JP3817368B2 - 現像装置、現像カートリッジ、及びプロセスカートリッジ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザービームプリンターや複写機等の電子写真方式の画像形成装置に使用される現像装置、現像カートリッジ及びプロセスカートリッジに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、レーザービームプリンターや複写機といった電子写真方式の画像形成装置では、粉体状の現像剤を使用して画像を形成している。
【0003】
現像剤は、現像装置の現像容器内に収容され、現像剤搬送手段により現像剤担持体へ搬送され、現像剤担持体上に保持される。そして現像剤層厚規制部材により所定の電荷を付与された後、現像剤は、像担持体と対向した現像部へ搬送されて、像担持体上の表面に形成された静電潜像を現像し、潜像が可視化される。
【0004】
得られた可視画像は、転写手段により紙等の転写材の表面に転写され、定着装置により定着される。以上で、一連の画像形成プロセスが終了し、ユーザーは所望の画像を得ることができる。
【0005】
このような画像形成装置は、印字回数を重ねていくと、現像装置内の現像剤がなくなり、印字不可能な状態になる。そこで、一般的には、このような印字不可能な状態に達する以前に、ユーザーに現像剤の残量が少なくなったことを警告するための、現像剤残量検出装置を具備している。現像剤残量検出方式には、たとえば現像容器内に棒状の金属からなる検知部材を設置して、現像容器内にある現像剤量の変化を静電容量の変化として捉え、現像剤残量を検出しようとするものがある。
【0006】
現像剤量が少なくなると、現像剤残量検出装置からの警告により、ユーザーは現像剤を現像容器に補給し、これにより、画像の白抜けを未然に防止できることになる。あるいは、現像装置が像担持体を含むプロセスカートリッジに構成されている場合には、プロセスカートリッジを画像形成装置本体から取り出し、プロセスカートリッジを振って、再び画像形成装置本体に挿入するか、新しいプロセスカートリッジに交換する。また、現像装置が画像形成装置本体に着脱自在な現像カートリッジに形成されている場合にも、同様な措置を採る。
【0007】
また、画像形成装置本体には前述のように定着装置がある。一般的には、これはヒータや熱ローラを用いて熱定着するものであり、機内温度の上昇を引き起こす原因となる。それ故、通常、冷却ファンを用いて外気を吸引もしくは機内の空気を排出することにより、機内の昇温を抑えているが、冷却ファンによる騒音が問題となっている。
【0008】
そこで、冷却ファンを取り付けない画像形成装置が近年多くみられるようになった。このような画像形成装置では、機内の昇温が一定以上となると、現像容器内のトナーにダメージを与える心配があり、機内昇温を検出する必要があった。
【0009】
さらに、近年では画像形成装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジに記憶素子を搭載し、ユーザーの使用状況やカートリッジの各部品に対する使用状況を記憶素子に記録し、これを回収することによって、カートリッジのリサイクルを効率よく行うといった提案が数多くなされている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このように、現像装置やプロセスカートリッジ等にトナー残量検出装置の検知部材や温度検出器、記憶素子を取り付けるためには、これに関わる配線を画像形成装置本体に取り付ける必要がある。さらに、これらの検知手段や記憶素子と画像形成装置本体が電気的にカップリングするための接点が新たに必要となる。
【0011】
従って、本発明の目的は、画像形成装置本体に組み込まれる現像装置について、画像形成装置本体との電気的導通を簡単に取ることを可能として、現像剤の残量検知や温度検出等の実施を容易にし、またそれらの検知部材や検出部材などの部品点数を削減できる等の利点を有する現像装置を提供し、さらには現像カートリッジ、及びプロセスカートリッジを提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、本発明に係る現像装置、現像カートリッジ及びプロセスカートリッジにて達成される。要約すれば、本発明は、容器内が開口部を有する区画壁によって現像剤担持体を設置した現像室と現像剤を収容した現像剤室とに区画され、前記開口部が前記容器外から引き抜き可能なシール部材により塞がれた現像装置において、
前記シール部材は、前記区画壁に接着する接着層とその上に積層された導電層の少なくとも2層からなり、かつ前記シール部材には、前記区画壁の開口部周囲のシール部材の引き抜き方向に沿う2つの部分を残して、前記シール部材を引き抜き可能とするカット溝が形成され、さらに前記シール部材の区画壁に残される2つの部分の少なくとも一方が現像容器外に突出して、前記現像装置が組み込まれる画像形成装置本体との電気的導通を取る接点の機能を果たし、
前記シール部材の区画壁に残される2つの部分のうちの現像器外への突出部を有する側は、現像器外へ突出する別の突出部を有し、前記別の突出部を含む全体の導電層が、導電層を設けない溝により2条の絶縁された導電層に分離され、前記2条の導電層に温度検出手段又は情報記憶素子が接続されることを特徴とする現像装置である。
【0017】
本発明によれば、現像装置を一体化して組み込んで、画像形成装置本体に着脱自在に設置される現像カートリッジにおいて、前記現像装置を使用する。また、少なくとも電子写真感光体と前記現像装置とを一体化して組み込んで、画像形成装置本体に着脱自在に設置されるプロセスカートリッジにおいて、前記現像装置を使用する。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面に即して詳細に説明する。
【0019】
実施例1
図1は、本発明の画像形成装置の一実施例における全体構成を示す模式図である。本画像形成装置は、プロセスカートリッジ方式とされており、図1に示すように、このプロセスカートリッジAは、像担持体である感光ドラム1、帯電ローラ2、現像装置3およびクリーナ5をコンパクトにまとめてユニット化して構成され、画像形成装置本体に着脱自在に設置されている。
【0020】
画像形成をするには、まず、回転する感光ドラム1の表面に接触した帯電ローラ2に、画像形成装置本体の帯電電源E1からたとえば1〜2kV程度の直流電圧、もしくはこの直流電圧に交流電圧を重畳した電圧を印加して、帯電ローラ2により感光ドラム1の表面を所定の極性の所定の電位に帯電する。
【0021】
カートリッジAには像露光用の開口(露光窓)6aが設けられており、露光手段8aで発光したレーザービームL1が反射ミラー8bで反射され、露光窓6aを通して感光ドラム1に照射される。帯電された感光ドラム1は、レーザービームL1の照射により表面に静電潜像が形成される。形成された潜像は、現像装置3により現像剤を用いて現像される。
【0022】
現像装置3は、開口部7Aを有する区画壁7aによって現像室T1と現像剤室T2とに区画された現像容器7を有し、現像室T1の感光ドラム1と対向する側の開口部に、現像剤担持体である非磁性の現像スリーブ3aが回転自在に設置され、現像剤室T2には、現像剤として磁性トナーが収容されている。現像スリーブ3aの内側には、多極のマグネットローラ3cが非回転に内包され、現像スリーブ3aの上部表面には、現像剤規制部材である弾性ブレード3bが当接されている。
【0023】
現像室T2内に収容された磁性トナーは、撹拌搬送部材10により撹拌されながら開口部7Aを通って現像室T1内に入り、現像スリーブ3aに供給される。供給されたトナーは、マグネットローラ3cの磁力により現像スリーブ3a上に吸着担持され、担持された磁性トナーは、現像スリーブ3aの回転により搬送され、弾性ブレード3bにより層厚を規制された後、感光ドラム1と対向した現像部に送られる。
【0024】
そして現像電源E2により現像スリーブ3aに感光ドラム1との間に、たとえば直流電圧に交流電圧を重畳した電圧を印加することにより、現像部で現像スリーブ3aから磁性トナーが感光ドラム1に飛翔して、感光ドラム1上に形成された静電潜像に付着し、潜像を現像してトナー像として可視化する。
【0025】
感光ドラム1上に形成されたトナー像は、画像形成装置本体側から感光ドラム1に供給された紙P上に転写される。紙Pは装置本体側の図示しない給紙カセットから取り出された後、感光ドラム1上のトナー像の形成と同期を取って感光ドラム1に供給され、装置本体側の転写ローラ4により感光ドラム1に押圧される。そしてこれと同時に図示しない転写電源から転写ローラ4に印加した転写電圧により、感光ドラム1上のトナー像が紙P上に転写される。
【0026】
トナー像の転写を受けた紙Pは、感光ドラム1の表面から分離された後、装置本体側に設けられている定着器9に搬送され、そこでトナー像の定着を受けて永久像とすることにより、一連の画像形成が終了する。トナー像の転写が終了した感光ドラム1は、クリーナ5のブレード5aにより表面を清掃して、転写残りトナー等の残留物を除去した後、つぎの画像形成に備えられる。
【0027】
本発明によれば、現像装置3は、プロセスカートリッジAを画像形成装置本体に装着する前の未使用時、現像容器7内の区画壁7aに設けられた開口部7Aが、図5(a)に示すように、シート状のシール部材11によって塞がれている。ユーザーがカートリッジAを画像形成装置本体に装着するときに、このシール部材11を引き抜くことにより開口部7Aが開放され、現像剤室T2と現像室T1とが連通して、現像剤室T2内のトナーが現像室T1内に進入し、現像装置3が使用可能な状態になる。
【0028】
本発明の特徴は、このシール部材11に工夫を凝らしたことにある。以下、本実施例におけるシール部材11を詳述する。
【0029】
本発明によれば、シール部材11は、図2(a)に示すように、接着層11aと導電層11cの少なくとも2層からなっており、本実施例では、接着層11a上に樹脂層11bを積層し、その上に導電層11cを積層した3層構造に形成されている。
【0030】
接着層11aは、シール部材11を現像容器7の区画壁7aに熱溶着するための層で、接着性のあるフィルムなどからなっている。樹脂層11bは、シール部材11の強度を保つための層で、ポリエチレンもしくはポリエステル等の樹脂から形成されている。導電層11cは、アルミニウム等の導電性金属からなっている。
【0031】
シール部材11は、図4(a)および図5(a)に示すように、区画壁7aの開口部7Aの周囲の部分に接着層11aを熱溶着することにより、開口部7Aを覆って区画壁7aに取り付けられる。従って、シール部材11の表面には導電層11cが位置している。
【0032】
本発明によれば、このシール部材11には、予め裏面の接着層11a側から特定の強度を有するレーザー光を当てて、図2(b)に示すように、接着層11aおよび樹脂層11bを溝状に切り取り、シール部材11の裏面側にカット溝Gを形成している。
【0033】
本実施例では、シール部材11に、図3(a)および図4(a)に示すように、区画壁7aの開口部7Aの上側および下側に対応するシール部材11の上の部分11Aおよび下の部分11Bと、その間の開口部7Aに対応するシール部材11の中央部分11Cとの間に、長手方向に沿ってカット溝Gを設けている。
【0034】
また、本実施例によれば、シール部材11は、図3(a)および図4(a)に示すように、中央部分11Cの一端が現像容器7外に突出しており、この突出部Qは、ユーザーがシール部材11を引き抜くときの取っ手とされている。
【0035】
さらにシール部材11の上の部分11Aの一端、図では上記と反対側の一端が、現像容器7外に突出しており、この突出部P1は現像容器7の側面に折曲し、側面に接着して固定されている。突出部P1は、プロセスカートリッジAが組み込まれる画像形成装置本体との電気的導通を取る接点の機能を果たす。
【0036】
図5(a)において、現像容器7内は、カートリッジ製造時に、現像室T1と現像剤室T2に区画する区画壁7aの開口部7Aがシール部材11によって閉じられている。図4(a)に示すように、ユーザーがシール部材11の取っ手Qを矢印方向に引っ張ることにより、シール部材11の中央部分11Cが2つのカットラインGのところから千切れて引き抜かれ、図5(b)に示すように、開口部7Aが開放される。現像剤室T2内のトナーが開口部7Aを通って、現像室T1内に進入して現像スリーブ3aの部分に達し、現像スリーブ3a上に担持されて現像に供される。
【0037】
それと同時に区画壁7aには、図4(b)のように、シール部材11の上下の部分11Aと11Bが接着した状態で残る。この残った上のシール部材の部分11Aの一端には接点としての突出部P1が、現像容器7の側面に密着固定されている。また、シール部材の部分11Aの表面は導電層となっているので、トナー残量検知装置の検知部材として活用することができる。シール部材部分11Aは、現像スリーブ3aと開口部7Aとの間に位置しているので、この位置と現像スリーブ3a間のトナー量の変化を検出することができる。
【0038】
トナーの残量検知について説明する。シール部材11を引き抜いた後、プロセスカートリッジAを画像形成装置本体に装着すると、図6に示すように、上記の残った上のシール部材の部分11Aの突出部P1が、画像形成装置本体の接点と電気的にカップリングし、上のシール部材部分11Aと画像形成装置本体に具備されたトナー残量検出回路40とによって、トナー残量検知装置が構成される。
【0039】
検出回路40は、図6に示すように、上のシール部材部分11Aから直列接続された整流回路28および内部に可変抵抗を有する電流−電圧変換回路29、この変換回路29の可変抵抗値を調整する制御手段22、交流電源12に対して現像スリーブ3aに並列に接続された所定の容量Cthを持つコンデンサ27、このコンデンサ27から直列に接続された整流回路20および電流−電圧変換回路21、前記の電流−電圧変換回路29から出力された電圧値V0と任意に設定した電圧値V1とを比較し、これが一致したときに信号を発するコンパレータ25、このコンパレータ25および電流−電圧変換回路29に接続されたコンパレータ26から発せられた信号を検出するCPU28から構成される。
【0040】
CPU28は検出信号を利用して、トナー残量の警告を表示するなどの処理を行うものである。そして、コンデンサ27として検知したいトナー量に応じた容量を持つコンデンサを選択することにより、任意の検出レベルを設定できる。
【0041】
ユーザーは、トナー残量が少ないという警告により、トナーを現像容器7に補給したり、プロセスカートリッジAを画像形成装置本体から取り出し、現像容器7内のトナーを最後まで利用できるようにするために、カートリッジAを振ってから再び装置本体に装着するか、新しいカートリッジに交換する。これにより、画像の白抜けを未然に防止できる。
【0042】
以上説明したように、本実施例によれば、現像容器7の現像室T1と現像剤室T2とを区画する区画壁7aの開口部7Aを覆うシール部材11を引きちっぎて引き抜くことにより、区画壁7aに残ったシール部材11の上の部分11Aをトナー残量検知装置の検知部材に利用するので、従来のように検知部材を新たに設置することなく、同等のトナー残量の検知が可能となった。
【0043】
実施例2
本実施例の特徴は、トナー残量検知の検知部材の数を増加するように、シール部材11の加工形状を工夫したことにある。すなわち、シール部材11の各層の構成は実施例1と同じであるが、レーザー光を用いて、図2のシール部材11において、接着層11aおよび樹脂層11bを切り取る領域をより細分化し、検知部材を3つに増加した。
【0044】
図7(a)に、本実施例におけるシール部材のカット溝の位置を示す。シール部材11の区画壁7aに残される2つの部分11A、11Bの間に、さらに1つの部分11Dを残して、シール部材11を引き抜き可能とするために、シール部材11の中央部分11C内に略U字状のカット溝G′が形成されている。
【0045】
図7(b)は、このシール部材11を現像容器7の区画壁7aに取り付けたところを示す概念図である。実施例1と同様、区画壁7aの開口部7Aの周囲の部分へのシール部材11の接着層の熱溶着によって、シール部材11を開口部7Aを覆って区画壁7aに取り付ける。
【0046】
ユーザーは、シール部材11の取っ手Qを矢印方向に引くことによって、シール部材11は2つのカット溝G、中央のカット溝G′に沿って切り取られ、図8に示すように、区画壁7aの開口部7Aの上の部分、下の部分に対応したシール部材11の部分11A、11Bと、その間の開口部7Aの中央部に位置するシール部材11の部分11Dが残ったままになる。
【0047】
これら3つの残ったシール部材部分11A、11D、11Bは、それぞれ現像容器7の外側に突出する突出部P1、P3、P2を有し、それぞれ現像容器7の側面に接着されている。これら突出部P1、P3、P2は、独立して画像形成装置本体と導通するための接点として機能し、画像形成装置本体の接点と電気的にカップリングすることによって、図8に示すように、装置本体に設置したトナー残量検出回路40と、トナー残量検知装置を構成する。
【0048】
本実施例におけるトナー残量検知は、基本的には実施例1と同じである。本実施例では、残ったシール部材部分11A、11D、11Bが検知部材として機能するので、実施例1よりも正確なトナー残量検知が可能になる。これらのシール部材部分11A、11D、11Bは、並列に接続されて検出回路40に直列に接続される。
【0049】
図9および図10は、本実施例において、現像容器7内のトナーが消費され行く様子と、それに対応してシール部材部分11B、11D、11Aで検知された静電容量がどのように変化するかを示している。
【0050】
現像容器7の現像室T1内にトナーが十分にあるとき、すなわち、現像室T1内の領域S4から領域S1までトナーが満たされている場合は、下のシール部材部分11Bによって検知されて、検出回路40によって算出された静電容量はC1を示す。つぎにトナーの消費が進み、領域S1からトナーがなくなって領域S2までしかトナーが残存していない状態となると、下のシール部材部分11Bからの信号が急激に減衰して、中間のシール部材部分11Dで検出が始まり、静電容量はC1より低いC2を示す。以後、同様にして、トナーが領域S3、S4までしか残存していないと、トナーが消費されるごとに、静電容量はC3、C4と減少していく。
【0051】
この静電容量の値をトナー残量の目安として知らせることにより、ユーザーは画像形成装置の使用中、現像器のトナー残量の減少を段階的に知ることができる。
【0052】
実施例3
本実施例では、図11(a)、(b)に示すように、シール部材11の区画壁7aに残される2つの部分11A、11Bのうち、現像容器7外への突出部P1を有するシール部材の部分11Aに、現像容器7外へ突出する別の突出部P4を形成し、この別の突出部P4を含むシール部材部分11Aの全体を、導電層を設けない溝Hにより導電層が絶縁された2条のシール部材部分11A1、11A2に分離した。そして2条のシール部材部分11A1、11A2の導電層11c1、11c2に温度センサー30を接続した。
【0053】
シール部材11は、同様に、現像容器7の区画壁7aに熱溶着され、温度センサー30は、現像容器7の上面側に折曲して上面に固定され、現像容器7の温度を直接計測可能となっている。シール部材部分11A1、11A2の突出部P1a、P1bは、現像容器7の側面方向に折曲して側面に固定され、画像形成装置本体との接点として機能し、電気的にカップリングする。
【0054】
シール部材11には、実施例1と同様、カット溝Gが点線の部分に入れてある。プロセスカートリッジAを画像形成装置本体に装着する際、シール部材11の取っ手Qを現像容器7外から引っ張ると、中央のシール部材部分11Cが千切れて引き抜かれ、図11(b)に示すように、開口部7Aが開放される。
【0055】
また、温度センサー30が測定した現像容器7の温度の出力は、シール部材部分11A1、11A2の導電層11c1、11c2を経由して、現像容器7の外面に露出している2つの突出部P1a、P1bから得られる。温度センサー30からの出力は、図示しない画像形成装置本体の演算回路によって処理され、現像容器7の温度が測定される。
【0056】
以上のように、本実施例によれば、プロセスカートリッジAの現像装置3に温度センサー30という電気素子を配置したにもかかわらず、現像容器7の隔壁7aに残った上の2状のシール部材部分11A1、11A2の導電層11c1、11c2を用いることによって、簡単にカートリッジA内の配線を施すことができた。
【0057】
以上の実施例3では、温度センサー30を電気素子の例として用いたが、本発明は、カートリッジ近傍の湿度を検出する湿度センサー、カートリッジ固有の情報を記憶した記憶素子を配置することも可能である。
【0058】
以上、実施例1〜3では、現像装置3は感光ドラム1等と一体化して組み合わせ、画像形成装置本体に着脱自在なプロセスカートリッジAに構成したものとして説明したが、本発明はこれに限られず、通常通り、画像形成装置本体に組み込んで使用する現像装置、あるいは画像形成装置本体に着脱自在な現像カートリッジに構成して使用する現像装置についても、適用することができる。
【0059】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、現像装置の現像容器内を現像剤担持体を設置した現像室と現像剤を収容した現像剤室とに区画した区画壁の開口部を、区画壁に接着する接着層とその上に積層された導電層の少なくとも2層からなるシール部材で塞ぎ、そのシール部材に予め引き抜き方向に2つのカット溝を形成したので、シール部材を現像容器外から引っ張ることにより、シール部材をカット溝に沿って千切って引き抜くことができ、さらにシール部材の区画壁に残される2つの部分の少なくとも一方を現像容器外に突出させることにより、画像形成装置本体との電気的導通を取る接点の機能を持たせることができるので、現像装置もしくはこれを含んだ現像カートリッジまたはプロセスカートリッジを画像形成装置本体に装着することにより、装置本体との電気的導通を簡単に取ることができる。
【0060】
また、シール部材の表面が導電層になっているので、区画壁に残された部分のうちの現像器外への突出部を有するシール材部分を、現像剤室から現像室内に送り込まれた現像剤の残量を静電容量の変化で検出する残量検出装置の検知部材として使用することができ、現像容器内に特別な検知部材を設置することなく、現像剤の残量検知を実施することができる。
【0061】
さらにまた、シール部材のカット溝の形状を工夫することにより、区画壁に残されるシール部材の2つの部分の間に、さらに少なくとも1つのシール部材部分を容易に残すようにすることができ、これらの残存したシール材部分をトナー残量検知の検知部材として使用することにより、トナーの残量検知の正確さを増すようにすることができる。
【0062】
さらに、シール部材の区画壁に残される2つの部分のうちの現像器外への突出部を有するシール材部分を、現像器外へ突出する別の突出部を有し、別の突出部を含むシール材部分の全体の導電層を、導電層を設けない溝により2条の絶縁された導電層に分離して、これに温度検出手段、又は、情報記憶手段を接続しておくことにより、現像装置の温度検出、又は、現像装置等の固有の情報の記憶を容易に実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の一実施例における全体構成を示す模式図である。
【図2】図1の画像形成装置に設置された現像装置の現像容器内の区画壁の開口部を塞ぐシール部材の層構成および形成するカット溝を示す断面図である。
【図3】図2のシール部材の平面図である。
【図4】シール部材を現像容器の区画壁に取り付けたところ、およびそのシール部材を引き抜いて開口部を露出したところを示す斜視図である。
【図5】現像装置の現像容器の区画壁にシール部材が取り付けられているところ、およびそのシール部材を引き抜いて開口部を露出したところを示す断面図である。
【図6】図5のシール部材の区画壁に残った部分とトナー残量検出回路とが電気的に接続して残量検出装置を構成することを示す説明図である。
【図7】本発明の他の実施例におけるシール部材、およびそのシール部材を現像容器のく隔壁に取り付けたところを示す図である。
【図8】図7のシール部材の区画壁に残った部分とトナー残量検出回路とが電気的に接続して残量検出装置を構成することを示す説明図である。
【図9】図7のシール部材の区画壁に残った部分と現像容器の現像室内のトナー残量との関係を示す断面図である。
【図10】図7の関係のときに検出装置で検出したトナー残量に関する静電容量の変化を模式的に示すグラフである。
【図11】本発明のさらに他の実施例における温度センサーを接続したシール部材、およびそのシール部材を取り付けた現像容器の区画壁からシール部材を引き抜いて開口部を露出したところを示す図である。
【符号の説明】
3 現像装置
3a 現像スリーブ
7 現像容器
7a 区画壁
7A 開口部
11 シール部材
11a 接着層
11b 樹脂層
11c 導電層
11A 上のシール部材部分
11C シール部材中央部分
G、G′ カット溝
P1〜P4 突出部
Q 突出部
Claims (3)
- 容器内が開口部を有する区画壁によって現像剤担持体を設置した現像室と現像剤を収容した現像剤室とに区画され、前記開口部が前記容器外から引き抜き可能なシール部材により塞がれた現像装置において、
前記シール部材は、前記区画壁に接着する接着層とその上に積層された導電層の少なくとも2層からなり、かつ前記シール部材には、前記区画壁の開口部周囲のシール部材の引き抜き方向に沿う2つの部分を残して、前記シール部材を引き抜き可能とするカット溝が形成され、さらに前記シール部材の区画壁に残される2つの部分の少なくとも一方が現像容器外に突出して、前記現像装置が組み込まれる画像形成装置本体との電気的導通を取る接点の機能を果たし、
前記シール部材の区画壁に残される2つの部分のうちの現像器外への突出部を有する側は、現像器外へ突出する別の突出部を有し、前記別の突出部を含む全体の導電層が、導電層を設けない溝により2条の絶縁された導電層に分離され、前記2条の導電層に温度検出手段又は情報記憶素子が接続されることを特徴とする現像装置。 - 現像装置を一体化して組み込んであり、画像形成装置本体に着脱自在に設置される現像カートリッジにおいて、前記現像装置が請求項1に記載の現像装置であることを特徴とする現像カートリッジ。
- 少なくとも電子写真感光体と現像装置とを一体化して組み込んであり、画像形成装置本体に着脱自在に設置されるプロセスカートリッジにおいて、前記現像装置が請求項1に記載の現像装置であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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