JPH10184320A - 弁開閉時期制御装置 - Google Patents

弁開閉時期制御装置

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JPH10184320A
JPH10184320A JP34312296A JP34312296A JPH10184320A JP H10184320 A JPH10184320 A JP H10184320A JP 34312296 A JP34312296 A JP 34312296A JP 34312296 A JP34312296 A JP 34312296A JP H10184320 A JPH10184320 A JP H10184320A
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camshaft
housing
oil
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chamber
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Naoki Kira
良 直 樹 吉
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 カムシャフトのトルク変動に伴う制御流体の
脈動により、ノックピン124が退避孔120内で振動
して発生する打音を防止すること。 【解決手段】 ノックピン124の摺動方向に油圧を供
給する第3孔146または第4溝154の少なくとも一
方は、カムシャフトとタイミングプーリ70の位相が所
定の位置になるときだけ連通するように構成したこと。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関のクラン
クプーリからの回転力がタイミングプーリを介して伝達
されるカムシャフトとタイミングプーリとの間で運転状
態に応じた位相の可変を行う内燃機関用の弁開閉時期制
御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】本発明に関する従来技術として、例えば
本願出願人が既に出願した特願平8−202288号が
ある。この従来技術の弁開閉時期制御装置を図8,9に
より説明すると、図8に示すように弁開閉時期制御装置
12はDOHCエンジンに搭載されている。シリンダヘ
ッド14には、回転可能に支持された排気バルブを開閉
させるための排気側カムシャフト16と、同じく回転可
能に支持された吸気バルブを開閉させるための吸気側カ
ムシャフト18とが取り付けられている。排気側カムシ
ャフト16と吸気側カムシャフト18には相対回転不能
に取り付けられたギヤ20,22がそれぞれ取り付けら
れており、ギヤ20とギヤ22とが噛み合うことによっ
て排気側カムシャフト16と吸気側カムシャフト18が
一体で回転する。吸気側カムシャフト18の端部にはボ
ルト24によってタイミングプーリ26が相対回転不能
に取り付けられており、吸気側カムシャフト18は図示
しないクランクシャフトの回転を図示しないタイミング
ベルトを介してタイミングプ─リ26に伝達されること
によって回転する。弁開閉時期制御装置12はギヤ20
に隣接して吸気側カムシャフト18に取り付けられてい
る。
【0003】図9に示すように、吸気側カムシャフト1
6の外表面には内部ロータ28が相対回転不能に取り付
けられており、内部ロータ28の外周部には5枚のベー
ン30が取り付けられている。それぞれのベーン30
は、内部ロータ28の外側に配置されるリング形状のハ
ウジング32の内周側に形成した流体室34内に配置し
ている。流体室34は、ベーン30によって進角室36
と遅角室38とに区画している。遅角室36と遅角室3
8とは、ECU39の信号により作動する油圧制御バル
ブ40により制御されるオイルがそれぞれ進角油路42
および遅角油路44を介して供給または排出させるよう
になっている。カムシャフト16とハウジング32との
位相は、進角室36と遅角室38との油圧差によってベ
ーン30を回転させて流体室34の範囲で相対回転させ
ることができる。
【0004】一方、内部ロータ28には受容孔46が形
成され、ハウジング32には退避孔48が形成されてお
り、受容孔46と退避孔48とは略同一断面で、カムシ
ャフト16とハウジング32との位相がベーン30が遅
角室38の容積を最大にする位置(最遅角位置)で対向
する。受容孔46には進角油路42から分岐した油路5
2が連通し進角油路42のオイルが供給または排出させ
るようになっており、退避孔48にはノックピン50が
配置しており、ノックピン50の背面には退避孔48に
隣接する遅角室38と連通する油路54が形成され遅角
油路44のオイルが供給または排出させるようになって
いる。図9に示すようにノックピン50は、カムシャフ
ト16とハウジング32との位相が最遅角位置となる
と、油路54を介して退避孔48に流入する遅角室38
のオイルによって受容孔46に係合するように摺動す
る。なお、ノックピン50の係合を解除する場合には、
油圧制御バルブ40を切り換えて、進角油路42にオイ
ルを供給すると油路52を介して受容孔46にオイルが
供給されてノックピン50を退避孔48に退けるように
なっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来技術の弁開
閉時期制御装置においては、ノックピン50の摺動方向
の両端に進角油路42および遅角油路44のオイルを作
用させているので、図10,図11に示すようなノック
ピン50の係合を解除した状態においてオイルの脈動が
ノックピン50に伝達し、ノックピン50と、内部ロー
タ28の外周面または退避孔46を閉鎖している蓋56
との間で打音を発生する。詳しくは、吸気側カムシャフ
ト16が吸気バルブを開閉させ、排気側カムシャフト1
8が排気バルブを作動させることにより、吸気側カムシ
ャフト16および排気側カムシャフト18にはトルクの
変動が発生し、このトルクの変動は進角室36と遅角室
38に伝達することによりベーン30は微小変動を繰り
返す。このベーン30の微小変動は、進角室36と遅角
室38との内部のオイル量を変化させるのでオイルの脈
動が発生する。このオイルの脈動は、ノックピン50に
伝達し、ノックピン50の摺動方向にクリアランスがあ
ることによりノックピン50を摺動方向に微小振動させ
る。このとき、ノックピン50の内周側が内部ロータ2
8と当接し、ノックピン50の外周側が蓋56に当接す
るので、この当接による打音が発生する。
【0006】本発明は、上記の従来技術の問題点を解決
した弁開閉時期制御装置を開示するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ために請求項1の発明において講じた手段は、クランク
シャフトの回転を吸気弁又は排気弁を開閉させるカムシ
ャフトに伝達する回転伝達機構に配置される弁開閉時期
制御装置であって、カムシャフトと相対回転可能にカム
シャフトの外周に取り付けられ、内周部に複数の流体室
を形成する仕切壁を備えたハウジングと、カムシャフト
に取り付けられ、流体室を進角室と遅角室とに区画する
ベーンと、進角室または遅角室の一方へ流体を給排する
第1の流体通路と、進角室または遅角室の他方へ流体を
給排する第2の流体通路と、ハウジングまたはカムシャ
フトの一方に設けられた退避孔と、ハウジングまたはカ
ムシャフトの他方に設けられた受容孔と、退避孔に摺動
自在に配置され、ハウジングとカムシャフトとが所望の
位相となったときに一部が受容孔に係合可能なノックピ
ンとからなる位相保持機構と、ノックピンの受容孔への
係合を解除するための流体を給排する第3の流体通路と
からなる弁開閉時期制御装置において、第3の流体通路
はハウジングとカムシャフトとが所望の位相となったと
きにのみ受容孔に連通するようにしたことである。従っ
て、受容孔からノックピンを排出させるための流体を供
給する第3の流体通路が所望の位相、すなわち受容孔と
退避孔とが対向したときにのみ連通させることが可能と
なり、ノックピンに退避孔に収容されている状態におい
ては第3の流体通路からの油圧が作用することがなく、
オイルの脈動がノックピンに伝達することを防止するこ
とが可能となる。
【0008】請求項2の発明において講じた手段は、第
3の流体通路の一部が、退避孔を設けたハウジングまた
はカムシャフトの一方に形成されている構成としたこと
である。従って、第3の流体通路を相対回転を行うハウ
ジングとカムシャフトの双方に部分的に形成すること
で、ハウジングとカムシャフトとが所望の位置となった
ときにのみ受容孔に連通する構成が簡単に形成すること
が可能となる。
【0009】請求項3の発明において講じた手段は、第
3の流体通路は、第1の流体通路または第2の流体通路
と連通する構成としたことである。従って、ノックピン
を排出するための流体を供給するための通路を別個に設
ける必要がなくなることにより、カムシャフトの加工工
数を低減することが可能となる。
【0010】請求項4の発明において講じた手段は、ノ
ックピンを受容孔側に付勢する流体を給排する第4の流
体通路を備え、第4の流体通路はハウジングとカムシャ
フトとが所望の位相となったときにのみ退避孔に連通す
る構成としたことである。この構成とすることにより、
流体圧によりノックピンを受容孔に付勢するタイプにに
おいても、脈動による影響を排除することが可能とな
る。
【0011】請求項5の発明において講じた手段は、第
4の流体通路の一部が、受容孔を設けたハウジングまた
はカムシャフトの一方に形成されている構成としたこと
である。従って、第4の流体通路を相対回転を行うハウ
ジングとカムシャフトの双方に部分的に形成すること
で、ハウジングとカムシャフトとが所望の位置となった
ときにのみ受容孔に連通する構成が簡単に形成すること
が可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明に係る実施の形態を図面に
基づいて説明する。
【0013】図1は、弁開閉時期制御装置の構成図を示
している。図1に示されるように、エンジン60は駆動
力を出力するクランクシャフト62、図示しない吸気弁
を開閉駆動するカム(図示しない)を取り付けた吸気側
カムシャフト64および図示しない排気弁を開閉駆動す
るカム(図示しない)を取り付けた排気側カムシャフト
66を備えている。これらのシャフトには、それぞれタ
イミングプーリ68、70、72が取り付けられてお
り、ゴム材又は樹脂材よりなるタイミングベルト74に
よってクランクシャフト62の回転が吸気側カムシャフ
ト64および排気側カムシャフト66に伝達される。ま
た、これらのシャフトの回転位置は、それぞれ回転角セ
ンサ76、78、80によって常時検出され、その検出
信号はECU82に入力されている。なお、ECU82
には、図示しないスロットル開度信号やエンジン60の
回転数信号、エンジン60の水温信号などが入力されて
いる。ECU82は、これらの信号を処理して油圧制御
バルブ84に制御電流を出力する。
【0014】油圧制御バルブ84は、弁開閉時期制御装
置86への油圧の供給および排出を制御するもので、後
述するようにクランクシャフト62と吸気側カムシャフ
ト64、排気側カムシャフト66との位相変更に合わせ
て油圧ポンプ88からのオイルを弁開閉時期制御装置8
6に供給し、弁開閉時期制御装置86のオイルをドレン
通路90を介して排出する。
【0015】図2は、エンジンのシリンダーヘッド92
に摺動自在に取り付けた吸気側カムシャフト64(以
下、単にカムシャフト64という)用タイミングプーリ
70の内周に弁開閉時期制御装置86を取り付けた様子
を示す断面図である。図3は図2のB−B断面を示して
いる。なお、図2は、図3のC−C断面を示している。
図4は、図3のD−D断面を示している。
【0016】図2、図3に示すように、カムシャフト6
4の端部には中空ボルト94により内部ロータ96が相
対回転不能に取り付けられている。一方、タイミングプ
ーリ70の内側にはボルト98によって、外板100、
内板102、ハウジング104が相対回転不能に取り付
けられている。外板100の内周端101は、ネジ切り
が施してあり外蓋106を締め付けることによって、中
空ボルト94と所定の隙間を確保し、外板100の内周
端101を水密的に封鎖している。内板102の内周端
103は、カムシャフト64の側面を摺動自在に覆って
いる。
【0017】図3に示すように、内部ロータ96には5
枚のベーン108がそれぞれカムシャフト64の径方向
に保持されており、ベーン108の内周端には図2に示
すように板バネ110がそれぞれ配置しており、ベーン
108を外周側へ付勢している。環状の形状をしたハウ
ジング104の内周側には、仕切壁112によって区画
された5つの油圧室114(流体室)を内部ロータ96
の外周壁との間に形成しており、それぞれの油圧室11
4はベーン108によって進角室116と遅角室118
とに区画されている。なお、タイミングプーリ70は、
図3に矢印で示すように時計の回転方向に回転する。ま
た、ハウジング104には径方向に延在する退避孔12
0が形成されており、退避孔120内には内部ロータ9
6の外周壁に形成した受容孔122に係合可能なノック
ピン124が収容されている。この実施の形態において
は、弁開閉時期制御装置86が最遅角位置のときにノッ
クピン124が係合するように、受容孔122を位置決
めされている。退避孔120の外周側端は蓋126で水
密的に封鎖されている。蓋126とノックピン124と
の間にはスプリング128が配置されており、ノックピ
ン124を内部ロータ96側へ付勢している。
【0018】この弁開閉時期制御装置86は、進角室1
16と遅角室118とに供給される油圧差によってベー
ン108が油圧室114の範囲で回転することによっ
て、タイミングプーリ70とカムシャフト64との位相
を変換するものである。ここで、進角室116と遅角室
118とに供給する油圧の通路について説明する。油圧
制御バルブ84(図1参照)と進角室116との間の油
圧通路(進角油路)は、カムシャフト64の外周に形成
した第1リング溝130、カムシャフト64の軸方向に
延在する外側孔132、内部ロータ96の略径方向に延
在する第1溝134とから構成される。図1に示す油圧
制御バルブ84と遅角室118との間の油圧通路(遅角
油路)は、カムシャフト64の外周に形成した第2リン
グ溝136、カムシャフト64の中央に軸方向に延在す
る中央孔138、中空ボルトの中空部140、中空ボル
ト140の頭部空間142、内部ロータ96の略径方向
に延在する第2溝144とから構成される。
【0019】カムシャフト64の軸方向に延在する外側
孔132と受容孔122との間には、この間を連通する
第3孔146が形成されている。この第3孔146は、
図4に示すように内部ロータ96に形成される第1の部
分147と、内板102に形成される第2の部分148
とから構成されている。内板102に形成される第2の
部分148は、図2と図4を比較すると明確なように、
内板102の内周端103およびカムシャフト64の先
端を切削して形成されており、ハウジング104と内部
ロータ96との位相がノックピン124が受容孔122
に係合できる位相となったときのみ内部ロータ96に形
成される第1の部分147と連通する。また、第3孔1
46は、ノックピン124を退避孔120に排出する
と、連通路150を介して進角室116aと連通でき
る。連通路150は、ハウジング104の内周側壁に形
成され、退避孔120と隣接する進角室116aとの間
を連通している。なお、連通孔150に代えて別個に第
1溝134を形成することも可能であり、別個に第1溝
134を形成することによりベーン108を介して内部
ロータ96の回転トルクを大きくすることができる。
【0020】図3に示すように、ノックピン124の外
周側のスプリング128が配置された背面室152と中
空ボルト140の頭部空間142との間には、この間を
連通する第4溝154が設けられている。第4溝154
は、内部ロータ96の軸方向端面にに形成される第1の
部分155と、ハウジング104の軸方向端面にに形成
される第2の部分156とから構成され、第1の部分1
55と第2の部分156とは、第3孔146と同様にハ
ウジング104と内部ロータ96との位相がノックピン
124が受容孔122に係合できる位相となったときの
み連通するようになっている。
【0021】次に、以上の構成からなる弁開閉時期制御
装置の作動について説明する。
【0022】図3に示す最遅角位置から進角させる場
合、すなわち、タイミングプーリ70の回転よりもカム
シャフト64の回転を進角させる場合には、油圧制御バ
ルブ84を作動させて進角油路を介して進角室116に
オイルを供給するとともに、遅角油路を介して遅角室1
18のオイルを排出する。このとき、先ず、進角油路と
連通する第3溝146にもオイルが供給され、背面室1
52のオイルも遅角油路と連通する第4溝154を介し
て排出されるので、ノックピン124が図5に示すよう
に受容孔122から排出され、退避孔120内に収容さ
れる。従って、ハウジング104と内部ロータ96との
位相変換が可能となる。次に、図6に示すように、オイ
ルが供給される進角室116の油圧と、オイルが排出さ
れる遅角室118の油圧との油圧差によって、ベーン1
08がタイミングプーリ70の回転方向(時計の回転方
向)へ回転する。このベーン108の回転に伴ってハウ
ジング104と内部ロータ96との位相が進角する。
【0023】なお、図6に示した状態になると、第3孔
146および第4溝154は、それぞれの第1の部分1
47、155と第2の部分148、156とが連通しな
いので、カムシャフト64に図示しない吸気バルブの作
動に伴うトルク変動の力が加わることにより、ベーン1
08の位置が変動して進角室116と遅角室118の内
部のオイル圧が変動しても、このオイルの変動(脈動)
はノックピン124に伝わらない。従って、ノックピン
124はスプリング128によって内部ロータ96側に
付勢された状態で保持できるので、ノックピン124が
摺動方向に移動して打音を発生することがない。
【0024】一方、図6に示した状態又は最進角位置か
ら、タイミングプーリ70の回転よりもカムシャフト6
4の回転を遅角させる場合には、油圧制御バルブ84を
切り替えて進角油路からオイルを排出し、遅角油路にオ
イルを供給することで、進角させる場合の逆の作動とな
り遅角させることができる。当然のことながら、図5に
示した最遅角位置まで遅角させると、第3孔146およ
び第4溝154が通路形成され、第4溝を介して背面室
152に供給されたオイルの油圧とスプリング128の
付勢力によってノックピン124が受容穴122に係合
する。
【0025】上記の実施の形態の変形例として、図7に
示すように退避孔120を内部ロータ96に形成してノ
ックピン104を収容し、受容孔122をハウジング1
04に形成することも可能である。
【0026】また、上記の実施の形態においては、第3
孔146および第4溝154のそれぞれが、第1の部分
147、155と第2の部分148、156とに分割し
て構成され、ノックピン124が係合できる位相となっ
たときにのみ連通するようになっているが、第3孔14
6または第4溝154の一方にのみ第1の部分と第2の
部分とに分割構成されていればオイルの脈動によるノッ
クピン124の打音を防止することができる。例えば、
第3孔146を第1溝134と同じく、位相に関係なく
常に外側溝132と連通するように構成し、第4溝15
4のみを第1の部分155と第2の部分156とに分割
して構成する。第4溝のみをこのような構成とすること
により、図6に示す位相となった場合には、背面室15
2および第2の部分156の内部のオイルが排出される
通路が遮断されるので、万一第3孔146からオイルの
脈動が伝達しノックピン124を蓋126側に押し上げ
る力が作用しても、背面室152内のオイルがダンパと
して作用し、ノックピン124の摺動を抑えることがで
き、打音の発生を防止することができる。
【0027】更に、上記の実施の形態では、ゴム材又は
樹脂材よりなるタイミングベルト74をタイミングプー
リ70に作用させていることにより、タイミングベルト
74が確実にタイミングプーリ70と係合させるため
に、タイミングプーリ70に弁開閉時期制御装置86の
オイルを付着させることができない。しかしながら、タ
イミングベルト74を鎖又はチェーンあるいはギヤより
なる伝達機構を用いてクランクシャフト62の回転を伝
達し、更に第3孔146からノックピン124の摺動面
を染み込んで背面室152へ回り込んだオイルを蓋12
6に設ける排出孔を介して外部に放出するタイプの弁開
閉時期制御装置も開発されている。本発明は、このよう
なタイプの弁開閉時期制御装置の第3孔にも適用するこ
とができる。
【0028】更に、上記の実施の形態においては、吸気
カムシャフト64に弁開閉時期制御装置86を取り付け
ているが、排気カムシャフト66に弁開閉時期制御装置
86を取付けてもまったく同様な効果が得られるもので
ある。また、従来技術を説明した図8に示すような吸気
カムシャフト64又は排気カムシャフト66の一方にタ
イミングプーリを取付けて、吸気カムシャフト64と排
気カムシャフト66との間をギヤで伝達して回転を伝達
するタイプの弁開閉時期制御装置にも適用してもまった
く同様な効果が得られるものである。
【0029】更に、本実施の実施の形態においては、第
3孔146に進角油路のオイルを導いて、ノックピン1
24を受容孔122から排出するようにしているが、本
発明は第3孔146に遅角油路のオイルを導くタイプに
適用することも可能である。この場合には、連通路15
0を介して第3孔146と進角室116aとを連通する
ことなく、進角室116aに別個に第1溝134を形成
する必要がある。
【0030】
【発明の効果】上記した請求項1の発明によれば、第3
の流体通路をハウジングとカムシャフトとが所望の位相
となったときにのみ受容孔に連通するようにしたので、
受容孔からノックピンを排出させるための流体をハウジ
ングとカムシャフトとが所望の位相、すなわち受容孔と
退避孔とが対向したときにのみ連通させることが可能と
なり、ノックピンが退避孔に収容されている状態におい
ては第3の流体通路からの油圧が作用することがなく、
オイルの脈動がノックピンに伝達することを防止するこ
とができる。従って、オイルの脈動によりノックピンが
退避孔内を摺動して発生する打音の問題を解消すること
ができる。
【0031】請求項2の発明によれば、第3の流体通路
の一部を退避孔を設けたハウジングまたはカムシャフト
の一方に形成されている構成としたので、第3の流体通
路を相対回転を行うハウジングとカムシャフトの双方に
部分的に形成することができ、ハウジングとカムシャフ
トとが所望の位置となったときにのみ受容孔に連通する
構成が簡単に形成することができる。
【0032】請求項3の発明によれば、第3の流体通路
を第1の流体通路または第2の流体通路と連通する構成
としたので、ノックピンを排出するための流体を供給す
るための通路を別個に設ける必要がなくなり、カムシャ
フトの加工工数を低減することができる。
【0033】請求項4によれば、ノックピンを受容孔側
に付勢する流体を給排する第4の流体通路を備え、第4
の流体通路はハウジングとカムシャフトとが所望の位相
となったときにのみ退避孔に連通する構成としたので、
流体圧によりノックピンを受容孔に付勢するタイプにお
いても、脈動による影響を排除することができる。
【0034】請求項5の発明によれば、第4の流体通路
の一部を受容孔を設けたハウジングまたはカムシャフト
の一方に形成されている構成としたので、第4の流体通
路を相対回転を行うハウジングとカムシャフトの双方に
部分的に形成することで、ハウジングとカムシャフトと
が所望の位置となったときにのみ受容孔に連通する構成
が簡単に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の弁開閉時期制御装置をエンジンに取り
付けたときの概要を示したものである。
【図2】本発明の実施の形態である弁開閉時期制御装置
の断面を示したものである。
【図3】図2のB−B断面図を示したものである。
【図4】図3のD−D断面図を示したものである。
【図5】本発明の弁開閉時期制御装置の作動を説明する
図3に対応する図面であり、ノックピンが受容孔から排
出された様子を示す図面である。
【図6】本発明の弁開閉時期制御装置の作動を説明する
図3に対応する図面であり、進角側に位相が変換した様
子を示す図面である。
【図7】本発明の実施の形態である弁開閉時期制御装置
の変形例を示す図面である。
【図8】従来技術の弁開閉時期制御装置の取付けの様子
を示す図面である。
【図9】図8のA−A断面図を示したものである。
【図10】従来技術の弁開閉時期制御装置の作動を説明
する図9に対応する図面である。
【図11】従来技術の弁開閉時期制御装置の作動を説明
する図9に対応する図面である。
【符号の説明】
62・・・クランクシャフト 64、66・・・カムシャフト 86・・・弁開閉時期制御装置 104・・・ハウジングと、 108・・・ベーン 112・・・仕切壁 114・・・油圧室(流体室) 116・・・進角室 118・・・遅角室 120・・・退避孔 122・・・受容孔 124・・・ノックピン 134・・・第1溝(第1の流体通路) 144・・・第2溝(第2の流体通路) 146・・・第3孔(第3の流体通路) 154・・・第4溝(第4の流体通路)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クランクシャフトの回転を吸気弁又は排
    気弁を開閉させるカムシャフトに伝達する回転伝達機構
    に配置される弁開閉時期制御装置であって、カムシャフ
    トと相対回転可能にカムシャフトの外周に取り付けら
    れ、内周部に複数の流体室を形成する仕切壁を備えたハ
    ウジングと、前記カムシャフトに取り付けられ、前記流
    体室を進角室と遅角室とに区画するベーンと、前記進角
    室または前記遅角室の一方へ流体を給排する第1の流体
    通路と、前記進角室または前記遅角室の他方へ流体を給
    排する第2の流体通路と、前記ハウジングまたは前記カ
    ムシャフトの一方に設けられた退避孔と、前記ハウジン
    グまたは前記カムシャフトの他方に設けられた受容孔
    と、前記退避孔に摺動自在に配置され、前記ハウジング
    と前記カムシャフトとが所望の位相となったときに一部
    が受容孔に係合可能なノックピンとからなる位相保持機
    構と、前記ノックピンの前記受容孔への係合を解除する
    ための流体を給排する第3の流体通路とからなる弁開閉
    時期制御装置において、前記第3の流体通路は前記ハウ
    ジングと前記カムシャフトとが所望の位相となったとき
    にのみ前記受容孔に連通することを特徴とする弁開閉時
    期制御装置。
  2. 【請求項2】 前記第3の流体通路の一部が、前記退避
    孔を設けた前記ハウジングまたは前記カムシャフトの一
    方に形成されていることを特徴とする請求項1記載の弁
    開閉時期制御装置。
  3. 【請求項3】 前記第3の流体通路は、前記第1の流体
    通路または前記第2の流体通路と連通していることを特
    徴とする請求項1または請求項2記載の弁開閉時期制御
    装置。
  4. 【請求項4】 前記ノックピンを前記受容孔側に付勢す
    る流体を給排する第4の流体通路を備え、該第4の流体
    通路は前記ハウジングと前記カムシャフトとが所望の位
    相となったときにのみ前記退避孔に連通することを特徴
    とする請求項1から3のいずれか1項記載の弁開閉時期
    制御装置。
  5. 【請求項5】 前記第4の流体通路の一部が、前記受容
    孔を設けた前記ハウジングまたは前記カムシャフトの一
    方に形成されていることを特徴とする請求項4記載の弁
    開閉時期制御装置。
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CN102165146A (zh) * 2009-03-25 2011-08-24 爱信精机株式会社 阀开闭定时控制装置

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