JP3812527B2 - 偏光ビームスプリッタ - Google Patents

偏光ビームスプリッタ Download PDF

Info

Publication number
JP3812527B2
JP3812527B2 JP2002280188A JP2002280188A JP3812527B2 JP 3812527 B2 JP3812527 B2 JP 3812527B2 JP 2002280188 A JP2002280188 A JP 2002280188A JP 2002280188 A JP2002280188 A JP 2002280188A JP 3812527 B2 JP3812527 B2 JP 3812527B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
refractive index
index layer
prism
wavelength
multilayer film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2002280188A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004117760A (ja
Inventor
友一 増渕
宏太郎 林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Opto Inc
Original Assignee
Konica Minolta Opto Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Opto Inc filed Critical Konica Minolta Opto Inc
Priority to JP2002280188A priority Critical patent/JP3812527B2/ja
Priority to US10/304,330 priority patent/US6791750B2/en
Publication of JP2004117760A publication Critical patent/JP2004117760A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3812527B2 publication Critical patent/JP3812527B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B5/00Optical elements other than lenses
    • G02B5/20Filters
    • G02B5/28Interference filters
    • G02B5/285Interference filters comprising deposited thin solid films
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B27/00Optical systems or apparatus not provided for by any of the groups G02B1/00 - G02B26/00, G02B30/00
    • G02B27/10Beam splitting or combining systems
    • G02B27/14Beam splitting or combining systems operating by reflection only
    • G02B27/142Coating structures, e.g. thin films multilayers
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B27/00Optical systems or apparatus not provided for by any of the groups G02B1/00 - G02B26/00, G02B30/00
    • G02B27/10Beam splitting or combining systems
    • G02B27/14Beam splitting or combining systems operating by reflection only
    • G02B27/144Beam splitting or combining systems operating by reflection only using partially transparent surfaces without spectral selectivity
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B5/00Optical elements other than lenses
    • G02B5/30Polarising elements
    • G02B5/3025Polarisers, i.e. arrangements capable of producing a definite output polarisation state from an unpolarised input state
    • G02B5/3033Polarisers, i.e. arrangements capable of producing a definite output polarisation state from an unpolarised input state in the form of a thin sheet or foil, e.g. Polaroid
    • G02B5/3041Polarisers, i.e. arrangements capable of producing a definite output polarisation state from an unpolarised input state in the form of a thin sheet or foil, e.g. Polaroid comprising multiple thin layers, e.g. multilayer stacks

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • Polarising Elements (AREA)
  • Optical Elements Other Than Lenses (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、P偏光とS偏光を分離する偏光ビームスプリッタに関する。
【0002】
【従来の技術】
偏光面が互いに直交する偏光成分を分離する偏光ビームスプリッタが、映像表示装置の光学系や光ディスク装置の光学系として用いられている。偏光ビームスプリッタは、屈折率が異なる2種の誘電体を分離対象の光の波長の1/4の光学的膜厚を有するように交互に積層した誘電体多層膜を備えて、誘電体多層膜に斜めに入射する光のうち、P偏光を透過させ、S偏光を反射することによって、両偏光を分離する。
【0003】
P偏光とS偏光を効率よく分離するためには、誘電体多層膜に対する光の入射角をブリュースター角に近い値とするのがよく、また、誘電体多層膜の屈折率と誘電体多層膜内を進む光の角度が次の式0を満たすのが望ましい。
sin2ψ=NH2・NL2/{NE2・(NH2+NL2)} … 式0
ここで、NEは誘電体多層膜に接して光を誘電体多層膜に入射させる媒質の屈折率を、NHは誘電体多層膜の高屈折率層の屈折率を、NLは誘電体多層膜の低屈折率層の屈折率を、ψは誘電体多層膜の法線に対する光の角を表す。
【0004】
さらに、誘電体多層膜を保護するとともに、光学素子としての取り扱いが容易な形態とする必要もある。
【0005】
このような要請から、偏光ビームスプリッタは、一般に、誘電体多層膜を2つの透明媒体で挟んだ構成とされ、誘電体多層膜は、入射角を45゜とし、かつ、式0を満たすように設計される。また、透明媒体と空気との界面での屈折を抑えるとともに、分離後のP偏光とS偏光が互いに垂直な方向に進むようにして分離後の取り扱いを容易にするために、2つの透明媒体は断面が直角二等辺三角形のプリズムとされ、両者の斜面で透明媒体を挟む形態とされる。
【0006】
このように設定された従来の偏光ビームスプリッタは、誘電体多層膜に対する光の入射角が45゜のときは、基準波長を中心とする広い波長帯域について、P偏光の透過率が高く、S偏光の反射率も高く、したがって両偏光の分離能に優れたものとなる。しかしながら、従来の偏光ビームスプリッタは高い入射角依存性を有しており、誘電体多層膜に対する光の入射角が設計値の45゜から少しでもずれると、P偏光とS偏光の分離能が低下し、特に、P偏光の透過率が低くなる。つまり、偏光分離を良好に行い得る波長帯域は、光の入射角が45゜でなければ、非常に狭くなる。
【0007】
偏光ビームスプリッタを用いる光学系には、単一波長の光だけを取り扱うものもあるが、多くは、ある程度の波長帯域にわたる光を取り扱う。例えば、映像表示装置の光学系では、取り扱う波長帯域は可視光の波長帯域全体にわたる。このような光学系の小型化を図るためには、偏光ビームスプリッタの数が少ないほどよく、また、偏光ビームスプリッタに収束または発散しつつある状態の光を導き得るようにするのが望ましい。
【0008】
しかし、上述の入射角依存性により、広い波長帯域にわたる光を、収束光や発散光の状態で良好に分離することはできない。たとえ、誘電体多層膜に対する収束光や発散光の主光線の入射角を設計値の45゜としても、主光線以外の光線の入射角は45゜からずれるため、P偏光とS偏光を良好に分離できるのは主光線の近傍部分のみとなり、主光線近傍以外の部分、特に外縁部については、両偏光の分離能は著しく低下する。
【0009】
従来の偏光ビームスプリッタにおける光の波長と透過率の関係を図25〜図27に示す。これらの図において、太線はS偏光の透過率を表し、細線はP偏光の透過率を表す。図25は、プリズムへの入射前に(つまり空気層において)誘電体多層膜の法線に対して成す角が45゜の光線のものである。この光線の誘電体多層膜への入射角は45゜となる。図26は、プリズムへの入射前において誘電体多層膜の法線に対して成す角が34.7゜の光線のものであり、図27は、プリズムへの入射前において誘電体多層膜の法線に対して成す角が55.3゜の光線のものである。これらの3本の光線は、空気層におけるF数が2.8で、主光線が誘電体多層膜に対して45゜を成す収束光または発散光の、主光線と最外縁の2本の光線に相当する。なお、プリズムの屈折率Ndは1.84である。
【0010】
図25より明らかなように、誘電体多層膜に対する入射角が45゜となる主光線については、約440nmから約640nmまでの広い波長帯域わたってP偏光とS偏光を良好に分離することができる。ところが、図26に示すように、誘電体多層膜に対する入射角が最も小さくなる最外縁の光線については、良好に偏光分離できるのは、約490nmから約540nmまでの波長帯域と、約600nmから約670nmまでの波長帯域とに限られている。また、図27に示すように、誘電体多層膜に対する入射角が最も大きくなる最外縁の光線については、良好に偏光分離できるのは、約380nmから約430nmまでの波長帯域と、約490nmから約600nmまでの波長帯域とに限られている。
【0011】
結局、F数が2.8の光束の全体をP偏光とS偏光に良好に分離できる波長帯域は、490nmから540nmのみとなり、非常に狭い。F数がより大きな光束については偏光分離を良好に行い得る波長帯域は広くなるが、それでも、偏光分離の対象とする光束のF数に大きな制約が生じる。これは、偏光ビームスプリッタを備える光学系の小型化を困難にする。
【0012】
この不都合を解消する一法として、誘電体多層膜を2つの積層部で構成し、第1の積層部を、第1の基準波長に基づいて、第1の光線の角度(ψ1)において式0を満たすように設計し、第2の積層部を、第2の基準波長に基づいて、第2の光線の角度(ψ2)において式0を満たすように設計した偏光ビームスプリッタが提案されている(例えば、特許文献1〜3)。このような構成の偏光ビームスプリッタでは、各々の積層部が低い入射角依存性で偏光分離を良好に行い得る波長帯域の幅は従来と変わらないが、その波長帯域を2つの積層部で相違させることができるため、誘電体多層膜全体としては、低い入射角依存性で偏光分離を良好に行い得る波長帯域が広がる。
【0013】
【特許文献1】
特開平7−281024号公報
【特許文献2】
特開平11−211916号公報
【特許文献3】
特開2001−350024号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、単に誘電体多層膜を異なる基準波長および光の角度に対して設計するだけでは、2つの積層部が偏光分離を良好に行い得る波長帯域が連続しなくなることがある。2つの積層部が偏光分離を良好に行い得る波長帯域が連続しなければ、誘電体多層膜全体として偏光分離を良好に行い得る波長帯域は広くなるものの、その一部に偏光分離を良好に行い得ない波長帯域が生じることになる。
【0015】
本発明はこの点に鑑みてなされたもので、偏光分離を良好に行い得る波長帯域が広く、その波長帯域全体にわたって入射角依存性が低い偏光ビームスプリッタを提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明では、光を入射させる第1の面と、第1の面に対して鋭角を成す第2の面を有する第1のプリズムと、第1のプリズムの第2の面に対向する第2のプリズムと、第1のプリズムと第2のプリズムとに挟まれた誘電体多層膜とを備え、誘電体多層膜が、第1の波長の1/4の光学的膜厚を有する高屈折率層と第1の波長の1/4の光学的膜厚を有する低屈折率層を交互に積層した第1の積層部と、第2の波長の1/4の光学的膜厚を有する高屈折率層と第2の波長の1/4の光学的膜厚を有する低屈折率層を交互に積層した第2の積層部とを備える偏光ビームスプリッタにおいて、式1の関係を満たすとともに、式2および式3をそれぞれ満たす角θ1、θ2に対して、式4および式5、または、式6および式7の関係を満たすものとする。
λ1<λ2≦1.55・λ1 … 式1
sin2θ1=NH12・NL12/{Nd2・(NH12+NL12)} … 式2
sin2θ2=NH22・NL22/{Nd2・(NH22+NL22)} … 式3
|NH1−NL1|<|NH2−NL2| … 式4
|θ1−θ|<|θ2−θ| … 式5
|NH1−NL1|>|NH2−NL2| … 式6
|θ1−θ|>|θ2−θ| … 式7
【0017】
ここで、λ1は第1の波長を、λ2は第2の波長を、θは第1のプリズムの第1の面と第2の面が成す角を、Ndは第1のプリズムの屈折率を、NH1は第1の積層部の高屈折率層の屈折率を、NL1は第1の積層部の低屈折率層の屈折率を、NH2は第2の積層部の高屈折率層の屈折率を、NL2は第2の積層部の低屈折率層の屈折率を表す。なお、角θ1、θ2は誘電体多層膜内を進行する光の、誘電体多層膜の法線に対する角である。
【0018】
この偏光ビームスプリッタは、第1のプリズムの第1の面から光を入射させて、第1のプリズムと第2のプリズムとで挟まれた誘電体多層膜によって、P偏光とS偏光を分離する。誘電体多層膜は第1の積層部と第2の積層部より成る。第1の積層部は、第1の波長λ1を基準波長として、第1の角θ1において前述の式0を満たすように設定されており(式2)、第2の積層部は、第2の波長λ2を基準波長として、第2の角θ2において式0を満たすように設定されている(式3)。
【0019】
ここで、第2の波長λ2は第1の波長λ1よりも長いが、第2の波長λ2は第1の波長λ1の1.55倍以下とする(式1)。第1のプリズムの第1の面と第2の面が成す角(プリズム頂角)θは、第1の面に垂直に入射する光線の誘電体多層膜に対する入射角であり、第1の積層部において式2を満たす第1の角θ1と、第1の面に垂直に入射する光線の誘電体多層膜に対する入射角θには、絶対値で|θ1−θ|の角度差がある。同様に、第2の積層部において式3を満たす第2の角θ2と、第1の面に垂直に入射する光線の誘電体多層膜に対する入射角θにも、絶対値で|θ2−θ|の角度差がある。
【0020】
これらの角度差は、高屈折率層と低屈折率層の屈折率の差が、第1の積層部と第2の積層部のどちらにおいて大きいかに応じて定める。高屈折率層と低屈折率層の屈折率の差が、第1の積層部よりも第2の積層部において大きいときには(式4)、第2の角とプリズム頂角の角度差を、第1の角とプリズム頂角の角度差よりも大きくし(式5)、逆に、高屈折率層と低屈折率層の屈折率の差が、第2の積層部よりも第1の積層部において大きいときには(式6)、第1の角とプリズム頂角の角度差を、第2の角とプリズム頂角の角度差よりも大きくする(式7)。
【0021】
式1を満たすと同時に、式2、式3を満たす角θ1、θ2に対して式4および式5、または式6および式7を満たすようにすることで、第1の積層部が低い入射角依存性で偏光分離を良好に行い得る波長帯域と、第2の積層部が低い入射角依存性で偏光分離を良好に行い得る波長帯域とを相違させ、しかも、それら2つの波長帯域に重なり合う部分を生じさせることができる。つまり、入射角依存性が低い2つの波長帯域が連続した誘電体多層膜が得られる。
【0022】
第1の積層部の高屈折率層はTiO2、またはTa25 、第1の積層部の低屈折率層はMgF2、またはSiO2、第2の積層部の高屈折率層はTiO2、またはTa25 、第2の積層部の低屈折率層はAl23とLa23の混合物、Al23とLa2Oの混合物、またはAl23とすることができる。
【0023】
第1の積層部の高屈折率層はTiO2とLa23の混合物、TiO2とLa2Oの混合物、またはTa25、第1の積層部の低屈折率層はMgF2、またはSiO2、第2の積層部の高屈折率層はTiO2、またはTa25 、第2の積層部の低屈折率層はAl23とLa23の混合物、Al23とLa2Oの混合物、またはAl23とすることもできる。
【0024】
第1の積層部の高屈折率層はAl23とLa23の混合物、またはAl23とLa2Oの混合物、第1の積層部の低屈折率層はMgF2、第2の積層部の高屈折率層はTiO2、またはTa25 、第2の積層部の低屈折率層はAl23とすることもできる。
【0025】
第1の積層部の高屈折率層はAl23、第1の積層部の低屈折率層はMgF2、第2の積層部の高屈折率層はTiO2、またはTa25 、第2の積層部の低屈折率層はSiO2とすることもできる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。本実施形態の偏光ビームスプリッタ1の全体構成を図1に模式的に示す。偏光ビームスプリッタ1は、第1のプリズム10、第2のプリズム20、およびこれらに挟まれた誘電体多層膜30より成り、誘電体多層膜30に光を斜めに入射させて、誘電体多層膜30を透過するP偏光と、誘電体多層膜30によって反射されるS偏光とに分離する。
【0027】
第1のプリズム10は、第1の面11、第2の面12、第3の面13を有し、第1の面11と第3の面13が直交する直角三角プリズムである。第2のプリズム20も、第1の面21、第2の面22、第3の面23を有し、第1の面21と第3の面23が直交する直角三角プリズムである。第1のプリズム10と第2のプリズム20は、同じ光学材料で作製されており、両者の屈折率は等しい。
【0028】
第1のプリズム10と第2のプリズム20は、それぞれの第2の面12、22が近接して平行になるように、対向して配置されており、誘電体多層膜30は第1のプリズム10の第2の面12と第2のプリズムの第2の面22とに挟まれている。偏光ビームスプリッタ1は、光を第1のプリズム10の第1の面11から入射させて、誘電体多層膜30を透過したP偏光を第2のプリズムの第3の面23から出射させ、誘電体多層膜30によって反射したS偏光を第1のプリズム10の第3の面13から出射させる。
【0029】
偏光ビームスプリッタ1が偏光分離の対象とする光は、平行光に限らず、収束光や発散光である。第1のプリズム10の第1の面11には、偏光分離対象の光を、その主光線が第1の面11に対して垂直に入射するように導く。第1のプリズム10および第2のプリズム20は、上述のように直角三角プリズムであるが、特に、直角二等辺三角プリズムとしてもよい。すなわち、第1のプリズム10については、第1の面11と第3の面13に直交する平面内において第1の面11と第3の面13が成す線分の長さを等しくし、第2のプリズム20については、第1の面21と第3の面23に直交する平面内において第1の面21と第3の面23が成す線分の長さを等しくするようにしてもよい。
【0030】
第1のプリズム10および第2のプリズム20を直角二等辺三角プリズムとすると、分離後のP偏光とS偏光の主光線を互いに垂直な方向に進行させることができて、分離後の両偏光の取り扱いが容易になる。また、分離後の両偏光の主光線を第3の面13、23から垂直に出射させることができて、第1のプリズム10の第3の面13から出射したS偏光と、第2のプリズム20の第3の面23から出射したP偏光の収束あるいは発散の状態を、第1の面11への入射前における状態に等しくする(F数を不変とする)ことが可能になり、偏光ビームスプリッタ1を含む光学系全体の設計が容易になる。
【0031】
ただし、第1のプリズム10または第2のプリズム20を必ずしも直角二等辺三角プリズムとする必要はなく、第1のプリズム10の第1の面11と第2の面12の成す角(プリズム頂角)θがブリュースター角から大きく離れない限り、第1のプリズム10や第2のプリズム20の形状は任意に設定してよい。また、第1のプリズム10の屈折率と第2の屈折率は等しくてもよいし、異なっていてもよい。
【0032】
偏光ビームスプリッタ1における偏光分離対象の波長帯域の設定原理を図2に模式的に示す。偏光ビームスプリッタ1では、誘電体多層膜30を2つの積層部で構成し、一方の積層部が偏光分離の対象とする波長帯域Aと、他方の積層部が偏光分離の対象とする波長帯域Bを相違させるとともに、波長帯域Aと波長帯域Bとに重なり合う範囲Dが存在するようにする。また、一方の積層部については波長帯域A全体にわたって入射角依存性を抑え、他方の積層部についても波長帯域B全体にわたって入射角依存性を抑えて、広い波長帯域全体にわたって入射角依存性の低い誘電体多層膜30とする。
【0033】
誘電体多層膜30の構成を図3に模式的に示す。誘電体多層膜30は、第1の積層部31と第2の積層部32より成る。第1の積層部31は、相対的に屈折率が高い高屈折率層31Hと相対的に屈折率が低い低屈折率層31Lを交互に積層して構成されている。第2の積層部32も、相対的に屈折率が高い高屈折率層32Hと相対的に屈折率が低い低屈折率層32Lを交互に積層して構成されている。
【0034】
第1の積層部31の高屈折率層31Hと低屈折率層31Lは、第1のプリズム10に接する層と第2の積層部32に接する層とを除き、第1の波長λ1の1/4の光学的膜厚に設定されている。また、第1のプリズム10に接する層と第2の積層部32に接する層は、波長λ1の1/8の光学的膜厚に設定されている。第2の積層部32の高屈折率層32Hと低屈折率層32Lは、第2のプリズム20に接する層と第1の積層部31に接する層とを除き、第2の波長λ2の1/4の光学的膜厚に設定されている。また、第2のプリズム20に接する層と第1の積層部31に接する層は、波長λ2の1/8の光学的膜厚に設定されている。
【0035】
第1の積層部31における高屈折率層31Hと低屈折率層31Lの順序は、逆にしてもよく、第2の積層部32における高屈折率層32Hと低屈折率層32Lの順序も、逆にしてかまわない。また、第1の積層部31における高屈折率層31Hと低屈折率層31Lの数の和は偶数であっても奇数であってもよいし、同様に、第2の積層部32における高屈折率層32Hと低屈折率層32Lの数の和も偶数、奇数のいずれとしてもよい。さらに、第1の積層部31と第2の積層部32のどちらを第1のプリズム10側にしてもよく、光学的膜厚が波長λ1または波長λ2の1/8の層を、隣接する誘電体層と同じ屈折率とすることもできるし、別の光学的膜厚とすることや、省略することもできる。
【0036】
第1のプリズム10の屈折率をNd、第1の積層部31の高屈折率層31Hの屈折率をNH1、第1の積層部31の低屈折率層31Lの屈折率をNL1、第2の積層部32の高屈折率層32Hの屈折率をNH2、第2の積層部32の低屈折率層32Lの屈折率をNL2、誘電体多層膜30の法線に対する第1の角をθ1、誘電体多層膜30の法線に対する第2の角をθ2として、偏光ビームスプリッタ1が満たす諸条件について説明する。
【0037】
第1の積層部31は、前述の式2を満たすように、つまり、第1の角θ1において前述の式0を満たすように設定する。第2の積層部32は、式3を満たすように、つまり、第2の角θ2において式0を満たすように設定する。
【0038】
第1の積層部31の基準波長である第1の波長λ1と、第2の積層部32の基準波長である第2の波長λ2については、第2の波長λ2が、第1の波長λ1よりも長く、かつ、第1の波長λ1の1.55倍以下とする。つまり、式1を満たすようにする。波長比λ2/λ1が大きくなりすぎると、第1の積層部31が偏光分離を良好に行い得る波長帯域と、第2の積層部32が偏光分離を良好に行い得る波長帯域とに、重なり合う部分がなくなってしまい、誘電体多層膜30が偏光分離を行い得る波長帯域の一部に、偏光分離が良好でない部分が生じるからである。波長比λ2/λ1を1.55以下に制限することで、そのような不都合を避けることができる。
【0039】
なお、波長比λ2/λ1が小さくなるほど、第1の積層部31が偏光分離を良好に行い得る波長帯域と、第2の積層部32が偏光分離を良好に行い得る波長帯域との重なりが大きくなり、誘電体多層膜30が偏光分離を良好に行い得る波長帯域は狭くなる。誘電体多層膜30が偏光分離を良好に行い得る波長帯域があまりに狭くなるのを避けるためには、波長比λ2/λ1を1.1程度以上にすればよい。
【0040】
また、第1の積層部31の高屈折率層31Hの屈折率NH1と低屈折率層31Lの屈折率NL1の差|NH1−NL1|が、第2の積層部32の高屈折率層32Hの屈折率NH2と低屈折率層32Lの屈折率NL2の差|NH2−NL2|よりも小さいときには、第1の角θ1とプリズム頂角θの差の絶対値|θ1−θ|を、第2の角θ2とプリズム頂角θの差の絶対値|θ2−θ|よりも小さくする。逆に、第1の積層部31の屈折率の差|NH1−NL1|が第2の積層部32の屈折率の差|NH2−NL2|よりも大きいときには、第1の角θ1とプリズム頂角θの差の絶対値|θ1−θ|を、第2の角θ2とプリズム頂角θの差の絶対値|θ2−θ|よりも大きくする。つまり、式4および式5を満たすか、あるいは、式6および式7を満たす。
【0041】
このような設定により、偏光ビームスプリッタ1は、以下に述べる実施例に示すごとく、P偏光とS偏光を良好に分離し得る波長帯域が広く、入射角依存性がその波長帯域全体にわたって低いという特性を備えたものとなる。なお、誘電体多層膜30の各誘電体層31H、31L、32H、32Lは、スパッタリング法、プラズマイオンプレーティング法、イオンビームアシスト法等の既に確立されている成膜方法で作製することができる。
【0042】
【実施例】
以下、上記の偏光ビームスプリッタ1の実施例を示す。各実施例においては、第1のプリズム10と第2のプリズム20を直角二等辺三角プリズムとしており、したがって、第1のプリズム10の第1の面11と第2の面12が成す頂角θは45゜である。また、第2のプリズム20の屈折率は第1のプリズム10の屈折率Ndと等しくしている。
【0043】
誘電体多層膜30の第1の積層部31には、波長λ1の1/8の光学的膜厚の層を、プリズム10に接する層および第2の積層部32に接する層として含めており、第2の積層部32にも、波長λ2の1/8の光学的膜厚の層を、プリズム20に接する層および第1の積層部31に接する層として含めている。光学的膜厚が波長λ1(またはλ2)の1/4の誘電体層と、これを両面から挟む2つの誘電体層の波長λ1(またはλ2)の1/8の光学的膜厚に相当する部分とを合わせて、1ユニットとし、第1の積層部31および第2の積層部32の構成を、ユニット数で表す。
【0044】
<第1の実施例>
第1の実施例の諸条件を表1にまとめて示す。
表1
プリズム頂角θ:45゜
プリズム屈折率Nd:1.84
第1の積層部31
ユニット数:10
第1の波長λ1:740nm
高屈折率層31Hの材料:TiO2 、またはTa25
低屈折率層31Lの材料:MgF2
高屈折率層31Hの屈折率NH1:2.200
低屈折率層31Lの屈折率NL1:1.385
屈折率差|NH1−NL1|:0.815
角度差|θ1−θ|:5.467
第2の積層部32
ユニット数:10
第2の波長λ2:1065.6nm
高屈折率層32Hの材料:TiO2 、またはTa25
低屈折率層32Lの材料:Al23とLa23の混合物、またはAl23とLa2Oの混合物
高屈折率層32Hの屈折率NH2:2.200
低屈折率層32Lの屈折率NL2:1.710
屈折率差|NH2−NL2|:0.490
角度差|θ2−θ|:2.156
波長比λ2/λ1:1.440
【0045】
なお、高屈折率層31H、32Hの材料としてTa25を用いるときは、イオンプレーティングやスパッタリングによって不純物を加えておく。これにより、Ta25の屈折率を、本来の値2.050から高めて、上記の値とすることができる。高屈折率層31H、32Hの材料としてTiO2とTa25のいずれを用いるかは、プリズム10、20の材料との相性、低屈折率層31L、32Lの材料との相性、成膜のし易さ等を考慮して定めればよい、
【0046】
第1の実施例における光の波長と透過率の関係を図4〜図6に示す。これらの図において、太線はS偏光の透過率を表し、細線はP偏光の透過率を表す。図4は、第1のプリズム10への入射前に(つまり空気層において)誘電体多層膜30の法線に対して成す角が45゜の光線のものである。この光線の誘電体多層膜30への入射角は45゜となる。図5は、第1のプリズム10への入射前において誘電体多層膜30の法線に対して成す角が34.7゜の光線のものであり、図6は、第1のプリズム10への入射前において誘電体多層膜30の法線に対して成す角が55.3゜の光線のものである。これら3本の光線は、空気層におけるF数が2.8で、主光線が誘電体多層膜30に対して45゜を成す収束光または発散光の、主光線と最外縁の2本の光線に相当する。
【0047】
図4に示すように、誘電体多層膜に対する入射角が45゜となる主光線については、約480nmから約750nmまでの広い波長帯域わたってP偏光とS偏光を良好に分離することができる。また、図5に示すように、誘電体多層膜に対する入射角が最も小さくなる最外縁の光線についても、約410nmから約720nmまでの広い波長帯域にわたって良好に偏光分離を行うことができる。さらに、図6に示すように、誘電体多層膜に対する入射角が最も大きくなる最外縁の光線についても、約470nmから約670nmまでの波長帯域において良好に偏光分離を行うことができる。
【0048】
結局、本実施例の設定では、F数が2.8と小さな光束の全体を、約480nmから約670nmまでの波長範囲にわたって良好に偏光分離することが可能になっている。なお、図示しないが、F数が3.5の光束については、その全体を、可視光全体にわたって、良好に偏光分離することが可能である。
【0049】
<第2の実施例>
第2の実施例の諸条件を表2にまとめて示す。
表2
プリズム頂角θ:45゜
プリズム屈折率Nd:1.80
第1の積層部31
ユニット数:10
第1の波長λ1:720nm
高屈折率層31Hの材料:TiO2とLa23の混合物、TiO2とLa2Oの混合物、またはTa25
低屈折率層31Lの材料:MgF2
高屈折率層31Hの屈折率NH1:2.050
低屈折率層31Lの屈折率NL1:1.385
屈折率差|NH1−NL1|:0.665
角度差|θ1−θ|:6.520
第2の積層部32
ユニット数:11
第2の波長λ2:864nm
高屈折率層32Hの材料:TiO2 、またはTa25
低屈折率層32Lの材料:Al23とLa23の混合物、またはAl23とLa2Oの混合物
高屈折率層32Hの屈折率NH2:2.200
低屈折率層32Lの屈折率NL2:1.710
屈折率差|NH2−NL2|:0.490
角度差|θ2−θ|:3.142
波長比λ2/λ1:1.200
【0050】
第2の実施例における光の波長と透過率の関係を図7〜図9に示す。これらの図において、太線はS偏光の透過率を表し、細線はP偏光の透過率を表す。図7は、第1のプリズム10への入射前において誘電体多層膜30の法線に対して成す角が45゜の光線のものである。図8は、第1のプリズム10への入射前において誘電体多層膜30の法線に対して成す角が34.7゜の光線のものであり、図9は、第1のプリズム10への入射前において誘電体多層膜30の法線に対して成す角が55.3゜の光線のものである。前述のように、これら3本の光線は、空気層におけるF数が2.8で、主光線が誘電体多層膜30に対して45゜を成す収束光または発散光の、主光線と最外縁の2本の光線に相当する。
【0051】
図7に示すように、誘電体多層膜に対する入射角が45゜となる主光線については、約480nmから約750nmまでの広い波長帯域わたってP偏光とS偏光を良好に分離することができる。また、図8に示すように、誘電体多層膜に対する入射角が最も小さくなる最外縁の光線については、約410nmから約650nmまでの波長帯域において良好に偏光分離を行うことができる。さらに、図9に示すように、誘電体多層膜に対する入射角が最も大きくなる最外縁の光線についても、約450nmから約710nmまでの広い波長帯域にわたって良好に偏光分離を行うことができる。結局、本実施例の設定では、F数が2.8と小さな光束の全体を、約480nmから約650nmまでの波長帯域にわたって、良好に偏光分離することが可能になっている。
【0052】
<第3の実施例>
第3の実施例の諸条件を表3にまとめて示す。
表3
プリズム頂角θ:45゜
プリズム屈折率Nd:1.70
第1の積層部31
ユニット数:11
第1の波長λ1:750nm
高屈折率層31Hの材料:Al23とLa23の混合物、またはAl23とLa2Oの混合物
低屈折率層31Lの材料:MgF2
高屈折率層31Hの屈折率NH1:1.710
低屈折率層31Lの屈折率NL1:1.385
屈折率差|NH1−NL1|:0.325
角度差|θ1−θ|:5.721
第2の積層部32
ユニット数:11
第2の波長λ2:830nm
高屈折率層32Hの材料:TiO2 、またはTa25
低屈折率層32Lの材料:Al23
高屈折率層32Hの屈折率NH2:2.200
低屈折率層32Lの屈折率NL2:1.620
屈折率差|NH2−NL2|:0.580
角度差|θ2−θ|:6.177
波長比λ2/λ1:1.107
【0053】
第3の実施例における光の波長と透過率の関係を図10〜図12に示す。これらの図において、太線はS偏光の透過率を表し、細線はP偏光の透過率を表す。図10は、第1のプリズム10への入射前において誘電体多層膜30の法線に対して成す角が45゜の光線のものである。図11は、第1のプリズム10への入射前において誘電体多層膜30の法線に対して成す角が34.7゜の光線のものであり、図12は、第1のプリズム10への入射前において誘電体多層膜30の法線に対して成す角が55.3゜の光線のものである。前述のように、これら3本の光線は、空気層におけるF数が2.8で、主光線が誘電体多層膜30に対して45゜を成す収束光または発散光の、主光線と最外縁の2本の光線に相当する。
【0054】
図10に示すように、誘電体多層膜に対する入射角が45゜となる主光線については、約480nmから約600nmまでの波長帯域においてP偏光とS偏光を良好に分離することができる。また、図11に示すように、誘電体多層膜に対する入射角が最も小さくなる最外縁の光線については、約470nmから約630nmまでの波長帯域において良好に偏光分離を行うことができる。さらに、図12に示すように、誘電体多層膜に対する入射角が最も大きくなる最外縁の光線については、約440nmから約720nmまでの広い波長帯域にわたって良好に偏光分離を行うことができる。結局、本実施例の設定では、F数が2.8と小さな光束の全体を、約480nmから約600nmまでの波長帯域にわたって、良好に偏光分離することが可能になっている。
【0055】
<第4の実施例>
第4の実施例の諸条件を表4にまとめて示す。
表4
プリズム頂角θ:45゜
プリズム屈折率Nd:1.60
第1の積層部31
ユニット数:11
第1の波長λ1:720nm
高屈折率層31Hの材料:Al23
低屈折率層31Lの材料:MgF2
高屈折率層31Hの屈折率NH1:1.620
低屈折率層31Lの屈折率NL1:1.385
屈折率差|NH1−NL1|:0.235
角度差|θ1−θ|:4.074
第2の積層部32
ユニット数:13
第2の波長λ2:850nm
高屈折率層32Hの材料:TiO2 、またはTa25
低屈折率層32Lの材料:SiO2
高屈折率層32Hの屈折率NH2:2.200
低屈折率層32Lの屈折率NL2:1.460
屈折率差|NH2−NL2|:0.740
角度差|θ2−θ|:4.200
波長比λ2/λ1:1.181
【0056】
第4の実施例における光の波長と透過率の関係を図13〜図15に示す。これらの図において、太線はS偏光の透過率を表し、細線はP偏光の透過率を表す。図13は、第1のプリズム10への入射前において誘電体多層膜30の法線に対して成す角が45゜の光線のものである。図14は、第1のプリズム10への入射前において誘電体多層膜30の法線に対して成す角が34.7゜の光線のものであり、図15は、第1のプリズム10への入射前において誘電体多層膜30の法線に対して成す角が55.3゜の光線のものである。前述のように、これら3本の光線は、空気層におけるF数が2.8で、主光線が誘電体多層膜30に対して45゜を成す収束光または発散光の、主光線と最外縁の2本の光線に相当する。
【0057】
図13に示すように、誘電体多層膜に対する入射角が45゜となる主光線については、約480nmから約590nmまでの波長帯域においてP偏光とS偏光を良好に分離することができる。また、図14に示すように、誘電体多層膜に対する入射角が最も小さくなる最外縁の光線については、約480nmから約630nmまでの波長帯域において良好に偏光分離を行うことができる。さらに、図15に示すように、誘電体多層膜に対する入射角が最も大きくなる最外縁の光線については、約440nmから約750nmまでの広い波長帯域にわたって良好に偏光分離を行うことができる。結局、本実施例の設定では、F数が2.8と小さな光束の全体を、約480nmから約590nmまでの波長帯域にわたって、良好に偏光分離することが可能になっている。
【0058】
<第5の実施例>
第5の実施例の諸条件を表5にまとめて示す。
表5
プリズム頂角θ:45゜
プリズム屈折率Nd:1.84
第1の積層部31
ユニット数:10
第1の波長λ1:740nm
高屈折率層31Hの材料:TiO2 、またはTa25
低屈折率層31Lの材料:MgF2
高屈折率層31Hの屈折率NH1:2.200
低屈折率層31Lの屈折率NL1:1.385
屈折率差|NH1−NL1|:0.815
角度差|θ1−θ|:5.467
第2の積層部32
ユニット数:10
第2の波長λ2:1147nm
高屈折率層32Hの材料:TiO2 、またはTa25
低屈折率層32Lの材料:Al23とLa23の混合物、またはAl23とLa2Oの混合物
高屈折率層32Hの屈折率NH2:2.200
低屈折率層32Lの屈折率NL2:1.710
屈折率差|NH2−NL2|:0.490
角度差|θ2−θ|:2.156
波長比λ2/λ1:1.550
【0059】
本実施例は、第2の波長λ2を除く全ての条件を第1の実施例と同一にして、波長比λ2/λ1を1.550としたものである。本実施例における光の波長と透過率の関係を図16〜図18に示す。これらの図において、太線はS偏光の透過率を表し、細線はP偏光の透過率を表す。図16は、第1のプリズム10への入射前において誘電体多層膜30の法線に対して成す角が45゜の光線のものである。図17は、第1のプリズム10への入射前において誘電体多層膜30の法線に対して成す角が34.7゜の光線のものであり、図18は、第1のプリズム10への入射前において誘電体多層膜30の法線に対して成す角が55.3゜の光線のものである。前述のように、これら3本の光線は、空気層におけるF数が2.8で、主光線が誘電体多層膜30に対して45゜を成す収束光または発散光の、主光線と最外縁の2本の光線に相当する。
【0060】
図16に示すように、誘電体多層膜に対する入射角が45゜となる主光線については、約490nmから約670nmまでの波長帯域においてP偏光とS偏光を良好に分離することができる。また、図17に示すように、誘電体多層膜に対する入射角が最も小さくなる最外縁の光線については、約410nmから約720nmまでの広い波長帯域にわたって良好に偏光分離を行うことができる。さらに、図18に示すように、誘電体多層膜に対する入射角が最も大きくなる最外縁の光線については、約620nmから約630nmまでを除き、約470nmから約720nmまでの波長帯域において良好に偏光分離を行うことができる。
【0061】
結局、本実施例の設定では、F数が2.8と小さな光束の全体を、480nmから750nmまでの波長範囲にわたって概ね良好に偏光分離することが可能になっている。ただし、約620nmから約630nmの波長帯域では、誘電体多層膜に対する入射角が大きいときに、S偏光が透過する現象が生じている。このS偏光の透過はF数を3.5とするとほとんどなくなるが(不図示)、F数が3程度以下の光束を偏光分離の対象とするときは、波長比λ2/λ1を1.55以下に抑えるのが望ましいといえる。
【0062】
<第6の実施例>
第6の実施例の諸条件を表6にまとめて示す。
表6
プリズム頂角θ:45゜
プリズム屈折率Nd:1.84
第1の積層部31
ユニット数:10
第1の波長λ1:740nm
高屈折率層31Hの材料:TiO2 、またはTa25
低屈折率層31Lの材料:SiO2
高屈折率層31Hの屈折率NH1:2.200
低屈折率層31Lの屈折率NL1:1.460
屈折率差|NH1−NL1|:0.740
角度差|θ1−θ|:3.652
第2の積層部32
ユニット数:10
第2の波長λ2:1132.2nm
高屈折率層32Hの材料:TiO2 、またはTa25
低屈折率層32Lの材料:Al23
高屈折率層32Hの屈折率NH2:2.200
低屈折率層32Lの屈折率NL2:1.620
屈折率差|NH2−NL2|:0.580
角度差|θ2−θ|:0.107
波長比λ2/λ1:1.530
【0063】
第6の実施例における光の波長と透過率の関係を図19〜図21に示す。これらの図において、太線はS偏光の透過率を表し、細線はP偏光の透過率を表す。図19は、第1のプリズム10への入射前において誘電体多層膜30の法線に対して成す角が45゜の光線のものである。図20は、第1のプリズム10への入射前において誘電体多層膜30の法線に対して成す角が34.7゜の光線のものであり、図21は、第1のプリズム10への入射前において誘電体多層膜30の法線に対して成す角が55.3゜の光線のものである。前述のように、これら3本の光線は、空気層におけるF数が2.8で、主光線が誘電体多層膜30に対して45゜を成す収束光または発散光の、主光線と最外縁の2本の光線に相当する。
【0064】
図19に示すように、誘電体多層膜に対する入射角が45゜となる主光線については、約510nmから約750nmまでの波長帯域においてP偏光とS偏光を良好に分離することができる。また、図20に示すように、誘電体多層膜に対する入射角が最も小さくなる最外縁の光線については、約430nmから約720nmまでの広い波長帯域にわたって良好に偏光分離を行うことができる。さらに、図21に示すように、誘電体多層膜に対する入射角が最も大きくなる最外縁の光線については、約480nmから約640nmまでの波長帯域において良好に偏光分離を行うことができる。結局、本実施例の設定では、F数が2.8と小さな光束の全体を、約510nmから約640nmまでの波長帯域にわたって、良好に偏光分離することが可能になっている。
【0065】
<第7の実施例>
第7の実施例の諸条件を表7にまとめて示す。
表7
プリズム頂角θ:45゜
プリズム屈折率Nd:1.80
第1の積層部31
ユニット数:10
第1の波長λ1:740nm
高屈折率層31Hの材料:TiO2 、またはTa25
低屈折率層31Lの材料:SiO2
高屈折率層31Hの屈折率NH1:2.200
低屈折率層31Lの屈折率NL1:1.460
屈折率差|NH1−NL1|:0.740
角度差|θ1−θ|:2.630
第2の積層部32
ユニット数:11
第2の波長λ2:1117.4nm
高屈折率層32Hの材料:TiO2 、またはTa25
低屈折率層32Lの材料:Al23
高屈折率層32Hの屈折率NH2:2.200
低屈折率層32Lの屈折率NL2:1.620
屈折率差|NH2−NL2|:0.580
角度差|θ2−θ|:1.275
波長比λ2/λ1:1.510
【0066】
第7の実施例における光の波長と透過率の関係を図22〜図24に示す。これらの図において、太線はS偏光の透過率を表し、細線はP偏光の透過率を表す。図22は、第1のプリズム10への入射前において誘電体多層膜30の法線に対して成す角が45゜の光線のものである。図23は、第1のプリズム10への入射前において誘電体多層膜30の法線に対して成す角が34.7゜の光線のものであり、図24は、第1のプリズム10への入射前において誘電体多層膜30の法線に対して成す角が55.3゜の光線のものである。前述のように、これら3本の光線は、空気層におけるF数が2.8で、主光線が誘電体多層膜30に対して45゜を成す収束光または発散光の、主光線と最外縁の2本の光線に相当する。
【0067】
図22に示すように、誘電体多層膜に対する入射角が45゜となる主光線については、約520nmから約750nmまでの波長帯域においてP偏光とS偏光を良好に分離することができる。また、図23に示すように、誘電体多層膜に対する入射角が最も小さくなる最外縁の光線については、約430nmから約520nmまでの波長帯域および約580nmから約720nmまでの波長帯域において良好に偏光分離を行うことができる。さらに、図24に示すように、誘電体多層膜に対する入射角が最も大きくなる最外縁の光線については、約500nmから約670nmまでの波長帯域において良好に偏光分離を行うことができる。結局、本実施例の設定では、F数が2.8と小さな光束の全体を、約580nmから約670nmまでの波長帯域にわたって、良好に偏光分離することが可能になっている。
【0068】
【発明の効果】
本発明の偏光ビームスプリッタは、平行光はもとより、F数の小さな収束光や発散光の全体を、広い波長帯域にわたって良好に、P偏光とS偏光とに分離することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態の偏光ビームスプリッタの全体構成を模式的に示す図。
【図2】 上記偏光ビームスプリッタにおける偏光分離対象の波長帯域の設定原理を模式的に示す図。
【図3】 上記偏光ビームスプリッタの誘電体多層膜の構成を模式的に示す図。
【図4】 プリズムへの入射前に誘電体多層膜の法線と成す角が45゜の光線に対する第1の実施例の偏光ビームスプリッタにおける波長と透過率の関係を示す図。
【図5】 プリズムへの入射前に誘電体多層膜の法線と成す角が34.7゜の光線に対する第1の実施例の偏光ビームスプリッタにおける波長と透過率の関係を示す図。
【図6】 プリズムへの入射前に誘電体多層膜の法線と成す角が55.3゜の光線に対する第1の実施例の偏光ビームスプリッタにおける波長と透過率の関係を示す図。
【図7】 プリズムへの入射前に誘電体多層膜の法線と成す角が45゜の光線に対する第2の実施例の偏光ビームスプリッタにおける波長と透過率の関係を示す図。
【図8】 プリズムへの入射前に誘電体多層膜の法線と成す角が34.7゜の光線に対する第2の実施例の偏光ビームスプリッタにおける波長と透過率の関係を示す図。
【図9】 プリズムへの入射前に誘電体多層膜の法線と成す角が55.3゜の光線に対する第2の実施例の偏光ビームスプリッタにおける波長と透過率の関係を示す図。
【図10】 プリズムへの入射前に誘電体多層膜の法線と成す角が45゜の光線に対する第3の実施例の偏光ビームスプリッタにおける波長と透過率の関係を示す図。
【図11】 プリズムへの入射前に誘電体多層膜の法線と成す角が34.7゜の光線に対する第3の実施例の偏光ビームスプリッタにおける波長と透過率の関係を示す図。
【図12】 プリズムへの入射前に誘電体多層膜の法線と成す角が55.3゜の光線に対する第3の実施例の偏光ビームスプリッタにおける波長と透過率の関係を示す図。
【図13】 プリズムへの入射前に誘電体多層膜の法線と成す角が45゜の光線に対する第4の実施例の偏光ビームスプリッタにおける波長と透過率の関係を示す図。
【図14】 プリズムへの入射前に誘電体多層膜の法線と成す角が34.7゜の光線に対する第4の実施例の偏光ビームスプリッタにおける波長と透過率の関係を示す図。
【図15】 プリズムへの入射前に誘電体多層膜の法線と成す角が55.3゜の光線に対する第4の実施例の偏光ビームスプリッタにおける波長と透過率の関係を示す図。
【図16】 プリズムへの入射前に誘電体多層膜の法線と成す角が45゜の光線に対する第5の実施例の偏光ビームスプリッタにおける波長と透過率の関係を示す図。
【図17】 プリズムへの入射前に誘電体多層膜の法線と成す角が34.7゜の光線に対する第5の実施例の偏光ビームスプリッタにおける波長と透過率の関係を示す図。
【図18】 プリズムへの入射前に誘電体多層膜の法線と成す角が55.3゜の光線に対する第5の実施例の偏光ビームスプリッタにおける波長と透過率の関係を示す図。
【図19】 プリズムへの入射前に誘電体多層膜の法線と成す角が45゜の光線に対する第6の実施例の偏光ビームスプリッタにおける波長と透過率の関係を示す図。
【図20】 プリズムへの入射前に誘電体多層膜の法線と成す角が34.7゜の光線に対する第6の実施例の偏光ビームスプリッタにおける波長と透過率の関係を示す図。
【図21】 プリズムへの入射前に誘電体多層膜の法線と成す角が55.3゜の光線に対する第6の実施例の偏光ビームスプリッタにおける波長と透過率の関係を示す図。
【図22】 プリズムへの入射前に誘電体多層膜の法線と成す角が45゜の光線に対する第7の実施例の偏光ビームスプリッタにおける波長と透過率の関係を示す図。
【図23】 プリズムへの入射前に誘電体多層膜の法線と成す角が34.7゜の光線に対する第7の実施例の偏光ビームスプリッタにおける波長と透過率の関係を示す図。
【図24】 プリズムへの入射前に誘電体多層膜の法線と成す角が55.3゜の光線に対する第7の実施例の偏光ビームスプリッタにおける波長と透過率の関係を示す図。
【図25】 プリズムへの入射前に誘電体多層膜の法線と成す角が45゜の光線に対する従来の偏光ビームスプリッタにおける波長と透過率の関係を示す図。
【図26】 プリズムへの入射前に誘電体多層膜の法線と成す角が34.7゜の光線に対する従来の偏光ビームスプリッタにおける波長と透過率の関係を示す図。
【図27】 プリズムへの入射前に誘電体多層膜の法線と成す角が55.3゜の光線に対する従来の偏光ビームスプリッタにおける波長と透過率の関係を示す図。
【符号の説明】
1 偏光ビームスプリッタ
10 第1のプリズム
11 第1の面
12 第2の面
13 第3の面
20 第2のプリズム
21 第1の面
22 第2の面
23 第3の面
30 誘電体多層膜
31 第1の積層部
31H 高屈折率層
31L 低屈折率層
32 第2の積層部
32H 高屈折率層
32L 低屈折率層

Claims (5)

  1. 光を入射させる第1の面と、第1の面に対して鋭角を成す第2の面を有する第1のプリズムと、第1のプリズムの第2の面に対向する第2のプリズムと、第1のプリズムと第2のプリズムとに挟まれた誘電体多層膜とを備え、誘電体多層膜が、第1の波長の1/4の光学的膜厚を有する高屈折率層と第1の波長の1/4の光学的膜厚を有する低屈折率層を交互に積層した第1の積層部と、第2の波長の1/4の光学的膜厚を有する高屈折率層と第2の波長の1/4の光学的膜厚を有する低屈折率層を交互に積層した第2の積層部とを備える偏光ビームスプリッタにおいて、
    第1の波長をλ1、
    第2の波長をλ2、
    第1のプリズムの第1の面と第2の面が成す角をθ
    で表すとき、
    λ1<λ2≦1.55・λ1
    を満たすとともに、
    第1のプリズムの屈折率をNd、
    第1の積層部の高屈折率層の屈折率をNH1、
    第1の積層部の低屈折率層の屈折率をNL1、
    第2の積層部の高屈折率層の屈折率をNH2、
    第2の積層部の低屈折率層の屈折率をNL2、
    で表すときに、
    sin2θ1=NH12・NL12/{Nd2・(NH12+NL12)}、および
    sin2θ2=NH22・NL22/{Nd2・(NH22+NL22)}
    をそれぞれ満たす角θ1、θ2に対して、
    |NH1−NL1|<|NH2−NL2|、および、|θ1−θ|<|θ2−θ|、または
    |NH1−NL1|>|NH2−NL2|、および、|θ1−θ|>|θ2−θ|
    を満たすことを特徴とする偏光ビームスプリッタ。
  2. 第1の積層部の高屈折率層がTiO2、またはTa25
    第1の積層部の低屈折率層がMgF2、またはSiO2
    第2の積層部の高屈折率層がTiO2、またはTa25
    第2の積層部の低屈折率層がAl23とLa23の混合物、Al23とLa2Oの混合物、またはAl23
    から成ることを特徴とする請求項1に記載の偏光ビームスプリッタ。
  3. 第1の積層部の高屈折率層がTiO2とLa23の混合物、TiO2とLa2Oの混合物、またはTa25
    第1の積層部の低屈折率層がMgF2、またはSiO2
    第2の積層部の高屈折率層がTiO2、またはTa25
    第2の積層部の低屈折率層がAl23とLa23の混合物、Al23とLa2Oの混合物、またはAl23
    から成ることを特徴とする請求項1に記載の偏光ビームスプリッタ。
  4. 第1の積層部の高屈折率層がAl23とLa23の混合物、またはAl23とLa2Oの混合物、
    第1の積層部の低屈折率層がMgF2
    第2の積層部の高屈折率層がTiO2、またはTa25
    第2の積層部の低屈折率層がAl23
    から成ることを特徴とする請求項1に記載の偏光ビームスプリッタ。
  5. 第1の積層部の高屈折率層がAl23
    第1の積層部の低屈折率層がMgF2
    第2の積層部の高屈折率層がTiO2、またはTa25
    第2の積層部の低屈折率層がSiO2
    から成ることを特徴とする請求項1に記載の偏光ビームスプリッタ。
JP2002280188A 2002-09-26 2002-09-26 偏光ビームスプリッタ Expired - Fee Related JP3812527B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002280188A JP3812527B2 (ja) 2002-09-26 2002-09-26 偏光ビームスプリッタ
US10/304,330 US6791750B2 (en) 2002-09-26 2002-11-26 Polarization beam splitter

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002280188A JP3812527B2 (ja) 2002-09-26 2002-09-26 偏光ビームスプリッタ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004117760A JP2004117760A (ja) 2004-04-15
JP3812527B2 true JP3812527B2 (ja) 2006-08-23

Family

ID=32025177

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002280188A Expired - Fee Related JP3812527B2 (ja) 2002-09-26 2002-09-26 偏光ビームスプリッタ

Country Status (2)

Country Link
US (1) US6791750B2 (ja)
JP (1) JP3812527B2 (ja)

Families Citing this family (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19580247T1 (de) * 1994-02-07 1996-03-21 Nikon Corp Optisches Glas für ein optisches Polarisationssystem, Herstellungsverfahren dafür und Polarisationsstrahlteiler
JP2003172824A (ja) * 2001-09-25 2003-06-20 Sony Corp 偏光ビームスプリッタ及びこれを用いた偏光子
JP2005107317A (ja) * 2003-09-30 2005-04-21 Minolta Co Ltd 偏光分離膜および偏光分離プリズム
JP4155166B2 (ja) * 2003-11-10 2008-09-24 コニカミノルタオプト株式会社 光ピックアップ装置
JP2007133325A (ja) * 2005-11-14 2007-05-31 Fujinon Sano Kk 反射ミラー及び光ピックアップ
JP5127143B2 (ja) * 2006-02-09 2013-01-23 キヤノン株式会社 色分解光学系および画像投射装置
US7961392B2 (en) * 2006-12-28 2011-06-14 Ricoh Company, Ltd. Polarization beam splitter and polarization conversion element
JP5209932B2 (ja) * 2006-12-28 2013-06-12 株式会社リコー 偏光ビームスプリッタおよび偏光変換素子
JP5074312B2 (ja) * 2008-07-01 2012-11-14 日本真空光学株式会社 光ヘッド装置
US8817371B1 (en) * 2008-08-01 2014-08-26 Simon Andrew Boothroyd Polarizing beam splitters
CN102169238B (zh) * 2011-05-13 2014-04-09 厦门大学 一种偏振分光器件及其在投影光学引擎中的应用
CN104685388A (zh) * 2012-08-15 2015-06-03 3M创新有限公司 提供高分辨率图像的偏振分束器板和利用此类偏振分束器板的系统
CN103995363A (zh) * 2014-05-07 2014-08-20 京东方科技集团股份有限公司 一种偏振分光器、背光模组和显示装置
US11726246B2 (en) 2017-10-20 2023-08-15 3M Innovative Properties Company Optical film and polarizing beam splitter
KR20200100066A (ko) * 2017-12-20 2020-08-25 쓰리엠 이노베이티브 프로퍼티즈 컴파니 광학 스택 및 편광 빔 스플리터

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2629924B1 (fr) * 1988-04-08 1992-09-04 Comp Generale Electricite Polariseur a couches dielectriques
US5400179A (en) * 1992-02-18 1995-03-21 Asahi Kogaku Kogyo Kabushiki Kaisha Optical multilayer thin film and beam splitter
JP3168770B2 (ja) * 1993-06-03 2001-05-21 松下電器産業株式会社 偏光装置および該偏光装置を用いた投写型表示装置
KR950703164A (ko) * 1993-06-25 1995-08-23 에프.제이. 스미트 극성화 빔 스플리터와 이를 사용하는 마그네토-광학적 판독 디바이스(Polarizing beam splitter and magneto-optic reading device using the same)
JP3584257B2 (ja) 1994-04-08 2004-11-04 株式会社ニコン 偏光ビームスプリッタ
JPH08146218A (ja) * 1994-11-22 1996-06-07 Olympus Optical Co Ltd 偏光ビームスプリッター
US5808795A (en) * 1995-03-06 1998-09-15 Nikon Corporation Projection type display apparatus
JPH09184916A (ja) * 1995-12-28 1997-07-15 Olympus Optical Co Ltd 偏光ビームスプリッター及び多層膜の成膜方法
US5967635A (en) * 1997-07-03 1999-10-19 Minolta Co., Ltd. Polarized beam splitter and an illumination optical system and a projector provided with a polarized beam splitter
JPH11211916A (ja) 1998-01-27 1999-08-06 Nikon Corp 偏光ビームスプリッター
JP4374774B2 (ja) * 2000-12-06 2009-12-02 コニカミノルタホールディングス株式会社 偏光変換光学系および偏光変換素子
JP2002207120A (ja) * 2001-01-05 2002-07-26 Nikon Corp 偏光ビームスプリッタ、投射型表示装置用光学装置、投射型表示装置及び偏光ビームスプリッタの製造方法
JP2001350024A (ja) 2001-04-04 2001-12-21 Nikon Corp 偏光ビームスプリッタ

Also Published As

Publication number Publication date
US6791750B2 (en) 2004-09-14
US20040061937A1 (en) 2004-04-01
JP2004117760A (ja) 2004-04-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3812527B2 (ja) 偏光ビームスプリッタ
JP4843617B2 (ja) 多層ワイヤグリッド偏光子
JP2007183525A (ja) 誘電体多層膜フィルタ
JP2008020563A (ja) 誘電体多層膜フィルタ
CN110036319A (zh) 两侧均具有高反射率的线栅偏振器
WO2009153876A1 (ja) 反射型光変調装置
JP2007206225A (ja) 偏光変換素子
EP2698655B1 (en) Optical multilayered film bandpass filter
JP3584257B2 (ja) 偏光ビームスプリッタ
JP3373182B2 (ja) 多層膜光フィルタ
JP2007183379A (ja) 光学多層膜およびその製造方法
JP2001350024A (ja) 偏光ビームスプリッタ
JP2007212694A (ja) ビームスプリッタ
WO2020161950A1 (ja) 偏光ビームスプリッターおよび光学装置
JP2003014932A (ja) 偏光ビームスプリッタ、および偏光ビームスプリッタの作成方法
JP2003114326A (ja) 偏光ビームスプリッタ及び該偏光ビームスプリッタを用いた光学機器
JP2005055568A (ja) 偏光ビームスプリッター
JPH11242114A (ja) 多層膜フィルタ
JP2013015687A (ja) 全反射型偏光ビームスプリッタ
JP2003066231A (ja) 偏光ビームスプリッタ
JP2007163804A5 (ja)
JP2003344645A (ja) 光反射膜及び光反射膜の製造方法
JP2012247455A (ja) 偏光分離素子
JP2000284121A (ja) 偏光分離膜および偏光分離プリズム
JPH05203811A (ja) 偏光ビームスプリッター

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040830

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050222

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20050413

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050421

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050819

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20050819

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060509

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060522

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090609

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100609

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110609

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120609

Year of fee payment: 6

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120609

Year of fee payment: 6

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130609

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees