JP3811853B2 - 建物の架構 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は建物の構造に係わり、特に平面形状が不整形な高層ないし超高層の建物に適用して好適な建物の架構に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、鉄骨造や鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造の建物の構造としては、柱と梁とを剛接合したラーメン架構が最も一般的である。そして、従来一般の建物、特に高層ないし超高層の建物は、その平面形状が正方形や長方形あるいは三角形や円形を基本とする整形な形状とされることが通常であり、その架構としては建物全体にわたって均等な剛性を有するものとされることが通常である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年においては敷地条件等の制約から平面形状が不整形な高層ないし超高層の建物が計画される場合もあるが、そのような不整形な建物に対しても整形な建物と同様の架構をそのまま適用することは建物全体の構造的なバランスが取り難くいといった問題がある。
【0004】
上記事情に鑑み、本発明は、特に不整形の高層ないし超高層の建物に適用して好適な建物の架構を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、平面形状が不整形な高層ないし超高層の建物に適用する建物の架構であって、建物全体の骨組を形成しているフレームの中心部に、周囲のフレームよりも高剛性とされて建物全体に対する主たる耐震要素として機能するキールフレームを設けることにより、建物全体の剛心と重心とを合致ないし近接位置に設定し、キールフレームおよびその周囲のフレームにおける柱と梁の位置の設定、およびそれら柱と梁の断面の設定により、キールフレームを周囲のフレームよりも相対的に高剛性とするべく、キールフレームにおける柱および梁の断面を周囲のフレームにおける柱および梁の断面よりも大きくするとともに、キールフレームの周囲のフレームにおける梁の一部を省略し、かつキールフレームの周囲のフレームに設ける梁を扁平梁としてなることを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
図1〜図2は本発明の実施形態を示すものである。図1は本実施形態の架構による建物の平面図、図2はその架構におけるキールフレームを示すものである。
【0008】
本実施形態は、図1に示すように平面形状が不整形な形状をなす高層の集合住宅建物を対象とするものであり、この建物全体の骨組を形成しているフレーム1は鉄骨造あるいは鉄筋コンクリート造もしくは鉄骨鉄筋コンクリート造の柱2と梁3とによるラーメン架構を基本とするものであるが、この建物のほぼ中心部には図2に示すようなキールフレーム4(図1では黒塗りで示している)が設けられている。そのキールフレーム4も柱2と梁3とにより構成されて建物全体のフレーム1の一部をなすものであるが、このキールフレーム4は周囲のフレーム1よりも相対的に高剛性とされていて、このキールフレーム4がいわば背骨となって建物全体の主たる耐震要素として機能するものとなっている。
【0009】
上記のような高剛性のキールフレーム4を建物のほぼ中心部に設けることにより、建物全体の剛心はキールフレーム4の中心部に近い位置となり、本実施形態ではその剛心の位置を建物全体の重心の位置に合致ないし可及的に近接させるように建物全体の剛性の分布を設定するものとしている。
【0010】
ここで、剛心とは、建物に地震力のような水平力が作用した場合に剛性の偏在により生じる水平面内における回転の中心点であり、また、重心とは重量分布の中心である。建物における剛心と重心とが大きく隔たっている場合には、水平力が作用した際にそれらの距離に比例した捩りモーメントが生じるので構造上は好ましくない。一般に、整形な建物では剛心と重心とが自ずと合致することが多いが、本実施形態のような不整形な建物では各部の剛性を単に均等とした場合には剛心と重心とが大きく隔たることが避けられない。そこで、本実施形態では周囲のフレーム1よりも高剛性のキールフレーム4を建物の中心部に設けることで、不整形ではあっても剛心の位置を重心の位置に近づけることが可能となり、それによってそれらを合致ないし充分に近接させることで構造的に好ましくない捩りモーメントが生じることを有効に防止できるものとなっている。
【0011】
なお、本実施形態では、建物全体の柱2と梁3の位置およびそれらの断面を適正に設定することで建物全体に要求される剛性を確保し、かつ上記のように主としてキールフレーム4によって耐震性能を充分に確保しつつ、キールフレーム4およびその周囲のフレーム1における柱2と梁3の位置および断面を適正に設定することでキールフレーム4を周囲のフレーム1よりも相対的に高剛性とする(換言すれば、周囲のフレーム1をキールフレーム4よりも相対的に低剛性とする)ようにしている。具体的には、キールフレーム4における柱2および梁3の断面を周囲のフレーム1のそれよりも若干大きくし、かつ周囲のフレーム1における梁3の一部を省略することで、キールフレーム4の剛性を周囲のフレーム1のそれよりも大きくなるようにしている。図示例のものの具体的な一設計例を挙げれば、周囲のフレーム1における柱2の断面は1000mm×1000mmとするのに対し、キールフレーム4における柱2の断面は1000mm×1100mmとしている。また、キールフレーム4における梁3の断面は高さ1000mm×幅900mmとしているのに対し、周囲のフレームにおける梁3は高さ600mm×幅800mmの扁平梁としており、かつ、図1に破線で示しているように本来であれば設けられることが通常である梁の一部を省略している。
【0012】
以上のように、建物の中心部に高剛性のキールフレーム4を設けることにより、不整形の建物であっても剛心を重心に合致させあるいは充分に近接させることが可能であり、したがって地震時に捩れが生じるようなことを防止し得て構造的に安定で好ましい架構を実現することができる。
【0013】
また、上記のように周囲のフレーム1においては梁3の一部を省略するとともに必要な梁3は扁平梁とすることにより、そこでの剛性を支障なく低下させてキールフレーム4よりも相対的に低剛性とすることができるばかりでなく、天井面に突出する梁形を少なくかつ小さくすることができ、そこに設けられる住戸における有効天井高を大きくして快適な居住空間を確保することができる。
【0014】
なお、本発明は上記実施形態に限定されることなく、平面形状が不整形な建物に適用する限りにおいて様々な用途、規模の建物に広く適用できることはいうまでもなく、建物の平面形状や規模に応じて最適な剛性、最適な形態のキールフレームを最適位置に設ければ良い。勿論、キールフレームの剛性は周囲のフレームや建物全体に要求される剛性との兼ね合いにより最適に設定すれば良く、必要に応じてブレースや耐震壁等の耐震要素を付加すれば良い。
【0015】
【発明の効果】
請求項1の発明は、建物全体の骨組を形成しているフレームの中心部に、周囲のフレームよりも高剛性とされて建物全体に対する主たる耐震要素として機能するキールフレームを設けることにより、建物全体の剛心と重心とを合致ないし近接位置に設定したので、優れた耐震性能を確保できることはもとより、捩れモーメントが生じることを防止して構造的に安定で好ましい架構を実現することができ、平面形状が不整形な建物に適用する架構として最適である。
【0016】
特に、キールフレームおよびその周囲のフレームにおける柱と梁の位置の設定、およびそれら柱と梁の断面の設定により、キールフレームを周囲のフレームよりも相対的に高剛性とするべく、キールフレームにおける柱および梁の断面を周囲のフレームにおける柱および梁の断面よりも大きくするとともに、キールフレームの周囲のフレームにおける梁の一部を省略し、かつキールフレームの周囲のフレームに設ける梁を扁平梁としたので、キールフレームの周囲のフレームの剛性を支障なく低下させてキールフレームよりも相対的に低剛性とすることができるばかりでなく、天井面に突出する梁形を少なくかつ小さくすることができて快適な居住空間を確保することができ、特に集合住宅建物に適用して好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態である建物の架構を示す平面図である。
【図2】 同、キールフレームを示す斜視図である。
【符号の説明】
1 フレーム
2 柱
3 梁
4 キールフレーム

Claims (1)

  1. 平面形状が不整形な高層ないし超高層の建物に適用する建物の架構であって、建物全体の骨組を形成しているフレームの中心部に、周囲のフレームよりも高剛性とされて建物全体に対する主たる耐震要素として機能するキールフレームを設けることにより、建物全体の剛心と重心とを合致ないし近接位置に設定し、
    キールフレームおよびその周囲のフレームにおける柱と梁の位置の設定、およびそれら柱と梁の断面の設定により、キールフレームを周囲のフレームよりも相対的に高剛性とするべく、キールフレームにおける柱および梁の断面を周囲のフレームにおける柱および梁の断面よりも大きくするとともに、キールフレームの周囲のフレームにおける梁の一部を省略し、かつキールフレームの周囲のフレームに設ける梁を扁平梁としてなることを特徴とする建物の架構。
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