JP3811689B2 - 基板の水分除去方法と基板の水分除去装置 - Google Patents

基板の水分除去方法と基板の水分除去装置 Download PDF

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Description

本発明はプリント基板、積層基板等の各種基板に付着している水分、特に、基板のスルーホール内やブラインドホール内に付着している水分を除去できる水分除去方法と、それに使用される水分除去装置に関するものである。
製造されたプリント基板や積層基板には洗浄液(主として水)やエッチング液等の液体(水分)が付着している。それら水分は図7に示すような熱風乾燥や、図8に示すようなスピンにより除去されている。図7の熱風乾燥はコンベアDで搬送される基板Aに40〜100℃の乾燥した熱風を吹きかけて基板Aに付着している水分を蒸発させる方式である。図8のスピンによる水分除去は基板Aを高速回転する回転板Cの上にセットして高速回転させ、遠心力で基板Aに付着している水分を吹き飛ばす方式である。
図7の熱風乾燥方式では水分が乾燥した跡にシミが残るという問題があった。図8のスピンによる水分除去方式では、図9(a)(b)に示すように基板AのスルーホールB内や凹凸部に付着している水分が飛ばされにくく、完全な水分除去が難しいという問題があった。また、これらの方法ではスルーホールB内に付着している微細な塵芥を除去する事も困難であった。特に、図10に示すように、スルーホールBの一端がレジストEで塞がれ、他端に孔径よりも小径の穴Fが開いているブラインドホールの場合は、その内部の水分を完全に除去することは困難であった。このため残った水分がスルーホール内の錆や腐食の原因となっていた。また、基板Aを回転板Cにセットしなければならないため、流れ作業の一環として水分除去を行なうことができなかった。
本件発明者は前記課題を解決するため、先に図6のような水分除去装置を開発し、特許を取得している。これは、乾燥室43と、基板42を搬送して乾燥室43内を通過する搬送体41と、搬送体41により搬送される基板42に20kHz〜100kHzの音波を当てて、基板42の表面に付着している水を振動させて除去するスピーカ44とを備えたものである(特許文献1)。
特許第3163239号公報。
従来の図6の発明は特に欠点はないが、より一層、液体除去効率の良い水分除去方法と水分除去装置の開発が望まれている。
本発明は前記要望に応えるべく、プリント基板、積層基板等の各種基板の液体を短時間で確実に且つ効率良く除去できる液体除去方法と液体除去装置を提供することにある。
本件出願の第1の基板の水分除去方法は、請求項1記載のように、回転基板にその回転方向に間隔をあけて形成された直径0.3mm程度の多数の孔に細長なノズルを差し込んでノズル先端側を回転基板の外側に突出させた複数のロータリーヘッドを、搬送体の上方に、搬送体で搬送される基板を横切る方向に複数列に配置し、そのノズル先端側を搬送体で搬送される基板に接近させ、圧縮空気を20Hz〜200Hzで振動させた波動圧縮空気を前記多数のノズル先端から連続噴出し、その噴出中にロータリーヘッドを回転させることにより噴出中の波動圧縮空気を搬送中の基板のスルーホール又はブラインドホール(以下両者をまとめて「スルーホール」と記す)に間欠的に吹き付けて、それらスルーホール又はブラインドホール内の水分を振動させてその水分を基板から除去する方法である。
本件出願の第2の基板の水分除去方法は、請求項2記載のように、請求項1記載の基板の水分除去方法において、波動圧縮空気を、基板を横切る方向に二列以上に千鳥配列された複数のロータリーヘッドのノズルから噴出して、搬送体で搬送中の基板に所定周期で吹き付ける方法である。
本件出願の第3の基板の水分除去方法は、請求項3記載のように、請求項2記載の基板の水分除去方法において、二列以上に千鳥配列されたロータリーヘッドを同期回転させ、それらロータリーヘッドのノズルから波動圧縮空気を噴出して、搬送体で搬送中の基板に所定周期で吹き付ける方法である。
本件出願の第4の基板の水分除去方法は、請求項4記載のように、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の基板の水分除去方法において、基板の液体をロールやエアーカッターなどで除去する水切り工程と、スルーホール内の水分を20Hz〜200Hzの波動圧縮空気を間欠的に吹き付けて除去する波動圧縮空気式水分除去工程と、赤外線により基板を加熱して基板の水分を除去する赤外線式水分除去工程と、水分除去後の冷却工程とを備え、前記水切り工程は波動圧縮空気式水分除去工程の前に行なわれるようにした方法である。
本件出願の第5の基板の水分除去方法は、請求項5記載のように、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の基板の水分除去方法において、水切りを行なう水分除去室内と、波動圧縮空気により水分除去を行なう水分除去室内との双方又はいずれか一方の水分を除湿する方法である。
本件出願の第6の基板の水分除去装置は、請求項6記載のように、基板を搬送する搬送体と、回転基板にその回転方向に間隔をあけて開口された直径0.3mm程度の多数の孔に細長なノズルが差し込まれてノズル先端側が回転基板の外側に突出する複数の回転式のロータリーヘッドと、前記複数のロータリーヘッドを回転させる回転機構と、ノズル先端から波動圧縮空気を噴出する波動圧縮空気発生部と、圧縮空気に20Hz〜200Hzの波動を与えて波動圧縮空気とする発振機を備え、前記複数のロータリーヘッドはそのノズル先端を搬送体で搬送される基板に接近させて搬送体の上方に搬送体で搬送される基板を横切る方向に複数列に配置され、20Hz〜200Hzの波動圧縮空気は前記多数のノズル先端から連続噴出され、ロータリーヘッドは前記回転機構により回転させることによりノズル先端から噴出される波動圧縮空気を搬送中の基板のスルーホール又はブラインドホールに間欠的に吹き付けてそれらスルーホール又はブラインドホール内の水分を振動させてその水分を除去する装置である。
本件出願の第7の基板の水分除去装置は、請求項7に記載のように、請求項6記載の基板の水分除去装置において、複数の回転式ロータリーヘッドが基板を横切る方向に二列以上配列され、二列以上の回転式ロータリーヘッドは千鳥配列に配列された装置である。
本件出願の第1の基板の水分除去方法は、圧縮空気を所定周波数で振動させた波動圧縮空気(波動圧縮乾燥空気)を、回転中のロータリーヘッドの多数のノズルから噴出して、搬送体で搬送中の基板に所定周期で吹き付けて、基板に付着している水分を振動させるので、次のような効果がある。
(1)基板表面や基板のスルーホール内の水分は勿論のこと、基板のブラインドホール内の水分も確実に除去される。また、水分だけでなく、基板表面、スルーホール内の微細な粉塵も除去される。
(2)ロータリーヘッドが回転式であるため、回転速度を上げれば、ロータリーヘッドのノズルから噴射される波動圧縮空気が高速周期で間欠的に基板に吹き付けられるので、基板に一定の周期で波動圧縮空気が当たり、基板表面、スルーホール内の水分が短時間で効率よく振動されて除去される。
(3)熱ではなく、波動圧縮空気の吹き付けによる水分除去であるため、熱に弱い基板でも基板が変形することなく水分が除去される。しかも、常温環境下での作業となるため作業し易い。熱により水分除去する場合は水跡が基板表面にシミとなって残るが、本発明ではそのようなこともない。
(4)搬送体により基板を搬送しながら水分除去を行うため、洗浄から乾燥までを連続して、効率よく行なうことができる。
(5)波動圧縮空気を往復振動するノズルから吹き付けると搬送中の基板が振動して位置ずれしたり、搬送体から落下したりすることがあるが、本発明ではノズルが回転式であるためそのようなことが無く、搬送中の基板が安定する。
本件出願の第2の基板の水分除去方法は、波動圧縮空気を、二列以上に千鳥配列されたロータリーヘッドのノズルから噴出するので、隣接するロータリーヘッドの間隔を狭くすることができる。このため、上記各種効果に加えて、波動圧縮空気が搬送体で搬送中の基板にほぼ連続的に吹き付けられることができ、効率の良い水分除去ができるという効果もある。
本件出願の第3の基板の水分除去方法は、二列以上に千鳥配列されたロータリーヘッドを同期回転させるので、二列以上のロータリーヘッドのノズルから噴出される波動圧縮空気の流れ(気流)が揃い、波動圧縮空気が効率よく基板に吹き付けられ、水分除去効率がより一層、向上する。
本件出願の第4の基板の水分除去方法は、基板の水分をロールやエアーカッターなどで除去する液体切り工程と、スルーホール内の水分を波動圧縮空気により除去する波動圧縮空気式水分除去工程と、赤外線により基板を加熱して基板の水分を除去する赤外線式水分除去工程と、水分除去後の冷却工程とを備え、少なくとも、水切り工程は波動圧縮空気式水分除去の前段に配置されるため、それら緒工程の総合力により搬送中の基板の水分が効率よく除去され、基板の搬送速度を上げても確実に除去され、作業性が向上する。また、水分除去後は基板が冷却されるので、熱による基板の変形、変質等を防止することもできる。
本件出願の第5の基板の水分除去方法は、水切りを行なう水分除去室内と、波動圧縮空気により水分除去を行なう水分除去室内との双方又はいずれか一方の水分を除湿するので、それら室内の湿度が低下し、水分除去効率が向上する。
本件出願の第6の基板の水分除去装置は、基板を搬送する搬送体と、搬送体で搬送中の基板に吹き付ける波動圧縮空気を噴出する波動圧縮空気発生部とを備え、波動圧縮空気発生部は圧縮空気発生機と、それから発生される圧縮空気に所望周波数の波動を与えて波動圧縮空気とする発振機と、波動圧縮空気を噴出して搬送体で搬送される基盤に吹き付けるノズルを備えた回転式のロータリーヘッドを有するので次のような効果がある。
(1)基板を搬送しながら、波動圧縮空気により基板の水分を除去することができる。
(2)水分除去を連動的に行うことができるので、他の連続作業ラインと組合わせて使用することができる。
本件出願の第7の基板の水分除去装置は、複数の回転式ロータリーヘッドが基板を横切る方向に二列以上配列され、二列以上の回転式ロータリーヘッドは千鳥配列に配列されているので、隣接するロータリーヘッドの間隔を狭くすることができる。このため、波動圧縮空気を搬送体で搬送中の基板にほぼ連続的に吹き付けることができ、効率の良い水分除去ができるという効果もある。
(実施形態1)
本発明の基板の水分除去方法及び水分除去装置の実施形態の一例を図面を示して説明する。図1に示す基板の水分除去方法はプリント基板、積層基板等の各種の基板2を搬送する搬送体1を備え、搬送体1の搬送路上に、搬送方向手前より後方へ(図1の矢印方法へ)順次、基板2に付着している水分を除去する(水切りする)ための水切り部3、水切りした基板2を加熱して水分が除去され易くするための加熱部4、水切りされた基板2の表面に付着している水分や、基板2のスルーホール内の水分を波動圧縮空気で除去する水分除去部5、水分除去された基板2を冷却させるための冷却部6を備えている。
図1に示す搬送体1はローラーコンベア8と、その上に配置された押さえローラー7とから構成され、ローラーコンベア8と押さえローラー7とで基板2を挟んで搬送できるようにして、搬送中の基板2に波動圧縮空気を吹きつけても基板2が上下振動したり、位置ずれしたり、落下したりしないようになっている。図1に示す押えローラー7はローラーコンベア8のローラー本数よりも少なくして、ローラー相互間の間隔をローラーコンベア8の間隔よりも広くしてある。搬送体1はベルトコンベアとか、他の各種コンベアを用いることができる。ローラーコンベアの場合は、隣接するローラー間の隙間から洗浄や水分除去が可能であるが、ベルトコンベアの場合は通常はその下方からの洗浄液が遮断されて落下できない(抜けない)ため、水分が落下できる(抜ける)ように通水用の孔、口、溝等を空ける必要がある。搬送体1の搬送速度は水分除去に適した任意の速さに設定することができるが、毎分1〜5m程度とすると水分除去が確実になり、搬送効率もよい。搬送体1は図1のように上下二段の構成にするのではなく、基板が位置ずれや落下しないものであれば、一段にすることもできる。
図1の水切り部3は洗浄された基板2に付着している液体の大部分を除去する工程であり、上下一組の吸水ローラー12と、上下一組のエアーカッター11と、排水ドレイン13と、除湿機14とを備えている。
吸水ローラー12は搬送体1で搬送中の基板2の表裏面に接触して回転して、基板2に付着している水分を吸水するものであり、例えばウレタンローラが適するが、それに限らず、吸水性のあるものを使用することができる。吸水ローラー12は水切り部3の搬入口
寄りに配置されている。
エアーカッター11はコンプレッサー(圧縮空気発生機)15から送り出された高圧空気を噴出して基板2に吹き付けて基板2に付着している水分を吹き飛ばすものである。エアーカッター11から噴出される高圧空気の風速は任意に選択できるが、毎秒10m程度にすると水分が除去され易くなる。水切りは他の方法によることもできる。例えば、エアーカッター11を使用せずに多数本の吸水ロールだけにするとか、逆に、数個のエアーカッター11だけにしたりすることができる。この場合は、エアーカッター11を搬送体1の搬送方向に間隔を開けて設置することになる。
図1の排水ドレイン13は水切り部3内の搬送体1の下部に備えられて、除去された水分を回収して水切り部3の外へ排出するためのものである。
図1の除湿機14も水切り部3内の搬送体1の下部に備えられて、水切り部3内の空気中の水分を除湿して水切り部3内の湿度を下げて、除湿効率を高めるためのものである。
図1の加熱部4は、水切りした基板2を赤外線ヒーター16からの輻射熱によって加熱して、基板2に付着している(残っている)水分を蒸発させる工程である。赤外線ヒーター16は搬送体1の上下に対向して配置されている。発熱体には植物性炭素繊維製のものを用いることが望ましい。赤外線ヒーター16には、近赤外線ヒーターや遠赤外線ヒーター等を用いることができる。赤外線ヒーター16の発熱温度や発熱量、赤外線ヒーター16と搬送体1との距離、同ヒーター16の本数等は任意に選択できる。数本使用する場合は搬送体1の搬送方向に間隔を開けて設置するのが加熱効率の面から好ましい。また、加熱部4の加熱体は赤外線ヒーター16に限らず、基板2を加熱して基板2に付着している水分を蒸発させることができれば電熱線とか他のものであっても良い。
図1の水分除去部5は、加熱後の基板2に波動圧縮空気を吹き付けて、基板2の表面及びスルーホール内に付着している水分を除去する工程である。水分除去部5は図2に示すように多数本のノズル18が取付けられたロータリーヘッド19と、複数のロータリーヘッド19を回転させる取付けブロック20と、圧縮空気を発生するコンプレッサー15と、コンプレッサー15から発生される圧縮空気を振動させて圧縮空気を波動圧縮空気にする発振機21を備えている。また、除湿機22も備えている。
前記ロータリーヘッド19は、図3(a)に示すように中空円筒状のヘッド本体23に多数のノズル18が図3(b)に示すように放射状に配列されている。ヘッド本体23に上方に突出する連結パイプ24が形成されており、その連結パイプ24が取付けブロック20に軸受け25、26により回転自在に取付けられている。この場合、図4に示すように、一列当たり九個のロータリーヘッド19が千鳥配列にして二列に配列されている。これらロータリーヘッド19の連結パイプ24の外周には図3(a)のように従動ギヤ27が取付けられ、それがモーター等の回転駆動体で回転させられる駆動ギヤ28と噛み合っており、駆動ギヤ28の回転に伴って従動ギヤ27が回転し、連結パイプ24が回転して、全てのロータリーヘッド19が同期回転するようにしてある。連結パイプ24の上部は取付けブロック20の上方まで突出しており、それにロータリージョイント29を介して供給ホース30が連結されて、供給ホース30から連結パイプ24に供給される波動圧縮空気がヘッド本体23からノズル18に供給されて、波動圧縮空気がノズル18から噴射されるようにしてある。ロータリーヘッド19のノズル18が取付けられた底面部31はヘッド本体23に着脱可能とすることもできる。ロータリーヘッド19の寸法は、例えばヘッド本体23の直径30mm、ノズル取付け穴26の直径を0.3mm程度が適するが、これには限らず任意の大きさとすることができる。図3(b)に示すように底面部31にノズル18が放射状に配列されたロータリーヘッド19を回転させながらノズル18より波動圧縮空気を噴出させると、基板2には各列のノズル18から噴出される波動圧縮空気が一定周期で間欠的に吹き付けられる。
コンプレッサー15は図1のように水切り部3用のコンプレッサー15と兼用にしてあり、湿度の低いドライエアを発生可能であり、発生させる圧縮空気の温度を10℃から120℃前後まで調節可能なものである。コンプレッサーは、水分除去部5用に、水切り部3とは別に備えることも可能である。
図1の発振機21は所望周波数の信号を発振し、その信号により、コンプレッサー15から送り出された圧縮空気を振動させて、圧縮空気を波動圧縮空気とするものである。発振機21の発振周波数を変えれば波動圧縮空気の波動周波数を変えることができる。
波動圧縮空気の波動(周波数)は20Hz〜200Hz程度が適し、150Hz前後が水分除去に特に効果的である。この場合、ノズル先端と波動圧縮空気が吹き付けられる基板2との距離は2mm〜8mm程度にすると水分除去に効果的である。ノズル18は搬送体1の上方又は下方にだけ設置することも、搬送体1の上下両方に設置することもできる。基板2の孔がスルーホールの場合は上下両方のノズル18から波動圧縮空気を噴出して基板2に吹き付け、基板2の孔が上向きの非貫通孔、凹部等の場合は上方のノズル18から波動圧縮空気を噴出して基板2に吹き付けるとそれらの内部の水分を確実に除去することができる。基板2の孔を下向きにして基板2を搬送体1に設置した場合は、波動圧縮空気を下方から噴出して基板2に吹き付けると水分を確実に除去することができる。水分除去室17内は除湿機22により水分を回収して除湿して、湿度を20%〜50%の低湿度に維持できるようにしてある。
前記冷却部6は、加熱部4で加熱され、その後に波動圧縮空気で水分除去された基板2を冷却ファン32によって冷却して、基板2の変形等を防ぐ工程である。これにより、いち早く基板2の温度を常温に近づけることができ、乾燥終了後すぐに基板2に触れる事ができるので、その後の作業を迅速に行なうことが出来、作業効率も向上する。冷却部6は図1に示すように、搬送体1の上方に冷却用ファン32が取り付けられている。冷却用ファン32は搬送体1の上方及び下方に一つずつ取付けることも可能である。また、冷却用ファン32は搬送体1の搬送方向に間隔を開けて複数台設置することもできる。また、冷却方法は、冷却用ファン32による加熱に限らず、水分除去した基板2を加熱して、基板2を冷却することができればエアコン等任意の方法とすることができる。
(使用例1)
図1〜図4に示す水分除去装置を用いて、本発明の基板2の水分除去方法を実施すると、以下のようになる。なお、以下は、図10に示すブラインドホールを有する基板2の水分除去について説明したものである。また、数値等は以下に示すものには限られず、任意の値とすることができる。
(1)クラスター水などで洗浄された基板2を搬送体1にのせて搬送する。このとき、基板2が、下段のローラーコンベア8と上段の押えローラー7との間に挟まれて搬送される。
(2)水切り部3に搬入された基板2の表面及び孔内に付着している水分の大部分は、エアーカッター11から噴出される高圧空気によって吹き飛ばされる。吹き飛ばされた水分は、排水ドレイン13を通して、本発明の水分除去装置の外部に排出される。
(3)水切りの終わった基板2は、搬送体1によって加熱部4に搬入され、加熱部4内の赤外線ヒーター16によって基板2が加熱され、基板2が20℃〜100℃程度に加熱されて、基板2の表面及びスルーホール内に付着した水分が蒸発する。
(4)加熱蒸発の終えた基板2は搬送体1によって水分除去部5に搬入される。水分除去部5では、コンプレッサー15から送り出された20℃〜100℃の圧縮乾燥空気が、発振機21によって振動を加えられて波動圧縮乾燥空気となり、取付けブロック20内に送られ、回転中のロータリーヘッド19へ供給され、ノズル18から噴出される。噴出された波動圧縮乾燥空気は搬送中の基板2に吹き付けられる。この場合、ロータリーヘッド19が回転しているため、ロータリーヘッド19の個々の列のノズル18から噴出される波動圧縮乾燥空気が基板2に間欠的に吹き付けられる。基板2の表面及びスルーホール内に付着している水分は、20℃〜100℃に調節された波動圧縮乾燥空気によって振動を加えられて、図5(a)(b)に示すように基板2から除去される。
(5)水分除去の終えた基板2は搬送体1によって冷却部6に搬入され、そこで冷却用ファン32によって冷風を吹きつけられて冷却され、常温に戻される。基板2が常温に戻れば、基板2の水分除去は完了する。
(その他の実施形態)
前記実施形態1の作業ライン上の、水切り部3、加熱部4、水分除去部5、冷却部6は、配置の順序を入れ替えることが可能である。基板2の孔がスルーホールの場合はその中の水分が除去され易いので加熱部4を省略して常温で基板2の水分除去を行っても良いが、ブラインドホールの場合は加熱部4で過熱して水分が蒸発し易い環境を作るのが良い。
水分除去部は、作業ライン上に2以上配置することも可能である。従って、例えば、前記実施形態1の作業ライン中において、水切り部と加熱部との間にも水分除去部を備えることができる。
水分除去部のロータリーヘッドの配置は、前記実施形態1のような千鳥配列には限られず、効果的な水分除去が可能であればどのような配置であってもよい。また、二列ではなく三列以上でも良い。
本発明の水分除去方法や水分除去装置で水分除去することができる基板は、単層構造のものでも、積層構造のものでもよい。基板のサイズや回路パターンもどのようなものでもよい。ロータリーヘッドの回転数を上げたり、ロータリーヘッドに取付けるノズルの列を多くしたりすることにより、基板以外の物の水分除去に利用することもできる。
本発明の基板の水分除去方法を実施するための工程の一実施形態例を示す概略図。 波動圧縮空気を吹き付ける水分除去部の構成を示した説明図。 (a)は、水分除去部中の圧縮空気に波動を加えて吹きつける機構の構成を示した説明図。(b)は、(a)に示すロータリーヘッドの底面図。 水分除去部において基板に波動圧縮空気を吹きつける様子を示した平面説明図。 (a)、(b)はそれぞれ本発明による水分除去の様子を示した説明図。 従来の水分除去方法の一例を示す概略図。 従来の水分除去方法の他の例を示す概略図。 従来の水分除去方法のその他の例を示す概略図。 (a)、(b)は従来の水分除去方法における問題点を示した説明図。 ブラインドホールが開口された基板の断面説明図。
符号の説明
1 搬送路
2 基板
3 水切り部
4 加熱部
5 水分除去部
6 冷却部
11 エアーカッター
14 除湿機
15 コンプレッサー
16 赤外線ヒーター
18 ノズル
19 ロータリーヘッド
20 取付けブロック
32 冷却ファン

Claims (7)

  1. 回転基板にその回転方向に間隔をあけて形成された直径0.3mm程度の多数の孔に細長なノズルを差し込んでノズル先端側を回転基板の外側に突出させた複数のロータリーヘッドを、搬送体の上方に、搬送体で搬送される基板を横切る方向に複数列に配置し、そのノズル先端側を搬送体で搬送される基板に接近させ、圧縮空気を20Hz〜200Hzで振動させた波動圧縮空気を前記多数のノズル先端から連続噴出し、その噴出中にロータリーヘッドを回転させることにより噴出中の波動圧縮空気を搬送中の基板のスルーホール又はブラインドホールに間欠的に吹き付けて、それらスルーホール又はブラインドホール内の水分を振動させてその水分を基板から除去することを特徴とする基板の水分除去方法。
  2. 請求項1記載の基板の水分除去方法において、波動圧縮空気を、基板を横切る方向に二列以上に千鳥配列された複数のロータリーヘッドのノズルから噴出して、搬送体で搬送中の基板に所定周期で吹き付けることを特徴とする基板の水分除去方法。
  3. 請求項2記載の基板の水分除去方法において、二列以上に千鳥配列されたロータリーヘッドを同期回転させ、それらロータリーヘッドのノズルから波動圧縮空気を噴出して、搬送体で搬送中の基板に所定周期で吹き付けることを特徴とする基板の水分除去方法。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の基板の水分除去方法において、基板の水分をロールやエアーカッターなどで除去する水切り工程と、スルーホール又はブラインドホール内の水分を20Hz〜200Hzの波動圧縮空気を間欠的に吹き付けて除去する波動圧縮空気式水分除去工程と、赤外線により基板を加熱して基板の水分を除去する赤外線式水分除去工程と、水分除去後の冷却工程とを備え、前記水切り工程は波動圧縮空気式水分除去工程の前に行なわれることを特徴とする基板の水分除去方法。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の基板の水分除去方法において、水切りを行なう水切り室内と、波動圧縮空気により水分除去を行なう水分除去室内との双方又はいずれか一方の水分を除湿することを特徴とする基板の水分除去方法。
  6. 基板を搬送する搬送体と、回転基板にその回転方向に間隔をあけて開口された直径0.3mm程度の多数の孔に細長なノズルが差し込まれてノズル先端側が回転基板の外側に突出する複数の回転式のロータリーヘッドと、前記複数のロータリーヘッドを回転させる回転機構と、ノズル先端から波動圧縮空気を噴出する波動圧縮空気発生部と、圧縮空気に20Hz〜200Hzの波動を与えて波動圧縮空気とする発振機を備え、前記複数のロータリーヘッドはそのノズル先端を搬送体で搬送される基板に接近させて搬送体の上方に搬送体で搬送される基板を横切る方向に複数列に配置され、20Hz〜200Hzの波動圧縮空気は前記多数のノズル先端から連続噴出され、ロータリーヘッドは前記回転機構により回転させることによりノズル先端から噴出される波動圧縮空気を搬送中の基板のスルーホール又はブラインドホールに間欠的に吹き付けてそれらスルーホール又はブラインドホール内の水分を振動させてその水分を除去することを特徴とする基板の水分除去装置。
  7. 請求項6記載の基板の水分除去装置において、複数の回転式ロータリーヘッドが基板を横切る方向に二列以上配列され、二列以上の回転式ロータリーヘッドは千鳥配列に配列されたことを特徴とする基板の水分除去装置。
JP2003273936A 2003-07-14 2003-07-14 基板の水分除去方法と基板の水分除去装置 Expired - Fee Related JP3811689B2 (ja)

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