JP3815574B2 - 多層プリント配線板の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、多層プリント配線板の製造方法に関し、詳細には絶縁層上に形成される導体層の密着性を改善する多層プリント配線板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の電子技術における配線の高密度化に伴い、プリント配線板としては複数の配線層を積層させた多層構造の配線板が使用されるようになってきている。このような多層プリント配線板としては、外層と称されるプリント配線板間に内層と称されるプリント配線板を接着層(Bステージプリプレグ)を介して挟み込んだ構造が一般的である。そして、該多層プリント配線板においては、一般に、上下の外層の配線層間を接続するスルーホールが形成されており、また近年では配線密度を向上させるために、内層が積層板である場合には内層の配線層間、あるいは内層の配線層と外層の配線層とを接続するブラインドバイアホールが形成されるようになり、その重要性が増している。
【0003】
上記ブラインドバイアホールを有する多層プリント配線板の製造方法としては、内層となる積層板にドリルによりブラインドバイアホールを形成するブラインド孔を開け、これをメッキすることによりブラインドバイアホールを有する積層板を形成し、このブラインドバイアホールを有する積層板に外層を積層プレスした後、スルーホールを形成するスルーホール孔を開け、メッキすることによりスルーホールを形成して多層プリント配線板を製造する方法(所謂積層プレス法)が挙げられる。
【0004】
また、他には下層の回路となる導体層上にフォトレジストを塗布して絶縁層を形成し、その絶縁層に露光、現像処理をすることによりブラインド孔を設け、さらにポストキュアを行い、その上にメッキすることにより上層の回路となる導体層と、その上層の導体層と下層の導体層とを接続するブラインドバイアホールとを形成して多層プリント配線板を製造する方法(所謂ビルドアップ法)も知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記積層プレス法においては、積層プレス工程が必要となるので生産設備が大掛かりとなり、またブラインド孔の開孔にドリルを使用するため生産性が低下するという問題点がある。さらに、積層する個々の配線板に形成するブラインドバイアホールのメッキとスルーホールのメッキとを別個に行わなくてはならないのでメッキ工程が増え、製造コストが高くなるという問題点もある。そして、上記のようにブラインドバイアホールとスルーホールのメッキを別個に行うと、外層の最外層の導体層はメッキ層が2層重なったものとなる。従って、エッチングして回路を形成するにあたっては、メッキ厚が厚いため(通常80μm以上)、ファインパターンの回路形成が困難になるという問題もある。また、ブラインドバイアホールを形成した積層板の積層プレス時に、積層板相互の接着剤機能を担うBステージプリプレグが溶融してブラインドバイアホールから外層にまで染み出し、染み出した樹脂の除去作業が別途必要となるという問題もある。
【0006】
一方、上記ビルドアップ法においては積層プレス法のような問題点はないが、フォトレジストからなる絶縁層とこの上にメッキにより形成した導体層との密着強度が小さいので(通常300g/cm以下)、パターン欠損や部品の剥離が生じるという問題点がある。これに対しては、メッキの前処理として、絶縁層の表面に対して過マンガン酸塩等により粗面化を行い、メッキアンカーを作成する方法が一般に用いられているものの、このようなメッキアンカーは非常に微細であるために、メッキにより形成した導体層と絶縁層との間に十分な密着強度を付与することができず、パターン欠損の発生を回避することは難しい。
【0007】
そこで、上記ビルドアップ工法においては、特公平5−65074号公報に示されるように、絶縁層インクとして酸化剤に溶けやすい予め硬化処理された耐熱性樹脂微粉末を含有するものを用い、該絶縁インクにより絶縁層を形成した後に酸化剤により処理して上記耐熱性樹脂微粉末を溶かし出し、絶縁層表面にメッキアンカーを形成し、導体層と絶縁層の密着性を向上させることも提案されている。
【0008】
しかしながら、この方法では、絶縁層インクに含有される硬化処理された耐熱性樹脂を用意するための処理コストがかかる、予め硬化処理された耐熱性樹脂は硬化が進んでいるため、溶解する際に重クロム酸等の強い酸化剤が必要である、絶縁層を硬化(ポストキュア)させる際の必要露光量が多く加熱時間も長くなるため生産性が必ずしもよくない等の不都合が生じる。また、溶解する際に強い酸化剤を使用するため、基板にダメージが生じたり、排水処理等にも問題が生じる。
【0009】
そこで本発明は、従来の実情に鑑みて提案されたものであり、ビルドアップ法を用いた多層プリント配線板及びその製造方法において、絶縁層とこの上にメッキにより形成する導体層との密着強度が改善され、パターン欠損や部品の剥離が解消された特性の良好な多層プリント配線板及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために本発明者等が鋭意検討した結果、絶縁層を反応性を制御できるような特定の組成物を用いて形成し、上記絶縁層の形成時から粗面化までの間に加熱処理を行って絶縁層を半硬化状態とした上で、この絶縁層表面を粗面化剤により粗面化することにより、絶縁層の表面を充分な粗さを有し、安定した粗面化形状とすることができることを見出した。また、本発明者等は、上記のように粗面化させた絶縁層上にメッキを行い、メッキ後に加熱処理を行う事により、絶縁層中の残留半硬化部分を硬化させて、メッキ層と接触する部分を接着剤として機能させ、絶縁層とメッキによる導体層との密着強度を向上させることができることを見い出した。
【0011】
すなわち、本発明は、第1の導体層上に絶縁層を形成し、上記絶縁層表面を粗面化した後、メッキを行い第2の導体層を形成する多層プリント配線板の製造方法において、上記絶縁層をカルボン酸付加アクリレート化合物と、加熱時の硬化反応速度が遅いエポキシ化合物の他、加熱時の効果反応の速度が速いエポキシ化合物、加熱時の硬化反応の速度が中程度のエポキシ化合物のうち少なくとも1種類以上のエポキシ化合物とを含有してなる組成物により形成し、該絶縁層形成から粗面化までの間に一度目の加熱処理を行い、かつメッキを行った後に二度目の加熱処理を行うことを特徴とするものである。ここでいう第1の導体層とは、図1に示すような多層プリント配線板において形成される導体層を上側から1層目,2層目,3層目と順次数えた場合に、2層目の導体層と5層目の導体層を指す。一方、第2の導体層は1層目の導体層と6層目の導体層を指す。
【0012】
本発明のように、絶縁層を形成する組成物中に加熱時の硬化反応の速度が遅い、すなわち硬化の遅いエポキシ化合物の他、加熱時の効果反応の速度が速いエポキシ化合物、加熱時の硬化反応の速度が中程度のエポキシ化合物のうち少なくとも1種類以上のエポキシ化合物を含有させれば、一度目の加熱処理では上記エポキシ化合物の中には未硬化状態のものが残るため、絶縁層は半硬化状態となる。そして、これを粗面化した場合には、表面上の未硬化状態のエポキシ化合物が除去されることとなり、凹凸面が形成され、絶縁層表面は良好な粗化面とされ、絶縁層表面にメッキアンカーが形成される。従って、この上にメッキにより第2の導体層を形成した場合、絶縁層と導体層の密着強度が向上される。そして、メッキを行った後に、二度目の加熱処理を行うと、残留していた未硬化状態のエポキシ化合物が完全に硬化され、絶縁層と導体層の密着強度が更に向上される。
【0013】
上記のように、絶縁層を形成する組成物中に、カルボン酸付加アクリレート化合物と加熱時の硬化反応の速度が遅いエポキシ化合物の他に、加熱時の硬化反応の速度が速いエポキシ化合物、加熱時の硬化反応の速度が中程度のエポキシ化合物のうち少なくとも1種類以上を含有させれば、一度目の加熱処理にて絶縁層を半硬化状態とする場合に、エポキシ化合物の硬化反応の速度差から硬化の比較的進んだ部分と硬化の進んでいない部分を短時間で作り出すことができ、メッキアンカーが短時間に形成される。
【0014】
このとき、上記絶縁層を形成する組成物中に含有されるカルボン酸付加アクリレート化合物は、アルカリ現像性を発現させるためのカルボン酸と光硬化させるためのアクリレートを兼ね備えた化合物で、本発明においては、通常のアルカリ現像型レジストインクに用いられているカルボン酸付加アクリレート化合物と同様の物を使用すれば良い。
【0015】
さらに、上記絶縁層を形成する組成物に含有される加熱時の硬化反応の速度が遅いエポキシ化合物、加熱時の硬化反応の速度が速いエポキシ化合物、加熱時の硬化反応の速度が中程度のエポキシ化合物としては以下に示すようなものが挙げられる。ただし、以下においては上記組成物をアルカリ現像型レジストインクと称することとする。
【0016】
ここでいう加熱時の硬化反応の速度とは、エポキシ化合物をアルカリ現像型レジストインク中に含有させて加熱した場合の反応速度を言い、このとき起こる反応として主に考えられる反応としては、カルボキシル基とエポキシ基、および水酸基とエポキシ基、およびエポキシ基同士の反応が挙げられる。
【0017】
そして、上記反応速度を評価する方法としては、以下のようなJIS C−2104に基づくゲル化試験法が挙げられる。
〔ゲル化試験法〕
先ず、カルボン酸付加アクリレート化合物100部に各エポキシ化合物をカルボン酸当量に対してエポキシ当量で等量配合したものに、ジシアンジアミド1部とカルビトールアセテート60部を配合し、3本ロールミルで練肉分散させて試料を作製する。次に、これらの試料を0.5g取り、日新化学社製GT−D型ゲル化試験器を用いて150℃におけるそれぞれのゲル化タイムの測定を行う。
【0018】
そして、本発明においては、上記ゲル化タイムを反応速度とし、各エポキシ化合物を反応速度(ゲル化タイム)により以下の3グループに区分して、加熱時の硬化反応の速度が遅いエポキシ化合物、加熱時の硬化反応の速度が中程度のエポキシ化合物、加熱時の硬化反応の速度が速いエポキシ化合物とした。
【0019】
すなわち、第1にゲル化タイムが9分以上であったものを加熱時の硬化反応の速度が遅いエポキシ化合物(グループA)とし、第2にゲル化タイムが5分以上,9分未満であったものを加熱時の硬化反応の速度が中程度のエポキシ化合物(グループB)とし、第3にゲル化タイムが5分未満であったものを加熱時の硬化反応の速度が速いエポキシ化合物(グループC)とした。
【0020】
上記加熱時の硬化反応の速度が遅いエポキシ樹脂(グループA)の具体例としては、油化シェル社製 エピコート1001,エピコート1004、大日本インキ化学工業社製エピクロン900,エピクロン1050、東都化成社製 エポトートYD−134、YD−011、ダウケミカル社製 D.E.R.661、チバガイギー社製アラルダイド6071、旭化成工業社製 AER−661、住友化学工業社製スミーエポキシELA−134,ESA−011等(何れも商品名)のフェノキシ型エポキシ化合物や、油化シェル社製 エピコートYL903,YL906、大日本インキ化学工業社製 エピクロン152,エピクロン1120、東都化成社製 エポトートYDB−400,YDB−500、ダウケミカル社製 D.E.R.511、チバガイギー社製 アラルダイド8011、旭化成工業社製AER−711,AER−755、住友化学工業社製 スミーエポキシELB−240,ESB−500等(何れも商品名)のブロム化エポキシ化合物、大日本インキ化学工業社製 エピクロンTSR−930,TSR−601、東都化成社製 エポトートYR−207,YR−450,YR−102等(何れも商品名)のゴム変性エポキシ化合物、或いは東都化成社製 エポトートYD−172(商品名)等のダイマー酸変性エポキシ化合物等が挙げられる。
【0021】
また、上記加熱時の硬化反応の速度が中程度のエポキシ化合物(グループB)の具体例としては、油化シェル社製 エピコート807,828、大日本インキ化学工業社製 エピクロン840、東都化成社製 エポートYD−128、ダウケミカル社製 D.E.R.331、チバガイギー社製 アラルダイドGY260、旭化学工業社製 AER331、住友化学工業社製 スミーエポキシELA−128等(何れも商品名)のビスフェノールA型エポキシ化合物や、油化シェル社製 エピコート154,181、大日本インキ化学工業社製 エピクロンN−740,N−865,N−665,N−695、東都化成社製 エポトートYDPN−638,YDCN−704、ダウケミカル社製 D.E.N.431,D.E.R.438,チバガイギー社製 アラルダイドEPN1138,ECN1235,ECN1299、日本化薬社製 RE−306,EPPN−201,EOCN−1020,EOCN−104S、旭化成工業社製 AER ECN−235,ECN−299、住友化学工業社製 スミーエポキシESCN−195X,ESCN−220等(何れも商品名)のノボラック型エポキシ化合物、或いは大日本インキ化学工業社製 エピクロン830、東都化成社製 エポトートYDF−170、チバガイギー社製 アラルダイドXPY306等(何れも商品名)のビスフェノールF型エポキシ化合物、油化シェル社製 YL−933、ダウケミカル社製 T.E.N.等(何れも商品名)のトリヒドロキシフェニルメタン型エポキシ化合物、または油化シェル社製 YX−4000、大日本インキ化学工業社製 EXA−1514等(何れも商品名)のビフェニル型エポキシ化合物、東都化成社製エポトートST−3000(商品名)等の水添ビスフェノールA型エポキシ化合物、油化シェル社製 エピコートE157S(商品名)等のビスAノボラック型エポキシ化合物等が挙げられる。
【0022】
さらに、上記加熱時の硬化反応の速度が速いエポキシ化合物(グループC)の具体例としては、油化シェル社製 エピコート604、東都化成社製 エポートYH−434、チバガイギー社製 アラルダイドMY720、住友化学工業社製 スミーエポキシELM−120等(何れも商品名)のグリシジルアミン型エポキシ化合物や、油化シェル社製 エピコートYL−931、チバガイギー社製 アラルダイド163等(何れも商品名)のテトラフェニロールエタン型エポキシ化合物、或いはチバガイギー社製 アラルダイドPT810、日産化学社製 TEPIC等(何れも商品名)の複素環式エポキシ化合物、チバガイギー社製 アラルダイドCY350(商品名)等のヒダントイン型エポキシ化合物、ダイセル化学工業社製 セロキサイド2021、チバガイギー社製 アラルダイドCY175,CY179等(何れも商品名)の脂環式エポキシ化合物等が挙げられる。
【0023】
また、上記グループA,B,Cのエポキシ化合物のアルカリ現像型レジストインク中の含有量は、グループAのみが含有される場合においては、カルボン酸付加アクリレート化合物の固形分100重量部に対して20〜220重量部とされることが好ましく、グループA及びBが含有される場合においては、カルボン酸付加アクリレート化合物の固形分100重量部に対してAが20〜200重量部、Bが1〜80重量部とされることが好ましく、グループA及びCが含有される場合においては、カルボン酸付加アクリレート化合物の固形分100重量部に対してAが20〜200重量部、Cが1〜80重量部とされることが好ましく、グループA及びB,Cが含有される場合においては、カルボン酸付加アクリレート化合物の固形分100重量部に対してAが20〜200重量部、Bが1〜70重量部、Cが1〜70重量部とされることが好ましい。
【0024】
さらに、上記グループAのエポキシ化合物は、上記のような様々な組み合わせにおいて、エポキシ化合物全体の総重量の30重量%以上を占める必要があり、50重量%以上とされることが好ましい。
【0025】
上記グループAのエポキシ化合物の含有量が、カルボン酸付加アクリレート化合物の固形分100重量部に対して20重量部未満、或いはエポキシ化合物全体の総重量の30重量%未満であると、一度目の加熱処理の後の未硬化状態のエポキシ化合物の量が少なく、粗面化を行っても、除去される表面上の未硬化状態のエポキシ化合物が少なく、絶縁層表面を良好な粗化面とすることが難しく、メッキアンカーを形成することが困難である。
【0026】
また、上記グループAのエポキシ化合物の含有量が、カルボン酸付加アクリレート化合物の固形分100重量部に対して220重量部よりも多いと、アルカリ現像が困難となり好ましくない。
【0027】
なお、本発明に用いるアルカリ現像型レジストインクには、公知慣用の光重合開始剤、光重合性モノマーを含有させても良く、必要に応じて公知慣用のフィラー、着色顔料、消泡レベリング剤、有機溶剤、エポキシ硬化剤も含有させても良い。
【0028】
さらに、上記アルカリ現像型レジストインクにより絶縁層を形成する方法としては、スクリーン印刷法やスプレー法、カーテンコート法等公知慣用の方法を使用する事ができる。
【0029】
また、本発明は、上記のような多層プリント配線板の製造方法において、絶縁層形成から粗面化までの間の一度目の加熱処理の温度T1が130℃≦T1≦170℃の範囲とされていても良く、メッキを行った後の二度目の加熱処理の温度T2が一度目の加熱処理の温度T1よりも高いものとされていても良い。
【0030】
なお、一度目の加熱処理条件は、温度T1が130℃の時60〜120分、170℃の時5〜20分程度が適当であり、好ましくは140℃〜160℃で15〜60分である。
【0031】
温度T1が130℃未満ではアルカリ現像型レジストインクの硬化が不十分となり、例えばスルーホールを形成しようとした場合に、ドリリング性(スミア、キズ)または金型を用いたパンチング孔開時のキズ等の問題が生じる。また、温度T1が170℃よりも高くなると、エポキシ化合物の硬化反応が短時間で進むため制御できず、未硬化状態のエポキシ化合物を残留させ、絶縁層を半硬化状態とすることができない。なお、プリント配線板に使用する基板の材料の種類にもよるが、基板の収縮、反りを考慮すると温度T1の上限は170℃近辺である。
【0032】
さらに、本発明は、上記のような多層プリント配線板の製造方法において、絶縁層表面の粗面化を酸化剤,アルカリ,有機溶剤のうちの少なくとも1種類以上を用いて行うものとしても良い。
【0033】
上記酸化剤としては、過マンガン酸カリウム、重クロム酸カリウム、濃硫酸等が挙げられ、上記アルカリとしては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられ、上記有機溶剤としては、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルオキシド(DMSO)等が挙げられる。
【0035】
【作用】
本発明の多層プリント配線板の製造方法においては、絶縁層をカルボン酸付加アクリレート化合物と加熱時の硬化反応の速度が遅い、すなわち硬化の遅いエポキシ化合物の他、加熱時の硬化反応の速度が速いエポキシ化合物、加熱時の硬化反応の速度が中程度のエポキシ化合物のうち少なくとも1種類以上のエポキシ化合物よりなる組成物により形成しており、これに一度目の加熱処理を行って半硬化状態とした後に、上記絶縁層表面を粗面化するため、表面上の未硬化状態のエポキシ化合物が除去されることとなり、凹凸面が形成され、絶縁層表面は良好な粗化面とされる。そして、この後、メッキを行い第2の導体層を形成した場合には、絶縁層と導体層の密着強度が向上される。さらに、メッキを行った後に、二度目の加熱処理を行うと、残留していた未硬化エポキシ化合物が完全に硬化され、絶縁層が完全に硬化されるため、絶縁層と導体層の密着強度が更に向上される。
【0036】
また、本発明は、上記のような多層プリント配線板の製造方法において、絶縁層を形成する組成物をカルボン酸付加アクリレート化合物と加熱時の硬化反応の速度が遅いエポキシ化合物の他、加熱時の硬化反応の速度が速いエポキシ化合物,加熱時の硬化反応の速度が中程度のエポキシ化合物のうち少なくとも1種類以上のエポキシ化合物を含有してなるものとしたので、一度目の加熱処理にて絶縁層を半硬化状態とする場合に、エポキシ化合物の加熱時の硬化反応の速度の差から、硬化の比較的進んだ部分と硬化の進んでいない部分が短時間で作り出され、粗面化が短時間で達成される。
【0038】
【実施例】
以下、本発明を適用した具体的な実施例について図面を参照しながら詳細に説明する。先ず、本実施例の多層プリント配線板の製造方法により製造される多層プリント配線板の構造について説明する。上記多層プリント配線板は、図1に示すように、積層基板1の上面に第1の絶縁層2を介して所定の配線パターンを有する1層目の導体層4(第2の導体層)が形成され、積層基板1の下面に第2の絶縁層3を介してやはり所定の配線パターンを有する6層目の導体層5(第2の導体層)が形成されるものである。
【0039】
上記積層基板1は、3枚の基板6,7,8が順次積層されて接合されたものである。そして、基板6の基板7との接合面の反対側の主面6aには所定の配線パターンを有する2層目の導体層9(第1の導体層)が形成され、基板6と基板7間には所定の配線パターンを有する3層目の導体層10が形成され、基板7と基板8間には所定の配線パターンを有する4層目の導体層11が形成され、基板8の基板7との接合面の反対側の主面8aには所定の配線パターンを有する5層目の導体層12(第1の導体層)が形成されており、上記積層基板1は、都合4層の導体層を有する積層基板とされている。従って、上記多層プリント配線板は6層の導体層を有する積層基板となる。
【0040】
また、上記多層プリント配線板には、1層目の導体層4のコネクション部4a,4層目の導体層11のコネクション部11a,6層目の導体層5のコネクション部5aを電気的に接続するスルーホール13が設けられている。上記スルーホール13は、第1の絶縁層2,積層基板1,第2の絶縁層3を貫通し、1層目の導体層4のコネクション部4aから6層目の導体層5のコネクション部5aまで各コネクション部4a,11a,5aの中央部を貫通するように設けられた孔部であり、孔部の周壁に導電材料が配され、各コネクション部4a,11a,5aを電気的に接続するものである。
【0041】
さらに、上記多層プリント配線板には、1層目の導体層4のコネクション部4bと2層目の導体層9のコネクション部9b、6層目の導体層5のコネクション部5bと5層目の導体層12のコネクション部12b、6層目の導体層5のコネクション部5cと5層目の導体層12のコネクション部12cを電気的に接続するブラインドバイアホール14,15,16が設けられている。これらブラインドバイアホール14,15,16も上記スルーホール13と略同様の構造で各コネクション部4b,9b間、コネクション部5b,12b間、コネクション部5c,12c間の電気的接続を図るものである。
【0042】
次に、本実施例の多層プリント配線板の製造方法について説明する。本実施例の多層プリント配線板の製造方法は、基本的にはビルドアップ工法に従うものである。ただし、以下の説明においては、スルーホール13、ブラインドバイアホール14,16の形成部分に限定して説明する。
【0043】
本実施例の多層プリント配線板の製造方法においては、先ず、図2に示すように、積層基板21の両面に銅箔を形成した後、所定の配線パターンを有する2層目,5層目の導体層22,23(第1の導体層)を形成する。このとき、上記2層目,5層目の導体層22,23は、それぞれコネクション部22b,23cを有するものとされている。ただし、上記積層基板21は、図示を省略する3枚の基板が積層され、各基板間に所定の配線パターンを有する3層目,4層目の導体層が形成されるものである。
【0044】
次に、図3に示すように、積層基板21の2層目,5層目の導体層22,23(第1の導体層)上にアルカリ現像型レジストインクをスクリーン印刷法やスプレー法,カーテンコート法により塗布し、絶縁層24,25を形成する。上記アルカリ現像型レジストインクは、前述のように、カルボン酸付加アクリレート化合物と、加熱時の硬化反応の速度が遅いエポキシ化合物の他、加熱時の硬化反応の速度が速いエポキシ化合物,加熱時の硬化反応の速度が中程度のエポキシ化合物のうち少なくとも1種類以上のエポキシ化合物が含有されてなるものである。また、上記加熱時の硬化反応の速度が遅いエポキシ化合物,加熱時の硬化反応の速度が中程度のエポキシ化合物,加熱時の硬化反応の速度が速いエポキシ化合物の加熱時の硬化反応の速度について、その具体例についても前述の通りである。
【0045】
そして、図4に示すように、上記絶縁層24,25のコネクション部22b,23cに対応する位置に、写真法によってブラインドバイアホールを形成するためのブラインド孔26,27をそれぞれ設ける。上記のようなブラインド孔26,27の形成方法としては、フォトツールを介して露光し、現像を行って所望の孔を開ける写真法を挙げることができる。また、レーザー光で孔を開けてもよく、サンドブラストで開けてもよい。
【0046】
続いて、ポストキュアとよばれる一度目の加熱処理を行い、このときの温度,時間条件を制御することにより絶縁層24,25を半硬化状態とする。ここでいう半硬化状態とは、絶縁層24,25を後工程においてドリリングできる程度の硬化状態から後工程の粗面化によって十分な凹凸が得られる範囲の硬化状態を指す。なお、この際の加熱温度,時間の条件は前述の通りである。
【0047】
本実施例においては、絶縁層24,25を構成するアルカリ現像型レジストインクとして、上記のように少なくとも加熱時の硬化反応の速度が遅いエポキシ化合物を含有するものを使用していることから、一度目の加熱処理後、絶縁層24,25の中に未硬化状態の加熱時の硬化反応の速度が遅いエポキシ化合物28,29が残るために、上記絶縁層24,25は半硬化状態となる。そして、アルカリ現像型レジストインクに加熱時の硬化反応の速度が中程度のエポキシ化合物,加熱時の硬化反応の速度が速いエポキシ化合物を含有するので、エポキシ化合物の反応性の差から硬化の比較的進んだ部分と硬化の進んでいない部分を短時間で作り出すことができ、半硬化状態が短時間で得られる。
【0048】
次に、図4中に示すように、絶縁層24,積層基板21,絶縁層25を貫通するようなスルーホールを形成するためのスルホール孔30を形成する。上記スルーホール孔30は、通常はドリル(ドリル径0.2〜0.4mm程度)で孔を開けて形成すればよいが、金型を用いてパンチで開けてもよく、またレーザー光で孔を開けてもよい。
【0049】
そして、図5に示すように、絶縁層24,25の表面24a,25aの粗面化を行う。本実施例においては、粗面化剤を用いて絶縁層24,25の表面24a,25a近傍の未硬化状態のエポキシ化合物28,29を溶かし出して粗面化を行う。上記粗面化剤としては、前述のように、過マンガン酸カリウム、重クロム酸カリウム、濃硫酸等の酸化剤、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルオキシド(DMSO)等の有機溶剤等が挙げられる。
【0050】
ここでは、粗面化剤として酸化剤を使用する例を示す。粗面化を行うに際し、先ず、絶縁層24,25をジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ピリジン等を用いて膨潤させる。次いで、膨潤させた絶縁層24,25の表面24a,25aを過マンガン酸カリウム,重クロム酸カリウム,濃硫酸等の酸化剤により粗面化する。
【0051】
本実施例においては、半硬化状態とされている絶縁層24,25に粗面化を行い、絶縁層24,25の表面24a,25a近傍の未硬化状態のエポキシ化合物28,29を溶かし出して除去することから、絶縁層24,25の表面24a,25aが安定して図5中に示すように凹凸面化され、良好に粗面化される。すなわち、表面24a,25aには十分な深さを有するメッキアンカーが形成されることとなる。なお、上述のように、絶縁層24,25を形成するアルカリ現像型レジストインクに加熱時の硬化反応の速度が中程度のエポキシ化合物,加熱時の硬化反応の速度が速いエポキシ化合物を含有する場合においても、安定して良好な粗化面を形成することが可能である。
【0052】
また、本実施例においては、未硬化状態の加熱時の硬化反応の速度が遅いエポキシ化合物28,29を溶かし出すために、比較的弱い酸化剤での処理が可能となり、基板へのダメージが比較的少なくなり、排水処理にも問題が生じにくい。
【0053】
次に、図6に示すように、絶縁層24,25の表面24a,25a上にメッキを行い、メッキ層31を形成する。上記メッキ層31は、ブラインド孔26,27及びスルホール孔30内の全面を覆うように形成される。なお、上記メッキ層31は、常法に従って無電解メッキを行って形成すればよいが、無電解メッキと電解メッキとを併用して形成しても良い。
【0054】
ところで、従来においては、絶縁層を構成するアルカリ現像型ソルダーンジストインクとして加熱時の硬化反応の速度が速いエポキシ化合物を含有するものを使用していたために、上記のように絶縁層を半硬化状態とすることが困難であり、粗面化を行っても、安定して良好な粗化面を形成することが難しく、この上にメッキにより導体層を形成しても絶縁層と導体層の密着強度を確保することが難しかった。
【0055】
しかしながら、本実施例においては、上記のように絶縁層24,25の表面24a,25aが安定して良好に粗面化されており、メッキアンカーが形成されていることから、上記のようにメッキによりメッキ層31を形成した場合、絶縁層24,25とメッキ層31間の密着強度を向上させることが可能となる。
【0056】
この後、絶縁層24,25を完全に硬化させて該絶縁層24,25とメッキ層31間の密着を更に強固なものとし、実用に耐え得るものとする。すなわち、絶縁層24,25に残っている未硬化状態のエポキシ化合物28,29を二度目の加熱処理(アニール処理)により完全に硬化させ、絶縁層24,25とメッキ層31間の接着剤として機能させ、密着強度を向上させる。上記加熱処理の温度T2としては、140℃以上が好ましく、一度目の加熱処理の温度T1よりも高い温度であることがより好ましい。
【0057】
次に、常法に従って、絶縁層24の表面24a側及び絶縁層25の表面25a側のメッキ層31に所定の配線パターンを形成し、図7に示すように1層目の導体層32(第2の導体層)及び6層目の導体層33(第2の導体層)を形成する。上記1層目の導体層32は、スルーホール孔30上に設けられるコネクション部32a、ブラインド孔26上に設けられるコネクション部32bを有するものであり、6層目の導体層33は、スルーホール孔30上に設けられるコネクション部33a、ブラインド孔27上に設けられるコネクション部33cを有するものである。
【0058】
このとき、上述のように、スルーホール孔30の内壁にもメッキ層31が形成されており、その結果、1層目の導体層32のコネクション部32a、6層目の導体層33のコネクション部33a間はスルーホール孔30内のメッキ層31により電気的に接続されることとなり、スルーホール34が形成される。なお、積層基板21中の図示しない4層目の導体層にもコネクション部が設けられており、これとも電気的に接続されていることは言うまでもない。
【0059】
一方、ブラインド孔26においても、内壁にメッキ層31が形成されており、その結果、1層目の導体層32のコネクション部32bと2層目の導体層22のコネクション部22b間はブラインド孔26内のメッキ層31により電気的に接続されることとなり、ブラインドバイアホール35が形成される。また、ブラインド孔27においても同様であり、6層目の導体層33のコネクション部33cと5層目の導体層23のコネクション部23cを電気的に接続するブラインドバイアホール36が形成される。従って、図1に示されるような多層プリント配線板が完成される。
【0060】
なお、本実施例においては、積層基板上に絶縁層,導体層を設ける例について述べたが、積層基板の代わりに片面基板或いは両面基板を使用しても同様の効果が得られることは言うまでもない。
【0061】
本実施例の多層プリント配線板の製造方法により多層プリント配線板を製造すれば、絶縁層を構成するアルカリ現像型レジストインクを加熱時の硬化反応の速度が遅いエポキシ化合物を含有するものとしていることから、一度目の加熱処理においては絶縁層は半硬化状態となり、該絶縁層の粗面化を行った場合においては、絶縁層表面近傍の未硬化状態のエポキシ化合物を溶かし出すこととなるため、安定して良好な粗化面が形成され、十分な深さを有するメッキアンカーが形成される。従って、この上にメッキ層を形成した場合においては、絶縁層とメッキ層(導体層)の密着強度が向上される。さらに、メッキ後の二度目の加熱処理により未硬化状態のエポキシ化合物を硬化させることにより、絶縁層と導体層との密着強度をより向上させることができ、パターン欠損や部品の剥離が解消される。
【0062】
また、本実施例の多層プリント配線板の製造方法により多層プリント配線板を製造すれば、その製造設備は既存のプリント配線板の製造設備で足り、特殊な設備は不要である。さらには、本実施例においては、絶縁層の粗面化の際に強い粗面化剤を必要とせず、比較的弱い粗面化剤にて処理できることから、多層プリント配線板を構成する基板へのダメージが少なくて済み、また排水処理等の問題も生じにくい。
【0063】
さらにまた、本実施例の多層プリント配線板の製造方法によれば、ビルドアップ法により多層プリント配線板を製造するので、従来の積層プレス法のような、積層プレス工程を必要とせず、生産設備を縮小できる。そして、ドリルを使用することなくブラインドバイアホールを形成するためのブラインド孔を形成できるので、大幅に生産性を向上させることができ、製造コストを低下させることが可能となる。さらに、ブラインドバイアホールのメッキとスルーホールのメッキとを同時に行うことができるので、これによっても製造コストを低下させることができる。しかも、最外層の導体層(本実施例においては1層目,6層目の導体層)を構成するメッキ層が1層となりその厚さを薄くできることから、ファインパターンの回路形成が可能となる。
【0064】
次に、本実施例の効果を確認すべく、以下のような実験を行った。
【0065】
実験例1
本実験例においては、本実施例の多層プリント配線板の製造方法に従って多層プリント配線板を製造し、導体層と絶縁層の密着強度及びパターン欠損の有無について調査した。
【0066】
先ず、絶縁層を形成するアルカリ現像型レジストインクの製造を行った。そして、最初にアルカリ現像型レジストインクに使用するカルボン酸付加アクリレート化合物(以下、化合物Aと略する。)の合成を行った。すなわち、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(商品名;エピクロンN−695 大日本インキ化学工業社製)をカルビトールアセテートに溶解した後、当量のアクリル酸を反応させて感光基の付与を行い、次にこの反応で生成した2級の水酸基に対して70モル%のヘキサヒドロ無水フタル酸を反応させてアルカリ可溶性の感光性樹脂であるカルボン酸付加アクリレート化合物(化合物A)を製造した。なお、上記化合物Aの固形分は70重量%であった。
【0067】
次に、上記化合物Aを用いて以下に示すようなアルカリ現像型レジストインクの実施サンプル1,2,3,4と比較サンプル1,2,3を製造した。
【0068】
<実施サンプル1の製造>
化合物A50.0部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(商品名KAYARAD DPHA;日本化薬社製)8.0部、硫酸バリューム(商品名BARIFINE BF−10;堺化学工業社製)15.0部、2−メチル−l−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリンプロパノン−1(2−Methyl−l−〔4−(methylthio)phenyl〕−2−morholinopropanone−1)(商品名Irgaoure907;チバガイギー社製)4.0部、ジシアンジアミド1.0部、フタロシアニングリーン0.5部、カルビトールアセテート11.5部、およびエポキシ化合物として前述のグループA(加熱時の硬化反応の速度が遅いエポキシ化合物)のゴム変性エポキシ化合物(商品名エピクロンTSR−601;大日本インキ化学工業社製)25.0部を配合して予備混合後、3本ロールミルで練肉分散を行いアルカリ現像型レジストインク組成物である実施サンプル1を得た。すなわち、実施サンプル1には加熱時の硬化反応の速度が遅いエポキシ化合物のみが含有される。
【0069】
<実施サンプル2の製造>
実施サンプル1のエポキシ化合物の配合部分をグループAのビスフェノールA型エポキシ化合物(商品名エピコート1001;油化シェル社製)10.0部とグループAのゴム変性エポキシ化合物(商品名エピクロンTSR−601;大日本インキ化学工業社製)15.0部に置き換えて配合した以外は、実施サンプル1に準じて製造を行い、実施サンプル2を得た。すなわち、実施サンプル2には加熱時の硬化反応の速度が遅いエポキシ化合物のみが含有される。
【0070】
<実施サンプル3の製造>
実施サンプル1のエポキシ化合物の配合部分を前述のグループC(加熱時の硬化反応の速度が速いエポキシ化合物)の脂環式エポキシ化合物(商品名セロキサイド2021;ダイセル化学工業社製)10.0部とグループAのゴム変性エポキシ化合物(商品名エピクロンTSR−601;大日本インキ化学工業社製)15.0部に置き換えて配合した以外は、実施サンプル1に準じて製造を行い、実施サンプル3を得た。すなわち、実施サンプル3には加熱時の硬化反応の速度が遅いエポキシ化合物と加熱時の硬化反応の速度が速いエポキシ化合物が含有される。
【0071】
<実施サンプル4の製造>
実施サンプル1のエポキシ化合物の配合部分をグループCの複素環式エポキシ化合物(商品名アラルダイドPT810;チバガイギー社製)5.0部、と前述のグループB(加熱時の硬化反応の速度が中程度のエポキシ化合物)のビフェニル型エポキシ化合物(商品名EXA−1514;大日本インキ化学工業社製)5.0部、とグループAのビスフェノールA型エポキシ化合物(商品名エピコート1001;油化シェル社製)15.0部に置き換えて配合した以外は、実施サンプル1に準じて製造を行い、実施サンプル4を得た。すなわち、実施サンプル4には加熱時の硬化反応の速度が遅いエポキシ化合物と加熱時の硬化反応の速度が速いエポキシ化合物,加熱時の硬化反応の速度が中程度のエポキシ化合物が含有される。
【0072】
<比較サンプル1の製造>
実施サンプル1のエポキシ化合物の配合部分をグループCの複素環式エポキシ化合物(商品名TEPIC;日産化学社製)25.0部単独に置き換えた以外は、実施サンプル1に準じて製造を行い、比較サンプル1を得た。すなわち、比較サンプル1には加熱時の硬化反応の速度が速いエポキシ化合物のみが含有される。
【0073】
<比較サンプル2の製造>
実施サンプル1のエポキシ化合物の配合部分をグループBのビスフェノールA型エポキシ化合物(商品名エピコート828;油化シェル社製)10.0部とグループBのノボラック型エポキシ化合物(商品名エピクロンN−865;大日本インキ化学工業社製)15.0部に置き換えて配合した以外は、実施サンプル1に準じて比較サンプル1を得た。すなわち、比較サンプル2には加熱時の硬化反応の速度が中程度のエポキシ化合物のみが含有される。
【0074】
<比較サンプル3の製造>
実施サンプル1のエポキシ化合物の配合部分をグループCの複素環式エポキシ化合物(商品名アラルダイドPT810;チバガイギー社製)5.0部、とグループBのビスフェノールA型エポキシ化合物(商品名エピコート828;油化シェル社製)15.0部とグループAのビスフェノールA型エポキシ化合物(商品名エピコート1001;油化シェル社製)5.0部に置き換えて配合した以外は、実施サンプル1に準じて製造を行い、比較サンプル3を得た。すなわち、比較サンプル3には加熱時の硬化反応の速度が遅いエポキシ化合物と加熱時の硬化反応の速度が速いエポキシ化合物,加熱時の硬化反応の速度が中程度のエポキシ化合物が含有される。
【0075】
そして、上記実施サンプル1〜4及び比較サンプル1〜3を用い、本実施例の多層プリント配線板の製造方法に従って多層プリント配線板の製造を行った。ただし、この場合、上述の積層基板の代わりに片面基板を使用し、片側2層の多層プリント配線板を製造することとした。なお、上記片面基板としては、絶縁層の厚さが0.6mm、銅箔の厚さが35μmの基板(東芝ケミカル社製、TCL−551(商品名))を使用した。
【0076】
先ず、片面基板の銅箔により2層目の導体層(第1の導体層)を形成した。すなわち、銅箔の表面をバフ及びスクラブにより整面し、銅箔の全面にそれぞれドライフィルム(旭化成工業社製、サンフォートAQ5044(商品名))を貼り合わせ、次いでパターンフィルムを介して露光機(オーク社製、HMW−551D(機種名))により露光し、3%炭酸ソーダで30℃で60秒間現像し、塩化第2鉄溶液でエッチングし、3%苛性ソーダでドライフィルムを剥離して、配線ラインの幅100μm,配線ライン間の距離100μmの所定の配線パターンを有する2層目の導体層(第1の導体層)を形成した。
【0077】
次いで2層目の導体層の表面をバフ及びスクラブにより整面し、2層目の導体層上に絶縁層を形成した。すなわち、上述の実施サンプル1〜4及び比較サンプル1〜3の各サンプルをテトロン80メッシュのスクリーン版を用いて、スクリーン印刷法により2層目の導体層上に塗布した。なお、印刷機としては、ニューロング社製 LS−50(機種名)を用いた。そして、上記絶縁層を指触乾燥させるために、ボックスオーブン(タバイエスペック社製 PHH−200(機種名))にて、70℃,20分の条件で処理した。
【0078】
その後、絶縁層のブラインドバイアホール形成位置に直径0.2mmのブラインド孔を形成するため、所定のパターンを有するフォトマスクフィルムを絶縁層に密着させて露光した。なお、露光機としては、オーク社製のHMW−551D(機種名)を使用し、露光量は500mJ/cm2とした。そして、2%炭酸ソーダ溶液により現像を行い、ブラインド孔を所定の位置に形成した。
【0079】
次に、絶縁層を半硬化状態にするために、ボックスオーブンを用い、150℃,30分の条件で一度目の加熱処理を行った。
【0080】
そして、スルーホール孔をNCドリルマシン(日立精工社製 H−MARK90J(機種名))に直径0.35mmのドリルを装着して開孔し形成した。
【0081】
次にコンディショナー(上村工業社製 エレクトロブライトMLBテスミアイニシエーターDI−464(機種名))に浸漬し、過マンガン酸カリウムにより絶縁層の表面を粗面化した。
【0082】
続いて、絶縁層上に無電解銅メッキ後、電解メッキを行い、パネルメッキを施し、ブラインド孔とスルーホール孔内、絶縁層表面の全面にわたってメッキ層を形成した。
【0083】
そして、ボックスオーブンを用いて二度目の加熱処理を行い、絶縁層の硬化を完全なものとし、絶縁層と導体層の密着強度をさらに向上させた。なお、加熱処理条件は170℃,20分間とした。
【0084】
最後に、メッキ層に所定の配線パターンを形成し、1層目の導体層(第2の導体層)とし、片側2層の多層プリント配線板を完成した。なお、実施サンプル1〜4のアルカリ現像型レジストインクを使用して製造した多層プリント配線板をそれぞれ実施例1〜4とし、比較サンプル1〜3のアルカリ現像型レジストインクを使用して製造した多層プリント配線板をそれぞれ比較例1〜3とした。
【0085】
このようにして得られた多層プリント配線板の絶縁層と1層目の導体層(第1の導体層)との密着強度(ピール強度)をJIS C−6481の方法に従って測定した。また、パターン欠損の有無をJIS C−5010の方法で確認した。結果を表1に示す。
【0086】
【表1】
【0087】
表1の結果を見てわかるように、絶縁層を形成するアルカリ現像型レジストインクに含有される各グループのエポキシ化合物の組み合わせ,含有量が前述した通りであり、かつグループAのエポキシ化合物の含有量が、エポキシ化合物全体の総重量の30重量%以上とされている実施例1〜4においては、良好なピール強度(密着強度)を得ることができ、パターン欠損も生じていなかった。
【0088】
一方、絶縁層を形成するアルカリ現像型レジストインクに含有される各グループのエポキシ化合物の組み合わせ,含有量が前述したもの以外である比較例1,2及びグループAのエポキシ化合物の含有量が、エポキシ化合物全体の総重量の30重量%未満とされている比較例3においては、ピール強度は低く、パターン欠損も生じていた。ただし、比較例1においては、絶縁層と1層目の導体層(第2の導体層)の密着強度が弱いために、二度目の加熱処理にてこれらの間に隙間が生じてしまい、測定が不可能であった。
【0089】
実験例2
次に、本実施例の多層プリント配線板の製造方法における一度目の加熱処理条件の影響を考慮して、一度目の加熱温度,時間を変更して多層プリント配線板を製造し、これらの密着強度及びパターン欠損の有無について調査した。すなわち、上記のような実施サンプル2,4と比較サンプル1,3を用い、一度目の加熱処理の温度と時間を130℃,30分、130℃,120分、170℃,20分、170℃,30分に変更して多層プリント配線板を製造し、実験例1と同様にこれらのピール強度及びパターン欠損の有無を調査した。なお、本実験例においては、実施サンプル2を用い、一度目の加熱処理条件を130℃,30分としたものを実施例5、130℃,120分としたものを実施例6、170℃,20分としたものを実施例7、170℃,30分としたものを実施例8とし、実施サンプル4を用いたものも同様に実施例9〜12とし、比較サンプル1を用いたものも同様に比較例4〜7とし、比較サンプル3を用いたものも同様に比較例8〜11とした。結果を表2に示す。
【0090】
【表2】
【0091】
表2の結果を見てわかるように、一度目の加熱処理条件を変更しても実施サンプル2,4を使用した実施例5〜12においては、良好なピール強度が得られ、パターン欠損も生じていなかった。
【0092】
一方、一度目の加熱処理条件を変更しても比較サンプル1,3を使用した比較例4〜11においては、ピール強度は低く、パターン欠損も生じていた。この場合においてもやはり測定不可能な場合が生じた。
【0093】
実験例3
次に、本実施例の多層プリント配線板の製造方法における二度目の加熱処理条件の影響を考慮して、二度目の加熱温度,時間を変更して多層プリント配線板を製造し、これらの密着強度及びパターン欠損の有無について調査した。すなわち、上記のような実施サンプル2,4と比較サンプル1,3を用い、二度目の加熱処理の温度と時間を130℃,30分、150℃,30分、150℃,60分、170℃,40分に変更して多層プリント配線板を製造し、実験例1と同様にこれらのピール強度及びパターン欠損の有無を調査した。なお、本実験例においては、実施サンプル2を用い、二度目の加熱処理条件を130℃,30分としたものを実施例13、150℃,30分としたものを実施例14、150℃,60分としたものを実施例15、170℃,40分としたものを実施例16とし、実施サンプル4を用いたものも同様に実施例17〜20とし、比較サンプル1を用いたものも同様に比較例12〜15とし、比較サンプル3を用いたものも同様に比較例16〜19とした。結果を表3に示す。
【0094】
【表3】
【0095】
表3の結果を見てわかるように、二度目の加熱処理条件を変更しても実施サンプル2,4を使用した実施例13〜20においては、良好なピール強度が得られ、パターン欠損も生じていなかった。また、二度目の加熱処理温度が一度目の加熱処理温度150℃よりも高い場合には、より高いピール強度を示した。
【0096】
一方、二度目の加熱処理条件を変更しても比較サンプル1,3を使用した比較例12〜19においては、ピール強度は低く、パターン欠損も生じていた。この場合においてもやはり測定不可能な場合が生じた。
【0097】
従って、実験例1〜3の結果により、本実施例の多層プリント配線板の製造方法に従って多層プリント配線板を製造すれば、密着強度が良好で、パターン欠損等の生じない多層プリント配線板を製造できることが確認された。
【0098】
【発明の効果】
以上の説明からも明らかなように、本発明は、第1の導体層上に絶縁層を形成し、上記絶縁層表面を粗面化した後、メッキを行い第2の導体層を形成する多層プリント配線板の製造方法において、絶縁層をカルボン酸付加アクリレート化合物と加熱時の硬化反応の速度が遅い、すなわち硬化の遅いエポキシ化合物の他、加熱時の硬化反応の速度が速いエポキシ化合物、加熱時の硬化反応の速度が中程度のエポキシ化合物のうち少なくとも1種類以上のエポキシ化合物よりなる組成物により形成しており、これに一度目の加熱処理を行って半硬化状態とした後に、上記絶縁層表面を粗面化するため、表面上の半硬化状態のエポキシ化合物が除去されることとなり、凹凸面が形成され、絶縁層表面は良好な粗化面とされる。そしてこの後、メッキを行い第2の導体層を形成した場合には、絶縁層と導体層の密着強度が向上される。さらに、メッキを行った後に、二度目の加熱処理を行うと、残留していた未硬化エポキシ化合物が完全に硬化され、絶縁層と導体層の密着強度が更に向上され、パターン欠損や部品の剥離が解消される。
【0099】
また、本発明は、上記のような多層プリント配線板の製造方法において、絶縁層を形成する組成物を加熱時の硬化反応の速度が速いエポキシ化合物,加熱時の硬化反応の速度が中程度のエポキシ化合物のうち少なくとも1種類以上のエポキシ化合物を含有しているので、一度目の加熱処理にてエポキシ化合物を半硬化状態とする場合に、エポキシ化合物の加熱時の硬化反応の速度の違いにより、硬化の比較的進んだ部分と硬化の進んでいない部分が短時間で作り出され、粗面化が短時間で達成される。
【0100】
さらに、本発明の多層プリント配線板の製造方法は、ビルドアップ法によるものであるので、従来の積層プレス法のような、積層プレス工程を必要とせず、生産設備を縮小できる。また、ドリルを使用することなくブラインドバイアホールを形成するためのブラインド孔を形成できるので、大幅に生産性を向上させることができ、製造コストを低下させることが可能となる。さらに、ブラインドバイアホールのメッキとスルーホールのメッキとを同時に行うことができるので、これによっても製造コストを低下させることができる。しかも、最外層の導体層を構成するメッキ層が1層となりその厚さを薄くできることから、ファインパターンの回路形成が可能となる。
【0101】
また、本発明は、第1の導体層上に絶縁層を形成し、上記絶縁層表面を粗面化した後、メッキを行うことで第2の導体層を形成した多層プリント配線板において、絶縁層がカルボン酸付加アクリレート化合物と加熱時の硬化反応の速度が遅い、すなわち硬化の遅いエポキシ化合物の他、加熱時の硬化反応の速度が速いエポキシ化合物、加熱時の硬化反応の速度が中程度のエポキシ化合物のうち少なくとも1種類以上のエポキシ化合物よりなる組成物により形成されており、これに一度目の加熱処理を行って半硬化状態とした後に、上記絶縁層表面を粗面化することにより、表面上の未硬化状態のエポキシ化合物が除去されることとなり、凹凸面が形成され、絶縁層表面は良好な粗化面とされる。そして、この後、メッキを行うことで第2の導体層が形成された場合には、絶縁層と導体層との密着強度が向上したものとなる。さらに、メッキを行った後に、二度目の加熱処理を行うと、残留していた未硬化エポキシ化合物が完全に硬化され、絶縁層と導体層の密着強度が良好なものとなり、パターン欠損や部品の剥離が解消されたものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用した多層プリント配線板の製造方法の実施例により製造される多層プリント配線板の要部の断面を示す斜視図である。
【図2】 本発明を適用した多層プリント配線板の製造方法の実施例を工程順に示すものであり、積層基板に2層目,5層目の導体層を形成する工程を模式的に示す要部拡大断面図である。
【図3】 2層目,5層目の導体層上に絶縁層を形成する工程を模式的に示す要部拡大断面図である。
【図4】 絶縁層にブラインド孔,スルーホール孔を設ける工程を模式的に示す要部拡大断面図である。
【図5】 絶縁層の表面を粗面化する工程を模式的に示す要部拡大断面図である。
【図6】 絶縁層上にメッキ層を形成する工程を模式的に示す要部拡大断面図である。
【図7】 1層目,6層目の導体層、スルーホール,ブラインドバイアホールを形成する工程を模式的に示す要部拡大断面図である。
【符号の説明】
21・・・積層基板
22・・・2層目の導体層
22b,23c,32a,32b,33a,33c・・・コネクション部
23・・・5層目の導体層
24,25・・・絶縁層
24a,25a・・・表面
26,27・・・ブラインド孔
28,29・・・エポキシ化合物
30・・・スルーホール孔
31・・・メッキ層
32・・・1層目の導体層
33・・・6層目の導体層
34・・・スルーホール
35・・・ブラインドバイアホール
36・・・ブラインドバイアホール
Claims (4)
- 第1の導体層上に絶縁層を形成し、上記絶縁層表面を粗面化した後、メッキを行い第2の導体層を形成する多層プリント配線板の製造方法において、
上記絶縁層をカルボン酸付加アクリレート化合物と、加熱時の硬化反応の速度が遅いエポキシ化合物の他、加熱時の硬化反応の速度が速いエポキシ化合物、加熱時の硬化反応の速度が中程度のエポキシ化合物のうち少なくとも1種類以上のエポキシ化合物とを含有してなる組成物により形成し、該絶縁層形成から粗面化までの間に一度目の加熱処理を行い、かつメッキを行った後に二度目の加熱処理を行うことを特徴とする多層プリント配線板の製造方法。 - 絶縁層形成から粗面化までの間の一度目の加熱処理の温度T1が130℃≦T1≦170℃の範囲とされていることを特徴とする請求項1記載の多層プリント配線板の製造方法。
- メッキを行った後の二度目の加熱処理の温度T2が一度目の加熱処理の温度T1よりも高いことを特徴とする請求項2記載の多層プリント配線板の製造方法。
- 絶縁層表面の粗面化が酸化剤,アルカリ,有機溶剤のうちの少なくとも1種類以上を用いて行われることを特徴とする請求項1又は2記載の多層プリント配線板の製造方法。
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