JP3817167B2 - 自走式破砕機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、破砕装置で被破砕物を破砕する自走式破砕機に係わり、例えば、エンジンで駆動される油圧ポンプからの圧油により破砕装置用油圧アクチュエータ等を駆動する自走式破砕機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、いわゆるリサイクル法の施行(平成3年10月)といった廃棄物再利用促進の背景の下、自走式破砕機の活躍の場が拡がりつつある。
この自走式破砕機は、走行手段により自走可能であるとともに、ホッパで受け入れた被破砕物(コンクリート塊、アスファルト塊、岩石、建設廃材、産業廃棄物等)を破砕装置で破砕し、その破砕物をコンベアで排出するものである。
【0003】
破砕装置としてはいくつかの種類が既に提唱されており、岩石、建設廃材などを破砕するのに好適な、スイングジョーを固定ジョーに対して揺動運動させそれらの間で被破砕物を挟み付けるようにして破砕を行うジョークラッシャや、複数個の衝撃刃を備えたロータを回転させこの衝撃刃からの打撃及び容器内壁に設けた反発板との衝突により被破砕物を衝撃的に破砕するいわゆるインパクトクラッシャや、ほぼ平行に配置した複数の回転軸のそれぞれに回転歯を固設し、それら回転歯の間に被破砕物を噛み込ませ、これによって被破砕物を噛み切るように細くせん断するせん断式破砕装置(いわゆるシュレッダを含む2軸せん断機等)等が提唱されている。また特に、森林で伐採された木材を枝払いするときに発生する剪定枝材・間伐材や、造成・緑地維持管理等で発生する枝木材、あるいは木造家屋を解体したときに発生する廃木材等を破砕対象とする木材破砕装置も提唱されている。
【0004】
例えばジョークラッシャを備えた自走式破砕機の例として、例えば特開平11−197532号公報記載のものがある。この従来技術では、油圧ショベル等によってホッパに投入された被破砕物は、ホッパ下方に備えられたフィーダにより破砕装置(ジョークラッシャ)へと導かれて所定の大きさに破砕される。破砕物は、ジョークラッシャの下方に配置されたコンベアの上に落下して搬送され、最終的に自走式破砕機の後部から搬出される。上記フィーダ、破砕装置、及びコンベア等は、それぞれに対応する油圧モータを備えた自走式破砕機の油圧駆動装置によって駆動動作される。
【0005】
ここで、上記従来技術中には必ずしも明確には示されていないが、通常、この種の自走式破砕機の油圧駆動装置では、エンジンによって駆動される油圧ポンプと、油圧ポンプから吐出される圧油によりそれぞれ駆動され、フィーダ、破砕装置、及びコンベアをそれぞれ駆動するフィーダ用油圧モータ、破砕装置用油圧モータ、及びコンベア用油圧モータと、前記油圧ポンプからそれら油圧モータに供給される圧油の流れ(例えば方向及び流量)をそれぞれ制御するフィーダ用コントロールバルブ、破砕装置用コントロールバルブ、及びコンベア用コントロールバルブと等から構成されており、前記油圧ポンプから吐出された圧油は、各コントロールバルブを介して各油圧モータに供給される。このとき、無限軌道履帯(クローラ)を備えた走行体の上部に設けた操作盤に、上記フィーダ、破砕装置、コンベア等に対応する操作手段(ボタン・スイッチ等)が設けられており、操作者がこれら操作手段を操作することによって上記各コントロールバルブが切り換わり、これによって対応する油圧モータが駆動されるようになっている。
【0006】
操作手段としては、例えば、フィーダを起動及び停止するフィーダ起動ボタン及び停止ボタン、フィーダの動作スピードを設定するフィーダスピードダイヤル、破砕装置を起動及び停止する破砕装置起動ボタン及び停止ボタン、破砕装置の動作スピードを設定する破砕装置スピードダイヤル、コンベアを起動及び停止するコンベア起動及び停止ボタンが設けられる。
【0007】
一方、上記油圧ポンプを駆動するエンジンは、通常いわゆる電子ガバナタイプのエンジンが用いられ、操作者が手動でそのエンジンの回転数をスロットル装置に設定入力することにより、その設定回転数に基づく制御信号が燃料噴射制御装置に入力され、燃料噴射制御装置がその制御信号に基づき燃料噴射ポンプを制御し、これによってエンジンの回転数が前記設定された回転数に制御されるようになっている。
【0008】
破砕作業を開始する場合には、操作者がエンジンの回転数をスロットル装置で適宜の値に手動設定した後、コンベア起動ボタン、破砕装置起動ボタン、フィーダ起動ボタンという被破砕物・破砕物の通過する順序と逆の順序で、それぞれが安定運転するまでの所定の時間間隔をおきつつ1つ1つ操作し、それぞれを起動させる。またそのときのフィーダ及び破砕装置の動作速度は、フィーダスピードダイヤル及び破砕装置スピードダイヤルによって適宜の値に設定している。
【0009】
なお、以上は破砕装置としてジョークラッシャを備えた上記従来技術を例にとって説明したが、他の破砕装置、例えばせん断式破砕装置や木材破砕装置を備えた自走式破砕機においても、一部の機器(フィーダ、磁選機、押えローラ等)が省略されたりあるいは追加されたり等の違いはあるものの、基本的にはほぼ同様の構成及び操作手順となっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
通常、自走式破砕機における破砕作業にあっては、被破砕物の種類、大きさ(粒度)、硬さ、異物混入の有無等や、その被破砕物を破砕して得たい破砕物の種類、大きさ(粒度)、生産量等によって、その作業に最適な運転(稼動)条件、すなわち上記フィーダや破砕装置等の動作速度は異なってくる。
【0011】
このため、上記従来の自走式破砕機においては、破砕作業を開始する際には、過去に同様の処理を行った際の操作者の経験、あるいは作業者の長年の勘等に基づき、上記各動作条件をその都度手動で再設定していた。この場合、今回行おうとする作業が過去に行った作業とほぼ同様の内容であったとしても、作業者が代わった場合等には、最適な動作条件を再現するのが容易ではない場合がある。特に、上記フィーダスピードダイヤル及び破砕装置スピードダイヤル等のような場合は、動作条件自体が手動によるアナログ設定となるため、なおさら最適動作条件を再現するのが困難となる。
【0012】
一方、近年のリサイクル促進の機運の下、市街地及びその近郊での作業も徐々に増大しつつあるが、そのような場合、周囲環境への配慮から騒音規制が例えば法令上にて設けられていることがある。このような稼動条件では、各機器の動作速度に作業上支障が出ないようにしつつ、騒音規制を遵守できる程度にエンジン回転数を下げる必要がある。このような場合でも、スロットル装置によるエンジン回転数の設定について、上記と同様、最適動作条件を再現するのが容易ではないという問題がある。
【0013】
以上のように、従来は、破砕作業時におけるフィーダ、破砕装置、エンジン等の各機器の最適動作条件を容易に再現できないため、それを実現するのに破砕作業開始の都度、多大な時間を要しており、その結果、稼働率の低下を招いていた。
【0014】
本発明は、上記従来技術の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、破砕作業時における各機器の最適動作条件を容易に再現可能とし、稼働率を向上することができる自走式破砕機を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
(1)上記目的を達成するために、本発明の自走式土質改良機破砕機は、走行手段と、この走行手段の上部に設けたフレームと、このフレームの一方側に設けた被破砕物の受け入れ手段と、この受け入れ手段で受け入れた被破砕物を破砕処理する破砕装置と、この破砕装置に前記受入手段で受け入れた被破砕物を供給するフィーダと、前記フレームの他方側に設けられ、エンジン及びこのエンジンにより駆動される油圧ポンプを内蔵したパワーユニットと、前記油圧ポンプから吐出される圧油により駆動される前記破砕装置及びフィーダの各駆動装置の駆動速度と前記エンジンの駆動速度を含む被破砕物の種類、粒度、目標生産量のうちの少なくとも1つに応じた複数の運転条件を記憶した記憶部と、前記複数の運転条件の一つ、及び前記各駆動装置及びエンジンの駆動速度の任意操作のいずれかを選択する選択手段と、この選択手段により前記複数の運転条件のいずれかが選択された場合、選択された運転条件を前記記憶部から読み出し、読み出した運転条件を基に前記駆動装置及びエンジンの駆動速度を制御する制御手段とを備える。
【0016】
(2)上記目的を達成するために、また本発明の自走式土質改良機破砕機は、走行手段と、この走行手段の上部に設けたフレームと、このフレームの一方側に設けた被破砕物の受け入れ手段と、この受け入れ手段で受け入れた被破砕物を破砕処理する破砕装置と、前記破砕装置の駆動装置を含む被駆動装置の駆動速度を含む被破砕物の種類、粒度、目標生産量のうちの少なくとも1つに応じた複数の運転条件を記憶した記憶部と、前記複数の運転条件の一つ、及び前記駆動装置の駆動速度の任意操作のいずれかを選択する選択手段と、この選択手段により前記複数の運転条件のいずれかが選択された場合、選択された運転条件を前記記憶部から読み出し、読み出した運転条件を基に前記駆動装置及びエンジンの駆動速度を制御する制御手段とを備える。
【0017】
(3)上記(1)又は(2)において、好ましくは、前記破砕装置から排出される破砕物の粒度を設定する篩部材をさらに備え、被破砕物の種類、粒度、目標生産量のうちの少なくとも1つに応じた前記篩部材の開口径が前記複数の運転条件にさらに含まれている。
【0018】
(4)上記(1)〜(3)のいずれかにおいて、好ましくは、前記選択手段は、被破砕物の種類で表した運転条件名を選択肢に有している。
【0019】
(5)上記(1)〜(3)のいずれかにおいて、好ましくは、前記選択手段は、被破砕物若しくは破砕物の粒度、又は目標生産量で表した運転条件名を選択肢に有している。
【0020】
(6)上記(1)〜(5)のいずれかにおいて、好ましくは、前記記憶部に記憶させる運転条件を設定する設定手段を備える。
【0021】
(7)上記(1)〜(6)のいずれかにおいて、好ましくは、前記記憶部は電源停止時にも前記運転条件を保持可能な不揮発性記憶手段を有しており、前記運転条件を前記不揮発性記憶手段に書きこむ第1のデータ書き込み処理手段をさらに備える。
【0022】
(8)上記(1)〜(7)のいずれかにおいて、好ましくは、前記運転条件を外部記録媒体に書き込む第2のデータ書き込み処理手段を備える。
【0023】
(9)上記(1)〜(8)のいずれかにおいて、好ましくは、情報通信を介し外部端末との間で前記運転条件のデータを授受する手段をさらに備える。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
【0035】
図1は、本発明の自走式破砕機の一実施の形態の自走式破砕機の全体構造を表す側面図であり、図2は本発明の自走式破砕機の一実施の形態の自走式破砕機の全体構造を表す上面図である。この実施の形態は、破砕装置としていわゆるジョークラッシャを備える自走式破砕機の実施の形態である。
【0036】
これら図1及び図2において、この自走式破砕機は、例えば油圧ショベルのバケット等の作業具によりリサイクル原料としての被破砕物(例えばビル解体時に搬出されるコンクリート塊や道路補修時に排出されるアスファルト塊などの建設現場で発生する大小さまざまな建設廃材・産業廃棄物、若しくは岩石採掘現場や切羽で採掘される岩石・自然石等、以下適宜、岩石・建設廃材等という)が投入され、その岩石・建設廃材等を受け入れるホッパ1、ホッパ1に受け入れた岩石・建設廃材等を所定の大きさに破砕処理し下方へ排出する破砕装置(ジョークラッシャ)2、及びホッパ1に受け入れた岩石・建設廃材等を破砕装置2へと搬送し導くフィーダ3を搭載した破砕機本体4と、この破砕機本体4の下方に設けられた走行体5と、破砕装置2で破砕され下方へ排出された破砕物を受け入れて自走式破砕機の後方側(後述する本体フレーム破砕機取付け部8Aの長手方向の他方側、図1中右側)に運搬し搬出するコンベア(搬出コンベア)6と、このコンベア6の上方に設けられコンベア6上を運搬中の破砕物に含まれる磁性物(鉄筋等)を磁気的に吸引除去して最終的にリサイクル用の破砕物製品とする磁選機7とを有する。
【0037】
前記の走行体5は、本体フレーム8と、走行手段としての左・右無限軌道履帯14とを備えている。本体フレーム8は、例えば略長方形の枠体によって形成され前記破砕装置2、前記ホッパ1、及び後述のパワーユニット24等を載置する破砕機取付け部8Aと、この破砕機取付け部8Aと前記の左・右無限軌道履帯14とを接続するトラックフレーム部8Bとから構成される。また無限軌道履帯14は、前記トラックフレーム部8Bに回転自在に支持された駆動輪12a及びアイドラ12bの間に掛け渡されており、駆動輪12a側に設けられた左・右走行用油圧モータ16,17によって駆動力が与えられることにより自走式破砕機を走行させるようになっている。
【0038】
前記のホッパ1は、前記フィーダ3とともに、前記本体フレーム破砕機取付け部8Aの長手方向(図1中左右方向)一方側(自走式破砕機前方側、すなわち図1中左側)端部の上方に搭載されている。
【0039】
前記の破砕装置2は、前記ホッパ1及びフィーダ3よりも自走式破砕機後方側(図1中右側)に位置しており、図1に示すように、前記本体フレーム破砕機取付け部8Aの長手方向ほぼ中間部上に搭載されている。このとき、破砕装置用油圧モータ9(図2参照)で発生した駆動力をベルト(図示せず)を介してフライホイール2aに伝達し、さらにフライホイール2aに伝達された駆動力を公知の変換機構で動歯(図示せず)の揺動運動に変換し、この動歯を固定歯(不動歯、図示せず)に対して前後に揺動させることにより、前記フィーダ3より供給された岩石・建設廃材等を所定の大きさに破砕するようになっている。
【0040】
前記のフィーダ3は、図1に示すように、本体フレーム破砕機取付け部8Aの長手方向一方側(図1中左側)端部近傍に設けたフィーダフレーム15上に搭載されており、その略直上に前記ホッパ1が位置している。また、このフィーダ3は、いわゆるグリズリフィーダと称されるものであり、フィーダ用油圧モータ10で発生した駆動力によって、ホッパ1からの岩石・建設廃材等を載置する複数枚(この例では2枚)の鋸歯状プレート3a(図2参照)を含む底板部を加振する。このような構造により、ホッパ1に投入された岩石・建設廃材等を順次破砕装置2に搬送供給する(=搬送機能)とともに、その搬送中において岩石・建設廃材等中に含まれる細粒や細かい土砂等を鋸歯状プレート3aの鋸歯の隙間からシュート3b(図1参照)を介し下方に落下させコンベア6上へ導入するようになっている。すなわち、鋸歯状プレート3aの鋸歯の隙間の大きさよりも小さな粒度の岩石・建設廃材等をふるい落とすことにより、上記隙間の大きさ以上の粒度の岩石・建設廃材等を選別するという選別機能も併せて備えている。
【0041】
前記のコンベア6は、コンベア用油圧モータ11(図2参照)によってベルト6aを駆動し、これによって前記破砕装置2からベルト6a上に落下してきた破砕物及び前記シュート3bを介した細粒落下物(未破砕)を運搬するようになっている。
【0042】
またこのコンベア6は、搬送側(言い換えれば自走式破砕機後方側、図1中右側)の部分が支持部材6c,6dを介しパワーユニット24(詳細は後述)に取りつけたアーム部材18aに吊り下げ支持されている。また、搬送側と反対側(自走式破砕機前方側、図1中左側)の部分は、前記本体フレーム破砕機取付け部8Aよりも下方に位置し、支持部材18bを介し本体フレーム破砕機取付け部8Aから吊り下げられるように支持されている。これにより、コンベア6は、図1に示すように、パワーユニット24の外縁部(後端部)の下方空間で、搬出方向(図1中右方)に斜めに立ち上がるように配置されている。そして、前記支持部材6cは、前記コンベア6が前記パワーユニット24に最も接近する箇所、すなわち前記コンベア6の搬送方向中間部6bと前記パワーユニット24外縁部(後端部)とをほぼ最短距離で結ぶように連結している。
【0043】
前記の磁選機7は、支持部材7bを介し前記アーム部材18に吊り下げ支持されており、前記のコンベアベルト6aの上方にこのコンベアベルト6aと略直交するように配置された磁選機ベルト7aを、磁選機用油圧モータ13によって磁力発生手段(図示せず)まわりに駆動することにより、磁力発生手段からの磁力を磁選機ベルト7a越しに作用させて磁性物を磁選機ベルト7aに吸着させた後、コンベアベルト6aと略直交する方向に運搬し、コンベア6に設けたシュート6eを介しそのコンベアベルト6aの側方に落下させるようになっている。
【0044】
前記の本体フレーム破砕機取付け部8Aの長手方向後方側(図1、図2中右側)端部の上部には、パワーユニット積載部材24bを介してパワーユニット24が搭載されている(図1参照)。このパワーユニット24は、原動機としてのエンジン21(後述の図3参照)と、このエンジン21によって駆動される可変容量型の第1油圧ポンプ19及び第2油圧ポンプ20(図3参照)と、後述するコントロールバルブ26〜31を備えた制御弁装置が内蔵されている。また、パワーユニット24の前方側(図1及び図2中左側)には、操作者が搭乗する運転席24aが設けられている。
【0045】
ここで、上記破砕装置2、フィーダ3、走行体5、コンベア6、及び磁選機7は、この自走式破砕機に備えられる油圧駆動装置によって駆動される被駆動部材を構成している。図3は、上記本発明の自走式破砕機の一実施の形態を構成する油圧駆動装置を表す油圧回路図である。
【0046】
図3において、この油圧駆動装置は、いわゆる電子ガバナタイプの上記エンジン21と、このエンジン21によって駆動される可変容量型の上記第1油圧ポンプ19及び上記第2油圧ポンプ20と、同様にエンジン21によって駆動される固定容量型のパイロットポンプ25と、第1及び第2油圧ポンプ19,20から吐出される圧油がそれぞれ供給される前記油圧モータ9,10,11,13,16,17と、第1及び第2油圧ポンプ19,20からそれら油圧モータ9,10,11,13,16,17に供給される圧油の流れ(方向及び流量、若しくは流量のみ)を制御する6つのコントロールバルブ26,27,28,29,30,31と、前記の運転席24aに設けられ(図1参照)、左・右走行用コントロールバルブ27,28(後述)をそれぞれ切り換え操作するための左・右走行用操作レバー32a,33aと、破砕機本体4(例えば前記の運転席24a内)に設けられ、破砕装置2、フィーダ3、コンベア6、及び磁選機7の始動・停止等を操作者が指示入力して操作するための操作盤36とを有している。
【0047】
6つの油圧モータ9,10,11,13,16,17は、前述のように、破砕装置2動作用の駆動力を発生する上記破砕装置用油圧モータ9、フィーダ3動作用の駆動力を発生する上記フィーダ用油圧モータ10、コンベア6動作用の駆動力を発生する上記コンベア用油圧モータ11、磁選機7動作用の駆動力を発生する上記磁選機用油圧モータ13、及び左・右無限軌道履帯14への駆動力を発生する上記左・右走行用油圧モータ16,17とから構成されている。
【0048】
コントロールバルブ26〜31は、2位置切換弁又は3位置切換弁であり、破砕装置用油圧モータ9に接続された破砕装置用コントロールバルブ26と、左走行用油圧モータ16に接続された左走行用コントロールバルブ27と、右走行用油圧モータ17に接続された右走行用コントロールバルブ28と、フィーダ用油圧モータ10に接続されたフィーダ用コントロールバルブ29と、コンベア用油圧モータ11に接続されたコンベア用コントロールバルブ30と、磁選機用油圧モータ13に接続された磁選機用コントロールバルブ31とから構成されている。
【0049】
このとき、第1及び第2油圧ポンプ19,20のうち、第1油圧ポンプ19は、左走行用コントロールバルブ27及び破砕装置用コントロールバルブ26を介して左走行用油圧モータ16及び破砕装置用油圧モータ9へ供給するための圧油を吐出するようになっている。これらコントロールバルブ27,26はいずれも、対応する油圧モータ16,9への圧油の方向及び流量を制御可能な3位置切換弁となっており、第1油圧ポンプ19の吐出管路37に接続されたセンターバイパスライン22において、上流側から、左走行用コントロールバルブ27、破砕装置用コントロールバルブ26の順序で配置されている。
【0050】
一方、第2油圧ポンプ20は、右走行用コントロールバルブ28、フィーダ用コントロールバルブ29、コンベア用コントロールバルブ30、及び磁選機用コントロールバルブ31を介し、フィーダ用油圧モータ10、コンベア用油圧モータ11、及び磁選機用油圧モータ13へ供給するための圧油を吐出するようになっている。これらのうち右走行用コントロールバルブ28は対応する右走行用油圧モータ17への圧油の流れを制御可能な3位置切換弁となっている。その他のコントロールバルブ29,30,31は対応する油圧モータ10,11,13への圧油の流量を制御可能な2位置切換弁となっており、第2油圧ポンプ19の吐出管路39に接続されたセンターバイパスライン23において右走行用コントロールバルブ28の下流側に配置された分流弁50を介し、センターバイパスライン23に接続されている。
【0051】
上記コントロールバルブ26〜31のうち、左・右走行用コントロールバルブ27,28はそれぞれ、パイロットポンプ25で発生されたパイロット圧を用いて操作されるセンターバイパス型のパイロット操作弁である。これら左・右走行用コントロールバルブ27,28は、パイロットポンプ25で発生され前述の操作レバー32a,33aを備えた操作レバー装置32,33で所定圧力に減圧されたパイロット圧により操作される。
【0052】
すなわち、操作レバー装置32,33は、操作レバー32a及び33aとその操作量に応じたパイロット圧を出力する一対の減圧弁32b,32b及び33b,33bとを備えている。操作レバー装置32の操作レバー32aを図3中a方向(又はその反対方向、以下かっこ内対応関係同じ)に操作すると、パイロット圧がパイロット管路40(又は41)を介して左走行用コントロールバルブ27の駆動部27a(又は27b)に導かれ、これによって左走行用コントロールバルブ27が図3中上側の切換位置27A(又は下側の切換位置27B)に切り換えられ、第1油圧ポンプ19からの圧油が吐出管路37、センターバイパスライン22a、及び左走行用コントロールバルブ27の切換位置27A(又は下側の切換位置27B)を介して左走行用油圧モータ16に供給され、左走行用油圧モータ16が順方向(又は逆方向)に駆動される。
【0053】
なお、操作レバー32aを図3に示す中立位置にすると、左走行用コントロールバルブ27はばね27c,27dの付勢力で図3に示す中立位置に復帰し、左走行用油圧モータ16は停止する。
【0054】
同様に、操作レバー装置33の操作レバー33aを図3中b方向(又はその反対方向)に操作すると、パイロット圧がパイロット管路42(又は43)を介し右走行用コントロールバルブ28の駆動部28a(又は28b)に導かれて図3中上側の切換位置28A(又は下側の切換位置28B)に切り換えられ、右走行用油圧モータ17が順方向(又は逆方向)に駆動されるようになっている。操作レバー33aを中立位置にするとばね28c,28dの付勢力で右走行用コントロールバルブ28は中立位置に復帰し右走行用油圧モータ17は停止する。
【0055】
ここで、パイロットポンプ25からのパイロット圧を操作レバー装置32,33に導くパイロット導入管路44a,44bには、コントローラ45からの駆動信号St(後述)で切り換えられるソレノイド制御弁46が設けられている。このソレノイド制御弁46は、ソレノイド46aに入力される駆動信号StがONになると図3中左側の連通位置46Aに切り換えられ、パイロットポンプ25からのパイロット圧を導入管路44a,44bを介し操作レバー装置32,33に導き、操作レバー32a,33aによる左・右走行用コントロールバルブ27,28の上記操作を可能とする。
【0056】
一方、駆動信号StがOFFになると、ソレノイド制御弁46はばね46bの復元力で図3中右側の遮断位置46Bに復帰し、導入管路44aと導入管路44bとを遮断すると共に導入管路44bをタンク47へのタンクライン47aに連通させ、この導入管路44b内の圧力をタンク圧とし、操作レバー装置32,33による左・右走行用コントロールバルブ27,28の上記操作を不可能とするようになっている。
【0057】
破砕装置用コントロールバルブ26は、両端にソレノイド駆動部26a,26bを備えたセンターバイパス型の電磁比例弁である。ソレノイド駆動部26a,26bには、コントローラ45からの駆動信号Scrで駆動されるソレノイドがそれぞれ設けられており、破砕装置用コントロールバルブ26はその駆動信号Scrの入力に応じて切り換えられるようになっている。
【0058】
すなわち、駆動信号Scrが破砕装置2の正転(又は逆転、以下、かっこ内対応関係同じ)に対応する信号、例えばソレノイド駆動部26a及び26bへの駆動信号ScrがそれぞれON及びOFF(又はソレノイド駆動部26a及び26bへの駆動信号ScrがそれぞれOFF及びON)になると、破砕装置用コントロールバルブ26が図3中上側の切換位置26A(又は下側の切換位置26B)に切り換えられる。これにより、第1油圧ポンプ19からの圧油が吐出管路37、センターバイパスライン22a、及び破砕装置用コントロールバルブ26の切換位置26A(又は下側の切換位置26B)を介して破砕装置用油圧モータ9に供給され、破砕装置用油圧モータ9が順方向(又は逆方向)に駆動される。なお、上記のように切換位置26A(又は切換位置26B)に切り換えられるときの切り換え開度は、ソレノイド駆動部26a,26bへの駆動電流値に応じて定まるようになっている。
【0059】
駆動信号Scrが破砕装置2の停止に対応する信号、例えばソレノイド駆動部26a及び26bへの駆動信号ScrがともにOFFになると、コントロールバルブ26がばね26c,26dの付勢力で図3に示す中立位置に復帰し、破砕装置用油圧モータ9は停止する。
【0060】
なお、第1及び第2油圧ポンプ19,20の吐出管路37,39から分岐した管路87,88には、リリーフ弁89及びリリーフ弁90がそれぞれ設けられており、第1及び第2油圧ポンプ19,20の吐出圧の最大値を制限するためのリリーフ圧の値を、それぞれに備えられたばね89a,90aの付勢力で設定するようになっている。
【0061】
前記分流弁50は、詳細な構造説明を省略するが、圧力補償機能を内蔵したこの種のものとして公知の分流弁であり、その下流側に接続されたフィーダ用コンベア用油圧モータ、コンベア用油圧モータ、磁選機用油圧モータの負荷圧力の如何にかかわらず、常に(フィーダ用油圧モータ10側への導入圧油量):(コンベア用油圧モータ11側への導入圧油量):(磁選機用油圧モータ13側への導入圧油量)が所定の割合(例えば2:2:1)となるように、第2油圧ポンプ20からの圧油を分配供給するようになっている。
【0062】
前記フィーダ用コントロールバルブ29は、ソレノイド駆動部29aを備えた電磁比例弁である。ソレノイド駆動部29aには、コントローラ45からの駆動信号Sfで駆動されるソレノイドが設けられており、フィーダ用コントロールバルブ29はその駆動信号Sfの入力に応じて切り換えられるようになっている。すなわち、駆動信号Sfがフィーダ3を動作させるON信号になると、フィーダ用コントロールバルブ29が図3中右側の切換位置29Aに切り換えられる。これにより、吐出管路39及び分流弁50を介し導かれた第2油圧ポンプ20からの圧油は、切換位置29Aから供給管路51aを経て、フィーダ用油圧モータ10に供給され、この油圧モータ10が駆動される。このときの戻り油は、排出管路41bを経てタンク47へと戻る。駆動信号Sfがコンベア6の停止に対応するOFF信号になると、フィーダ用コントロールバルブ29はばね29bの付勢力で図3に示す遮断位置29Bに復帰し、フィーダ用油圧モータ10は停止する。
【0063】
前記コンベア用コントロールバルブ30は、上記同様、ソレノイド駆動部30aを備えた電磁切換弁である。駆動信号Sconがコンベア6を動作させるON信号になると、コンベア用コントロールバルブ30が図3中右側の切換位置30Aに切り換えられ、吐出管路39及び分流弁50を介し導かれた第2油圧ポンプ20からの圧油は、切換位置30Aから供給管路52aを経て、コンベア用油圧モータ11に供給され駆動される。このときの戻り油は、排出管路52bを経てタンク47へと戻る。駆動信号Sconがコンベア5の停止に対応するOFF信号になると、コンベア用コントロールバルブ30はばね30bの付勢力で図3に示す遮断位置30Bに復帰し、コンベア用油圧モータ11は停止する。
【0064】
前記磁選機用コントロールバルブ31は、上記同様、コントローラ45からの駆動信号Smが磁選機7を動作させるON信号になると、磁選機用コントロールバルブ31は図3中右側の連通位置31Aに切り換えられ、第2油圧ポンプ20からの圧油が、分流弁50、磁選機用コントロールバルブ切換位置31A、及び供給管路53aを介し磁選機用油圧モータ13に供給されて駆動され、戻り油は排出管路53bを介しタンク47へ戻る。駆動信号Smが磁選機7の停止に対応するOFF信号になると、磁選機用コントロールバルブ31はばね31bの付勢力で図3に示す遮断位置31Bに復帰し、磁選機用油圧モータ13は停止する。
【0065】
なお、上記したフィーダ用油圧モータ10、コンベア用油圧モータ11、及び磁選機用油圧モータ13への圧油の供給に関し、回路保護等の観点から、供給管路51a,52a,53aと排出管路51b,52b,53bとの間を接続する管路54a,55a,56aに、それぞれリリーフ弁54b,55b,56bが設けられている。
【0066】
前記のエンジン21には、その回転数を検出するエンジン回転数センサ57と、エンジン21へ燃料を噴射する燃料噴射装置58と、燃料噴射装置58の燃料噴射量を制御する燃料噴射制御装置59と、エンジン回転数を操作者が手動で設定入力可能なスロットル装置60が設けられている。
【0067】
スロットル装置60で入力された設定回転数はコントローラ45に入力される。コントローラ45は、この設定回転数と、後述の操作盤36の動作モード選択ダイヤル36n(後述)の選択結果と、回転数センサ57で検出した現在のエンジン21の回転数Nとに基づき、燃料噴射制御装置59に制御信号Seを出力する。燃料噴射制御装置59は、この制御信号に基づき、燃料噴射装置58に備えられた例えば公知の燃料噴射ポンプの燃料噴射量を制御する。この燃料噴射量に応じてエンジン21の回転数が決まり、この回転数は回転数検出器104で検出されてコントローラ45にフィードバックされる。これにより、結局、エンジン21の回転数は、コントローラ45からの制御信号によって制御されるようになっている。
【0068】
前記の操作盤36には、破砕装置2を正転方向に起動させるための破砕装置正転起動ボタン36aと、破砕装置2を逆転方向に起動させるための破砕装置逆転起動ボタン36bと、破砕装置2を停止させる破砕装置停止ボタン36cと、破砕装置2の動作速度を手動操作にて設定するための破砕装置速度設定ダイヤル36dと、フィーダ3を起動させるためのフィーダ起動ボタン36eと、フィーダ3を停止させるためのフィーダ停止ボタン36fと、フィーダ3の動作速度を手動操作にて設定するためのフィーダ速度設定ダイヤル36gと、コンベア6を起動又は停止させるためのコンベア起動ボタン36h及びコンベア停止ボタン36iと、磁選機7を起動又は停止させるための磁選機起動ボタン36j及び磁選機停止ボタン36kと、走行操作を行うか破砕作業を行うかのいずれか一方を選択するための作業選択スイッチ36mと、本実施の形態の大きな特徴である各種機器動作速度に係わる動作モード(詳細は後述)を選択するための動作モード選択ダイヤル36nとを備えている。
【0069】
操作者が上記操作盤36の各種スイッチ及びダイヤルの操作を行うと、その操作信号が前記のコントローラ45に入力される。コントローラ45は、操作盤36からの操作信号に基づき、前述した破砕装置用コントロールバルブ26、フィーダ用コントロールバルブ29、コンベア用コントロールバルブ30、磁選機用コントロールバルブ31、及びソレノイド制御弁46のソレノイド駆動部26a,26b、ソレノイド駆動部29a、ソレノイド駆動部30a、ソレノイド駆動部31a、ソレノイド46a、及びソレノイド110aへの前記の駆動信号Scr,Sf,Scon,Sm,Stを生成し、対応するソレノイドにそれらを出力するようになっている。
【0070】
すなわち、操作盤36の作業選択スイッチ36mで「走行」が選択された場合には、ソレノイド制御弁46の駆動信号StをONにしてソレノイド制御弁46を図3中左側の連通位置に切り換え、操作レバー32a,33aによる走行用コントロールバルブ27,28の操作を可能とする。作業選択スイッチ36mで「破砕」が選択された場合には、ソレノイド制御弁46の駆動信号StをOFFにして図3中右側の遮断位置に復帰させ、操作レバー32a,33aによる走行用コントロールバルブ27,28の操作を不可能とする。
【0071】
また、操作盤36の破砕装置正転起動ボタン36a(又は破砕装置逆転起動ボタン36b、以下、かっこ内対応関係同じ)が押された場合、破砕装置用コントロールバルブ26のソレノイド駆動部26a(又はソレノイド駆動部26b)への駆動信号ScrをONにするとともにソレノイド駆動部26b(又はソレノイド駆動部26a)への駆動信号ScrをOFFにし、破砕装置用コントロールバルブ26を図3中上側の切換位置26A(又は下側の切換位置26B)に切り換え、第1油圧ポンプ19からの圧油を破砕装置用油圧モータ9に供給して駆動し、破砕装置2を正転方向(又は逆転方向)に起動する。
【0072】
その後、破砕装置停止ボタン36cが押された場合、破砕装置用コントロールバルブ26のソレノイド駆動部26a及びソレノイド駆動部26bの駆動信号ScrをともにOFFにして図3に示す中立位置に復帰させ、破砕装置用油圧モータ9を停止し、破砕装置2を停止させる。
【0073】
また、操作盤36のフィーダ起動ボタン36eが押された場合、フィーダ用コントロールバルブ29のソレノイド駆動部29aへの駆動信号SfをONにして図3中上側の切換位置29Aに切り換え、第2油圧ポンプ20からの圧油をフィーダ用油圧モータ10に供給して駆動し、フィーダ3を起動する。その後、操作盤36のフィーダ停止ボタン36fが押されると、フィーダ用コントロールバルブ29のソレノイド駆動部29aへの駆動信号SfをOFFにして図3に示す中立位置に復帰させ、フィーダ用油圧モータ10を停止し、フィーダ3を停止させる。
【0074】
同様に、コンベア起動ボタン36hが押された場合、コンベア用コントロールバルブ30を図3中上側の切換位置30Aに切り換え、コンベア用油圧モータ11を駆動してコンベア6を起動し、コンベア停止ボタン36iが押されると、コンベア用コントロールバルブ30を中立位置に復帰させ、コンベア6を停止させる。
【0075】
また、磁選機起動ボタン36jが押された場合、磁選機用コントロールバルブ31を図3中上側の切換位置31Aに切り換え、磁選機用油圧モータ13を駆動して磁選機7を起動し、磁選機停止ボタン36kが押されると、磁選機用コントロールバルブ31を中立位置に復帰させ、磁選機7を停止させる。
【0076】
なお、破砕装置2及びフィーダ3が動作するときの動作速度は、動作モード選択ダイヤル36nで「マニュアル操作」が選択されているときには前述の破砕装置速度設定ダイヤル36d及びフィーダ速度設定ダイヤル36gの設定によって決定され、動作モード選択ダイヤル36nで「マニュアル操作」以外のいずれかのモード、すなわち「コンクリート」「アスコン」「自然石」「エコノミー」が選択されている場合にはそれらダイヤル36d,36eの設定に関係なく、各モードに対応して予めコントローラ45内に設定記憶されている値に決定される(詳細は後述)。
【0077】
また、エンジン21の回転数は、前述したようにコントローラ45から燃料噴射制御装置59への制御信号によって制御されるが、操作盤36の動作モード選択ダイヤル36nで「マニュアル操作」が選択されているときには前述のスロットル装置60の設定に対応した制御信号がコントローラ45から出力され、この結果エンジン21の回転数はスロットル装置60の設定どおりに決定される。一方、動作モード選択ダイヤル36nで「マニュアル操作」以外のいずれかのモード、すなわち「コンクリート」「アスコン」「自然石」「エコノミー」が選択されている場合には、スロットル装置60の設定に関係なく、エンジン回転数が各モードに対応して予めコントローラ45内に設定記憶されている値となるように制御信号が出力される(詳細は後述)。
【0078】
次に、上述した動作モード選択ダイヤル36nによる選択の結果実現される各動作モードの詳細について説明する。図4は、各動作モードについて設定されている破砕装置2、フィーダ3、エンジン回転数の設定例を表したものである。この図4において、動作モードは、この例では、主として被破砕物(破砕原料)の種類に対応して予め典型的な作業パターンをいくつか設定し、各作業パターンに対し最適な運転条件(フィーダ3の動作速度、破砕装置2の動作速度、エンジン21の回転数)を組合せて予めコントローラ45内に設定記憶してあるものである(但し適宜外部入力により修正、あるいは新規追加設定等が可能なようにしてもよい)。この例では、大別して、「コンクリート」「アスコン」「自然石」「エコノミー」の4モードが設定され、さらに「コンクリート」「アスコン」「自然石」の各モードについては、ホッパ1への投入前に別途の作業具で予破砕(子割り)を行っていたかどうかに対応してさらに「小割り有り」「小割り無し」の2つのモードに細分化されている。このように小割りの有無に応じて細分化したのは、予め小割りしてあれば、比較的大量にホッパ1内へ投入してもより詰まりがしょうじにくいのに対し、小割りしてない場合にはあまり大量に投入すると詰まりが生じやすいことによる。
【0079】
図4において、「小割り有りのコンクリート」モードでは、フィーダ3の速度は比較的大きく(例えば1100cpm程度、以下同様)、破砕装置2の速度は比較的大きく(例えば300rpm程度、以下同様)、エンジン21の回転数は比較的大きく(例えば2100rpm程度、以下同様)設定され、「小割り無しのコンクリート」モードでは、フィーダ3の速度は中程度(例えば900cpm程度、以下同様)、破砕装置2の速度は比較的大きく、エンジン21の回転数は比較的大きく設定される。
【0080】
また「小割り有りのアスコン」モードでは、フィーダ3の速度は中程度、破砕装置2の速度は比較的小さく(例えば220rpm程度、以下同様)、エンジン21の回転数は比較的大きく設定され、「小割り無しのアスコン」モードでは、フィーダ3の速度は比較的小さく(例えば700cpm程度、以下同様)、破砕装置2の速度は比較的小さく、エンジン21の回転数は比較的大きく設定される。
【0081】
また「小割り有りの自然石」モードでは、フィーダ3の速度は中程度、破砕装置2の速度は中程度(例えば260rpm程度、以下同様)、エンジン21の回転数は比較的大きく設定され、「小割り無しの自然石」モードでは、フィーダ3の速度は比較的小さく、破砕装置2の速度は中程度、エンジン21の回転数は比較的大きく設定される。
【0082】
また「エコノミー」モードでは、フィーダ3の速度は中程度か比較的小さく、破砕装置2の速度は比較的大きく、エンジン21の回転数は中程度(例えば1800rpm程度)に設定される。
【0083】
上記において、エンジン21、フィーダ3、破砕装置2、コンベア6、磁選機7、及び走行体5等が、各請求項記載の破砕装置を含む少なくとも1つの機器を構成し、コントローラ45が少なくとも1つの機器の動作モードを設定記憶する設定記憶手段を構成するとともに、選択手段の選択に応じて少なくとも1つの機器を制御する第1の制御手段をも構成し、操作盤36の動作モード選択ダイヤル36nが、設定記憶手段に設定記憶された動作モードを操作者が選択可能な選択手段を構成する。
【0084】
次に、上記構成の本実施の形態に係る自走式破砕機の動作を以下に説明する。
【0085】
(1)自力走行時
自力走行時には、操作者は、操作盤36の作業選択スイッチ36fで「走行」を選択し、運転席24aに搭乗して操作レバー32a,33aを前方に操作する。これにより、左・右走行用コントロールバルブ27,28が図3中上方の切換位置27A,28Aに切り換えられ、第1油圧ポンプ19からセンターバイパスライン22を介し導かれた圧油が左・右走行用油圧モータ16,17に供給され、これらが順方向に駆動され、破砕機の両側の無限軌道履帯14が順方向に駆動されて走行体5が前方へ走行する。
【0086】
(2)破砕作業時
(2−1)マニュアル操作による運転
上記構成の自走式破砕機において、マニュアル操作による破砕作業時には、操作者は、操作盤36の作業選択スイッチ36mで「破砕」を選択して走行操作を不可能にした後、動作モード選択ダイヤル36nで「マニュアル操作」を選択する。そして、スロットル装置60において所定のエンジン回転数を設定し、操作盤36の破砕装置速度ダイヤル36d及びフィーダ速度設定ダイヤル36gを所望の設定速度となる位置までまわしつつ、磁選機起動ボタン36j、コンベア起動ボタン36h、破砕装置正転起動ボタン36a、及びフィーダ起動ボタン36eを順次押す。
【0087】
上記の操作により、コントローラ45から磁選機用コントロールバルブ31のソレノイド駆動部31aへの駆動信号SmがONになって磁選機用コントロールバルブ31が図3中右側の切換位置31Aに切り換えられ、またコントローラ45からコンベア用コントロールバルブ30のソレノイド駆動部30aへの駆動信号SconがONになってコンベア用コントロールバルブ30が図4中右側の切換位置30Aに切り換えられる。さらに、コントローラ45から破砕装置用コントロールバルブ29のソレノイド駆動部26aへの駆動信号ScrがONになるとともにソレノイド駆動部26bへの駆動信号ScrがOFFになり、破砕装置用コントロールバルブ26が図3中上側の切換位置26Aに切り換えられ、またフィーダ用コントロールバルブ29のソレノイド駆動部29aへの駆動信号SfがONになってフィーダ用コントロールバルブ29が図3中右側の切換位置29Aに切り換えられる。
【0088】
これにより、上記設定した回転数で回転するエンジン21によって駆動される第2油圧ポンプ20からの圧油が、センターバイパスライン23及び分流弁50を介して各コントロールバルブ29,30,31へ導入され、さらに磁選機用油圧モータ13、コンベア用油圧モータ11、及びフィーダ用油圧モータ10に供給され、磁選機7、コンベア6、及びフィーダ3が起動される。このとき、フィーダ3は前述のフィーダ速度設定ダイヤル36gによる設定に応じた速度で動作する。一方、上記設定した回転数で回転するエンジン21によって駆動される第1油圧ポンプ19からの圧油が破砕装置用油圧モータ9に供給されて破砕装置2が正転方向に起動される。このとき、破砕装置2は前述の破砕装置速度設定ダイヤル36dによる設定に応じた速度で動作する。
【0089】
そして、例えば油圧ショベルのバケットでホッパ1に破砕原料を投入すると、その投入された破砕原料が、フィーダ3において所定粒度以上のもののみが選別されつつ破砕装置2へと導かれ、破砕装置2で所定の大きさに破砕される。破砕された破砕物は、破砕装置2下部の空間からコンベア6上に落下して運搬され、その運搬途中で磁選機7によって破砕物に混入した磁性物(例えばコンクリートの建設廃材に混入している鉄筋片等)が取り除かれ、大きさがほぼ揃えられて、最終的に自走式破砕機の後部(図1中右端部)から搬出される。
【0090】
(2−2)モード運転
上記構成の自走式破砕機において、動作モードによる破砕作業時には、操作者は、操作盤36の作業選択スイッチ36mで「破砕」を選択して走行操作を不可能にした後、動作モード選択ダイヤル36nで「小割り有りのコンクリート」「小割り無しのコンクリート」「小割り有りのアスコン」「小割り無しのアスコン」「小割り有りの自然石」「小割り無しの自然石」「エコノミー」のうちこれから行おうとする作業に対応するモードを選択する。
【0091】
その後、磁選機起動ボタン36j、コンベア起動ボタン36h、破砕装置正転起動ボタン36a、及びフィーダ起動ボタン36eを順次押すと、上記(2−1)と同様、磁選機用コントロールバルブ31、コンベア用コントロールバルブ30、破砕装置用コントロールバルブ26、フィーダ用コントロールバルブ29が切り換えられ、第2油圧ポンプ20及び第1油圧ポンプ19からの圧油が磁選機用油圧モータ13、コンベア用油圧モータ11、フィーダ用油圧モータ10、破砕装置用油圧モータ9に供給され、磁選機7、コンベア6、フィーダ3、及び破砕装置2が起動される。このときフィーダ3は、フィーダ速度設定ダイヤル36gの設定に関係なく、上記選択したモードに応じた速度(図4参照)で動作し、破砕装置2についても破砕装置速度設定ダイヤル36dの設定に関係なく選択したモードに応じた速度で動作する。またエンジン21についてもスロットル装置60における設定に関係なく、モードに応じた回転数で回転する。
【0092】
以上説明したように、本発明の自走式破砕機の一実施の形態によれば、例えば通常の運転条件範囲内で使用する限りにおいては、上記(2−2)で説明したモード運転において、操作者がこれから行おうとする破砕作業内容に最も近い適宜の動作モードを選択するだけで、各機器(この例ではフィーダ3、破砕装置2、エンジン21)の最適動作条件を極めて容易に再現することができる。したがって、最適動作条件再現のために長時間を要していた従来構造と異なり、稼働率を大幅に向上することができる。
【0093】
なお、上記本発明の一実施の形態においては、モード選択によって実現される各機器(この例ではフィーダ3、破砕装置2、エンジン21)の動作条件をそのまま用いて運転する場合を例にとって説明したが、これに限られず、モード選択による動作条件に対し、さらに操作盤36からの適宜の手動操作によって修正・微修正して運転できるようにしてもよい。
【0094】
また、上記本発明の一実施の形態においては、前述したモード設定の対象機器として、フィーダ3、破砕装置2、及びエンジン21のみとした場合を例にとって説明したが、これに限られず、その他の機器、例えばコンベア6、磁選機7、走行体5等も対象とし、これらの動作パターンも含めて各モードにおける最適運転条件を設定してもよい。
【0095】
さらに、上記本発明の一実施の形態においては、モード設定を各被破砕物(破砕原料)の種類及び小割りの有無のみに対応させて設定したが、これに限られない。例えば、被破砕物の大きさ(粒度)、硬さ、異物混入の有無等や、あるいは、その被破砕物を破砕して得たい破砕物の種類、大きさ(粒度)、生産量等の組合せに対応させて動作モードを設定してもよい。
【0096】
本発明の他の実施の形態を図5及び図6により説明する。
【0097】
本実施の形態においては、動作モードを設ける代わりに、破砕作業時における各機器の状態量を不揮発性記憶手段に記憶可能としたものである。
【0098】
図5は、上記本発明の自走式破砕機の他の実施の形態を構成する油圧駆動装置を表す油圧回路図であり、上記本発明の一実施の形態の図3に相当する図である。この図5において、本実施の形態では、上記本発明の一実施の形態の動作モード選択ダイヤル36nを省略するとともに、上記記憶のための書き込み指示を与えるための書き込み指示ボタン36p、上記記憶したデータ等を読み出し指示を与えるための読み出し指示ボタン36q、過去に記憶したデータを読み出してそれに基づく運転(以下適宜、読み出し運転という)とするか、通常のマニュアル操作による運転とするかを選択する読み出し運転/マニュアル運転選択スイッチ36rとを設けた操作盤36′を備えている。その他の構成は図3と同様である。
【0099】
図6は、本発明の自走式破砕機の他の実施の形態を構成するコントローラ45′の構成を表す機能ブロック図である。この図5において、45aは入力変換制御部、45bはCPU(中央演算装置)、45cは各種データを一時的に書きこみ・読み出し可能なRAM、45dは制御プログラムを格納したROM、45eは電源停止時にも記憶したデータを保持可能な不揮発性記憶手段としてのEEPROM、45fは出力変換制御部である。
【0100】
入力変換制御部45aは、操作盤36′の前述した各種ボタン36a,36b,36c,36e,36f,36h,36i,36j,36k,36m及び各ダイヤル36d,36gからの操作信号と、前記スロットル装置60による前述のエンジン回転数設定信号と、前記回転数センサ57で検出したエンジン回転数信号を入力するとともにそれらに対し所定の変換(例えばアナログ信号であればA/D変換等)を行うものであり、この種のものとして公知のものである。変換された信号は、CPU45bで所定の演算処理が施されて前述の各種コントロールバルブ26,29,30,31及びソレノイド制御弁46への前記駆動信号Scr,Sf,Scon,Sm,St(但しソレノイド制御弁46に関しては図示省略)と、燃料噴射制御装置59への制御信号Seとが生成される。出力変換制御部45fは、それら生成した各種駆動信号に対し所定の変換(例えばD/A変換等)を行うこの種のものとして公知のものであり、変換された駆動信号が、対応する各コントロールバルブ26,29,30,31、ソレノイド制御弁46、及び燃料噴射制御装置59に出力される。
【0101】
図7は、上記コントローラ45′の制御機能のうち、本実施の形態の要部である、各機器(フィーダ3、破砕装置2、コンベア6、磁選機7、エンジン21等)への各種制御信号出力に係わる機能の詳細手順を表すフローチャートである。
【0102】
この図7において、まずステップ10で、EEPROM45eからのデータ読み出しによる運転を行ったかどうかを表す(詳細は後述)フラグF=0とする。
【0103】
次に、ステップ20で、操作者により自走式破砕機のマニュアル操作による運転が選択されているかどうかを判定する。具体的には、操作盤36の前記読み出し運転/マニュアル運転選択スイッチ36rで「マニュアル操作」(上記本発明の一実施の形態で前述した動作モード選択ダイヤル36nと同等)が選択されているかどうかを判定する。
【0104】
操作者が通常のマニュアル操作による運転を意図し「マニュアル操作」が選択されている場合には、判定が満たされ、ステップ30に移る。
【0105】
ステップ30では、各種操作信号、すなわち、スロットル装置60のエンジン回転数設定信号や、操作盤36の破砕装置速度ダイヤル36d、フィーダ速度設定ダイヤル36g、磁選機起動ボタン36j、コンベア起動ボタン36h、破砕装置正転起動ボタン36a、及びフィーダ起動ボタン36e等からの操作信号を入力する。その後、ステップ40で一旦それら入力した操作信号をRAM45cに格納する。
【0106】
ステップ50では、上記操作信号に基づきCPU45bで生成した駆動信号(制御信号)Sf,Scr,Scon,Sm,Seを各コントロールバルブ26,29,30,31及び燃料噴射制御装置59に出力する。なおこのとき、制御信号Seの生成にあたっては、前記回転数センサ57からエンジン回転数検出信号Nを入力し、前述したようにこの回転数Nと、スロットル装置60からの操作信号(エンジン設定回転数)との両方に基づいて生成を行う。
【0107】
その後、ステップ60にて、操作者から各操作信号の書き込み指示があったかどうかを判定する。具体的には、前述の操作盤36の書き込み指示ボタン36pがONされたかどうかを判定する。またこのボタン36pがONされていない場合は判定が満たされず、ステップ20に戻って同様の手順を繰り返す。操作者が書き込みを意図して書き込み指示ボタン36pを押した場合には、判定が満たされてステップ70へ移る。
【0108】
ステップ70では、ステップ40においてRAM45cに一旦記憶されている各データ、すなわち、ステップ30において入力した各種操作信号(スロットル装置60のエンジン回転数設定信号や、操作盤36の破砕装置速度ダイヤル36d、フィーダ速度設定ダイヤル36g、磁選機起動ボタン36j、コンベア起動ボタン36h、破砕装置正転起動ボタン36a、及びフィーダ起動ボタン36e等からの操作信号)のうち、各機器の状態量に係わる信号、すなわち起動・停止等のONOFFといった信号でなく、この例ではスロットル装置60のエンジン回転数設定値、破砕装置速度ダイヤル36dによる破砕装置2の動作速度の設定値、フィーダ速度設定ダイヤル36gによるフィーダ3の動作速度の設定値をEEPROM45eに書き込む。このとき、単純に今回作業時の1回分の各設定値を書き込みのみの機能とする場合には特に不要であるが、今回作業時を含め過去の複数回の設定値を書き込んで保持可能な構成とする場合には、各作業時ごとに設定値群に特に識別子(例えば施工日や施工内容を簡単に付したファイル名、さらには被破砕物の種類、小割りの有無、被破砕物の大きさ(粒度)、硬さ、異物混入の有無等や、その被破砕物を破砕して得たい破砕物の種類、大きさ(粒度)、生産量等を加味してもよい)を付けて書き込むことが好ましい。以上のステップ70が終了した後、ステップ20に戻る。
【0109】
一方、ステップ20で、操作盤36の前記読み出し運転/マニュアル運転選択スイッチ36rで「読み出し運転」が選択されていた場合、判定が満たされず、ステップ80に移る。ステップ80では、前記のフラグFが0であるかどうかを判定する。フラグF=0の場合は判定が満たされ、ステップ90に移って前記読み出し指示ボタン36qにより過去にEEPROM45eに記憶されたデータの読み出し指示があったかどうかを判定する。読み出し指示があった場合はこの判定が満たされ、ステップ100に移る。
【0110】
ステップ100では、過去にEEPROM45eに記憶されたデータ、言い換えれば過去の作業時に前述のステップ60において書き込まれた、スロットル装置60のエンジン回転数設定値、破砕装置速度ダイヤル36dによる破砕装置2の動作速度の設定値、フィーダ速度設定ダイヤル36gによるフィーダ3の動作速度の設定値をEEPROM45eから読み出し、ステップ110に移ってそれらを一旦RAM45cに格納する。
【0111】
その後、ステップ120に移り、各種操作信号、この場合は操作盤36の磁選機起動ボタン36j、コンベア起動ボタン36h、破砕装置正転起動ボタン36a、及びフィーダ起動ボタン36e等からの操作信号、言い換えれば、エンジン回転数設定信号や、破砕装置速度ダイヤル36d及びフィーダ速度設定ダイヤル36gで設定した信号といった各機器の状態量に係わる信号でなく、起動・停止等のONOFF信号を入力する。
【0112】
そして、ステップ130において、上記ステップ120で入力した操作盤36の磁選機起動ボタン36j、コンベア起動ボタン36h、破砕装置正転起動ボタン36a、及びフィーダ起動ボタン36e等からのONOFF切換の起動・停止等の操作信号と、前記ステップ100でEEPROM45eから読み出して入力したエンジン回転数設定信号や破砕装置速度ダイヤル36d及びフィーダ速度設定ダイヤル36gで設定した信号といった各機器の状態量に係わる信号とに基づきCPU45bで生成した、駆動信号(制御信号)Sf,Scr,Scon,Sm,Seを各コントロールバルブ26,29,30,31及び燃料噴射制御装置59に出力する。なおこのとき、前記ステップ50と同様、制御信号Seの生成にあたっては、前記回転数センサ57からエンジン回転数検出信号Nを入力し、前述したようにこの回転数Nと、EEPROM45cから読み出したエンジン設定回転数信号との両方に基づいて生成を行う。
【0113】
その後、ステップ140において、EEPROM45eからのデータ読み出しによる運転を行ったかどうかを表す前述のフラグF=1とし、ステップ20に戻る。
【0114】
このようにしてフラグF=1の状態となりステップ80における判定が満たされない場合、ステップ150に移り、再度前記読み出し指示ボタン36qによるデータの読み出し指示があったかどうかを判定する。読み出し指示がない間はステップ130に移って前述の駆動信号(制御信号)Sf,Scr,Scon,Sm,Seを各コントロールバルブ26,29,30,31及び燃料噴射制御装置59に出力した後、ステップ140以降同様の手順を繰り返す。
【0115】
読み出し指示があった場合には、ステップ100に移り、再度、スロットル装置60のエンジン回転数設定値、破砕装置速度ダイヤル36dによる破砕装置2の動作速度の設定値、フィーダ速度設定ダイヤル36gによるフィーダ3の動作速度の設定値をEEPROM45eから読み出し、ステップ110以降、同様の手順を繰り返す。
【0116】
上記において、操作盤36の破砕装置速度ダイヤル36d及びフィーダ速度設定ダイヤル36g、及びスロットル装置60が、各請求項記載の、少なくとも1つの機器の動作状態に係わる状態量を操作者が指示入力する指示入力手段を構成し、操作盤36の書き込み指示ボタン36pが操作者が不揮発性記憶手段への書き込みを指示する書き込み指示手段を構成し、読み出し指示ボタン36qが操作者が不揮発性記憶手段からの読み出しを指示する読み出し指示手段を構成する。
【0117】
また、コントローラ45′の行う図7に示すフローのステップ50及びステップ130が、指示入力された少なくとも1つの機器の動作状態に係わる状態量に応じて少なくとも1つの機器を制御する第2の制御手段を構成し、またステップ70が、少なくとも1つの機器の動作状態に係わる状態量を不揮発性記憶手段に書き込む第1データ書き込み手段を構成し、ステップ100が、不揮発性記憶手段に記憶保持された少なくとも1つの機器の動作状態に係わる状態量を読み出すデータ読み出し処理手段を構成する。
【0118】
以上のように構成した本実施の形態の自走式破砕機の動作を以下に説明する。
【0119】
(1)マニュアル操作による運転
マニュアル操作による破砕作業時には、前述した本発明一実施の形態の上記(2−1)同様であり、操作者は、操作盤36の作業選択スイッチ36mで「破砕」、読み出し運転/マニュアル運転選択スイッチ36rで「マニュアル操作」を選択した後、スロットル装置60において所定のエンジン回転数を設定し、操作盤36の破砕装置速度ダイヤル36d及びフィーダ速度設定ダイヤル36gを所望の設定速度となる位置までまわしつつ、磁選機起動ボタン36j、コンベア起動ボタン36h、破砕装置正転起動ボタン36a、及びフィーダ起動ボタン36eを順次押す。これにより、図7におけるステップ10を経てステップ20の判定が満たされてステップ30、ステップ40を経て、ステップ50にて、コントローラ45′から各コントロールバルブ31,30,26,29への駆動信号SmがONになって磁選機7、コンベア6、破砕装置2、及びフィーダ3が起動され、フィーダ3及び破砕装置2はそれぞれフィーダ速度設定ダイヤル36g及び破砕装置速度設定ダイヤル36dによる設定に応じた速度で動作する。またエンジン21はスロットル装置60の設定に応じた回転数で回転駆動する。
【0120】
操作者が操作盤36の書き込み指示ボタン36pを押さない間は、ステップ60からステップ20に戻ってステップ20〜ステップ60が繰り返され、例えば操作者が自走式破砕機の各部動作状況や作業進捗状況を目視等で確認しつつ、手動操作でスロットル装置60、破砕装置速度ダイヤル36d、及びフィーダ速度設定ダイヤル36gが最もその作業に適した状態となるように調整すると、その操作量がステップ30にて入力されステップ50でそれに応じた信号が出力され、各機器はその信号に応じた速度・回転数で動作する。
【0121】
このように適宜調整することにより当該作業について各機器の速度・回転数に最も適した状態が実現したら、操作者は、適宜のタイミングで、操作盤36の書き込み指示ボタン36pを押す。これにより、ステップ60を経てステップ70において、その最適状態に対応する各機器の状態量指令値、すなわち、スロットル装置60、破砕装置速度ダイヤル36d、及びフィーダ速度設定ダイヤル36gの操作量(指令値)がEEPROM45cに入力される。
【0122】
(2)読み出し運転
読み出し運転による破砕作業時には、操作者は、操作盤36の作業選択スイッチ36mで「破砕」、読み出し運転/マニュアル運転選択スイッチ36rで「読み出し運転」を選択した後、読み出し指示ボタン36qを押す。これにより、図7におけるステップ20の判定が満たされずステップ80及びステップ90を経て、ステップ100において、上記(1)のようにして既にEEPROM45eに記憶保持されている各機器の動作に係わる状態量(この例では、エンジン回転数、破砕装置速度、フィーダ速度)を読み出しステップ110でRAM45cへ格納する。
【0123】
その後、操作者が操作盤36の磁選機起動ボタン36j、コンベア起動ボタン36h、破砕装置正転起動ボタン36a、及びフィーダ起動ボタン36eを順次押すことにより、ステップ120を経てステップ130においてコントローラ45′から各コントロールバルブ31,30,26,29への駆動信号SmがONになって磁選機7、コンベア6、破砕装置2、及びフィーダ3が起動され、フィーダ3及び破砕装置2はそれぞれステップ100でEEPROM45eから読み込んだ過去のフィーダ速度設定ダイヤル36g及び破砕装置速度設定ダイヤル36dの速度設定に応じた速度で動作する。またエンジン21はEEPROM45eから読み込んだ過去のスロットル装置60の設定に応じた回転数で回転駆動する。
【0124】
なお、このようにしてEEPROM45eから読み込んだ状態量に基づいて各機器を動作させた後において、再度読み出し指示ボタン36qを押すまでの間は、ステップ140でフラグF=1となっていることから、ステップ20からステップ80→ステップ150→ステップ130と移り、以降同様の手順を繰り返す。再度読み出し指示ボタン36qが押されたら、ステップ150からステップ100に移り、ステップ100及びステップ110で状態量データがEEPROM45eから再度読み込まれて更新され、フィーダ3、破砕装置2、エンジン21はその更新されたフィーダ速度設定ダイヤル36g及び破砕装置速度設定ダイヤル36dの速度設定及びスロットル装置60の設定に応じた回転数で回転駆動する。
【0125】
以上説明したように、本実施の形態においては、ある破砕作業中、当該作業について各機器の速度・回転数に最も適した状態が実現したら、操作者がフィーダ速度設定ダイヤル36g、破砕装置速度設定ダイヤル36d、スロットル装置60を介して手動で設定したフィーダ3の動作速度、破砕装置2の動作速度、及びエンジン21の回転数を、操作盤36の書き込み指示ボタン36pを押すことによって随時EEPROM45eに書き込むことができ、その後電源が停止したときにもこの各状態量は保持される。そして、この書き込んだデータを、その後読み出し指示ボタン36qを押すことで随時読み出すことができる。
【0126】
これにより、以降、新たに破砕作業を開始しようとするとき、既にEEPROM45eに保持記憶されているものの中から当該作業と被破砕物及び破砕物の種類等の作業条件等が同等のものがあれば、それをEEPROM45eから読み出して今回作業における各機器の動作速度をそれに沿って制御することにより、各機器の最適動作条件を極めて容易に再現することができる。したがって、最適動作条件再現のために長時間を要していた従来構造と異なり、稼働率を大幅に向上することができる。
【0127】
なお、上記本発明の他の実施の形態においては、前述したEEPROM45eへの記憶対象となる状態量データとして、フィーダ3及び破砕装置2の動作速度、エンジン21の回転数のみを対象とした場合を例にとって説明したが、これに限られず、その他の機器、例えばコンベア6、磁選機7、走行体5等も対象とし、これらの動作速度等も併せてEEPROM45eに記憶するようにしてもよい。
【0128】
また、上記本発明の他の実施の形態においては、各機器の動作状態を表す状態量をEEPROM45eに記憶させたが、これに限られず、他の不揮発性記憶手段、例えばいわゆるフラッシュメモリに記憶させても良い。さらに、外部記憶手段に記憶させるようにしても良い。そのような変形例を図8及び図9により説明する。
【0129】
図8は、本変形例を構成するコントローラ45″の構成を表す機能ブロック図であって、上記本発明の自走式破砕機の他の実施の形態の図6に相当する図であり、図9は各機器への制御信号出力に係わる機能の詳細手順を表すフローチャートであって、上記本発明の自走式破砕機の他の実施の形態の図7に相当する図である。それら図6及び図7と同等の部分には同一の符号を付している。
【0130】
図8において、本変形例では、EEPROM45eの代わりに、コントローラ45″内に外部記録装置61とデータの入出力(授受)を行う入出力制御部45gを設けている。外部記録装置61は、例えば磁気ディスクドライブあるいはCDドライブ等であり、これを介して磁気ディスクやCD等の外部記録媒体に、データを書き込み/読み出しできるようになっている。
【0131】
図9においては、図7のステップ70及びステップ100においてEEPROM45eにデータ書き込み及びデータ読み出しを行うのに代えて、ステップ70A及びステップ100Aにおいて前述した操作盤36′の書き込み指示ボタン36p及び読み出し指示ボタン36qからの指示に応じて、F/D又はCD等にデータ書き込み及びデータ読み出しを行うようになっている。
【0132】
その他の点は、上記本発明の他の実施の形態と同様である。
【0133】
上記において、操作盤36の書き込み指示ボタン36pが操作者が外部記録媒体への書き込みを指示する書き込み指示手段を構成し、読み出し指示ボタン36qが操作者が外部記録媒体からの読み出しを指示する読み出し指示手段を構成する。また、コントローラ45″の行う図9に示すフローのステップ70A及び外部記録装置61が、少なくとも1つの機器の動作状態に係わる状態量を外部記録媒体に書き込む第2データ書き込み手段を構成し、ステップ100A及び外部記録装置61が、外部記録媒体に記憶保持された少なくとも1つの機器の動作状態に係わる状態量を読み出すデータ読み出し処理手段を構成する。
【0134】
本変形例においても、上記本発明の他の実施の形態と同様の効果を得る。
またこれに加え、本変形例においては、1人のユーザが複数台の自走式破砕機において同様の作業を行う場合に、共通の1つの記録媒体から各機体にデータをダウンロードすることにより、複数の機体に対し共通にデータを使用し各機器の最適動作条件を容易に再現できる。さらにこの記録媒体を通じて別のユーザの機体にも適用可能となる。この場合、例えば当該ユーザにとっては初めて行う作業内容であっても、過去の他のユーザにより既に蓄積されたその作業にとっての各機器の最適動作条件を直ちに実現できる。したがって、各顧客毎に試行錯誤を繰り返して最適動作条件を模索していた従来に比べ、生産性を大幅に向上することができる。
【0135】
図10は、本発明の自走式破砕機のさらに他の実施の形態を用いた破砕システムの全体概要図である。この図10において、101は機体側コントローラ45″′(詳細は後述)を搭載した本実施の形態による自走式破砕機、102は前記自走式破砕機101の稼動現場から例えば電波の届く範囲に設置された中継局、103は情報処理機能及び双方向通信機能を備えた自走式破砕機101の管理装置としてのサーバである。自走式破砕機101は、後述のように前記コントローラ45″′によって前記サーバ103と情報通信を介したデータ授受を行えるのが大きな特徴であり、それ以外の機能及び構成については、上記本発明の他の実施の形態による自走式破砕機とほぼ同様であるため、説明を省略する。前記の中継局102と前記サーバ103とはそれぞれインターネットを介し接続されている。
【0136】
また、図10において、104は、ブーム104a、アーム104b、バケット104c、運転室104d、走行装置104eを備え、被破砕物を自走式破砕機101に投入する自走式投入機械(この例では油圧ショベル)であり、例えば積み込み容易性確保のため自走式破砕機101より高所に配置されている。
【0137】
なお、例えば、油圧ショベル104は、前記の自走式破砕機101の機体側コントローラ45″′と情報通信を介し(直接電波授受あるいは適宜通信衛星等を介しても良い)データ送受信可能とし、後述するように、自走式破砕機101側の各機器の動作状態に係わる状態量データの少なくとも一部が油圧ショベル104の運転室104d内の表示手段に表示されるようにしてもよい。さらにこのとき、後述するサーバ103内データベースからの各機器状態量の受信読み出しあるいは送信書き込み(登録)の指示を、その油圧ショベル運転室104d内に設けた適宜の指示手段で指示するようにしてもよい。また油圧ショベル104に代えて、ホイルローダやベルトコンベアを使って積み込みを行っても良いことは言うまでもない。
【0138】
本実施の形態の最も大きな特徴は、上記本発明の他の実施の形態やその変形例において自走式破砕機内各機器(フィーダ3、破砕装置2、エンジン21等)の各種状態量データをEEPROM、あるいは磁気ディスクやCD−ROM等に書き込み/読み出しを行っていたのに対し、その状態量データを前記機体側コントローラ102を介して情報通信によってサーバ103のデータベースに書き込み/読み出しを行うことにある。以下、その内容を順を追って詳細に説明する。
【0139】
図1において、各自走式破砕機101の前記機体側コントローラ45″′は前述したように自走式破砕機101の各機器(フィーダ3、破砕装置2、エンジン21等)の各種状態量データ(詳細は後述)を収集するためのものであり、その収集した状態量データは機体データ(機種、号機番号等)と共に中継局102に送られ、中継局102からサーバ103へと送信される。
【0140】
図11は、機体側コントローラ45″′の詳細構成を表す機能ブロック図であり、上記本発明の他の実施の形態及びその変形例のコントローラ45′,45″の機能ブロック図である前述の図6及び図8に対応する図である。この図11において、コントローラ45″′は、前述のコントローラ45′,45″のEEPROM45eや入出力制御部45gに代えて、情報通信を介してインターネットへデータの入出力を行うための入出力インターフェース(I/O)45hを備えている。その他の構成はコントローラ45″とほぼ同様である。
【0141】
図12は、サーバ103の詳細構成を表す機能ブロック図である。この図12において、サーバ103は、CPU103aと、制御プログラムを格納したROM103bと、入出力インターフェース(I/O)103cと、データベース130dを形成する記憶装置とを備えている(なおデータベースはサーバ103とは別の外部記憶装置内に設けてもよい)。またこのとき、上記サーバ103には、表示手段105及び入力用のキーボード106が接続されている。
【0142】
前記サーバ103の入出力インターフェース103cは、自走式破砕機101の前記機体側コントローラ45″′からの各機器の状態量データを受信し入力する(後述の図13のステップ70B参照)。CPU103aはそれらの入力データの束に所定のデータを添付して掲載データファイル107を作成し(詳細は後述)記憶装置のデータベース103dに格納、蓄積するとともに、例えば前記キーボード106の操作入力に応じその受信した状態量データの内容を入出力インターフェース103cを介し上記表示手段105に表示させる。またCPU103aは例えば前記キーボード106の操作入力に応じて既に記憶装置のデータベース103dに格納、蓄積された掲載データファイル107から各機器の状態量データを読み出し、これを入出力インターフェース103cを介し上記自走式破砕機101の前記機体側コントローラ45″′へ送信する(後述の図13のステップ100B参照)。
【0143】
図13は、前記機体側コントローラ45″′の制御機能の要部詳細手順を表すフローチャートであり、上記本発明の他の実施の形態の図7、さらに他の実施の形態の図9にほぼ相当する図である。それらと同等の手順には同一のステップ番号を付し、説明を省略している。
【0144】
図13において、このフローでは、まず、図7や図9におけるステップ60及びステップ70(ステップ70A)に代えてステップ60B及びステップ70Bを設けている。
【0145】
ステップ60Bにおいては、サーバへ送信するための送信指示指令があったかどうかを判定する。具体的には、前記キーボード106において、操作者からそのときの各機器の状態量(前述したように例えばフィーダ動作速度、破砕装置動作速度、エンジン回転数等)を掲載データファイルとして登録するよう指示があったかどうかを判定する。
【0146】
図14は、このときの表示手段105に表示される登録指示用の画面108を示している。この図14において、この画面108は、上記現在の各機器の状態量とともにファイリングする掲載データファイルを操作者が手動入力する画面である。
【0147】
108Aは、破砕対象入力領域であり、現在破砕作業を行っている破砕対象(被破砕物)の種類に応じて、図示のように、「コンクリートガラ」「アスコンガラ」「自然石」の3つの中からクリックして選択入力するようになっている。特に「自然石」を選択した場合には、さらにその硬さ(kgf/mm2)を「1500以下」「1500を超え3000以下」「3000を超え5000以下」「5000超」の4つの範囲からクリックして選択入力するようになっている。
【0148】
108Bは、小割状況入力領域であり、現在破砕作業を行っている破砕対象(被破砕物)の小割状況(mm単位)に応じて、図示のように、「200φ程度」「400φ程度」「600φ程度」「600以上」「未処理」の5つの中からクリックして選択入力するようになっている。
【0149】
108Cは、混入異物入力領域であり、現在破砕作業を行っている破砕対象(被破砕物)の異物混入状況に応じて、図示のように、「鉄筋」「玉石」「ずり」「その他」の4つの中からクリックして選択入力するようになっている。但し、混入異物がほとんどない場合にはどれも選択しなくてもよいことは言うまでもない。
【0150】
108Dは、生産物入力領域であり、現在行っている破砕作業で生産している物の大きさ状況(mm単位)に応じて、図示のように、「5以下」「5を超え13以下」「13を超え25以下」「25を超え40以下」「40を超え60以下」「60を超え80以下」「80超」の7つの中からクリックして選択入力するようになっている。
【0151】
108Eは、生産量入力領域であり、現在行っている破砕作業で生産している量の状況(t/h単位)に応じて、図示のように、「20程度」「40程度」「60程度」「100程度」「200程度」「200以上」の6つの中からクリックして選択入力するようになっている。
【0152】
108Fは、機種入力領域であり、現在使用している自走式破砕機の機種を、例えば図示のように、「機種A」「機種B」「機種C」の3つの中からクリックして選択入力するようになっている。なおこの機種ラインナップは、例えば、仕様、破砕能力、機体の大きさ等が互いに異なるものが予め設定されている。
【0153】
108Gは、ジョークラッシャである破砕装置2における、前述の動歯の山から固定歯の谷間での設定間隙寸法のセット値入力領域であり、現在行っている破砕作業でのセット状況(mm単位)に応じて、図示のように、「20」「25」「30」「35」「40」「50」「60」「80」「80以上」の9つの中からクリックして選択入力するようになっている。
【0154】
108Hは、付帯設備入力領域であり、現在行っている破砕作業で使用している付帯設備に応じて、図示のように、「スクリーン」「ズリ抜きコンベア」「2次処理機(2次破砕機)」の3つの中からクリックして選択入力するようになっている。特に「スクリーン」を選択した場合には、さらにその目開きサイズ(mm単位)を「5」「13」「25」「40」「40以上」の5つの範囲からクリックして選択入力するようになっている。
【0155】
108Iは、ファイル名入力領域であり、上記領域108A〜108Hで選択/入力した内容にファイル名称を適宜設定入力するようになっている。図示の例では、作業内容を簡潔に表した「ぐり石、40アンダ、粗破砕」というファイル名称を設定入力した例を示している。
【0156】
なお、以上の領域108A〜108Iにおいて、図示のように各選択要素には選択用の例えば白丸印が設けてあり、クリックして選択すると反転して例えば黒丸表示するようになっている。
【0157】
108Jは、登録指示(送信書き込み指示)ボタンである。
【0158】
図13に戻り、この登録指示ボタン108Jをクリックすることにより、前述のステップ60Bにおける判定が満たされ、ステップ70Bに移る。
【0159】
ステップ70Bでは、機内側コントローラ45″′は、そのときの各機器の状態量(フィーダ動作速度、破砕装置動作速度、エンジン回転数等)をI/O45hによってインターネットを介しサーバ103に送信する。これを受けて、サーバ103は、前述したように、CPU103aにて上記操作端末画面108の入力内容に受信した状態量データの束を添付して掲載データファイルを作成し(言い換えれば状態量データにファイル名をつけて)、記憶装置のデータベース103dに格納、蓄積(=登録)する。なお、例えば前記キーボード106の適宜の操作入力に応じ受信した状態量データの内容を入出力インターフェース103cを介し上記表示手段105に表示させてもよい。
【0160】
一方、図13において、このフローではさらに、先の図7や図9におけるステップ90、ステップ100(ステップ100A)、ステップ150に代えてステップ90B、ステップ100B、ステップ150Bを設けている。ステップ90Bにおいては、サーバより受信するための受信指示指令があったかどうかを判定する。具体的には、前記キーボード106において、そのとき操作者側でデータベース103dより読み出している掲載データファイル中の各機器の状態量(フィーダ動作速度、破砕装置動作速度、エンジン回転数等)を、今回作業時の各機器制御用の状態量データとして受信するよう指示があったかどうかを判定する。
【0161】
図15は、このときの表示手段105に表示される受信指示用の画面109を示している。この図15において、この画面109は、現在前記データベース103dに登録されている(格納保持されている)掲載データファイルの主な内容を一覧表示させた画面である。
【0162】
この一覧表示において、109Aは破砕対象表示部であり、先に図14に示した画面108の破砕対象入力領域108Aに対応し、各掲載データファイルごとに、破砕対象(被破砕物)の種類に応じ「コンクリートガラ」「アスコンガラ」「自然石」等を表示するようになっている。
【0163】
109Bは小割状況表示部であり、上記同様、先の図14に示した画面108の小割状況入力領域108Bに対応し、各掲載データファイルごとに、破砕対象(被破砕物)の小割状況に応じて、図示のように、「200φ程度」「400φ程度」「600φ程度」「600以上」「未処理」等を表示するようになっている。
【0164】
109Cは混入異物表示部であり、画面108の混入異物入力領域108Cに対応し、各掲載データファイルごとに、破砕対象(被破砕物)の異物混入状況に応じて、「鉄筋」「玉石」「ずり」「その他」等を表示するようになっている。但し、混入異物がほとんどない場合には何も表示されない。
【0165】
109Dは硬さ表示部であり、画面108の破砕対象入力領域108Aで破砕対象として「自然石」を選択した場合にさらにその硬さを入力したのに対応し、各掲載データファイルごとに、「1500以下」「1500を超え3000以下」「3000を超え5000以下」「5000超」等を表示するようになっている。
【0166】
109Eは生産物表示部であり、画面108の生産物入力領域108Dに対応し、各掲載データタファイルごとに、破砕作業における生産物(破砕物)の大きさに応じて、「5以下」「5を超え13以下」「13を超え25以下」「25を超え40以下」「40を超え60以下」「60を超え80以下」「80超」等を表示するようになっている。
【0167】
109Fは生産量表示部であり、画面108の生産量入力領域108Eに対応し、各掲載データファイルごとに、破砕作業における破砕物生産量に応じて、「20程度」「40程度」「60程度」「100程度」「200程度」「200以上」等を表示するようになっている。
【0168】
109Gは機種表示部であり、画面108の機種入力領域108Fに対応し、各掲載データファイルごとに、その破砕作業において使用した自走式破砕機について、「機種A」「機種B」「機種C」等を表示するようになっている。
【0169】
109Iは、付帯設備表示部であり、画面108の付帯設備入力領域108Hに対応し、各掲載データファイルごとに、その破砕作業で使用した付帯設備に応じて、「スクリーン」「ずり抜きコンベア」「2次処理機(2次破砕機)」等を表示するようになっている。特に付帯設備としてスクリーンを使用した場合には、さらにそのとき使用した目開きサイズに応じ、目開きサイズ表示部109Hに「5」「13」「25」「40」「40以上」等が表示されるようになっている。
【0170】
109Jはセット値表示部であり、画面108のセット値入力領域108Gに対応し、各掲載データファイルごとに、その破砕作業での破砕装置2の動歯の山から固定歯の谷間での設定間隙寸法セット値に応じて、「20」「25」「30」「35」「40」「50」「60」「80」「80以上」等を表示するようになっている。
【0171】
なお、以上では表示しなかったが、各掲載データファイルごとに、先の図14で示した画面108のファイル名入力領域108Iに対応し、そのファイル名を画面109上に表示させてもよいことは言うまでもない。
【0172】
109Kは、各機器の動作状態に係わる状態量(=稼動条件)をサーバデータベース103dから読み出し機体コントローラ45″′側で受信するための読み出し受信指示ボタンである。この読み出し受信指示ボタン109Kをクリックすることにより、サーバ103は、クリックされた掲載データファイル中に含まれる各機器の状態量(フィーダ動作速度、破砕装置動作速度、エンジン回転数等)を、I/O103cによってインターネットを介し機体側コントローラ45″′に送信する。なおこのとき、その状態量の内容を一旦適宜の画面あるいは割り込みウィンドウ等にて表示手段105に表示させた後、例えば前記キーボード106の適宜の操作入力に応じて機体側コントローラ45″′に送信するようにしてもよい。
【0173】
ここで前述の図13に戻り、機体側コントローラ45″′においては、前記読み出し受信指示ボタン109Kをクリックすることにより、前述のステップ90B又はステップ150Bにおける判定が満たされ、ステップ100Bに移る。
【0174】
ステップ100Bでは、サーバ103から送信されてきた前記掲載データファイル中に含まれる各機器の状態量(フィーダ動作速度、破砕装置動作速度、エンジン回転数等)を、I/O45hによってインターネットを介し受信する。そしてこの受信データを次のステップ110でRAM45cに格納し以降の制御に用いる。
【0175】
上記において、サーバ103が各請求項記載の外部端末を構成する。また、機体側コントローラ45″′の行う図13に示すフローのステップ70Bが、少なくとも1つの機器の動作状態に係わる状態量を情報通信を介し外部端末に送信するデータ送信処理手段を構成し、ステップ100Bが、外部端末より前記少なくとも1つの機器の動作状態に係わる状態量を情報通信を介し受信するデータ受信処理手段を構成し、ステップ50及びステップ130が、指示入力された少なくとも1つの機器の動作状態に係わる状態量に応じて少なくとも1つの機器を制御する第3の制御手段を構成する。
【0176】
また、表示手段105の画面108における登録ボタン108Jが、操作者が外部端末への送信を指示する送信指示手段を構成し、画面109における読み出し受信指示ボタン109Kが、操作者が外部端末からの受信を指示する受信指示手段を構成する。
【0177】
次に、上記本発明のさらに他の実施の形態の動作を以下に説明する。
【0178】
(1)マニュアル操作による運転
マニュアル操作による破砕作業時には、上記本発明の他の実施の形態の上記(1)とほぼ同様であり、操作者(機体側操作者)は、操作盤36の作業選択スイッチ36mで「破砕」、読み出し運転/マニュアル運転選択スイッチ36rで「マニュアル操作」を選択した後、スロットル装置60において所定のエンジン回転数を設定し、操作盤36の破砕装置速度ダイヤル36d及びフィーダ速度設定ダイヤル36gを所望の設定速度となる位置までまわしつつ、磁選機起動ボタン36j、コンベア起動ボタン36h、破砕装置正転起動ボタン36a、及びフィーダ起動ボタン36eを順次押す。これにより、図13におけるステップ50にて、機体側コントローラ45″′から各コントロールバルブ31,30,26,29への駆動信号SmがONになって磁選機7、コンベア6、破砕装置2、及びフィーダ3が起動され、フィーダ3及び破砕装置2はそれぞれフィーダ速度設定ダイヤル36g及び破砕装置速度設定ダイヤル36dによる設定に応じた速度で動作する。またエンジン21はスロットル装置60の設定に応じた回転数で回転駆動する。
【0179】
当該作業について各機器の速度・回転数に最も適した状態が実現したら、適宜のタイミングで操作者(サーバ側の操作者)は、サーバ103に併設した表示手段105に登録指示用の画面108を表示させ、この画面中の各領域108A〜108Iに当該作業の内容に応じて選択/入力を行った後、登録指示ボタン108Jをクリックする。これにより、ステップ60Bを経てステップ70Bにおいて、その最適状態に対応する各機器の状態量指令値、すなわち、スロットル装置60、破砕装置速度ダイヤル36d、及びフィーダ速度設定ダイヤル36gの操作量(指令値)が機内側コントローラ45″′からサーバ103に送信され、サーバ103は、画面108の入力内容に受信した状態量データの束を添付して掲載データファイルを作成しデータベース103dに格納、蓄積(=登録)する。
【0180】
(2)読み出し運転
読み出し運転による破砕作業時には、予め操作盤36の作業選択スイッチ36mで「破砕」、読み出し運転/マニュアル運転選択スイッチ36rで「読み出し運転」を選択した状態にしておいて、操作者(サーバ側)が、サーバ103に併設した表示手段105に受信指示用の画面109を表示させ、この画面中に一覧表示された各掲載データファイルリストの中から、今から行おうとする破砕作業の内容に合致するもの(なるべく近いもの)を選択し、対応する受信指示ボタン109Kをクリックする。これにより、図13におけるステップ100Bにおいて、選択したファイルの各機器の動作に係わる状態量(この例では、エンジン回転数、破砕装置速度、フィーダ速度)を読み出してサーバ103から受信しステップ110でRAM45cへ格納する。
【0181】
その後、操作者が操作盤36の磁選機起動ボタン36j、コンベア起動ボタン36h、破砕装置正転起動ボタン36a、及びフィーダ起動ボタン36eを順次押すことにより、ステップ130において磁選機7、コンベア6、破砕装置2、及びフィーダ3が起動され、フィーダ3及び破砕装置2はサーバ103から受信した選択ファイル状態量データのフィーダ速度設定ダイヤル36g及び破砕装置速度設定ダイヤル36dの速度設定にて動作する。またエンジン21はその受信した状態量データの設定に応じた回転数で回転駆動する。
【0182】
なお、このようにしてサーバ103より読み込んだ状態量に基づいて各機器を動作させた後において、再度受信指示ボタン109Kがクリックされたら、ステップ150Bを経てステップ100B及びステップ110で状態量データがサーバ103から再度読み込まれて更新され、フィーダ3、破砕装置2、エンジン21はその更新されたフィーダ速度設定ダイヤル36g及び破砕装置速度設定ダイヤル36dの速度設定及びスロットル装置60の設定に応じた回転数で回転駆動する。
【0183】
以上説明したように、本実施の形態においては、ある破砕作業中、当該作業について各機器の速度・回転数に最も適した状態が実現したら、操作者(機体側)がフィーダ速度設定ダイヤル36g、破砕装置速度設定ダイヤル36d、スロットル装置60を介して手動で設定したフィーダ3の動作速度、破砕装置2の動作速度、及びエンジン21の回転数を、サーバ103側の表示手段105に表示した画面108の登録指示ボタン108Jをクリックすることによって随時掲載データファイルとしてサーバデータベース103dに格納保持することができる。そして、この格納された掲載データファイル中のフィーダ3の動作速度、破砕装置2の動作速度、及びエンジン21の回転数を、その後画面109の読み出し受信指示ボタン109Kをクリックすることで随時読み出すことができる。
【0184】
これにより、以降、新たに破砕作業を開始しようとするとき、既にデータベース103dに掲載データファイルとして保持記憶されているものの中から当該作業と被破砕物及び破砕物の種類等の作業条件等が同等のものがあれば、それを読み出して今回作業における各機器の動作速度をそれに沿って制御することにより、各機器の最適動作条件を極めて容易に再現することができる。したがって、最適動作条件再現のために長時間を要していた従来構造と異なり、稼働率を大幅に向上することができる。
またこれに加え、本実施の形態においては、上記本発明の他の実施の形態の変形例と同様、1人のユーザが複数台の自走式破砕機において同様の作業を行う場合に、共通のサーバ103から各機体にデータをダウンロードすることにより、複数の機体に対し共通にデータを使用し各機器の最適動作条件を容易に再現できる。あるいは別のユーザの機体にも適用可能となる。この場合、例えば当該ユーザにとっては初めて行う作業内容であっても、過去の他のユーザにより既に蓄積されたその作業にとっての各機器の最適動作条件を直ちに実現できる。したがって、各顧客毎に試行錯誤を繰り返して最適動作条件を模索していた従来に比べ、生産性を大幅に向上することができる。
【0185】
なお、上記本発明のさらに他の実施の形態においては、前述したサーバ103側へ送信し掲載データファイル化する状態量データとして、フィーダ3及び破砕装置2の動作速度、エンジン21の回転数のみを対象とした場合を例にとって説明したが、これに限られず、その他の機器、例えばコンベア6、磁選機7、走行体5等も対象とし、これらの動作速度等も併せて掲載データファイル化するようにしてもよい。
【0186】
また、上記本発明の他の実施の形態、その変形例、及び本発明のさらに他の実施の形態においては、EEPROM45e、磁気ディスク、CD−ROM、サーバデータベース103d内のデータファイルから読み出した各機器(この例ではフィーダ3、破砕装置2、エンジン21)の動作条件をそのまま用いて運転する場合を例にとって説明したが、これに限られず、読み出した動作条件に対し、さらに操作盤36からの適宜の手動操作(あるいはさらに他の実施の形態については外部端末106側の操作からも含む)によって修正・微修正し運転できるようにしてもよい。これらの場合も同様の効果を得る。
【0187】
さらに、上記本発明の他の実施の形態、その変形例、及び本発明のさらに他の実施の形態においては、ある作業についての最適動作条件を実現したとき、そのときの各操作手段からの指示値(操作量)、すなわち操作盤36の破砕装置速度ダイヤル36d、フィーダ速度設定ダイヤル36g、及びスロットル装置60の設定値を、EEPROM45e、磁気ディスク、CD−ROM、サーバデータベース103d内のデータファイル等に書き込むようにしたが、これに限られない。すなわち、破砕装置2の動作速度検出手段、フィーダ3の動作速度検出手段、エンジン回転数検出手段を別途設け、上記のように最適動作条件が実現したとき、それら検出手段からの検出値自体をEEPROM45e、磁気ディスク、CD−ROM、サーバデータベース103d内のデータファイル等に書き込むようにしてもよい。あるいは、上記各操作手段からの指示値(操作量)をその検出値に基づいて補正したり、逆に検出値を指示値に基づいて補正したりしたものを書き込むようにしてもよい。これらの場合、さらに各作業ごとの最適動作条件をより精密に実現可能となるため、さらに利便性が向上する。
【0188】
なお、以上においては、フィーダ3及び破砕装置2の動作速度を可変とするのに、電磁比例弁であるフィーダ用コントロールバルブ29及び破砕装置用コントロールバルブ26の開度を制御しフィーダ用油圧モータ10及び破砕装置用油圧モータ9の駆動速度を制御したが、これに限られない。すなわち、電磁比例弁であるフィーダ用コントロールバルブ29及び破砕装置用コントロールバルブ26を単なる圧油の供給/遮断のみを切換可能な電磁切換弁とし、フィーダ用油圧モータ10及び破砕装置用油圧モータ9を容量可変形の油圧モータとしてその斜板の傾転角を制御する(例えばその傾転角を駆動するパイロット圧を、パイロットポンプ25の吐出管路79に接続したパイロット配管に配置した電磁比例減圧弁により生成するようにする)ことにより、それら油圧モータ10,9の駆動速度を制御するようにしてもよい。この場合も、同様の効果を得る。
【0189】
また、以上においては、フィーダ3として、油圧モータの駆動力を用いて、被破砕物を載置する複数枚の鋸歯状プレート3aを含む底板部を加振するグリズリフィーダを備えた自走式破砕機を例にとって説明したが、これに限られない。すなわち、他のタイプのフィーダ、例えば、ホッパから投入された被破砕物をホッパ下方に設けた略平板形状の底板に載置し、この底板を油圧モータで発生した駆動力に基づきベース駆動機構によって略水平方向に往復運動させることにより、後続の被破砕物の投入によって先行の被破砕物を底板上で順次押し出し、底板の前端から被破砕物を破砕装置へと順次供給するいわゆるプレートフィーダを備えた破砕機にも適用可能である。
【0190】
さらに、上記本発明の一実施の形態においては、破砕装置2による破砕作業に関連する作業を行う補助機械として、フィーダ3、コンベア6、及び磁選機7を備えた自走式破砕機に適用した場合を例にとって説明したが、これに限られない。すなわち、フィーダ3、コンベア6、及び磁選機7のうち、いくつかを適宜省略した自走式破砕機、例えばフィーダ3がなくホッパ1からダクトやシュートを介し直接破砕装置2に破砕原料を供給するものや、さらにはホッパ1もなくシュート自体が受け入れ手段を構成するものや、作業事情に応じ磁選機7が省略されているものに対し適用しても良い。逆に、フィーダ3、コンベア6、及び磁選機7に加え、さらに追加の補助機械、例えば、コンベア6の路程を長くするためにコンベア6の下流側(又は上流側)に位置する補助コンベア(2次コンベア、3次コンベア、サブコンベア等)や、破砕物の粒度に応じさらなる選別を行うために破砕装置2の下流側に位置する振動スクリーンを設けた自走式破砕機に適用しても良い。なお、補助機械を追加する場合、これに対応するコントロールバルブを第2弁グループ23に設け、第2油圧ポンプ20からの圧油を供給されるようにすることは言うまでもない。これらの場合も、同様の効果を得る。
【0191】
また、以上においては、破砕装置2として動歯と固定歯とで破砕を行うジョークラッシャを備えた自走式破砕機を例にとって説明したが、これに限られず、他の破砕装置、例えば、ロール状の回転体に破砕用の刃を取り付けたものを一対としてそれら一対を互いに逆方向へ回転させ、それら回転体の間に岩石・建設廃材等を挟み込んで破砕を行う回転式破砕装置(いわゆるロールクラッシャを含む6軸破砕機等)や、平行に配置された軸にカッタを備え、互いに逆回転させることにより岩石・建設廃材等をせん断する破砕装置(いわゆるシュレッダを含む2軸せん断機等)や、複数個の刃物を備えた打撃板を高速回転させ、この打撃板からの打撃及び反発板との衝突を用いて岩石・建設廃材等を衝撃的に破砕する破砕装置(いわゆるインパクトクラッシャ)や、木材、枝木材、建設廃木等の木材をカッタを備えたロータに投入することにより細片にする木材破砕機にも適用可能である。これらの場合には、フィーダ3を適宜省略しても良い。
【0192】
以下、それらのうちの一例として、上記本発明の一実施の形態を自走式木材破砕機に適用した場合を例にとって説明する。
【0193】
図16は、この自走式木材破砕機の全体構造を表す側面図である。図1等に示した上記本発明の自走式破砕機の一実施の形態と同等の部分には、同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0194】
この図16において、301はホッパ、302はホッパ301内に設けられホッパ301で受け入れた被破砕木材を搬送する送りコンベアである。
【0195】
送りコンベア302は、前記ホッパ301の下部に略水平方向に延設されており、破砕装置303(後述)側端部に設けた送りローラ(駆動ローラ)304と、その反対側に設けた従動ローラ305と、これら送りローラ304及び従動ローラ305の間に巻回して設けたコンベアベルト306とを備えている。そして、送りコンベア用油圧モータ(図示せず)の駆動力を図示しない伝達機構を介し前記送りローラ304に伝達しコンベアベルト306を駆動することより、前記ホッパ301に投入され前記コンベアベルト306上に載置された被破砕木材を略水平方向(図16中右方向)に搬送するようになっている。
【0196】
307は、前記送りコンベア302で略水平方向から導入された被破砕木材を送りコンベア302と協動して押圧把持しながら破砕装置303へと導入する押えコンベアである。この押えコンベア307は、上記の送りコンベア302と同様、押えローラ308aと、従動ローラ308bと、これら押えローラ308a及び従動ローラ308bの間に巻回して設けられたコンベアベルト309とを備えている。そして、押えコンベア用油圧モータ(図示せず)の駆動力を、図示しない伝達機構を介し前記押えローラ308aに伝達し前記コンベアベルト309を駆動することにより、前記送りコンベア302によって前方側(図16中左側)から略水平方向に導入された被破砕木材を押えつつ、送りコンベア302と協動して被破砕木材を後方側(図16中右側)へと導出し、破砕装置303へと導入するようになっている。
【0197】
303は既に述べた破砕装置であり公知の構造のいわゆるインパクトクラッシャにより構成され、刃物としての図示しない多数の破砕ビット(打撃板でもよい)及びそれら破砕ビットを固定する固定具(図示せず)を外周部に取り付けた破砕ロータ310を備えている。そして、破砕装置用油圧モータ(図示せず)により破砕ロータ310を高速回転させることにより、破砕ビットからの打撃と、破砕ロータ310の外周側に固定された図示しない反発板(アンビル)との衝突とにより打撃力を加え、送りコンベア302より供給された被破砕木材を所定の大きさに破砕して下方へ排出し、前記搬出コンベア6上に導入するようになっている。
【0198】
311は前記押えコンベア307を揺動可能に支持する支持部材であり、この支持部材311は押えコンベア昇降用油圧シリンダ312の伸縮によって昇降可能となっている。
【0199】
なお313は破砕ロータ310の外周側に設けた篩い部材(グレート)である。この篩い部材313は、例えば略部分円筒面形状を備え、破砕物の粒度を設定するための多数の開口部が形成されており、作業内容に応じて適宜交換可能となっている。
【0200】
ここで、上記送りコンベア302、押えコンベア307、破砕装置303、搬出コンベア6、及び磁選機7は、前記走行体5とともに、この自走式木材破砕機に備えられる油圧駆動装置によって駆動される被駆動部材を構成している。
【0201】
この油圧駆動装置は、例えば前述の図3を用いて説明した上記本発明の自走式破砕機の一実施の形態の油圧駆動装置とほぼ同様の構成とすることができる。すなわち、図3等に示す左・右走行用油圧モータ16、搬出コンベア用油圧モータ11、磁選機用油圧モータ13のほかに、破砕装置用油圧モータ9を上記自走式木材破砕機の破砕装置用油圧モータに、フィーダ用油圧モータ10を前記送りコンベア用油圧モータに置き換え、かつ、それらに対応して破砕装置用コントロールバルブ26を上記自走式木材破砕機の破砕装置用油圧モータへの圧油を制御する破砕装置用コントロールバルブに、フィーダ用コントロールバルブ29を前記送りコンベア用油圧モータへの圧油を制御する送りコンベア用コントロールバルブに置き換える。そしてさらに、図1において分流弁50に対し、上記送りコンベア用コントロールバルブ(フィーダ用コントロールバルブ29を置き換え)、搬出コンベア用コントロールバルブ30、磁選機用コントロールバルブ31以外に、それらと同様の構造の押えコンベア用コントロールバルブ及び昇降用コントロールバルブを設け、これらコントロールバルブによって押えコンベア307の前記駆動ローラ308aを駆動する押えコンベア用油圧モータ及び押えコンベア昇降用油圧シリンダへの圧油をそれぞれ制御すれば足りる。
【0202】
このとき、上記各油圧アクチュエータの特性に合わせて分流弁50の圧油分配特性が適宜定められ、例えば、送りコンベア用コンベア用油圧モータ、押えコンベア用油圧モータ、押えコンベア昇降用油圧シリンダ、搬出コンベア用油圧モータ、磁選機用油圧モータの負荷圧力の如何にかかわらず、常に(送りコンベア用油圧モータ側への導入圧油量):(押えコンベア用油圧モータ側への導入圧油量):(押えコンベア昇降用油圧シリンダ):(搬出コンベア用油圧モータ11側への導入圧油量):(磁選機用油圧モータ13側への導入圧油量)が所定の割合(例えば2:2:1:2:1)となるように、第2油圧ポンプ20からの圧油を分配供給するようになっている。
【0203】
なおこのとき、上記各種コントロールバルブを内蔵する制御弁装置等は、エンジン21、第1及び第2油圧ポンプ19,20等とともに、前記パワーユニット24内に収納配置される。
【0204】
以上のような自走式木材破砕機においても、前述した本発明の自走式破砕機の一実施の形態と同様に、破砕装置303、送りコンベア302、押えコンベア307の動作速度、及びエンジン21の回転数を、操作盤36の動作モード選択ダイヤル36nで選択したモードに対応し予めコントローラ45内に設定記憶されている値に決定することにより、同様の作用効果を得られる。
【0205】
図17は、この自走式木材破砕機において、上述した動作モード選択ダイヤル36nによる選択の結果実現される各動作モードについて、予め設定されている送りコンベア302、押えコンベア307、破砕装置303、エンジン回転数の設定例を表したものである。なお、各動作モードにおいて、そのときに使用することが好ましい前記篩い部材313の開口部の大きさ(目開き寸法)も併せて示している。
【0206】
この図17において、動作モードは、この例では、木材破砕物製品(生産物)の種類や作業目的に対応して予め典型的な作業パターンをいくつか設定し、各作業パターンに対し最適な運転条件(送りコンベア302及び押えコンベア307の動作速度、破砕装置303の破砕ロータ310の回転速度(回転数)、エンジン21の回転数)を組合せて予めコントローラ45内に設定記憶してあるものである(但し適宜外部入力により修正、あるいは新規追加設定等が可能なようにしてもよい)。この例では、「合板」「コンポスト」「粗破砕」「エコノミー」の4モードが設定されている。
【0207】
図17において、「合板」モードでは、送りコンベア302及び押えコンベア307の速度は中程度(例えば搬送速度6m/min程度)、破砕ロータ310の回転速度は中程度(例えば1000rpm程度、以下同様)、エンジン21の回転数は比較的大きく(例えば2100rpm程度、以下同様)設定される。
【0208】
また「コンポスト」モードでは、送りコンベア302及び押えコンベア307の速度は比較的小さく(例えば搬送速度3m/min程度、以下同様)、破砕装置ロータ310の回転速度は比較的小さく(例えば700rpm程度)、エンジン21の回転数は比較的大きく設定される。
【0209】
また「粗破砕」モードでは、送りコンベア302及び押えコンベア307の速度は比較的大きく(例えば10m/min程度)、破砕ロータ310の回転速度は比較的大きく(例えば1300rpm程度、以下同様)、エンジン21の回転数は比較的大きく設定される。
【0210】
また「エコノミー」モードでは、送りコンベア302及び押えコンベア307の速度は比較的小さく、破砕装置ロータ310の回転速度は比較的大きく、エンジン21の回転数は中程度(例えば1800rpm程度)に設定される。
【0211】
以上のように構成した上記自走式木材破砕機においても、前述の本発明の自走式破砕機の一実施の形態と同様の効果を得る。
【0212】
すなわち、例えば通常の運転条件範囲内で使用する限りにおいては、モード運転において、操作者がこれから行おうとする破砕作業内容に最も近い適宜の動作モードを選択するだけで、各機器(この例では送りコンベア302、押えコンベア307、破砕装置303、エンジン21)の最適動作条件を極めて容易に再現することができる。したがって、最適動作条件再現のために長時間を要していた従来構造と異なり、稼働率を大幅に向上することができる。
【0213】
なお、上記自走式木材破砕機においても、モード選択によって実現される各機器(この例では送りコンベア302、押えコンベア307、破砕装置303、エンジン21)の動作条件をそのまま用いて運転するのに限らず、モード選択による動作条件に対しさらに操作盤36からの適宜の手動操作によって修正・微修正して運転できるようにしてもよい。
【0214】
また、前述したモード設定の対象機器として、送りコンベア302、押えコンベア307、破砕装置303、エンジン21に限られず、その他の機器、例えば搬出コンベア6、磁選機7、走行体5等も対象としてもよい。また押えコンベア昇降用油圧シリンダ312の伸縮による押えコンベア307の昇降動作の態様や、送りコンベア302及び押えコンベア307の逆転機能が備えられている場合にはその逆転の有無や逆転速度等をも対象としてもよい。
【0215】
さらに、モード設定を木材破砕物製品(生産物)の種類や作業目的に対応させて設定したが、これに限られない。例えば、被破砕木材の大きさ(粒度)、硬さ、異物混入の有無等や、あるいは、木材破砕物製品の大きさ(粒度)、生産量等の組合せに対応させて動作モードを設定してもよい。
【0216】
【発明の効果】
発明によれば、例えば通常の運転条件範囲内で使用する限りにおいては、対象とする被破砕物の種類、粒度、目標生産量のうちの少なくとも1つに応じ、操作者がこれから行おうとする破砕作業内容に最も近い適宜の運転条件複数の選択肢の中から選択手段で選択するだけで、各機器の最適動作条件を極めて容易に再現することができる。したがって、最適動作条件再現のために長時間を要していた従来構造と異なり、稼働率を大幅に向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自走式破砕機の一実施の形態の自走式破砕機の全体構造を表す側面図である。
【図2】本発明の自走式破砕機の一実施の形態の自走式破砕機の全体構造を表す上面図である。
【図3】本発明の自走式破砕機の一実施の形態を構成する油圧駆動装置を表す油圧回路図である。
【図4】本発明の自走式破砕機の一実施の形態で実現する各動作モードについて設定されている破砕装置、フィーダ、エンジン回転数の設定例を表した図である。
【図5】本発明の自走式破砕機の他の実施の形態を構成する油圧駆動装置を表す油圧回路図である。
【図6】本発明の自走式破砕機の他の実施の形態を構成するコントローラの構成を表す機能ブロック図である。
【図7】本発明の自走式破砕機の他の実施の形態を構成するコントローラの制御機能のうち、本実施の形態の要部である、各機器への各種制御信号出力に係わる機能の詳細手順を表すフローチャートである。
【図8】本発明の自走式破砕機の他の実施の形態において、各機器の動作状態を表す状態量を外部記憶手段に記憶させるようにした変形例を構成するコントローラの構成を表す機能ブロック図である。
【図9】本発明の自走式破砕機の他の実施の形態において、各機器の動作状態を表す状態量を外部記憶手段に記憶させるようにした変形例を構成するコントローラの制御機能のうち、各機器への各種制御信号出力に係わる機能の詳細手順を表すフローチャートである。
【図10】本発明の自走式破砕機のさらに他の実施の形態を用いた破砕システムの全体概要図である。
【図11】本発明の自走式破砕機のさらに他の実施の形態を構成する機体側コントローラの詳細構成を表す機能ブロック図である。
【図12】本発明の自走式破砕機のさらに他の実施の形態を用いた破砕システムに備えられるサーバの詳細構成を表す機能ブロック図である。
【図13】本発明の自走式破砕機のさらに他の実施の形態を構成する機体側コントローラの制御機能の要部詳細手順を表すフローチャートである。
【図14】本発明の自走式破砕機のさらに他の実施の形態を用いた破砕システムに備えられる表示手段に表示される登録指示用の画面の一例を示す図である。
【図15】本発明の自走式破砕機のさらに他の実施の形態を用いた破砕システムに備えられる表示手段に表示される登録指示用の画面の一例を示す図である。
【図16】本発明を自走式木材破砕機に適用した実施の形態の全体構造を表す側面図である。
【図17】本発明を自走式木材破砕機に適用した実施の形態で実現する各動作モードについて設定されている送りコンベア、押えコンベア、破砕装置、エンジン回転数の設定例を表した図である。
【符号の説明】
2 破砕装置(機器)
3 フィーダ(機器)
8 本体フレーム(フレーム)
14 無限軌道履帯(走行手段)
21 エンジン(機器)
36 操作盤
36d 破砕装置速度ダイヤル(指示入力手段)
36g フィーダ速度設定ダイヤル(指示入力手段)
36n 動作モード選択ダイヤル(選択手段)
36p 書き込み指示ボタン(書き込み指示手段)
36q 読み出し指示ボタン(読み出し指示手段)
45 コントローラ(設定記憶手段、第1の制御手段)
45′ コントローラ(第2の制御手段、第1データ書き込み手段、データ読み出し処理手段)
45″ コントローラ(第2の制御手段、第2データ書き込み手段、データ読み出し処理手段)
45″′ 機体側コントローラ(データ送信処理手段、データ受信処理手段、第3の制御手段)
60 スロットル装置(指示入力手段)
61 外部記録装置(データ読み出し処理手段)
103 サーバ(外部端末)
105 表示手段
108 画面
108J 登録ボタン(送信指示手段)
109 画面
109K 読み出し受信指示ボタン(受信指示手段)

Claims (9)

  1. 走行手段と、
    この走行手段の上部に設けたフレームと、
    このフレームの一方側に設けた被破砕物の受け入れ手段と、
    この受け入れ手段で受け入れた被破砕物を破砕処理する破砕装置と、
    この破砕装置に前記受入手段で受け入れた被破砕物を供給するフィーダと、
    前記フレームの他方側に設けられ、エンジン及びこのエンジンにより駆動される油圧ポンプを内蔵したパワーユニットと、
    前記油圧ポンプから吐出される圧油により駆動される前記破砕装置及びフィーダの各駆動装置の駆動速度と前記エンジンの駆動速度を含む被破砕物の種類、粒度、目標生産量のうちの少なくとも1つに応じた複数の運転条件を記憶した記憶部と、
    前記複数の運転条件の一つ、及び前記各駆動装置及びエンジンの駆動速度の任意操作のいずれかを選択する選択手段と、
    この選択手段により前記複数の運転条件のいずれかが選択された場合、選択された運転条件を前記記憶部から読み出し、読み出した運転条件を基に前記駆動装置及びエンジンの駆動速度を制御する制御手段と
    を備えたことを特徴とする自走式破砕機。
  2. 走行手段と、
    この走行手段の上部に設けたフレームと、
    このフレームの一方側に設けた被破砕物の受け入れ手段と、
    この受け入れ手段で受け入れた被破砕物を破砕処理する破砕装置と、
    前記破砕装置の駆動装置を含む被駆動装置の駆動速度を含む被破砕物の種類、粒度、目標生産量のうちの少なくとも1つに応じた複数の運転条件を記憶した記憶部と、
    前記複数の運転条件の一つ、及び前記駆動装置の駆動速度の任意操作のいずれかを選択する選択手段と、
    この選択手段により前記複数の運転条件のいずれかが選択された場合、選択された運転条件を前記記憶部から読み出し、読み出した運転条件を基に前記駆動装置及びエンジンの駆動速度を制御する制御手段と
    を備えたことを特徴とする自走式破砕機。
  3. 請求項1又は2の自走式破砕機において、前記破砕装置から排出される破砕物の粒度を設定する篩部材をさらに備え、被破砕物の種類、粒度、目標生産量のうちの少なくとも1つに応じた前記篩部材の開口径が前記複数の運転条件にさらに含まれていることを特徴とする自走式破砕機。
  4. 請求項1〜3のいずれかの自走式破砕機において、前記選択手段は、被破砕物の種類で表した運転条件名を選択肢に有していることを特徴とする自走式破砕機。
  5. 請求項1〜3のいずれかの自走式破砕機において、前記選択手段は、被破砕物若しくは破砕物の粒度、又は目標生産量で表した運転条件名を選択肢に有していることを特徴とする自走式破砕機。
  6. 請求項1〜5のいずれかの自走式破砕機において、前記記憶部に記憶させる運転条件を設定する設定手段を備えたことを特徴とする自走式破砕機。
  7. 請求項1〜6のいずれかの自走式破砕機において、前記記憶部は電源停止時にも前記運転条件を保持可能な不揮発性記憶手段を有しており、前記運転条件を前記不揮発性記憶手段に書きこむ第1のデータ書き込み処理手段をさらに備えたことを特徴とする自走式破砕機。
  8. 請求項1〜7のいずれかの自走式破砕機において、前記運転条件を外部記録媒体に書き込む第2のデータ書き込み処理手段を備えたことを特徴とする自走式破砕機。
  9. 請求項1〜8のいずれかの自走式破砕機において、情報通信を介し外部端末との間で前記運転条件のデータを授受する手段をさらに備えたことを特徴とする自走式破砕機。
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