JP3817084B2 - 免震装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、免震装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、陳列台や建物などにあっては、基台や地盤などとの間に免震装置を配在して基台や地盤などからの横揺れが陳列台や建物などに伝播されないように免震することがあり、そのための免震装置として種々の提案がある。
【0003】
その中で、たとえば、ボールアイソレータと称される免震装置が実公平8−8363号公報に開示されている。この免震装置は、図3に示すように、基台や地盤などの基盤Bに水平に設置されるベースプレート1と、このベースプレート1の上方に位置決められると共にベースプレート1の上面11で転動する大径の鋼球からなる支承球2を有しながら陳列台や建物などの被免震体Aに配在される本体部3とを有しているものである。
【0004】
このとき、ベースプレート1の上面11は、中心から外周に向けて適宜角度θの直線状の上り勾配となる円錐凹状面に設定されてなるとして、いわゆる上面が湾曲面からなる場合に比較して、この上面11を支承球2が転動する際の共振を回避し得るように配慮している。
【0005】
また、本体部3にあって、支承球2は、図示しないが、本体部3内に収装されている多数の小径の鋼球たるボールベアリング群に接触する構造に設定されていて、その転動性が保障されるとしている。
【0006】
それゆえ、この免震装置にあっては、たとえば、基盤Bに横揺れが発現されるときに、相対的に看て、支承球2がベースプレート1の上面11を上り下りするように転動することになり、したがって、被免震体Aが基盤Bの横揺れによって横揺れすることを回避させる、すなわち、免震することになる。
【0007】
なお、基盤Bの横揺れが消滅すると、支承球2がベースプレート1の上面11の中央に戻るようになり、図示するように、支承球2が上面11の中央に静止するときに、被免震体Aが静止状態に安定することになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した免震装置にあっては、以下のような不都合があると指摘される可能性がある。
【0009】
すなわち、この従来例とされる免震装置にあっては、所定の免震作用を円滑に実現させるために、支承球2がベースプレート1の上面11で転動し易いように設定されている。
【0010】
そのため、たとえば、陳列台にあっては、不注意に陳列台に触れることで陳列台が簡単に横揺れすることになり、また、建物にあっては、強風で建物が横揺れすることになる危惧がある。
【0011】
そこで、図示しないが、免震装置と共にダンパを併設し、基盤Bに横揺れが発生しない限りにダンパをいわゆるロック状態に維持して、被免震体Aに直接作用する外力では被免震体Aが横揺れしないようにするとの提案がなされるに至っている。
【0012】
それゆえ、このダンパを併設する提案によれば、たとえば、建物にあって、強風で建物が簡単に横揺れすることを事前に阻止し得ることになるが、その反面、ダンパの併設に加えて、地震を検知するセンサ類の設置や、このセンサ類からの信号を処理してダンパに所定の信号を出力するなどする制御装置の配備が必須になり、全体としての免震装置における高コスト化を招来することになり、その汎用性を期待し得ないことになる不具合がある。
【0013】
この発明は、上記した事情を鑑みて創案されたものであって、その目的とするところは、地震で基盤が横揺れする際に所定の免震機能を発揮するのはもちろんのこと、被免震体に直接作用する外力が一定以上にならない限りには被免震体を横揺れさせず、しかも、簡単な構成にして高コスト化を招来せず、その汎用性の向上を期待するのに最適となる免震装置を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため本発明の手段は、基台や地盤などの基盤側に水平に設置されるベースプレートと、このベースプレートの上方に位置決められると共にベースプレートの上面で転動する支承球を有しながら陳列台や建物などの被免震体側に配在される本体部とを有してなると共に、ベースプレートの上面が中心から外周に向けて適宜角度の直線状の上り勾配となる円錐凹状面に設定されてなる免震装置において、ベースプレートの上面の中央部に上記円錐凹状面の傾斜角に比較して大きい傾斜角であって中心から外周に向けて直線状の上り勾配となるように設定された傾斜面を有する凹部を形成したことを特徴とするものである。
この場合、上記凹部の中央部に当該凹部における傾斜面の傾斜角に比較して小さい傾斜角であって中心から外周に向けて直線状の上り勾配となるように設定された傾斜面を有する浅凹部を形成しても良い。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下に、図示した実施の形態に基づいて、この発明を説明するが、この発明による免震装置にあっても、基本的には、前記した図3に示す免震装置と同様に、いわゆるボールアイソレータと称される免震装置とされている。
【0019】
それゆえ、図示する実施の形態において、その構成が前記した従来例の場合と同様となるところについては、図中に同一の符号を付するのみとして、要する場合を除き、その詳しい説明を省略し、以下には、この発明において特徴となるところを中心に説明する。
【0020】
すなわち、図1に示すように、この発明による免震装置にあっては、ベースプレート1の上面11の中央部にこの中央部の外周側となる傾斜面(円錐凹状面)の傾斜角θに比較して大きい角度θ1の傾斜勾配の傾斜面を有する直径Lの凹部11aが形成されてなるとするものである。
【0021】
このとき、凹部11aの傾斜面は、上面11と同様に、中心から外周に向けて直線状の上り勾配となるように設定されてなるとし、また、凹部11aの直径Lは、支承球2の直径L1より小さいとする。
【0022】
なお、凹部11aの傾斜面が中心から外周に向けて直線状の上り勾配となるように設定することで、上面11における傾斜面と角度が違うのみで言わば同じ特性の傾斜面になり、支承球2が転動する際の共振を回避し得ることになる。
【0023】
一方、凹部11aに対する支承球2の接触点間寸法をL2とするときに、すなわち、L2≦L<L1とするときに、支承球2を凹部11a上で転動させるための外力作用は、凹部11aの外周側となる傾斜面たる上面11上で支承球2を転動させるための外力作用より大きいことになる。
【0024】
すなわち、支承球2を凹部11a上で転動させるための外力Pは、
P=m・tan(θ1+φ)
となる。このとき、
m;支承球2に被免震体A側から作用する垂直力
φ;支承球2とベースプレート1間の摩擦角
φ=arctanμ (μ;始動摩擦係数)
である。
【0025】
このことから、支承球2を転動させる外力Pが被免震体Aを動かす外力Fよりも大きければ、すなわち、P≧Fであれば、地震以外の、たとえば、強風に起因する支承球2の転動を阻止し得ることになる。
【0026】
ちなみに、凹部11aの範囲(L)は、支承球2がいわゆる静止状態にあってベースプレート1の中央にあるときのベースプレート1に対する接触範囲(L2)と同一乃至は若干大きく採るが、地震によって支承球2が凹部11aで転動を開始するときの応答加速度は、凹部11aの外周側における応答加速度より大きくなる。
【0027】
しかし、地震で支承球2が凹部11aから出て、凹部11aの外周側の上面11を転動するときの応答加速度は、言わば旧来通りとなるので問題にはならない。
【0028】
また、地震の際に支承球2が専ら転動するのは、凹部11aの外周側たる上面11であるから、言わば内周側に凹部11aがあることは、本来の免震作動からして問題にならない。
【0029】
さらに、地震が収まる状態になって、支承球2が凹部11aを転動するとしても、支承球2が言わば直線運動で凹部11aの中央に戻る訳ではなく、強いて言えばループ状に移動するから、それまでの傾斜角θから傾斜角θ1になってもいわゆるショックを招来させるほどの変化にはならないと言え、同じく問題にならない。
【0030】
その結果、上記したベースプレート1上を支承球2が転動することで免震作用を発揮させるとしても、強風などの外力作用では被免震体Aを横揺れさせないが、地震のときには、所定の免震作用を発揮させることが可能になる。
【0031】
ところで、上記したところでは、地震の際に支承球2が専ら転動するのは、凹部11aの外周側たる上面11であるとしたが、これは、震度が4以上となる比較的強い地震の場合であって、震度が1〜3となる比較的弱い地震の場合には、支承球2は、凹部11aでベースプレート1の中心を通過しながら言わば行き来するように転動すると考えられる。
【0032】
そして、この場合には、支承球2が中心に向けて突入する角度、または、逆の中心から脱出する角度が大きいため、中心近傍で振動を生じることになる危惧がある。
【0033】
そこで、図2に示す実施の形態のように、凹部11aが中央部にその外周側となる凹部11aの傾斜面の傾斜角θ1に比較して小さい傾斜角θ2の傾斜面を有する浅凹部11cを有してなるとしても良い。
【0034】
ちなみに、この浅凹部11cの直径L3と、凹部11aの直径Lおよび支承球2がこの浅凹部11cに接触する範囲L2の関係は、L2≦L3<Lになる。
【0035】
また、浅凹部11cの傾斜角θ2と、凹部11aの傾斜角θ1および上面11の傾斜角θの関係は、θ<θ1>θ2であり、かつ、θ=θ2あるいはθ≠θ2である。
【0036】
そして、この浅凹部11cは、凹部11aや上面11と同様に、中心から外周に向けて直線状の上り勾配となるように設定されている。
【0037】
それゆえ、この実施の形態による場合には、支承球2が浅凹部11bでベースプレート1の中心を通過しながら言わば行き来するように転動するとしても、支承球2が中心に向けて突入する角度、または、逆の中心から脱出する角度が前記した凹部11aにおける傾斜角θ1に比較して小さくなるために、中心近傍で振動を生じなくなる。
【0040】
【発明の効果】
以上のように、この発明にあっては、ベースプレートの上面の中央部にこの中央部の外周側となる傾斜面の傾斜角に比較して大きい傾斜角の傾斜面を有する凹部を形成してなるとしたから、凹部にある支承球は、被免震体に作用する外力が支承球を凹部の外周側の上面で転動させるに十分な基盤からの外力作用がない限りに、いわゆる静止状態におかれることになり、それゆえ、たとえば、被免震体が建物であるとき、地震以外の強風に起因する横揺れが発現されない一方で、地震で基盤が横揺れする際には所定の免震機能を発揮することになる。
【0041】
そして、この発明にあっては、ベースプレートの上面の中央部に凹部を形成し、あるいは、この凹部の中央部に浅凹部を形成するのみであるから、構成を簡単にして、しかも、製作を容易にし、したがって、装置全体の高コスト化を招来しないことになる。
この際、凹部又は浅凹部の傾斜面が中心から外周に向けて直線状の上り勾配となるように設定されているので、支承球が転動する際の共振を回避さることができる。
【0042】
その結果、この発明によれば、地震で基盤が横揺れする際に所定の免震機能を発揮するのはもちろんのこと、被免震体に直接作用する外力が一定以上にならない限りには被免震体を横揺れさせず、しかも、簡単な構成にして高コスト化を招来せず、その汎用性の向上を期待するのに最適となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による免震装置の要部を一部断面で示す部分拡大図である。
【図2】他の実施の形態による免震装置の要部を示す部分概略説明図である。
【図3】従来例としての免震装置を一部断面で示す全体図である。
【符号の説明】
1 ベースプレート
2 支承球
3 本体部
11 上面
11a 凹部
11b 浅凹部
11c 中心部
A 被免震体
B 基盤
L 凹部の直径
L1 支承球の直径
L2 凹部に対する支承球の接触点間寸法
L3 浅凹部の直径
θ 上面の傾斜角
θ1 凹部の傾斜角
θ2 浅凹部の傾斜角

Claims (2)

  1. 基台や地盤などの基盤側に水平に設置されるベースプレートと、このベースプレートの上方に位置決められると共にベースプレートの上面で転動する支承球を有しながら陳列台や建物などの被免震体側に配在される本体部とを有してなると共に、ベースプレートの上面が中心から外周に向けて適宜角度の直線状の上り勾配となる円錐凹状面に設定されてなる免震装置において、ベースプレートの上面の中央部に上記円錐凹状面の傾斜角に比較して大きい傾斜角であって中心から外周に向けて直線状の上り勾配となるように設定された傾斜面を有する凹部を形成したことを特徴とする免震装置
  2. 上記凹部の中央部に当該凹部における傾斜面の傾斜角に比較して小さい傾斜角であって中心から外周に向けて直線状の上り勾配となるように設定された傾斜面を有する浅凹部を形成したことを特徴とする請求項1に記載の免震装置
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