JP3814977B2 - 無電極放電灯点灯装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、放電ガスが封入されたバルブの近傍に誘導コイルを配置した無電極放電灯を点灯させる無電極放電灯点灯装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、バルブ内に封入した放電ガスに高周波電磁界を作用させることによって放電ガスを励起して発光させるようにした無電極放電灯は、小型、高出力、長寿命などの特徴を有しており、各所で研究開発がなされ、高出力点光源などとして様々な利用が考えられている。
【0003】
図11は無電極放電灯点灯装置の一例を示すもので、無電極放電灯7は、石英やセラミクスなどの透光性材料で気密に形成されたバルブの内部に希ガスあるいは希ガスの放電によって励起発光する物質又は金属蒸気などを封入し、内管面には必要に応じて蛍光体が塗布されている。無電極放電灯7の外周には、導電性の良い金属などで形成された誘導コイル8が近接して配設されている。誘導コイル8には、直流電源E、該直流電源Eの直流出力を高周波出力に変換する高周波回路を具備する高周波電源からマッチング回路4を通して高周波電力が供給される。なお、図11では、直流電源Eは商用電源ACの出力を所定の直流電圧に変換している。
【0004】
この無電極放電灯点灯装置では、上記高周波電源から誘導コイル8に数MHzから数百MHzの高周波電流を流すことにより、誘導コイル8に高周波電磁界を発生させ、無電極放電灯7に高周波電力を供給し、無電極放電灯7内に高周波プラズマ電流を発生させて紫外線もしくは可視光を発生するようになっている。
ここで、マッチング回路4は、無電極放電灯7の点灯安定時に効率良く高周波電力を伝達することができるように、無電極放電灯7の点灯安定時において高周波回路6からみたインピーダンスが適正値になるように設計されている。また、イグナイタ回路9は、無電極放電灯7の近傍に始動用電極9aを有し、この始動用電極9aに高電圧を供給して無電極放電灯7の始動を補助する回路である。
【0005】
図12にこの種の無電極放電灯点灯装置の具体回路例を示す。図12に示す無電極放電灯点灯装置は、無電極放電灯7と、無電極放電灯7に近接配置された誘導コイル8と、直流電源Eと、水晶振動子Xを有する発振回路1と、発振回路1の発振出力を増幅するプリアンプ2と、プリアンプ2の出力を更に高周波増幅するメインアンプ5と、高周波出力が直流電源Eに帰還するのを防止するフィルタ回路3と、マッチング回路4と、始動用電極9aを有するイグナイタ回路9とを備えている。 ここで、発振回路1は、コイルL6 とコンデンサC15により低Qの同調回路を構成し、無調整の発信器としている。また、プリアンプ2は、トランジスタQ4 によりC級増幅を行うようになっており、コイルL5 とコンデンサC17により発振周波数に同調するように構成されており、抵抗R8 〜R10からなる回路は減衰器を構成しており、抵抗R11はコイルL5 のQを下げるために挿入されている。フィルタ回路3は、チョークコイルL3 、コンデンサC4 などにより構成されている。メインアンプ5は、パワーMOSFETなどのトランジスタQ5 を用いた増幅器となっており、コイルL7 はトランジスタQ5 の入力キャパシタンスを打ち消すために挿入してあり、抵抗R12はトランジスタQ5 の入力インピーダンスをプリアンプ2の出力と整合させるために接続してある。マッチング回路4は、コンデンサC18〜C20などにより構成され、メインアンプ5の出力と誘導コイル8及び無電極放電灯7とのインピーダンス整合を行うものである。なお、図12の回路では、発振回路1、プリアンプ2、フィルタ回路3、メインアンプ5などにより高周波回路6を構成している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、無電極放電灯7は始動(絶縁破壊により放電が開始される状態)から点灯(アーク放電が開始される状態)に至るまでの間にインピーダンスが大きく変化することが知られている。一方、誘導コイル8及びマッチング回路4は、損失をできるだけ小さくして無電極放電灯7の始動に必要な大きな電磁界を作用させるために、Qが高く設定されている。したがって、誘導コイル8のインピーダンスの僅かな変動でも上記高周波電源の出力が大きく変化してしまう。また、誘導コイル8は、無電極放電灯7の点灯時には高周波電流が通電されることによる自己発熱と、無電極放電灯7の発熱とにより高温になり、誘導コイル8を構成する電線が熱膨張して線径が変化し、誘導コイル8のインピーダンスが変化する。したがって、無電極放電灯7を点灯させた後に一旦消灯し再び始動する場合(以下、再始動時と称す)の高周波電源の出力電力は、誘導コイル8の温度が低い状態(室温状態)での始動時(以下、この状態を初始動時と称す)の出力電力そとは大きく異なる。
【0007】
しかしながら、従来の無電極放電灯点灯装置では、上記高周波電源の出力電力により変動する信号を検出して無電極放電灯7の点灯を検知しているので、上記高周波電源の出力の変動が大きくなりすぎると、無電極放電灯7の点灯を検知できないという問題があった。例えば、無電極放電灯7の再始動時で無電極放電灯7が点灯できていないにもかかわらず、異常検知用の制御回路(図示せず)が無電極放電灯7が点灯していると判定し、誘導コイル8への高周波電力の供給が継続され、高周波電源を構成するスイッチング素子に過大なストレスがかかり、場合によってはスイッチング素子が破壊するという問題があった。
【0008】
この種の問題を解決するために図13に示すような無電極放電灯点灯装置が提案されている。この図13に示す無電極放電灯点灯装置は、直流電源Eと高周波回路6との間にスイッチング素子Q1 と電流検出用抵抗R1 との直列回路を直列に挿入してあり、スイッチング素子Q1 とイグナイタ回路9とを制御する制御回路10’を備えている。この装置では、制御回路10’によりスイッチング素子Q1 がオンオフされることによって高周波回路6の高周波出力がオンオフされる。すなわち、スイッチング素子Q1 がオンされることによって高周波回路6の高周波出力がマッチング回路4を通して誘導コイル8に供給される。また、制御回路10’は、直流電源Eの出力電流Iに比例した信号を検出し、イグナイタ回路9を動作させる前の状態(つまり、無電極放電灯7が点灯していない状態)で、再始動時であるか否かを判定し、再始動時でないと判断されればイグナイタ回路9を動作させるようになっている。ここに、再始動であるか否かの判定は、制御回路10’に設けられたオペアンプ11などにより電流検出用抵抗R1 の電圧と基準電源Esの電圧(基準電圧)とを比較することにより行っている。
【0009】
しかしながら、誘導コイル8の点灯直後からの温度変化は連続的なものであり、上記基準電圧(基準信号)のレベル設定によっては、無電極放電灯7を消灯してからある程度の時間が経過しているが、誘導コイル8の温度が室温よりも高い状態で高周波電源から高周波電力を入力しイグナイタ回路9を動作させれば無電極放電灯7を点灯できるにもかかわらず、再始動と判定されて、高周波電源の出力が停止されて無電極放電灯7が点灯しないという問題がある。この問題は、無電極放電灯7が高温で点灯できない再始動時にもかかわらずイグナイタ回路9が動作され、点灯後の状態と検知され高周波電源の出力が継続されるという危険を回避するために、基準信号のレベルを安全をみて設定することによって生じる。
【0010】
また、無電極放電灯7が長時間点灯された場合、誘導コイル8は徐々にインピーダンスが変化し、上記高周波電源の出力電力が変化する。上記高周波電源の出力電力が変化すると、無電極放電灯7が点灯できるにかかわらず再始動と判定し、上記高周波電源が停止されたり、再始動時で無電極放電灯7が点灯できていないにもかかわらず点灯後であると判定して上記高周波電源の出力を継続するという問題があった。
【0011】
また、無電極放電灯7の点灯検知を確実に行うために複数の信号を検出して該複数の信号に基づいて点灯検知を行うことも考えられるが、この場合には制御回路の回路構成が複雑になってしまうという問題がある。また、検出信号に高周波信号を用いる場合には、高周波信号を扱いやすい信号に変換する回路を新たに付加する必要が生じ、制御回路がさらに複雑になるという問題がある。
【0012】
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、簡単な回路構成で無電極放電灯の点灯検知を確実に行うことができる無電極放電灯点灯装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、上記目的を達成するために、放電ガスを封入したバルブに近接して誘導コイルを設けた無電極放電灯と、直流電源、該直流電源の出力を高周波出力に変換する高周波回路を具備する高周波電源と、該高周波電源を制御する制御手段と、直流電源の出力電流値の所定レベル以上の変化を検出することによって無電極放電灯の点灯を検知する点灯検知手段を備えて成ることを特徴とするものであり、点灯検知手段が、無電極放電灯の点灯移行時のインピーダンスの急変を直流電源の出力電流値をモニタすることで無電極放電灯の点灯を確実に検知することができ、直流電源の出力電流値をモニタするだけでよいので点灯検知手段の回路構成を簡単にすることができる。
【0014】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、無電極放電灯の始動を補助する始動補助手段を備え、点灯検知手段は、始動補助手段の動作前後の直流電源の出力電流値の比較により点灯検知を行うので、高周波電源投入時における直流電流の急変を無電極放電灯の点灯移行時における直流電源の出力電流値の急変と誤認識することを防止できる。
【0015】
請求項3の発明は、請求項1の発明において、点灯検知手段は、微分回路を通過させた上記出力電流値に比例する信号と、基準信号の比較により点灯検知を行うことを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1の発明において、点灯検知手段は、積分回路を通過させた上記出力電流値に比例する信号と、上記出力電流値に比例する信号との比較により点灯検知を行うことを特徴とする。
【0016】
請求項5の発明は、請求項3又は請求項4の発明において、無電極放電灯の始動を補助する始動補助手段を備え、制御手段は、高周波電源の高周波出力を開始させた後に始動補助手段の出力を開始させることを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項3又は請求項4の発明において、前記制御手段は、高周波電源の高周波出力電力をスローアップさせることを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)
図1に本実施形態の無電極放電灯点灯装置の回路ブロック図を示す。
本実施形態の基本構成は従来構成と略同じであって、無電極放電灯7と、無電極放電灯7に近接配置される誘導コイル8と、直流電源E、該直流電源Eの直流出力を高周波出力に変換して誘導コイル8へ供給する高周波回路6を具備する高周波電源と、該高周波電源と誘導コイル8との間のインピーダンスを整合させ無電極放電灯7に高周波電力を効率良く供給するためのマッチング回路4と、無電極放電灯7の始動を補助するための始動電極9aを有し該始動電極9aに高電圧を供給して無電極放電灯7の始動を補助する始動補助手段たるイグナイタ回路9とを備えている。
【0018】
上記高周波電源は、直流電源Eと高周波回路6との間にスイッチング素子Q1 と電流検出用抵抗R1 との直列回路を直列に挿入してあり、スイッチング素子Q1 がオンオフされることによって高周波回路6の高周波出力がオンオフされる。すなわち、スイッチング素子Q1 がオンされることによって高周波回路6の高周波出力がマッチング回路4を通して誘導コイル8に供給される。
【0019】
ここで、スイッチング素子Q1 及びイグナイタ回路9は制御回路10によって制御される。電流検出用抵抗R1 は直流電源Eの出力電流Iを検出するための抵抗であって、電流検出用抵抗R1 の高電位側が制御回路10に接続されている。
本実施形態では、スイッチング素子Q1 がオンの場合、電流検出用抵抗R1 によって直流電源Eの出力電流Iを検出し、制御回路10によって、スイッチング素子Q1 やイグナイタ回路9を制御する。制御回路10は、電流検出用抵抗R1 の電圧を分圧する抵抗R13,R14の直列回路よりなる第1の分圧回路と、同様に電流検出用抵抗R1 の電圧を分圧する抵抗R15,R16の直列回路よりなる第2の分圧回路とを有する。また、制御回路10は、オペアンプ11を有し、オペアンプ11の非反転入力端子には、スイッチング素子Q6 を介して抵抗R13と抵抗R14との接続点が接続され、非反転入力端子とスイッチング素子Q6 との接続点とグランドとの間に信号レベルを蓄積するコンデンサC1 が接続されている。一方、オペアンプ11の反転入力端子には、抵抗R15とR16との接続点が接続されている。ここに、制御回路10は、オペアンプ11の出力信号が反転したときに無電極放電灯が点灯したことを検知する。
【0020】
すなわち、本実施形態では、抵抗R13〜R16、スイッチング素子Q6 、コンデンサC1 、オペアンプ11に点灯検知手段を構成している。
以下、本実施形態の動作について図2を参照しながら説明する。ここに、図2(a)はスイッチング素子Q1 のオンオフの変化を、同図(b)はイグナイタ回路9の出力のオンオフの変化を、同図(c)はスイッチング素子Q6 のオンオフの変化を、同図(d)は無電極放電灯7の状態の変化を、同図(e)は直流電源Eの出力電流Iの変化を、同図(f)はオペアンプ11の入力電圧Va,Vbの変化を、それぞれ示す。また、同図(f)中の実線イはオペアンプ11の非反転入力端子への入力電圧Vaを示し、一点鎖線ロはオペアンプ11の反転入力端子への入力電圧Vbを示す。
【0021】
時刻t1 にてスイッチング素子Q1 をオンする(図2(a)参照)と、直流電源Eから高周波回路6へ直流電源Eの出力が供給されるので、高周波回路6が動作し高周波回路6から誘導コイル8へ電力が供給される。このときの直流電源Eの出力電流Iの大きさをI1 とする(図2(e)参照)。この時刻t1 ではイグナイタ回路9は動作しておらず(図2(b)参照)、無電極放電灯7は点灯できない(アーク放電へ移行できない)。つまり、無電極放電灯7は消灯したままである(図2(d)参照)。また、時刻t1 ではスイッチング素子Q6 がオフとなっている(図2(c)参照)ので、オペアンプ11の非反転入力端子の入力電圧Vaは零であり(図2(f)参照)、一方、オペアンプ11の反転入力端子の入力電圧Vbは電流検出用抵抗R1 の電圧を抵抗R15と抵抗R16とで分圧した電圧になる。このときの入力電圧Vbの大きさをV1 とする(図2(f)参照)。
【0022】
次に、時刻t2 にてスイッチング素子Q6 をオンする(図2(c)参照)と、コンデンサC1 の充電が開始される。このときのコンデンサC1 は電流検出用抵抗R1 に発生する電圧を抵抗R13と抵抗R14とで分圧した電圧により充電される。また、オペアンプ11の入力電圧Vaは電流検出用抵抗R1 の電圧を抵抗R13と抵抗R14とで分圧した電圧になる。このときの入力電圧Vaの大きさをV2 とする(図2(f)参照)。ここに、本実施形態では、V1 >V2 となるように各抵抗R13〜R16の定数を設定してある。
【0023】
その後、スイッチング素子Q6 はコンデンサC1 が完全に充電された後にオフされる(図2(c)参照)。ところで、オペアンプ11は入力インピーダンスが非常に高いので、コンデンサC1 に蓄積された電荷は長時間放電されず、スイッチング素子Q6 がオフされた後もオペアンプ11の入力電圧Vaの大きさは図2(f)に示すように略V2 を維持する(信号レベルが長時間保持される)。したがって、オペアンプ11の入力電圧Vaを、無電極放電灯7の点灯前の直流電源Eの出力電流I(電流値I1 )に応じた値で維持できる(点灯前の出力電流Iの状態が保存できる)。
【0024】
スイッチング素子Q6 がオフ(図2(c)参照)された後に、時刻t3 にてイグナイタ回路9の出力をオンする(図2(b)参照)と、始動用電極9aに高電圧が供給され、無電極放電灯7がアーク放電に移行する(図2(d)参照)。ここに、時刻t4 にて無電極放電灯7がアーク放電に移行すると、無電極放電灯7が点灯に移行した瞬間にインピーダンスが大きく変化し、高周波回路6の出力電力が変化するとともに直流電源Eの出力電流Iの大きさも変化する。このときの出力電流Iの大きさをI2 とする(図2(e)参照)。ここに、本実施形態では、無電極放電灯7が点灯すると、直流電源Eの出力電流Iが小さくなり(I2 <I1 )、抵抗R1 の電圧も小さくなってオペアンプ11の反転入力端子の入力電圧Vbも小さくなる。このときの入力電圧Vbの大きさをV3 とする(図2(f)参照)と、本実施形態ではV3 <V2 となっている。
【0025】
しかして、本実施形態においては、オペアンプ11の入力電圧Va,Vbの大小関係が、無電極放電灯灯7の点灯前にはVa>Vbという関係にあり、点灯後にはVa<Vbという関係になるのである。要するに、本実施形態における制御回路10では、抵抗R13〜R16の定数(抵抗値)を適当に設定しておくことにより、無電極放電灯7の点灯前後でオペアンプ11の入力電圧Va,Vbの大小関係が反転するようになっているので、オペアンプ11の出力電圧の変化により無電極放電灯7の点灯を検知することができるのである。したがって、抵抗R1 、抵抗R13〜R16,コンデンサC1 、オペアンプ11などにより点灯検知手段を構成できるので、簡単な回路構成で無電極放電灯の点灯検知を行うことができる。
【0026】
本実施形態では、無電極放電灯7の点灯検知をイグナイタ回路9の動作前後(つまり無電極放電灯7の点灯移行前後)の出力電流Iの状態を比較することによって行うので、誘導コイル8が温度変化や長時間使用した場合の経時変化によりインピーダンスが変動した場合であっても、無電極放電灯7の点灯検知を確実に行うことができ、制御回路の誤動作を防止することができる。また、従来のように再始動であるか否かを点灯前に検知するものではないので、点灯できる状態にあるにも関わらず停止されるといった事態が発生することもない。なお、無電極放電灯7に異常があってイグナイタ回路9の動作後に点灯できない場合(つまり、点灯が検知されない場合)には、所定の時間が経過した時点で回路を停止するようにすればよい。なお、点灯検知手段の回路構成は本実施形態の構成に限定するものではなく、無電極放電灯7の点灯前後の直流電源Eの出力電流値を比較して無電極放電灯7の点灯を検知するものであればよい。
【0027】
また、本実施形態では、無電極放電灯7の点灯制御をイグナイタ回路9により行っているが、その他の手段により点灯制御を行うようにしてもよいことは勿論である。また、本実施形態における制御回路10は、イグナイタ回路9の制御と直流電源Eの出力の制御とを行っているが、制御対象がこれらに限るものではなく、例えば、マッチング回路4を定数を変えることができる可変マッチング回路として、無電極放電灯7の始動時と点灯時とで可変マッチング回路などを制御するようにしてもよい。
【0028】
また、無電極放電灯7及び誘導コイル8とマッチング回路4の設計によっては、無電極放電灯7の点灯移行時に直流電源Eの出力電流Iが増加する場合も考えられるが、この場合にも、制御回路10の定数や構成を適当に設定することで点灯検知が可能となる。
(実施形態2)
図3に本実施形態の無電極放電灯点灯装置の回路ブロック図を示す。本実施形態の基本構成は実施形態1と略同じなので、同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略し、相違する点についてのみ説明する。
【0029】
本実施形態における制御回路10は、オペアンプ11の非反転入力端子に基準電圧Vsを出力する直流電源Esが接続され、抵抗R1 の一端がコンデンサC2 と抵抗R17とで構成される微分回路を介してオペアンプ11の反転入力端子に接続されている。なお、直流電源Esは負極側をオペアンプ11の非反転入力端子に接続してある。
【0030】
以下、本実施形態の動作について図4を参照しながら説明する。ここに、図4(a)はスイッチング素子Q1 のオンオフの変化を、同図(b)はイグナイタ回路9の出力のオンオフの変化を、同図(c)は無電極放電灯7の状態の変化を、同図(d)は直流電源Eの出力電流Iの変化を、同図(e)はオペアンプ11の入力電圧の変化を、それぞれ示す。また、同図(e)中の一点鎖線イはオペアンプ11の非反転入力端子への入力電圧Vaを示し、実線ロはオペアンプ11の反転入力端子への入力電圧Vbを示す。
【0031】
時刻t11にてスイッチング素子Q1 をオンすると、直流電源Eから高周波回路6へ直流電源Eの出力が供給されるので、高周波回路6が動作し高周波回路6から誘導コイル8へ電力が供給される。このときの直流電源Eの出力電流Iの大きさをI1 とする(図4(e)参照)。この時刻t11ではイグナイタ回路9は動作しておらず(図4(b)参照)、無電極放電灯7は点灯できない(アーク放電へ移行できない)。つまり、無電極放電灯7は消灯したままである(図4(c)参照)。ところで、オペアンプ11の非反転入力端子の入力電圧Vaは−Vsであり(図4(e)参照)、一方、オペアンプ11の反転入力端子の入力電圧Vbは、直流電源Eの出力電流I(電流値I1 )による抵抗R1 の電圧がステップ状に微分回路に入力されるので図4(e)に示すような微分電圧となる(このときの入力電圧Vbのピーク値をV1 とする)。したがって、オペアンプ11の入力電圧Va,VbはVa>Vbという関係にある。
【0032】
次に、時刻t12にてイグナイタ回路9の出力をオンする(図4(b)参照)と、始動用電極9aに高電圧が供給され、時刻t13にて無電極放電灯7がアーク放電に移行する(図4(c)参照)。ここに、時刻t13にて無電極放電灯7がアーク放電に移行すると、無電極放電灯7が点灯に移行した瞬間にインピーダンスが大きく変化し、高周波回路6の出力電力が変化するとともに直流電源Eの出力電流Iの大きさも瞬時に変化する。このときの出力電流Iの大きさをI2 とする(図4(d)参照)。ここに、本実施形態では、無電極放電灯7が点灯すると、直流電源Eの出力電流Iが瞬時に小さくなり(I2 <I1 )、抵抗R1 の電圧が瞬時に小さくなるので、オペアンプ11の反転入力端子の入力電圧Vbが図4(e)に示すようにマイナスピークを有する微分電圧となる(このときの入力電圧bのピーク値を−V2 とする)。ここで、直流電源Esの電圧Vsを適当に設定しておくことにより、オペアンプ11の入力電圧Va,Vbの大小関係が、図4(e)に示すように時刻t13から時刻t14までの間だけ、Va>Vbという関係になる。
【0033】
しかして、本実施形態においては、無電極放電灯7が点灯した直後の短い時間だけ(時刻t13から時刻t14までの間だけ)オペアンプ11の出力が反転するのである。したがって、本実施形態における制御回路10では、オペアンプ11の出力電圧の変化により無電極放電灯7の点灯を検知することができるのである。したがって、抵抗R1 、コンデンサC2 、抵抗R17、直流電源Es、オペアンプ11などにより点灯検知手段を構成できるので、簡単な回路構成で無電極放電灯の点灯検知を行うことができる。
【0034】
本実施形態では、無電極放電灯7の点灯移行が瞬間的に行われることに着目し、直流電源Eの出力電流値の変化率に対応する信号を用いて無電極放電灯7の点灯検知を行っているので、誘導コイル8が温度変化や長時間使用した場合の経時変化によりインピーダンスが変動した場合であっても、無電極放電灯7の点灯検知を確実に行うことができ、制御回路10の誤動作を防止することができる。なお、点灯検知手段の回路構成は本実施形態の構成に限定するものではなく、無電極放電灯7の点灯移行時の直流電源Eの出力電流Iの変化率に基づいて無電極放電灯7の点灯を検知するものであればよい。
【0035】
また、本実施形態では、無電極放電灯7の点灯制御をイグナイタ回路9により行っているが、その他の手段により点灯制御を行うようにしてもよいことは勿論である。また、本実施形態における制御回路10は、イグナイタ回路9の制御と直流電源Eの出力の制御とを行っているが、制御対象がこれらに限るものではなく、例えば、マッチング回路4を定数を変えることができる可変マッチング回路として、無電極放電灯7の始動時と点灯時とで可変マッチング回路などを制御するようにしてもよい。
【0036】
また、無電極放電灯7及び誘導コイル8とマッチング回路4の設計によっては、無電極放電灯7の点灯移行時に直流電源Eの出力電流Iが増加する場合も考えられるが、この場合にも、制御回路10の定数や構成を適当に設定することで点灯検知が可能となる。
(実施形態3)
図5に本実施形態の無電極放電灯点灯装置の回路ブロック図を示す。本実施形態の基本構成は実施形態2と略同じなので、同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略し、相違する点についてのみ説明する。本実施形態では、実施形態2におけるイグナイタ回路9をなくし、さらに、実施形態2における直流電源Eの替わりに、出力電圧が可変である直流電源Evを用いており、直流電源Evの出力電圧を制御回路10により制御している。
【0037】
以下、本実施形態の動作について図6を参照しながら説明する。ここに、図6(a)はスイッチング素子Q1 のオンオフの変化を、同図(b)は無電極放電灯7の状態の変化を、同図(c)は直流電源Evの出力電圧の変化を、同図(d)は直流電源Evの出力電流Iの変化を、同図(e)はオペアンプ11の入力電圧の変化を、それぞれ示す。また、同図(e)中の一点鎖線イはオペアンプ11の非反転入力端子への入力電圧Vaを示し、実線ロはオペアンプ11の反転入力端子への入力電圧Vbを示す。
【0038】
時刻t21にてスイッチング素子Q1 をオン(図6(a)参照)した後に、直流電源Evの出力電圧を零ボルト付近から所定の電圧値までスローアップする(図6(c)参照)。すると、高周波回路6の出力電力は、直流電源Evの出力電圧に応じて上昇する。ここに、直流電源Evの出力電圧が小さくて無電極放電灯7の始動に必要な電圧な高周波出力が得られない状態では無電極放電灯7は点灯に移行しない(図6(b)参照)。このとき、直流電源Evの出力電圧を直線的に変化させることにより、オペアンプ11の反転入力端子の入力電圧Vbは略一定の正の電圧となる。このときの入力電圧Vbの大きさをV5 とする。一方、オペアンプ11の非反転入力端子の入力電圧Vaは−Vs(図4(e)参照)なので、オペアンプ11の入力電圧Va,VbはVa>Vbという関係にある。
【0039】
そして、時刻t22にて高周波回路6の高周波出力が無電極放電灯7の始動に必要な値に達すると、無電極放電灯7が点灯し(図6(b)参照)、直流電源Evの出力電圧は無電極放電灯7の点灯安定時に高周波回路6の出力電力が所定値になる値V0 に達すると、V0 で固定される(図6(c)参照)。
ところで、時刻t22にて無電極放電灯7が点灯に移行した瞬間にインピーダンスが大きく変化し、高周波回路6の出力電力が変化するとともに直流電源Eの出力電流Iの大きさも瞬時に変化する。このときの出力電流Iの大きさをI2 ’とする(図6(d)参照)。ここに、本実施形態では、無電極放電灯7が点灯すると、直流電源Eの出力電流Iが瞬時に小さくなり(I2 ’<I1 )、抵抗R1 の電圧が瞬時に小さくなるので、オペアンプ11の反転入力端子の入力電圧Vbが図6(e)に示すようにマイナスピークを有する微分電圧となる(このときの入力電圧bのピーク値を−V2 とする)。ここで、直流電源Esの電圧Vsを適当に設定しておくことにより、オペアンプ11の入力電圧Va,Vbの大小関係が、図6(e)に示すように時刻t22から時刻t23までの間だけ、Va>Vbという関係になる。
【0040】
しかして、本実施形態においては、無電極放電灯7が点灯した直後の短い時間だけ(時刻t22から時刻t23までの間だけ)オペアンプ11の出力が反転するのである。したがって、本実施形態における制御回路10では、オペアンプ11の出力電圧の変化により無電極放電灯7の点灯を検知することができるのである。したがって、抵抗R1 、コンデンサC2 、抵抗R17、直流電源Es、オペアンプ11などにより点灯検知手段を構成できるので、簡単な回路構成で無電極放電灯の点灯検知を行うことができる。
【0041】
本実施形態では、実施形態2のように無電極放電灯7の点灯制御をイグナイタ回路9のような始動補助手段を用いて行わずに高周波回路6の高周波出力を制御することによって行っている。したがって、無電極蛍光灯などのように始動補助手段を必要としない負荷でも、高周波電源投入時の直流電源の出力電流の急変を、無電極放電灯の点灯移行と誤認識することを防止でき、本実施形態の点灯検知手段の適用が可能となる。
【0042】
(実施形態4)
図7に本実施形態の無電極放電灯点灯装置の回路ブロック図を示す。本実施形態の基本構成は実施形態1と略同じなので、同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略し、相違する点についてのみ説明する。本実施形態では、実施形態1におけるスイッチング素子Q6 を省いたものであり、分圧用の抵抗R13〜R16のうちの1つである抵抗R13とコンデンサC3 とで積分回路を構成している。
【0043】
以下、本実施形態の動作について図8を参照しながら説明する。ここに、図8(a)はスイッチング素子Q1 のオンオフの変化を、同図(b)はイグナイタ回路9の出力のオンオフの変化を、同図(c)は無電極放電灯7の状態の変化を、同図(d)は直流電源Eの出力電流Iの変化を、同図(e)はオペアンプ11の入力電圧の変化を、それぞれ示す。また、同図(e)中の実線イはオペアンプ11の非反転入力端子への入力電圧Vaを示し、一点鎖線ロはオペアンプ11の反転入力端子への入力電圧Vbを示す。
【0044】
時刻t31にてスイッチング素子Q1 をオンすると、直流電源Eから高周波回路6へ直流電源Eの出力が供給されるので、高周波回路6が動作し高周波回路6から誘導コイル8へ電力が供給される。このときの直流電源Eの出力電流Iの大きさをI1 とする(図8(d)参照)。この時刻t31ではイグナイタ回路9は動作しておらず(図8(b)参照)、無電極放電灯7は点灯できない(アーク放電へ移行できない)。つまり、無電極放電灯7は消灯したままである(図8(c)参照)。また、時刻t31でスイッチング素子Q1 がオンすると、オペアンプ11の反転入力端子の入力電圧Vbは直流電源Eの出力電流I(電流値I1 )による抵抗R1 の電圧を抵抗R15と抵抗R16とで分圧した電圧になる。このときの入力電圧Vbの大きさをV6 とする(図8(e)参照)。一方、オペアンプ11の非反転入力端子の入力電圧Vaは上述の積分回路を介して入力電圧Vbよりもゆっくりと徐々に立ち上がる(図8(e)参照)。このときの入力電圧Vaの最大値をV7 とする(図8(e)参照)。ここに、本実施形態では、V6 >V7 となるように各抵抗R13〜R16及びコンデンサC3 の定数を設定してある。
【0045】
次に、時刻t32にてイグナイタ回路9の出力をオンする(図8(b)参照)と、始動用電極9aに高電圧が供給され、無電極放電灯7がアーク放電に移行する(図8(c)参照)。ここに、時刻t33にて無電極放電灯7がアーク放電に移行すると、無電極放電灯7が点灯に移行した瞬間に負荷のインピーダンスが大きく変化し、高周波回路6の出力電力が変化するとともに直流電源Eの出力電流Iの大きさも変化する。このときの出力電流Iの大きさをI2 とする(図8(d)参照)。ここに、本実施形態では、無電極放電灯7が点灯すると、直流電源Eの出力電流Iが小さくなり(I2 <I1 )、抵抗R1 の電圧も小さくなってオペアンプ11の反転入力端子の入力電圧Vbも瞬時に小さくなる(立ち下がる)。このときの入力電圧Vbの大きさをV8 とする(図8(f)参照)。これに対し、オペアンプ11の入力電圧Vaは、上述の積分回路が設けられていることにより、入力電圧Vbに比べてゆっくりと立ち下がる。完全に下がったときの入力電圧Vaの電圧値をV9 とする。ここに、本実施形態ではV9 <V8 となっているが、入力電圧Vaが入力電圧Vbに比べてゆっくりと立ち下がるので、抵抗R13〜R16及びコンデンサC3 の定数を適当に設定することにより、図8(e)に示すように無電極放電灯7の点灯移行時(時刻t33から時刻t34までの間)だけオペアンプ11の出力を反転させることができる。
【0046】
要するに、本実施形態における制御回路10では、抵抗R13〜R16及びコンデンサC3 の定数を適当に設定しておくことにより、無電極放電灯7の点灯移行時にオペアンプ11の入力電圧Va,Vbの大小関係が反転するようになっているので、オペアンプ11の出力電圧の変化により無電極放電灯7の点灯を検知することができるのである。本実施形態では、抵抗R1 、抵抗R13〜R16、コンデンサC3 、オペアンプ11などにより点灯検知手段を構成できるので、簡単な回路構成で無電極放電灯の点灯検知を行うことができる。
【0047】
すなわち、本実施形態では、積分回路を通過した直流電源Eの出力電流値に比例する信号と、積分回路を通過していない直流電源Eの出力電流値に比例する信号とを比較して無電極放電灯7の点灯検知を行っているので、誘導コイル8が温度変化や長時間使用した場合の経時変化によりインピーダンスが変動した場合であっても、無電極放電灯7の点灯検知を確実に行うことができ、制御回路の誤動作を防止することができる。また、本実施形態では、実施形態1のスイッチング素子Q6 が不要となるので、制御回路10の回路構成が実施形態1に比べて簡単になる。
【0048】
また、無電極放電灯7及び誘導コイル8とマッチング回路4の設計によっては、無電極放電灯7の点灯移行時に直流電源Eの出力電流Iが増加する場合も考えられるが、この場合にも、制御回路10の定数や構成を適当に設定することで点灯検知が可能となる。
(実施形態5)
図9に本実施形態の無電極放電灯点灯装置の回路ブロック図を示す。本実施形態の基本構成は実施形態4と略同じなので、同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略し、相違する点についてのみ説明する。本実施形態では、実施形態4におけるイグナイタ回路9をなくし、さらに、実施形態2における直流電源Eの替わりに、出力電圧が可変である直流電源Evを用いており、直流電源Evの出力電圧を制御回路10により制御している。
以下、本実施形態の動作について図10を参照しながら説明する。ここに、図10(a)はスイッチング素子Q1 のオンオフの変化を、同図(b)は無電極放電灯7の状態の変化を、同図(c)は直流電源Evの出力電圧の変化を、同図(d)は直流電源Evの出力電流Iの変化を、同図(e)はオペアンプ11の入力電圧の変化を、それぞれ示す。また、同図(e)中の実線イはオペアンプ11の非反転入力端子への入力電圧Vaを示し、一点鎖線ロはオペアンプ11の反転入力端子への入力電圧Vbを示す。
【0049】
時刻t41にてスイッチング素子Q1 をオン(図10(a)参照)した後に、直流電源Evの出力電圧を零ボルト付近から所定の電圧値までスローアップする(図10(c)参照)。すると、高周波回路6の出力電力は、直流電源Evの出力電圧に応じて上昇する。ここに、直流電源Evの出力電圧が小さくて無電極放電灯7の始動に必要な電圧な高周波出力が得られない状態では無電極放電灯7は点灯に移行しない(図10(b)参照)。このとき、直流電源Evの出力電圧を直線的に変化させることにより、オペアンプ11の入力電圧Va,Vbは図10(e)に示すように略直線的に上昇する。ここに、オペアンプ11の入力電圧Va,VbはVa<Vbという関係にある。
【0050】
そして、時刻t42にて高周波回路6の高周波出力が無電極放電灯7の始動に必要な値に達すると、無電極放電灯7が点灯し(図10(b)参照)、直流電源Evの出力電圧は無電極放電灯7の点灯安定時に高周波回路6の出力電力が所定値になる値V0 に達すると、この時刻t43以降はV0 で固定される(図10(c)参照)。
【0051】
ところで、時刻t42にて無電極放電灯7が点灯に移行した瞬間に負荷のインピーダンスが大きく変化し、高周波回路6の出力電力が変化するとともに直流電源Evの出力電流Iの大きさも瞬時に変化する。このときの出力電流Iの大きさをI2 ’とする(図10(d)参照)。ここに、本実施形態では、無電極放電灯7が点灯すると、直流電源Evの出力電流Iが小さくなり(I2 <I1 )、抵抗R1 の電圧も小さくなってオペアンプ11の反転入力端子の入力電圧Vbも瞬時に小さくなる(立ち下がる)。このときの入力電圧Vbの大きさをV12とする(図10(f)参照)。これに対し、オペアンプ11の入力電圧Vaは、上述の積分回路が設けられていることにより、入力電圧Vbに比べてゆっくりと立ち下がる。完全に下がったときの入力電圧Vaの電圧値をV13とする。ここに、本実施形態ではV13<V12となっているが、入力電圧Vaが入力電圧Vbに比べてゆっくりと立ち下がるので、抵抗R13〜R16及びコンデンサC3 の定数を適当に設定することにより、図10(e)に示すように無電極放電灯7の点灯移行時(時刻t42から時刻t44までの間)だけオペアンプ11の出力を反転させることができる。
【0052】
要するに、本実施形態における制御回路10では、無電極放電灯7の点灯移行時におけるオペアンプ11の入力電圧Va,Vbの大小関係の反転を検出することによって、無電極放電灯7の点灯を検知するようになっている。
本実施形態では、実施形態4のように無電極放電灯7の点灯制御をイグナイタ回路9のような始動補助手段を用いて行わずに高周波回路6の高周波出力を制御することによって行っている。したがって、無電極蛍光灯などのように始動補助手段を必要としない負荷でも、高周波電源投入時の直流電源の出力電流の急変を、無電極放電灯の点灯移行と誤認識することを防止でき、本実施形態の点灯検知手段の適用が可能となる。
【0053】
【発明の効果】
請求項1の発明は、放電ガスを封入したバルブに近接して誘導コイルを設けた無電極放電灯と、直流電源、該直流電源の出力を高周波出力に変換する高周波回路を具備する高周波電源と、該高周波電源を制御する制御手段と、直流電源の出力電流値の所定レベル以上の変化を検出することによって無電極放電灯の点灯を検知する点灯検知手段を備えているので、点灯検知手段が、無電極放電灯の点灯移行時のインピーダンスの急変を直流電源の出力電流値をモニタすることで無電極放電灯の点灯を確実に検知することができ、直流電源の出力電流値をモニタするだけでよいので点灯検知手段の回路構成を簡単にすることができるという効果がある。
【0054】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、無電極放電灯の始動を補助する始動補助手段を備え、点灯検知手段は、始動補助手段の動作前後の直流電源の出力電流値の比較により点灯検知を行うので、高周波電源投入時における直流電流の急変を無電極放電灯の点灯移行時における直流電源の出力電流値の急変と誤認識することを防止できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1を示す回路ブロック図である。
【図2】同上の動作説明図である。
【図3】実施形態2を示す回路ブロック図である。
【図4】同上の動作説明図である
【図5】実施形態3を示す回路ブロック図である。
【図6】同上の動作説明図である。
【図7】実施形態4を示す回路ブロック図である。
【図8】同上の動作説明図である。
【図9】実施形態5を示す回路ブロック図である。
【図10】同上の動作説明図である。
【図11】従来例を示す回路ブロック図である。
【図12】同上の具体回路例図である。
【図13】他の従来例を示す回路ブロック図である。
【符号の説明】
4 マッチング回路
6 高周波回路
7 無電極放電灯
8 誘導コイル
9 イグナイタ回路
10 制御回路
11 オペアンプ
E 直流電源
1 スイッチング素子
6 スイッチング素子
1 電流検出用抵抗
13〜R16 抵抗
1 コンデンサ

Claims (6)

  1. 放電ガスを封入したバルブに近接して誘導コイルを設けた無電極放電灯と、直流電源、該直流電源の出力を高周波出力に変換する高周波回路を具備する高周波電源と、該高周波電源を制御する制御手段と、直流電源の出力電流値の所定レベル以上の変化を検出することによって無電極放電灯の点灯を検知する点灯検知手段を備えて成ることを特徴とする無電極放電灯点灯装置。
  2. 無電極放電灯の始動を補助する始動補助手段を備え、点灯検知手段は、始動補助手段の動作前後の直流電源の出力電流値の比較により点灯検知を行うことを特徴とする請求項1記載の無電極放電灯点灯装置。
  3. 点灯検知手段は、微分回路を通過させた上記出力電流値に比例する信号と、基準信号の比較により点灯検知を行うことを特徴とする請求項1記載の無電極放電灯点灯装置。
  4. 点灯検知手段は、積分回路を通過させた上記出力電流値に比例する信号と、上記出力電流値に比例する信号との比較により点灯検知を行うことを特徴とする請求項1記載の無電極放電灯点灯装置。
  5. 無電極放電灯の始動を補助する始動補助手段を備え、制御手段は、高周波電源の高周波出力を開始させた後に始動補助手段の出力を開始させることを特徴とする請求項3又は請求項4記載の無電極放電灯点灯装置。
  6. 前記制御手段は、高周波電源の高周波出力電力をスローアップさせることを特徴とする請求項3又は請求項4記載の無電極放電灯点灯装置。
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