JP3816437B2 - 多層配線板製造用配線基板、多層配線板製造用配線基板の製造方法および多層配線板 - Google Patents

多層配線板製造用配線基板、多層配線板製造用配線基板の製造方法および多層配線板 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多層配線板製造用配線基板、多層配線板製造用配線基板の製造方法および多層配線板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年の電子機器の高機能化並びに軽薄短小化の要求に伴い、電子部品の高密度集積化、さらには高密度実装化が進んできており、これらの電子機器に使用される半導体パッケージは、従来にも増して、益々、小型化かつ多ピン化が進んできている。
【0003】
従来の回路基板はプリント配線板と呼ばれ、ガラス繊維の織布にエポキシ樹脂を含浸させた積層板からなる、ガラスエポキシ板に貼り付けられた銅箔をパターニングした後、複数枚重ねて積層接着し、ドリルで貫通穴を開けて、この穴の壁面に銅メッキを行ってビアを形成し、層間の電気接続を行った配線基板の使用が主流であった。しかし、搭載部品の小型化、高密度化が進み、上記の配線基板では配線密度が不足して、部品の搭載に問題が生じるようになってきている。
【0004】
このような背景により、近年、ビルドアップ多層配線板が採用されている。ビルドアップ多層配線板は、樹脂のみで構成される絶縁層と、導体とを積み重ねながら成形される。ビア形成方法としては、従来のドリル加工に代わって、レーザ法、プラズマ法、フォト法等多岐にわたり、小径のビアホールを自由に配置することで、高密度化を達成するものである。層間接続部としては、ブラインドビア(Blind Via)やバリードビア(Buried Via:ビアを導電体で充填した構造)等があり、ビアの上にビアを形成するスタックドビアが可能な、バリードビアホールが特に注目されている。バリードビアホールとしては、ビアホールをメッキで充填する方法と、導電性ペースト等で充填する場合とに分けられる。一方、配線パターンを形成する方法として、銅箔をエッチングする方法(サブトラクティブ法)、電解銅メッキによる方法(アディティブ法)等があり、配線密度の高密度化に対応可能なアディティブ法が特に注目され始めている。
【0005】
一方、近年、小型、軽量化、多ピン化および高速信号伝送を実現させるために、配線の高密度化、ビアの小径化とともに層間絶縁層の薄膜化が求められている。しかしながら、従来のビルドアップ法のような逐次積層法では、層間絶縁層と配線を交互に形成していくため、生産性の向上が見込めないのが現状である。そこで、1層分の層間絶縁層と配線を予め形成した基板(以下、多層配線板製造用配線基板と呼ぶ)を全層分作製しておき、それらを一括積層して、多層配線板を得る一括積層法が注目され始めている。ここで一括積層工程では、ピンラミネート法が一般的に用いられるため、多層配線板製造用配線基板にピン挿入用の貫通孔を設ける必要がある。しかしながら、非常に薄い多層配線板製造用配線基板に貫通孔を設ける場合、加工工程中に多層配線板製造用配線基板に折れやシワが発生したり、積層工程中に貫通孔が変形したりするなどの問題がある。この問題は、層間絶縁層の薄膜化により、いっそう深刻になることが予想される。そこで、貫通孔を充填樹脂で補強して、ピンラミネート時のクラックを抑制する方法がある(例えば、特許文献1参照。)が、この方法によると、貫通孔補強用の工程が追加され好ましくない。
【0006】
【特許文献】
特開平05−175662公報(第2−4頁、第2図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであって、積層加工中に折れやシワの発生および、貫通孔の変形が少ない等の、ピン挿入安定性に優れたピンラミネート用貫通孔を有する多層配線板製造用配線基板、及びその製造方法、および、それを用いて得られる多層配線板を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明は、次の第(1)〜(2)項に記載の多層配線板製造用配線基板、第(3)〜(6)項に記載の多層配線板製造用配線基板の製造方法、及び第(7)項に記載の多層配線板を提供する。
(1) 導体回路および補強パターンが、絶縁層中に一方の面を露出して埋め込まれており、該絶縁層の、導体回路が露出している面と反対側の面上に、導体ポストが該絶縁層を貫通して形成され、該絶縁層の、導体回路が露出している面とは反対側の表面、および該導体ポスト表面が、接着剤層で覆われているとともに、該絶縁層および該接着剤層を貫通するピンラミネート用貫通孔が形成され、少なくとも、該ピンラミネート用貫通孔の周辺が該補強パターンで囲われていることを特徴とする、多層配線板製造用配線基板。
(2) 絶縁層の、補強パターンが露出している面と反対側の面上に、補強ポストが該絶縁層を貫通して形成されており、該補強ポストを貫通するピンラミネート用貫通孔が形成され、該ピンラミネート用貫通孔の周辺が該補強ポストで囲われている、第(1)項記載の多層配線板製造用配線基板。
(3) 導体回路と補強パターンとを、金属層と一方の面を接して絶縁層中に形成する工程と、金属層と接する面と反対側の導体回路面上に、導体ポストを絶縁層に貫通して形成する工程と、絶縁層の金属層と接する面と反対側の表面、および導体ポスト表面に、接着剤層と接着剤層表面に密着する支持基材とを形成する工程と、エッチングにより金属層を除去する工程と、絶縁層、接着剤層および補強パターンとを貫通するピンラミネート用貫通孔を形成する工程と、支持基材を剥離する工程とを、含んでなることを特徴とする、多層配線板製造用配線基板の製造方法。
(4) 補強パターンと導体回路とが、同一工程で形成される、第(3)項記載の多層配線板製造用配線基板の製造方法。
(5) 金属層と接する面と反対側の補強パターン上に、補強ポストを絶縁層に貫通して形成する工程と、該補強ポストを貫通するピンラミネート用貫通孔を形成する工程とを含む、第(3)項または第(4)項に記載の多層配線板製造用配線基板の製造方法。
(6) 補強パターンが、画像認識用パターンでもあり、該パターンにより位置合わせして、ピンラミネート用貫通孔が形成される第(3)項〜第(5)のいずれかに記載の多層配線板製造用配線基板の製造方法。
(7) 第(1)項または第(2)に記載の多層配線板製造用配線基板又は第(3)項〜第(6)項のいずれかに記載の製造方法により得られた多層配線板製造用配線基板を、ピンラミネート方式で積層して得られることを特徴とする多層配線板。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について説明するが、本発明はこれによって何ら限定されるものではない。
【0010】
図1および図2は、本発明の多層配線板製造用配線基板に関する製造方法の一例を説明するための図で、図2(l)は、本発明の多層配線板製造用配線基板の構造の例を示す断面図である。以下に、本発明の多層配線板製造用配線基板の製造方法について詳細に説明する。
【0011】
本発明の多層配線板製造用配線基板の製造方法としては、まず、金属層101上に、パターニングされためっきレジスト102を形成する(図1(a))。めっきレジスト102は、例えば、金属層101上に、紫外線感光性のドライフィルムレジストをラミネートし、ネガフィルム等を用いて選択的に露光し、その後、現像することにより形成することができる。また、液状レジストをカーテンコートやロールコータで塗布し、同様に露光・現像を行うことにより形成することもできる。
【0012】
金属層101の材質は、この製造方法に適するものであれば、どのようなものでも良いが、特に、使用される薬液に対して耐性を有するものであって、最終的にエッチングにより除去可能であることが必要である。そのような金属層101の材質としては、例えば、銅、銅合金、42合金、ニッケル等が挙げられる。金属層101の厚みは、この製造方法に適するものであれば、どのようなものでもよい。金属層101としては、金属板、金属箔等を用いることができる。特に、銅箔、銅板、銅合金板は、電解めっき品・圧延品を選択できるだけでなく、様々な厚みのものを容易に入手できるため、金属層101として使用するのに好ましい。
【0013】
次に、金属層101を電解めっき用リード(給電用電極)として、レジスト金属層103を電解メッキにより形成する。(図1(b))。この電解めっきにより、金属層101上のめっきレジスト102が形成されていない部分に、レジスト金属層103が形成される。
レジスト金属層103の材質は、この製造方法に適するものであればどのようなものでも良いが、特に、最終的に金属層101をエッチングにより除去する際に使用する薬液に対して耐性を有することが必要である。例えば、ニッケル、金、錫、銀、半田、パラジウム等が挙げられる。なお、レジスト金属層103を形成する目的は、金属層101をエッチングする際に使用する薬液により、導体回路104および補強パターン105がエッチングされるのを防ぐことである。例えば、金属層101の材質が銅(銅箔、銅板または銅合金板)で、導体回路104および補強パターン105の材質が銅の場合には、レジスト金属層103の材質として、金を選択するのが最も好ましい。レジスト金属層103の材質を金にすることで、金属層101をエッチングする際に用いるほとんどのエッチング液、一般的には、塩化第二鉄溶液、塩化第二銅溶液などに耐性を有するだけでなく、層間の金属接合時の半田濡れ性を確保しやすくなるという利点がある。また、レジスト金属層103の材質として、ニッケル、錫または半田を選択する方法もあるが、通常の酸系のエッチング液では溶解するため、アルカリ系のエッチング液、例えば、塩化アンモニウム溶液などを使用する必要があるという欠点があるものの、金と比べて低コストであるという利点もある。
【0014】
一方で、金属層101をエッチングする際に使用する薬液に対して、図1(c)に示す導体回路104および補強パターン105が耐性を有している場合は、このレジスト金属層103は不要である。また、レジスト金属層103は導体回路104および補強パターン105と同一のパターンである必要はなく、金属層101上にめっきレジスト102を形成する前に、金属層101の全面にレジスト金属層103を形成しても良い。その場合は、金属層101をエッチングにより除去した後、導体回路104および補強パターン105がエッチングされない薬液を用いて、レジスト金属層103をエッチングする必要がある。
【0015】
次に、金属層101を電解めっき用リード(給電用電極)として、導体回路104および補強パターン105を電解めっきにより形成する(図1(c))。この電解めっきにより、金属層101上のめっきレジスト102が形成されていない部分に、導体回路104および補強パターン105が形成される。
導体回路104および補強パターン105の材質としては、この製造方法に適するものであればどのようなものでも良いが、例えば、銅、ニッケル、金、錫、銀、パラジウム等が挙げられる。特に、導体回路104の材質を銅にすることで、低抵抗で安定した導体回路104が得られる。ここで、導体回路と補強パターンを別工程で形成することもできるが、上記の作製法のように、補強パターン105が導体回路104と同一工程で形成されると、補強パターンを形成するための単一工程が不要であるため好ましい。この場合、補強パターン105の厚みは導体回路104の厚みと同じか同等である。補強パターン105の厚みを調整する必要がある場合は、別の工程で形成する。補強パターン105の厚みとしては、補強強度、また、多層配線板製造用配線基板の積層工程における絶縁層106もしくは導体ポスト108との厚みとの関係により設定されるが、具体例としては、1μm以上、100μm以下が望ましい。
【0016】
次に、めっきレジスト102を除去し(図1(d))、続いて、上記で形成した導体回路104および補強パターン105上に絶縁層106を形成する(図1(e))。絶縁層106を構成する樹脂は、この製造方法に適するものであればどのようなものでも使用できる。また、絶縁層106の形成方法は、使用する樹脂に応じて適した方法で良く、樹脂ワニスを印刷、カーテンコート、バーコート等の方法で直接塗布したり、ドライフィルムタイプの樹脂を真空ラミネート、真空プレス等の方法で積層する方法が挙げられる。特に、ドライフィルムタイプの樹脂は取扱が容易であるだけでなく、生産性に優れるという利点がある。一方で、市販されている樹脂付銅箔(例えば、ビルドアップ多層配線板用)は入手が容易であり、真空ラミネート・真空プレスにより導体回路104および補強パターン105の凹凸を埋め込みながら成形し、最後に銅箔をエッチングすれば、絶縁層106の表面が導体回路104および補強パターン105の凹凸に影響されることなく、非常に平坦に形成することができる。また、絶縁層106の表面には銅箔表面の微細な粗化形状が転写されるため、図2(i)に示す接着剤層111との密着性を確保することができるという利点もある。
【0017】
絶縁層106に用いる樹脂には、熱可塑性樹脂でも熱硬化性樹脂でも使用できる。熱可塑性樹脂としては、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリエステルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンサルフィド、ポリキノリン、ポリノルボルネン、ポリベンゾオキサゾール、ポリベンゾイミダゾールなどの樹脂が使用できる。熱硬化性樹脂としては、エポキシ、フェノール、ビスマレイミド、ビスマレイミド・トリアジン、トリアゾール、ポリシアヌレート、ポリイソシアヌレート、ベンゾシクロブテンなどの樹脂が使用できる。上記の樹脂は単独で使用してもよく、複数を混合して使用しても良い。
【0018】
次に、上記で形成した絶縁層106にビア107を形成する(図1(f))。ビア107の形成方法は、この製造方法に適する方法であればどのような方法でも良く、レーザ、プラズマによるドライエッチング、ケミカルエッチング等が挙げられる。また、絶縁層106を感光性樹脂とした場合には、絶縁層106を選択的に感光し、現像することでビア107を形成することもできる。レーザによる開口では、絶縁層106が感光性・非感光性に関係なく、微細なビア107を容易に形成することができるので、有利である。レーザとしては、エキシマレーザ、UVレーザ、炭酸ガスレーザなどが使用できる。ビア107は、導体ポスト108形成と、補強ポスト109形成のために形成される。このうち、補強ポスト109用のビア107の直径は、ピンラミネート用貫通孔の直径よりも広くする必要がある。
【0019】
次に、金属層101を電解めっき用リード(給電用電極)として、導体ポスト108および、補強ポスト109を電解めっきにより形成する(図1(g))。この電解めっきにより、絶縁層106のビア107が形成されている部分に、導体ポスト108および、補強ポスト109が形成される。電解めっきにより導体ポスト108を形成する場合には、めっき電流密度や、めっき浴への添加剤を選択することによって、導体ポスト108の先端形状を平坦な形状から凸状まで自由に制御することができる。
導体ポスト108の材質としては、この製造方法に適するものであればどのようなものでも良く、例えば、銅、ニッケル、金、錫、銀、パラジウム等が挙げられる。特に、銅を用いることで、低抵抗で安定した導体ポスト108が得られる。
また、補強ポスト109を作製する工程は、導体ポスト108を作製する工程に含まれているため、新たな工程を加えることなく、補強ポスト109を得ることができる。
【0020】
次に、導体ポスト108および、補強ポスト109の先端表面に、接合用金属材料層110を形成する(図2(h))。接合用金属材料層110の形成方法としては、無電解めっきにより形成する方法、金属層101を電解めっき用リード(給電用電極)として電解めっきにより形成する方法、接合用金属材料を含有するペーストを印刷する方法が挙げられる。印刷による方法では、印刷用マスクを導体ポスト108および、補強ポスト109に対して精度良く位置合せする必要があるが、無電解めっきや電解めっきによる方法では、導体ポスト108および、補強ポスト109の表面以外に接合用金属材料層110が形成されることがないため、導体ポスト110の微細化・高密度化にも対応しやすい。特に、電解めっきによる方法では、無電解めっきによる方法よりも、めっき可能な金属が多種多様であり、また薬液の管理も容易であるため、非常に好適である。なお、補強ポスト109には、必ずしも接続用金属材料110は必要でない。その場合、電気めっきにより接合用金属材料110を形成する方法では、例えば、補強ポスト109表面に絶縁材料層を形成する等の方法で、接合用金属材料110の形成を防ぐことができる。
【0021】
接合用金属材料層110を形成する目的は、図4(a)を用いて説明すると、被接続層401の被接合部402と導体ポスト108bとを金属接合させることである。したがって、必ずしも導体ポスト108の表面に接合用金属材料層110を形成する必要があるわけではなく、被接合部402の表面に形成しても構わない。また、導体ポスト108そのものを接合用金属材料で構成すれば、被接合部402と導体ポスト108との金属接合は確保され、接合用金属材料層110は不要である。また、図4(a)中の多層配線板製造用配線基板117bのレジスト金属層103bそのものを接合用金属材料で構成すれば、当然、多層配線板製造用配線基板117aの接合用金属材料層110aは不要となる。以上のように接合用金属材料層110を形成する方法としては、▲1▼導体ポスト108(a,b,c,d)表面に接合用金属材料層110(a,b,c,d)を形成する方法、▲2▼被接合部402表面に接合用金属材料層を形成する方法、▲3▼導体ポスト108(a,b,c,d)そのものを接合用金属材料で形成する方法、▲4▼レジスト金属層103(b,c)を接合用金属材料で形成する方法等が挙げられ、これらは本発明に含まれるものとする。接合用金属材料層110の材質としては、被接続層401の被接合部402と金属接合可能な金属であればどのようなものでもよく、例えば、半田が挙げられる。半田の中でも、SnやIn、もしくはSn、Ag、Cu、Zn、Bi、Pd、Sb、Pb、In、Auの少なくとも二種からなる半田を使用することが好ましい。より好ましくは、環境に優しいPbフリー半田である。
【0022】
次に、支持基材112上に接着剤層111を形成した2層体(接着剤層111付き支持基材112)の接着剤層111面を、絶縁層106表面と接合用金属材料層110表面とを覆うように密着させることにより、多層配線板製造用配線基板113を得る(図2(i))。支持基材112上への接着剤層111の形成は、使用する樹脂に応じて適した方法で良く、樹脂ワニスを印刷、カーテンコート、バーコート等の方法で直接塗布したり、ドライフィルムタイプの樹脂を常圧ラミネート、真空ラミネート、常圧プレス、真空プレス等の方法で積層する方法が挙げられる。2層体の密着方法は、常圧ラミネート、真空ラミネート、常圧プレス、真空プレス等を用いることができる。接着剤層111に用いる樹脂としては、接着機能を有するものであれば、どのようなものでも良いが、特に、エポキシ、フェノール、ポリイミド、ポリアミドイミドなど、耐熱性と絶縁性が良好な樹脂を用いることが好ましい。また、多層配線板製造用配線基板113を得る方法としては、上記の方法以外に、接着剤層111および支持基板112を、逐次に形成する方法が挙げられる。即ち、絶縁層106表面と接合用金属材料層110表面を覆うように接着剤層111を形成し、続いて、接着剤層111を覆うように支持基材112を密着させる方法も用いることができる。
【0023】
支持基材112の材質は、この製造方法に適するものであれば、特にどのようなものでも良いが、特に、使用する薬液に耐性を有し、工程中に接着剤層111との界面に剥離を生じず、最終的には多層配線板製造用配線基板に損傷を与えることなく剥離が可能であることが必要である。その支持基材112には、熱可塑性樹脂フィルム、熱硬化性樹脂フィルムのいずれでも使用することができる。具体的には、ポリオレフィン系、ポリアミド系、ポリエーテル系、ポリカーボネート系、ポリエステル系、ポリウレタン系、フェノール系、アミノ系、エポキシ系、ポリイミド系、ポリサルホン系、ポリケトン系、シアネート系等の樹脂からなるフィルムが挙げられる。特に、線膨張係数が小さいポリイミド系フィルムを使用することが好ましい。また、より安価であり、各工程後における接着剤層111との離型性に優れるポリエステル系フィルムを使用することも好ましい。
【0024】
次に、金属層101をエッチングにより除去して多層配線板製造用配線基板114を得る(図2(j))。金属層101と導体回路104および補強パターン105との間にレジスト金属層103が形成されており、そのレジスト金属層103は、金属層101をエッチングにより除去する際に使用する薬液に対して耐性を有しているため、金属層101をエッチングしても、レジスト金属層103がエッチングされることがなく、結果的に導体回路104および補強パターン105がエッチングされることはない。金属層101の材質が銅、レジスト金属層の材質がニッケル、錫または半田の場合、市販のアンモニア系エッチング液を使用することができる。金属層101の材質が銅、レジスト金属層103の材質が金の場合、塩化第二鉄溶液、塩化第二銅溶液を含め、ほとんどのエッチング液を使用することができる。
【0025】
次に、多層配線板製造用配線基板114の補強パターン105および、補強ポスト109の部分に、ピンラミネート用貫通孔116を形成し、多層配線板製造用配線基板115を得る(図2(k))。貫通孔116の形成は、この製造方法に適するものであればどのような方法でもよく、ドリリング、パンチング等の方法が挙げられる。この工程において、補強パターンを画像認識用パターンとしておくことにより、位置合わせを補強パターン105の露出面側から画像認識により行い、貫通孔を開けることができるので好ましい。画像認識法では、反射式または透過式のどちらでも精度良く貫通孔を開けることができる。ここで、補強パターン105および、補強ポスト109があるために、貫通孔を形成する工程において、多層配線板製造用配線基板116に折れ、シワが入らず、良好な貫通孔を形成することができる。
【0026】
最後に、多層配線板製造用配線基板115を加熱乾燥し、支持基材112を接着剤層111から剥離して、多層配線板製造用配線基板117を得る(図2(l))。加熱乾燥により、金属層のエッチングや大気中放置によって多層配線板製造用配線基板115に含まれる水分を除去することができる。支持基材112の剥離方法は、どのような方法でもよいが、多層配線板製造用配線基板115を吸着冶具により吸着固定した状態で、剥離する方法が挙げられる。多層配線板製造用配線基板115を吸着固定しているため、支持基材112を剥離して得られる多層配線板製造用配線基板117には折れやしわが発生する心配がない。
【0027】
ここで、補強パターン105のパターンは、特に限定されることはなく、導体回路104に接触しなければ、自由なパターンとしてよい。図3(a)および図3(b)に補強パターンのパターンの一例を示す。図3(a)のように、貫通孔形成部分のみに補強パターン105を形成することができる。このパターンの場合、メッキ金属の使用量を少なくできる。また、図3(b)のように、導体回路104全体を囲うように補強パターン105を形成することができる。このパターンの場合、貫通孔の保護だけでなく、多層配線板製造用配線基板の全体を、積層工程における、折れ、シワから保護できる。更に、ピンラミネート用貫通孔形成前の補強パターン105は、例えば図3(a)の場合、図3(c)のように、パターンの全面に補強パターン105を形成してもよいが、図3(d)または(e)のように、ピンラミネート用貫通孔形成のための画像認識用パターンを有するパターンでもよい。この場合、画像認識精度良く、貫通孔を形成できるため好ましい。
【0028】
続いて、多層配線板の製造方法(一括積層方式)について、図4により詳細に説明する。図4(a)に示す工程は、図2(l)に示された多層配線板製造用配線基板117を使用した多層配線板の製造方法の例を説明するための図であり、図4(b)、および図4(c)は、本発明の多層配線板の構造の例を示す断面図である。
【0029】
まず、多層配線板製造用配線基板117a〜117dと被接続層401とを位置合わせする(図4(a))。位置合わせは、多層配線板製造用配線基板117a〜117dおよび被接続層401に、予め形成されているピンラミネート用貫通孔116aと、位置合わせ用ピン403aおよび403b等で位置合わせする方法等を用いることができる。ここで、貫通孔116周辺が補強パターン105および、補強ポスト109で補強されているために、貫通孔116の形状変形が防止され、位置合わせ精度が向上する。なお、図4(a)では、被接続層401として、多層配線板404または多層配線板406にリジッド性を持たせるために用いるFR−4等のコア基板を使用する例を示しているが、被接続層401の材質や構造は何ら限定されるものではない。
【0030】
最後に、多層配線板製造用配線基板117a〜117dおよび被接続層401を一括して加熱・加圧して、全層の接合用金属材料層を一括して溶融させて層間接続を行い、多層配線板404を得る(図4(b))。ここで、補強パターン(105a,b,c,d)および、補強ポスト(109a、b、c、d)は絶縁層(106a,b,c,d)に埋め込まれているため、補強パターン105および、補強ポスト109を残したままでも、支障なく一括積層することができる。一方、金属層101をエッチングして補強パターンを形成した場合には、補強パターンが絶縁層106に埋め込まれていないため、一括積層する際に、導体ポストが被接合部に届かず、結果的に多層配線板を得ることができない。したがって、補強パターンは、本発明の補強パターン105のように、絶縁層に埋め込まれている必要がある。加熱・加圧する方法としては、例えば真空プレスを用いて、接合用金属材料層(110a,b,c,d)が接着剤層(111a,b,c,d)を排除して、被接合部402と導体ポスト(108b,c)とを、また、レジスト金属層(103b,c)と導体ポスト(108a,d)とを、接合用金属材料層(110a,b,c,d)により金属接合するまで加熱・加圧し、さらに接着剤層(111a,b,c,d)を硬化させて、多層配線板製造用配線基板117a〜117dと被接続層401とを接着する方法が挙げられる。この多層積層板404は、このままでも良いが、例えば、切断部405aおよび切断部405bの部分で切断することにより、より小型化した多層配線板406を得ることが好ましい(図4(c))。図3(a)および図3(b)に、多層配線板製造用配線基板での導体回路露出面からの切断部301a〜301d、302a〜302dの例を示す。
【0031】
本発明の特徴は、多層配線板製造用配線基板が補強パターン105、より好ましくは更に補強ポスト109を有することであるが、この利点は以下の2点が挙げられる。
(1)多層配線板製造用配線基板のピンラミネート用貫通孔形成工程において、補強パターンを画像認識用パターンとして利用できる。
(2)多層配線板製造用配線基板の一括積層工程において、ピンラミネート用貫通孔の形状変形を防止できる。
以上のことにより、多層配線板製造用配線基板の層間の位置精度を高めることができる。
また、この補強パターン105および、補強ポスト109は、絶縁樹脂に埋め込まれているため、一括積層工程において、積層の障害にならない。
【0032】
【発明の効果】
本発明によれば、ピンラミネート用貫通孔形成の加工安定性に優れ、また、ピン挿入工程におけるピンラミネート用貫通孔の変形を抑制する多層配線板製造用配線基板を得ることができるだけでなく、それを用いることにより寸法安定性に優れた多層配線板を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態である多層配線板製造用配線基板の製造方法の一例を説明するための断面図である。
【図2】本発明の実施形態である多層配線板製造用配線基板の製造方法の一例を説明するための断面図である(図1の続き)。
【図3】本発明の実施形態である多層配線板製造用配線基板および、補強パターンの構造の一例を説明するための導体回路露出面図および断面図である。
【図4】本発明の実施形態である多層配線板製造用配線基板を用いた場合の、多層配線板の製造方法(一括積層方式)の一例を説明するための断面図である。
【符号の説明】
101:金属層
102:めっきレジスト
103、103b、103c:レジスト金属層
104、104a:導体回路
105、105a、105b、105c、105d:補強パターン
106、106a、106b、106c、106d:絶縁層
107:ビア
108、108a、108b、108c、108d:導体ポスト
109、109a、109b、109c、109d:補強ポスト
110、110a、110b、110c、110d:接合用金属材料層
111、111a、111b、111c、111d:接着剤層
112:支持基材
113、114、115、117、117a、117b、117c、117d:多層配線板製造用配線基板
116、116a:ピンラミネート用貫通孔
301a、301b、301c、301d、302a、302b、302c、302d、:切断部
303:ピンラミネート用貫通孔形成予定個所
401:被接続層
402:被接合部
403a、403b:位置合わせ用ピン
404、406:多層配線板
405a、405b:切断部

Claims (7)

  1. 導体回路および補強パターンが、絶縁層中に一方の面を露出して埋め込まれており、該絶縁層の、導体回路が露出している面と反対側の面上に、導体ポストが該絶縁層を貫通して形成され、該絶縁層の、導体回路が露出している面とは反対側の表面、および該導体ポスト表面が、接着剤層で覆われているとともに、該絶縁層および該接着剤層を貫通するピンラミネート用貫通孔が形成され、少なくとも、該ピンラミネート用貫通孔の周辺が該補強パターンで囲われていることを特徴とする、多層配線板製造用配線基板。
  2. 絶縁層の、補強パターンが露出している面と反対側の面上に、補強ポストが該絶縁層を貫通して形成されており、該補強ポストを貫通するピンラミネート用貫通孔が形成され、該ピンラミネート用貫通孔の周辺が該補強ポストで囲われている、請求項1記載の多層配線板製造用配線基板。
  3. 導体回路と補強パターンとを、金属層と一方の面を接して絶縁層中に形成する工程と、金属層と接する面と反対側の導体回路面上に、導体ポストを絶縁層に貫通して形成する工程と、絶縁層の金属層と接する面と反対側の表面、および導体ポスト表面に、接着剤層と接着剤層表面に密着する支持基材とを形成する工程と、エッチングにより金属層を除去する工程と、絶縁層、接着剤層および補強パターンとを貫通するピンラミネート用貫通孔を形成する工程と、支持基材を剥離する工程とを、含んでなることを特徴とする、多層配線板製造用配線基板の製造方法。
  4. 補強パターンと導体回路とが、同一工程で形成される、請求項3記載の多層配線板製造用配線基板の製造方法。
  5. 金属層と接する面と反対側の補強パターン上に、補強ポストを絶縁層に貫通して形成する工程と、該補強ポストを貫通するピンラミネート用貫通孔を形成する工程とを含む、請求項3または4に記載の多層配線板製造用配線基板の製造方法。
  6. 補強パターンが、画像認識用パターンでもあり、該パターンにより位置合わせして、ピンラミネート用貫通孔が形成される請求項3〜5のいずれかに記載の多層配線板製造用配線基板の製造方法。
  7. 請求項1または2記載の多層配線板製造用配線基板又は請求項3〜6のいずれかに記載の製造方法により得られた多層配線板製造用配線基板を、ピンラミネート方式で積層して得られることを特徴とする多層配線板。
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