JP3811342B2 - 車両用空調制御装置 - Google Patents

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    • F25B49/02Arrangement or mounting of control or safety devices for compression type machines, plants or systems
    • F25B49/022Compressor control arrangements

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、車両に搭載されている空調装置のコンプレッサに貯留される液冷媒を適切に排出させることを可能とする制御装置を備える車両用空調制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、たとえば、特開平8−197938号公報(以下、第1の技術という。)に開示されているように、エンジンを停止させた状態で車両を長期間屋外に放置した場合、日射による温度上昇の大きい車室内と温度上昇の比較的に緩やかなエンジンルーム内の温度差を原因として、空調システム内のコンプレッサに液冷媒が貯留する現象が知られている。
【0003】
また、同様な現象が、特開平6−340213号公報(以下、第2の技術という。)にも開示され、エンジン停止状態で車両を放置しておいた場合、通常朝方から夕方にかけてはコンプレッサがコンデンサよりも低温となり、その間に、空調システム内の冷媒がコンプレッサ内に流入して液冷媒として貯留されるとされている。
【0004】
実際に、図8A、図8Bに示す本願発明者の実験結果に示すように、エンジンを停止させた状態における夜間ソーク時(放置時)には、コンデンサ側に冷媒が凝縮する。そのため、夜間ソーク時には、コンプレッサ内部の液冷媒量(液量ともいう。)Lcが、図8Aの特性2に示すように、小量の状態となっている。
【0005】
その一方、夜明け時tab頃から日射の影響を受けて、図8Bの特性4に示すように、車室内の温度(室温)が上昇する。その結果、車室内および車室内近傍に配置された空調システム中の冷媒循環系の配管およびエバポレータの温度が徐々に上昇する。
【0006】
これにより、エバポレータ側の内部圧力が上昇し、コンデンサ側に液化した冷媒を押し上げる力が発生し、冷媒がコンデンサの入口の設定高さを超えると、いわゆるオイル戻しの関係から冷媒循環系の最下端に配置されているコンプレッサ内部に液冷媒が逆流する。そのため、図8Aの特性2に示すように、夜明け時tab以降に、日射等による温度上昇を原因としてコンプレッサ内部の液冷媒量Lcが上昇する。なお、図8Bの特性4は、実験データを直線近似したデータである。
【0007】
液冷媒Lcは、日射量の多い昼間ソーク時に急激に増加し、その状態で長時間車両が放置された場合、車両の熱容量および空調システムの熱容量の違いにより、空調システム中、換言すれば、冷媒循環系中、温度が最も低くなるコンプレッサ内部に貯留される液冷媒量Lcが大量となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、液冷媒量Lcが満液状態{図8A中、液量(大)と記載されている近傍}あるいは満液に近い状態で、かつ空調システムがオフ状態にあるとき、エンジンが始動され、その後、高速運転等がなされている場合を考える。
【0009】
そして、この高速運転時等に、空調システムが起動された場合、エンジンの回転をコンプレッサに伝達するクラッチが前記コンプレッサに接続されてコンプレッサ内部圧力が急激に上昇する、いわゆる液圧縮状態となる。この液圧縮状態の発生時には、大きな異常音(液圧縮音)が発生する。
【0010】
そこで、このような液圧縮状態の発生を未然に回避するため、上述した第1の技術では、エンジン回転数が最も低いエンジン始動時にスタータモータにより空調用コンプレッサを強制的に駆動することで、コンプレッサの中に溜まった液冷媒を遅い流速で液排出し、それにより液圧縮音を低減するようにしている。
【0011】
また、上述の第2の技術では、低水温起動制御待ち時間(エンジン冷却水を利用してブロアファンからの空気を暖めるようにした車両用空調装置で、エンジン始動時に、冷却水温が低くかつ外気温度が低い場合には所定の待ち時間だけブロアファンを停止している時間)に、空調装置が起動された場合には、エンジン完爆後のエンジン回転数が低いときに空調用のコンプレッサを駆動して、液冷媒を排出し、液圧縮音を低減するようにしている。
【0012】
しかしながら、上記第1の技術では、スタータモータの出力の大きいものを使用する必要があり、スタータモータのコストアップおよび重量増加並びに体積増加の問題が発生する。
【0013】
また、上記第2の技術では、低水温起動制御待ち時間中に空調装置が起動された場合にのみ、空調用のコンプレッサを強制的に駆動するようにしているので、その他の条件時には、液圧縮音の低減のための液冷媒の排出がなされないという問題がある。また、この第2の技術は、ファン制御が可能ないわゆるオートエアコン(自動空調制御)時の制御であるため、いわゆるマニュアルエアコン(手動空調制御)時には適用できないという問題もある。
【0014】
この発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、車両に搭載されている空調装置のコンプレッサに貯留される液冷媒を適切に排出させ、液圧縮音を低減することを可能とする車両用空調制御装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
この項では、理解の容易化のために添付図面中の符号を付けて説明する。したがって、この項に記載した内容がその符号を付けたものに限定して解釈されるものではない。
【0019】
の発明に係る車両用空調制御装置(10)は、エンジン(12)の始動を検出するエンジン始動検出手段(36)と、前記エンジンの動力によりクラッチ(54)を介して作動される空調用コンプレッサ(52)と、前記空調用コンプレッサを作動可能状態にする空調作動用スイッチ(24)と、エンジン水温(Tw)を検出する水温センサ(38)と、前記エンジンの吸気温(Tab)を検出する吸気温センサ(39)と、前記エンジン始動検出手段、前記クラッチ、前記空調作動用スイッチ、前記水温センサ、および前記吸気温センサに電気的に接続されて、前記クラッチの接続・切断を切り換える制御手段(18)、(16)とを備え、前記制御手段は、前記エンジンの始動を検出後に前記空調作動用スイッチがオン状態にされたことを検出した場合、前記エンジン吸気温が所定温度(Tabt)以上の温度であって、かつ前記エンジン吸気温が前記エンジン水温の所定倍(k1)以下の温度であったときに、前記クラッチを切断状態から接続状態に切り換えて、前記空調用コンプレッサを作動させることを特徴とする(請求項記載の発明)。
【0020】
この発明によれば、エンジンの始動を検出後に空調作動用スイッチがオン状態にされたことを検出した場合に、エンジン吸気温が、たとえば、40℃以上の温度であって、エンジン水温に対するエンジン吸気温の比が、たとえば、1.4倍以下であったときに空調用コンプレッサを作動させ、空調用コンプレッサから液冷媒を排出するようにしている。このように制御することで、液冷媒量が所定量以下のときに空調用コンプレッサを起動することが可能となり、液圧縮音を小さい音に制限することができる。また、出力の大きいスタータモータを使用する必要もない。
【0021】
この発明に係る車両用空調制御装置は、エンジンの始動を検出するエンジン始動検出手段と、前記エンジンの動力によりクラッチを介して作動される空調用コンプレッサと、前記空調用コンプレッサを作動可能状態にする空調作動用スイッチと、エンジン水温を検出する水温センサと、車室内の室温(Tr)を検出する室温センサ(23)と、前記エンジン始動検出手段、前記クラッチ、前記空調作動用スイッチ、前記水温センサ、および前記室温センサに電気的に接続されて、前記クラッチの接続・切断を切り換える制御手段とを備え、前記制御手段は、前記エンジンの始動を検出後に前記空調作動用スイッチがオン状態にされたことを検出した場合、前記室温が前記エンジン水温の所定倍(k2)以下の温度であったときに、前記クラッチを切断状態から接続状態に切り換えて、前記空調用コンプレッサを作動させることを特徴とする(請求項記載の発明)。
【0022】
この発明によれば、、前記エンジンの始動を検出後に前記空調作動用スイッチがオン状態にされたことを検出した場合、前記エンジン水温に対する前記室温の比が、たとえば、1.2倍以下であったときに、空調用コンプレッサを作動させるようにしている。このように制御することで、液冷媒量が所定量以下のときに空調用コンプレッサを起動することが可能となり、液圧縮音を小さい音に制限することができる。また、出力の大きいスタータモータを使用する必要もない。
【0023】
この発明に係る車両用空調制御装置は、エンジンの始動を検出するエンジン始動検出手段と、前記エンジンの動力によりクラッチを介して作動される空調用コンプレッサと、前記空調用コンプレッサを作動可能状態にする空調作動用スイッチと、エンジン水温を検出する水温センサと、前回のエンジン停止時から今回のエンジン始動時までの経時時間であるエンジン停止時間(ta)を計時するエンジン停止時間計時手段(40a)と、前記エンジン始動検出手段、前記クラッチ、前記空調作動用スイッチ、前記水温センサ、および前記エンジン停止時間計時手段に電気的に接続されて、前記クラッチの接続・切断を切り換える制御手段とを備え、前記制御手段は、前記エンジンの始動を検出後に前記空調作動用スイッチがオン状態にされたことを検出した場合、前記エンジン水温が所定温度以下の温度であって、かつ前記エンジン停止時間が所定時間以下の時間であったときに、前記クラッチを切断状態から接続状態に切り換えて、前記空調用コンプレッサを作動させることを特徴とする(請求項記載の発明)。
【0024】
この発明によれば、前記エンジンの始動を検出後に前記空調作動用スイッチがオン状態にされたことを検出した場合、エンジン水温が所定温度、たとえば 40℃以下の温度であったときでも、エンジン停止時間が所定時間、たとえば4時間以下の時間である場合には、液冷媒量が少ないと判定して空調用コンプレッサを作動させ、液冷媒を排出するようにしている。このため、コンプレッサ液冷媒量が所定量以下のときに、空調用コンプレッサを起動することが可能となり、液圧縮音を小さい音に制限することができる。また、出力の大きいスタータモータを使用する必要もない。
【0025】
この発明に係る車両用空調制御装置は、エンジンの始動を検出するエンジン始動検出手段と、前記エンジンの動力によりクラッチを介して作動される空調用コンプレッサと、前記空調用コンプレッサを作動可能状態にする空調作動用スイッチと、エンジン水温を検出する水温センサと、前記エンジンの吸気温を検出する吸気温センサと、前回のエンジン停止時から今回のエンジン始動時までの経時時間であるエンジン停止時間(tb)を計時するエンジン停止時間計時手段(40b)と、前記エンジン始動検出手段、前記クラッチ、前記空調作動用スイッチ、前記水温センサ、前記吸気温センサ、および前記エンジン停止時間計時手段に電気的に接続されて、前記クラッチの接続・切断を切り換える制御手段とを備え、前記制御手段は、前記エンジンの始動を検出後に前記空調作動用スイッチがオン状態にされたことを検出した場合、前記エンジン吸気温が所定温度以上の温度であり前記エンジン吸気温が前記エンジン水温の所定倍以下の温度であって、かつ前記エンジン停止時間が所定時間以下の時間であったときに、前記クラッチを切断状態から接続状態に切り換えて、前記空調用コンプレッサを作動させることを特徴とする(請求項記載の発明)。
【0026】
この発明によれば、エンジン始動時に、空調作動用スイッチがオン状態とされたとき、前記エンジン吸気温が所定温度以上の温度(たとえば、40℃以上)であり前記エンジン吸気温が前記エンジン水温の所定倍以下(たとえば、Ta/Twが1.4倍以下)の温度であるときであって、かつ前記エンジン停止時間が所定時間以下の時間、例えば、4時間以下の時間であったときに、前記クラッチを切断状態から接続状態に切り換えて、前記空調用コンプレッサを作動させるようにしている。
【0027】
この結果、液冷媒量が所定量以下のときに空調用コンプレッサを起動することが可能となり、液圧縮音を小さい音に制限することができる。また、出力の大きいスタータモータを使用する必要もない。
【0030】
この発明に係る車両用空調制御装置は、エンジンの始動を検出するエンジン始動検出手段と、前記エンジンの動力によりクラッチを介して作動される空調用コンプレッサと、前記空調用コンプレッサを作動可能状態にする空調作動用スイッチと、エンジン水温を検出する水温センサと、前記エンジンの吸気温を検出する吸気温センサと、前記エンジンの回転数を検出するエンジン回転数センサとを備え、前記エンジン始動検出手段、前記クラッチ、前記空調作動用スイッチ、前記水温センサ、前記吸気温センサおよび前記エンジン回転数センサに電気的に接続されて、前記クラッチの接続・切断を切り換える制御手段とを備え、前記制御手段は、前記エンジンの始動を検出後に、前記空調作動用スイッチがオン状態にされたことを検出した場合、前記エンジン吸気温が所定温度以上の温度であり、前記エンジン吸気温が前記エンジン水温の所定倍以下の温度であって、かつ前記エンジン回転数が所定回転数以下のときに、前記クラッチを切断状態から接続状態に切り換えて、前記空調用コンプレッサを作動させることを特徴とする(請求項記載の発明)。
【0031】
この発明によれば、エンジン始動時に空調作動用スイッチがオン状態とされたときに、前記エンジン吸気温が所定温度以上の温度であり、前記エンジン吸気温が前記エンジン水温の所定倍以下の温度であって、かつ前記エンジン回転数が所定回転数以下のときには、液冷媒量が所定量以下であると判定して、空調用コンプレッサを起動することが可能となり、液圧縮音を小さい音に制限することができる。また、出力の大きいスタータモータを使用する必要がない。
【0032】
この発明に係る車両用空調制御装置は、エンジンの始動を検出するエンジン始動検出手段と、前記エンジンの動力によりクラッチを介して作動される空調用コンプレッサと、前記空調用コンプレッサを作動可能状態にする空調作動用スイッチと、エンジン水温を検出する水温センサと、車室内の室温を検出する室温センサと、前記エンジンの回転数を検出するエンジン回転数センサと、前記エンジン始動検出手段、前記クラッチ、前記空調作動用スイッチ、前記水温センサ、前記室温センサ、および前記エンジン回転数センサに電気的に接続されて、前記クラッチの接続・切断を切り換える制御手段とを備え、前記制御手段は、前記エンジンの始動を検出後に前記空調作動用スイッチがオン状態にされたことを検出した場合、前記室温が前記エンジン水温の所定倍以下の温度であって、かつ前記エンジン回転数が所定回転数以下のときに、前記クラッチを切断状態から接続状態に切り換えて、前記空調用コンプレッサを作動させることを特徴とする(請求項記載の発明)。
【0033】
この発明によれば、エンジン始動時に空調作動用スイッチがオン状態とされたとき、室温がエンジン水温の所定倍以下の温度であって、かつエンジン回転数が所定回転数以下のときに、液冷媒量が所定量以下であると判定するとともに比較的低回転数で空調用コンプレッサを起動することが可能となり、液圧縮音を小さい音に制限することができる。また、出力の大きいスタータモータを使用する必要もない。
【0034】
この発明に係る車両用空調制御装置は、エンジンの始動を検出するエンジン始動検出手段と、前記エンジンの動力によりクラッチを介して作動される空調用コンプレッサと、前記空調用コンプレッサを作動可能状態にする空調作動用スイッチと、エンジン水温を検出する水温センサと、前記エンジンの回転数を検出するエンジン回転数センサと、前記エンジンの始動時からの経過時間を計時するエンジン動作時間計時手段と、前記エンジン始動検出手段、前記クラッチ、前記空調作動用スイッチ、前記水温センサ、前記エンジン回転数センサ、および前記エンジン動作時間計時手段に電気的に接続されて、前記クラッチの接続・切断を切り換える制御手段とを備え、該制御手段は、前記エンジンの始動を検出後に前記空調作動用スイッチがオン状態にされたことを検出した場合、前記エンジン水温が所定温度より低いときであって、かつ前記エンジン回転数が所定回転数以上のとき、前記エンジン動作時間が所定時間以上経過していることを条件に、前記クラッチを切断状態から接続状態に切り換えて、前記空調用コンプレッサを作動させることを特徴とする(請求項記載の発明)。
【0035】
この発明によれば、エンジン始動時に空調作動用スイッチがオン状態とされたとき、コンプレッサ液冷媒量が所定量以下のときに、エンジン水温が所定温度より低いときであって、かつ前記エンジン回転数が所定回転数以上のとき、エンジン動作時間が所定時間以上経過していることを条件として液冷媒量が所定量以下であると判定して空調用コンプレッサを起動することが可能となり、液圧縮音を小さい音に制限することができる。また、出力の大きいスタータモータを使用する必要もない。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
【0037】
図1は、この発明の一実施の形態が適用された車両用空調制御装置10の構成を示している。
【0038】
この車両用空調制御装置10は、基本的には、内燃機関であるエンジン12と、このエンジン12により駆動される空調システム(液冷媒循環システムともいう。)14と、この空調システム14にクラッチ信号(クラッチ接続・切断信号)Scを供給する制御装置(制御手段)であるエンジンECU18と、エンジンECU18に空調システム制御用の信号(空調信号あるいはエアコン信号)Saを供給する制御装置(制御手段)である空調ECU(エアコンECUともいう。)16とから構成されている。
【0039】
エンジンECU18と空調ECU16は、ともに、CPU(中央処理装置)、ROM(読出専用メモリ)、RAM(ランダムアクセスメモリ)、A/Dコンバータ、出力インタフェース等を有するマイクロコンピュータにより構成されている。エンジンECU18と空調ECU16は、1個のECUに統合することもできる。
【0040】
空調ECU16には、外気取り入れ口近傍に配置されている外気温センサ(外気センサともいう。)21からの外気温度(外気温信号あるいは外気温情報ともいう。)Tair[℃]、日射量センサ22からの日射量(日射量信号あるいは日射量情報ともいう。)Sb[kcal/m2・min]、室温センサ(内気センサともいう。)23からの内気温度(内気温度信号、内気温度情報あるいは室温ともいう。)Tr[℃]、空調作動用スイッチ(エアコン作動用スイッチともいう。)24からのエアコンオンオフ信号(空調オンオフ信号ともいう。)や温度設定信号やオートエアコンとマニュアルエアコンの切り換え信号、ファンオンオフ信号等の情報からなる空調作動用スイッチ信号Ssが供給される。
【0041】
なお、この明細書において、空調作動用スイッチ24とは、空調システム14のオンオフを切り換えるための空調スイッチに限らず、たとえ、空調スイッチがオフ状態であっても空調システム14を作動可能状態にするための、換言すれば、空調用コンプレッサ52を作動可能状態にするためのファンスイッチ等、空調用コンプレッサ52(空調システム14)を作動可能状態とする全てのスイッチを含んでいる。
【0042】
空調ECU16は、これらの情報および信号に基づき、空調システム14を制御しかつ駆動する。
【0043】
空調ECU16からの空調作動用スイッチ信号Ssの内容を含むエアコン信号(空調信号)Saは、エンジンECU18に供給される。エンジンECU18は、エアコン信号Saとその他の信号に基づいてオン(接続)オフ(切断)するクラッチ信号Scを、空調システム14を構成するコンプレッサ(空調用コンプレッサ)52の電磁クラッチ54に出力する。
【0044】
ここで、エンジンECU18には、イグニッションスイッチ32からのイグニッション信号Igと、バッテリ34からのバッテリ電圧(バッテリ電圧情報あるいはバッテリ電圧信号ともう。)Vbと、エンジン回転数センサ36からのエンジン回転数(エンジン回転数信号あるいはエンジン回転数情報ともいう。)Ne[rpm]と、水温センサ38からの水温(水温信号あるいは水温情報ともいう。)Tw[℃]と、エンジン吸気温センサ39からのエンジン吸気温(エンジン吸気温信号あるいはエンジン吸気情報ともいう。)Tab等とが供給されている。
【0045】
また、エンジンECU18は、時間を計時する計時手段としてのタイマ40を備えている。なお、タイマ40は、完爆タイマ40aと放置タイマ40bの2つのタイマから構成され、完爆タイマ40aは、エンジン12の完爆時から計時を開始し、エンジン12の停止時あるいはクラッチ信号Scがオフ状態からオン状態に変化したときにリセットされる。放置タイマ40bは、エンジン12の停止時に計時を開始し、クラッチ信号Scがオン状態からオフ状態に変化したときにリセットされる。完爆タイマ40aは、エンジン動作時間計時手段として機能し、始動時からのエンジン動作時間taを出力する。また、放置タイマ40bは、エンジン停止時間計時手段として機能し、エンジン停止時間tbを出力する。
【0046】
エンジンECU18は、外部から供給される信号および(または)タイマ40による計時情報とに基づき、クラッチ信号Scの状態(オン状態:クラッチ54を接続させるための状態、あるいはオフ状態:クラッチ54を切断させるための状態)を決定する。
【0047】
エンジンECU18と空調ECU16により制御される空調システム14は、基本的には、以下のように構成される。
【0048】
すなわち、供給される比較的低温低圧のガス冷媒を圧縮して高温高圧(たとえば、約80℃、15kgf/cm2)のガスとして出力するコンプレッサ52と、コンプレッサ52により高温高圧のガスとされた冷媒を外気によって冷却して液冷媒(たとえば、約60℃、15kgf/cm2)として出力するコンデンサ(凝縮器ともいう。)56と、コンデンサ56により高温高圧とされた液冷媒を通路を絞り込んだ小さな穴から噴射させ急激に膨張させて気化作用による低温低圧(たとえば、約0℃、2kgf/cm2)の霧状の冷媒を出力するエキスパンションバルブ(膨張弁ともいう。)58と、内部を通過する低温低圧の霧状冷媒により配管の表面に接する高温の室内空気から熱を奪い室内気を冷やすための熱交換作用を行い、かつ冷媒を気化させてコンプレッサ52へもどすエバポレータ(蒸発器ともいう。)60とを備えて構成される。
【0049】
なお、エバポレータ60に対向してブロアファン68が配置され、このブロアファン68は空調ECU16により制御される。
【0050】
また、コンデンサ56とエキスパンションバルブ58との間には、実際には、コンデンサ56から供給される高温高圧の液化冷媒を一時的に蓄えて必要量を出力する図示していないレシーバタンクが配置されている。
【0051】
コンプレッサ52は、エンジンECU18から供給されるクラッチ信号Scのオン状態によりクラッチ54が接続されたときに、エンジン12からクランクプーリ64および駆動ベルト44を介して駆動される。
【0052】
ここで、内燃機関であるエンジン12は、イグニッションスイッチ32のオン操作に応じてバッテリ34からのバッテリ電圧Vbがスタータモータ(モータダイナモ)66に供給されたとき、そのスタータモータ66の回転によりクランキングされて完爆状態となり始動される。スタータモータ66は、エンジン12の始動後に発電機として動作し、バッテリ34に充電電流を供給する。
【0053】
図1に示すように、車両用空調制御装置10中、エバポレータ60と、図示していないダンパにより切り換えられて導入される内気あるいは外気をエバポレータ60に吹き付けるブロアファン68と、エキスパンションバルブ58とは、車室内70に配置されている。
【0054】
この発明の一実施の形態が適用された車両用空調制御装置10は、基本的には以上のように構成される。
【0055】
次に、上述の車両用空調制御装置10の動作について説明する前に、この実施の形態における空調用コンプレッサ52のクラッチ54のクラッチ信号Scによる接続・切断の判定基準について説明する。
【0056】
図2A、図2Dは、ぞれぞれ上述した図8A、図8Bの特性2、4を再掲したものである。
【0057】
理解の容易化のために、再度説明すれば、図2A、図2Dの実験結果に示すように、エンジン12を停止させた状態における夜間ソーク時(放置時)には、コンデンサ56側に冷媒が凝縮する。そのため、コンプレッサ52内部の液冷媒量(液量ともいう。)Lcが、特性2に示すように、小量の状態となっている。
【0058】
その一方、夜明け時tab頃から日射等の影響を受けて、特性4に示すように、車室内70の温度(室温)Trが上昇する。
【0059】
その結果、車室内70および車室内近傍に配置された空調システム14中の冷媒循環系の配管およびエバポレータ60の温度が徐々に上昇する。これにより、エバポレータ60側の内部圧力が上昇し、コンデンサ56側に液化した冷媒を押し上げる力が発生し、冷媒がコンデンサ56の入口の設定高さを超えると、いわゆるオイル戻しの関係から冷媒循環系の最下端に配置されているコンプレッサ52の内部に液冷媒が逆流する。そのため、図2Aの特性2に示すように、夜明け時tab以降に、日射の影響に基づきコンプレッサ52内部の液冷媒量Lcが上昇する。
【0060】
コンプレッサ52に貯留される液冷媒の増加量は、日射量の多い昼間ソーク時に急激に増加し、その状態で長時間車両が放置された場合、車両の熱容量および冷媒循環系の熱容量の違いにより、冷媒循環系中、温度が最も低くなるコンプレッサ52内部の液冷媒量Lcが大量となる。なお、図2Aの液冷媒軸上符号(大)、(小)は、それぞれ満液状態、およびほとんど液のない状態近傍を示す。
【0061】
コンプレッサ52内部の液冷媒量Lcが大量であるとき、具体的には、満量あるいは満量に近い状態において、コンプレッサ52のクラッチ54が接続された場合であって、エンジン回転数が、たとえば、3000[rpm]以上であったとき異常に大きい液圧縮音が発生する。この液圧縮音の音の大きさを所定値より小さくするためには、コンプレッサ52内部の液冷媒量Lcが、たとえば、図2Aに示すように、所定の閾値である基準冷媒量Lt(図2例では、満量の約3/4程度の量)以下のときにのみコンプレッサ52のクラッチ54が接続されるようにすればよい。
【0062】
なお、この基準冷媒量Ltは、液圧縮音の許容大きさ等により、その値を、たとえば、満量の75%以内の値に任意に設定することができる。
【0063】
そこで、コンプレッサ52のクラッチ54の接続・切断の判定基準としては、コンプレッサ52内部の液冷媒量Lcが、基準冷媒量Ltに対して少ない状態、すなわちLc<Ltの状態である場合にクラッチ54を接続すれば、液圧縮音の大きさを許容大きさ以下の大きさにできることが分かる。
【0064】
なお、コンプレッサ52内部の液冷媒量Lcを実車により実測することは困難であるので、ここでは、以下に説明するような、いわゆる置換判定を用いることとする。
【0065】
図2Bは、エンジン12が停止中の、夜間ソーク時から昼間ソーク時におけるエンジン吸気温Tabとエンジン水温Twのそれぞれ変化特性82(白丸)、84(黒丸)を示している。
【0066】
同様に、図2Cは、エンジン12が停止中の、夜間ソーク時から昼間ソーク時における室温センサ23による室温Trと、エバポレータ60、コンデンサ56、およびコンプレッサ52のそれぞれのケーシング上での温度であるエバポレータ温度Tev、コンデンサ温度Tcon、コンプレッサ温度Tcompのそれぞれの特性85(白丸)、86(黒丸)、87(白四角)、88(白三角)を示している。なお、図2の特性8を直線近似した特性が図2Dに示す特性4である。
【0067】
以下、まず、図2A〜図2Dに示した特性に基づき決定されるコンプレッサ52内部の液冷媒量Lcの基本的な置換判定条件を説明する。この図2A〜図2Dにおいて、経過時間(h)の時間軸は、2時間毎としているが、この時間は、日射時間や季節によって変動するので、その変動条件も含めて置換判定条件を、空調ECU16あるいはエンジンECU18の記憶手段であるROMに設定して記憶することが可能である。なお、ROMとしては、書き換え可能なフラッシュROM等を使用することができる。
【0068】
第1の基本的な置換判定条件としては、エンジン完爆後に、空調作動用スイッチ24がオフ状態からオン状態に切り換えられたことを検出した場合、測定しているエンジン水温Twが、予め測定してある所定の閾値である基準水温Twt(たとえば、Twt=40℃)を超えたときにクラッチ信号Scをオフ状態からオン状態として空調システム14を始動させる。
【0069】
その理由は、エンジン完爆後にエンジン水温Twが比較的温度の高い基準水温Twtに達している状態では、すでにエンジンルームの温度が上昇しており、結果としてコンプレッサ52内の冷媒温度が上昇し、コンプレッサ52内部の液冷媒がエバポレータ60側あるいはコンデンサ56側に自然と流れる。その結果、コンプレッサ52内の液冷媒量Lcが、基準冷媒量Lt以下になっているからである。
【0070】
第2の基本的な置換判定条件としては、エンジン完爆後に、空調作動用スイッチ24がオフ状態からオン状態に切り換えられたことを検出した場合、測定しているエンジン吸気温Tabが、予め測定してある所定の閾値である基準エンジン吸気温Tabt(たとえば、Tabt=40℃)以上の温度であって、かつエンジン吸気温Tabがエンジン水温Twの所定倍k1(たとえば、k1=1.4)以下の温度であったときに[(Tab/Tw)<k1]、クラッチ信号Scをオフ状態からオン状態として空調システム14を始動させる。
【0071】
その理由は、図2A、図2Bから分かるように、エンジン吸気温Tabとエンジン水温Twとが所定比率より小さければ、コンプレッサ52内部の液冷媒量Lcは、小量であるとみなせるからである。なお、比率に代えて差を用いることができる。
【0072】
第3の基本的な置換判定条件としては、エンジン完爆後に、空調作動用スイッチ24がオフ状態からオン状態に切り換えられたことを検出した場合で、上述した第1および第2の基本的な置換判定条件が満足されていないときでも、測定されるエンジン回転数Neが、予め測定してある所定の閾値である比較的低い回転数(基準回転数という。)Net、たとえば、Net=2580rpm以下であったときには、液圧縮音が所定以下の音になることから、クラッチ信号Scをオフ状態からオン状態として空調システム14を始動させる。
【0073】
第4の基本的な置換判定条件としては、エンジン完爆後に、空調作動用スイッチ24がオフ状態からオン状態に切り換えられたことを検出した場合で、上述した第1〜第3の基本的な置換判定条件が満足されていないときでも、エンジン完爆後の経過時間(エンジン動作時間)taが、予め測定してある所定時間(基準時間ともいう。)tat、たとえばtat=3[分]以の時間である場合には、クラッチ信号Scをオフ状態からオン状態として空調システム14を始動させる。
【0074】
その理由は、図3に示すように、完爆後の経過時間tと液冷媒量Lcとの関係を示す特性102、104から、完爆後から基準時間tatを経過したときには、液冷媒量Lcが基準冷媒量Ltより小量となるからである。なお、特性102は、0℃ソーク後の走行時における液冷媒量Lcの減衰のしかたを示しており、特性104は、25℃ソーク後の走行時における液冷媒量Lcの減衰のしかたを示している。
【0075】
次に、上述した基本的な第1〜第4の判定基準およびこれらから派生する判定基準で動作する図1例の動作について、図4以降のフローチャートに基づき説明する。なお、このフローチャートに係るプログラムは、エンジンECU18あるいは空調ECU16のROM内に格納され、CPUにより読み出されて実行されるプログラムである。
【0076】
まず、ステップS1では、エンジン停止時において、イグニッションスイッチ32が操作されたかどうかをイグニッション信号Igのオンオフにより判断する。なお、エンジン停止時には、クラッチ信号Scがオフ状態とされコンプレッサ52のクラッチ54は切断状態となっている。
【0077】
イグニッション信号Igがオン状態とされたことを検出した場合には、ステップS2において、スタータモータ66を起動する。このスタータモータ66の起動により、エンジン12のクランキングがなされる。
【0078】
そして、エンジン12がかかったとき、すなわち、ステップS3の処理において、たとえばエンジン回転数Neの値によりエンジン12が完爆状態となったことを判定したとき、ステップS4において、完爆タイマ40aによる計時が開始される。
【0079】
次に、ステップS5では、空調作動用スイッチ24のオンオフ状態等を空調作動用スイッチ信号Ssの状態により検出する。この場合、空調作動用スイッチ24がディスクリート部品としての機械的スイッチである場合には、空調ECU16は、空調作動用スイッチ信号Ssのオンオフ状態を確かめるが、空調作動用スイッチ24が、いわゆるソフトスイッチである場合には、空調ECU16内の記憶装置であるRAM(バッテリ34によりバックアップされている。)あるいはフラッシュROMから、前回エンジン停止時に設定されていて、これらRAM等に記憶されている空調作動用スイッチ信号Ssの状態を読み出す。
【0080】
そして、ステップS5の判定が成立した場合、換言すれば、エンジン完爆時に既に空調作動用スイッチ24がオン状態とされていた場合には、ステップS6において、通常の制御を行う。
【0081】
この通常制御では、エンジン完爆時の低回転時に、クラッチ信号Scをオン状態とし、クラッチ54を接続させる。このとき、コンプレッサ52は、低速で回転するので、たとえ、コンプレッサ52内に大量の液冷媒が貯留されていたとしても、ゆっくり排出され、その排出に伴う液圧縮音はきわめて小さな音となる。
【0082】
その一方、ステップS5の判定が成立していない場合には、換言すれば、エンジン完爆時に空調作動用スイッチ24がオフ状態となっていた場合には、ステップS7において、各種の計測信号を取り込み、空調ECU16内のRAMに記憶する。
【0083】
取り込まれる計測信号は、外気温センサ21からの外気温度Tair[℃]、日射量センサ22からの日射量Sb[kcal/m2・min]、室温センサ23からの内気温度Tr[℃]、空調作動用スイッチ24からの空調作動用スイッチ信号Ss、イグニッションスイッチ32からのイグニッション信号Ig、バッテリ34からのバッテリ電圧Vb、エンジン回転数センサ36からのエンジン回転数Ne[rpm]、水温センサ38からの水温Tw[℃]、エンジン吸気温センサ39からのエンジン吸気温Tab、完爆タイマ40aと放置タイマ40bの計時時間等である。
【0084】
次に、ステップS8では、空調作動用スイッチ24がオン状態とされたかどうかを空調作動用スイッチ信号Ssの状態により判定する。空調作動用スイッチ24がオフ状態であった場合には、ステップS7の計測信号の取り込み処理にもどる。
【0085】
ステップS8の判定において、空調作動用スイッチ24がオフ状態からオン状態に切り換えられたことを検出した場合、コンプレッサ52のクラッチ54の接続時期を決定するための各種判定および処理を行う。
【0086】
そこで、まず、ステップS9の判定処理が行われる。このステップS9では、ステップS7の処理で検出されたエンジン水温Twが、基準水温Twtを超えたとき(Tw>Twt)、すなわち、上述した第1の基本的な置換判定条件を満足したとき、ステップS10においてクラッチ信号Scをオフ状態からオン状態とする。
【0087】
クラッチ信号Scがオン状態にされると電磁クラッチ54が接続され、コンプレッサ52が、エンジン12からクランクプーリ64および駆動ベルト44を介して始動され駆動される。これにより、空調システム14が作動する。この場合、上述したように、エンジン完爆後にエンジン水温Twが基準水温Twtに達している状態では、すでにエンジンルームの温度が上昇しており、結果としてコンプレッサ52内の冷媒温度が上昇し、コンプレッサ52内部の液冷媒がエバポレータ60側あるいはコンデンサ56側に自然と流れるので、コンプレッサ52内の液冷媒量Lcが、基準冷媒量Lt以下になっており、液圧縮音が比較的に小さい音とされる。
【0088】
ステップS9の判定が成立していない場合には、次に、ステップS11の判定処理が行われる。このステップS11において、ステップS7の処理により検出されたエンジン吸気温Tabが、所定の閾値である基準エンジン吸気温Tabt以上の温度であって、かつエンジン吸気温Tabがエンジン水温Twの所定倍k1以下の温度であったとき[(Tab/Tw)<k1]、すなわち、上述した第2の基本的な置換判定条件を満足したとき、ステップS10においてクラッチ信号Scをオフ状態からオン状態としてコンプレッサ52を始動させて空調システム14を始動させる。
【0089】
この場合においても、上述したように、エンジン吸気温Tabとエンジン水温Twとが所定比率より小さければ、コンプレッサ52内部の液冷媒量Lcは小量であるとみなせるので(図2B、図2C参照)、液圧縮音を比較的に小さい音とすることができる。
【0090】
ここで、上述したステップS9の判定処理とステップS11の判定処理とは、順序を入れ替えることが可能である。
【0091】
ステップS9、S11の判定がともに成立していない場合には、ステップS12の判定処理が行われる。このステップS12において、ステップS7の処理により検出されたエンジン回転数Neが、基準回転数Net以下であったとき(Ne<Net)、すなわち、上述した第3の基本的な置換判定条件を満足したとき、液圧縮音が所定以下の音になることから、ステップS10の処理においてクラッチ信号Scをオフ状態からオン状態として空調システム14を始動させる。
【0092】
ステップS9、S11、S12の判定が成立していない場合には、ステップS13の判定処理が行われる。このステップS13において、ステップS7の処理により完爆タイマ40aにより検出されたエンジン完爆後の経過時間(エンジン動作時間)taが、基準時間tatに対してta>tatの条件を満足している場合、すなわち上述の第4の基本的な置換判定条件を満足したとき、クラッチ信号Scをオフ状態からオン状態として空調システム14を始動させる。
【0093】
この場合、完爆後から所定時間tatを経過したときには、液冷媒量Lcが基準冷媒量Ltより小量となっているので(図3参照)、たとえ、エンジン回転数Neが基準回転数Netより高い回転数であっても、液圧縮音が比較的小さな音となる。
【0094】
もし、ステップS8の処理において、空調作動用スイッチ24がオン状態になったことが検出された後、ステップS9、S11、S12、S13までの判定処理がいずれも成立していなかった場合には、ステップS7、S8、S9、S11、S12、S13の処理を繰り返す。
【0095】
なお、ステップS1〜S13までの処理は、数百[msec]程度以内のきわめて短い時間で判定される。
【0096】
この場合、ステップS9、S11〜S13の判定処理がいずれも成立していなかった場合には、ドライバー等の乗員に対して、搭載ラジオのスピーカを利用しての音声、あるいは搭載ナビゲーションシステム等の画面を利用しての表示により、空調システム14の特性から非常に大きな音が発生する可能性があるとして空調システム14を作動させないことを知らせる。
【0097】
この場合、エンジン水温Twの上昇傾向を予測して、約何分後に空調システム14がオン状態になるのかを、上記音声等により知らせることもできる。
【0098】
このように上述の実施の形態によれば、車両に搭載されている車両用空調制御装置10を構成するコンプレッサ52に貯留されている液冷媒を適切に排出させた後に、コンプレッサ52が始動するようにしているので、液圧縮音を低減することできる。
【0099】
図5は、図1例の車両用空調制御装置10に適用される他の置換判定条件が組み込まれた制御方法の手順を示すフローチャートである。
【0100】
この図5に示すフローチャートと図4に示したフローチャート中、同一の手順には、同一のステップ番号を付けてその詳細な説明は省略する。
【0101】
そして、図5のフローチャートは、図4に示したフローチャートに対して、ステップ11の処理をステップS11Aの処理に代替した点で異なる。なお、図5に示すように、ステップS11Aの処理のシンボルは、変更処理であることを明確にするために2重菱形で示している。
【0102】
このステップS11Aの処理では、ステップS7の処理で取り込んだ計測信号中、室温センサ23からの内気温度Trと、エンジン水温センサ38からのエンジン水温Twとから、エンジン水温Twに対する内気温度(室温)Trの比がk2倍以下であったときに[(Tr/Tw)<k2]、空調システム14を作動させるようにしている。エンジン水温Twが相対的に高い、または内気温度Trが相対的に低い場合には、液冷媒量Lcが小量となっているので、液冷媒量Lcが所定量以下のときにコンプレッサ52を起動することが可能となり、液圧縮音を小さい音に制限することができる。
【0103】
図6は、図1例の車両用制御装置10に適用されるさらに他の置換判定条件が組み込まれた制御方法の手順を示すフローチャートである。
【0104】
この図6に示すフローチャートと図4に示したフローチャート中、同一の手順には、同一のステップ番号を付けてその詳細な説明は省略する。
【0105】
そして、図6のフローチャートは、図4に示したフローチャートに対して、ステップS4の処理とステップS5の処理の間にステップS21(シンボルは、変更処理であることを明確にするために2重四角で示している。)の処理を挿入し、かつステップS11の処理とステップS12との処理の間にステップS22(シンボルは、変更処理であることを明確にするために2重四角で示している。)の処理を挿入した点で異なる。
【0106】
すなわち、ステップS21の処理では、エンジン12の完爆時に、放置タイマ40bによる計時を終了し、前回のエンジン停止時から今回のエンジン始動時までの経時時間であるエンジン停止時間tbを計時する。
【0107】
そして、ステップS22の処理では、エンジン12の完爆である始動を検出後に(ステップS3)、空調作動用スイッチ24がオン状態にされたことを検出した場合(ステップS5)、エンジン水温Twが所定温度(基準温度)Twt以下の温度であって(ステップS:NO)、かつエンジン停止時間tbが所定時間(基準時間)tbt以下の時間、たとえば、4時間以下の時間であったときには、液冷媒量Lcの貯留量が小量であると判断し、クラッチ54を切断状態から接続状態に切り換えて、コンプレッサ52を作動させる。この場合においても、コンプレッサ52内部の液冷媒量Lcが所定量以下のときに、コンプレッサ52を起動することが可能となり、液圧縮音を小さい音に制限することができる。
【0108】
図7は、図1例の車両用空調制御装置10に適用されるさらに他の置換判定条件が組み込まれた制御方法の手順を示すフローチャートである。
【0109】
この図7に示すフローチャートと図4に示したフローチャート中、同一の手順には、同一のステップ番号を付けてその詳細な説明は省略する。
【0110】
そして、図7のフローチャートは、図5に示したフローチャートに対して、ステップS4の処理とステップS5の処理の間にステップS21の処理を挿入し、かつステップ11Aの処理とステップS12との処理の間にステップS22の処理を挿入した点で異なる。
【0111】
すなわち、ステップS21の処理では、エンジン12の完爆時に、放置タイマ40bによる計時を終了し、前回のエンジン停止時から今回のエンジン始動時までの経時時間であるエンジン停止時間tbを計時する。
【0112】
そして、ステップS22の処理では、エンジン12の完爆である始動を検出後に(ステップS3)、空調作動用スイッチ24がオン状態にされたことを検出した場合(ステップS5)、エンジン水温Twが所定温度(基準温度)Twt以下の温度であって(ステップS8:NO)、室温Trとエンジン水温Twとの比率Tr/Twが所定比率k2以上であっても、エンジン停止時間tbが所定時間(基準時間)tbt以下の時間であったときには、液冷媒量Lcの貯留量が小量であると判断し、クラッチ54を切断状態から接続状態に切り換えて、コンプレッサ52を作動させる。この場合においても、コンプレッサ52内部の液冷媒量Lcが所定量以下のときに、コンプレッサ52を起動することが可能となり、液圧縮音は小さい音に制限することができる。
【0113】
さらに他の実施の形態として、図4例および図6例のフローチャートの場合には、ステップS9の水温判定処理あるいはステップS11のエンジン吸気温・水温比率判定処理を省略したフローチャートによる動作とすることができる。図5例および図7例のフローチャートの場合には、ステップS9の水温判定処理あるいはステップS11Aの室温・エンジン水温比率判定処理を省略したフローチャートによる動作とすることができる。
【0114】
なお、この発明は、上述の実施の形態に限らず、この発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
【0115】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、車両に搭載されている空調装置のコンプレッサに貯留される液冷媒を適切に排出させ、液圧縮音を低減することができる。
【0116】
また、コンプレッサは、エンジン完爆後に駆動するようにしているので、スタータモータで駆動する必要がなくなり、スタータモータの容量を小さいものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図2】図2Aは、エンジン停止状態における夜間ソーク時から昼間ソーク時にかけてのコンプレッサ内部の液冷媒量の変化を示す特性図である。図2Bは、エンジン停止状態における夜間ソーク時から昼間ソーク時にかけてのエンジン水温とエンジン吸気温の変化を示す特性図である。図2Cは、エンジン停止状態における夜間ソーク時から昼間ソーク時にかけての車室内温度、エバポレータ温度、コンデンサ温度、コンプレッサ温度の変化を示す特性図である。図2Dは、エンジン停止状態における夜間ソーク時から昼間ソーク時にかけての車室内温度の変化を示す特性図である。
【図3】エンジン動作状態におけるソーク後の液冷媒量の変化を示す特性図である。
【図4】図1例の動作説明に供されるフローチャートである。
【図5】図1例の他の動作説明に供されるフローチャートである。
【図6】図1例のさらに他の動作説明に供されるフローチャートである。
【図7】図1例のさらに他の動作説明に供されるフローチャートである。
【図8】図8Aは、エンジン停止状態における夜間ソーク時から昼間ソーク時にかけてのコンプレッサ内部の液冷媒量の変化を示す特性図である。図8Bは、エンジン停止状態における夜間ソーク時から昼間ソーク時にかけての車室内温度の変化を示す特性図である。
【符号の説明】
10…車両用空調制御装置 12…エンジン
14…空調システム 16…空調ECU
18…エンジンECU 21…外気温センサ
23…室温センサ 32…イグニッションスイッチ
36…エンジン回転数センサ 38…エンジン水温センサ
39…エンジン吸気温センサ 40…タイマ
40a…完爆タイマ(エンジン動作時間計時手段)
40b…放置タイマ(エンジン停止時間計時手段)
52…コンプレッサ(空調用コンプレッサ)
54…電磁クラッチ 56…コンデンサ
58…エキスパンションバルブ 60…エバポレータ
66…スタータモータ 68…ブロアファン
70…車室内 Ig…イグニッション信号
Lc…液冷媒量(液量) Lt…基準冷媒量
Ne…エンジン回転数 Sa…空調信号
Sc…クラッチ信号 Ss…空調作動用スイッチ信号
Tab…エンジン吸気温 Tw…エンジン水温
Tr…室温

Claims (7)

  1. エンジンの始動を検出するエンジン始動検出手段と、
    前記エンジンの動力によりクラッチを介して作動される空調用コンプレッサと、
    前記空調用コンプレッサを作動可能状態にする空調作動用スイッチと、
    エンジン水温を検出する水温センサと、
    前記エンジンの吸気温を検出する吸気温センサと、
    前記エンジン始動検出手段、前記クラッチ、前記空調作動用スイッチ、前記水温センサ、および前記吸気温センサに電気的に接続されて、前記クラッチの接続・切断を切り換える制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記エンジンの始動を検出後に前記空調作動用スイッチがオン状態にされたことを検出した場合、前記エンジン吸気温が所定温度以上の温度であって、かつ前記エンジン吸気温が前記エンジン水温の所定倍以下の温度であったときに、前記クラッチを切断状態から接続状態に切り換えて、前記空調用コンプレッサを作動させる
    ことを特徴とする車両用空調制御装置。
  2. エンジンの始動を検出するエンジン始動検出手段と、
    前記エンジンの動力によりクラッチを介して作動される空調用コンプレッサと、
    前記空調用コンプレッサを作動可能状態にする空調作動用スイッチと、
    エンジン水温を検出する水温センサと、
    車室内の室温を検出する室温センサと、
    前記エンジン始動検出手段、前記クラッチ、前記空調作動用スイッチ、前記水温センサ、および前記室温センサに電気的に接続されて、前記クラッチの接続・切断を切り換える制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記エンジンの始動を検出後に前記空調作動用スイッチがオン状態にされたことを検出した場合、前記室温が前記エンジン水温の所定倍以下の温度であったときに、前記クラッチを切断状態から接続状態に切り換えて、前記空調用コンプレッサを作動させる
    ことを特徴とする車両用空調制御装置。
  3. エンジンの始動を検出するエンジン始動検出手段と、
    前記エンジンの動力によりクラッチを介して作動される空調用コンプレッサと、
    前記空調用コンプレッサを作動可能状態にする空調作動用スイッチと、
    エンジン水温を検出する水温センサと、
    前回のエンジン停止時から今回のエンジン始動時までの経時時間であるエンジン停止時間を計時するエンジン停止時間計時手段と、
    前記エンジン始動検出手段、前記クラッチ、前記空調作動用スイッチ、前記水温センサ、および前記エンジン停止時間計時手段に電気的に接続されて、前記クラッチの接続・切断を切り換える制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記エンジンの始動を検出後に前記空調作動用スイッチがオン状態にされたことを検出した場合、前記エンジン水温が所定温度以下の温度であって、かつ前記エンジン停止時間が所定時間以下の時間であったときに、前記クラッチを切断状態から接続状態に切り換えて、前記空調用コンプレッサを作動させる
    ことを特徴とする車両用空調制御装置。
  4. エンジンの始動を検出するエンジン始動検出手段と、
    前記エンジンの動力によりクラッチを介して作動される空調用コンプレッサと、
    前記空調用コンプレッサを作動可能状態にする空調作動用スイッチと、
    エンジン水温を検出する水温センサと、
    前記エンジンの吸気温を検出する吸気温センサと、
    前回のエンジン停止時から今回のエンジン始動時までの経時時間であるエンジン停止時間を計時するエンジン停止時間計時手段と、
    前記エンジン始動検出手段、前記クラッチ、前記空調作動用スイッチ、前記水温センサ、前記吸気温センサ、および前記エンジン停止時間計時手段に電気的に接続されて、前記クラッチの接続・切断を切り換える制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記エンジンの始動を検出後に前記空調作動用スイッチがオン状態にされたことを検出した場合、前記エンジン吸気温が所定温度以上の温度であり前記エンジン吸気温が前記エンジン水温の所定倍以下の温度であって、かつ前記エンジン停止時間が所定時間以下の時間であったときに、前記クラッチを切断状態から接続状態に切り換えて、前記空調用コンプレッサを作動させる
    ことを特徴とする車両用空調制御装置。
  5. エンジンの始動を検出するエンジン始動検出手段と、
    前記エンジンの動力によりクラッチを介して作動される空調用コンプレッサと、
    前記空調用コンプレッサを作動可能状態にする空調作動用スイッチと、
    エンジン水温を検出する水温センサと、
    前記エンジンの吸気温を検出する吸気温センサと、
    前記エンジンの回転数を検出するエンジン回転数センサとを備え、
    前記エンジン始動検出手段、前記クラッチ、前記空調作動用スイッチ、前記水温センサ、前記吸気温センサおよび前記エンジン回転数センサに電気的に接続されて、前記クラッチの接続・切断を切り換える制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記エンジンの始動を検出後に、前記空調作動用スイッチがオン状態にされたことを検出した場合、前記エンジン吸気温が所定温度以上の温度であり、前記エンジン吸気温が前記エンジン水温の所定倍以下の温度であって、かつ前記エンジン回転数が所定回転数以下のときに、前記クラッチを切断状態から接続状態に切り換えて、前記空調用コンプレッサを作動させる
    ことを特徴とする車両用空調制御装置。
  6. エンジンの始動を検出するエンジン始動検出手段と、
    前記エンジンの動力によりクラッチを介して作動される空調用コンプレッサと、
    前記空調用コンプレッサを作動可能状態にする空調作動用スイッチと、
    エンジン水温を検出する水温センサと、
    車室内の室温を検出する室温センサと、
    前記エンジンの回転数を検出するエンジン回転数センサと、
    前記エンジン始動検出手段、前記クラッチ、前記空調作動用スイッチ、前記水温センサ、前記室温センサ、および前記エンジン回転数センサに電気的に接続されて、前記クラッチの接続・切断を切り換える制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記エンジンの始動を検出後に前記空調作動用スイッチがオン状態にされたことを検出した場合、前記室温が前記エンジン水温の所定倍以下の温度であって、かつ前記エンジン回転数が所定回転数以下のときに、前記クラッチを切断状態から接続状態に切り換えて、前記空調用コンプレッサを作動させる
    ことを特徴とする車両用空調制御装置。
  7. エンジンの始動を検出するエンジン始動検出手段と、
    前記エンジンの動力によりクラッチを介して作動される空調用コンプレッサと、
    前記空調用コンプレッサを作動可能状態にする空調作動用スイッチと、
    エンジン水温を検出する水温センサと、
    前記エンジンの回転数を検出するエンジン回転数センサと、
    前記エンジンの始動時からの経過時間を計時するエンジン動作時間計時手段と、
    前記エンジン始動検出手段、前記クラッチ、前記空調作動用スイッチ、前記水温センサ、前記エンジン回転数センサ、および前記エンジン動作時間計時手段に電気的に接続されて、前記クラッチの接続・切断を切り換える制御手段とを備え、
    該制御手段は、前記エンジンの始動を検出後に前記空調作動用スイッチがオン状態にされたことを検出した場合、前記エンジン水温が所定温度より低いときであって、かつ前記エンジン回転数が所定回転数以上のとき、前記エンジン動作時間が所定時間以上経過していることを条件に、前記クラッチを切断状態から接続状態に切り換えて、前記空調用コンプレッサを作動させる
    ことを特徴とする車両用空調制御装置。
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