JP3811986B2 - コンクリート組成物及びコンクリート - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンクリート組成物およびコンクリートに関する。さらに詳しくは、スランプロス防止性にすぐれ、高炉スラグ微粉末を含有するコンクリート組成物およびそれを硬化してなる強度の高いコンクリートに関する。
【0002】
【従来の技術】
コンクリートは、強度が高い、造形が自由である、耐火性、耐腐蝕性にすぐれている等の特徴のほか、大量生産ができ、安価で使いやすい、使用法が容易である等の商品として多くのすぐれた特徴をもっているため、現在のところこれにまさる建設資材はなく、大量に使用されている。
近年、コンクリート構造物の高層化、大型化に伴い、コンクリートに対する高強度化の要望がたかまっている。コンクリートの高強度化のためには、コンクリート組成物中のセメント等の水硬性成分の増加、水分の減少等が必要であるが、コンクリート組成物を混練したあとの粘性が高まるため、減水剤等の添加剤が必要となっている。さらに、高流動化コンクリートの開発が進められるとともに、減水剤に対する要求性能はさらに高いものとなっている。
減水剤としては、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物塩、メラミンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物塩、リグニンスルホン酸塩、ポリカルボン酸系化合物等が用いられている。ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物塩及びメラミンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物塩はスランプロスが大きく、また、減水性も十分とは言えない。リグニンスルホン酸塩は減水性が不十分である。そのため、ポリカルボン酸系の減水剤を使用する場合が多くなってきている。
【0003】
通常、コンクリート組成物には、コンクリート組成物1m3中に成分(A)のセメントは200〜600Kg、
成分(B)の水は100〜185Kg、成分(C)の細骨材は400〜1200Kgおよび成分(D)の粗骨材は400〜1200Kgが主成分として含まれる。
一方、産業廃棄物の再利用の一つとして、製鉄所から発生する高炉スラグ微粉末を、これらのコンクリート組成物の一部として使用している。 例えば、技法堂出版、岡村、前田、小澤著「ハイパーフォマンスコンクリート」51頁〜65頁(1993年)に開示されている。
しかしその使用量は、発生する高炉スラグ微粉末の一部であり、さらに多くの使用が望まれている。高炉スラグ微粉末をコンクリート組成物の一部として使用した場合、上記のポリカルボン酸系の減水剤を使用した場合においても、スランプロスが大きくなるという欠点があり、これが高炉スラグ微粉末の利用が十分に行われていない原因の一つとなっている。そのため、高炉スラグ微粉末を多量に配合してもスランプロスが大きくならず、かつ高強度を保持するコンクリート組成物が求められている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、高炉スラグ微粉末を多く含み、スランプロスが少ないコンクリート組成物およびそれを硬化してなる強度の高いコンクリートの提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討を行った結果、高炉スラグ微粉末と、特定のポリオキシアルキレン誘導体と無水マレイン酸とを共重合した共重合物と特定のポリオキシアルキレン誘導体との反応生成物とを含んだコンクリート組成物が、スランプロスが少く、かつ高強度のコンクリートを与えることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、(1)(A)セメント、(B)水、(C)細骨材および()粗骨材を主成分とするコンクリート組成物において、コンクリート組成物1m3中、(E)高炉スラグ微粉末50〜400kgおよび、(F)下記の一般式(1)
1O A1O)n2 (1)
(ただし、R1は炭素数2〜5のアルケニル基、A1Oは炭素数2〜4のオキシアルキレン基、n=5〜300、R2は炭素数1〜8の炭化水素基を表わす。またオキシアルキレン基の50モル%以上はオキシエチレン基である。)で示されるポリオキシアルキレン誘導体と無水マレイン酸との共重合物と下記の一般式(2)
3O(A2O)mH (2)
(ただし、R3は炭素数1〜8の炭化水素基、A2Oは炭素数2〜4のオキシアルキレン基、m=1〜200を表わす。)で示されるポリオキシアルキレン誘導体とを、共重合物中の無水マレイン酸残基数と一般式(2)のポリオキシアルキレン誘導体中の水酸基数の比が1:0.1〜1:1.5でエステル化した反応生成物、またはその塩からなる添加剤0.1kg〜10kg、を含有することを特徴とするコンクリ−ト組成物である。またさらに、(2)前記のコンクリート組成物を硬化してなるコンクリートである。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明のコンクリート組成物は、まだ固まらないコンクリートであり、JISA1138「試験室におけるコンクリ−トの作り方」に準じて配合することができ、JIS A1112「まだ固まらないコンクリートの洗い分析試験方法」にしたがって分析することができる性状のものである。
【0007】
本発明において、コンクリート組成物には、コンクリート組成物1m3中に成分(A)のセメントは100〜500Kg、成分(B)の水は100〜185Kg、成分(C)の細骨材は400〜1200Kgおよび成分(D)の粗骨材は400〜1200Kgが主成分として含まれる。
本発明で使用する成分(A)のセメントとしては、普通ポルトランドセメント、早強セメント、低熱セメント、高ビーライトセメントを挙げることができるが、さらに、ポルトランドセメントにフライアッシュ、石灰石粉末、シリカ粉末、シリカフューム等を混合した組成物も、使用することができる。
本発明の組成物においては、コンクリート組成物1m3中にセメント100〜500kgが配合されるが、コンクリート組成物1m3中のセメントの量が100kg未満であると、コンクリートの強度が不十分となり好ましくない。コンクリート組成物1m3中のセメントの量が500kgを超えると、セメントの硬化に伴う発熱が多くなり、乾燥収縮が大きくなって、ひび割れが発生しやすくなるので好ましくない。
【0008】
本発明の組成物において成分(B)の水は、コンクリート組成物1m3中に100〜185kgが配合されるが、コンクリート組成物1m3中の水の量が100kg未満であると、コンクリート組成物の練混ぜが困難であったり、フロ−が低下したりするおそれがある。コンクリート組成物1m3中の水の量が185kgを超えると、コンクリートの強度が不十分となる。本発明において、コンクリート組成物中の水の量は特に重要であるので、配合する細骨材や粗骨材が表面乾燥飽水状態にない場合は、その含有水量を定量し、実際に配合する水の量に補正を加えなければならない。
【0009】
本発明において使用される成分(C)の細骨材は、JIS A0203に規定される10mm網ふるいを全部通り、5mm網ふるいを質量で85%以上通る骨材であり、このような骨材には、川砂、陸砂、山砂、海砂、砕砂等がある。本発明の組成物においては、コンクリート組成物1m3中に細骨材400〜1200kgが配合される。コンクリート1m3中の細骨材の量が400kg未満であると、粗骨材が分離しやすくなり、運搬、打ち込み、締め固め、仕上げなどの作業性が低下する。コンクリート組成物1m3中の細骨材の量が1200kgを超えると、作業性が再び阻害される。
【0010】
本発明において使用される成分(D)の粗骨材は、JIS A0203に規定される5mm網ふるいに質量で85%以上留まる骨材であり、このような骨材には、川砂利、陸砂利、山砂利、砕石等がある。本発明の組成物においては、コンクリート組成物1m3中に粗骨材400〜1200kgが配合される。コンクリート1m3中の粗骨材の量が400kg未満であると、コンクリートの強度が低下するおそれがある。コンクリ−ト組成物1m3中の粗骨材の量が1200kgを超えると、作業性が阻害される。本発明の組成物において、細骨材及び粗骨材の重量は、表面乾燥飽水状態における重量である。コンクリート組成物に配合する細骨材及び粗骨材の種類及び量は、経済性、硬化時の発熱、乾燥収縮、骨材分離等の適度なバランスを考慮して選定することが必要である。
【0011】
本発明の組成物に使用する成分(E)の高炉スラグ微粉末は、製鉄所で発生する高炉スラグから製造される。通常、高炉スラグ微粉末は、ブレーン値(比表面積)3,000〜10,000cm2/gであり、本発明で使用するに際しては、適宜選択して用いることができる。
本発明の組成物においては、高炉スラグ微粉末はコンクリート組成物1m3中に50〜400kgが配合されるが、コンクリート組成物1m3中の高炉スラグ微粉末の量が50kg未満であると、本発明の目的に合わなくなり、作業性が低下する。コンクリート組成物1m3中の高炉スラグ微粉末の量が400kgを超えると、コンクリートの初期強度が不十分となる。
【0012】
一般式(1)において、R1は炭素数2〜5のアルケニル基であり、このようなアルケニル基としては、例えば、ビニル基、アリル基、メタリル基、3−ブテニル基、4−ペンテニル基、3−メチル−3−ブテニル基等を挙げることができる。R1で示されるアルケニル基の炭素数が5を超えると、得られる共重合物の親水性が十分でなくなる。
【0013】
一般式(1)において、R2は炭素数1〜8の炭化水素基であり、このような炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、アミル基、イソアミル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、シクロヘキシル基、フェニル基、ベンジル基、トリル基、フェネチル基等を挙げることができる。R2で示される炭化水素基の炭素数が8を超えると、得られる共重合物の親水性が十分でなくなる。
【0014】
一般式(1)において、A1Oは炭素数2〜4のオキシアルキレン基であり、このようなオキシアルキレン基としては、例えば、オキシエチレン基、オキシプロピレン基、オキシブチレン基、オキシテトラメチレン基等を挙げることができる。A1Oで示されるオキシアルキレン基がオキシメチレン基である場合は、一般式(1)で示される化合物が不安定である上に、分解によって有害なホルムアルデヒドを発生するので好ましくない。A1Oで示されるオキシアルキレン基の炭素数が4を超えると、一般式(1)で示される化合物の親水性が十分でなくなる。本発明の組成物に用いられる一般式(1)で示される化合物においては、オキシアルキレン基の50モル%以上がオキシエチレン基である。オキシアルキレン基中のオキシエチレン基が50モル%未満であると、水溶性が不十分となり、減水剤としての性能が劣る。
【0015】
一般式(1)において、nの値は5〜300である。nの値が5未満であると、凝結遅延が大きくなり、nの値が300を超えると粘性が高くなり製造が困難となる。
【0016】
一般式(1)で示されるポリオキシアルキレン誘導体と無水マレイン酸との共重合物は、一般式(1)のポリオキシアルキレン誘導体と無水マレイン酸とを、過酸化物系開始剤、アゾ系開始剤等を用いて、公知の方法によって共重合することにより、容易に得ることができる。その際、ベンゼン、トルエン、キシレン等の溶剤を用いることができる。さらに、共重合の際、スチレン、酢酸ビニル等の他の共重合可能な単量体を添加して得た共重合物も、本発明の組成物に使用することができる。一般式(1)で示されるポリオキシアルキレン誘導体と無水マレイン酸との共重合のモル比は、3:7〜7:3が好ましく、特に約1:1であることが好ましい。
【0017】
一般式(1)で示されるポリオキシアルキレン誘導体と無水マレイン酸との共重合の際に、系中の水分はポリオキシアルキレン誘導体と無水マレイン酸との合計量の1重量%以下とするのが好ましい。系中の水分がポリオキシアルキレン誘導体と無水マレイン酸との合計量の1重量%より多いと、共重合物と一般式(2)との反応性が悪くなり、好ましくない。
【0018】
一般式(2)において、R3は炭素数1〜8の炭化水素基であり、このような炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、アミル基、イソアミル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基などの飽和炭化水素基;アリル基、ブテニル基、ペンテニル基などの不飽和炭化水素基;シクロヘキシル基、フェニル基、ベンジル基、トリル基、フェネチル基などの環状炭化水素基等を挙げることができる。R3で示される炭化水素基の炭素数が8を超えると、一般式(1)で示されるポリオキシアルキレン誘導体と無水マレイン酸との共重合物と一般式(2)で示されるポリオキシアルキレン誘導体の反応生成物である添加剤の親水性が十分でなくなる。
【0019】
一般式(2)において、A2O は炭素数2〜4のオキシアルキレン基であり、このようなオキシアルキレン基としては、前記のA1Oと同じものが挙げられる。 オキシアルキレン基 の炭素数が4を超えると、一般式(1)で示されるポリオキシアルキレン誘導体と無水マレイン酸との共重合物と一般式(2)で示されるポリオキシアルキレン誘導体の反応生成物である添加剤の起泡性が大きくなる。
【0020】
一般式(2)において、mの値は1〜200である。mの値が200を超えると減水剤としての性能が低下する。
一般式(1)で示されるポリオキシアルキレン誘導体と無水マレイン酸との共重合物と一般式(2)で示されるポリオキシアルキレン誘導体との反応生成物は、一般式(1)で示されるポリオキシアルキレン誘導体と無水マレイン酸との共重合体と一般式(2)で示されるポリオキシアルキレン誘導体とを無触媒で加熱下混合するか、触媒の存在下、常温または加熱下で混合することにより、容易に得ることができる。
【0021】
反応は共重合体中の無水マレイン酸残基数と一般式(1)のポリオキシアルキレン誘導体の水酸基数のモル比が1:0.1〜1:1.5でエステル化する。
触媒としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、ナトリウムメチラート、アンモニア、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン等が挙げられる。
【0022】
一般式(1)で示されるポリオキシアルキレン誘導体と無水マレイン酸との共重合物と一般式(2)で示されるポリオキシアルキレン誘導体との反応生成物の塩としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等で中和することにより得られるアルカリ金属塩;水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム等で中和することにより得られるアルカリ土類金属塩;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等で中和することにより得られるアミン塩;アンモニアで中和することによって得られるアンモニウム塩等を挙げることができる。
【0023】
本発明の組成物においては、一般式(1)で示されるポリオキシアルキレン誘導体と無水マレイン酸との共重合物と一般式(2)で示されるポリオキシアルキレン誘導体との反応生成物またはその塩からなる添加剤が、コンクリート組成物1m3中に0.1〜10kg、好ましくは0.4〜5kg配合される。コンクリート組成物1m3中の該添加剤の配合量が0.1kg未満であると十分なスランプロス防止効果が得られない。コンクリート組成物1m3中の該添加剤の配合量が10kgを超えても、配合量の増加に見合った効果の向上が得られない。
【0024】
本発明のコンクリート組成物には、本発明の組成物の性能を損なわない範囲において、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物塩、メラミンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物塩、ポリカルボン酸系化合物等の他の添加剤、あるいは他の消泡剤、空気連行剤、防錆剤、凝結促進剤、凝結遅延剤等を加えることができる。
【0025】
本発明のコンクリート組成物は、バッチミキサ、連続式ミキサなどの公知のミキサを用いて練混ぜることができるが、二軸強制練りミキサ、可傾式ミキサ等のバッチミキサを好適に使用することができる。
本発明のコンクリート組成物は、生コンクリート、二次製品用コンクリート等として使用することができる。
本発明のコンクリート組成物は、超硬練りコンクリート、高流動コンクリート等さまざまな流動性のコンクリート用として使用できるが、特にスランプフロー40cm以上の高流動コンクリート用として優れている。
【0026】
【発明の効果】
本発明のコンクリート組成物は、高炉スラグ微粉末を多量に配合しても、スランプロスが少ない。また、本発明の硬化したコンクリートは、強度の高いものが得られる。
【0027】
【実施例】
以下に実施例をあげて本発明をさらに詳細に説明する。表中の数値は、細骨材、粗骨材の水分測定を行い、補正した値で示した。
なお、スランプフロー及び圧縮強度は、次の方法により測定した。
(1)スランプフロー:
JIS A1101に準じて、スランプコーンにコンクリート組成物を詰めたのち、スランプコーンを静かに鉛直に引き上げ、コンクリート組成物の流動が止まるまで静置する。その後、コンクリート組成物の広がりの直径を最大値と見られる所と、これと直角の方向の二カ所で測り、その平均値をスランプフロー値とする。なお、表中の記号(−)は、スランプフロ−値が非常に悪いので途中で試験を中止したことを示す。
表の各成分を強制練りミキサにとり、3分間練混ぜたのち取り出し、混合直後のスランプフローを測定した。さらに可傾式ミキサに移し、毎分2回転で混合し、30分後、60分後、90分後のスランプフローを測定した。
(2)圧縮強度;
JIS A1108に従って成型後28日経たコンクリートの圧縮強度を測定した。
【0028】
実施例1
成分(A)としてポルトランドセメント315kg、成分(B)として水170kg、成分(C)として砂790kg、成分(D)として砂利894kg、成分(E)として高炉スラグ微粉末(ブレーン値4000)135kgおよび成分(F)として表2の添加剤1を1.80kgを強制練りミキサにとり3分間混合してコンクリート組成物を得た。
【0029】
実施例2〜18、比較例1〜10
実施例1と同様にして第1表に示した共重合物を原料として使用した第2表に示した本発明の(F)成分である添加剤1〜8と、第3表に示した他の添加剤a〜dを用い、第4表−1、−2、第5表−1、−2に示す配合組成でコンクリート組成物を配合した。なお、実施例2〜9、比較例1〜5は、成分(E)として高炉スラグ微粉末(ブレーン値4000)を用い、実施例10〜18、比較例6〜10は成分(E)として高炉スラグ微粉末(ブレーン値6000)を用いた。
前記の試験方法により測定した結果を第4表−1、−2、第5表−1、−2に示した。
【0030】
【表1】
Figure 0003811986
【0031】
【表2】
Figure 0003811986
【0032】
【表3】
Figure 0003811986
【0033】
【表4】
Figure 0003811986
【0034】
【表5】
Figure 0003811986
【0035】
【表6】
Figure 0003811986
【0036】
【表7】
Figure 0003811986
【0037】
以上の結果より、本発明のコンクリート組成物は、比較例のコンクリート組成物よりスランプロスが少なく、かつ十分な流動性を有し、また、硬化後のコンクリートは十分な圧縮強度を持つことが分かる。すなわち、本発明で使用する添加剤を用いた実施例1〜9、10〜18は、スランプフロー値が高いのに比べ、共重合体のみでそれに一般式(2)を反応していない添加剤を用いた比較例1、6では、スランプフロー値は時間が経つと低くなり、一般式(1)の末端が水酸基である添加剤を用いた比較例2、7では、スランプフロー値は時間が経つと低くなる。また、メタクリル酸系の添加剤を用いた比較例3、8では、スランプフロー値は時間が経つとさらに低くなる。またさらに、ナフタレンスルホン酸系の添加剤を用いた比較例4、9では、時間が経つと途中で流動性がなくなり、添加剤を使用しない比較例5、10ではスランプフロー値が低く途中で流動性がなくなることが分かる。

Claims (2)

  1. (A)セメント、(B)水、(C)細骨材および()粗骨材を主成分とするコンクリート組成物において、コンクリート組成物1m3中、(E)高炉スラグ微粉末50〜400kgおよび、(F)下記の一般式(1)
    1O(A1O)n2 (1)
    (ただし、R1は炭素数2〜5のアルケニル基、A1Oは炭素数2〜4のオキシアルキレン基、n=5〜300、R2は炭素数1〜8の炭化水素基を表わす。またオキシアルキレン基の50モル%以上はオキシエチレン基である。)で示されるポリオキシアルキレン誘導体と無水マレイン酸との共重合物と下記の一般式(2)
    3O(A2O)mH (2)
    (ただし、R3は炭素数1〜8の炭化水素基、A2Oは炭素数2〜4のオキシアルキレン基、m=1〜200を表わす。)で示されるポリオキシアルキレン誘導体とを共重合物中の無水マレイン酸残基数と一般式(2)のポリオキシアルキレン誘導体中の水酸基数の比が1:0.1〜1:1.5でエステル化した反応生成物、またはその塩からなる添加剤0.1kg〜10kg、を含有することを特徴とするコンクリ−ト組成物。
  2. 請求項1のコンクリ−ト組成物を硬化してなるコンクリ−ト。
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