JP2003301511A - 建物の架構 - Google Patents
建物の架構Info
- Publication number
- JP2003301511A JP2003301511A JP2002110910A JP2002110910A JP2003301511A JP 2003301511 A JP2003301511 A JP 2003301511A JP 2002110910 A JP2002110910 A JP 2002110910A JP 2002110910 A JP2002110910 A JP 2002110910A JP 2003301511 A JP2003301511 A JP 2003301511A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- floor
- column
- columns
- building
- beams
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Abstract
な架構を実現する。 【解決手段】 建物における軸組を外周柱1と内部柱2
と各階の梁3とにより構成し、低層部の任意の階におけ
る任意の内部柱を省略するとともに、その直上階におけ
る内部柱の柱頭または柱脚のいずれか一方を梁に対して
滑り支承4により水平変位可能に支持する。内部柱を省
略した階の直上階には、梁と一体とされかつ外周柱およ
び上階の梁に対して絶縁される壁5を設ける。あるいは
内部柱の柱頭部から当該階の梁と外周柱との接合部との
間にブレースを設ける。もしくは内部柱の柱脚部から当
該階の上階の梁と外周柱との接合部との間に吊り材を設
ける。
Description
り、特に複合用途の高層建物に適用して好適な建物の架
構に関する。
ト造の建物の構造としては、柱と梁とを剛接合した軸組
によるラーメン架構が最も一般的である。また、従来一
般のラーメン架構の建物では、各階の柱を全階にわたっ
て同じ位置に設けてそれら柱を最下階から最上階まで連
続させることが通常である。
層部とで用途が異なるような複合用途の高層建物では、
それぞれの用途に応じて柱の位置を最適に設定したい場
合がある。たとえば、高層部を住戸階とし低層部を店舗
等の非住戸階とした高層の集合住宅建物においては、高
層部の住戸階における柱の位置は戸境壁の位置に対応し
て設定することが通常であり、したがって高層部におけ
るスパンはさして大きくならないことが通常であるが、
低層部に店舗等の非住戸階を設ける場合にはそこでのス
パンを住戸階のスパンよりも大きく設定したい場合があ
る。そのため、高層部の各階に設けられている柱の一部
を低層部においては省略してスパンを大きくすることが
考えられるが、低層部における柱を単に省略することは
構造的に好ましくなく、それを可能とする合理的な架構
が望まれていた。
1の発明の建物の架構は、建物における軸組を外周柱と
内部柱と各階の梁とにより構成し、低層部の任意の階に
おける任意の内部柱を省略するとともに、その直上階に
おける内部柱の柱頭または柱脚のいずれか一方を梁に対
して滑り支承により水平変位可能に支持したことを特徴
とする。
の架構において、内部柱を省略した階の直上階における
内部柱の柱脚を当該階の梁に対して剛接合するとともに
柱頭を上階の梁に対して滑り支承により水平変位可能に
支持し、かつ、当該階には、当該階の梁と一体とされか
つ外周柱および上階の梁に対して絶縁された壁を設けた
ことを特徴とする。
の架構において、内部柱を省略した階の直上階における
内部柱の柱脚を当該階の梁に対して剛接合するとともに
柱頭を上階の梁に対して滑り支承により水平変位可能に
支持し、かつ、当該階には、内部柱の柱頭部から当該階
の梁と外周柱との接合部との間にブレースを設けたこと
を特徴とする。
の架構において、内部柱を省略した階の直上階における
内部柱の柱脚を当該階の梁に対して滑り支承により水平
変位可能に支持するとともに柱頭を上階の梁に対して剛
接合し、かつ、当該階には、内部柱の柱脚部から当該階
の上階の梁と外周柱との接合部との間に吊り材を設けた
ことを特徴とする。
示すものである(図2〜図4はそれぞれ図1におけるI
I、III、IV部の詳細を示す)。本実施形態は、図1に示
すように、3階以上の高層部が住戸階とされ、1〜2階
の低層部は吹き抜けとされて店舗等が設けられる非住戸
階とされた複合用途の高層建物を対象とするものであ
る。
建物の外周部に位置する外周柱1と、建物の内部に位置
する内部柱2と、各階の梁3とにより構成される軸組を
基本とするラーメン架構であるが、1〜2階の低層部に
おいては破線で示すように内部柱を省略することにより
低層部のスパンを高層部のスパンよりも大きくし、かつ
1〜2階を吹き抜けとしてそこには大スパンの無柱空間
を確保したものとなっている。
内部柱を省略することに伴い、その内部柱を省略した階
の直上階(本例においては3階)における架構として図
2〜図4に示す架構を採用している。それらの架構は、
いずれも内部柱を省略した階の直上階においては、内部
柱2を上下の梁3の間に単に剛接合するのではなく、そ
の内部柱2の柱頭または柱脚のいずれか一方を梁3に対
して滑り支承4により水平変位可能に支持したものとし
ている。
部柱2の柱脚は通常どうりこの階の梁3(床梁3a)に
対して剛接合するが、その柱頭を上階の梁3(3b)に
対して滑り支承4により水平変位可能に支持し、かつこ
の階の梁3aには壁5を一体に設けるとともにその壁5
は外周柱1および上階の梁3bに対してはスリット6に
より構造的に絶縁したものとなっている。
上階の梁3bから滑り支承4を介して内部柱2の柱頭に
伝達され、その内部柱2からこの階の梁3aに伝達され
るが、その梁3aには壁5が一体に設けられているの
で、梁3a自体を大断面とせずとも梁3aと壁5とが構
造的に一体となってその曲げ耐力は他の各階の梁3に比
較して格段に大きなものとなり、したがってこの梁3a
の直下の内部柱を省略しても高層部の鉛直荷重を支障な
く支持できるものである。また、内部柱2の上部を滑り
支承4を介して水平変位可能とし、かつ壁5の側部およ
び上部を周囲の軸組とは絶縁したことにより、この階で
の水平剛性は他の階に較べて低減したものとなって地震
時におけるこの階への入力は自ずと低減するものとな
り、以上のことから直下階の内部柱を省略することが可
能となる。
のと同様に内部柱2の柱頭を上階の梁3bに対して滑り
支承4により水平変位可能に支持し、かつこの階には、
内部柱2の柱頭部から梁3aと外周柱1との接合部との
間にブレース7を設けたものである。
梁3bから滑り支承4を介して内部柱2の柱頭に伝達さ
れてその内部柱2から梁3aに伝達されるとともに、そ
の荷重の一部は柱頭部からブレース7を介して外周柱1
へと直接的に伝達され、したがって梁3aに要求される
曲げ耐力を軽減することができる。なお、ブレース7に
は大きな曲げ力が作用しないから小断面のものを用いれ
ば良い。また、図2に示したものと同様に滑り支承4に
よってこの階の水平剛性が低下して地震時入力が低減さ
れ、直下階の内部柱を省略することが可能となる。
脚を梁3aに対して滑り支承4により水平変位可能に支
持し、かつ柱脚部から上階の梁3bと外周柱1との接合
部との間に吊り材8を設けたものであり、高層部の荷重
の一部は内部柱2の柱脚部から吊り材8を介して外周柱
1へと直接的に伝達されることにより、図3に示したも
のと同様に梁3aに要求される曲げ耐力を軽減すること
ができるとともに、吊り材8としては小断面の引張材を
用いれば良く、図2および図3に示したものと同様の効
果が得られる。
と内部柱と各階の梁とにより構成される軸組を基本とし
て、低層部の任意の階における任意の内部柱を省略する
とともに、その直上階における内部柱の柱頭または柱脚
のいずれか一方を梁に対して滑り支承により水平変位可
能に支持したので、内部柱を省略した階の直上階の水平
剛性が他の階に較べて低減してこの階への地震時入力を
低減させることができ、したがって直下階の内部柱を省
略することが可能となる。
て、内部柱を省略した階の直上階には、梁と一体とされ
かつ外周柱および上階の梁に対して絶縁された壁を設け
たので、梁と壁とが実質的に大断面の梁として機能して
大きな曲げ耐力を発揮するものとなり、したがって梁自
体を大断面とせずとも直下階の内部柱を支障なく省略す
ることが可能である。
て、内部柱を省略した階の直上階には、内部柱の柱頭部
から梁と外周柱との接合部との間にブレースを設けたの
で、高層部の荷重の一部が柱頭部からブレースを介して
外周柱へと直接的に伝達され、梁に要求される曲げ耐力
を軽減することができ、梁自体を大断面とせずとも直下
階の内部柱を支障なく省略することが可能である。
て、内部柱を省略した階の直上階には、内部柱の柱脚部
から上階の梁と外周柱との接合部との間に吊り材を設け
たので、高層部の荷重の一部は内部柱の柱脚部から吊り
材を介して外周柱へと直接的に伝達され、梁に要求され
る曲げ耐力を軽減することができ、梁自体を大断面とせ
ずとも直下階の内部柱を支障なく省略することが可能で
ある。
る。
を示す図である。
の例を示す図である。
らに他の例を示す図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 建物における軸組を外周柱と内部柱と各
階の梁とにより構成し、低層部の任意の階における任意
の内部柱を省略するとともに、その直上階における内部
柱の柱頭または柱脚のいずれか一方を梁に対して滑り支
承により水平変位可能に支持したことを特徴とする建物
の架構。 - 【請求項2】 請求項1記載の建物の架構において、内
部柱を省略した階の直上階における内部柱の柱脚を当該
階の梁に対して剛接合するとともに柱頭を上階の梁に対
して滑り支承により水平変位可能に支持し、かつ、当該
階には、当該階の梁と一体とされかつ外周柱および上階
の梁に対して絶縁された壁を設けたことを特徴とする建
物の架構。 - 【請求項3】 請求項1記載の建物の架構において、内
部柱を省略した階の直上階における内部柱の柱脚を当該
階の梁に対して剛接合するとともに柱頭を上階の梁に対
して滑り支承により水平変位可能に支持し、かつ、当該
階には、内部柱の柱頭部から当該階の梁と外周柱との接
合部との間にブレースを設けたことを特徴とする建物の
架構。 - 【請求項4】 請求項1記載の建物の架構において、内
部柱を省略した階の直上階における内部柱の柱脚を当該
階の梁に対して滑り支承により水平変位可能に支持する
とともに柱頭を上階の梁に対して剛接合し、かつ、当該
階には、内部柱の柱脚部から当該階の上階の梁と外周柱
との接合部との間に吊り材を設けたことを特徴とする建
物の架構。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002110910A JP3765055B2 (ja) | 2002-04-12 | 2002-04-12 | 建物の架構 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002110910A JP3765055B2 (ja) | 2002-04-12 | 2002-04-12 | 建物の架構 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003301511A true JP2003301511A (ja) | 2003-10-24 |
JP3765055B2 JP3765055B2 (ja) | 2006-04-12 |
Family
ID=29393898
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002110910A Expired - Fee Related JP3765055B2 (ja) | 2002-04-12 | 2002-04-12 | 建物の架構 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3765055B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010084471A (ja) * | 2008-10-01 | 2010-04-15 | Kajima Corp | 吊り構造型架構 |
JP2011196146A (ja) * | 2010-03-23 | 2011-10-06 | Shimizu Corp | 制震構造 |
JP2012197641A (ja) * | 2011-03-23 | 2012-10-18 | Taisei Corp | 架構構造 |
JP2015132166A (ja) * | 2015-04-24 | 2015-07-23 | 大成建設株式会社 | 架構構造 |
-
2002
- 2002-04-12 JP JP2002110910A patent/JP3765055B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010084471A (ja) * | 2008-10-01 | 2010-04-15 | Kajima Corp | 吊り構造型架構 |
JP2011196146A (ja) * | 2010-03-23 | 2011-10-06 | Shimizu Corp | 制震構造 |
JP2012197641A (ja) * | 2011-03-23 | 2012-10-18 | Taisei Corp | 架構構造 |
JP2015132166A (ja) * | 2015-04-24 | 2015-07-23 | 大成建設株式会社 | 架構構造 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3765055B2 (ja) | 2006-04-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2003328586A (ja) | 建築物の免震構造 | |
JP2003301511A (ja) | 建物の架構 | |
JP2007107367A (ja) | 柱・梁架構 | |
JP2005248438A (ja) | 建物の構造 | |
JP2002213099A (ja) | 耐震安全性等に優れた建築の架構方法及び制震建物 | |
JP2009097237A (ja) | 木造家屋における木造トラス組柱 | |
JP2008179968A (ja) | バルコニー | |
JP2914187B2 (ja) | 曲げ変形制御型制震架構 | |
JP2000179180A (ja) | 集合住宅 | |
JP3637535B2 (ja) | 集合住宅建物 | |
JP2000310057A (ja) | フラットスラブ構造建物 | |
JP2005023596A (ja) | 制震装置を有する建物ユニットを備えたユニット建物 | |
JP7211846B2 (ja) | トライスター型の建物 | |
JP3240433B2 (ja) | 耐震構造物 | |
JP3811853B2 (ja) | 建物の架構 | |
JP2009097235A (ja) | 木造シェルター部屋を有する木造家屋 | |
JP2002348960A (ja) | 無柱大空間建物の吊り構造 | |
JP4248349B2 (ja) | ユニット式建物 | |
JP2900841B2 (ja) | 曲げ変形制御型制震構造物 | |
JP6650862B2 (ja) | 木造建物 | |
JP2005299133A (ja) | 建築構造及び耐力パネル | |
JPH11303446A (ja) | 耐震構造物 | |
JP2002188301A (ja) | 板状建物 | |
JP2000204787A (ja) | 制振建物 | |
JP2007002592A (ja) | 吹抜け開口部の軸組構造 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040129 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20051208 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20051220 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20060112 |
|
R150 | Certificate of patent (=grant) or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120203 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120203 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130203 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130203 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140203 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140203 Year of fee payment: 8 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140203 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150203 Year of fee payment: 9 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |