成するサブステップを備え、当該サブステップで用いるガラス材料の平均粒子径は2μm以下である。
【0023】
これにより、第2の誘電体層を設ける場合において、第1の誘電体層だけを上記したように形成した場合によりもパネルの信頼性が高まる。
【0024】
なお、前記第2の誘電体層を形成するガラス材料にも、平均粒子径が0.1μm以上のものを用いることが実用的である。
【0025】
また、前記ガラス材料として、酸化チタンを配合したものを用いれば、誘電率が向上するので望ましい。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、発明の実施の形態に係るPDPについて図面を参照しながら具体的に説明する。
【0027】
図1は、本実施の形態に係る交流面放電型PDP1の要部斜視図、図2は、図1のX−X線矢視断面図、図3は、図1のY−Y線矢視断面図である。
【0028】
なお、これらの図では便宜上セルが3つだけ示されているが、実際には赤(R),緑(G),青(B)の各色を発光するセルが多数配列されてPDPが構成されている。
【0029】
各図に示すように、このPDPは、前面ガラス基板11の上に、銀からなる放電電極(表示電極)12、誘電体ガラス層13及び保護層14が配されてなる前面パネル10と、背面ガラス基板21の表面にアドレス電極22、誘電体ガラス層23、隔壁24、R,G,B各色の蛍光体層25が配されてなる背面パネル20とを張り合わせ、前面パネル10と背面パネル20との間に形成される放電空間30内に放電ガスが封入された構成であって、以下に示すように作製される。
【0030】
前面パネル10の作製:
前面パネル10は、前面ガラス基板11の表面上に、公知のフォトレジスト法により放電電極(表示電極)12をストライプ状に形成し、その上にガラス材料を用いて誘電体ガラス層13を形成し(これについて詳細は後述する)、更に誘電体ガラス層13の表面上に酸化マグネシウム(MgO)からなる保護層14を形成することによって作製する。
【0031】
保護層の形成について;
図4を参照しながら、CVDによって保護層を形成する方法について説明する。
【0032】
図4は、保護層14を形成する際に用いるCVD装置40の概略図である。
【0033】
このCVD装置40は、熱CVD及びプラズマCVDのいずれも行うことができるものであって、CVD装置本体45の中には、ガラス基板47(図1における放電電極12や誘電体ガラス層13を形成した前面ガラス基板11)を加熱するヒータ部46が設けられ、CVD装置本体45内は排気装置49で減圧にすることができるようになっている。また、CVD装置本体45の中にプラズマを発生させるための高周波電源48が設置されている。
【0034】
Arガスボンベ41a,41bは、キャリアであるアルゴン[Ar]ガスを、気化器(バブラー)42,43を経由してCVD装置本体45に供給するものである。
【0035】
気化器42及び気化器43には、保護層を形成するための原料であるマグネシウム化合物が貯えられている。その具体例としては、アセチルアセトンマグネシウム[Mg(C5722],シクロペンタジエニルマグネシウム[Mg(C552]を挙げることができる。
【0036】
酸素ボンベ44は、反応ガスである酸素[O2]をCVD装置本体45に供給するものである。
【0037】
上記のCVD装置を用いて熱CVD法で保護層14の形成を行なう場合は、ヒータ部46の上に、電極が形成された面を上にしてガラス基板47を置き、所定の温度(300℃前後)に加熱すると共に、反応容器内を排気装置49で減圧(数十Torr程度)にする。
【0038】
そして、気化器42又は43において、ソースとなる金属キレートまたはアルコキシド化合物を、所定の気化温度に加熱しながら、Arガスボンベ41a又は41bからArガスを送り込む。また、これと同時に、酸素ボンベ44から酸素を供給する。
【0039】
これによって、CVD装置本体45内に送り込まれるキレート又はアルコキシド化合物と酸素とが反応し、ガラス基板47の電極を配した表面上に、酸化マグネシウム(MgO)からなる保護層14が形成される。
【0040】
一方、上記のCVD装置を用いてプラズマCVD法で保護層14の形成を行なう場合、上記の熱CVDの場合とほぼ同様の操作を行なうが、更に高周波電源48を駆動して高周波電界(13.56MHz)を印加することにより、CVD装置本体45内にプラズマを発生させながら、保護層14の形成を行なう。
【0041】
背面パネル20の作製:
まず、背面ガラス基板21の表面に、上述した放電電極12の形成と同様のフォトレジスト法により、アドレス電極22を形成する。
【0042】
そして、その上に前面パネル10の場合と同様に、誘電体ガラス層13と同じガラス材料をスクリーン印刷で塗布し焼成することによって誘電体ガラス層23を形成する(これについては後述する)。
【0043】
次に、誘電体ガラス層23の上に、ガラス製の隔壁24を所定のピッチで設置する。
【0044】
そして、隔壁24に挟まれた各空間内に、赤色(R)蛍光体,緑色(G)蛍光体,青色(B)蛍光体の中の1つを配設することによって、蛍光体層25を形成する。各色R,G,Bの蛍光体としては、一般的にPDPに用いられている蛍光体を用いることができるが、ここでは次の蛍光体を用いる。
【0045】
Figure 0003851118
前面パネル10及び背面パネル20の貼り合わせによるPDPの作製:
前述のようにして作製した前面パネル10と背面パネル20とを、封着用ガラスを用いて貼り合わせると共に、隔壁24で仕切られた放電空間30内を高真空(8×10-7Torr)に排気した後、所定の組成の放電ガスを所定の圧力で封入することによってPDPが作製される。
【0046】
なお、本実施の形態では、PDPのセルサイズは、40インチクラスのハイビジョンテレビに適合するよう、隔壁24のピッチを0.2mm以下、放電電極12の電極間距離を0.1mm以下に設定する。
【0047】
また、封入する放電ガスの組成は、従来から用いられているHe−Xe系であるが、セルの発光輝度の向上を図るために、Xeの含有量を5体積%以上とし、封入圧力を500〜760Torrに設定する。
【0048】
* 誘電体ガラス層の形成について
まず、市販のガラス材料をボールミルやジェットミルなどの粉砕装置を用いて平均粒子径が2μm以下となるように粉砕する。ガラス材料としては、酸化鉛系ガラスや酸化ビスマス系ガラスなどを用いることができる。酸化鉛系ガラスの組成として、例えば、酸化鉛(PbO),酸化硼素(B23),酸化硅素(SiO2)及び酸化アルミニウム(Al23)の混合物を挙げることができ、酸化ビスマス系ガラスの組成として、例えば、酸化ビスマス(Bi23),酸化亜鉛(ZnO),酸化硼素(B23),酸化硅素(SiO2),酸化カルシウム(CaO)の混合物を挙げることができる。
【0049】
ガラス材料の粉砕後の平均粒子径は、2μm以下の大きさでもより小さいほど気泡の形成を抑える上では望ましく、1.5μm以下であることがより望ましい。また、下限値としては0.1μm以上のものが実用的である。
【0050】
平均粒子径は、コールターカウンタ粒度分析計(コールター株式会社製の粒度測定装置)を用いて測定した(以下の実施例でも同様)。なお、このコールターカウンタ粒度分析計は、個数平均方法によって平均粒子径を算出するものである。
【0051】
そして、このようにして調整したガラス材料の粉体を適量のバインダ成分と混合して、この混合物を例えば3本ロールで良く混練することにより印刷用ペーストを作製する。バインダ成分としては、エチルセルロース又はアクリル樹脂をターピネオール又はブチルブチルカルビトールアセテートで溶解させたものが挙げられる。印刷用ペーストは、例えば、ガラス材料45重量%〜65重量%、エチルセルロース又はアクリル樹脂を1重量%〜20重量%含むバインダ成分35重量%〜55重量%の配合比率に調整する。
【0052】
ここで、このようなガラス材料にTiO2(酸化チタン)を最終的に全量に対して5重量%以上になるように配合すれば、誘電率εは顕著に向上するが、TiO2の含有量が10重量%を越えると誘電体ガラス層の光透過率が低下するので、前面ガラス基板側の誘電体ガラス層13におけるTiO2の含有量としては、5〜10重量%とすることが望ましい。背面ガラス基板側の誘電体ガラス層23においては、TiO2の含有量が多ければ多い方が誘電率を高くできると共に可視光反射率を高められるので望ましい。
【0053】
なお、このように添加材を用いる場合には、その配合量にも依るが、当該添加材の平均粒子径も後述するように気泡の発生を抑制するという観点では2μm以下に、より好ましくは1.5μm以下に設定すべきである。
【0054】
そして、印刷用ペーストをスクリーン印刷法により前面ガラス基板11、放電電極12上及び背面ガラス基板21、アドレス電極22に配設する。そして、このように印刷用ペーストが配設された前面ガラス基板11及び背面ガラス基板21を所定の温度で焼成することにより誘電体ガラス層を作製する。この焼成温度は、ガラス材料の組成によっても多少変動するが、上記した組成のガラス成分にあっては、500℃〜650℃の範囲で焼成するのが好ましい。
【0055】
このように用いるガラス材料の平均粒子径を規定して誘電体ガラス層を作製することにより、当該層形成時に前面ガラス基板11又は背面ガラス基板21との境界面、放電電極12又はアドレス電極22との境界面或は誘電体ガラス層13又は23内部に気泡が発生する現象を抑えることができる。
【0056】
なお、気泡の発生を抑える観点からガラス材料を焼成する温度は、更にガラス材料の所定の粘度を基準にして測定した軟化点(本実施の形態では、粘度が4.5×107ポアズ以下になる温度を軟化点とする。)付近の温度であることがより好ましい。このように焼成温度を規定することにより、電極とガラス材料との化学的反応が防止できるからである。上記したガラス材料の焼成温度である500℃〜650℃は、このような温度範囲でもある。
【0057】
ちなみに、このように低温で焼成しても、平均粒子径が、2μm以下であるので、成膜後の誘電体ガラス層の表面の表面粗さは小さい。
【0058】
また、同様の観点から、焼成時間は、焼成可能な範囲であまり長くない時間であることが望ましい。ガラス材料の組成にもよるが、上記ガラス材料の場合には、15分前後で行うことが望ましい。
【0059】
*用いるガラス材料の平均粒子径を小さくすると気泡の発生が抑えられる理由について
以下に、気泡の発生が誘電体ガラス層の形成に用いるガラス材料の平均粒子径に依存する原因について考えてみる。つまり、相対的に粒子径の小さいガラス粒子が相対的に粒子径が大きなガラス粒子よりも早く溶融するため、焼成処理が終了するときまでにはこのように先に溶融したガラス成分がその流動性ゆえに凝集する。従って、このようなガラス粒子の溶融速度の違いに起因して、いまだ、完全に溶融しない相対的に粒子径の大きなガラス粒子の間隙は気泡となって焼成後に残ることになるのである。このように平均粒子径が気泡生成の度合を決定する要因、即ち、ガラス材料の平均粒子径と生成する気泡の径との間には強い相関関係がある。
【0060】
一方、本実施の形態の場合のように平均粒子径を規定することによっても、上記したように相対的に粒子径の小さいガラス粒子が相対的に粒子径が大きなガラス粒子よりも早く溶融し、焼成処理が終了するときまでにはこのように先に溶融したガラス成分がその流動性ゆえに凝集することになるが、溶融速度の差が小さくなるので、上記したような気泡の発生は抑制されるのである。このことは、後述する詳細な実験からも裏付けられるところである。
【0061】
このように平均粒子径を2μm以下のガラス材料を用いれば、それを超えるガラス材料を用いる場合に比べて気泡の発生は抑制できるのだが、実質上は、発生する気泡の平均径が小さくなると共に、その数が少なくなるのである。
【0062】
本実施の形態で、ガラス材料の平均粒子径を上限2μmに規定するのは、これを超えると気泡の形成が顕著であるため、後述のように膜厚を20μmに設定したときに十分な絶縁耐圧を得られないからでもある。
【0063】
また、放電電極12及びアドレス電極22形成後の表面はどうしても凹凸が残るが、このように平均粒子径が従来よりも小さいガラス材料を用いるので、それだけ径の小さいガラス粒子が増す。そして、それが当該凹凸に入り込み凹部も高い頻度で解消できることになる。
【0064】
上記した粒子径の違うガラス材料の溶融速度について以下に具体的なデータをもとに解説する。
【0065】
図5は、ガラス材料の溶融速度とガラス材料の平均粒子径との関係を示す図表であり、平均粒子径が0.85μm又は平均粒子径が3.17μmのガラス材料を所定の大きさの円柱形状に加圧成形し、これを昇温速度10℃/minで加熱しながら高温加熱顕微鏡で400℃〜880℃の温度範囲で20℃ごとに、写真撮影した結果で試料の形状の変化を表している。黒塗りの図形が円柱状の試料の側面形状を示す。この図表に示すとおり、同じ温度であっても、用いるガラス材料の平均粒子径が小さい方が溶融速度が大きいことがはっきりわかる。なお、この内容については、電気化学 Vol 56,No1,1988,23頁〜24頁に詳しく記載されている。
【0066】
このように誘電体ガラス層における気泡の発生を抑えられるので、本実施の形態では、誘電体ガラス層13及び23の厚さを、従来の一般的な厚さよりも薄く輝度の向上を図るに望ましい20μm以下に設定しても、薄くすることによる当該層における絶縁耐圧の低下を抑えることができる。つまり、このように絶縁耐圧をある程度確保して誘電体ガラス層13の厚みを薄くでき、同時にパネル輝度を向上する効果と放電電圧を低減する効果が得られる。
【0067】
また、誘電体ガラス層13及び23の厚さを薄くした場合にも、絶縁耐圧は十分に確保されるので、繰り返しの使用に対しても、高いパネル輝度や低い放電電圧といった優れた初期性能を長期にわたって維持することができ、PDPを信頼性の優れたものとすることができる。
【0068】
なお、本実施の形態においては、前面パネル10側及び背面パネル20側の双方において上記のようにして気泡の発生を抑えた誘電体ガラス層を形成する例を示したが、前面パネル10側或は背面パネル20側だけにこれを適用することもできる。また、背面パネル20側に誘電体ガラス層が形成されていないPDPにおいては、前面パネル10側だけにこれを適用することができる。
【0069】
また、もともと銀電極の上に誘電体ガラス層を薄く形成することが難しいことを考慮すれば、各電極がCr−Cu−Cr電極などの場合においても同様に実施することは可能である。
【0070】
【実施例】
*実施例
【0071】
【表1】
Figure 0003851118
【0072】
【表2】
Figure 0003851118
【0073】
【表3】
Figure 0003851118
【0074】
【表4】
Figure 0003851118
【0075】
上記実施の形態に基づいて、表1〜表4に示すPDPを作製した。
【0076】
No.1〜5およびNo.8〜No.10は、実施の形態に基づく実施例であって、双方の誘電体ガラス層13及び23を平均粒子径1.5μm以下のガラス材料を用いて作製したものである。
【0077】
PDPのセルサイズは、42インチのハイビジョンテレビ用のディスプレイに合わせて、隔壁24の高さ0.15mm、隔壁の間隔(セルピッチ)は0.15mm放電電極の間隔は0.05mmに設定した。
【0078】
放電ガスは、Xeの含有量が5体積%のHe−Xe系の混合ガスであって、600Torrの封入圧で封入した。
【0079】
No.1〜5のPDPでは、誘電体ガラス層13の形成に、PbO−B23−SiO2−CaO−Al23系ガラスを使用し、又No.8〜10では、誘電体ガラス層13の形成に、Bi23−ZnO−B23−SiO2−CaO系ガラスを使用した。PDPNo.1〜5,8〜10全てにおいて、誘電体ガラス層23の形成には、PbO−B23−SiO2−CaO系ガラスを使用した。また、誘電体ガラス層23には、背面パネル側の誘電体ガラス層の形成にあたっては上記ガラスにTiO2を添加しガラス材料を用いた。
【0080】
No.6,7,11は比較例であって、双方の誘電体ガラス層を従来と同様に平均粒子径が2μmを超える3μmのものを用いて作製したものである以外は、実施例に係るPDPと同じ条件で作製してある。
【0081】
No.6,7のPDPでは、前面パネル側の誘電体ガラス層の形成に、PbO−B23−SiO2−CaO−Al23系ガラスを使用し、又No.11では、前面パネル側の誘電体ガラス層の形成に、Bi23−ZnO−B23−SiO2−CaO系ガラスを使用した。PDPNo.6,7,11全てにおいて、背面パネル側の誘電体ガラス層の形成には、PbO−B23−SiO2−CaO系ガラスを使用した。また、背面パネル側の誘電体ガラス層の形成にあたっては上記ガラスにTiO2を添加しガラス材料を用いた。
なお、作製する条件の詳細については、上記表1〜表4に表記してある。
【0082】
実験の部
*実験1;誘電体ガラス層における気泡の観察
以上のようにして作製したNo.1〜11のPDPについて、誘電体ガラス層に関して放電電極及びアドレス電極上に位置する部分を電子顕微鏡で倍率250倍にて観察し、気泡所定数の気泡径の測定結果から気泡径の平均値を算出した。気泡1つにおける気泡径の測定は、2軸における平均値をとった。
【0083】
この測定結果については、表5及び表6に示した。
【0084】
【表5】
Figure 0003851118
【0085】
【表6】
Figure 0003851118
【0086】
*実験2;誘電体ガラス層の絶縁耐圧の検証(その1)
この実験では、前面ガラス基板及び背面ガラス基板側の誘電体ガラスの絶縁耐圧について調べた。耐圧テストは以下のようにして行った。
【0087】
封着前の前面パネル(背面パネル)の前面ガラス基板(背面ガラス基板)を剥ぎとったものに、既に形成されている放電電極(アドレス電極)の形成面とは反対側に銀を含むペーストを用いて銀電極を形成する。そして、放電電極(アドレス電極)をプラス、後に形成した銀電極をマイナスとして、所定の電圧(kV)を印加したときの絶縁破壊が生じる電圧を耐電圧とした。この結果は、表5及び表6に記載してある。
【0088】
*実験3;誘電体ガラス層の絶縁耐圧の検証(その2)
この実験では、No.1〜11のPDPと同じものを20枚づつ作製し、加速寿命テストに供した。
【0089】
加速寿命テストは、通常の作動条件よりもかなり過酷な条件、放電維持電圧200V,周波数50KHzで4時間連続的に放電させるという条件で行った。そして、20枚中何枚のPDPが絶縁破壊を生じているかを調べた。この結果も表5及び表6に記載した。
【0090】
*実験4;PDPの輝度の測定
各PDPについてパネルの輝度を以下の放電条件下で測定した。表2に結果を併記する。
【0091】
放電維持電圧 ; 150V
周波数 ; 30KHz
*実験5;誘電体ガラス層の絶縁耐圧の検証(その3)
次に、平均粒子径が3.5μm,1.1μm及び0.8μmのガラス材料を用いて、厚みを30μm以下の範囲で様々に変えて誘電体ガラス層を形成したときの、誘電体ガラス層の耐電圧を実験2で行ったようにして測定した。そして、この実験結果に基づき、誘電体ガラス層の膜厚と耐電圧との関係を図6に示した。
【0092】
考察の部
*実験1の考察
表5及び表6に示したように、実施例に係るPDPにあっては、気泡の大きさは、大きくても平均径にして0.6μmであった。これに対して、比較例に係るPDPにあっては、気泡の大きさは平均径にして何れも実施例の場合よりも大きかった。
【0093】
また、実施例に係るPDPの方が、気泡の形成数も少なかった。
【0094】
以上から、誘電体ガラス層における気泡の発生を抑えるには、形成に用いるガラス材料の平均粒子径が大きく依存していることが裏付けられる。
【0095】
更に、実施例のPDPの中でも用いるガラス材料の平均粒子径がより小さいほど形成された気泡の大きさは小さいものであった。
【0096】
なお、比較例に係るPDPにおいても、用いるガラス材料の平均粒子径がより小さいものである場合には、気泡の形成を抑制する効果はある程度得られるが、後述するように耐電圧特性において十分とは言えない。
【0097】
*実験2の考察
表5及び表6に示したように、誘電体ガラス層の耐電圧について、実施例に係るPDPは比較例に係るPDPよりも、膜厚を略同等に設定しているにも関らず高かった。
【0098】
この結果は、実施例に係るPDPにおいては比較例に係るPDPに比べて、誘電体ガラス層に絶縁耐圧を低下させる主要因である気泡の形成が抑えられていることを間接的に示すものである。
【0099】
また、実施例のPDPの中でも用いるガラス材料の平均粒子径がより小さいほど耐電圧は高かった。つまり、用いるガラス材料の平均粒子径がより小さいほど気泡の形成が抑えられ、より緻密に成膜されるということである。
【0100】
*実験3の考察
表5及び表6に示したように、実施例に係るPDPにおいては、絶縁破壊が生じたPDPは皆無であった。これに対して、比較例に係るPDPにおいては、最悪の場合には50%が破壊されていた。
【0101】
*実験5の考察
図6から、同じ膜厚であっても用いるガラス材料の平均粒子径が小さいほど耐電圧は高くなることが分かる。このことは上記したとおりである。
【0102】
この図には直接的には表されてはいないが、パネル輝度の向上を図るに好ましい膜厚20μm付近で実用的な耐電圧3.0KVを得ようとすれば、ガラス材料の平均粒子径を2μm以下に設定することが望ましいことを別途実験的に確認してある。
【0103】
次に、この図からわかるとおり、同じ耐電圧を得たい場合に、用いるガラス材料の平均粒子径が小さい方が、膜厚をより薄くできるので、同じ絶縁耐圧であったとしても、そのぶん高い輝度が期待できる。
【0104】
【発明の効果】
以上説明してきたように本発明にPDPは、第1の誘電体層の形成に用いるガラス材料の平均粒子径が2μm以下である。
【0105】
そのため前面ガラス基板との境界面、放電電極との境界面或は第1の誘電体層内部に気泡が発生する現象を抑えることができる。
【0106】
これにより、第1の誘電体層の厚さを、従来の一般的な厚さよりも薄く輝度の向上を図るに望ましい20μm以下に設定しても、薄くすることによる当該層における絶縁耐圧の低下を抑えることができる。つまり、このように絶縁耐圧をある程度確保して第1の誘電体層の厚みを薄くでき、同時にパネル輝度を向上する効果と放電電圧を低減する効果が得られる。
【0107】
また、第2の誘電体層の形成に用いるガラス材料の平均粒子径が2μm以下である。これにより、第2の誘電体層を設ける場合において、第1の誘電体層だけを上記したように形成した場合によりもパネルの信頼性が高まる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係る交流面放電型PDPの要部斜視図である。
【図2】図1のX−X線矢視断面図である。
【図3】図1のY−Y線矢視断面図である。
【図4】保護層を形成する際に用いるCVD装置の概略図である。
【図5】ガラス材料の溶融速度とガラス材料の平均粒子径との関係を示す図表である。
【図6】誘電体ガラス層の膜厚と耐電圧との関係を示す特性図である。
【図7】従来の交流面放電型PDPの一例を示す要部斜視図である。
【符号の説明】
10 前面パネル
11 前面ガラス基板
12 銀電極(放電電極)
13 誘電体ガラス層
14 MgO保護層
20 背面パネル
21 背面ガラス基板
22 アドレス電極
23 誘電体ガラス層
24 隔壁
25 蛍光体層
30 放電空間
40 CVD装置
41a,41b Arガスボンベ
42,43 気化器
44 酸素ガスボンベ
45 CVD装置本体
46 基板加熱ヒータ
47 放電電極及び誘電体ガラス層が形成されたガラス基板
48 高周波電源
49 排気装置

Claims (5)

  1. 第1の電極が配されている前面ガラス基板に対して、当該前面ガラス基板表面にガラス材料を焼成することによって第1の誘電体層を形成する第1ステップと、
    背面ガラス基板表面にガラス材料を焼成することによって第2の誘電体層を形成する第2ステップと、
    前面ガラス基板と第2の電極が配された背面ガラス基板とを前記第1及び第2の電極を対向させた状態で平行に配置させて両ガラス基板間に放電空間を形成する第3ステップとを備えるプラズマディスプレイパネルの製造方法であって、
    前記第1のステップで第1の誘電体層の形成に用いるガラス材料はBi23−ZnO−B23−SiO2−CaO系ガラスであり、
    前記第2のステップで第2の誘電体層の形成に用いるガラス材料はPbO−B23−SiO2−CaO系ガラスであることを特徴とするプラズマディスプレイパネルの製造方法。
  2. 前記第1の誘電体層を形成するガラス材料は、平均粒子径が0.1μm以上2μm以下であることを特徴とする請求項1記載のプラズマディスプレイパネルの製造方法。
  3. 当該第2ステップで用いるガラス材料の平均粒子径は0.1μm以上2μm以下であることを特徴とする請求項1若しくは2の何れかに記載のプラズマディスプレイパネルの製造方法。
  4. 前記第1の誘電体層又は第2の誘電体層を20μm以下の膜厚に形成することを特徴とする請求項3に記載のプラズマディスプレイパネルの製造方法。
  5. 第1の電極上に第1の誘電体ガラス層が形成された前面ガラス基板と、第2の電極上に第2の誘電体ガラス層が形成された背面ガラス基板とを前記第1及び第2の電極を対向させた状態で平行に配置させて両ガラス基板間に放電空間が形成されたプラズマディスプレイパネルであって、
    前記第1の誘電体ガラス層のガラス材料はBi23−ZnO−B23−SiO2−CaO系ガラスであり、
    第2の誘電体ガラス層のガラス材料はPbO−B23−SiO2−CaO系ガラスであることを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
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