JP3817022B2 - 単結晶インゴットの取付け方法 - Google Patents

単結晶インゴットの取付け方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、単結晶インゴット、例えばシリコン単結晶インゴットの任意方向への方位設定を簡単に行なうことができるようにした単結晶インゴットの方位設定を含んだ単結晶インゴットの取付け方法に関する。
【0002】
【関連技術】
単結晶インゴット、例えばシリコン単結晶インゴット等を切断する手段としてワイヤーソー装置が知られている。このワイヤーソー装置においては、図17に示すごとく、互いに同一構成のメインローラと呼ばれる3本(又は4本)の樹脂ローラ10A,10B,10Cがそれらの軸を互いに平行に配置されている。
【0003】
該ローラ10A〜10C表面に一定ピッチで形成されたリング状溝14a,14b,14cにワイヤー12が巻回されている。駆動モータ16に接続された駆動ローラ10Cからの回転をワイヤー12を介して、従動ローラ10A,10Bに伝える構造となっている。
【0004】
ワイヤー12の始端側は、張力調節機構20を介してワイヤー巻取りドラム22に巻回されている。同様に、ワイヤー12の終端側は、張力調節機構30を介してワイヤー巻取りドラム32に巻回されている。24及び34はトルクモータである。
【0005】
単結晶インゴット40は、例えば単結晶シリコンインゴットであり、そのオリエンテーションフラット面が当て板41の下面に接着剤によって接着され、該当て板41の上面はワークプレート42の下面に接着剤によって接着されている。
【0006】
このような構成により、駆動ローラ10Cを回転させると、ワイヤー12がその線方向に走行し、これとともに砥粒を含む加工液がワイヤー12に流し当てられる。この状態で単結晶インゴット40を下降させ、ワイヤー12に接触させると、ラッピング作用により単結晶インゴット40が切断され、多数枚のウェーハが同時に切断形成される。
【0007】
単結晶インゴットはCZ法又はFZ法によってアズグローンの単結晶インゴットが製造された後、円筒研削等の加工処理が施されて、ワイヤーソー装置による切断の対象とされるものとなる。このように加工処理された円筒状の単結晶インゴットは、その中心軸と結晶面の法線とが一致していないのが普通である。
【0008】
ワイヤーソー装置による単結晶インゴットの切断(スライス)処理は、単結晶インゴットの結晶面を基準として行なわれる。単結晶インゴットの切断方法としては、単結晶インゴットの結晶面とワイヤーの走行方向、即ち切断方向とを一致させて切断する方法(ジャストアングル)及び単結晶インゴットの結晶面とワイヤーの走行方向、即ち切断方向とを一致させないで、互いに所定の角度をなすようにして切断する方法(オフアングル)とが行なわれている。
【0009】
したがって、ワイヤーソー装置に単結晶インゴットをセットするにあたっては、ワイヤー走行方向に対して単結晶インゴットの結晶面を、所定の切断態様に応じて、角度をつけなかったり(ジャストアングルの場合)、所定の角度をつけたり(オフアングルの場合)することが必要であった。
【0010】
この時、単結晶インゴットの中心軸と結晶面の法線とは、前述したごとく、通常は一致していないため、単結晶インゴットを切断する前には、その切断方法に応じて単結晶インゴットの方位を修正又は設定する必要があった。
【0011】
この単結晶インゴットのワイヤーソー装置による切断前の方位設定は、図18に示すフローチャートの手順に従って行なわれていた。図18において、インゴットストッカーからインゴット40を受取り(200)、公知のX線方位測定装置によって、インゴット40の方位測定が行なわれる(202)。これにより、当て板の貼付け位置を決め、その貼付け位置を真上に向ける。
【0012】
この当て板の貼付け位置に当て板41を接着剤によって貼付ける(204)。ついで、該接着剤を所定時間の放置によって硬化させる(206)。
【0013】
この貼付けられた当て板を介してワークプレート42を接着剤によって貼付ける(208)。該接着剤を所定時間の放置によって硬化させる(210)。
【0014】
上記のようにワークプレート42を貼付けたインゴットをワイヤーソー装置の切断位置に取付ける(212)。この後、ゴニオメーターによって、前記した方位測定のデータに基づいて、該インゴットを回動することにより、そのX軸方向のズレの補正を行ない(214)、及びそのY軸方向のズレの補正を行なう(216)ことによって、インゴットの方位の設定を行なう。インゴットの方位設定後、ワイヤーソー装置によるインゴットの切断処理が行なわれるものである(218)。
【0015】
従来のワイヤーソー装置における単結晶インゴット40のワークプレート42への固定方法は、当て板41を介して作業者が接着剤によって完全に固定するものである(図17)。このような接着剤による固定は、長時間の労力を必要とすることはいうまでもなく、機械化又は自動化することは不可能であり、かつ一旦接着してしまうとワークプレートに対する単結晶インゴットの取付け角度の微調整を行なうことができないという不都合があった。
【0016】
上記した従来の方法では、インゴット40の取付け角度の微調整が不可能なため、複数個の単結晶インゴット40を直線状に配列してワイヤーソー装置で同時に切断する態様を実施することは難しかった。なぜならば、この場合、複数個の単結晶インゴット40の方位をそれぞれ別々に微調整する必要があるが、その微調整を行なうことが不可能であるからである。
【0017】
上記した従来方法におけるインゴットの方位測定は、X線方位測定装置により単結晶インゴット端面に対する結晶面の傾きをX軸(単結晶インゴットの中心軸に直交する軸)方向及びY軸(単結晶インゴットの中心軸及びX軸に直交する軸)方向に付いて測定していた(図19)。
【0018】
そして、X軸方向及びY軸方向についての単結晶インゴットの端面と結晶面の法線との間にズレがある場合には、単結晶インゴットをX軸(単結晶インゴットの中心軸に直交する軸)方向及びY軸(単結晶インゴットの中心軸及びX軸に直交する軸)方向に回動して単結晶インゴットの端面と結晶面の法線とのズレを補正して互いに一致させ(ジャストアングルの場合)、または両者間に所定の角度をつけて(オフアングルの場合)、単結晶インゴットをセットすることが必要であった。
【0019】
この単結晶インゴットの方位修正作業は、ワイヤーソー装置の内部に単結晶インゴットを取付けた後、ゴニオメーターを用いて行なわれていたが、作業するための場所が狭く、ワイヤーソー装置内のスラリー等で汚れる上に、時間がかかり、かつ自動化もできない等大変な労力を必要としていた。
【0020】
また、上記した従来の単結晶インゴットの取付け方法では、図20に示すごとく、ワイヤーソー装置による単結晶インゴット40の切断開始時に、単結晶インゴットの切断面に対してワイヤー12の走行面が傾いていることが多いため、切断開始時の全てのワイヤー12に単結晶インゴット40の切断面が、同時に当たることはほとんどなく、そのため切断圧力等が不均一になり易く、不均一切断やスライスされたウェーハにソリが発生し易い等の不都合が生ずる原因の一つとされていた。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記した従来技術の問題点に鑑みなされたもので、次のような解決課題を有している。
【0022】
本発明の第1の目的は、単結晶インゴットの方位設定作業の簡略化の実現、労力の軽減並びに作業時間の短縮を図り、方位設定作業の機械化、自動化及び生産効率の向上を実現した単結晶インゴットの方位設定を含んだ単結晶インゴットの取付け方法を提供することにある。
【0023】
本発明の第2の目的は、単結晶インゴットの均一切断を実現することによりスライスされたウェーハにソリが発生しにくくなるようにした単結晶インゴットの取付け方法を提供することにある。
【0024】
本発明の第3の目的は、複数本の単結晶インゴットを効率よくかつ正確に同時切断することを可能にした単結晶インゴットの取付け方法を提供することにある。
【0025】
【課題を解決するための手段】
上記した課題を解決するために、本発明の単結晶インゴットの取付け方法の第1の態様は、当て板を介してワークプレートに固定された単結晶インゴットを切断するワイヤーソー装置において用いられる単結晶インゴットの取付け方法であり、当て板の貼付け位置を決めるための単結晶インゴットの円周方向の位置決め工程と、該単結晶インゴットの所定位 置に当て板を接着剤によって貼付ける工程と、該接着剤を硬化する工程と、単結晶インゴットの軸方向の位置決め工程と、該軸方向位置決めを行なった単結晶インゴットをワーク取付け治具を介してワークプレートに固定する工程とからなり、単結晶インゴットの中心軸に対する結晶面の法線の傾きを、該中心軸に直交するX軸の軸方向並びに該中心軸及びX軸に直交するY軸の軸方向について測定し、X軸方向の傾きx°及びY軸方向の傾きy°を求め、次いで設定角度量θ1及びθ2を、
式(1):
【0026】
【数17】
θ1=tan-1(tany°/tanx°)・・・・(1)
及び式(2):
【0027】
【数18】
θ2=tan-1(tany°/sinθ1)・・・・(2)
【0028】
を用いて算出し、該単結晶インゴットをその中心軸を中心にθ1回動して円周方向の位置決めを行ない、さらに該単結晶インゴットをX軸方向にθ2回動することにより軸方向の位置決めを行なって該単結晶インゴットの中心軸を基準とした基準線と結晶面の法線とを一致させるように方位設定し、かつ前記ワーク取付け治具が、前記当て板の下面に該単結晶インゴットを接着し、前記ワークプレートに設けられたクランプ手段によって該当て板を該ワークプレートに取付けることにより該単結晶インゴットを該ワークプレートに固定するようにし、前記クランプ手段が相対向する一対のクランプ爪からなり、かつ該クランプ手段が該ワークプレートに複数対設置され、前記当て板が、長方形板状の幅広係止部と、該幅広係止部の下面中央部に設けられた幅狭接合部とからなり、前記クランプ爪が側面L字状であり、垂直方向に立設する主体部と、該主体部の下端から側方に突出する締付部とからなり、該主体部の上面には雌ネジを切ったネジ孔が開穿され、一方前記ワークプレートの幅方向の両端部には貫通孔が穿設され、該貫通孔には外周面に雄ネジを形成した締付ボルトがその先端部を該ワークプレートの下面から下方に突出させた状態で回転可能に挿通され、該ネジ孔に締付ボルトの先端部が螺動可能に螺合され、該締付ボルトを回転させることによって該クランプ爪が上下動し、前記当て板の幅広係止部の締付及び解除を行ない、前記当て板の幅広係止部とクランプ爪の主体部との間に第1クリアランス部を形成し、該当て板の幅狭接合部とクランプ爪の締付部との間に第2クリアランス部を形成したものであることを特徴とする。単結晶インゴットの中心軸を基準とした基準線とは当該中心軸と同一方向に延びる仮想的に設定した基準線を意味する。
【0029】
本発明の単結晶インゴットの取付け方法第2の態様は、当て板を介してワークプレートに固定された単結晶インゴットを切断するワイヤーソー装置において用いられる単結晶インゴットの取付け方法であり、当て板の貼付け位置を決めるための単結晶インゴットの円周方向の位置決め工程と、該単結晶インゴットの所定位置に当て板を接着剤によって貼付ける工程と、該接着剤を硬化する工程と、単結晶インゴットの軸方向の位置決め工程と、該軸方向位置決めを行なった単結晶インゴットをワーク取付け治具を介してワークプレートに固定する工程とからなり、単結晶インゴットの中心軸に対する結晶面の法線の傾きを、該中心軸に直交するX軸の軸方向並びに該中心軸及びX軸に直交するY軸の軸方向について測定し、X軸方向の傾きx°及びY軸方向の傾きy°を求め、次いで設定角度量θ3及びθ4を、
式(3):
【0030】
【数19】
θ3=tan-1{tany°/tan(x°+α°)}・・・・(3)
及び式(4):
【0031】
【数20】
θ4=tan-1(tany°/sinθ3)・・・・・・・・・(4)
【0032】
〔式(3)において、α°は単結晶インゴットの中心軸を基準とした基準線に対して設定されるべき結晶面の法線のX軸方向への傾きである。〕
【0033】
を用いて算出し、該単結晶インゴットをその中心軸を中心にθ3回動して円周方向の位置決めを行ない、さらに該単結晶インゴットをX軸方向にθ4回動することにより軸方向の位置決めを行なって該単結晶インゴットの中心軸を基準とした基準線に対して結晶面の法線がX軸方向にα°の傾きを有するように方位設定し、かつ前記ワーク取付け治具が、前記当て板の下面に該単結晶インゴットを接着し、前記ワークプレートに設けられたクランプ手段によって該当て板を該ワークプレートに取付けることにより該単結晶インゴットを該ワークプレートに固定するようにし、前記クランプ手段が相対向する一対のクランプ爪からなり、かつ該クランプ手段が該ワークプレートに複数対設置され、前記当て板が、長方形板状の幅広係止部と、該幅広係止部の下面中央部に設けられた幅狭接合部とからなり、前記クランプ爪が側面L字状であり、垂直方向に立設する主体部と、該主体部の下端から側方に突出する締付部とからなり、該主体部の上面には雌ネジを切ったネジ孔が開穿され、一方前記ワークプレートの幅方向の両端部には貫通孔が穿設され、該貫通孔には外周面に雄ネジを形成した締付ボルトがその先端部を該ワークプレートの下面から下方に突出させた状態で回転可能に挿通され、該ネジ孔に締付ボルトの先端部が螺動可能に螺合され、該締付ボルトを回転させることによって該クランプ爪が上下動し、前記当て板の幅広係止部の締付及び解除を行ない、前記当て板の幅広係止部とクランプ爪の主体部との間に第1クリアランス部を形成し、該当て板の幅狭接合部とクランプ爪の締付部との間に第2クリアランス部を形成したものであることを特徴とする。
【0034】
本発明の単結晶インゴットの取付け方法の第3の態様は、当て板を介してワークプレートに固定された単結晶インゴットを切断するワイヤーソー装置において用いられる単結晶インゴットの取付け方法であり、当て板の貼付け位置を決めるための単結晶インゴットの円周方向の位置決め工程と、該単結晶インゴットの所定位置に当て板を接着剤によって貼付ける工程と、該接着剤を硬化する工程と、単結晶インゴットの軸方向の位置決め工程と、該軸方向位置決めを行なった単結晶インゴットをワーク取付け治具を介してワークプレートに固定する工程とからなり、単結晶インゴットの中心軸に対する結晶面の法線の傾きを、該中心軸に直交するX軸の軸方向並びに該中心軸及びX軸に直交するY軸の軸方向について測定し、X軸方向の傾きx°及びY軸方向の傾きy°を求め、次いで設定角度量θ5及びθ6を、
式(5):
【0035】
【数21】
θ5=tan-1{tan(y°+β°)/tanx°}・・・・(5)
及び式(6):
【0036】
【数22】
θ6=tan-1{tan(y°+β°)/sinθ5}・・・・(6)
【0037】
〔式(5)及び式(6)において、β°は単結晶インゴットの中心軸を基準とした基準線に対して設定されるべき結晶面の法線のY軸方向への傾きである。〕
【0038】
を用いて算出し、該単結晶インゴットをその中心軸を中心にθ5回動して円周方向の位置決めを行ない、さらに該単結晶インゴットをX軸方向にθ6回動することにより軸方向の位置決めを行なって該単結晶インゴットの中心軸を基準とした基準線と結晶面の法線がY軸方向にβ°の傾きを有するように方位設定し、かつ前記ワーク取付け治具が、前記当て板の下面に該単結晶インゴットを接着し、前記ワークプレートに設けられたクランプ手段によって該当て板を該ワークプレートに取付けることにより該単結晶インゴットを該ワークプレートに固定するようにし、前記クランプ手段が相対向する一対のクランプ爪からなり、かつ該クランプ手段が該ワークプレートに複数対設置され、前記当て板が、長方形板状の幅広係止部と、該幅広係止部の下面中央部に設けられた幅狭接合部とからなり、前記クランプ爪が側面L字状であり、垂直方向に立設する主体部と、該主体部の下端から側方に突出する締付部とからなり、該主体部の上面には雌ネジを切ったネジ孔が開穿され、一方前記ワークプレートの幅方向の両端部には貫通孔が穿設され、該貫通孔には外周面に雄ネジを形成した締付ボルトがその先端部を該ワークプレートの下面から下方に突出させた状態で回転可能に挿通され、該ネジ孔に締付ボルトの先端部が螺動可能に螺合され、該締付ボルトを回転させることによって該クランプ爪が上下動し、前記当て板の幅広係止部の締付及び解除を行ない、前記当て板の幅広係止部とクランプ爪の主体部との間に第1クリアランス部を形成し、該当て板の幅狭接合部とクランプ爪の締付部との間に第2クリアランス部を形成したものであることを特徴とする。
【0039】
本発明の単結晶インゴットの取付け方法の第4の態様は、当て板を介してワークプレートに固定された単結晶インゴットを切断するワイヤーソー装置において用いられる単結晶インゴットの取付け方法であり、当て板の貼付け位置を決めるための単結晶インゴットの円周方向の位置決め工程と、該単結晶インゴットの所定位置に当て板を接着剤によって貼付ける工程と、該接着剤を硬化する工程と、単結晶インゴットの軸方向の位置決め工程と、該軸方向位置決めを行なった単結晶インゴットをワーク取付け治具を介してワークプレートに固定する工程とからなり、単結晶インゴットの中心軸に対する結晶面の法線の傾きを、該中心軸に直交するX軸の軸方向並びに該中心軸及びX軸に直交するY軸の軸方向について測定し、X軸方向の傾きx°及びY軸方向の傾きy°を求め、次いで設定角度量θ7及びθ8を、
式(7):
【0040】
【数23】
θ7=tan-1{tan(y°+β°)/tan(x°+α°)}・・(7)
及び式(8):
【0041】
【数24】
θ8=tan-1{tan(y°+β°)/sinθ7}・・・・・・・(8)
【0042】
〔式(7)及び式(8)において、α°は単結晶インゴットの中心軸を基準とした基準線に対して設定されるべき結晶面の法線のX軸方向への傾きであり、β°は単結晶インゴットの中心軸を基準とした基準線に対して設定されるべき結晶面の法線のY軸方向への傾きである。〕
【0043】
を用いて算出し、該単結晶インゴットをその中心軸を中心にθ7回動して円周方向の位置決めを行ない、さらに該単結晶インゴットをX軸方向にθ8回動することにより軸方向の位置決めを行なって該単結晶インゴットの中心軸を基準とした基準線と結晶面の法線がX軸方向にα°及びY軸方向にβ°の傾きを有するように方位設定し、かつ前記ワーク取付け治具が、前記当て板の下面に該単結晶インゴットを接着し、前記ワークプレートに設けられたクランプ手段によって該当て板を該ワークプレートに取付けることにより該単結晶インゴットを該ワークプレートに固定するようにし、前記クランプ手段が相対向する一対のクランプ爪からなり、かつ該クランプ手段が該ワークプレートに複数対設置され、前記当て板が、長方形板状の幅広係止部と、該幅広係止部の下面中央部に設けられた幅狭接合 部とからなり、前記クランプ爪が側面L字状であり、垂直方向に立設する主体部と、該主体部の下端から側方に突出する締付部とからなり、該主体部の上面には雌ネジを切ったネジ孔が開穿され、一方前記ワークプレートの幅方向の両端部には貫通孔が穿設され、該貫通孔には外周面に雄ネジを形成した締付ボルトがその先端部を該ワークプレートの下面から下方に突出させた状態で回転可能に挿通され、該ネジ孔に締付ボルトの先端部が螺動可能に螺合され、該締付ボルトを回転させることによって該クランプ爪が上下動し、前記当て板の幅広係止部の締付及び解除を行ない、前記当て板の幅広係止部とクランプ爪の主体部との間に第1クリアランス部を形成し、該当て板の幅狭接合部とクランプ爪の締付部との間に第2クリアランス部を形成したものであることを特徴とする。
【0044】
上記したワーク取付け方法において、軸方向位置決めを行なった後、ワークプレートに固定された単結晶インゴットの軸方向位置決め位置を再確認する工程を行なうようにすれば、単結晶インゴットの軸方向位置決めミスが皆無となる利点がある。
【0045】
本発明の単結晶インゴットの取付け方法の第5の態様は、当て板を介してワークプレートに固定された単結晶インゴットを切断するワイヤーソー装置において用いられる複数本の単結晶インゴットの取付け方法であり、当て板の貼付け位置を決めるための単結晶インゴットの円周方向の位置決め工程と、該単結晶インゴットの所定位置に当て板を接着剤によって貼付ける工程と、該接着剤を硬化する工程と、単結晶インゴットの軸方向の位置決め工程と、該軸方向位置決めを行なった単結晶インゴットをワーク取付け治具を介してワークプレートに固定する工程とからなる1本目の単結晶インゴット取付けプロセスと;該1本目の単結晶インゴット取付けプロセスと同様の工程からなる2本目以降の単結晶インゴット取付けプロセスと;を有し、当て板を介してワークプレートに固定された単結晶インゴットを切断するワイヤーソー装置において用いられる単結晶インゴットの取付け方法であり、当て板の貼付け位置を決めるための単結晶インゴットの円周方向の位置決め工程と、該単結晶インゴットの所定位置に当て板を接着剤によって貼付ける工程と、該接着剤を硬化する工程と、単結晶インゴットの軸方向の位置決め工程と、該軸方向位置決めを行なった単結晶インゴットをワーク取付け治具を介してワークプレートに固定する工程とからなり、単結晶インゴットの中心軸に対する結晶面の法線の傾きを、該中心軸に直交するX軸の軸方向並びに該中心軸及びX軸に直交するY軸の軸方向について測定し、X軸方向の傾きx°及びY軸方向の傾きy°を求め、次いで設定角度量θ 1 及びθ 2 を、
式(1):
【0046】
【数25】
θ1=tan-1(tany°/tanx°)・・・・(1)
及び式(2):
【0047】
【数26】
θ2 =tan-1(tany°/sinθ1)・・・・(2)
【0048】
を用いて算出し、該単結晶インゴットをその中心軸を中心にθ 1 回動して円周方向の位置決めを行ない、さらに該単結晶インゴットをX軸方向にθ 2 回動することにより軸方向の位置決めを行なって該単結晶インゴットの中心軸を基準とした基準線と結晶面の法線とを一致させるように方位設定し、かつ前記ワーク取付け治具が、前記当て板の下面に該単結晶インゴットを接着し、前記ワークプレートに設けられたクランプ手段によって該当て板を該ワークプレートに取付けることにより該単結晶インゴットを該ワークプレートに固定するようにし、前記クランプ手段が相対向する一対のクランプ爪からなり、かつ該クランプ手段が該ワークプレートに複数対設置され、前記当て板が、長方形板状の幅広係止部と、該幅広係止部の下面中央部に設けられた幅狭接合部とからなり、前記クランプ爪が側面L字状であり、垂直方向に立設する主体部と、該主体部の下端から側方に突出する締付部 とからなり、該主体部の上面には雌ネジを切ったネジ孔が開穿され、一方前記ワークプレートの幅方向の両端部には貫通孔が穿設され、該貫通孔には外周面に雄ネジを形成した締付ボルトがその先端部を該ワークプレートの下面から下方に突出させた状態で回転可能に挿通され、該ネジ孔に締付ボルトの先端部が螺動可能に螺合され、該締付ボルトを回転させることによって該クランプ爪が上下動し、前記当て板の幅広係止部の締付及び解除を行ない、前記当て板の幅広係止部とクランプ爪の主体部との間に第1クリアランス部を形成し、該当て板の幅狭接合部とクランプ爪の締付部との間に第2クリアランス部を形成したものであることを特徴とする。
【0049】
本発明の単結晶インゴットの取付け方法の第6の態様は、当て板を介してワークプレートに固定された単結晶インゴットを切断するワイヤーソー装置において用いられる複数本の単結晶インゴットの取付け方法であり、当て板の貼付け位置を決めるための単結晶インゴットの円周方向の位置決め工程と、該単結晶インゴットの所定位置に当て板を接着剤によって貼付ける工程と、該接着剤を硬化する工程と、単結晶インゴットの軸方向の位置決め工程と、該軸方向位置決めを行なった単結晶インゴットをワーク取付け治具を介してワークプレートに固定する工程とからなる1本目の単結晶インゴット取付けプロセスと;該1本目の単結晶インゴット取付けプロセスと同様の工程からなる2本目以降の単結晶インゴット取付けプロセスと;を有し、単結晶インゴットの中心軸に対する結晶面の法線の傾きを、該中心軸に直交するX軸の軸方向並びに該中心軸及びX軸に直交するY軸の軸方向について測定し、X軸方向の傾きx°及びY軸方向の傾きy°を求め、次いで設定角度量θ 3 及びθ 4 を、
式(3):
【0050】
【数27】
θ3=tan-1{tany°/tan(x°+α°)}・・・・(3)
及び式(4):
【0051】
【数28】
θ4=tan-1(tany°/sinθ3)・・・・・・・・・(4)
【0052】
〔式(3)において、α°は単結晶インゴットの中心軸を基準とした基準線に対して設定されるべき結晶面の法線のX軸方向への傾きである。〕
【0053】
を用いて算出し、該単結晶インゴットをその中心軸を中心にθ 3 回動して円周方向の位置決めを行ない、さらに該単結晶インゴットをX軸方向にθ 4 回動することにより軸方向の位置決めを行なって該単結晶インゴットの中心軸を基準とした基準線に対して結晶面の法線がX軸方向にα°の傾きを有するように方位設定し、かつ前記ワーク取付け治具が、前記当て板の下面に該単結晶インゴットを接着し、前記ワークプレートに設けられたクランプ手段によって該当て板を該ワークプレートに取付けることにより該単結晶インゴットを該ワークプレートに固定するようにし、前記クランプ手段が相対向する一対のクランプ爪からなり、かつ該クランプ手段が該ワークプレートに複数対設置され、前記当て板が、長方形板状の幅広係止部と、該幅広係止部の下面中央部に設けられた幅狭接合部とからなり、前記クランプ爪が側面L字状であり、垂直方向に立設する主体部と、該主体部の下端から側方に突出する締付部とからなり、該主体部の上面には雌ネジを切ったネジ孔が開穿され、一方前記ワークプレートの幅方向の両端部には貫通孔が穿設され、該貫通孔には外周面に雄ネジを形成した締付ボルトがその先端部を該ワークプレートの下面から下方に突出させた状態で回転可能に挿通され、該ネジ孔に締付ボルトの先端部が螺動可能に螺合され、該締付ボルトを回転させることによって該クランプ爪が上下動し、前記当て板の幅広係止部の締付及び解除を行ない、前記当て板の幅広係止部とクランプ爪の主体部との間に第1クリアランス部を形成し、該当て板の幅狭接合部とクランプ爪の締付部との間に第2ク リアランス部を形成したものであることを特徴とする。
【0054】
本発明の単結晶インゴットの取付け方法の第7の態様は、当て板を介してワークプレートに固定された単結晶インゴットを切断するワイヤーソー装置において用いられる複数本の単結晶インゴットの取付け方法であり、当て板の貼付け位置を決めるための単結晶インゴットの円周方向の位置決め工程と、該単結晶インゴットの所定位置に当て板を接着剤によって貼付ける工程と、該接着剤を硬化する工程と、単結晶インゴットの軸方向の位置決め工程と、該軸方向位置決めを行なった単結晶インゴットをワーク取付け治具を介してワークプレートに固定する工程とからなる1本目の単結晶インゴット取付けプロセスと;該1本目の単結晶インゴット取付けプロセスと同様の工程からなる2本目以降の単結晶インゴット取付けプロセスと;を有し、単結晶インゴットの中心軸に対する結晶面の法線の傾きを、該中心軸に直交するX軸の軸方向並びに該中心軸及びX軸に直交するY軸の軸方向について測定し、X軸方向の傾きx°及びY軸方向の傾きy°を求め、次いで設定角度量θ 5 及びθ 6 を、
式(5):
【0055】
【数29】
θ5=tan-1{tan(y°+β°)/tanx°}・・・・(5)
及び式(6):
【0056】
【数30】
θ6=tan-1{tan(y°+β°)/sinθ5}・・・・(6)
【0057】
〔式(5)及び式(6)において、β°は単結晶インゴットの中心軸を基準とした基準線に対して設定されるべき結晶面の法線のY軸方向への傾きである。〕
【0058】
を用いて算出し、該単結晶インゴットをその中心軸を中心にθ 5 回動して円周方向の位置決めを行ない、さらに該単結晶インゴットをX軸方向にθ 6 回動することにより軸方向の位置決めを行なって該単結晶インゴットの中心軸を基準とした基準線と結晶面の法線がY軸方向にβ°の傾きを有するように方位設定し、かつ前記ワーク取付け治具が、前記当て板の下面に該単結晶インゴットを接着し、前記ワークプレートに設けられたクランプ手段によって該当て板を該ワークプレートに取付けることにより該単結晶インゴットを該ワークプレートに固定するようにし、前記クランプ手段が相対向する一対のクランプ爪からなり、かつ該クランプ手段が該ワークプレートに複数対設置され、前記当て板が、長方形板状の幅広係止部と、該幅広係止部の下面中央部に設けられた幅狭接合部とからなり、前記クランプ爪が側面L字状であり、垂直方向に立設する主体部と、該主体部の下端から側方に突出する締付部とからなり、該主体部の上面には雌ネジを切ったネジ孔が開穿され、一方前記ワークプレートの幅方向の両端部には貫通孔が穿設され、該貫通孔には外周面に雄ネジを形成した締付ボルトがその先端部を該ワークプレートの下面から下方に突出させた状態で回転可能に挿通され、該ネジ孔に締付ボルトの先端部が螺動可能に螺合され、該締付ボルトを回転させることによって該クランプ爪が上下動し、前記当て板の幅広係止部の締付及び解除を行ない、前記当て板の幅広係止部とクランプ爪の主体部との間に第1クリアランス部を形成し、該当て板の幅狭接合部とクランプ爪の締付部との間に第2クリアランス部を形成したものであることを特徴とする。
【0059】
本発明の単結晶インゴットの取付け方法の第8の態様は、当て板を介してワークプレートに固定された単結晶インゴットを切断するワイヤーソー装置において用いられる複数本の単結晶インゴットの取付け方法であり、当て板の貼付け位置を決めるための単結晶インゴットの円周方向の位置決め工程と、該単結晶インゴットの所定位置に当て板を接着剤によって貼付ける工程と、該接着剤を硬化する工程と、単結晶インゴットの軸方向の位置決め 工程と、該軸方向位置決めを行なった単結晶インゴットをワーク取付け治具を介してワークプレートに固定する工程とからなる1本目の単結晶インゴット取付けプロセスと;該1本目の単結晶インゴット取付けプロセスと同様の工程からなる2本目以降の単結晶インゴット取付けプロセスと;を有し、単結晶インゴットの中心軸に対する結晶面の法線の傾きを、該中心軸に直交するX軸の軸方向並びに該中心軸及びX軸に直交するY軸の軸方向について測定し、X軸方向の傾きx°及びY軸方向の傾きy°を求め、次いで設定角度量θ 7 及びθ 8 を、
式(7):
【0060】
【数31】
θ7=tan-1{tan(y°+β°)/tan(x°+α°)}・・(7)
及び式(8):
【0061】
【数32】
θ8=tan-1{tan(y°+β°)/sinθ7}・・・・・・・(8)
【0062】
〔式(7)及び式(8)において、α°は単結晶インゴットの中心軸を基準とした基準線に対して設定されるべき結晶面の法線のX軸方向への傾きであり、β°は単結晶インゴットの中心軸を基準とした基準線に対して設定されるべき結晶面の法線のY軸方向への傾きである。〕
【0063】
を用いて算出し、該単結晶インゴットをその中心軸を中心にθ 7 回動して円周方向の位置決めを行ない、さらに該単結晶インゴットをX軸方向にθ 8 回動することにより軸方向の位置決めを行なって該単結晶インゴットの中心軸を基準とした基準線と結晶面の法線がX軸方向にα°及びY軸方向にβ°の傾きを有するように方位設定し、かつ前記ワーク取付け治具が、前記当て板の下面に該単結晶インゴットを接着し、前記ワークプレートに設けられたクランプ手段によって該当て板を該ワークプレートに取付けることにより該単結晶インゴットを該ワークプレートに固定するようにし、前記クランプ手段が相対向する一対のクランプ爪からなり、かつ該クランプ手段が該ワークプレートに複数対設置され、前記当て板が、長方形板状の幅広係止部と、該幅広係止部の下面中央部に設けられた幅狭接合部とからなり、前記クランプ爪が側面L字状であり、垂直方向に立設する主体部と、該主体部の下端から側方に突出する締付部とからなり、該主体部の上面には雌ネジを切ったネジ孔が開穿され、一方前記ワークプレートの幅方向の両端部には貫通孔が穿設され、該貫通孔には外周面に雄ネジを形成した締付ボルトがその先端部を該ワークプレートの下面から下方に突出させた状態で回転可能に挿通され、該ネジ孔に締付ボルトの先端部が螺動可能に螺合され、該締付ボルトを回転させることによって該クランプ爪が上下動し、前記当て板の幅広係止部の締付及び解除を行ない、前記当て板の幅広係止部とクランプ爪の主体部との間に第1クリアランス部を形成し、該当て板の幅狭接合部とクランプ爪の締付部との間に第2クリアランス部を形成したものであることを特徴とする。
【0064】
本発明方法における方位設定方法においては、任意の方向に単結晶インゴットの結晶面を設定する方法として、X線方位測定装置より得られた単結晶インゴットのX軸方向の傾きx°及びY軸方向の傾きy°に対して、設定をしたい方位の角度分(X軸方向にα°及びY軸方向にβ°)を加算又は減算し演算する事により、目的とする方位設定を行う為の設定量であるθ1,θ2〜θ7,θ8を得、このθ1,θ2〜θ7,θ8を用いて任意の方向に単結晶インゴットの結晶面を設定することができる。
【0065】
本発明方法における方位設定方法により、ワイヤーソー装置の外部での単結晶インゴットの方位設定を容易とし、複数の単結晶インゴットを1台のワイヤーソー装置で同時に切断する事も可能となり、その他切断開始時のワイヤーソー装置の走行するワイヤーに単結晶インゴットの切断面が同時に当たることとなり切断条件の改善(均一切断等)も行う事が可能となる。
【0066】
前記軸方向位置決めを行なった後、ワークプレートに固定された長手方向の両端部に位置する単結晶インゴットの軸方向位置決め位置を再確認する工程を行なうようにすれば、長手方向の両端部に位置するワークの軸方向位置決めのミスが皆無となる利点がある。
【0067】
上記した単結晶インゴットの軸方向位置決め位置の再確認は、一個のX線方位測定機を用い、一直線状に配置された複数本の単結晶インゴットを180°反転させることによって、長手方向の両端部に位置する2本の単結晶インゴットの端面を測定することによって行われる。
【0068】
上記した単結晶インゴットの取付け方法における単結晶インゴットの本数を2本とすれば、その軸方向位置決めは2本とも確実に行なわれる利点がある。
【0069】
前記ワークプレートにクランプ手段を設け、該クランプ手段によって前記当て板を該ワークプレートに取付けることにより、単結晶インゴットを該ワークプレートに固定するようにすれば、単結晶インゴットのワークプレートへの固定作業が簡略化し、労力の軽減並びに作業時間の短縮を図り、かつ単結晶インゴットの取付け角度の微調整を行なうことが可能となる。
【0070】
上記した単結晶インゴットの取付け方法を用いて直線状に配置固定された複数本の単結晶インゴットは、ワイヤーソー装置によって同時に切断することが可能となる。
【0071】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を添付図面中図1〜図16に基づいて説明する。
【0072】
まず、インゴットの中心軸を基準とした基準線と結晶面の法線とを一致させるように方位設定(ジャストアングル)を行う場合について説明する。ここで単結晶インゴットの中心軸を基準とした基準線とは、当該中心軸と同一方向に延びる仮想的に設定した基準線を意味するものである。図1において当該基準線はインゴット中心軸と一致する仮想線である。
【0073】
ノッチ又はオリエンテーションフラット(以下オリフラと略称する)を基準とした座標系内にX線方位測定装置を使い単結晶インゴットの中心軸に対する結晶面の法線の傾きをX軸(単結晶インゴットの中心軸に直交する)方向及びY軸(単結晶インゴットの中心軸及びX軸に直交する軸)方向の2成分について測定する(図3)。
【0074】
測定したX軸方向及びY軸方向の傾き角をそれぞれx°,y°とすると、単結晶インゴットの結晶面の法線の位置は点(x°,y°)の位置となり、その点とX軸のなす角度θ1がY軸方向のズレ量をキャンセルする為に単結晶インゴットをその中心軸を中心に回動する角度となり(図1〜図2)、下記の式(1)で表わされる。
【0075】
【数33】
θ1=tan-1(tany°/tanx°)・・・・・(1)
【0076】
図1〜図2の(x°,y°)の点を座標の交点である0点に戻すために、単結晶インゴットをX軸方向に回動する角度θ2は、下記の式(2)で表わされる。
【0077】
【数34】
θ2=tan-1(tany°/sinθ1)・・・・・(2)
【0078】
次に、単結晶インゴットの中心軸を基準とした基準線に対して結晶面の法線をX軸方向のみにα°傾ける方位設定(オフアングル)を行なう場合には、X軸方向の傾き角度をx°+α°とすれば、同様に、単結晶インゴットをその中心軸を中心に回動する角度θ3は、下記の式(3)で表わされる。
【0079】
【数35】
θ3=tan-1{tany°/tan(x°+α°)}・・・・(3)
【0080】
そして、単結晶インゴットをX軸方向に回動する角度θ4は、下記の式(4)で表わされる。
【0081】
【数36】
θ4=tan-1(tany°/sinθ3)・・・・・・・・・(4)
【0082】
〔式(3)において、α°は単結晶インゴットの中心軸を基準とした基準線に対して設定されるべき結晶面の法線のX軸方向への傾きである。〕
【0083】
また、単結晶インゴットの中心軸を基準とした基準線に対して結晶面の法線をY軸方向のみにβ°傾ける方位設定(オフアングル)を行なう場合には、Y軸方向の傾き角度をy°+β°とすれば、同様に、単結晶インゴットをその中心軸を中心に回動する角度θ5は下記の式(5)で表わされる。
【0084】
【数37】
θ5=tan-1{tan(y°+β°)/tanx°}・・・・(5)
【0085】
そして、単結晶インゴットをX軸方向に回動する角度θ6は、下記の式(6)で表わされる。
【0086】
【数38】
θ6=tan-1{tan(y°+β°)/sinθ5}・・・・(6)
【0087】
〔式(5)及び式(6)において、β°は単結晶インゴットの中心軸を基準とした基準線に対して設定されるべき結晶面の法線のY軸方向への傾きである。〕
【0088】
さらに、単結晶インゴットの中心軸を基準とした基準線に対して結晶面の法線をX軸方向にα°及びY軸方向にβ°傾ける方位設定(オフアングル)を行なう場合には、X軸方向の傾き角度をx°+α°及びY軸方向の傾き角度をy°+β°とすれば、同様に、単結晶インゴットをその中心軸に回動する角度θ7は下記の式(7)で表わされる。
【0089】
【数39】
θ7=tan-1{tan(y°+β°)/tan(x°+α°)}・・(7)
【0090】
そして、単結晶インゴットをX軸方向に回動する角度θ8は、下記の式(8)で表わされる。
【0091】
【数40】
θ8=tan-1{tan(y°+β°)/sinθ7}・・・・・・・(8)
【0092】
〔式(7)及び式(8)において、α°は単結晶インゴットの中心軸を基準とした基準線に対して設定されるべき結晶面の法線のX軸方向への傾きであり、β°は単結晶インゴットの中心軸に対して設定されるべき結晶面の法線のY軸方向への傾きである。〕
【0093】
次に本発明の単結晶インゴットの角度設定方法の具体例について添付図面中、図6〜図8に基づいて説明する。
【0094】
X線方位測定装置より得たx°、y°の傾き角に対し設定したい分だけ加算又は減算したx’°、y’°のデータで上記した演算式によりθ1,θ2〜θ7,θ8を求め補正すると、任意方向に方位を設定する事ができる。
【0095】
図6に示した様な傾きを持った単結晶インゴットをx°=−0.1°、y°=−0.2°に方位を設定する場合について説明する。
【0096】
【表1】
Figure 0003817022
【0097】
【数41】
θ1=tan-1(tan0.4/tan0.2)=63.44°
【0098】
【数42】
θ2=tan-1(tan0.4/sin63.44°)=0.447°
【0099】
図7において、A点は方位設定の為の計算上の法線位置である。B点は実際の法線位置である。単結晶インゴットを図7の状態からθ1=63.44°だけ円周方向に回転させると図8の状態となる。図8において、X’軸及びY’軸は図7のX軸及びY軸をθ1=63.44°回転させた位置を示す。
【0100】
図8において、θ2を0.447°修正するとA点は座標交点に来る。B点も同時にA点から交点迄の距離分X軸上を−側に移動する。
【0101】
A点と交点の距離=tan0.4/sin63.44°=7.805−3B点と交点の距離=tan0.2/sin63.44°=3.9025−3
【0102】
B点をA点の移動量分移動させると、3.9025−3−7.805−3=−3.9025−3となりB’点がx’°,y’°の座標に対しx=−0.1°、y=−0.2°となる事がわかる。
【0103】
ついで、本発明で用いられるX線方位測定装置について説明する。図10はX線方位測定装置の側面図である。
【0104】
同図において、2はX線方位測定装置で一対の基準ガイドローラ3,3、ロータリーエンコーダ4、当て板接着機構5、オリフラ又はノッチ合わせ機構6及びX線発光機7及びX線受光機8を有している。該基準ガイドローラ3,3は自転可能及び横方向への移動可能とされている。
【0105】
該基準ガイドローラ3,3上に載置される単結晶インゴット40は、ロータリーエンコーダ4及びX線発光機7及びX線受光機8により、そのX軸及びY軸方向の傾きx°,y°が測定される。また、この単結晶インゴット40は、該基準ガイドローラ3,3の運動により円周方向に回転せしめられ円周方向の位置決めがなされるとともに軸方向へ回動せしめられ軸方向の位置決めも行なわれるようになっている。
【0106】
上記装置2を用いて当て板41の単結晶インゴット40への接着を次の(1)〜(3)の手順により行なうことができる。(1)単結晶インゴット40を基準ガイドローラ3,3の上に載置し、オリフラ又はノッチの位置をあわせる。(2)ロータリーエンコーダ4を“0”にリセットし、基準ガイドローラ3,3を回転させ、上記したθ1の補正量にロータリーエンコーダ4の読値をあわせる。(3)当て板接着機構5に当て板41をセットし、接着剤を塗布し、当て板41を単結晶インゴット40に接着する。
【0107】
また、上記装置2を用いて次の(1)〜(3)の手順により上記したx°,y°を測定し、θ1,θ2を算出することができる。(1)単結晶インゴットを基準ガイドローラ3,3に載置し、オリフラ又はノッチの位置をあわせる。(2)ロータリーエンコーダ4を“0”にリセットし、90°単位でのX軸及びY軸方向の傾きの角度データを取り込む。(3)X軸及びY軸方向の傾きの測定データを演算器に入力し、最大傾斜方向と傾斜角の方位修正データを得る。この修正最大傾斜方向がθ1(オリフラ又はノッチを起点とする回転角度)であり、修正傾斜角がθ2(単結晶インゴットの中心軸の水平方向回転角度)である。
【0108】
以下に本発明において好適に使用されるワーク取付け治具の一例を添付図面中、図11及び図12に基づいて説明する。図11はワーク取付け治具の断面図及び図12は図11の側面図である。
【0109】
図中、50はワーク取付け治具で、ワークプレート52に取付けられている。該ワークプレート52の幅方向の両端部には、貫通孔54が穿設されている。該貫通孔54はその中央部に支持段部55を有し、その下部が径小孔56及び上部が径大孔57とされている。該貫通孔54には、外周面に雄ネジを形成した締付ボルト58がその先端部を該ワークプレート52の下面から下方に突出させた状態で回転可能に挿通されている。
【0110】
60は側面L字状のクランプ爪で、垂直方向に立設する主体部62と該主体部62の下端から側方に突出する締付部64とからなり、該主体部62の上面には雌ネジを切ったネジ孔66が開穿されている。該ネジ孔66には該締付ボルト58の先端部が螺動可能に螺合され、該締付ボルト58を回転させることによって該クランプ爪60が上下するようになっている。
【0111】
該クランプ爪60は、図示したごとく、その一対がワークプレート52の幅方向の両端部に互いに相対向して設置され、この一対のクランプ爪60,60によってクランプ手段が構成されている。このクランプ手段は、該ワークプレート52の長手方向にわたって複数個設置され、後述する当て板68の全長にわたって均一に把持する作用を行う。
【0112】
68は当て板で、長方形板状の幅広係止部70と該幅広係止部70の下面中央部に設けられた幅狭接合部72とを有している。該幅狭接合部72の下面には単結晶インゴット40の外周形状に合わせてアールが形成され、単結晶インゴット40が接着剤Cによって接着可能とされている。該当て板68は特有の形状を有しており、従来の当て板の材料であるガラス材料やカーボン材料では成型が困難であり、ガラス繊維+エポキシ樹脂、カーボン繊維+エポキシ樹脂等のFRPや成型が容易なプラスチック材料、例えばポリアセタール、ポリカーボネート、ポリイミド等の耐熱性及び機械的安定性に優れた合成樹脂によって形成するのが好適である。
【0113】
該当て板68の幅広係止部70をワークプレート52の下面とクランプ爪60の締付部64の上面との間に挿入し、前記した締付ボルト58を締付けることによって該クランプ爪60が上昇し、該幅広係止部70は該ワークプレート52と締付部64の間に締付け固定される。
【0114】
該締付ボルト58を緩めることによって該クランプ爪60は下降し、該締付部64による当て板68の幅広係止部70の締付は解除され、該当て板68を取外すことが可能となる。
【0115】
該当て板68の幅広係止部70とクランプ爪60の主体部62との間に第1クリアランス部74,74が形成され、また、該当て板68の幅狭接合部72とクランプ爪60の締付部64との間に第2クリアランス部76,76が形成されるように各部材の寸法が調整されている。
【0116】
これらのクリアランス部74,76が存在することによってワークプレート52に対し当て板68及び単結晶インゴット40を所望の角度だけひねることができ、したがって、単結晶インゴット40の長手方向の方位の修正を簡単に行なうことができるという利点がある。これらのクリアランス部76,76の幅は、ワークの寸法等に応じて変動させるが5〜10mm程度あれば充分である。
【0117】
このように単結晶インゴット40の長手方向の方位の修正が簡単に行なえるようになると、従来方法では不可能とされていた長手方向に複数個の単結晶インゴット40を直線状に配列してワイヤーソー装置によって一挙に切断を行なうことが可能となる。なぜならば、直線状に配設した複数個の単結晶インゴット40の方向をそれぞれ別々に微調整することが可能であるからである。
【0118】
上記した単結晶インゴット40に当て板68を接着した構造体を該クランプ爪60によって該ワークプレート52に取付け固定する方法としては、作業者が手動によって行なえばよいが、その他に取付け操作をワーク取付け装置を用いて自動的に行なうこともできる。
【0119】
以下に、上記したワーク取付け治具を適用したワーク取付け装置の一つの実施の形態について図13及び図14に基づいて説明する。図13はワーク取付け装置の正面図及び図14はワーク取付け装置の側面図である。
【0120】
図13及び図14において、80はワーク取付け装置Aを構成するワーク支持台である。該ワーク支持台80は、床F上に設置される基台82を有している。該基台82上には支持ブロック84が設けられている。
【0121】
該支持ブロック84の上面にはV字溝86が形成され、該V字溝86を介して単結晶インゴット40を支持する。該基台82にはパルスモータ88が設けられ、該パルスモータ88の駆動により該支持ブロック84及び単結晶インゴット40の水平方向の回動又はひねりを行なうことができる。該単結晶インゴット40には当て板68が接着される。
【0122】
90はワークプレート52を懸垂状態で保持する逆L字状のワークプレートハンガーで、直立状のハンガー本体92及び該ハンガー本体92の上端から側方に延長するアーム部材94とから構成されている。
【0123】
96は床F上に該基台82に並設されたガイドレールである。該ガイドレール96には、該ハンガー本体92の下面に設けられたガイド溝98を介して該ワークプレートハンガー90が摺動自在に取付けられている。
【0124】
該基台82と該ガイドレール96との設置位置は、該ワークプレート52の下面側に設けられた相対向するクランプ爪60の間に当て板70が挿通可能なようになっている。Dは電動ドライバーで、前記締付ボルト58を回動することによって該クランプ爪60の締付け及び解除の操作を行なう。
【0125】
上記の構成により、その作用を説明する。所定位置に当て板68を接着した単結晶インゴット40を支持ブロック84上に載置し、パルスモータ88を駆動してワーク40の長手方向の方位の修正を行なう。この方位置修正は、当て板68がクランプ爪60によって締付け固定されるまでは随時行なうことができる。
【0126】
ついで、ワークプレート52のクランプ爪60を下降せしめ開いた状態として、該ワークプレートハンガー90を該ガイドレール96に沿って移動せしめ、該当て板68が対向するワークプレート52のクランプ爪60間に位置した状態とする。
【0127】
この状態で、電動ドライバーDを用いて締付ボルト58を回動して該クランプ爪60を上昇せしめて該当て板68をクランプ爪60によって締めつけ固定する。このようにすれば、当て板68と単結晶インゴット40との構造体はワークプレート52にクランプ爪60によって強固に固定された状態となる。このように一体化したワークプレート52、当て板68及び単結晶インゴット40をワイヤーソー装置の切断位置に移動して、従来と同様にワイヤーソー装置による単結晶インゴット40の切断作業を行なうことができる。
【0128】
また、ワークプレート52、当て板68及び単結晶インゴット40の一体化構造体を複数個形成し、それぞれ直線状に配列し、また必要に応じ各単結晶インゴット40の方位修正を行ない、ワイヤーソー装置による切断位置において、これらの複数個のワーク40の切断作業を一挙に行なうことも可能である。
【0129】
図15は本発明方法を実施するための各装置の配置を示す概略説明図である。図15において、Mはワークストッカーで、単結晶インゴット40を収納する。Nは、X線測定及び当て板貼付け装置、Aは前述したワーク取付け装置、Pは位置決め位置再確認用X線測定機及びQはワーク取出部である。X線測定及び当て板貼付け装置Nは、前記したX線方位測定装置2と同様の構成を有している。
【0130】
X線測定及び当て板貼付け装置Nは、不図示のワークトレイ上から単結晶インゴット40を取出し、X線による方位測定を行ない、円周方向の位置決めを行ない、当て板の貼付け位置を真上に向けるようにして当て板を貼付ける装置である。
【0131】
ワーク取付け装置Aは、前述したごとく、当て板の貼付けてある単結晶インゴット40をワークトレイ上から取出し、単結晶インゴットの軸方向の位置決めを行なって複数の単結晶インゴットをワークプレートに取付ける装置である。
【0132】
位置決め位置再確認用X線測定機Pは、上記した単結晶インゴット40の軸方向の位置決めが正確に行なわれたか否かを再確認するために使用される。この再確認の動作は、上記した位置決めが定常的に正確に行なわれるようになれば不要となり、省略可能な工程である。単結晶インゴットの端面によって方位測定を行なうので、複数の単結晶インゴットを直線状に並べた場合には、両端の2本だけの確認を行なうことになる。
【0133】
ワーク取出部Qは、トレイ上の単結晶インゴット40をワイヤーソー装置に搬送するための専用台車に乗せるためのリフターを有している。
【0134】
なお、VはワークストッカーMとX線測定及び当て板貼付け装置N間の単結晶インゴットの搬送を行なう出入コンベア、YはワークストッカーMから単結晶インゴットをワーク取付け装置Aに取出すための取出しコンベア、及びZはワーク取出部QからトレイをワークストッカーMに収納するトレイ収納コンベアである。
【0135】
続いて、本発明方法の工程を説明する。図1616は、本発明方法の工程の一例(単結晶インゴットが2本の場合)を示すフローチャートである。
【0136】
図16において、ワークストッカーMから単結晶インゴット40を受取り(100)、X線測定及び当て板貼付け装置Nにおいて、まず、単結晶インゴットの方位測定が行なわれる(102)。これにより、単結晶インゴットの円周方向の位置決め(104)が行なわれ、当て板68の貼付け位置を真上に向ける。
【0137】
この当て板の貼付け位置に当て板68を接着剤Cによって貼付ける(106)。ついで、該接着剤Cを所定時間の放置によって硬化させる(108)。
【0138】
この当て板68を貼付けた単結晶インゴット40は、一旦ワークストッカーMに戻され、次に、ワーク取付け装置Aにおいて、単結晶インゴットの軸方向位置決めが行なわれる(110)。この軸方向の位置決めが行なわれた単結晶インゴットは、ワークプレート52に取付け固定される(112)。
【0139】
単結晶インゴット40を一本だけワークプレート52に取付けてワイヤーソー装置による切断を行なう場合は、このまま次の位置決め位置確認用X線装置Pによって軸方向の位置決めが正確に行なわれたかどうかの確認が行なわれる(116)。位置決めが正確であれば、ワイヤーソー装置へ搬送される(118)。しかし、位置決めが不正確な場合には、軸方向位置決め工程(110)に戻されて再度の位置決めが行なわれ、正確な位置決めが行なわれるまで繰り返される。
【0140】
2本の単結晶インゴットをワークプレートに取付ける場合には(図13の例)、1本目の単結晶インゴットの取付けが完了したら、2本目の単結晶インゴットの受取り(100)が行なわれ、同様に方位測定(102)、円周方向位置決め(104)、当て板貼付け(106)、接着剤硬化(108)、軸方向位置決め(110)、ワークプレートクランプ(112)の各工程が行なわれる。
【0141】
その後、1本目及び2本目の単結晶インゴットについて、位置決め位置の再確認(116)が行なわれる。位置決め位置が2本とも正確であれば、ワイヤーソー装置へ搬送される(118)。しかし、位置決め位置が不正確な場合には、2本ともその位置が正確になるまで繰り返し軸方向位置決めが繰り返される。
【0142】
図13の例では、単結晶インゴットを2本ワークプレートに取付ける例を示したが、1本でもよく、3本以上でも同様に実施できることはいうまでもない。なお、3本以上の単結晶インゴットの場合には、上記した位置決め位置の再確認工程(116)は、両端に位置する2本の単結晶インゴットにのみ行なわれ、内側の単結晶インゴットの位置決め位置の再確認は行なわれないこととなる。
【0143】
本発明の単結晶インゴットの取付け方法における方位設定方法によって方位設定した単結晶インゴットをワイヤーソー装置に取付けてその切断を行えば、ワイヤーソー装置による単結晶インゴットの切断開始時に、単結晶インゴットの切断面に対してワイヤーの走行面が平行となっているため、切断開始時の全てのワイヤーに単結晶インゴットの切断面が同時に当たることができ、そのため、切断圧力が均一となり、均一切断が達成され、またスライスされたウェーハにソリが発生しない等の利点がある。
【0144】
【発明の効果】
以上述べたごとく、本発明の単結晶インゴットの取付け方法によれば、単結晶インゴットの方位設定作業の簡略化を実現して労力の軽減並びに作業時間の短縮を図り、方位設定作業の機械化、自動化及び生産効率の向上を実現することができるという効果を達成する。
【0145】
本発明の単結晶インゴットの取付け方法によれば、単結晶インゴットの均一切断を実現することによりスライスされたウェーハにソリが発生しにくくなるという効果を達成する。
【0146】
本発明の単結晶インゴットの取付け方法によれば、複数本の単結晶インゴットを効率よく正確に同時切断することができるという効果を達成する。
【図面の簡単な説明】
【図1】単結晶インゴットの中心軸と結晶面との関係を示す説明図である。
【図2】単結晶インゴットの端面側から見たX軸とY軸との関係を示す図面である。
【図3】単結晶インゴットの中心軸とX軸方向の傾きx°とY軸方向の傾きy°との位置関係を示す図面である。
【図4】単結晶インゴットの円周方向へθ1分だけ回転する場合の態様を示す説明図である。
【図5】単結晶インゴットの軸方向へθ2分だけ回動する場合の態様を示す説明図である。
【図6】本発明の単結晶インゴットの取付け方法における方位設定方法の具体例における単結晶インゴットの傾きの1例を示す説明図である。
【図7】図6において方位設定のための計算上の結晶面の法線の位置及び実際の結晶面の法線の位置を示す説明図である。
【図8】単結晶インゴットを円周方向にθ1回転させた場合の態様を示す説明図である。
【図9】本発明方法における方位設定方法により方位設定がおこなわれた単結晶インゴットとワイヤーの関係を示す概略説明図である。
【図10】X線軸方位測定装置の側面説明図である。
【図11】ワーク取付け治具の正面図である。
【図12】同上の側面図である。
【図13】ワーク取付け装置の正面図である。
【図14】図13の一部断面説明図である。
【図15】本発明の単結晶インゴットの取付け方法を実施するための各装置の配置を示す概略説明図である。
【図16】本発明の単結晶インゴットの取付け方法の工程の一例を示すフローチャートである。
【図17】従来のワイヤーソー装置の全体斜視図である。
【図18】従来の単結晶インゴットの取付け方法の工程の一例を示すフローチャートである。
【図19】単結晶インゴットのX軸方向及びY軸方向についての補正の態様を示す概略説明図である。
【図20】従来方法により方位設定が行われた単結晶インゴットとワイヤーの関係を示す概略説明図である。
【符号の説明】
2 X線方位測定装置
3 基準ガイドローラ
4 ロータリーエンコーダ
5 当て板接着機構
6 オリフラ、ノッチ合わせ機構
7 X線発光機
8 X線受光機
10A、10B、10C 樹脂ローラ
12 ワイヤー
14a、14b、14c リング状溝
16 駆動モータ
20、30 張力調節機構
22、32 ワイヤー巻取りドラム
24、34 トルクモータ
40 単結晶インゴット
41、68、70 当て板
42、52 ワークプレート
50 ワーク取付け治具
54 貫通孔
55 支持段部
56 径小孔
57 径大孔
58 締付ボルト
60 クランプ爪
62 主体部
64 締付部
66 ネジ孔
70 幅広係止部
72 幅狭接合部
74 第一クリアランス部
76 第二クリアランス部
80 ワーク支持台
82 基台
84 支持ブロック
86 V字溝
88 パルスモータ
90 ワークプレートハンガー
92 ハンガー本体
94 アーム部材
96 ガイドレール
98 ガイド溝
A ワーク取付け装置
C 接着剤
F 床
D 電動ドライバー
M ワークストッカー
N X線測定及び当て板貼付け装置
P 位置決め位置再確認用X線測定機
Q ワーク取出部
V 出入コンベア
Y 取出しコンベア
Z トレイ収納コンベア

Claims (12)

  1. 当て板を介してワークプレートに固定された単結晶インゴットを切断するワイヤーソー装置において用いられる単結晶インゴットの取付け方法であり、当て板の貼付け位置を決めるための単結晶インゴットの円周方向の位置決め工程と、該単結晶インゴットの所定位置に当て板を接着剤によって貼付ける工程と、該接着剤を硬化する工程と、単結晶インゴットの軸方向の位置決め工程と、該軸方向位置決めを行なった単結晶インゴットをワーク取付け治具を介してワークプレートに固定する工程とからなり、単結晶インゴットの中心軸に対する結晶面の法線の傾きを、該中心軸に直交するX軸の軸方向並びに該中心軸及びX軸に直交するY軸の軸方向について測定し、X軸方向の傾きx°及びY軸方向の傾きy°を求め、次いで設定角度量θ1及びθ2を、
    式(1):
    Figure 0003817022
    及び式(2):
    Figure 0003817022
    を用いて算出し、該単結晶インゴットをその中心軸を中心にθ1回動して円周方向の位置決めを行ない、さらに該単結晶インゴットをX軸方向にθ2回動することにより軸方向の位置決めを行なって該単結晶インゴットの中心軸を基準とした基準線と結晶面の法線とを一致させるように方位設定し、かつ前記ワーク取付け治具が、前記当て板の下面に該単結晶インゴットを接着し、前記ワークプレートに設けられたクランプ手段によって該当て板を該ワークプレートに取付けることにより該単結晶インゴットを該ワークプレートに固定するようにし、前記クランプ手段が相対向する一対のクランプ爪からなり、かつ該クランプ手段が該ワークプレートに複数対設置され、前記当て板が、長方形板状の幅広係止部と、該幅広係止部の下面中央部に設けられた幅狭接合部とからなり、前記クランプ爪が側面L字状であり、垂直方向に立設する主体部と、該主体部の下端から側方に突出する締付部とからなり、該主体部の上面には雌ネジを切ったネジ孔が開穿され、一方前記ワークプレートの幅方向の両端部には貫通孔が穿設され、該貫通孔には外周面に雄ネジを形成した締付ボルトがその先端部を該ワークプレートの下面から下方に突出させた状態で回転可能に挿通され、該ネジ孔に締付ボルトの先端部が螺動可能に螺合され、該締付ボルトを回転させることによって該クランプ爪が上下動し、前記当て板の幅広係止部の締付及び解除を行ない、前記当て板の幅広係止部とクランプ爪の主体部との間に第1クリアランス部を形成し、該当て板の幅狭接合部とクランプ爪の締付部との間に第2クリアランス部を形成したものであることを特徴とする単結晶インゴットの取付け方法。
  2. 当て板を介してワークプレートに固定された単結晶インゴットを切断するワイヤーソー装置において用いられる単結晶インゴットの取付け方法であり、当て板の貼付け位置を決めるための単結晶インゴットの円周方向の位置決め工程と、該単結晶インゴットの所定位置に当て板を接着剤によって貼付ける工程と、該接着剤を硬化する工程と、単結晶インゴットの軸方向の位置決め工程と、該軸方向位置決めを行なった単結晶インゴットをワーク取付け治具を介してワークプレートに固定する工程とからなり、単結晶インゴットの中心軸に対する結晶面の法線の傾きを、該中心軸に直交するX軸の軸方向並びに該中心軸及びX軸に直交するY軸の軸方向について測定し、X軸方向の傾きx°及びY軸方向の傾きy°を求め、次いで設定角度量θ3及びθ4を、
    式(3):
    Figure 0003817022
    及び式(4):
    Figure 0003817022
    〔式(3)において、α°は単結晶インゴットの中心軸を基準とした基準線に対して設定されるべき結晶面の法線のX軸方向への傾きである。〕
    を用いて算出し、該単結晶インゴットをその中心軸を中心にθ3回動して円周方向の位置決めを行ない、さらに該単結晶インゴットをX軸方向にθ4回動することにより軸方向の位置決めを行なって該単結晶インゴットの中心軸を基準とした基準線に対して結晶面の法線がX軸方向にα°の傾きを有するように方位設定し、かつ前記ワーク取付け治具が、前記当て板の下面に該単結晶インゴットを接着し、前記ワークプレートに設けられたクランプ手段によって該当て板を該ワークプレートに取付けることにより該単結晶インゴットを該ワークプレートに固定するようにし、前記クランプ手段が相対向する一対のクランプ爪からなり、かつ該クランプ手段が該ワークプレートに複数対設置され、前記当て板が、長方形板状の幅広係止部と、該幅広係止部の下面中央部に設けられた幅狭接合部とからなり、前記クランプ爪が側面L字状であり、垂直方向に立設する主体部と、該主体部の下端から側方に突出する締付部とからなり、該主体部の上面には雌ネジを切ったネジ孔が開穿され、一方前記ワークプレートの幅方向の両端部には貫通孔が穿設され、該貫通孔には外周面に雄ネジを形成した締付ボルトがその先端部を該ワークプレートの下面から下方に突出させた状態で回転可能に挿通され、該ネジ孔に締付ボルトの先端部が螺動可能に螺合され、該締付ボルトを回転させることによって該クランプ爪が上下動し、前記当て板の幅広係止部の締付及び解除を行ない、前記当て板の幅広係止部とクランプ爪の主体部との間に第1クリアランス部を形成し、該当て板の幅狭接合部とクランプ爪の締付部との間に第2クリアランス部を形成したものであることを特徴とする単結晶インゴットの取付け方法。
  3. 当て板を介してワークプレートに固定された単結晶インゴットを切断するワイヤーソー装置において用いられる単結晶インゴットの取付け方法であり、当て板の貼付け位置を決めるための単結晶インゴットの円周方向の位置決め工程と、該単結晶インゴットの所定位置に当て板を接着剤によって貼付ける工程と、該接着剤を硬化する工程と、単結晶インゴットの軸方向の位置決め工程と、該軸方向位置決めを行なった単結晶インゴットをワーク取付け治具を介してワークプレートに固定する工程とからなり、単結晶インゴットの中心軸に対する結晶面の法線の傾きを、該中心軸に直交するX軸の軸方向並びに該中心軸及びX軸に直交するY軸の軸方向について測定し、X軸方向の傾きx°及びY軸方向の傾きy°を求め、次いで設定角度量θ5及びθ6を、
    式(5):
    Figure 0003817022
    及び式(6):
    Figure 0003817022
    〔式(5)及び式(6)において、β°は単結晶インゴットの中心軸を基準とした基準線に対して設定されるべき結晶面の法線のY軸方向への傾きである。〕
    を用いて算出し、該単結晶インゴットをその中心軸を中心にθ5回動して円周方向の位置決めを行ない、さらに該単結晶インゴットをX軸方向にθ6回動することにより軸方向の位置決めを行なって該単結晶インゴットの中心軸を基準とした基準線と結晶面の法線がY軸方向にβ°の傾きを有するように方位設定し、かつ前記ワーク取付け治具が、前記当て板の下面に該単結晶インゴットを接着し、前記ワークプレートに設けられたクランプ手段によって該当て板を該ワークプレートに取付けることにより該単結晶インゴットを該ワークプレートに固定するようにし、前記クランプ手段が相対向する一対のクランプ爪からなり、かつ該クランプ手段が該ワークプレートに複数対設置され、前記当て板が、長方形板状の幅広係止部と、該幅広係止部の下面中央部に設けられた幅狭接合部とからなり、前記 クランプ爪が側面L字状であり、垂直方向に立設する主体部と、該主体部の下端から側方に突出する締付部とからなり、該主体部の上面には雌ネジを切ったネジ孔が開穿され、一方前記ワークプレートの幅方向の両端部には貫通孔が穿設され、該貫通孔には外周面に雄ネジを形成した締付ボルトがその先端部を該ワークプレートの下面から下方に突出させた状態で回転可能に挿通され、該ネジ孔に締付ボルトの先端部が螺動可能に螺合され、該締付ボルトを回転させることによって該クランプ爪が上下動し、前記当て板の幅広係止部の締付及び解除を行ない、前記当て板の幅広係止部とクランプ爪の主体部との間に第1クリアランス部を形成し、該当て板の幅狭接合部とクランプ爪の締付部との間に第2クリアランス部を形成したものであることを特徴とする単結晶インゴットの取付け方法。
  4. 当て板を介してワークプレートに固定された単結晶インゴットを切断するワイヤーソー装置において用いられる単結晶インゴットの取付け方法であり、当て板の貼付け位置を決めるための単結晶インゴットの円周方向の位置決め工程と、該単結晶インゴットの所定位置に当て板を接着剤によって貼付ける工程と、該接着剤を硬化する工程と、単結晶インゴットの軸方向の位置決め工程と、該軸方向位置決めを行なった単結晶インゴットをワーク取付け治具を介してワークプレートに固定する工程とからなり、単結晶インゴットの中心軸に対する結晶面の法線の傾きを、該中心軸に直交するX軸の軸方向並びに該中心軸及びX軸に直交するY軸の軸方向について測定し、X軸方向の傾きx°及びY軸方向の傾きy°を求め、次いで設定角度量θ7及びθ8を、
    式(7):
    Figure 0003817022
    及び式(8):
    Figure 0003817022
    〔式(7)及び式(8)において、α°は単結晶インゴットの中心軸を基準とした基準線に対して設定されるべき結晶面の法線のX軸方向への傾きであり、β°は単結晶インゴットの中心軸を基準とした基準線に対して設定されるべき結晶面の法線のY軸方向への傾きである。〕
    を用いて算出し、該単結晶インゴットをその中心軸を中心にθ7回動して円周方向の位置決めを行ない、さらに該単結晶インゴットをX軸方向にθ8回動することにより軸方向の位置決めを行なって該単結晶インゴットの中心軸を基準とした基準線と結晶面の法線がX軸方向にα°及びY軸方向にβ°の傾きを有するように方位設定し、かつ前記ワーク取付け治具が、前記当て板の下面に該単結晶インゴットを接着し、前記ワークプレートに設けられたクランプ手段によって該当て板を該ワークプレートに取付けることにより該単結晶インゴットを該ワークプレートに固定するようにし、前記クランプ手段が相対向する一対のクランプ爪からなり、かつ該クランプ手段が該ワークプレートに複数対設置され、前記当て板が、長方形板状の幅広係止部と、該幅広係止部の下面中央部に設けられた幅狭接合部とからなり、前記クランプ爪が側面L字状であり、垂直方向に立設する主体部と、該主体部の下端から側方に突出する締付部とからなり、該主体部の上面には雌ネジを切ったネジ孔が開穿され、一方前記ワークプレートの幅方向の両端部には貫通孔が穿設され、該貫通孔には外周面に雄ネジを形成した締付ボルトがその先端部を該ワークプレートの下面から下方に突出させた状態で回転可能に挿通され、該ネジ孔に締付ボルトの先端部が螺動可能に螺合され、該締付ボルトを回転させることによって該クランプ爪が上下動し、前記当て板の幅広係止部の締付及び解除を行ない、前記当て板の幅広係止部とクランプ爪の主体部との間に第1クリアランス部を形成し、該当て板の幅狭接合部とクランプ爪の締付部との間に第2クリアランス部を形成したものであることを特徴とする単結晶インゴットの取付け方法。
  5. 前記軸方向位置決めを行なった後、ワークプレートに固定された単結晶インゴットの軸方向位置決め位置を再確認する工程をさらに有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の単結晶インゴットの取付け方法。
  6. 当て板を介してワークプレートに固定された単結晶インゴットを切断するワイヤーソー装置において用いられる複数本の単結晶インゴットの取付け方法であり、当て板の貼付け位置を決めるための単結晶インゴットの円周方向の位置決め工程と、該単結晶インゴットの所定位置に当て板を接着剤によって貼付ける工程と、該接着剤を硬化する工程と、単結晶インゴットの軸方向の位置決め工程と、該軸方向位置決めを行なった単結晶インゴットをワーク取付け治具を介してワークプレートに固定する工程とからなる1本目の単結晶インゴット取付けプロセスと;該1本目の単結晶インゴット取付けプロセスと同様の工程からなる2本目以降の単結晶インゴット取付けプロセスと;を有し、当て板を介してワークプレートに固定された単結晶インゴットを切断するワイヤーソー装置において用いられる単結晶インゴットの取付け方法であり、当て板の貼付け位置を決めるための単結晶インゴットの円周方向の位置決め工程と、該単結晶インゴットの所定位置に当て板を接着剤によって貼付ける工程と、該接着剤を硬化する工程と、単結晶インゴットの軸方向の位置決め工程と、該軸方向位置決めを行なった単結晶インゴットをワーク取付け治具を介してワークプレートに固定する工程とからなり、単結晶インゴットの中心軸に対する結晶面の法線の傾きを、該中心軸に直交するX軸の軸方向並びに該中心軸及びX軸に直交するY軸の軸方向について測定し、X軸方向の傾きx°及びY軸方向の傾きy°を求め、次いで設定角度量θ 1 及びθ 2 を、
    式(1):
    Figure 0003817022
    及び式(2):
    Figure 0003817022
    を用いて算出し、該単結晶インゴットをその中心軸を中心にθ 1 回動して円周方向の位置決めを行ない、さらに該単結晶インゴットをX軸方向にθ 2 回動することにより軸方向の位置決めを行なって該単結晶インゴットの中心軸を基準とした基準線と結晶面の法線とを一致させるように方位設定し、かつ前記ワーク取付け治具が、前記当て板の下面に該単結晶インゴットを接着し、前記ワークプレートに設けられたクランプ手段によって該当て板を該ワークプレートに取付けることにより該単結晶インゴットを該ワークプレートに固定するようにし、前記クランプ手段が相対向する一対のクランプ爪からなり、かつ該クランプ手段が該ワークプレートに複数対設置され、前記当て板が、長方形板状の幅広係止部と、該幅広係止部の下面中央部に設けられた幅狭接合部とからなり、前記クランプ爪が側面L字状であり、垂直方向に立設する主体部と、該主体部の下端から側方に突出する締付部とからなり、該主体部の上面には雌ネジを切ったネジ孔が開穿され、一方前記ワークプレートの幅方向の両端部には貫通孔が穿設され、該貫通孔には外周面に雄ネジを形成した締付ボルトがその先端部を該ワークプレートの下面から下方に突出させた状態で回転可能に挿通され、該ネジ孔に締付ボルトの先端部が螺動可能に螺合され、該締付ボルトを回転させることによって該クランプ爪が上下動し、前記当て板の幅広係止部の締付及び解除を行ない、前記当て板の幅広係止部とクランプ爪の主体部との間に第1クリアランス部を形成し、該当て板の幅狭接合部とクランプ爪の締付部との間に第2クリアランス部を形成したものであることを特徴とする単結晶インゴットの取付け方法。
  7. 当て板を介してワークプレートに固定された単結晶インゴットを切断するワイヤーソー装置において用いられる複数本の単結晶インゴットの取付け方法であり、当て板の貼付け位置を決めるための単結晶インゴットの円周方向の位置決め工程と、該単結晶インゴットの所定位置に当て板を接着剤によって貼付ける工程と、該接着剤を硬化する工程と、単結晶インゴットの軸方向の位置決め工程と、該軸方向位置決めを行なった単結晶インゴットをワーク取付け治具を介してワークプレートに固定する工程とからなる1本目の単結晶インゴット取付けプロセスと;該1本目の単結晶インゴット取付けプロセスと同様の工程からなる2本目以降の単結晶インゴット取付けプロセスと;を有し、単結晶インゴットの中心軸に対する結晶面の法線の傾きを、該中心軸に直交するX軸の軸方向並びに該中心軸及びX軸に直交するY軸の軸方向について測定し、X軸方向の傾きx°及びY軸方向の傾きy°を求め、次いで設定角度量θ3及びθ4を、
    式(3):
    Figure 0003817022
    及び式(4):
    Figure 0003817022
    〔式(3)において、α°は単結晶インゴットの中心軸を基準とした基準線に対して設定されるべき結晶面の法線のX軸方向への傾きである。〕
    を用いて算出し、該単結晶インゴットをその中心軸を中心にθ3回動して円周方向の位置決めを行ない、さらに該単結晶インゴットをX軸方向にθ4回動することにより軸方向の位置決めを行なって該単結晶インゴットの中心軸を基準とした基準線に対して結晶面の法線がX軸方向にα°の傾きを有するように方位設定し、かつ前記ワーク取付け治具が、前記当て板の下面に該単結晶インゴットを接着し、前記ワークプレートに設けられたクランプ手段によって該当て板を該ワークプレートに取付けることにより該単結晶インゴットを該ワークプレートに固定するようにし、前記クランプ手段が相対向する一対のクランプ爪からなり、かつ該クランプ手段が該ワークプレートに複数対設置され、前記当て板が、長方形板状の幅広係止部と、該幅広係止部の下面中央部に設けられた幅狭接合部とからなり、前記クランプ爪が側面L字状であり、垂直方向に立設する主体部と、該主体部の下端から側方に突出する締付部とからなり、該主体部の上面には雌ネジを切ったネジ孔が開穿され、一方前記ワークプレートの幅方向の両端部には貫通孔が穿設され、該貫通孔には外周面に雄ネジを形成した締付ボルトがその先端部を該ワークプレートの下面から下方に突出させた状態で回転可能に挿通され、該ネジ孔に締付ボルトの先端部が螺動可能に螺合され、該締付ボルトを回転させることによって該クランプ爪が上下動し、前記当て板の幅広係止部の締付及び解除を行ない、前記当て板の幅広係止部とクランプ爪の主体部との間に第1クリアランス部を形成し、該当て板の幅狭接合部とクランプ爪の締付部との間に第2クリアランス部を形成したものであることを特徴とする単結晶インゴットの取付け方法。
  8. 当て板を介してワークプレートに固定された単結晶インゴットを切断するワイヤーソー装置において用いられる複数本の単結晶インゴットの取付け方法であり、当て板の貼付け位置を決めるための単結晶インゴットの円周方向の位置決め工程と、該単結晶インゴットの所定位置に当て板を接着剤によって貼付ける工程と、該接着剤を硬化する工程と、単結晶インゴットの軸方向の位置決め工程と、該軸方向位置決めを行なった単結晶インゴットをワーク取付け治具を介してワークプレートに固定する工程とからなる1本目の単結晶インゴット取付けプロセスと;該1本目の単結晶インゴット取付けプロセスと同様の工程からなる2本目以降の単結晶インゴット取付けプロセスと;を有し、単結晶インゴットの中心軸に対する結晶面の法線の傾きを、該中心軸に直交するX軸の軸方向並びに該中心軸及びX軸に直交するY軸の軸方向について測定し、X軸方向の傾きx°及びY軸方向の傾きy°を求め、次いで設定角度量θ5及びθ6を、
    式(5):
    Figure 0003817022
    及び式(6):
    Figure 0003817022
    〔式(5)及び式(6)において、β°は単結晶インゴットの中心軸を基準とした基準線に対して設定されるべき結晶面の法線のY軸方向への傾きである。〕
    を用いて算出し、該単結晶インゴットをその中心軸を中心にθ5回動して円周方向の位置決めを行ない、さらに該単結晶インゴットをX軸方向にθ6回動することにより軸方向の位置決めを行なって該単結晶インゴットの中心軸を基準とした基準線と結晶面の法線がY軸方向にβ°の傾きを有するように方位設定し、かつ前記ワーク取付け治具が、前記当て板の下面に該単結晶インゴットを接着し、前記ワークプレートに設けられたクランプ手段によって該当て板を該ワークプレートに取付けることにより該単結晶インゴットを該ワークプレートに固定するようにし、前記クランプ手段が相対向する一対のクランプ爪からなり、かつ該クランプ手段が該ワークプレートに複数対設置され、前記当て板が、長方形板状の幅広係止部と、該幅広係止部の下面中央部に設けられた幅狭接合部とからなり、前記クランプ爪が側面L字状であり、垂直方向に立設する主体部と、該主体部の下端から側方に突出する締付部とからなり、該主体部の上面には雌ネジを切ったネジ孔が開穿され、一方前記ワークプレートの幅方向の両端部には貫通孔が穿設され、該貫通孔には外周面に雄ネジを形成した締付ボルトがその先端部を該ワークプレートの下面から下方に突出させた状態で回転可能に挿通され、該ネジ孔に締付ボルトの先端部が螺動可能に螺合され、該締付ボルトを回転させることによって該クランプ爪が上下動し、前記当て板の幅広係止部の締付及び解除を行ない、前記当て板の幅広係止部とクランプ爪の主体部との間に第1クリアランス部を形成し、該当て板の幅狭接合部とクランプ爪の締付部との間に第2クリアランス部を形成したものであることを特徴とする単結晶インゴットの取付け方法。
  9. 当て板を介してワークプレートに固定された単結晶インゴットを切断するワイヤーソー装置において用いられる複数本の単結晶インゴットの取付け方法であり、当て板の貼付け位置を決めるための単結晶インゴットの円周方向の位置決め工程と、該単結晶インゴットの所定位置に当て板を接着剤によって貼付ける工程と、該接着剤を硬化する工程と、単結晶インゴットの軸方向の位置決め工程と、該軸方向位置決めを行なった単結晶インゴットをワーク取付け治具を介してワークプレートに固定する工程とからなる1本目の単結晶インゴット取付けプロセスと;該1本目の単結晶インゴット取付けプロセスと同様の工程からなる2本目以降の単結晶インゴット取付けプロセスと;を有し、単結晶インゴットの中心軸に対する結晶面の法線の傾きを、該中心軸に直交するX軸の軸方向並びに該中心軸及びX軸に直交するY軸の軸方向について測定し、X軸方向の傾きx°及びY軸方向の傾きy°を求め、次いで設定角度量θ7及びθ8を、
    式(7):
    Figure 0003817022
    及び式(8):
    Figure 0003817022
    〔式(7)及び式(8)において、α°は単結晶インゴットの中心軸を基準とした基準線に対して設定されるべき結晶面の法線のX軸方向への傾きであり、β°は単結晶インゴットの中心軸を基準とした基準線に対して設定されるべき結晶面の法線のY軸方向への傾きである。〕
    を用いて算出し、該単結晶インゴットをその中心軸を中心にθ7回動して円周方向の位置決めを行ない、さらに該単結晶インゴットをX軸方向にθ8回動することにより軸方向の位置決めを行なって該単結晶インゴットの中心軸を基準とした基準線と結晶面の法線がX軸方向にα°及びY軸方向にβ°の傾きを有するように方位設定し、かつ前記ワーク取付け治具が、前記当て板の下面に該単結晶インゴットを接着し、前記ワークプレートに設けられたクランプ手段によって該当て板を該ワークプレートに取付けることにより該単結晶インゴットを該ワークプレートに固定するようにし、前記クランプ手段が相対向する一対のクランプ爪からなり、かつ該クランプ手段が該ワークプレートに複数対設置され、前記当て板が、長方形板状の幅広係止部と、該幅広係止部の下面中央部に設けられた幅狭接合部とからなり、前記クランプ爪が側面L字状であり、垂直方向に立設する主体部と、該主体部の下端から側方に突出する締付部とからなり、該主体部の上面には雌ネジを切ったネジ孔が開穿され、一方前記ワークプレートの幅方向の両端部には貫通孔が穿設され、該貫通孔には外周面に雄ネジを形成した締付ボルトがその先端部を該ワークプレートの下面から下方に突出させた状態で回転可能に挿通され、該ネジ孔に締付ボルトの先端部が螺動可能に螺合され、該締付ボルトを回転させることによって該クランプ爪が上下動し、前記当て板の幅広係止部の締付及び解除を行ない、前記当て板の幅広係止部とクランプ爪の主体部との間に第1クリアランス部を形成し、該当て板の幅狭接合部とクランプ爪の締付部との間に第2クリアランス部を形成したものであることを特徴とする単結晶インゴットの取付け方法。
  10. 前記軸方向位置決めを行なった後、ワークプレートに固定された長手方向の両端部に位置する単結晶インゴットの軸方向位置決め位置を再確認する工程をさらに有することを特徴とする請求項6〜9のいずれか1項記載の単結晶インゴットの取付け方法。
  11. 単結晶インゴットの軸方向位置決め位置の再確認を、一個のX線方位測定機を用い、一直線状に配置された複数本の単結晶インゴットを180°反転させることによって、長手方向の両端部に位置する2本の単結晶インゴットの端面を測定することによって行なうことを特徴とする請求項10記載の単結晶インゴットの取付け方法。
  12. 前記単結晶インゴットが2本であることを特徴とする請求項6〜11のいずれか1項記載の単結晶インゴットの取付け方法。
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