JP3777533B2 - 耐震補強建物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、既存構造物に対して新規に鉄骨フレームを付設する耐震補強建物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
今日、よく知られているように、街中には多くの建物ないし構造物、例えば、鉄筋コンクリート造(RC(Reinforced Concrete)造)の建物や、これよりも粘りがあることにより高層建築物等に適した鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC(Steel frame Reinforced Concrete)造)の建物を見ることができる。また、これらの既存構造物のなかには、外周に跳ね出しスラブをもつものが多く存在する。この跳ね出しスラブをもつ既存構造物は、例えば、図2に示すようなものとなっている。
【0003】
図2において、符号1は柱、2は外壁、3は跳ね出しスラブである。この図に示されるように、跳ね出しスラブ3とは、複数の柱1が囲う面積からスラブが外周へとはみ出した部分、いわば余剰の床面部分を指すものである。このような跳ね出しスラブ3が設けられる理由は様々であるが、例えば、構造上の理由から柱1のスパンは規定されるが、床面積を大きくとりたい、あるいは建蔽率の関係から床面積を大きく取れる、といった理由などが挙げられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記したような既存構造物の形態は基本的にそのままの状態として保ちつつも、耐震補強を施したいという需要が広くあることは知られている。この耐震補強を実現する一つの方法としては、一般に、鉄骨フレームを建物外面に沿って設けることが行われている。
【0005】
しかしながら、図2に示したような跳ね出しスラブ3をもつ既存構造物にあっては、その外側に鉄骨フレームを取り付ける耐震補強を行う場合、この補強として外周に取り付けた鉄骨フレームと既存の構造物との力の伝達方法をどのようにするかが問題となる。これら鉄骨フレームと既存の構造物との間に、力の伝達がうまく行われないこととなると、十分な耐震効果が期待できなくなるからである。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、耐震補強のために新設される鉄骨フレームと既存構造物との力の伝達が有効に行われ、もって十分な耐震効果を発揮できる耐震補強建物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記の課題を解決するために以下の手段をとった。すなわち、請求項1記載の耐震補強建物は、複数の柱と跳ね出しスラブとからなる構造を少なくとも有する既存構造物と、該既存構造物の周囲に付設される鉄骨柱と該鉄骨柱間に水平に渡された鉄骨部材とからなる鉄骨フレームと、前記柱と前記鉄骨フレームの鉄骨柱とを前記柱の延在方向に沿って連結する軸方向力伝達プレートと、前記跳ね出しスラブと前記鉄骨フレームの鉄骨部材とを連結する水平力伝達プレートとから構成され、
前記水平力伝達プレートと跳ね出しスラブは該跳ね出しスラブに取付けたアンカーボルトによって連結されていることを特徴とする。
【0009】
本発明によれば、既存構造物とこれに新たに付設する鉄骨フレームとの間に水平力伝達プレート及び軸方向力伝達プレートが設けられ、該水平力伝達プレート及び軸方向力伝達プレートが既存構造物と鉄骨フレームとを連結するようになっているから、両者間の力の伝達が有効に行われることになる。すなわち十分な耐震効果が見込めることとなる。 特に本発明では、水平力伝達プレート及び軸方向力伝達プレートの役割を明確に区分したため、力の伝達はより有効に行われることになる。このとき、水平力伝達プレートは跳ね出しスラブに連結されているから、当該跳ね出しスラブが耐震補強上、いわば有効部材としての作用を発揮しているということも言える。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下では、本発明の実施の形態について、図1を参照して説明する。図1は、図2に示した跳ね出しスラブをもつ既存構造物に対して、鉄骨フレームを付設して本発明に係る耐震補強を施した状態を示す図である。なお、この図1において、図2で用いた符号であって当該図1においても同様の対象を指示する場合においては、その同一の符号を用いることとする。
【0012】
図1において、鉄骨フレーム4は、複数の柱1と外壁2との間に配置、付設されている。この鉄骨フレーム4は、複数の鉄骨柱4aと、これら鉄骨柱4a間に水平に渡された鉄骨部材4bとから概略構成されている。鉄骨柱4aは、図に示すように、既存構造物の要素の一つである複数の柱1に対応して設けられている。本実施形態においては、隅部にある柱1に対しては鉄骨柱4aが二つ、その他の柱1においては、鉄骨柱4aが一つ、それぞれ対応するように設けられている。
【0013】
本発明に係る耐震補強建物においては、上記鉄骨フレーム4が付設される他、水平力伝達プレート5と軸方向力伝達プレート6とが設けられる。水平力伝達プレート5は、上記鉄骨フレーム4を構成する鉄骨部材4bと跳ね出しスラブ3とを連結するものである。この場合において、水平力伝達プレート5と鉄骨部材4bとの連結は適当な締結手段によりなされ、同プレート5と跳ね出しスラブ3との連結は該跳ね出しスラブ3に取り付けたアンカーボルトによりなされている。このアンカーボルトは、跳ね出しスラブ3を貫通するタイプのものである。また、前記適当な締結手段とは、例えば、ボルト締め等の一般的なものを想定してよい。本実施形態における水平力伝達プレート5は、この図に示す他、図面垂直方向に存在する各階の跳ね出しスラブ(図示せず)においても、上記と同様に設けられている。
【0014】
一方、軸方向力伝達プレート6は、図1に示すように、柱1の延在する方向に沿って、該柱1と前記鉄骨柱4aとを連結するように設けられている。この場合において、軸方向力伝達プレート6と柱1との連結は該柱1に取り付けられたアンカーボルトによりなされ、同プレート6と鉄骨柱4aとの連結は上記した「適当な締結手段」によりなされている。ちなみに、ここでいうアンカーボルトとしては、エポキシアンカーを採用している。
【0015】
このような構成となる耐震補強建物においては、これら水平力伝達プレート5と軸方向力伝達プレート6とによって、鉄骨フレーム4と既存構造物であるところの柱1及び跳ね出しスラブ4との間の力の伝達が有効に行われることとなる。すなわち、水平力伝達プレート5によっては、その名が示す通り水平力の伝達が、同じく軸方向力伝達プレート6によっては軸方向力の伝達がなされるのである。
【0016】
このことによって、本実施形態の耐震補強建物は、十分な耐震効果を発揮することができる。このとき、跳ね出しスラブ3は、上記の事情から、耐震補強上、いわば有効な部材としての作用を担い、その効果を発揮しているものとなっている。また、本耐震補強建物に寄れば、上記鉄骨フレーム4による補強によって当初の目標値を満足できる場合にあっては、有効床面積が減少するものの、床面積の増加なしで補強が可能となる。
【0017】
なお、本発明においては、鉄骨フレーム4に関する軸組みの具体的な形態を特に限定するものではない。本実施形態における鉄骨フレーム4を構成する鉄骨柱4aと鉄骨部材4bとに即して言えば、単に複数の鉄骨柱4aに水平の鉄骨部材4bを渡すといった形態だけではなく、例えば、ブレース付きの形態としてもよい。ちなみにここでいうブレースとは、図1には示され得ないが、軸組みを強化するための斜め材のことを言うものである。
【0018】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の耐震補強建物は、既存構造物の周囲に付設される鉄骨フレームと、既存構造物と鉄骨フレームにともに連結されるプレートを、水平力伝達プレート及び軸方向力伝達プレートとして、その役割を明確に区分することにより、既存構造物と鉄骨フレームとの間における力の伝達はより有効に行われることになる。このとき、本発明においては、前記水平力伝達プレートは跳ね出しスラブに連結されることになっているから、当該跳ね出しスラブが耐震補強上、いわば有効部材としての作用を発揮することになる。これらのことから、本発明による耐震強化建物は、十二分の耐震効果をうることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る耐震補強建物の一実施例を示す平面図である。
【図2】 跳ね出しスラブをもつ既存構造物の一例を示す平面図である。
【符号の説明】
1 柱
2 外壁
3 跳ね出しスラブ
4 鉄骨フレーム
4a 鉄骨柱
4b 鉄骨部材
5 水平力伝達プレート
6 軸方向力伝達プレート

Claims (1)

  1. 複数の柱と跳ね出しスラブとからなる構造を少なくとも有する既存構造物と、該既存構造物の周囲に付設される鉄骨柱と該鉄骨柱間に水平に渡された鉄骨部材とからなる鉄骨フレームと、前記柱と前記鉄骨フレームの鉄骨柱とを前記柱の延在方向に沿って連結する軸方向力伝達プレートと、前記跳ね出しスラブと前記鉄骨フレームの鉄骨部材とを連結する水平力伝達プレートとから構成され
    前記水平力伝達プレートと跳ね出しスラブは該跳ね出しスラブに取付けたアンカーボルトによって連結されていることを特徴とする耐震補強建物。
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