JP3816225B2 - 手すり本体と取付用ブラケットとの結合構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、手すり本体と取付用ブラケットとの結合構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
長く伸びる手すり本体の中には、芯材を被覆層で被覆したものがある。このような手すり本体は、通常、芯材内に所定断面形状のスライド溝が形成されて、スライド溝内を外部に連通させる開口部が、手すり本体の周方向所定位置においてその長手方向全長に渡って伸びている。このような手すり本体を取付面に固定するための取付ブラケットとしては、取付面への取付部分となる取付部と、取付部から伸びる連結部と、連結部の先端部に形成されて前記スライド溝内にスライド自在に嵌合される嵌合部とを有するようにされることが多い。
【0003】
特開平9−151588号公報、特開平9−273283号公報には、上記嵌合部をスライド溝の長手方向に細長い形状として、上記開口部を通して嵌合部に取付けられた取付ねじの先端を芯材の上壁に押圧して、取付ブラケットと手すり本体とを固定するものが開示されている。これら公報に記載のものにあっては、取付ねじへの接近を、開口部を通して手すり本体の外部から行うことが可能なので、取付ねじによる固定終了後に芯材に対して被覆層を被覆することが可能なのは勿論のこと、芯材をあらかじめ被覆層で被覆した状態でもって、後に取付ねじによる固定作業を行うことも可能となる。また、上記嵌合部を、取付ブラケットの他の部分よりもスライド溝の長手方向に細長く形成しておくことにより、芯材の継ぎ目を跨いで、継ぎ目の各側に位置する一対の芯材に対する固定を一挙に行うことが可能になる。
【0004】
上述の取付ねじが取付けられる細長い嵌合部を、スライド溝の長手方向長さが短い取付ブラケットの他の部分と共に一体成形することは、鋳造あるいは大きな部材からの削り出しによるしかなく、コスト的に大きな問題となる。このため、前記特開平9−151588号公報に明記されているように、細長い嵌合部のみを他の部分と別体に形成して、固定具によって互いに一体化することが提案されている。より具体的には、ステンレス鋼により細長い棒状とされて、固定用孔が機械加工されたジョイントバー(連結杆)を、取付ブラケット本体の先端面に着座させた状態で、上方から固定ねじによってジョイントバーと取付ブラケット本体とを固定し、しかも固定ねじの頭部がジョイントバーの上面から突出しないように、上記固定用孔の上方開口端に座ぐり加工を行っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ジョイントバーを、取付ブラケット本体の先端面に着座させた状態で、固定ねじによって取付ブラケット本体に固定したものでは、ジョイントバーを取付ブラケットに押しつける方向の力を除いて、手すり本体に作用するほぼすべての方向の力が上記固定用ねじに作用することになり、固定ねじへの負担が大きくなって、耐久性等の点で好ましくない。とりわけ、取付ブラケット本体の先端部分は、手すり本体に形成された細幅の開口部を通るように形成される関係上、上記固定ねじが螺合される部分の断面積を十分大きく確保するのが難しくなるので、上述の問題が顕著になる。
【0006】
本発明は以上のような事情を勘案してなされたもので、その目的は、取付ブラケットを、細長いジョイントバーと取付ブラケット本体とによって構成する場合に、ジョイントバーと取付ブラケット本体との結合強度をより高めることのできるようにした手すり本体と取付用ブラケットとの結合構造を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明はその解決手法として次のようにしてある。すなわち、特許請求の範囲における請求項1に記載のように、
内部にスライド溝を構成する形状とされた芯材と、該芯材を被覆する被覆層とからなり、該スライド溝を外部へ連通させる開口部が周方向所定位置において長手方向に伸びるように形成された手すり本体と、
取付面への取付部分となる取付部と、該取付部より伸びる連結部と、該連結部の先端部に形成された先端嵌合部とを有する取付ブラケット本体と、
前記スライド溝の長手方向に細長い形状とされ、該スライド溝内にその長手方向に対してのみ相対変位可能に嵌合可能な断面形状とされ、しかも前記先端嵌合部が相対回転不能に嵌合される嵌合孔が形成されたジョイントバーと、
を備え、
前記先端嵌合部が前記嵌合孔から抜けないように前記取付ブラケット本体とジョイントバーとが連結され、
前記ジョイントバーには、前記開口部を通して前記手すり本体外部へ臨む取付孔が形成され、
前記取付孔に取付けられた取付ねじの先端が、前記芯材の上壁部内面を押圧しているようにしてある。上記解決手法を前提とした好ましい態様は、特許請求の範囲における請求項2〜請求項10に記載のとおりである。
【0008】
【発明の効果】
請求項1によれば、ジョイントバーと取付ブラケット本体とは、嵌合された状態で互いに連結されているので、この嵌合方向とは交差するあらゆる方向において強固に結合されることになり、ジョイントバーと取付ブラケット本体との結合強度の向上、ひいては手すり本体と取付ブラケットとの結合強度を高めることができる。
【0009】
請求項2によれば、複数の取付ねじを利用して、ジョイントバーつまり取付ブラケットと手すり本体との結合を十分高めることができ、また、継ぎ目の各側に位置する一対の芯材同士を1つのジョイントバーつまり1つの取付ブラケットを利用して結合することもできる。さらに、取付ねじに対する無理なねじ込み力は、切欠部によって適度に解放されて、ジョイントバーの割れ等を防止する上で好ましいものとなる。
【0010】
請求項3によれば、ジョイントバーを、押し出し成形を利用して、安価に大量生産することが可能となる。
請求項4によれば、段部にジョイントバーを着座させておくことにより、嵌合させる方向においてのジョイントバーの不必要な動きが段部により規制されるばかりでなく、嵌合方向におけるジョイントバーと取付ブラケット本体との位置決めも容易となる。
請求項5によれば、取付孔の加工が容易かつ安価となる。
【0011】
請求項6によれば、取付ねじを締めつけたときの反力を、芯材に形成された一対の反力受け部で受けることにより、取付ねじの締めつけ力を広く分散して受けることができる。
請求項7によれば、スライド溝形状として従来から多く用いられている形状のものとすること、つまり手すり本体を従来品のまま利用することができる。
【0012】
請求項8によれば、取付ブラケット本体を押し出し成形を利用して、容易かつ安価に得ることができる。
【0013】
請求項9によれば、ジョイントバーと取付ブラケット本体との不必要な相対変位を規制する上で好ましいものとなる。また、嵌合方向とは略直交する方向に伸びる固定具を利用して固定するので、ジョイントバーと取付ブラケット本体との結合強度、特にジョイントバーと取付ブラケット本体との嵌合抜け防止の上で好ましいものとなる。
【0014】
請求項10によれば、スプリングピンを用いることにより、ジョイントバーの外面に固定具としてのスプリングピンを露出しないようにさせることが容易であり、しかもスプリングピンのスプリング作用によってその抜け防止も合わせて得られることになる。勿論、スプリングピンを少なくとも2本用いてあるので、所定角度でもってジョイントバーと取付ブラケット本体とを確実に固定しておく上で好ましいものとなる。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1において、1は長く伸びる手すり本体、2はその取付ブラケットであり、手すり本体1は、取付ブラケット2を介して、廊下付近や階段付近等にある所定の取付面3に対して固定される。
【0016】
手すり本体1は、図2にも示すように、芯材11と芯材11を被覆する被覆層12とからなる。芯材11は、十分剛性を有する材質、例えば金属特にアルミニウム合金等の軽金属を押し出し成形することによりに形成されて、内部にスライド溝13を有している。被覆層12は、軟質、硬質あるいは半硬質の合成樹脂によって形成されて、外周形状はほぼ円形とされているが、特にその形状は問わないものである。そして、被覆層12で芯材11を被覆した状態において、スライド溝13が、開口部14を介して外部つまり被覆層12の外周面に連通(開口)されている。この開口部14は、手すり本体1の周方向所定位置において、その長手方向全長に渡って伸びている。
【0017】
スライド溝13の形状は、開口部14の一部を構成する部分を含めて、全体として十字形状とされている。すなわち、スライド溝13は、その中央部分に位置する正方形状の中央空間部15と、中央空間部の4つの側部に位置する4つの側方空間部16〜19とからなる。開口部14とは反対側に位置する部分が上部側方空間部16となり、開口部14と直交する方向に位置する部分が左右一対の側部側方空間部17、18となり、開口部14のスライド溝13側端部となる部分が下部側方空間部19となる。各側方空間部16〜19は、同一の長方形状とされており、その長辺が中央空間部15の各辺に平行となるように伸びている。そして、スライド溝13は、その中央空間部15の中心を中心として、90度毎の回転対称形状とされている。つまり、スライド溝13の形状は、図2時計方向に90度回転する毎に同じ形状となるようにされている。
【0018】
スライド溝13の形状について別の表現をすれば、次のようになる。すなわち、図2一点鎖線で示すように、中央空間部15よりも大きい正方形を考えたとき、この大きい正方形状の4隅を同じ小さな正方形状で埋めたときの形状が、スライド溝13の形状とされる。このようなスライド溝13を画成する芯材11は、その上壁部が符号11aで示され、左右一対の側壁が符号11bで示される。そして、底壁部分が符号11cで示されるが、開口部14の一部を構成している関係上、底壁部11cは左右に分かれるように構成されて、この左右に分かれた底壁部11cが、後述する反力受け部となる。なお、開口部14の開口幅(図2左右方向幅)は、上部側方空間部16、下部側方空間部19の幅と同じであり、開口部14の延長軌跡が、下部側方空間部19、中央空間部15、上部側方空間部16と丁度一致される。
【0019】
取付ブラケット2は、図3、図4にも示すように、本体(取付ブラケット本体)51とジョイントバー52との結合体として構成されている。本体51は、取付面3に対する取付部分となる取付部21と、取付部21から一体に伸びる連結部(脚部)22と、連結部22の先端部に形成された先端嵌合部23とを有する。取付部21は、取付面3に対して着座されるようにされて、固定ねじ24によって取付面3に固定される。そして、固定後は、取付部21がほぼ全体的に、固定ねじ24を含めて、カバー部材25によって覆われる。
【0020】
先端嵌合部23は、図6、図9にも示すように、全体として前後方向(図9左右方向)に部分的に薄くすることにより形成されている。つまり、先端嵌合部23の基端部分は、厚肉とされていて、先端嵌合部23の前側および後側にそれぞれ段部(係止段部)26が形成されている。本体51のうち、段部26よりも若干取付部21側寄りとなる部分は、その基本幅(図1左右方向幅)は、開口部14の開口幅とほぼ同じ(若干小さく)とされている。そして、先端嵌合部23は、上記基本幅よりも狭くされたものとなっている。なお、取付ブラケット2については、スライド溝13の長手方向の端面を側面とし、図1左右方向が厚さ方向となる前後面として表現してある。そして、先端嵌合部23には、図6に示すように、スライド溝13の長手方向となる方向に間隔をあけて、合計2つの連結用孔27が形成されている。
【0021】
ジョイントバー52は、特に図7、図8に詳細に示されるが、細長くされて断面略長方形状とされている。ジョイントバー52は、その長手方向略中間位置において、嵌合孔41が形成されている。この嵌合孔41は、前記先端嵌合部23の断面形状と相似形状の略長方形状とされて、当該先端嵌合部23ががたつきなく嵌合される大きさとされ、嵌合状態では相対回転不能とされる。勿論、ジョイントバー52は、段部26に係止されて、所定以上深く先端嵌合部23が嵌合されることが規制される。そして、先端嵌合部23の長さは、ジョイントバー52が段部26に着座した状態において、先端嵌合部23の先端が若干ジョイントバー52よりも上方へ突出するようにされている。
【0022】
ジョイントバー52には、さらに、2つの取付孔31が形成されている。この取付孔31は、嵌合孔41を挟んでジョイントバー52の長手方向端部に位置され、より具体的にはジョイントバー51の長手方向端面近くに位置されている。この取付孔31はそれぞれ、切欠部35を介して、ジョイントバー52の長手方向端面に開放されている。切欠部35は、取付孔31に対する連通部分は取付孔31の直径よりも小さい開口幅とされているが、上記端面に向うにつれて徐々に開口幅が大きくなるように設定されている。取付孔31には、タップねじからなる取付ねじ32が挿入されるが、取付孔31の内面は当初は平滑面とされていて、取付ねじ32をねじ込んでいくことによりねじ溝が加工されていくものとされる。すなわち、取付ねじ32のねじ溝のうち、その谷部分の径が取付孔31の内径とほぼ同じとされ(実施形態では取付孔31内径よりもわずかに小さく設定)る一方、ねじ山部分の外形が取付孔31の内径よりも若干大きく設定されている。これにより、取付ねじ32を取付孔31にねじ込んでいくことにより、取付孔31の内面にねじ溝が形成されていくことになる。なお、取付ねじ32のねじ込み進行に伴って、切欠部35が若干弾性変形つまり拡開される。
【0023】
ジョイントバー52にはさらに、本体51との連結用(結合用)となる連結用孔36が例えばドリル加工により形成されている。連結用孔36は、嵌合孔41の位置に対応して、ジョイントバー52の長手方向に間隔をあけて合計2つ形成されている。この連結用孔36は、先端嵌合部23に形成された連結用孔27に対応するもので、ジョイントバー52の嵌合孔41に先端嵌合部23を嵌合させて、ジョイントバー52が段部26に着座した状態で、両方の連結用孔27と36とが整合される。
【0024】
本体51とジョイントバー52とは、前記連結用孔27、36に圧入されるスプリングピン37によって結合される。このスプリングピン37は、先端嵌合部23と嵌合孔41との嵌合方向と直交する方向に伸びる固定具となるものである。そして、スプリングピン37の長さは、ジョイントバー52の前後幅(図1左右方向幅)と同じか若干短くされて、その各端がジョイントバー52の外面から露出しないようにされている。
【0025】
ジョイントバー52が本体51に結合された状態において、先端嵌合部23を含めてジョイントバー52が、スライド溝13内に、その端部開口部分から嵌合される。このとき、ジョイントバー52は、前記中央空間部15および一対の、前記側部側方空間部17、18にほぼがたつきなく嵌合されるものであり、先端嵌合部23の先端部分が上部側方空間部16内に位置される。勿論、この嵌合状態において、取付ブラケット2のジョイントバー52よりも基端側部分は、開口部14を通る状態になる。
【0026】
手すり本体1の取付に際しては、次のような手順で行われる。まず、本体51とジョイントバー52とが一体化されたものがあらかじめ用意され、また取付ねじ32を、取付孔31に対して、その先端がジョイントバー52の上面から露出しない程度にねじ込んでおく。さらに、手すり本体1は、あらかじめ工場等において、芯材11を被覆層12でもって被覆した状態のものが用意される。
【0027】
手すり本体1の端部側から、スライド溝13内に、ジョイントバー52部分が嵌合される。この後、取付ブラケット2の取付部21を、固定ねじ24によって取付面3の所定位置に固定した後、カバー部材25で取付部21を施蓋する。この後、取付ブラケット2と手すり本体1との相対位置(取付面3の所定位置に対する手すり本体1の相対位置)を決めた状態で、図1、図10に示すように取付ねじ32を芯材11の上壁部11aに強く圧着させればよい(開口部14を通して、ドライバ等の回転工具によって取付ねじ32のねじ込み作業を行う)。なお、図10では、手すり本体1が、芯材11、被覆層12を含めて、継ぎ足しを行って継ぎ目を有する場合としてあり、ジョイントバー52は、継ぎ目を跨いでいて、一方の取付ねじ32が一方の芯材11に作用し、他方の取付ねじ32が他方の芯材11に作用する場合を示してある。
【0028】
取付ねじ32の先端部が芯材11の上壁部11a内面を押圧することによって(上壁部11aに少なからず食い込む場合を含む)、ジョイントバー52つまり取付ブラケット2に対して手すり本体1がその長手方向に相対変位することが規制される。また、取付ねじ32の締めつけ力による反力を受けて、ジョイントバー52の下面が、反力受け部としての芯材11の底壁部11cに強く圧着され、これによっても取付ブラケット2に対して手すり本体1がその長手方向に相対変位することが規制される。
【0029】
なお、取付ねじ32は、スライド溝13に対してジョイントバー52部分を嵌合させた後に、取付孔31にねじ込むようにすることもできるが、この嵌合前にあらかじめ広い作業空間の中で取付ねじ32を取付孔31にねじ込んでおくことが好ましい。また、取付ねじ32を利用した手すり本体1と取付ブラケット2との結合を先に行った後、取付ブラケット2を取付面3に固定するようにしてもよい。
【0030】
ここで、本体51は、取付部21、連結部22、先端嵌合部23、段部26を含めて、押し出し成形により一体成形されている。図5に示すように、押し出し成形された押し出し成形品Wを、本体51の必要幅となる所定間隔L毎に切断していくことにより(切断線が符号Cで示される)、本体51の半完成品が得られる。得られた半完成品に対して、連結用孔27を機械加工し、また、固定ねじ24用のねじ孔33を機械加工することにより、最終的な本体51が得られる。先端嵌合部23や段部26部分は、上記半完成品の後に何ら後加工しなくてすむように、本体51の所定幅Lと同じ長さを有するようにされている。
【0031】
ジョイントバー52についても、嵌合孔41、取付孔31、切欠部35を含めて、押し出し成形されたものを、所定幅毎に切断することにより得ることができる。なお、押し出し方向は、図7上下方向であり、図8紙面直角方向となる。なお、取付孔31と連通した切欠部35を形成しておくことにより、取付孔31と切欠部35とを押し出し成形するための押し出し型の構成が容易となる(小径の取付孔31のみを押し出し成形するように押し出し型を構成するのが難しい。ただし、連結用孔36は、後の機械加工によって形成される。このような押し出しのために、また軽量化のために、本体51、ジョイントバー52はそれぞれ、アルミニウム合金により形成するのが好ましい。
【0032】
以上実施形態について説明したが、本発明はこれに限らず、例えば次のような場合をも含むものである。スライド溝13の形状とジョイントバー52の形状とは、スライド溝13の長手方向にのみスライド可能な嵌合関係を確保できるものであれば、適宜の形状を採択することができる。取付孔31(取付ねじ32)は、嵌合孔41を挟んで両側にそれぞれ、2個以上形成するようにしてもよい。また、取付孔31の内面には、あらかじめねじ溝を加工しておくこともできる。
【0033】
本体51とジョイントバー52とを連結する固定具として、ボルト(ねじ)等を用いてもよく、溶接によって固定することもできる。また、本体51とジョイントバー52とは、実施形態で示すようにほぼ直角の角度状態で連結する場合に限らず、例えば60度傾斜している等、傾斜状態での連結であってもよい。なお、本体51とジョイントバー52との連結を、回動ピンによる回転自在な連結としておくことも可能である(ジョイントバー52が、本体51に対して、図3紙面内において回動可能)。
【0034】
取付ブラケット2のうち、取付部21の形状や連結部22の形状は、実施形態に示すものとは異なる適宜の形状とすることができる。本発明の目的は明記されたものに限らず、実質的に好ましいあるいは利点として記載されたものを提供することをも暗黙的に含むものである。勿論、本発明は、手すり本体の取付方法(施工方法)として把握することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すもので、手すり本体の長手方向から見た一部断面してなる全体図。
【図2】図1に示される手すり本体の拡大断面図。
【図3】取付ブラケット本体とジョイントバーとの連結完了状態を示すもので、図4左方から見たときに相当する図。
【図4】取付ブラケット本体とジョイントバーとの連結完了状態を示すもので、図3左方から見たときに相当する図。
【図5】図3と同方向から取付ブラケット本体のみを見たときの図で、押し出し成形による形成をも合わせて説明する図。
【図6】先端嵌合部と段部とを示す斜視図。
【図7】ジョイントバーの正面図。
【図8】ジョイントバーを図7上方から見たときの図。
【図9】先端嵌合部とジョイントバーとの嵌合状態を示す断面図。
【図10】手すり本体と取付ブラケットとの結合状態を示すもので、手すり本体のみを断面して示す図。
【符号の説明】
1:手すり本体
2:取付ブラケット
3:取付面
11:芯材
11a:上壁部
11b:側壁部
11c:底壁部(反力受け部)
12:被覆層
13:スライド溝
14:開口部
15:中央空間部
16:上部側方空間部
17、18:側部側方空間部
19:下部側方空間部
21:取付部
22:連結部
23:先端嵌合部
26:段部
27:連結用孔
31:取付孔
32:取付ねじ
32a:取付ねじの頭部
35:切欠部
36:連結用孔
37:スプリングピン(固定具)
41:嵌合孔
51:取付ブラケット本体
52:ジョイントバー
W:押し出し成形品
L:切断間隔
C:切断線
Claims (10)
- 内部にスライド溝を構成する形状とされた芯材と、該芯材を被覆する被覆層とからなり、該スライド溝を外部へ連通させる開口部が周方向所定位置において長手方向に伸びるように形成された手すり本体と、
取付面への取付部分となる取付部と、該取付部より伸びる連結部と、該連結部の先端部に形成された先端嵌合部とを有する取付ブラケット本体と、
前記スライド溝の長手方向に細長い形状とされ、該スライド溝内にその長手方向に対してのみ相対変位可能に嵌合可能な断面形状とされ、しかも前記先端嵌合部が相対回転不能に嵌合される嵌合孔が形成されたジョイントバーと、
を備え、
前記先端嵌合部が前記嵌合孔から抜けないように前記取付ブラケット本体とジョイントバーとが連結され、
前記ジョイントバーには、前記開口部を通して前記手すり本体外部へ臨む取付孔が形成され、
前記取付孔に取付けられた取付ねじの先端が、前記芯材の上壁部内面を押圧している、
ことを特徴とする手すり本体と取付ブラケットとの結合構造。 - 請求項1において、
前記ジョイントバーに形成される取付孔が、前記嵌合孔を挟んで該ジョイントバーの長手方向各端部側にそれぞれ少なくとも1つ形成され、
前記ジョイントバーの長手方向各端部側においてもっとも端部寄りに位置する一対の取付孔がそれぞれ、該ジョイントバーの端面に向けて徐々に幅広くなるように形成された切欠部を介して該ジョイントバーの端面に開放されている、
ことを特徴とする手すり本体と取付用ブラケットとの結合構造。 - 請求項2において、
前記ジョイントバーが、前記嵌合孔と切欠部と該切欠部が連通する取付孔とを有する形状として押し出し成形されたものを所定幅に切断したものから形成されている、
ことを特徴とする手すり本体と取付用ブラケットとの結合構造。 - 請求項1において、
前記取付ブラケット本体には、前記先端嵌合部の基端部分において、該先端嵌合部よりも前側および後側共に厚くすることにより、該先端嵌合部が前記嵌合孔に嵌合されたときに前記ジョイントバーが着座される前後一対の段部が形成されている、
ことを特徴とする手すり本体と取付用ブラケットとの結合構造。 - 請求項1において、
前記取付孔の内面が平滑とされ、
前記取付ねじがタップねじとされて、該取付ねじを前記取付孔にねじ込んだときに、該取付孔の内面にねじ溝が形成される、
ことを特徴とする手すり本体と取付用ブラケットとの結合構造。 - 請求項1において、
前記芯材の形状が、前記開口部の前記スライド溝側の開口端付近に位置されて、前記取付ねじによって該芯材の上壁部内面を押圧したときに生じる前記ジョイントバーに対する反力を受ける左右一対の反力受け部を有するように設定されている、
ことを特徴とする手すり本体と取付用ブラケットとの結合構造。 - 請求項6において、
前記スライド溝の形状が、正方形状の中央空間部と、該中央空間部の上部、左右側部および下部に互いに同一の長方形状でかつ該中央空間部の1辺の長さよりも短い長辺に形成された1つの上部側方空間部、左右2つの側部側方空間部および前記開口部の一部を構成する1つの下部側方空間とを有して、該中央空間部と4つの側方空間部とを含めた全体の中空部分の形状が十字形状として形成され、
前記ジョイントバーの断面形状が、前記中央空間部と前記一対の側部側方空間部にほぼがたつきなく嵌合される長方形状とされ、
前記先端嵌合部の先端部が、前記上部側方空間部に位置される、
ことを特徴とする手すり本体と取付用ブラケットとの結合構造。 - 請求項4において、
前記取付ブラケット本体が、前記取付部と連結部と先端嵌合部と段部とを一体としてなる所定断面形状として押し出し成形されたものを、所定幅に切断したものから形成されている、
ことを特徴とする手すり本体と取付用ブラケットとの結合構造。 - 請求項1において、
前記取付ブラケット本体とジョイントバーとが、互いに所定の角度をなした状態で互いに相対変位しないように、前記先端嵌合部の前記嵌合孔に対する嵌合方向とは略直交する方向に伸びる固定具によって固定されている、
ことを特徴とする手すり本体と取付用ブラケットとの結合構造。 - 請求項9において、
前記固定具が、該ジョイントバーの長手方向に間隔をあけて配置された少なくとも2本のスプリングピンとされている、
ことを特徴とする手すり本体と取付用ブラケットとの結合構造。
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