JP3812691B2 - 弁開閉時期制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関のクランクプーリからの回転力がタイミングプーリを介して伝達されるカムシャフトとタイミングプーリとの間で運転状態に応じた位相の可変を行う内燃機関用の弁開閉時期制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
本発明に関する従来技術として、例えば本願出願人が既に出願した特願平8−202288号がある。この従来技術の弁開閉時期制御装置を図8,9により説明すると、図8に示すように弁開閉時期制御装置12はDOHCエンジンに搭載されている。シリンダヘッド14には、回転可能に支持された排気バルブを開閉させるための排気側カムシャフト16と、同じく回転可能に支持された吸気バルブを開閉させるための吸気側カムシャフト18とが取り付けられている。排気側カムシャフト16と吸気側カムシャフト18には相対回転不能に取り付けられたギヤ20,22がそれぞれ取り付けられており、ギヤ20とギヤ22とが噛み合うことによって排気側カムシャフト16と吸気側カムシャフト18が一体で回転する。吸気側カムシャフト18の端部にはボルト24によってタイミングプーリ26が相対回転不能に取り付けられており、吸気側カムシャフト18は図示しないクランクシャフトの回転を図示しないタイミングベルトを介してタイミングプ─リ26に伝達されることによって回転する。弁開閉時期制御装置12はギヤ20に隣接して吸気側カムシャフト18に取り付けられている。
【0003】
図9に示すように、吸気側カムシャフト16の外表面には内部ロータ28が相対回転不能に取り付けられており、内部ロータ28の外周部には5枚のベーン30が取り付けられている。それぞれのベーン30は、内部ロータ28の外側に配置されるリング形状のハウジング32の内周側に形成した流体室34内に配置している。流体室34は、ベーン30によって進角室36と遅角室38とに区画している。遅角室36と遅角室38とは、ECU39の信号により作動する油圧制御バルブ40により制御されるオイルがそれぞれ進角油路42および遅角油路44を介して供給または排出させるようになっている。カムシャフト16とハウジング32との位相は、進角室36と遅角室38との油圧差によってベーン30を回転させて流体室34の範囲で相対回転させることができる。
【0004】
一方、内部ロータ28には受容孔46が形成され、ハウジング32には退避孔48が形成されており、受容孔46と退避孔48とは略同一断面で、カムシャフト16とハウジング32との位相がベーン30が遅角室38の容積を最大にする位置(最遅角位置)で対向する。受容孔46には進角油路42から分岐した油路52が連通し進角油路42のオイルが供給または排出させるようになっており、退避孔48にはノックピン50が配置しており、ノックピン50の背面には退避孔48に隣接する遅角室38と連通する油路54が形成され遅角油路44のオイルが供給または排出させるようになっている。図9に示すようにノックピン50は、カムシャフト16とハウジング32との位相が最遅角位置となると、油路54を介して退避孔48に流入する遅角室38のオイルによって受容孔46に係合するように摺動する。なお、ノックピン50の係合を解除する場合には、油圧制御バルブ40を切り換えて、進角油路42にオイルを供給すると油路52を介して受容孔46にオイルが供給されてノックピン50を退避孔48に退けるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記の従来技術の弁開閉時期制御装置においては、ノックピン50の摺動方向の両端に進角油路42および遅角油路44のオイルを作用させているので、図10,図11に示すようなノックピン50の係合を解除した状態においてオイルの脈動がノックピン50に伝達し、ノックピン50と、内部ロータ28の外周面または退避孔46を閉鎖している蓋56との間で打音を発生する。詳しくは、吸気側カムシャフト16が吸気バルブを開閉させ、排気側カムシャフト18が排気バルブを作動させることにより、吸気側カムシャフト16および排気側カムシャフト18にはトルクの変動が発生し、このトルクの変動は進角室36と遅角室38に伝達することによりベーン30は微小変動を繰り返す。このベーン30の微小変動は、進角室36と遅角室38との内部のオイル量を変化させるのでオイルの脈動が発生する。このオイルの脈動は、ノックピン50に伝達し、ノックピン50の摺動方向にクリアランスがあることによりノックピン50を摺動方向に微小振動させる。このとき、ノックピン50の内周側が内部ロータ28と当接し、ノックピン50の外周側が蓋56に当接するので、この当接による打音が発生する。
【0006】
本発明は、上記の従来技術の問題点を解決した弁開閉時期制御装置を開示するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記した課題を解決するために請求項1の発明において講じた手段は、クランクシャフトの回転を吸気弁又は排気弁を開閉させるカムシャフトに伝達する回転伝達機構に配置される弁開閉時期制御装置であって、カムシャフトと相対回転可能にカムシャフトの外周に取り付けられ、内周部に複数の流体室を形成する仕切壁を備えたハウジングと、カムシャフトに取り付けられ、流体室を進角室と遅角室とに区画するベーンと、進角室または遅角室の一方へ流体を給排する第1の流体通路と、進角室または遅角室の他方へ流体を給排する第2の流体通路と、ハウジングまたはカムシャフトの一方に設けられた退避孔と、ハウジングまたはカムシャフトの他方に設けられた受容孔と、退避孔に摺動自在に配置され、ハウジングとカムシャフトとが所望の位相となったときに一部が受容孔に係合可能なノックピンとからなる位相保持機構と、ノックピンの受容孔への係合を解除するための流体を給排する第3の流体通路とからなる弁開閉時期制御装置において、第3の流体通路はハウジングとカムシャフトとが所望の位相となったときにのみ受容孔に連通し、ノックピンを受容孔側に付勢する流体を給排する第4の流体通路を備え、第4の流体通路はハウジングとカムシャフトとが所望の位相となったときにのみ退避孔に連通するようにしたことである。従って、受容孔からノックピンを排出させるための流体を供給する第3の流体通路が所望の位相、すなわち受容孔と退避孔とが対向したときにのみ連通させることが可能となり、ノックピンに退避孔に収容されている状態においては第3の流体通路からの油圧が作用することがなく、オイルの脈動がノックピンに伝達することを防止することが可能となる。また、流体圧によりノックピンを受容孔に付勢するタイプにおいても、脈動による影響を排除することが可能となる。
【0008】
請求項2の発明において講じた手段は、第3の流体通路の一部が、退避孔を設けたハウジングまたはカムシャフトの一方に形成されている構成としたことである。従って、第3の流体通路を相対回転を行うハウジングとカムシャフトの双方に部分的に形成することで、ハウジングとカムシャフトとが所望の位置となったときにのみ受容孔に連通する構成が簡単に形成することが可能となる。
【0009】
請求項3の発明において講じた手段は、第3の流体通路は、第1の流体通路または第2の流体通路と連通する構成としたことである。従って、ノックピンを排出するための流体を供給するための通路を別個に設ける必要がなくなることにより、カムシャフトの加工工数を低減することが可能となる。
【0011】
請求項4の発明において講じた手段は、第4の流体通路の一部が、受容孔を設けたハウジングまたはカムシャフトの一方に形成されている構成としたことである。従って、第4の流体通路を相対回転を行うハウジングとカムシャフトの双方に部分的に形成することで、ハウジングとカムシャフトとが所望の位置となったときにのみ受容孔に連通する構成が簡単に形成することが可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明に係る実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0013】
図1は、弁開閉時期制御装置の構成図を示している。図1に示されるように、エンジン60は駆動力を出力するクランクシャフト62、図示しない吸気弁を開閉駆動するカム(図示しない)を取り付けた吸気側カムシャフト64および図示しない排気弁を開閉駆動するカム(図示しない)を取り付けた排気側カムシャフト66を備えている。これらのシャフトには、それぞれタイミングプーリ68、70、72が取り付けられており、ゴム材又は樹脂材よりなるタイミングベルト74によってクランクシャフト62の回転が吸気側カムシャフト64および排気側カムシャフト66に伝達される。また、これらのシャフトの回転位置は、それぞれ回転角センサ76、78、80によって常時検出され、その検出信号はECU82に入力されている。なお、ECU82には、図示しないスロットル開度信号やエンジン60の回転数信号、エンジン60の水温信号などが入力されている。ECU82は、これらの信号を処理して油圧制御バルブ84に制御電流を出力する。
【0014】
油圧制御バルブ84は、弁開閉時期制御装置86への油圧の供給および排出を制御するもので、後述するようにクランクシャフト62と吸気側カムシャフト64、排気側カムシャフト66との位相変更に合わせて油圧ポンプ88からのオイルを弁開閉時期制御装置86に供給し、弁開閉時期制御装置86のオイルをドレン通路90を介して排出する。
【0015】
図2は、エンジンのシリンダーヘッド92に摺動自在に取り付けた吸気側カムシャフト64(以下、単にカムシャフト64という)用タイミングプーリ70の内周に弁開閉時期制御装置86を取り付けた様子を示す断面図である。図3は図2のB−B断面を示している。なお、図2は、図3のC−C断面を示している。図4は、図3のD−D断面を示している。
【0016】
図2、図3に示すように、カムシャフト64の端部には中空ボルト94により内部ロータ96が相対回転不能に取り付けられている。一方、タイミングプーリ70の内側にはボルト98によって、外板100、内板102、ハウジング104が相対回転不能に取り付けられている。外板100の内周端101は、ネジ切りが施してあり外蓋106を締め付けることによって、中空ボルト94と所定の隙間を確保し、外板100の内周端101を水密的に封鎖している。内板102の内周端103は、カムシャフト64の側面を摺動自在に覆っている。
【0017】
図3に示すように、内部ロータ96には5枚のベーン108がそれぞれカムシャフト64の径方向に保持されており、ベーン108の内周端には図2に示すように板バネ110がそれぞれ配置しており、ベーン108を外周側へ付勢している。環状の形状をしたハウジング104の内周側には、仕切壁112によって区画された5つの油圧室114(流体室)を内部ロータ96の外周壁との間に形成しており、それぞれの油圧室114はベーン108によって進角室116と遅角室118とに区画されている。なお、タイミングプーリ70は、図3に矢印で示すように時計の回転方向に回転する。また、ハウジング104には径方向に延在する退避孔120が形成されており、退避孔120内には内部ロータ96の外周壁に形成した受容孔122に係合可能なノックピン124が収容されている。この実施の形態においては、弁開閉時期制御装置86が最遅角位置のときにノックピン124が係合するように、受容孔122を位置決めされている。退避孔120の外周側端は蓋126で水密的に封鎖されている。蓋126とノックピン124との間にはスプリング128が配置されており、ノックピン124を内部ロータ96側へ付勢している。
【0018】
この弁開閉時期制御装置86は、進角室116と遅角室118とに供給される油圧差によってベーン108が油圧室114の範囲で回転することによって、タイミングプーリ70とカムシャフト64との位相を変換するものである。ここで、進角室116と遅角室118とに供給する油圧の通路について説明する。油圧制御バルブ84(図1参照)と進角室116との間の油圧通路(進角油路)は、カムシャフト64の外周に形成した第1リング溝130、カムシャフト64の軸方向に延在する外側孔132、内部ロータ96の略径方向に延在する第1溝134とから構成される。図1に示す油圧制御バルブ84と遅角室118との間の油圧通路(遅角油路)は、カムシャフト64の外周に形成した第2リング溝136、カムシャフト64の中央に軸方向に延在する中央孔138、中空ボルトの中空部140、中空ボルト140の頭部空間142、内部ロータ96の略径方向に延在する第2溝144とから構成される。
【0019】
カムシャフト64の軸方向に延在する外側孔132と受容孔122との間には、この間を連通する第3孔146が形成されている。この第3孔146は、図4に示すように内部ロータ96に形成される第1の部分147と、内板102に形成される第2の部分148とから構成されている。内板102に形成される第2の部分148は、図2と図4を比較すると明確なように、内板102の内周端103およびカムシャフト64の先端を切削して形成されており、ハウジング104と内部ロータ96との位相がノックピン124が受容孔122に係合できる位相となったときのみ内部ロータ96に形成される第1の部分147と連通する。また、第3孔146は、ノックピン124を退避孔120に排出すると、連通路150を介して進角室116aと連通できる。連通路150は、ハウジング104の内周側壁に形成され、退避孔120と隣接する進角室116aとの間を連通している。なお、連通孔150に代えて別個に第1溝134を形成することも可能であり、別個に第1溝134を形成することによりベーン108を介して内部ロータ96の回転トルクを大きくすることができる。
【0020】
図3に示すように、ノックピン124の外周側のスプリング128が配置された背面室152と中空ボルト140の頭部空間142との間には、この間を連通する第4溝154が設けられている。第4溝154は、内部ロータ96の軸方向端面にに形成される第1の部分155と、ハウジング104の軸方向端面にに形成される第2の部分156とから構成され、第1の部分155と第2の部分156とは、第3孔146と同様にハウジング104と内部ロータ96との位相がノックピン124が受容孔122に係合できる位相となったときのみ連通するようになっている。
【0021】
次に、以上の構成からなる弁開閉時期制御装置の作動について説明する。
【0022】
図3に示す最遅角位置から進角させる場合、すなわち、タイミングプーリ70の回転よりもカムシャフト64の回転を進角させる場合には、油圧制御バルブ84を作動させて進角油路を介して進角室116にオイルを供給するとともに、遅角油路を介して遅角室118のオイルを排出する。このとき、先ず、進角油路と連通する第3溝146にもオイルが供給され、背面室152のオイルも遅角油路と連通する第4溝154を介して排出されるので、ノックピン124が図5に示すように受容孔122から排出され、退避孔120内に収容される。従って、ハウジング104と内部ロータ96との位相変換が可能となる。次に、図6に示すように、オイルが供給される進角室116の油圧と、オイルが排出される遅角室118の油圧との油圧差によって、ベーン108がタイミングプーリ70の回転方向(時計の回転方向)へ回転する。このベーン108の回転に伴ってハウジング104と内部ロータ96との位相が進角する。
【0023】
なお、図6に示した状態になると、第3孔146および第4溝154は、それぞれの第1の部分147、155と第2の部分148、156とが連通しないので、カムシャフト64に図示しない吸気バルブの作動に伴うトルク変動の力が加わることにより、ベーン108の位置が変動して進角室116と遅角室118の内部のオイル圧が変動しても、このオイルの変動(脈動)はノックピン124に伝わらない。従って、ノックピン124はスプリング128によって内部ロータ96側に付勢された状態で保持できるので、ノックピン124が摺動方向に移動して打音を発生することがない。
【0024】
一方、図6に示した状態又は最進角位置から、タイミングプーリ70の回転よりもカムシャフト64の回転を遅角させる場合には、油圧制御バルブ84を切り替えて進角油路からオイルを排出し、遅角油路にオイルを供給することで、進角させる場合の逆の作動となり遅角させることができる。当然のことながら、図5に示した最遅角位置まで遅角させると、第3孔146および第4溝154が通路形成され、第4溝を介して背面室152に供給されたオイルの油圧とスプリング128の付勢力によってノックピン124が受容穴122に係合する。
【0025】
上記の実施の形態の変形例として、図7に示すように退避孔120を内部ロータ96に形成してノックピン104を収容し、受容孔122をハウジング104に形成することも可能である。
【0026】
また、上記の実施の形態においては、第3孔146および第4溝154のそれぞれが、第1の部分147、155と第2の部分148、156とに分割して構成され、ノックピン124が係合できる位相となったときにのみ連通するようになっているが、第3孔146または第4溝154の一方にのみ第1の部分と第2の部分とに分割構成されていればオイルの脈動によるノックピン124の打音を防止することができる。例えば、第3孔146を第1溝134と同じく、位相に関係なく常に外側溝132と連通するように構成し、第4溝154のみを第1の部分155と第2の部分156とに分割して構成する。第4溝のみをこのような構成とすることにより、図6に示す位相となった場合には、背面室152および第2の部分156の内部のオイルが排出される通路が遮断されるので、万一第3孔146からオイルの脈動が伝達しノックピン124を蓋126側に押し上げる力が作用しても、背面室152内のオイルがダンパとして作用し、ノックピン124の摺動を抑えることができ、打音の発生を防止することができる。
【0027】
更に、上記の実施の形態では、ゴム材又は樹脂材よりなるタイミングベルト74をタイミングプーリ70に作用させていることにより、タイミングベルト74が確実にタイミングプーリ70と係合させるために、タイミングプーリ70に弁開閉時期制御装置86のオイルを付着させることができない。しかしながら、タイミングベルト74を鎖又はチェーンあるいはギヤよりなる伝達機構を用いてクランクシャフト62の回転を伝達し、更に第3孔146からノックピン124の摺動面を染み込んで背面室152へ回り込んだオイルを蓋126に設ける排出孔を介して外部に放出するタイプの弁開閉時期制御装置も開発されている。本発明は、このようなタイプの弁開閉時期制御装置の第3孔にも適用することができる。
【0028】
更に、上記の実施の形態においては、吸気カムシャフト64に弁開閉時期制御装置86を取り付けているが、排気カムシャフト66に弁開閉時期制御装置86を取付けてもまったく同様な効果が得られるものである。また、従来技術を説明した図8に示すような吸気カムシャフト64又は排気カムシャフト66の一方にタイミングプーリを取付けて、吸気カムシャフト64と排気カムシャフト66との間をギヤで伝達して回転を伝達するタイプの弁開閉時期制御装置にも適用してもまったく同様な効果が得られるものである。
【0029】
更に、本実施の実施の形態においては、第3孔146に進角油路のオイルを導いて、ノックピン124を受容孔122から排出するようにしているが、本発明は第3孔146に遅角油路のオイルを導くタイプに適用することも可能である。この場合には、連通路150を介して第3孔146と進角室116aとを連通することなく、進角室116aに別個に第1溝134を形成する必要がある。
【0030】
【発明の効果】
上記した請求項1の発明によれば、第3の流体通路をハウジングとカムシャフトとが所望の位相となったときにのみ受容孔に連通するようにしたので、受容孔からノックピンを排出させるための流体をハウジングとカムシャフトとが所望の位相、すなわち受容孔と退避孔とが対向したときにのみ連通させることが可能となり、ノックピンが退避孔に収容されている状態においては第3の流体通路からの油圧が作用することがなく、オイルの脈動がノックピンに伝達することを防止することができる。従って、オイルの脈動によりノックピンが退避孔内を摺動して発生する打音の問題を解消することができる。
また、ノックピンを受容孔側に付勢する流体を給排する第4の流体通路を備え、第4の流体通路はハウジングとカムシャフトとが所望の位相となったときにのみ退避孔に連通する構成としたので、流体圧によりノックピンを受容孔に付勢するタイプにおいても、脈動による影響を排除することができる。
【0031】
請求項2の発明によれば、第3の流体通路の一部を退避孔を設けたハウジングまたはカムシャフトの一方に形成されている構成としたので、第3の流体通路を相対回転を行うハウジングとカムシャフトの双方に部分的に形成することができ、ハウジングとカムシャフトとが所望の位置となったときにのみ受容孔に連通する構成が簡単に形成することができる。
【0032】
請求項3の発明によれば、第3の流体通路を第1の流体通路または第2の流体通路と連通する構成としたので、ノックピンを排出するための流体を供給するための通路を別個に設ける必要がなくなり、カムシャフトの加工工数を低減することができる。
【0034】
請求項4の発明によれば、第4の流体通路の一部を受容孔を設けたハウジングまたはカムシャフトの一方に形成されている構成としたので、第4の流体通路を相対回転を行うハウジングとカムシャフトの双方に部分的に形成することで、ハウジングとカムシャフトとが所望の位置となったときにのみ受容孔に連通する構成が簡単に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の弁開閉時期制御装置をエンジンに取り付けたときの概要を示したものである。
【図2】本発明の実施の形態である弁開閉時期制御装置の断面を示したものである。
【図3】図2のB−B断面図を示したものである。
【図4】図3のD−D断面図を示したものである。
【図5】本発明の弁開閉時期制御装置の作動を説明する図3に対応する図面であり、ノックピンが受容孔から排出された様子を示す図面である。
【図6】本発明の弁開閉時期制御装置の作動を説明する図3に対応する図面であり、進角側に位相が変換した様子を示す図面である。
【図7】本発明の実施の形態である弁開閉時期制御装置の変形例を示す図面である。
【図8】従来技術の弁開閉時期制御装置の取付けの様子を示す図面である。
【図9】図8のA−A断面図を示したものである。
【図10】従来技術の弁開閉時期制御装置の作動を説明する図9に対応する図面である。
【図11】従来技術の弁開閉時期制御装置の作動を説明する図9に対応する図面である。
【符号の説明】
62・・・クランクシャフト
64、66・・・カムシャフト
86・・・弁開閉時期制御装置
104・・・ハウジングと、
108・・・ベーン
112・・・仕切壁
114・・・油圧室(流体室)
116・・・進角室
118・・・遅角室
120・・・退避孔
122・・・受容孔
124・・・ノックピン
134・・・第1溝(第1の流体通路)
144・・・第2溝(第2の流体通路)
146・・・第3孔(第3の流体通路)
154・・・第4溝(第4の流体通路)

Claims (4)

  1. クランクシャフトの回転を吸気弁又は排気弁を開閉させるカムシャフトに伝達する回転伝達機構に配置される弁開閉時期制御装置であって、カムシャフトと相対回転可能にカムシャフトの外周に取り付けられ、内周部に複数の流体室を形成する仕切壁を備えたハウジングと、
    前記カムシャフトに取り付けられ、前記流体室を進角室と遅角室とに区画するベーンと、
    前記進角室または前記遅角室の一方へ流体を給排する第1の流体通路と、
    前記進角室または前記遅角室の他方へ流体を給排する第2の流体通路と、
    前記ハウジングまたは前記カムシャフトの一方に設けられた退避孔と、前記ハウジングまたは前記カムシャフトの他方に設けられた受容孔と、前記退避孔に摺動自在に配置され、前記ハウジングと前記カムシャフトとが所望の位相となったときに一部が受容孔に係合可能なノックピンとからなる位相保持機構と、
    前記ノックピンの前記受容孔への係合を解除するための流体を給排する第3の流体通路とからなる弁開閉時期制御装置において、
    前記第3の流体通路は前記ハウジングと前記カムシャフトとが所望の位相となったときにのみ前記受容孔に連通し、
    前記ノックピンを前記受容孔側に付勢する流体を給排する第4の流体通路を備え、該第4の流体通路は前記ハウジングと前記カムシャフトとが所望の位相となったときにのみ前記退避孔に連通することを特徴とする弁開閉時期制御装置。
  2. 前記第3の流体通路の一部が、前記退避孔を設けた前記ハウジングまたは前記カムシャフトの一方に形成されていることを特徴とする請求項1記載の弁開閉時期制御装置。
  3. 前記第3の流体通路は、前記第1の流体通路または前記第2の流体通路と連通していることを特徴とする請求項1または請求項2記載の弁開閉時期制御装置。
  4. 前記第4の流体通路の一部が、前記受容孔を設けた前記ハウジングまたは前記カムシャフトの一方に形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の弁開閉時期制御装置。
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