JP3811601B2 - 磁気記録再生装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ビデオカメラなどの磁気記録再生装置に関し、詳しくは、被写体を撮像するとともにこの撮像に係る撮像信号を出力する撮像手段と、前記撮像情報を磁気テープに書き込んで記録する記録手段とを備えた磁気記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
カメラ一体型の磁気記録再生装置を用いて番組制作を行う際に、リポーターの言葉の誤り、カメラワークの失敗等で、明らかに素材として使用できないショットを記録した場合に、そのショットの記録開始点まで磁気テープを巻き戻すときには、従来、テープ巻き戻しモードで再生画をモニターしながら巻き戻し動作を行うしかなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしこの方法では、記録開始点を過ぎて巻き戻しを行う虞があるとともに、必要なショットを誤って重ね書きしてしまう虞があった。また、慎重に記録開始点を探そうとすると、巻き戻しや再生を繰り返すので、時間的に制約があるとともに、結局は不要なショットを残したまま記録を進めることになるため、テープを必要以上に使うことになって、テープ残量が不当に少なくなってしまう、あるいは編集作業時に不要なショットも含めて編集を行ってしまうために、効率的な編集作業ができなくなるという問題があった。
【0004】
本発明は前記従来の問題点を解決するものあって、ミスショットを撮影記録として別段残すことなく、磁気テープを有効利用できるようにするとともに、ビデオ撮影を効率的に行える磁気記録再生装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために本発明は、被写体を撮像するとともにこの撮像に係る撮像信号を出力する撮像手段と、前記撮像情報を磁気テープに書き込んで記録する記録手段と、記録及び再生のために前記磁気テープの送り作動及び巻き戻し作動を行う磁気テープ駆動手段と、撮影者のスイッチ操作に基づいて撮像の撮り直しをするためのリテイク指令を発するリテイク指令発生手段と、前記リテイク指令の発令に伴い、前記磁気テープに記録されているテープ位置情報に基づいて、前記磁気テープを、再生時にリテイクがどの程度行われているか確認でき且つ再度の書き込みを行えるように、直前の連続した撮像における書き込み開始位置の手前にまで強制的に戻すリテイク手段とを設けているように構成したものである。
【0006】
これにより、撮像記録がミスショットである場合、撮影者によるリテイク指令発生手段のスイッチ操作によりリテイク指令を発令することによって、そのミスショットした撮像記録の撮像開始位置の手前にまで自動的に磁気テープを巻き戻すことができるので、その状態から再度撮像及び撮像記録が行えることになり、ミスショット分の撮像情報を磁気テープに残さないで済むようにできるとともに、再び撮像を開始するために磁気テープを巻き戻すことも簡易なものとなり、撮影時や編集時の作業能率を向上できる。また、磁気テープの戻し位置が、直前の連続した撮像における書き込み開始位置の手前となるように構成しているとしたものであり、リテイクを複数回行った場合にそのリテイクがどの程度行われているかの確認を再生することによって行える。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に係る磁気記録再生装置は、被写体を撮像するとともにこの撮像に係る撮像信号を出力する撮像手段と、前記撮像情報を磁気テープに書き込んで記録する記録手段と、記録及び再生のために前記磁気テープの送り作動及び巻き戻し作動を行う磁気テープ駆動手段と、撮影者のスイッチ操作に基づいて撮像の撮り直しをするためのリテイク指令を発するリテイク指令発生手段と、前記リテイク指令の発令に伴い、前記磁気テープに記録されているテープ位置情報に基づいて、前記磁気テープを、再生時にリテイクがどの程度行われているか確認でき且つ再度の書き込みを行えるように、直前の連続した撮像における書き込み開始位置の手前にまで強制的に戻すリテイク手段とを設けているとしたものであり、撮影者が撮り直しをしたいときには、リテイク指令発生手段のスイッチ操作によってリテイク指令を発令すれば、それによって、その撮り直ししたい撮像の書き込み開始位置の手前にまで自動的に磁気テープを戻すことになるから、撮影者がわざわざ撮像情報の撮像開始位置を確認することなく、磁気テープの戻し作業を行わなくても良く、またリテイクを複数回行った場合にそのリテイクがどの程度行われているかの確認を再生することによって行えるとともに、書き込み開始位置よりも先の記録位置に戻らないようになっているから、撮り直ししたいショットのさらに前のショットが記録されている部分にまで戻ることによって、その前のショットの撮像情報の最後部分を不当に消滅させてしまうという不具合の発生も抑制できるという作用を有する。
【0008】
本発明の請求項2に係る磁気記録再生装置は、請求項1に記載の磁気記録再生装置において、前記リテイク指令発生手段を、撮像中に前記リテイク指令を発令できるように構成するとともに、このリテイク指令に基づいて、撮像及び磁気テープへの書き込みを停止し、次いで磁気テープをその撮像における書き込み開始位置の手前にまで強制的に戻すように構成しているとしたものであり、撮像中に、その撮像を取り直したいと撮影者が判断したときには、リテイク指令発生手段のスイッチ操作によってリテイク指令を発令することで、撮像を停止し、次いで磁気テープを撮像開始位置の手前にまで自動的に戻すことになって、撮り直しを迅速に行えるという作用を有する。
【0009】
本発明の請求項3に係る磁気記録再生装置は、請求項1に記載の磁気記録再生装置において、前記リテイク指令発生手段を、撮像の一時停止中に前記リテイク指令が発令できるように構成するとともに、このリテイク指令に基づいて、磁気テープを一時停止中の撮像における書き込み開始位置の手前にまで強制的に戻すように構成しているとしたものであり、撮像を一旦中断させているとき、すなわちポーズ状態にしているときに、撮り直しをしたいときには、撮影者によるリテイク指令発生手段のスイッチ操作によってリテイク指令を発令することで、その一時停止状態を解除して、次いで磁気テープを撮像開始位置の手前にまで自動的に戻すことになって、撮り直しを比較的迅速に行えるという作用を有する。
【0010】
本発明の請求項4に係る磁気記録再生装置は、請求項1に記載の磁気記録再生装置において、前記リテイク指令発生手段を、撮像の一時停止でない停止中に前記リテイク指令が発令できるように構成するとともに、このリテイク指令に基づいて、磁気テープを停止直前の撮像における書き込み開始位置の手前にまで強制的に戻すように構成しているとしたものであり、ひとつのショットを撮像し終えた状態でそのショットを撮り直したいときには、撮影者によるリテイク指令発生手段のスイッチ操作によってリテイク指令を発令することで、その停止状態を解除して、次いで磁気テープを撮像開始位置の手前にまで自動的に戻すことになって、撮り直しを行えるという作用を有する。
【0018】
本発明の請求項に係る磁気記録再生装置は、請求項1に記載の磁気記録再生装置において、前記リテイク指令に基づいて、直前の連続した撮像における書き込み開始位置の手前にまで前記磁気テープを戻すときの戻し動作の完了前、又は完了後に再復帰指令が入力されると、速やかに早送り動作を開始し、前記磁気テープを戻し動作開始位置近くに戻すように構成しているとしたものであり、撮り直ししたいと思って一旦磁気テープを戻し作動させた場合や巻き戻した後でも、思い直してそのショットを残したい、あるいはそのショットを生かしてそのショットでの撮影を続けたいと思ったときには、再びその撮像ショットの撮像最後位置近くに戻すことができるという作用を有する。
【0019】
本発明の請求項に係る磁気記録再生装置は、請求項1に記載の磁気記録再生装置において、ビューファインダ装置を備えるとともに、前記リテイク指令に基づいて、直前の連続した撮像における書き込み開始位置の手前にまで前記磁気テープを戻す時において、前記磁気テープの巻き取りカウント量に関して残り巻き戻し量を算出するとともに、戻し位置停止までの間の残り巻き戻し量を前記ビューファインダ装置に表示するように構成しているとしたものであり、撮り直しをしたいために磁気テープを戻す際に、撮影者が磁気テープの戻り具合をビューファインダ装置を見ることで認識できるという作用を有する。
【0020】
以下、本発明の一実施の形態であるについて図面に基づいて説明する。ここで、図1は本発明の一実施の形態における図である。
【0021】
以下、本発明の一実施の形態であるビデオカメラについて図面に基づいて説明する。ここで、図1は本発明の一実施の形態におけるブロック図である。
【0022】
図1に示すように、このビデオカメラは、被写体を撮像するとともにその撮像されて得られた撮像情報を出力するレンズユニット1、及び、撮影映像を光電変換する撮像管あるいは固体撮像素子からなる撮像情報変換部2で構成される撮像手段Sを設けているとともに、撮像情報変換部2から出力される撮像情報を入力して、記録媒体としての磁気テープ3に記録するための情報に変換し、その記録等の制御を行う主制御回路4を設けている。この主制御回路4は、入力された撮像情報を磁気テープ3に記録し、この磁気テープ3の記録された撮像情報を再生する回転磁気ヘッド5を記録作動や再生作動させる記録手段としての記録再生回路6と信号のやり取りができるように接続されている。
【0023】
そして、図1に示すように、磁気テープ3の長手方向に設けられたCTLトラックにCTL信号を記録再生するためのCTLヘッド7を設けているとともに、このCTLヘッド7へ信号を出力するCTL記録回路8とCTLヘッド7から信号が入力されるCTL再生回路9とを設けている。CTL記録回路8及びCTL再生回路9は、それぞれ、記録CTLカウンタ10、再生CTLカウンタ11を介して前記主制御回路4に接続されている。主制御回路4には、ビデオカメラの外装ケースに設けられた記録スタートストップキースイッチ12からのスタート信号又はストップ信号が入力されるようにしている。また、同じく外装ケースに設けられたリテイク指令発生手段としてのリテイクスタートキースイッチ13からのリテイク指令、つまりリテイク指令信号が主制御回路4に入力されるようにしている。さらに、主制御回路4は、図示しないリールモータを駆動するリールモータ駆動回路14と、図示しないキャプスタンモータを駆動するキャプスタンモータ駆動回路15とに、それぞれモータ制御信号を出力するモータ制御回路16を接続している。ここで、リールモータ駆動回路14、リールモータ、キャプスタンモータ駆動回路15、キャプスタンモータ、モータ制御回路16は、磁気テープ駆動回路Mを構成している。そして、主制御回路4には、後述するようにリテイク作動の制御を行うリテイク手段Rが設けられている。
【0024】
主制御回路4は、記録スタートストップキースイッチ12からスタート信号が入力されると、通常の撮像を行うとともに撮像情報の磁気テープ3への書き込みを開始する。その書き込みを停止するには、スタートストップキー12を操作してストップ信号を主制御回路4に入力させることにより、主制御回路4はリールモータ及びキャプスタンモータを停止させるとともに、各ヘッドでの記録を停止する。また、ポーズスイッチPをオン操作することで、撮像の一時停止をできるようになっている。そして、撮像途中において、撮像中のショットを撮り直したい場合には、撮影者はリテイクスタートキースイッチ13をオン操作することになる。これにより、スイッチ13からリテイク信号が主制御回路4に入力されて、この主制御回路4を通常の撮像モードからリテイクモードに状態を変更する。このリテイクモードになっていると、主制御回路4に備えられているリテイク手段Rが起動して、一旦リールモータ及びキャプスタンモータを停止するとともに、次いでCTLパルスを読み取ってCTLパルスのカウントを行い、そのカウント数が直前の撮像ショットにおける撮像開始位置におけるCTLパルスまでのカウント数になったことがカウントアップされるとただちに磁気テープの巻き戻しを停止し、再度の撮像情報の書き込みを開始可能にする。
【0025】
図2のフローチャートに従って詳述すると、撮影モード(ステップS1)であるとき、撮像の開始に伴い記録CTLカウンタ10をカウント値がゼロとなるよう初期化し(ステップS2)、次いで、撮像情報の磁気テープ3への記録に伴い60分の1秒毎にCTLパルスを磁気テープ3のCTL信号用トラックに記録していくとともに、そのCTLパルスの記録個数を、記録CTLカウンタ10でカウントする(ステップS3)。そして、記録スタートストップキースイッチ12が操作されて撮像情報の書き込みを停止、つまり記録停止すると、CTLパルスの読み取りを停止する(ステップS4,ステップS5)。このときの記録CTLカウンタ10には、記録開始点から記録停止時までのCTLパルスの個数が記憶されている。そして、その停止状態でリテイクスタートキースイッチ13がオン操作されるとリテイクモードとなって(ステップS6)、再生CTLカウンタ11をカウント値がゼロとなるよう初期化し(ステップS7)、次いで、リールモータを駆動させて磁気テープ3の巻き戻しを開始し(ステップS8)、再生CTLカウンタでカウントを開始する(ステップS9)。リテイク手段Rでは、再生CTLカウンタ11のカウント値と、記録CTLカウンタ10のカウント値とを常時比較し、その比較結果、両カウント値が一致したとき(ステップS10)に直ちにリールモータを停止し、磁気テープ3の巻き戻しを停止するとともに、再生CTLカウンタのカウントも停止する(ステップS11)。これにより、先の撮像ショットにおける撮像開始位置にまで、磁気テープ3を巻き戻して停止することになるので、ミスショット分を録画したまま残すことなく、再度撮像を行って再記録できることになる。
【0026】
次に、別の実施の形態について図3に基づいて説明する。尚、上記実施の形態と同様の構造については説明を省略するとともに、同一符号を付す。
【0027】
図3に示すように、磁気テープ3におけるタイムコードデータを記録再生できるようにするために、記録時にタイムコード発生回路20から出力されたタイムコードデータは、記録再生回路6を経て回転磁気ヘッド5により磁気テープ3の所定の記録トラック位置に記録される。また、再生時には回転磁気ヘッド5により再生された信号からタイムコードデータを復調するタイムコード再生回路19によりタイムコードデータが出力される。タイムコード再生回路19から出力された再生タイムコードデータは主制御回路4に入力されるとともに、主制御回路4にはリテイク手段Rを設けている。
【0028】
リテイク手段Rは、主制御回路4にリテイク指令が入力されると、撮像停止中であればその停止状態を解除して、次いで磁気テープ3を巻き戻すようにリールモータあるいはキャプスタンモータを駆動して、再生タイムコードデータを読み取りながら、直前の撮像ショットにおける撮像開始位置のタイムコードデータと一致すると、リールモータあるいはキャプスタンモータを停止し、その撮像開始位置から再度撮像情報を記録できるようにしている。
【0029】
次に、さらに別の実施の形態について図4に基づいて説明する。尚、上記実施の形態と同様の構造については説明を省略するとともに、同一符号を付す。
【0030】
図4に示すように、磁気テープ3におけるトラックナンバーデータを記録再生できるようにするために、記録時にトラックナンバー発生回路23から出力されたトラックナンバーデータは記録再生回路6を経て、回転磁気ヘッド5により磁気テープ3の所定の記録トラック位置に記録される。また再生時には回転磁気ヘッド5により再生された信号からトラックナンバーデータを復調するトラックナンバー再生回路22によりトラックナンバーデータが出力される。トラックナンバー再生回路22から出力されたトラックナンバーデータは主制御回路4に入力されるとともに、主制御回路4にはリテイク手段Rを設けている。撮像開始時の最初のフィールドにおけるトラックナンバーデータを主制御回路4に記録する。主制御回路4では、リテイク指令が入力されると、撮像中であればその停止状態を解除して、次いでリールモータあるいはキャプスタンモータを駆動して、磁気テープ3を巻き戻し、その際に、トラックナンバーデータを読み取っていく。そして、直前の撮像ショットにおける撮像開始位置のトラックナンバーデータと一致すると、リールモータあるいはキャプスタンモータを停止し、その撮像開始位置から再度撮像情報を記録できるようにしている。
【0031】
尚、リテイク指令の発令は、撮像停止中におけるリテイクスタートキースイッチ13のオン操作のみならず、撮像を一時停止しているときのリテイクスタートキースイッチ13のオン操作、あるいは、撮像中のリテイクスタートキースイッチ13のオン操作によっても直前の撮像ショットの撮像開始位置への磁気テープ3の巻き戻しを行えるようにしても良い。撮像を一時停止しているときにリテイク指令が発令されたときは、一時停止状態を解除して、次いで磁気テープ3を一時停止の撮像ショットにおける撮像開始位置まで巻き戻して停止する制御を行う。また、撮像中にリテイク指令が発令されたときには、撮像及びその記録を停止した後、ただちにその撮像中のショットにおける撮像開始位置まで磁気テープ3を巻き戻して停止する制御を行う。
【0032】
上記の実施の形態では、磁気テープの巻き戻し位置を直前の撮像ショットにおける撮像開始位置とほぼ一致するようにしていたが、その撮像開始位置より5シーンほど手前位置に巻き戻すように構成しても良い。すなわち、図5(a)に示すように、直前の撮像ショットにおける撮像記録開始位置にまで磁気テープ3を巻き戻さずに、その撮像記録開始位置近くでその開始位置の手前で巻き戻しを終了し、再度の撮像記録はその停止しているところから開始するのである。
【0033】
上記の実施の形態では、直前の撮像ショットにおける撮像開始位置にまで磁気テープの巻き戻しを行って停止するだけのものを示したが、リテイク操作に伴って、直前の撮像ショットにおける撮像記録開始位置に巻き戻す毎にそのリテイク回数を磁気テープにおける再撮像開始位置にサブコード領域のデータの一部として別途記録しても良い。
【0034】
そして、本発明に係るビデオカメラであって、ビューファインダ装置Vを備えるものに、サブコード領域のデータの一部として記録されたリテイク回数をこのビューファインダ装置Vに撮像情報のみならず表示するための表示制御手段を前記主制御回路に備えている。なお、このリテイク回数の表示は、撮像開始時間近くで短時間、例えば10秒程度継続して行うようにしている。この表示によって、撮影者はリテイク回数を簡易に知ることができるので、便利である。
【0035】
また、上記のことに関連して、磁気テープを再生したときにおいても、リテイク回数がモニターの画面上に表示できるように、そのリテイク回数を画面にスーパーインポーズするためのリテイク回数表示手段をビデオカメラに備えさせても良い。尚、このリテイク回数表示手段は、リテイク回数のみならず、例えば撮像記録されたもののタイトル等もリテイク回数と共に表示できる機能を備えるものでも良い。
【0036】
また、リテイク指令によって磁気テープ3を巻き戻している途中にリテイクすることを止めて、元の撮像の最終記録位置へ再度戻すための自動復帰手段を設けても良い。詳述すると、自動復帰手段は、割り込み用操作スイッチをビデオカメラの外装ケースに設けているとともに、この割り込み用操作スイッチを、リテイクによる磁気テープの巻き戻し中もしくは巻き戻し完了後にオン操作をすれば、そのオン操作による再復帰指令信号が主制御回路4に入力され、それによって、リテイク手段Rは、図5(b)に示すように、巻き戻し中の場合磁気テープの巻き戻し作動を停止させ、次いで早送り状態に切り換えて、リテイクを開始した位置まで磁気テープを早送りして停止するように構成される。
【0037】
次に、ビューファインダ装置を備えたビデオカメラにおいて、磁気テープのカウント量を機械的にカウントするカウンタを設けているとともに、このカウンタのカウント値に基づいて、リテイクする際の磁気テープの残り戻り量をビューファインダ装置Vに表示できるようにしても良い。このように残り戻り量を表示することによって、撮影者の待機時間における退屈さを解消できるとともに、撮像内容の評価や反省等も行える。
【0038】
尚、リテイク指令発生手段として、上記実施の形態では、リテイクスタートキースイッチを備えるものを示したが、キースイッチに替えて、押しボタンスイッチやトグルスイッチで構成しても良い。
【0039】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、撮像に失敗があったときには、その失敗した撮像情報を磁気テープに不必要に残すことなく、再度録画することができるので、磁気テープを有効に使うことができる。また、リテイク指令を発令するように、スイッチ等の操作を行うだけの簡易な操作で自動的に磁気テープを直前の撮像ショットの撮像開始位置の手前にまで巻き戻して停止させることができるので、効率良く撮像を行うことができる。さらに、リテイクを複数回行った場合に、そのリテイクがどの程度行われているかの確認を再生することによって行える等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態におけるブロック図
【図2】本発明の一実施の形態におけるフローチャート
【図3】本発明の別の実施の形態におけるブロック図
【図4】本発明のさらに別の実施の形態におけるブロック図
【図5】リテイクに伴う磁気テープの戻し位置等を示す説明図
【符号の説明】
3 磁気テープ
6 記録手段
13 リテイク指令発生手段
M 磁気テープ駆動手段
R リテイク手段
S 撮像手段
V ビューファインダ装置

Claims (6)

  1. 被写体を撮像するとともにこの撮像に係る撮像信号を出力する撮像手段と、
    前記撮像情報を磁気テープに書き込んで記録する記録手段と、
    記録及び再生のために前記磁気テープの送り作動及び巻き戻し作動を行う磁気テープ駆動手段と、
    撮影者のスイッチ操作に基づいて撮像の撮り直しをするためのリテイク指令を発するリテイク指令発生手段と、
    前記リテイク指令の発令に伴い、前記磁気テープに記録されているテープ位置情報に基づいて、前記磁気テープを、再生時にリテイクがどの程度行われているか確認でき且つ再度の書き込みを行えるように、直前の連続した撮像における書き込み開始位置の手前にまで強制的に戻すリテイク手段とを設けていることを特徴とする磁気記録再生装置。
  2. 請求項1に記載の磁気記録再生装置において、前記リテイク指令発生手段を、撮像中に前記リテイク指令を発令できるように構成するとともに、このリテイク指令に基づいて、撮像及び磁気テープへの書き込みを停止し、次いで磁気テープをその撮像における書き込み開始位置の手前にまで強制的に戻すように構成していることを特徴とする磁気記録再生装置。
  3. 請求項1に記載の磁気記録再生装置において、前記リテイク指令発生手段を、撮像の一時停止中に前記リテイク指令が発令できるように構成するとともに、このリテイク指令に基づいて、磁気テープを一時停止中の撮像における書き込み開始位置の手前にまで強制的に戻すように構成していることを特徴とする磁気記録再生装置。
  4. 請求項1に記載の磁気記録再生装置において、前記リテイク指令発生手段を、撮像の一時停止でない停止中に前記リテイク指令が発令できるように構成するとともに、このリテイク指令に基づいて、磁気テープを停止直前の撮像における書き込み開始位置の手前にまで強制的に戻すように構成していることを特徴とする磁気記録再生装置。
  5. 請求項1に記載の磁気記録再生装置において、前記リテイク指令に基づいて、直前の連続した撮像における書き込み開始位置の手前にまで前記磁気テープを戻すときの戻し動作の完了前、又は完了後に再復帰指令が入力されると、速やかに早送り動作を開始し、前記磁気テープを戻し動作開始位置近くに戻すように構成していることを特徴とする磁気記録再生装置。
  6. 請求項1に記載の磁気記録再生装置において、ビューファインダ装置を備えるとともに、前記リテイク指令に基づいて、直前の連続した撮像における書き込み開始位置の手前にまで前記磁気テープを戻す時において、前記磁気テープの巻き取りカウント量に関して残り巻き戻し量を算出するとともに、戻し位置停止までの間の残り巻き戻し量を前記ビューファインダ装置に表示するように構成していることを特徴とする磁気記録再生装置。
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