JP2000107999A - ウェーハ面取り方法 - Google Patents

ウェーハ面取り方法

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JP2000107999A JP10285584A JP28558498A JP2000107999A JP 2000107999 A JP2000107999 A JP 2000107999A JP 10285584 A JP10285584 A JP 10285584A JP 28558498 A JP28558498 A JP 28558498A JP 2000107999 A JP2000107999 A JP 2000107999A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ラッピング工程において上下の面幅を均等に加
工することができるウェーハ面取り方法の提供。 【解決手段】ウェーハWの周縁の厚さ方向の中心Pが、
常に外周研削砥石108の研削溝110の中央Mに位置
するように面取り加工する。ウェーハWは上下均等に研
削され、このウェーハWをラッピングすれば、ラッピン
グはウェーハWの厚いところから上下均等に薄くなるよ
うに加工されるため、上下の面幅が均等なウェーハに加
工することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はウェーハ面取り方法
に係り、特にシリコン等の硬脆性材料のウェーハの周縁
を面取り加工するウェーハ面取り方法に関する。
【0002】
【従来の技術】インゴットの状態からワイヤソー等の切
断機でスライスされたウェーハは、欠けや割れ等を防止
するために周縁を面取り加工される。この面取り加工
は、図13に示すように、周面にV字状の溝1が形成さ
れた砥石2を回転させ、その砥石2の溝1にチャックテ
ーブル3に保持されたウェーハWの周縁を当接させるこ
とにより行われる。
【0003】ところで、ウェーハWは上記のようにして
面取り加工されるが、この際、ウェーハWは、その面取
り加工する部分の幅(以下、『面幅』という)が一定に
なるように加工する必要がある。この場合、厚さが均一
なウェーハであれば、図13に示すように、ウェーハW
の厚さ方向の中心が、砥石2の溝1の中央に位置するよ
うに、砥石2とウェーハWとを位置決めすることによ
り、ウェーハWの全周に渡って面幅が一定になるように
加工することができる。
【0004】しかしながら、切断機で切断されたウェー
ハの厚さは均一であるとは限らず、図14(a)に示す
ように、不均一であることが多い。このため、従来は、
同図に二点破線で示すように、均一な厚さのウェーハW
A と仮定して加工していた。すなわち、従来はウェーハ
Wの周縁部の厚さを3〜5点測定し、その平均値(場合
によっては最大値又は最小値)をウェーハの厚さTA
し、厚さが均一なウェーハWA と仮定して上記同様の方
法で加工していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように不均一な厚さのウェーハWを均一なものと仮定し
て加工すると、図14(b)に示すように、面幅Cにバ
ラツキが生じる。そして、この状態で次工程であるラッ
ピングを行うと、ラッピングではウェーハWの厚いとこ
ろから上下均等に薄くなるように加工されるため、同図
に点線で示すように、上下の面幅が不均一なウェーハW
R に加工されてしまうという欠点がある。
【0006】また、通常、ウェーハWを保持するチャッ
クテーブル3は、外周にまったく振れがないものと仮定
して加工を実施しているが、実際の加工においては、チ
ャックテーブル3の外周に振れが生じており、このチャ
ックテーブル3の振れによってウェーハWの面幅にバラ
ツキが生じてしまう。そして、このウェーハWをラッピ
ングすると、前記同様に上下の面幅が不均一なウェーハ
R に加工されてしまうという欠点がある。
【0007】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、ラッピング工程において上下の面幅を均等に
加工することができるウェーハ面取り方法を提供するこ
とを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は前
記目的を達成するために、周面に断面V字状の溝が形成
された砥石を回転させ、該溝にチャックテーブルに保持
されたウェーハの周縁を当接させて回転させることによ
り、該ウェーハの周縁を面取り加工するウェーハ面取り
方法において、前記砥石の溝に当接するウェーハの周縁
の厚さ方向の中心が、前記砥石の溝の中央に位置するよ
うに、前記砥石と前記ウェーハとの軸方向の相対的な位
置を調整しながら前記ウェーハを回転させて面取り加工
することを特徴とする。
【0009】本発明によれば、ウェーハの周縁の厚さ方
向の中心が、常に砥石の溝の中央に位置するように、砥
石の溝にウェーハの周縁を当接させて面取り加工する。
このように加工されたウェーハをラッピングすれば、ラ
ッピングはウェーハの厚いところから上下均等に薄くな
るように加工されるため、上下の面幅が均等なウェーハ
に加工することができる。
【0010】また、請求項5に係る発明は前記目的を達
成するために、周面に断面台形状の溝が形成された砥石
を回転させ、該溝の一方側の傾斜面にチャックテーブル
に保持されたウェーハの一方側の周縁を当接させて回転
させることにより、該ウェーハの一方側の周縁を面取り
加工し、前記溝の他方側の傾斜面に前記チャックテーブ
ルに保持されたウェーハの他方側の周縁を当接させて回
転させることにより、該ウェーハの他方側の周縁を面取
り加工して前記ウェーハの周縁を面取り加工するウェー
ハ面取り方法において、前記ウェーハの周縁の厚さ方向
の中心から前記砥石の溝の傾斜面までの距離が一定にな
るように、前記砥石と前記ウェーハとの軸方向の相対的
な位置を調整しながら前記ウェーハを回転させて前記ウ
ェーハの周縁の両側を面取り加工することを特徴とす
る。
【0011】本発明によれば、ウェーハの周縁の厚さ方
向の中心から砥石の溝の傾斜面までの距離が一定になる
ように、砥石の溝の傾斜面にウェーハの周縁を当接させ
て面取り加工する。このように加工されたウェーハをラ
ッピングすれば、ラッピングはウェーハの厚いところか
ら上下均等に薄くなるように加工されるため、上下の面
幅が均等なウェーハに加工することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下添付図面に従って本発明に係
るウェーハ面取り方法の好ましい実施の形態について詳
説する。図1は、本発明に係るウェーハ面取り方法が適
用されるウェーハ面取り装置の構成を示す平面図であ
る。同図に示すように、ウェーハ面取り装置10は、厚
さ測定部20、搬送部30、加工部40及び制御部(不
図示)から構成されている。
【0013】厚さ測定部20は面取り加工するウェーハ
Wの外周部の厚さを測定する。この厚さ測定部20は測
定テーブル22と厚さセンサ24とから構成されてい
る。測定テーブル22は、ウェーハWの裏面中央部を真
空吸着して保持する。そして、その保持したウェーハW
を中心軸回りに回転させる。厚さセンサ24は、一対の
静電容量センサ(不図示)によって構成されている。こ
の一対の静電容量センサは上下方向に所定間隔をもって
互いに対向するように配置されており、その間に配置さ
れたウェーハWの表面、裏面までの距離を測定する。
【0014】ここで、面取り加工するウェーハWは、測
定テーブル22上に載置されると、その外周部近傍の一
点が静電容量センサの間に配置される。静電容量センサ
は、このウェーハWの表面、裏面までの距離を測定す
る。測定値は、制御部の演算装置に出力され、演算装置
は演算処理によってウェーハWの外周部の厚さを求め
る。
【0015】なお、厚さTは、上側とした側の静電容量
センサ間の距離をL、上側の静電容量センサからウェー
ハWの表面までの距離をS1 、下側の静電容量センサか
らウェーハWの裏面までの距離をS2 とすれば、
【0016】
【数1】T=L−(S1 +S2 ) となる。搬送部30は、厚さ測定部20から加工部40
にウェーハWを搬送する。この搬送部30は、ウェーハ
Wを保持するトランスファーアーム32と、そのトラン
スファーアーム32をスライド移動させるスライドブロ
ック34とから構成されている。
【0017】トランスファーアーム32は先端下部に上
下動可能な吸着パッド36を備えており、この吸着パッ
ド36でウェーハWの上面を真空吸着してウェーハWを
保持する。一方、スライドブロック34は、ガイドレー
ル38上を自走してトランスファー32を水平移動させ
る。加工部40は、ウェーハWの面取り加工を行う。こ
の加工部40は、図2及び図3に示すように、ウェーハ
送りユニット42と研削ユニット44とから構成されて
いる。
【0018】まず、ウェーハ送りユニット42の構成に
ついて説明する。図2に示すように、水平に配設された
ベースプレート50上には、一対のY軸ガイドレール5
2、52が所定の間隔をもって敷設されている。この一
対のY軸ガイドレール52、52上にはY軸リニアガイ
ド54、54、…を介してY軸テーブル56がスライド
自在に支持されている。
【0019】Y軸テーブル56の下面にはナット部材5
8が固着されており、該ナット部材58は前記一対のY
軸ガイドレール52、52の間に配設されたY軸ボール
ネジ60に螺合されている。Y軸ボールネジ60は、そ
の両端部が前記ベースプレート50上に配設された軸受
部材62、62に回動自在に支持されており、その一方
端には一方の軸受部材62に設けられたY軸モータ64
の出力軸が連結されている。Y軸ボールネジ60は、こ
のY軸モータ64を駆動することにより回動し、この結
果、前記Y軸テーブル56がY軸ガイドレール52、5
2に沿って水平にスライド移動する。
【0020】前記Y軸テーブル56上には、図2及び図
3に示すように、前記一対のY軸ガイドレール52、5
2と直交するように一対のX軸ガイドレール66、66
が敷設されている。この一対のX軸ガイドレール66、
66上にはX軸リニアガイド68、68、…を介してX
軸テーブル70がスライド自在に支持されている。X軸
テーブル70の下面にはナット部材72が固着されてお
り、該ナット部材72は前記一対のX軸ガイドレール6
6、66の間に配設されたX軸ボールネジ74に螺合さ
れている。X軸ボールネジ74は、その両端部が前記X
軸テーブル70上に配設された軸受部材76、76に回
動自在に支持されており、その一方端には一方の軸受部
材76に設けられたX軸モータ78の出力軸が連結され
ている。X軸ボールネジ74は、このX軸モータ78を
駆動することにより回動し、この結果、前記X軸テーブ
ル70がX軸ガイドレール66、66に沿って水平にス
ライド移動する。
【0021】前記X軸テーブル70上には、図2及び図
3に示すように、垂直にZ軸ベース80が立設されてお
り、該Z軸ベース80には一対のZ軸ガイドレール8
2、82が所定の間隔をもって敷設されている。この一
対のZ軸ガイドレール82、82にはZ軸リニアガイド
84、84を介してZ軸テーブル86がスライド自在に
支持されている。
【0022】Z軸テーブル86の側面にはナット部材8
8が固着されており、該ナット部材88は前記一対のZ
軸ガイドレール82、82の間に配設されたZ軸ボール
ネジ90に螺合されている。Z軸ボールネジ90は、そ
の両端部が前記Z軸ベース80に配設された軸受部材9
2、92に回動自在に支持されており、その下端部には
下側の軸受部材92に設けられたZ軸モータ94の出力
軸が連結されている。Z軸ボールネジ90は、このZ軸
モータ94を駆動することにより回動し、この結果、前
記Z軸テーブル86がZ軸ガイドレール82、82に沿
って垂直にスライド移動する。
【0023】前記Z軸テーブル86上にはθ軸モータ9
6が垂直に設置されている。このθ軸モータ96の出力
軸にはθ軸シャフト98が連結されており、このθ軸シ
ャフト98の上端部にチャックテーブル100が水平に
固着されている。面取り加工するウェーハWは、このチ
ャックテーブル100上に載置され、真空吸着によって
保持される。保持されたウェーハWは、前記θ軸モータ
96を駆動することによりθ軸回りに回転する。
【0024】以上のように構成されたウェーハ送りユニ
ット42において、チャックテーブル100は、Y軸モ
ータ64を駆動することにより図中Y方向に水平移動
し、X軸モータ78を駆動することにより図中X方向に
水平移動する。そして、Z軸モータ94を駆動すること
により図中Z方向に垂直移動し、θ軸モータ96を駆動
することによりθ軸回りに回転する。
【0025】次に、研削ユニット44の構成について説
明する。図2及び図3に示すように、前記ベースプレー
ト50上には垂直に架台102が設置されている。架台
102上には外周モータ104が垂直に設置されてお
り、この外周モータ104の出力軸には外周スピンドル
106が連結されている。ウェーハWの周縁を面取り加
工する外周研削砥石108は、この外周スピンドル10
6に装着され、前記外周モータ104を駆動することに
より回転する。
【0026】ここで、この外周研削砥石108の外周に
は、ウェーハWに要求される面取り形状と同じ断面V字
状の研削溝110が形成されており(総形砥石)、この
溝110にウェーハWの周縁を当接することにより、ウ
ェーハWの周縁が面取り加工される。図示しない制御部
は、厚さ測定部20の測定結果に基づいて、加工部40
を制御して、ウェーハWの面取り加工を行う。
【0027】次に、前記のごとく構成されたウェーハ面
取り装置10を用いた本発明に係るウェーハ面取り方法
について説明する。まず、搬送部30のトランスファー
アーム32が図示しないウェーハ供給装置からウェーハ
Wを受け取る。トランスファーアーム32は、そのウェ
ーハWを厚さ測定部20に搬送し、測定テーブル22上
に載置する。測定テーブル22は、その載置されたウェ
ーハWを吸着保持する。
【0028】測定テーブル22上に保持されたウェーハ
Wは、その外周部近傍の一点が厚さセンサ24の測定点
に位置する(厚さセンサ24を構成する一対の静電容量
センサの間に位置する)。厚さセンサ24は、その外周
部近傍の一点の厚さを測定する。このようにして得られ
たウェーハWの厚さを角度0°のときの厚さとして『厚
さT0 』とする。
【0029】厚さT0 の測定が終了すると、制御装置が
測定テーブル22を時計回りの方向に45°回転させ
る。そして、その位置で停止したウェーハWの厚さを厚
さセンサ24で測定する。このようにして得られたウェ
ーハWの厚さを角度45°のときの厚さとして『厚さT
45』とする。厚さT45の測定が終了すると、制御装置は
再び測定テーブル22を時計回りの方向に45°回転さ
せる。そして、その位置で停止したウェーハWの厚さを
厚さセンサ24で測定する。このようにして得られたウ
ェーハWの厚さを角度90°のときの厚さとして『厚さ
90』とする。
【0030】以下、同様の方法で角度135°、180
°、225°、270°、315°のときのウェーハW
の外周部近傍の『厚さT135 』、『厚さT180 』、『厚
さT 225 』、『厚さT270 』、『厚さT315 』を測定す
る(図4(a)参照)。以上のようにして得られた厚さ
Tの測定データを、縦軸を厚さT、横軸を回転角度θと
するグラフにプロットする。そして、各点を直線で結ぶ
と、図4(b)に示すようなグラフになる。
【0031】厚さT315 の測定を終えると、制御部の制
御装置は測定テーブル22を時計回りの方向に45°回
転させる。これにより、ウェーハWは丁度1回転し、元
の位置に復帰する。これにより、厚さ測定がする。厚さ
測定が終了すると、トランスファーアーム32が図示し
ない測定テーブル22からウェーハWを受け取る。トラ
ンスファーアーム32は、そのウェーハWを加工部40
に搬送し、チャックテーブル100上に載置する。チャ
ックテーブル100は、その載置されたウェーハWを吸
着保持する。チャックテーブル100に保持されたウェ
ーハWは、その中心がチャックテーブル100の中心と
一致する。
【0032】なお、このときチャックテーブル100は
所定の原点位置に位置した状態でウェーハWを受け取
る。すなわち、その回転軸θがY軸上に位置するととも
に、外周研削砥石108から所定距離離れた位置に位置
してウェーハWを受け取る。また、チャックテーブル1
00は外周研削砥石108に対して所定高さの位置に位
置した状態でウェーハWを受け取る。すなわち、図5
(a)に示すように、チャックテーブル100は、その
上面Uが外周研削砥石108の研削溝110の中央Mか
ら距離Dの位置に位置した状態でウェーハWを受け取
る。
【0033】ウェーハWがチャックテーブル100に保
持されると、図示しない制御装置が、厚さセンサ24の
測定結果に基づいてウェーハWの厚さ方向の位置決めを
行う。すなわち、ウェーハWの厚さ方向の中心と外周研
削砥石108の研削溝110の中央とが一致するよう
に、ウェーハWの厚さ方向の位置決めを行う。この位置
決めは、次のように行われる。
【0034】図5(a)に示すように、厚さ測定部20
から搬送された直後のウェーハWは、その厚さ方向の中
心Pが、外周研削砥石108の研削溝110の中央Mか
らズレた状態でチャックテーブル100に保持されてい
る。ここで、厚さセンサ24の測定結果から角度0°の
とき、すなわち、研削開始点におけるウェーハWの厚さ
0 は既知である(なお、ウェーハWは、平行移動して
測定テーブル22からチャックテーブル100に搬送さ
れるので、前記厚さセンサ24によって測定した角度0
°のときのウェーハWの厚さT0 は、研削開始点におけ
るウェーハWの厚さT0 に対応する。)。このことか
ら、ウェーハWの厚さ方向の中心P0 は、チャックテー
ブル100の上面Uから(T0 /2)の位置にあること
が分かる。
【0035】一方、上述したように、チャックテーブル
100は、その上面Uが外周研削砥石108の研削溝1
10の中央Mから距離Dの位置に位置した状態でウェー
ハWを受け取っている。したがって、ウェーハWの厚さ
方向の中心P0 と外周研削砥石108の研削溝110の
中央Mとのズレ量δは、
【0036】
【数2】δ=D−(T0 /2) であることが分かる。制御装置は、Z軸モータ94を駆
動することにより、チャックテーブル100を距離δ分
だけ上昇させる。これにより、図5(b)に示すよう
に、ウェーハWの厚さ方向の中心P0 が、外周研削砥石
108の研削溝110の中央Mに位置する。
【0037】以上により、ウェーハWの厚さ方向の位置
決めが終了する。そしてこの後、ウェーハWの面取り加
工が開始される。まず、外周モータ104が駆動され、
外周研削砥石108が高速回転する。この外周研削砥石
108の回転が安定したところで、次に、Y軸モータ6
4が駆動され、ウェーハWが外周研削砥石108に向か
って送られる。
【0038】所定距離送られるとウェーハWは、その周
縁が外周研削砥石108の研削溝110に接触する。接
触後もウェーハWは外周研削砥石108に向かってゆっ
くりと送られ、この結果、ウェーハWの周縁が外周研削
砥石108に研削されて面取り加工される。このウェー
ハWの送りは、外周研削砥石108とウェーハWとの軸
間距離が所定の設定距離に達するまで与えられる。そし
て、この軸間距離が所定距離に達するとY軸モータ64
の駆動が停止される。
【0039】Y軸方向の送りが停止されると、次いでθ
軸モータ96が駆動され、外周研削砥石108と逆方向
にウェーハWがθ軸回りにゆっくりと回転しはじめる。
この結果、外周研削砥石108の研削溝110に当接す
るウェーハWの周縁の位置が変化し、順次ウェーハWの
周縁が面取り加工されてゆく。しかし、上述したように
ウェーハWは、周縁の位置によって厚さが異なっている
ため、前記のごとくウェーハWを回転させると、研削溝
110との接触点におけるウェーハWの厚さ方向の中心
Pが、研削溝110の中央Mからズレてしまうという問
題が生じる。
【0040】そこで、前記ウェーハWの回転と同時にウ
ェーハWを軸方向に移動させ、これにより、常にウェー
ハWの厚さ方向の中心Pが研削溝110の中央Mに位置
するように制御する。具体的には、次のように制御す
る。厚さセンサ24による測定結果から、回転角度45
°、90°、135°、180°、225°、270
°、315°のときにおけるウェーハWの周縁の厚さT
45、T90、T135 、T180 、T225 、T270 、T315
既知である。したがって、ウェーハWを45°、90
°、135°、180°、225°、270°、315
°回転させたときの、中心Pの変位量H(角度0°のと
きの中心位置P0に対する変位量H)は予め求めること
ができる。
【0041】例えば、回転角度45°における中心P45
の変位量H45は、
【0042】
【数3】H45=(T45−T0 )/2 となる。このことから、たとえばウェーハWを45°回
転させた場合は、ウェーハWをH45下降させれば、ウェ
ーハWの厚さ方向の中心P45は研削溝110の中央Mに
位置する。
【0043】したがって、各回転角度におけるウェーハ
Wの変位Hを求め、この変位Hを相殺するようにウェー
ハWを上下動させれば、ウェーハWの中心Pを研削溝1
10の中央Mに位置させることができる。なお、この
際、ウェーハWは各回転角度間を直線的に上昇又は下降
させて、その軸方向の移動を制御する。すなわち、図6
に示すように、各回転角度θのときの変位量Hをグラフ
にプロットし、各点の間を直線で結ぶ。そして、この変
位量Hの変化に応じてウェーハWの上下動を制御する。
【0044】このように、回転と同時に上下方向の移動
を制御しながらウェーハWを1回転させて、ウェーハW
の周縁全周に渡って面取り加工を行う。ウェーハWが1
回転すると、θ軸モータ96の駆動が停止され、ウェー
ハWの回転が停止する。次に、Y軸モータ64が駆動さ
れ、チャックテーブル100が外周研削砥石108から
離れる方向に移動して原点位置に復帰する。一方、外周
モータ104の駆動が停止され、外周研削砥石108の
回転が停止する。
【0045】チャックテーブル100が原点位置に復帰
すると、そのチャックテーブル100に保持されている
ウェーハWをトランスファーアーム32が受け取り、次
の洗浄工程に搬送してゆく。以上説明したように、本実
施の形態のウェーハ面取り方法によれば、ウェーハWの
厚さ方向の中心Pが研削溝110の中央Mに位置するよ
うにウェーハWの軸方向の移動を制御しながらウェーハ
Wを面取り加工する。この結果、図7(a)に示すよう
な厚さが不均一なウェーハWは、同図(b)に示すよう
に、周縁部の各点において、上下均等に面取り加工され
ることとなる。そして、このように加工されたウェーハ
C を後のラッピング工程でラッピング加工すれば、ラ
ッピングではウェーハWC の厚いところから上下均等に
薄くなるように加工されるため、同図に点線で示すよう
に、上下の面幅Cが均一なウェーハWR に加工すること
ができる(C1 =C2 =C3 =C4 )。
【0046】このように、本実施の形態のウェーハ面取
り方法によれば、ウェーハWの周縁を上下均等に面取り
加工することができるため、後のラッピング工程で上下
の面幅が均一なウェーハに加工することができる。な
お、本実施の形態では、厚さ測定を45°間隔で行うよ
うにしているが、測定間隔はこれに限定されるものでは
ない。測定間隔を狭めれば、さらに高精度な制御が可能
になり、より高精度なウェーハWを加工することができ
るようになる。
【0047】次に、本発明に係るウェーハ面取り方法の
第2の実施の形態について説明する。上述した第1の実
施の形態のウェーハ面取り方法では、チャックテーブル
100には全く振れが生じないものとして扱っている。
しかし、実際にはチャックテーブル100の加工精度や
取付精度などの影響から、回転させると外周部に振れが
発生する。このチャックテーブル100の振れは、直接
加工精度に影響を及ぼし、上記第1の実施の形態のよう
に制御した場合であっても、チャックテーブル100の
振れによって、ウェーハWの中心位置Pがズレて、正確
に制御できない場合が生じる。
【0048】そこで、第2の実施の形態のウェーハ面取
り方法では、このチャックテーブル100の振れの影響
を除去しながら、ウェーハWの軸方向の移動を制御す
る。まず、チャックテーブル100の振れを測定する。
この振れの測定方法には、次の2通りの方法がある。第
1の方法は、チャックテーブル100の振れを直接測定
する方法である。この方法は、図8(a)に示すよう
に、まず、原点位置に位置したチャックテーブル100
の上方に変位センサ200を設置する。そして、チャッ
クテーブル100を1回転させ、このときのチャックテ
ーブル100の上面の変位量を変位センサ200で測定
する。これによって、チャックテーブル100の外周部
の振れ(=変位量)ζを測定する。
【0049】第2の方法は、マスターウェーハの研削結
果から間接的に測定する方法である。この方法は、ま
ず、真円で厚さ均一なマスターウェーハを面取り加工す
る。そして、その面取り加工されたマスターウェーハの
面幅からチャックテーブル100の振れを求める。たと
えば、研削開始点(回転角度0°の点)における面幅を
0 、45°回転させたときの面幅をC45とし、面取り
面の角度をα(=一定)とすれば、振れζ45は次式、
【0050】
【数4】ζ45=(C0 −C45)tanα によって求めることができる。上記のいずれかの方法に
よってチャックテーブル100の外周の振れζを測定す
る。なお、測定は回転角度が45°、90°、135
°、180°、225°、270°、315°のときに
ついて行う。このようにして得られたチャックテーブル
100の外周の振れζの測定データを、縦軸を振れζ、
横軸を回転角度θとするグラフにプロットすれば、図8
(b)に示すようなグラフになる。
【0051】ウェーハWの面取り加工時は、このチャッ
クテーブル100の外周の振れの測定データに基づい
て、振れの影響を除去しながら加工を行う。具体的に
は、次のように加工を行う。図8(b)に示した測定デ
ータから、チャックテーブル100は回転角度0°の位
置から45°回転させることにより、その外周が上側に
ζ45振れる。また、回転角度0°の位置から90°回転
させることにより、その外周は上側にζ90振れる。
【0052】したがって、回転角度0°の位置から45
°回転させたときは、チャックテーブル100をζ45
降し、また、90°回転させたときは、チャックテーブ
ル100をζ90下降すれば、振れによる影響を除去する
ことができる。このように、振れの測定データに基づい
て振れを相殺するようにチャックテーブル100を上下
動させれば、振れの影響を除去することができる。
【0053】いま、面取り加工するウェーハWの厚さ測
定を実施した結果、ウェーハWの厚さ方向の中心Pが、
回転角度45°、90°、135°、180°、225
°、270°の位置において、図9(a)に示すように
変位するものとする。また、チャックテーブル100の
外周が、回転角度45°、90°、135°、180
°、225°、270°の位置において、図9(b)に
示すように振れるものとする。
【0054】ウェーハWの厚さ方向の中心Pが研削溝1
10の中央Mに位置するように制御するためには、各回
転角度におけるウェーハWの厚さ方向の変位量Hとチャ
ックテーブル100の外周の振れ量ζとの差分Zだけチ
ャックテーブル100を軸方向に移動させればよい。た
とえば、回転角度45°の位置において、ウェーハWの
厚さ方向の変位量がH45で、チャックテーブル100の
外周の振れ量がζ45の場合、その差分Z、すなわち、
【0055】
【数5】Z=H45−ζ45 だけ、チャックテーブル100を軸方向に下降させれ
ば、ウェーハWの厚さ方向の中心P45が研削溝110の
中央Mに位置する。図9(c)のグラフは、変位量Hと
振れ量ζとの差分Zを各回転角度θに応じてプロット
し、各点の間を直線で結んだグラフである。このグラフ
に基づいてチャックテーブル100の軸方向の移動を制
御すれば、常にウェーハWの厚さ方向の中心Pを研削溝
110の中央Mに位置させた加工を行うことができる。
【0056】このように、本実施の形態のウェーハ面取
り方法では、チャックテーブル100の振れによる影響
を除去しながら加工するので、加工精度が更に向上す
る。なお、本実施の形態では、振れの測定を45°間隔
で行うようにしているが、測定間隔はこれに限定される
ものではない。測定間隔を狭めれば、さらに高精度な制
御が可能になり、より高精度なウェーハWを加工するこ
とができるようになる。
【0057】また、上述した実施の形態では、ウェーハ
側を軸方向に上下動させて制御するようにしているが、
砥石側を上下動させて制御するようにしてもよい。な
お、上述した一連の実施の形態では、外周研削砥石10
8に形成された研削溝110が断面V状の場合について
説明したが、研削溝の形状が断面台形状の場合は次の方
法で面取り加工する。
【0058】一般に研削溝212の形状が断面台形状の
外周研削砥石210を用いて面取り加工する場合は、ウ
ェーハWの周縁の上側と下側とを別々分けて面取り加工
することとなる。すなわち、図10(a)に示すよう
に、まず上側の周縁を面取り加工し、次いで、同図
(b)に示すように、下側の周縁を面取り加工する。こ
の際、上側の周縁を面取り加工する場合は、高速回転さ
せた外周研削砥石210の溝212の上側傾斜面212
AにウェーハWの上側の周縁を当接させて面取り加工
し、下側の周縁を面取り加工する場合は、高速回転させ
た外周研削砥石210の溝212の下側傾斜面212B
にウェーハWの下側の周縁を当接させて面取り加工す
る。
【0059】本実施の形態の面取り方法では、上記の面
取りに際してウェーハの周縁の厚さ方向の中心から砥石
の溝の傾斜面までの距離が常に一定になるように面取り
加工する。具体的には、次の通りである。なお、ウェー
ハWがチャックテーブル100に保持されるまでの工程
は上述した実施の形態と同様なので、ここでは、ウェー
ハWがチャックテーブル100に保持された後の工程か
ら説明する。
【0060】ウェーハWがチャックテーブル100に保
持されると、図示しない制御装置が、厚さセンサ24の
測定結果に基づいて基準合わせ行う。すなわち、ウェー
ハWの厚さ方向の中心Pと外周研削砥石210の研削溝
212の中央Mとが一致するように基準合わせを行う。
この作業は、次のように行われる。図11(a)に示す
ように、厚さ測定部20から搬送された直後のウェーハ
Wは、その厚さ方向の中心Pが、外周研削砥石210の
研削溝212の中央Mからズレた状態でチャックテーブ
ル100に保持されている。
【0061】ここで、厚さセンサ24の測定結果から角
度0°のとき、すなわち、研削開始点におけるウェーハ
Wの厚さT0 は既知である。このことから、ウェーハW
の厚さ方向の中心P0 は、チャックテーブル100の上
面Uから(T0 /2)の位置にあることが分かる。一
方、チャックテーブル100は、その上面Uが外周研削
砥石210の研削溝212の中央Mから距離Dの位置に
位置した状態でウェーハWを受け取っている。したがっ
て、ウェーハWの厚さ方向の中心P0 と外周研削砥石2
10の研削溝212の中央Mとのズレ量δは、
【0062】
【数6】δ=D−(T0 /2) であることが分かる。制御装置は、Z軸モータ94を駆
動することにより、チャックテーブル100を距離δ分
だけ上昇させる。これにより、図11(b)に示すよう
に、ウェーハWの厚さ方向の中心P0 が、外周研削砥石
210の研削溝212の中央Mに位置する。
【0063】以上により、ウェーハWの基準合わせが終
了する。次に、ウェーハWの研削量の調整が行われる。
すなわち、ウェーハWの厚さ方向の中心PO から研削溝
212の上側傾斜面212Aまでの距離が所定値Qにな
るように位置決めが行われる。ここで、上記の基準位置
合わせにより、ウェーハWの厚さ方向の中心Pは研削溝
212の中央Mと一致しており、また、研削溝212の
中央Mから上側傾斜面212Aまでの距離wは既知であ
る。
【0064】したがって、ウェーハWの厚さ方向の中心
O から研削溝212の上側傾斜面212Aまでの距離
が所定値Qになるようにするためには、
【0065】
【数7】F=w−Q だけウェーハWを上昇させればよい。制御装置は、Z軸
モータ94を駆動することにより、チャックテーブル1
00を距離Fだけ上昇させる。これにより、図11
(c)に示すように、ウェーハWの厚さ方向の中心PO
から研削溝212の上側傾斜面212Aまでの距離が所
定値Qになる。
【0066】以上により、一連の位置決め操作が終了
し、この後ウェーハWの面取り加工が開始される。ま
ず、外周モータ104が駆動され、外周研削砥石210
が高速回転する。この外周研削砥石210の回転が安定
したところで、次に、Y軸モータ64が駆動され、ウェ
ーハWが外周研削砥石210に向かって送られる。
【0067】所定距離送られるとウェーハWは、その上
側の周縁が研削溝212の上側傾斜面212Aに接触す
る。接触後もウェーハWは外周研削砥石210に向かっ
てゆっくりと送られ、この結果、ウェーハWの上側の周
縁が外周研削砥石210に研削されて面取り加工され
る。このウェーハWの送りは、外周研削砥石210とウ
ェーハWとの軸間距離が所定の設定距離に達するまで与
えられる。そして、この軸間距離が所定距離に達すると
Y軸モータ64の駆動が停止される。
【0068】Y軸方向の送りが停止されると、次いでθ
軸モータ96が駆動され、外周研削砥石210と逆方向
にウェーハWがθ軸回りにゆっくりと回転しはじめる。
この結果、研削溝212の上側傾斜面212Aに当接す
るウェーハWの周縁の位置が変化し、順次ウェーハWの
周縁が面取り加工されてゆく。しかし、ウェーハWは、
周縁の位置によって厚さが異なっているため、前記のご
とくウェーハWを回転させると、ウェーハWの厚さ方向
の中心Pから研削溝212の上側傾斜面212Aまでの
距離が変化してしまう。
【0069】そこで、前記ウェーハWの回転と同時にウ
ェーハWを軸方向に移動させ、これにより、常にウェー
ハWの厚さ方向の中心Pから研削溝212の上側研削溝
212Aまでの距離Qが一定になるように制御する。具
体的には、次のように制御する。厚さセンサ24による
測定結果から、回転角度45°、90°、135°、1
80°、225°、270°、315°のときにおける
ウェーハWの周縁の厚さT45、T90、T135 、T180
225 、T270 、T315 は既知である。したがって、ウ
ェーハWを45°、90°、135°、180°、22
5°、270°、315°回転させたときの、中心Pの
変位量H45、H90、H135 、H180 、H22 5 、H270
315 (角度0°のときの中心位置P0 に対する変位量
H)は予め求めることができる。
【0070】このことから、たとえばウェーハWを45
°回転させた場合は、ウェーハWをH45下降させれば、
ウェーハWの厚さ方向の中心から研削溝212の上側研
削溝212Aまでの距離Qは一定に保たれる。したがっ
て、各回転角度におけるウェーハWの変位Hを求め、こ
の変位Hを相殺するようにウェーハWを上下動させれ
ば、ウェーハWの中心Pから研削溝212の上側傾斜面
212Aまでの距離Qを一定に保ちながら研削すること
ができる。
【0071】なお、この際、ウェーハWは各回転角度間
を直線的に上昇又は下降させて、その軸方向の移動を制
御する。このように、回転と同時に上下方向の移動を制
御しながらウェーハWを1回転させて、ウェーハWの上
側の周縁全周に渡って面取り加工を行う。そして、同様
の方法で、ウェーハWの下側の周縁の面取り加工を行
う。この場合、ウェーハWの中心Pから研削溝212の
下側傾斜面212Bまでの距離Qが一定になるように研
削する。
【0072】以上説明したように、本実施の形態のウェ
ーハ面取り方法によれば、ウェーハWの厚さ方向の中心
Pから研削溝212の上側傾斜面212Aまでの距離Q
が一定になるように、又は、ウェーハWの厚さ方向の中
心Pから研削溝212の下側傾斜面212Bまでの距離
Qが一定になるように、ウェーハWの軸方向の移動を制
御しながら面取り加工する。この結果、図12に示すよ
うに、厚さが不均一なウェーハWであっても、ウェーハ
Wの厚さ方向の中心Pから上下の面取り面WCまでの距
離Qが一定になるように面取り加工される。そして、こ
のように加工されたウェーハWC を後のラッピング工程
でラッピング加工すれば、同図に点線で示すように、上
下の面幅Cが均一なウェーハWR に加工することができ
る(C1=C2 =C3 =C4 )。
【0073】このように、外周研削砥石210の研削溝
212が断面台形状であっても上述した実施の形態のよ
うに加工することにより、後のラッピング工程で上下の
面幅が均一なウェーハに加工することができる。なお、
この場合においても、上述した断面V字状の研削溝11
0を用いた面取り方法と同様にチャックテーブル100
の振れの影響を除去しながら、ウェーハWの軸方向の移
動を制御することができ、これにより、より高精度な加
工が可能になる。
【0074】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ウェーハの厚さ方向の中心が、常に砥石の溝の中央に位
置するように加工する。これにより、厚さが不均一なウ
ェーハであっても、上下均等に面取り加工することがで
きるようになる。そして、このように加工されたウェー
ハをラッピングすれば、上下の面幅が均一なウェーハを
加工することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ウェーハ面取り装置の構成を示す平面図
【図2】加工部の構成を示す側面図
【図3】加工部の構成を示す平面図
【図4】厚さ測定方法の説明図
【図5】ウェーハの厚さ方向の位置決め方法の説明図
【図6】回転角度θと変位量Hとの関係を示すグラフ
【図7】本発明に係るウェーハ面取り方法の作用の説明
【図8】チャックテーブルの振れ量の測定方法の説明図
【図9】第2の実施の形態に係るウェーハ面取り方法の
説明図
【図10】他の実施の形態の面取り方法の説明図
【図11】他の実施の形態の面取り方法の説明図
【図12】他の実施の形態の面取り方法の作用の説明図
【図13】従来のウェーハ面取り方法を説明する側面図
【図14】従来のウェーハ面取り方法の作用の説明図
【符号の説明】
10…ウェーハ面取り装置 20…厚さ測定部 22…測定テーブル 24…厚さセンサ 30…搬送部 32…トランスファーアーム 40…加工部 100…チャックテーブル 108…外周研削砥石 110…研削溝 M…研削溝の中央 P…ウェーハの厚さ方向の中心 W…ウェーハ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3C034 AA01 BB01 BB14 BB73 BB83 BB92 CA04 CB01 CB07 CB14 DD13 3C049 AA03 AA16 AB03 AB04 AB06 AC02 BA07 BA13 BB02 BC01 CA01 CB01 CB03

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周面に断面V字状の溝が形成された砥石
    を回転させ、該溝にチャックテーブルに保持されたウェ
    ーハの周縁を当接させて回転させることにより、該ウェ
    ーハの周縁を面取り加工するウェーハ面取り方法におい
    て、 前記砥石の溝に当接するウェーハの周縁の厚さ方向の中
    心が、前記砥石の溝の中央に位置するように、前記砥石
    と前記ウェーハとの軸方向の相対的な位置を調整しなが
    ら前記ウェーハを回転させて面取り加工することを特徴
    とするウェーハ面取り方法。
  2. 【請求項2】 面取り加工するウェーハの周縁の厚さを
    所定角度おきに測定し、 各測定点におけるウェーハの周縁の厚さ方向の中心位置
    を算出し、 前記算出結果に基づいて、前記砥石と前記ウェーハとを
    軸方向に相対的に移動させることにより、前記ウェーハ
    の周縁の厚さ方向の中心を前記砥石の溝の中央に位置さ
    せることを特徴とする請求項1記載のウェーハ面取り方
    法。
  3. 【請求項3】 所定の基準面に対する前記チャックテー
    ブルの外周の変位量を所定角度おきに測定し、該測定結
    果と前記算出結果に基づいて、前記砥石と前記ウェーハ
    とを軸方向に相対的に移動させることにより、前記ウェ
    ーハの周縁の厚さ方向の中心を前記砥石の溝の中央に位
    置させることを特徴とする請求項2記載のウェーハ面取
    り方法。
  4. 【請求項4】 均一厚さのマスターウェーハを前記チャ
    ックテーブルで保持し、 前記マスターウェーハの厚さ方向の中心が、前記砥石の
    溝の中央に位置するように位置合わせし、 回転する前記砥石の溝に前記マスターウェーハの周縁を
    当接させて回転させることにより、該マスターウェーハ
    の周縁を面取り加工し、 面取り加工された前記マスターウェーハの面幅を所定角
    度おきに測定し、 前記面幅の測定結果から演算により算出して、前記チャ
    ックテーブルの外周の変位量を得ることを特徴とする請
    求項3記載のウェーハ面取り方法。
  5. 【請求項5】 周面に断面台形状の溝が形成された砥石
    を回転させ、該溝の一方側の傾斜面にチャックテーブル
    に保持されたウェーハの一方側の周縁を当接させて回転
    させることにより、該ウェーハの一方側の周縁を面取り
    加工し、前記溝の他方側の傾斜面に前記チャックテーブ
    ルに保持されたウェーハの他方側の周縁を当接させて回
    転させることにより、該ウェーハの他方側の周縁を面取
    り加工して前記ウェーハの周縁を面取り加工するウェー
    ハ面取り方法において、 前記ウェーハの周縁の厚さ方向の中心から前記砥石の溝
    の傾斜面までの距離が一定になるように、前記砥石と前
    記ウェーハとの軸方向の相対的な位置を調整しながら前
    記ウェーハを回転させて前記ウェーハの周縁の両側を面
    取り加工することを特徴とするウェーハ面取り方法。
  6. 【請求項6】 面取り加工するウェーハの周縁の厚さを
    所定角度おきに測定し、 各測定点におけるウェーハの周縁の厚さ方向の中心位置
    を算出し、 前記算出結果に基づいて、前記砥石と前記ウェーハとを
    軸方向に相対的に移動させることにより、前記ウェーハ
    の周縁の厚さ方向の中心から前記砥石の溝の傾斜面まで
    の距離を一定にすることを特徴とする請求項5記載のウ
    ェーハ面取り方法。
  7. 【請求項7】 所定の基準面に対する前記チャックテー
    ブルの外周の変位量を所定角度おきに測定し、該測定結
    果と前記算出結果に基づいて、前記砥石と前記ウェーハ
    とを軸方向に相対的に移動させることにより、前記ウェ
    ーハの周縁の厚さ方向の中心から前記砥石の溝の傾斜面
    までの距離を一定にすることを特徴とする請求項6記載
    のウェーハ面取り方法。
  8. 【請求項8】 均一厚さのマスターウェーハを前記チャ
    ックテーブルで保持し、 前記マスターウェーハの厚さ方向の中心が、前記砥石の
    溝の傾斜面から一定距離に位置するように位置合わせ
    し、 回転する前記砥石の溝に前記マスターウェーハの周縁を
    当接させて回転させることにより、該マスターウェーハ
    の周縁を面取り加工し、 面取り加工された前記マスターウェーハの面幅を所定角
    度おきに測定し、 前記面幅の測定結果から演算により算出して、前記チャ
    ックテーブルの外周の変位量を得ることを特徴とする請
    求項6記載のウェーハ面取り方法。
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