JP3800669B2 - 弁開閉時期制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ピストン型内燃機関のカムシャフトに装着されるベーンタイプの弁開閉時期制御装置に係り、特にカム変動トルク等に対してバルブタイミングを安定化するロック機構を備えたものに関する。
【0002】
【従来の技術】
カム変動トルクに対してバルブタイミングを安定化するロック機構(位相固定解除手段)を備えた弁開閉時期制御装置として、特開平1−92504号公報がある。同公報の弁開閉時期制御装置は、図5に示すように回転軸1に中間部材2を介して回転伝達部材3が装着され、回転軸1と回転伝達部材3との間にそれぞれベーン4を隔壁とする周方向の油圧室5が複数形成されてなる回転油圧機構を主体に構成されている。ここでは回転軸1はカムシャフト(シリンダブロックよりタイミングプーリ側に延出させた軸部材)であり、回転伝達部材3はタイミングプーリに一体化されている。ベーン4によって分割された二つの油圧室は、それぞれ回転伝達部材3を強制回転してバルブタイミングを早める進相用室5aと遅らせる遅相用室5bとなる。
【0003】
回転軸1には軸方向に油圧を供給する幹路6、7と、該幹路6、7からそれぞれ分岐した枝路6a、7aと、枝路6aと連通した周状通路6b、枝路7aと連通した周状通路7bとが形成され、周状通路6bは中間部材2に形成された通路2a、2a′(ただし2a′は後述するキー溝11を含んで)介して各進相用室5aに連通され、周状通路7bは中間部材2に形成された通路2b、2b′(ただし2b′は後述のキー溝11を含んで)を介して各遅相用室5bに連通されている。幹路6、7には図示しない油圧供給装置からの油圧が選択的に供給されるようになっている。
【0004】
そして、回転伝達部材3には退避孔8に収納されたスプリング9によって中間部材側に突出するノックピン10が設けられ、中間部材2には上記ノックピン10の先端部を受容するキー溝11が形成されている。上記ノックピン10を主体とする位相固定解除手段は、ここでは最遅相時と最進相時とに位相固定するように2箇所設けられ、最遅相時に位相固定するノックピン10のキー溝11には上記周状通路7bと連通した通路2b′を介して油圧が供給され、最進相時に位相固定するノックピン10のキー溝11には上記周状通路6bと連通した通路2a′を介して油圧が供給される。
【0005】
上記構成の弁開閉時期制御装置は、スプリング9によって常に回転軸側に付勢されているノックピン10と中間部材側のキー溝11とが一致すると、ノックピン10がキー溝11に嵌合して回転軸1と回転伝達部材3の位相を固定し、カム変動トルクやエンジン始動の低油圧時におけるバルブタイミングを安定化させている。この位相固定状態の解除は、最遅相時の場合、進相のために幹路6、枝路6a、周状通路6b、通路2a′を介して油圧が供給されるときにノックピン10が退避孔8に没入されることにより行われる。同様に最進相時の場合、遅相のために幹路7、枝路7a、周状通路7b、通路2b′を介して油圧が供給されるときに行われる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、図6に示すように、キー溝11がノックピン10との間にもつ間隙a(実際の大きさの平均)と、退避孔8がノックピン10との間にもつ間隙b(同上)は、位相固定状態を解除するとき、ノックピン10の背面側室8aへの油圧のリーク防止と各間隙への異物の噛み込み防止との相反する条件を考慮して、リークを若干許容した大きさに設定される。
【0007】
しかし、上記間隙a、bをリークを許容した大きさに設定すると、固定解除する場合、作動油の状態や種類によって油圧のリーク量が変動し、スプリング9の力に抗した一定の圧力をノックピン10に加えることができない。このため確実に固定解除状態にならないおそれがある。
また、間隙aを大きくとることができないため、ノックピン10の軸芯とキー溝11の軸線とがずれていると、位相固定時にノックピン10へキー溝11が充分に挿入されなかったり、固定解除時にキー溝11から外れにくい現象が生じる。
【0008】
本発明は上記従来装置の問題点に鑑みてなされたもので、ノックピンがキー溝へ確実に嵌合し、またキー溝から確実に退避され、位相固定状態と固定解除状態への切換えの信頼性を高めることを解決すべき課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決すべく本発明は種々検討を重ね、流体圧によってノックピンを押圧するピストンをキー溝側に設けることにより、問題を解決できることを確認した。
即ち、本発明は請求項1の構成を備えることにより、キー溝側に設けるピストンは、流体圧のリークを許容する要請がなく、キー溝に対し極めて極小とした間隙を設定でき、作動油の種類や状態にかかわらずピストンを殆ど一定の流体圧で押出すことができる。また、回転軸と回転伝達部材との回転変位の方向(周方向)の寸法に関し、キー溝の開口面における周方向寸法を図4に示すように退避溝の開口面における周方向寸法よりも大きくすることで、回転軸と回転伝達部材が回転変位してキー溝と退避溝との位相が合致すると、ノックピンをキー溝に充分な遊嵌状態で侵入させることができる。従って、ノックピンには位相固定時に付勢部材による押圧力が確実に作用して、固定解除状態(位相制御可能状態)から位相固定状態へ高い信頼性で切換えることができる。また、ピストンの外周とキー溝との隙間を微小隙間とすることにより、位相固定状態から固定解除状態に切換えるピストンに作動する流体圧が洩れることくなく、ピストンを素早く、確実に作用させることが可能となる。更に、ノックピンとピストンを点接触とした請求項2の構成を備えることにより、位相固定状態から固定解除状態に切換えた場合に、ノックピンの先端がキー溝から完全に抜けきる前に回転軸と回転伝達部材が回転変位を始めてもノックピンをキー溝から抜くことができ、万一流体圧により作動するピストンの先端が退避溝まで侵入しても回転軸と回転伝達部材との回転変位によってキー溝に戻すことが可能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態は、クランクプーリからの回転動力が伝達されるバルブ開閉用のカムシャフトと、該カムシャフトに回転位相角可変に装着されかつタイミングプーリの内周に一体化され、該カムシャフトとの間にそれぞれベーンを隔壁とした複数の周方向油圧室を形成するとともに、該カムシャフトへ上記タイミングプーリの回転を伝達する回転伝達部材と、上記ベーンによって上記各周方向油圧室が二分された進相用室及び遅相用室の少なくとも一方に油圧を供給し、上記タイミングプーリと上記カムシャフトとの相対位相を可変する油圧供給手段とを備えた弁開閉時期制御装置において、上記カムシャフト及び回転伝達部材のうち一方部材に形成された退避溝から付勢力によって先端部が押出され他方部材に形成されたキー溝に嵌合するノックピン及び該ノックピンを上記退避溝に退避させるべく上記キー溝に収嵌され油圧によって作動するピストンからなる位相固定解除手段を設けたことを特徴とする。
【0011】
上記構成の弁開閉時期制御装置の作用は、カムシャフトの位相を進ませる場合、油圧供給手段より進相用室に油圧が供給され、カムシャフトを回転伝達部材より位相が進む方向に回転させて、タイミングプーリに対しカムシャフトの位相を進ませる。カムシャフトの位相を遅らせる場合は、油圧供給手段より遅相用室に油圧が供給され、カムシャフトが上記進相時と逆方向に回転してタイミングプーリに対しカムシャフトの位相を遅らせる。
【0012】
カムシャフトとタイミングプーリの位相を固定する場合、例えば最進相位置で固定するエンジンでは、回転伝達部材がカムシャフトに対し最も位相が遅れる回転角だけ回転すると、退避溝とキー溝とが一致してノックピンが付勢部材の力で押出されキー溝に嵌合する。位相固定状態を解除する場合は、進相用室に供給される油圧をキー溝に供給すると、ピストンがノックピンを押圧してキー溝より退避させる。
【0013】
位相固定位置は、キー溝と退避孔との一致位置で決まることは勿論であるが、この一致位置は最進相位置と最遅相位置の範囲で任意位置(複数を含む)でよい。
本発明の他の実施形態は、クランクプーリからの回転動力が伝達されるバルブ開閉用のカムシャフトに回転伝達部材を装着し、該回転伝達部材を別のバルブ開閉用のカムシャフトに例えばギヤ結合させた弁開閉時期制御装置に適用することができる。
【0014】
請求項1に従う実施形態では、ピストンの外周とキー溝との隙間は、ノックピンの外周とキー溝との間の隙間又はノックピンの外周と退避溝との間の隙間よりも小さな微小隙間として、ピストンを作動する流体圧がピストンの外周とキー溝との隙間から洩れないようにすることが好ましい。
【0015】
この請求項の構成によれば、ノックピンがキー溝に侵入する際と、ノックピンがキー溝から排出させる際に、ノックピン又はピストンのキー溝との摺動面がキー溝又は退避溝と干渉することがなく、弁開閉時期制御を円滑に行うことができ、ノックピン及びピストンの耐久性を向上させることができる。
【0016】
【実施例】
本発明の一実施例に係る弁開閉時期制御装置は、図1に示すように、DOHCエンジンに適用したものであり、シリンダヘッド12に回転可能に支持された排気バルブ用カムシャフト13及び吸気バルブ用カムシャフト14は、シリンダヘッド内において、それぞれ排気バルブ用カムシャフト13の外周に相対回転可能に装着されたギヤ15と吸気バルブ用カムシャフト14の外周に相対回転不能に装着されたギヤ16とが噛合してなる動力伝達手段17を介して連結されている。なお、以下に説明する弁開閉時期制御機構は、ここでは上記排気バルブ用カムシャフト13に装着される。
【0017】
タイミングプーリ18は、シリンダヘッド内より突出した排気バルブ用カムシャフト13(以下、単にカムシャフトという)の端部にボルト19によって締着されている。ボルト19の偏心位置には、タイミングプーリ18とカムシャフト13との回り止め機能と相対位置決め機能を果たすストッパピン20が設けられている。
【0018】
シリンダヘッド内に延びるカムシャフト13の円筒部21は、フロント側より雄螺子部22と、後述する放射状の枝路23a,23a…、23b,23b…及び分割周状通路24が形成された部分と、リヤ側のジャーナル部25とからなり、ジャーナル部25はカム形成部分26へと続いている。尚、ギヤ15は、ジャーナル部25の外周に前述したように相対回転可能に装着されている。
【0019】
上記枝路23a,23a…、23b,23b…及び分割周状通路24が形成された部分には、弁開閉時期制御装置の主体となる油圧機構27が装着される。油圧機構27は、図2に示すように、カムシャフト13に固着された内周の中間部材28と、該中間部材28に一端が係留され放射方向に延びるベーン29と、該ベーン29の他端側を円陣状に有して中間部材28を同軸状に内包し上記凹溝30a間の凸部が中間部材28の外周面と摺接した環状ハウジング部材30と、図1に示すように、上記中間部材28、ベーン29及び環状ハウジング部材30を軸方向に挟み、上記凹溝30aを上記ベーン29を隔壁として収嵌した周方向の各油圧室31とするフロントプレートハウジング部材32及びリヤプレートハウジング部材33とからなり、ギヤ15に螺入したボルト34によって上記フロントプレートハウジング部材32とリヤプレートハウジング部材33との間が圧接されている。各油圧室31はベーン29によって進相用室31a(図2)と遅相用室31bに二分される。
【0020】
上記油圧機構27のフロントプレートハウジング部材32、環状ハウジング部材30及びリヤプレートハウジング部材33と、上記ギヤ15とを主体に本発明の回転伝達部材を構成している。
なお、フロントプレートハウジング部材32と環状ハウジング部材30のフロント側面の間と、リヤプレートハウジング部材33と環状ハウジング部材30のリヤ側面の間はそれぞれメタルタッチでシールされているが、シール部材が介装されてもよく、その際にはボルト34がシール面の外側になるように屈曲したシールを用いる。
【0021】
また、上記油圧機構27は、中間部材28のリヤ側に向く側面が上記ジャーナル部25に当接しており、この当接状態において、中間部材28のフロント側に向く側面から上記雄螺子部22に締結されたナット25aと上記ジャーナル部25との間に狭圧されている。これにより、中間部材28はカムシャフト13と一体的に回転される。
【0022】
また、カムシャフト13と中間部材28との周方向の位置決めは、両者に係合したキーピン35(図1、図2、図3)によってなされている。
各油圧室31には、油圧供給装置36から作動油圧が供給される。油圧供給装置36は、油圧機構27を制御する油圧制御弁37及びバルブタイミング制御装置39等によって構成されていて、カムシャフト13内の中央軸方向に形成された幹路43は接続通路42a及びシリンダヘッド12に形成された内周溝42を介して油圧制御弁37のAポートに接続されている。もう一つ軸方向には三方に偏心して各幹路44が形成され、各幹路44はシリンダヘッド12に形成された内周溝41を介して油圧制御弁37のBポートに接続されている。また、油圧制御弁37のPポートには例えばエンジンにより駆動される油圧ポンプ38が接続され、Rポートにはリザーバ40が形成されていて、油圧制御弁37がバルブタイミング制御装置39によって作動を制御されることにより、後述するように油圧機構27が進角及び遅角作動及び、中立位置保持を行うようになっている。幹路43は各枝路23b,23b…に連通し、該各枝路23b,23b…は中間部材28に形成された各枝路45を介して遅相用室31bに連通され、各幹路44は分割周状通路24を介して各枝路23a,23a…に連通し、各枝路23a,23a…は中間部材28に形成された各枝路46を介して進相用室31aに連通される。上記枝路23b,23bのうち一つの油圧は後述する位相固定解除手段50に供給されるようになっている(この実施例では最進相位置で動作させる位相固定解除手段が一つ設けられるので遅相用の油圧を導く枝路23bより油圧を与える)。
【0023】
また、幹路43は、両端のボールシール47、48によって他の通路と遮断されている。つまり、幹路43は、図1右方のカムジャーナルの潤滑通路がカムシャフト13の軸心に形成される際に同時に形成されるが、ボール47を圧入することにより該潤滑通路と遮断され、またボール48を圧入し、ボルト19により更に押圧することにより外部と遮断される。また、もう一方の幹路44は、幹路43とほぼ同等の流路抵抗となっている。
【0024】
さて、本実施例の特徴とする位相固定解除手段50は、図2〜図4に示すように、中間部材28の外周側に開口を向けて形成されたキー溝51と、該キー溝51に収嵌されたピストン52と、位相固定状態においてピストン52と先端を突合するノックピン53と、中間部材28の外周面よりノックピン53の退避を許容する、環状ハウジング部材30に形成された退避孔54と、該退避孔54に収納されノックピン53を内方に押圧する付勢部材(スプリング、ゴム等)55とで構成される。
【0025】
ピストン52及びノックピン53の各突合面は湾曲しており点接触している。これにより、位相固定する際の互いのコーナがカットされた形態となり、位相可変時に円滑な動きが達成される。また、ノックピン53の放射方向長は、退避孔54の外側を塞ぐストッパ56と退避孔54の開口位置との寸法にほぼ等しく設定されている。このためピストン52は退避孔54に侵入することはない。
【0026】
また、図4に示すように、キー溝51の開口面における周方向寸法Aを退避溝54の開口面における周方向寸法Bより大きくしている。従って、キー溝51の開口面の寸法は、退避溝54内を摺動するノックピン53の寸法より大きくなっている。また、退避溝54がノックピン53との間にもつ間隙bはキー溝51がピストン52との間にもつ間隙aより大きくされている。ここで、aはキー溝51の壁面を移動するピストン52の角部によって異物を噛込まず、且つ枝路23bから供給される油圧の洩れを減らした大きさ(例えば10μ)に、bは作動油の異物が確実に外部に除去できる充分な大きさの値に設定される(例えば80μ)。
【0027】
本実施例の弁開閉時期制御装置は以上のように構成され、次にその作用を説明する。クランクプーリの回転動力が伝達されるタイミングプーリ18によってカムシャフト13が駆動されると、このカムシャフト13の回転が中間部材28、ベーン29、環状ハウジング部材30等を介してギヤ15へ伝達され、更にギヤ15及びギヤ16を介してカムシャフト3に伝達され、カムシャフト13の各バルブとカムシャフト14の各バルブが作動する。
【0028】
ここで、ギヤ15は、カムシャフト13のジャーナル部25に対し周方向の移相が可能となっており、油圧供給装置36の油圧制御弁37を介して油圧ポンプ38からの作動油圧が進相用室31aに作用すると、環状ハウジング部材30及びギヤ15がカムシャフト13に対して図3上反時計方向に回転し、最大、ベーン29の移動角度分θ(図3)だけ、カムシャフト13に対するカムシャフト14の相対位相を進ませる。また、油圧ポンプ38からの作動油圧が遅相用室31bに作用すると、環状ハウジング部材30及びギヤ15がカムシャフト13に対して図2上時計方向に回転し、最進相位置から最大、ベーン29の移動角度分θだけ、カムシャフト13に対するカムシャフト14の相対位相を遅らせる。これにより、カムシャフト14における各バルブの開閉時期とカムシャフト13における各バルブの開閉時期とを調整することができる。
【0029】
そして、カムシャフト14の最進相位置では、キー溝51と退避溝54との位相が一致するため、ピストン52とノックピン53とが中間部材28と環状ハウジング30との境界面で突合する。このとき、進相用の油圧が低下すると、付勢部材55の力によってノックピン53の先端部がキー溝51内に挿入され、図2に示すように位相固定状態となる。次に幹路43、枝路23b、45に供給される遅相用の油圧が高まると、ピストン52とノックピン53とは再び中間部材28と環状ハウジング30との境界面で突合して固定解除状態となり、回転伝達部材とカムシャフト13との相対回転が可能となる。
【0030】
上記位相固定解除手段50によれば、キー溝側に設けるピストン52は、油圧のリークを許容する要請がなく、また、ノックピン53とキー溝51との間隙cに制約がないため、図4に示すように、キー溝51の周方向寸法Aと退避溝54の周方向寸法Bとの差を、位相固定状態におけるカムシャフト13(中間部材28)と環状ハウジング部材30との周方向の位置のばらつきの値(公差)以上に設定すれば、ノックピン53の軸芯とキー溝51の軸線が上記公差の範囲内でずれても確実にノックピン53はキー溝51に嵌合し、また、キー溝51から容易に抜け出せ、位相固定状態と固定解除状態との切換わりの信頼性が高くなる。
【0031】
また、上記のようにキー溝51の周方向寸法を退避溝54の周方向寸法より大きくすると、必然的にノックピン53の間隙bも大きくとれるので、退避溝54の加工精度が要求されない。
本発明は、特開平1−92504号公報に記載されているような、クランクシャフトからの機関回転動力をタイミングベルト又はタイミングチェーン等の動力伝達手段によりカムシャフトに伝達し、弁開閉制御機構がシリンダヘッド外にてカムシャフトの端部に装着される内燃機関に適用できる。
【0032】
また、特許請求の範囲の構成を逸脱しない範囲で種々の変更、変形が可能である。例えば回転伝達部材を直接にカムシャフト13に装着したり、退避溝54とキー溝の関係、即ち、ノックピン53を中間部材側から外方に突出させ、ピストン52を回転伝達部材から内方に突出させたり、油圧の代わりに空気圧で作動させることもできる。
【0033】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、位相固定状態と固定解除状態との切換わりの信頼性が高くなるとともに、加工精度も要求されず、低コスト化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係る弁開閉時期制御装置を示す断面図であり、A−A線は図2、図3における破断線を示している。
【図2】 上記弁開閉時期制御装置の最進相時を示す断面図である。
【図3】 上記弁開閉時期制御装置の最遅相時を示す断面図である。
【図4】 本発明の一実施例における位相固定解除手段を示す拡大断面図である。
【図5】 従来の弁開閉時期制御装置を示す断面図である。
【図6】 従来の位相固定解除手段を示す拡大断面図である。
【符号の説明】
13はカムシャフト(回転軸)、14はカムシャフト、29はベーン、31は周方向油圧室、36は油圧供給装置(油圧供給手段)、50は位相固定解除手段、51はキー溝、52はピストン、53はノックピン、54は退避溝である。

Claims (2)

  1. クランクプーリからの回転動力が伝達されるバルブ開閉用の回転軸と、
    該回転軸に回転位相角可変に外装されて該回転軸との間にそれぞれベーンを隔壁とした複数の周方向流体圧室を形成する回転伝達部材からなる流体圧機構と、
    前記ベーンによって前記各周方向流体圧室が二分された進相用室及び遅相用室の少なくとも一方に流体圧を供給し、前記回転軸を回転伝達部材に対し回転変位させて前記回転伝達部材と前記回転軸との相対位相を可変する流体圧供給手段と、
    前記回転軸及び回転伝達部材のうち一方部材に形成された退避溝から付勢力によって先端部が押出され他方部材に形成されたキー溝に嵌合するノックピン及び該ノックピンを前記退避溝に退避させるべく前記キー溝に収嵌され流体圧によって作動するピストンからなる位相固定解除手段とを具備した弁開閉時期制御装置において、
    前記ピストンの外周と前記キー溝との隙間は、前記ノックピンの外周と前記キー溝の間の隙間よりも小さくしたことを特徴とする弁開閉時期制御装置。
  2. 前記ノックピンと前記ピストンとは互いに点接触であることを特徴とする請求項1記載の弁開閉時期制御装置。
JP13027196A 1996-05-24 1996-05-24 弁開閉時期制御装置 Expired - Fee Related JP3800669B2 (ja)

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