JP3186334B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置

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JP3186334B2 JP12920593A JP12920593A JP3186334B2 JP 3186334 B2 JP3186334 B2 JP 3186334B2 JP 12920593 A JP12920593 A JP 12920593A JP 12920593 A JP12920593 A JP 12920593A JP 3186334 B2 JP3186334 B2 JP 3186334B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低水温起動制御を行う
車両用空調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】エンジン冷却水を利用してブロアファン
からの空気を暖めるようにした車両用空調装置では、冷
却水温が低くかつ外気温度が低い場合に所定の待ち時間
だけブロアファンを停止し、この待ち時間経過後にブロ
アファンを作動させる、いわゆる低水温起動制御を行う
ものがある(例えば、日産自動車株式会社発行の新型車
解説書(Y32−1) 1991年6月)。すなわち、
冬期におけるエンジン始動直後は外気温度が低くかつ冷
却水温も低いから、ブロアファンを所定時間だけ停止さ
せて冷風が車室内に吹出されるのを防止し、冷却水温が
ある程度高くなり温風を作り出せる状態となってからブ
ロアファンを駆動する。また、この種の空調装置は、エ
ンジンにより駆動されるコンプレッサ,コンデンサ,エ
バポレータなどから成る圧縮冷凍サイクルのクーラーユ
ニットを備えているが、上記低水温起動制御時には、上
記待ち時間が経過するまでコンプレッサも停止させるよ
うにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、エンジン停
止状態で車両を放置しておいた場合、通常朝方〜夕方に
かけてはコンプレッサがコンデンサよりも低温となり、
この状態では上記冷凍サイクル内の冷媒がコンプレッサ
内に流入して液冷媒として貯溜される。このような状態
でコンプレッサが起動されると、コンプレッサ内に液圧
縮による圧力が発生する。この圧力は、コンプレッサの
駆動速度つまりコンプレッサ起動時のエンジン回転数が
低ければさほど問題にならないが、コンプレッサ駆動速
度が高いほど高圧となり、異音が発生するなどの不具合
がある。したがってコンプレッサ内に液冷媒が貯溜され
ているときには、エンジン回転数が低い状態でコンプレ
ッサを起動することが望ましい。
【0004】しかしながら、上述した従来の空調装置で
は、低水温起動制御時の上記待ち時間にコンプレッサを
も停止させているため、エンジン回転数が高い状態でコ
ンプレッサがオンされる可能性がある。以下、これにつ
いて説明する。図9はイグニッションスイッチオンから
の経過時間に対するエンジン回転数を表したものであ
り、図示T0はイグニッションスイッチがオンした時点
を、T1はセルモータがオンした時点を、T2はエンジン
が完爆した時点をそれぞれ示している。また時点T3
4は、車両が加速しているときの状態を示している。
上述した低水温起動制御が行われている場合には、時点
0から所定時間はコンプレッサおよびブロアファンが
共に停止しているが、たまたま時点T4付近で所定時間
に達した場合には、エンジン回転数がかなり高いときに
コンプレッサが起動されることになる。したがって、こ
のときコンプレッサ内に液冷媒が貯溜していた場合に
は、上述の如くコンプレッサ内に液圧縮による高圧力が
発生し、異音が発生するなどの不具合がある。
【0005】そこで、イグニッションオン後でエンジン
が完爆する前のスターターモータ作動中にコンプレッサ
を低速で駆動し、これにより液冷媒をコンプレッサ内部
から排出してしまえば上記問題は解決されるが、この場
合はエンジンの負荷が大きくなって始動性が悪化すると
いう問題が新たに発生する。
【0006】本発明の目的は、エンジン始動性を悪化さ
せることなくコンプレッサ内の液圧縮による圧力上昇を
最小限に抑制した車両用空調装置を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】クレーム対応図である図
1により説明すると、本発明は、エンジン101の駆動
力によって駆動されるコンプレッサ102と、ブロアフ
ァン103と、エンジン冷却水を利用してブロアファン
103からの空気を暖めるヒ−タコア104とを備え、
低水温起動条件成立時には、ファン速制限解除条件が成
立するまでブロアファン103を停止し、ファン速制限
解除条件が成立するとブロアファン103を作動させる
ようにした車両用空調装置に適用される。そして、エン
ジン始動時に低水温起動条件およびコンプレッサ作動条
件が共に成立している場合には、エンジン完爆から所定
時間以内にエンジン101の駆動力をコンプレッサ10
2に伝達するとともに、ファン速制限解除条件が成立す
るまでブロアファン103の速度を所定値以下に制御す
る制御手段105を備え、これにより上記問題点を解決
する。特に請求項2の発明は、ファン速制限解除条件が
成立するまでブロアファン103の速度を最も風量の少
ない1速に保持するようにしたものである。また請求項
3の発明は、ファン速制限解除条件が成立するまでブロ
アファン103の速度をゼロに保持するようにしたもの
である。
【0008】
【作用】エンジン始動時に低水温起動条件およびコンプ
レッサ作動条件が共に成立している場合には、エンジン
完爆から所定時間以内にエンジン101の駆動力がコン
プレッサ102に伝達され、コンプレッサ102が起動
される。エンジン完爆から所定時間以内であればエンジ
ン回転数は低い状態であるから、コンプレッサ102を
駆動しても上記液圧縮による圧力上昇を最小限に抑制で
きる。またこのとき、上記ファン速制限解除条件が成立
するまでブロアファン103の速度が所定値以下に制御
される。
【0009】
【実施例】図2〜図7により本発明の一実施例を説明す
る。本発明に係る車両用空調装置は、図2に示すよう
に、エンジン21により駆動されるコンプレッサ22,
コンデンサ23,エバポレータ24,リキッドタンク2
5および膨張弁26から成る圧縮冷凍サイクルのクーラ
ーユニットを備え、エバポレータ24は、空調ダクト1
00内に配設されている。空調ダクト100に設けられ
た外気導入口31および内気導入口32には、空調ダク
ト100内へ導入される空流量を制御する内外気切換ド
ア33が設けられる。
【0010】さらに空調ダクト100内には、周知のと
おりブロアファン34,エンジン冷却水を用いて空気を
暖めるヒ−タコア35,エアミックスドア36が設けら
れるとともに、ベント吹出口41,デフロスタ吹出口4
2および足下吹出口43と、各吹出口からの吹出風量を
それぞれ調整するベントドア44,デフロスタドア45
およびフットドア46とが設けられている。これらの各
ドアを不図示の吹出口切換機構にて駆動することによ
り、吹出口モードが切換えられる。吹出口モードは、例
えばベント吹出口41からのみ空気を吹き出すベントモ
ード、ベント吹出口41と足下吹出口42の双方から空
気を吹き出すバイレベルモード、フット吹出口42とデ
フロスタ吹出口43の双方から空気を吹き出すD/Fモ
ードなどがある。
【0011】図3は上記空調装置の制御系の構成を示し
ている。空調制御回路51には、外気温度Tambを検出
する外気温センサ52、車室内温度Tincを検出する室
内温度センサ53、日射量Qsunを検出する日射センサ
54、エバポレータ24の下流の空気温度(以下、吸込
温度という)Tintを検出する吸込温度センサ55、エ
ンジン冷却水温Twを検出する水温センサ56が接続さ
れるとともに、コンプレッサ22の作動を指令するエア
コンスイッチ57、ブロアファン34の速度(風量)を
手動にて切換えるための風量切換スイッチ58が接続さ
れている。本実施例では、風量切換スイッチ58により
ブロアファン速度を風量の最も少ない順1速(Lo)か
ら最も多い4速度(Hi)まで4段階に切換可能とされ
ている。制御回路51にはまた、ブロアファンモータ3
4aに電圧を印加してブロアファン34を駆動制御する
ブロアファン制御回路59が接続されている。
【0012】制御回路51は、上述した各種センサから
入力される熱負荷情報および乗員により設定される設定
温度Tptcに基づいて空気の吹出温度や吹出口モード,
ブロアファン速度などを制御するとともに、後述するコ
ンプレッサ作動条件が整うと、エンジン制御回路61に
コンプレッサオン信号を出力する。エンジン制御回路6
1には、コンプレッサリレー62を介してコンプレッサ
22の電磁クラッチ22aが接続されている。エンジン
制御回路61は、上記コンプレッサオン信号に応答して
リレー62をオンさせ、これにより電磁クラッチ22a
をオンさせてエンジン21の回転をコンプレッサ22に
伝達し、コンプレッサ22を駆動する。また60はイグ
ニッションスイッチであり、そのオン・オフ信号はエン
ジン制御回路61および空調制御回路51の双方に入力
される。ここで、上記空調制御回路51およびエンジン
制御回路61が制御手段を構成する。
【0013】次に、図4〜図7のフローチャートを参照
して実施例の動作を説明する。図4は空調制御回路51
による空調制御のメインルーチンを示している。このプ
ログラムは、イグニッションスイッチのオン後にスター
ターモータがオンしてからオフするのに伴って(エンジ
ン完爆に伴って)起動され、まずステップS10では初
期設定を行い、通常のオ−トエアコンモードにおいて
は、例えば設定温度Tptcを25℃に初期設定する。ス
テップS20では各センサからの各種情報を入力する。
これらの各センサのデータ情報を具体的に説明すると、
設定温度Tptcはコントロールパネルに設けられた温度
設定スイッチから、車室内温度Tincは室内温度センサ
53から、外気温度Tambは外気温センサ52から、日
射量Qsunは日射センサ54からそれぞれ与えられる。
【0014】次にステップS30では、外気温センサ5
2から得られる外気温度Tambに対して他の熱源からの
影響を除き、現実の外気温度Tambに相当した値Tamに
処理する。次にステップS40では、日射センサ54か
らの光量としての日射量情報Qsunを以降の演算に適し
た熱量としての値Q'sunに処理する。ステップS50で
は、上記設定された設定温度Tptcを外気温度Tambに応
じて補正した値T'ptcに処理する。ステップS60で
は、Tam,Tinc,Q'sun,T'ptcから目標吹出温度T
oを演算するとともに、Toに応じてエアミックスドア
36の開度を制御する。これによりヒ−タコア35を通
過する空気量と通過しない空気量との混合比が調節さ
れ、吹出口からの吹出温度が調節される。
【0015】ステップS70では上記目標吹出温度To
に応じて吹出口モードを決定する。ステップS80では
吸込口、すなわち外気導入口31および内気導入口32
の選択切換えを制御する。ステップS90ではブロアフ
ァン34を制御することにより、吹出口からの風量を制
御する。ステップS100ではコンプレッサ22を制御
する。その後、処理はステップS20に戻る。
【0016】図5は上記ステップS90の風量制御の詳
細を示している。まずステップS901で風量切換スイ
ッチ58が操作されているか否かを判定し、操作されて
いる場合には、ステップS902でスイッチ58の操作
に応じた電圧をブロアファンモータ34aに印加し、1
速〜4速のいずれかでブロアファン34を駆動する。ス
イッチ58が操作されていない場合にはステップS90
3に進み、吹出口モードが上記D/Fモードに設定され
ているか否かを判定する。ここで、D/Fモードは、通
常は外気温度が15℃未満の場合、すなわち暖房時に設
定されるものである。D/Fモードでないと判定される
とステップS904に進み、上記目標吹出温度Toに基
づいてブロアファン印加電圧を決定するとともに、ブロ
アファン制御回路59を介して上記決定された電圧をブ
ロアファンモータ34aに印加し、ブロアファン34を
駆動する。
【0017】一方、D/Fモードであると判定された場
合にはステップS905に進む。ステップS905では
エンジン冷却水温Twを判定し、Twが所定値Tw1
上の場合は上記ステップS904に進み、Tw1未満の
場合にはステップS906に進む。ここで、ステップS
903とステップS905が共に肯定されたということ
は、外気温度が低くエンジン冷却水温も低い状態であ
り、本実施例では、この状態をもって低水温起動条件成
立と判断する。また、外気温度が低いということは、コ
ンプレッサ内に液冷媒が貯溜し易い条件ともいえる。
【0018】ステップS906では、コンプレッサ作動
条件が成立しているか否かを判定する。エアコンスイッ
チ57がオンしており、かつ外気温度Tamが所定温度T
am1以上であり、かつ吸込温度Tintが所定温度Tint1
上であればコンプレッサ作動条件成立と判断してステッ
プS910に進み、そうでなければステップS907に
進む。ステップS907では、本空調装置起動後の最初
の処理であるか否かを判定し、否定されるとステップS
909に進み、肯定されるとステップS908におい
て、目標吹出温度Toに基づいて低水温制御の待ち時間
1を演算してステップS909に進む。この待ち時間
1は、目標吹出温度Toが高いほど、すなわち強力な
暖房が要求されているときほど長くなるよう演算され
る。なお、t1の最大値は200秒程度とされる。
【0019】ステップS909では、空調装置起動から
の経過時間に基づいて図示の特性に従ってブロアファン
印加電圧を制御する。この特性によれば、空調装置起動
から上記待ち時間t1が経過するまでは印加電圧、つま
りブロアファン風量がゼロに保持され、時間t1経過後
に印加電圧が徐々に上昇する。これによりエンジン始動
直後に冷風が車室内に吹出されるのを防止できる。
【0020】一方、ステップS906でコンプレッサ作
動条件が成立していると判定された場合にはステップS
910に進み、空調装置起動後の最初の処理か否かを判
定する。ステップS910が否定されるとステップS9
12に進み、肯定されるとステップS911において、
目標吹出温度Toに基づいて低水温制御の待ち時間t2
を演算してステップS912に進む。この待ち時間t2
は、目標吹出温度Toが高いほど、すなわち強力な暖房
が要求されているときほど長くなるよう演算される。な
お、t1=t2としてもよい。
【0021】ステップS912では、空調制御開始から
の経過時間に基づいて図示の特性に従ってブロアファン
印加電圧を制御する。この特性によれば、空調装置起動
から上記待ち時間t2が経過するまでは印加電圧が所定
値に保持され、ブロアファン速度(風量)が1速(L
o)に保持される。また時間t2経過が経過すると印加
電圧が徐々に上昇する。
【0022】図6は上記ステップS100のコンプレッ
サ制御の詳細を示している。ステップS101では上述
したコンプレッサ作動条件が成立しているか否かを判定
し、成立していればステップS102でコンプレッサオ
ン信号をエンジン制御回路61側に出力する。またコン
プレッサ作動条件が不成立であれば、ステップS103
でコンプレッサ信号の出力を解除する。
【0023】また図7はエンジン制御回路61によるコ
ンプレッサオン・オフ制御のみ示すフローチャートであ
る。イグニッションスイッチ60のオンに伴ってこのプ
ログラムが起動され、まずステップS1でスターターモ
ータがいったんオンしてからオフした直後か否か、すな
わちエンジンが完爆した直後か否かを判定する。否定さ
れるとステップS1に留まり、肯定されるとステップS
2で、エンジン完爆から0.5秒が経過したか否かを判
定する。否定されるとステップS1に戻り、肯定される
とステップS3に進む。
【0024】ステップS3では、上記空調用制御回路5
1からコンプレッサオン信号が入力されているか否かを
判定し、入力されていればステップS4でコンプレッサ
リレー62をオンし、入力されていなければステップS
5でコンプレッサリレー62をオフする。コンプレッサ
リレー62のオンによりコンプレッサ22の電磁クラッ
チ22aがオンしてエンジンの駆動力がコンプレッサ2
2に伝達され、コンプレッサ22が駆動される。またリ
レー62のオフにより電磁クラッチ22aがオフしてエ
ンジンの駆動力が遮断され、コンプレッサ22が停止す
る。
【0025】以上の図4〜図7の手順によれば、エンジ
ン始動時にコンプレッサ作動条件が成立している場合に
は、低水温起動条件が成立している場合であっても直ち
にコンプレッサオン信号がエンジン制御回路61に出力
され、エンジン完爆から0.5秒後にコンプレッサ22
が起動される。通常、エンジン完爆から1秒以内はエン
ジン回転数はかなり低く、このため完爆から0.5秒後
にコンプレッサ22を起動すれば、コンプレッサ22を
駆動しても上記液圧縮によるコンプレッサ内の圧力上昇
を最小限に抑制でき、異音発生などの不都合はない。そ
して、このエンジン低回転時のコンプレッサ駆動により
コンプレッサ22内部の液冷媒がコンデンサ23側に排
出されるので、その後にエンジン回転数が上昇してもコ
ンプレッサ内部に高圧が発生することはない。また、コ
ンプレッサがエンジン完爆後に起動されるので、エンジ
ン始動性に何ら影響を与えることはない。さらに、低水
温起動条件が成立するようなケース(暖房時)にコンプ
レッサ作動条件が成立するということは、乗員が窓曇り
の除去のためにエアコンスイッチ57をオンした場合が
殆どであり、上述の如くエンジン完爆直後(0.5秒
後)にコンプレッサ22を起動することにより、窓晴れ
性の向上が図れるという利点もある。
【0026】また本実施例では、低水温起動条件および
コンプレッサ作動条件が共に成立している場合には、上
記時間t2が経過するまで、すなわちファン速制限解除
条件が成立するまでブロアファン34の速度がLoに保
持される。ここで、ブロアファン停止時には、エバポレ
ータ24を通過する空気量が殆どゼロになり、このとき
コンプレッサ22が駆動されるとエバポレータ凍結のお
それがある。しかし本実施例では、上述の如くブロアフ
ァン34をLoで駆動することにより、小量ではあるが
空気がエバポレータ24を通過するので、エバポレータ
24の凍結のおそれを低減できる。この場合は冷風が車
室内に吹出されることになるが、少量であるので乗員に
不快感を与えることはない。なお、低水温起動条件成立
時にコンプレッサ作動条件が成立していない場合には、
従来と同様にコンプレッサ22は駆動されず、また待ち
時間t1が経過するまではブロアファンも停止される。
【0027】図8は上記図5のステップS912をステ
ップS912’に置き換えたフローチャートを示してい
る。すなわち先の実施例では、低水温起動条件およびコ
ンプレッサ作動条件が共に成立しているときには、時間
2が経過するまでブロアファン速度をLoに保持する
ようにしたが、本実施例では時間t2が経過するまでブ
ロアファンを停止させる。この場合は、コンプレッサが
作動しているにも拘らずエバポレータ24を通過する空
気量がほぼゼロになるが、上述したように吸込温度セン
サ55によって検出される吸込温度Tintが所定温度Ti
nt1未満になるとコンプレッサ作動条件が不成立となる
ので、コンプレッサオフ信号によりコンプレッサ22が
停止され、エバポレータ凍結のおそれはない。
【0028】なお以上では、エンジン完爆から0.5秒
後にコンプレッサ22を作動させるようにしたが、この
コンプレッサ起動時期は0.5秒後に限定されず、完爆
から所定時間以内のエンジン低回転時であればよい。ま
た以上では、低水温起動条件成立時には、空調装置作動
から所定時間t1またはt2が経過したことをもってファ
ン速制限解除条件が成立したと判断するようにしたが、
これに代えてエンジン冷却水温Twが所定温度Tw2
上になったことをもってファン速制限解除条件成立と判
断してブロアファン速度を上昇させるようにしてもよ
い。ここで、上記所定温度Tw2は、上記ステップS9
05で比較される温度Tw1よりも低い温度である。さ
らに低水温起動条件も実施例に限定されず、例えば外気
温度の検出値TambあるいはTamが所定温度未満であれ
ば低水温起動条件成立と判断するようにしてもよい。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、エンジン始動時に低水
温起動条件およびコンプレッサ作動条件が共に成立して
いる場合には、エンジン完爆から所定時間以内にコンプ
レッサを起動するようにしたので、エンジン低回転時に
コンプレッサを起動することができ、エンジン始動性を
悪化させることなくコンプレッサの内部圧力の上昇を最
小限に抑制できる。また、ファン速制限解除条件が成立
するまでは、ブロアファン風量を所定量以下に制御する
ようにしたので、冷風吹出しによる乗員の不快感を最小
限に抑制できる。特に請求項2の発明によれば、ファン
速制限解除条件が成立するまでブロアファンの速度を最
も風量の少ない1速に保持するようにしたので、冷風吹
出し量を最小限に抑制しつつエバポレータの凍結を防止
できる。また請求項3の発明によれば、ファン速制限解
除条件が成立するまでブロアファンの速度をゼロに保持
するようにしたので、冷風吹出し量をゼロにして乗員の
不快感を確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】クレーム対応図。
【図2】本発明に係る車両用空調装置の一実施例を示す
構成図。
【図3】上記空調装置の制御系を示すブロック図。
【図4】空調制御のメインルーチンを示すフローチャー
ト。
【図5】風量制御の詳細手順を示すフローチャート。
【図6】コンプレッサのオン・オフ決定制御の詳細手順
を示すフローチャート。
【図7】実際のコンプレッサオン・オフ制御の手順を示
すフローチャート。
【図8】風量制御の別実施例を示すフローチャート。
【図9】従来の問題点を説明する図。
【符号の説明】
21 エンジン 22 コンプレッサ 22a 電磁クラッチ 23 コンデンサ 35 ヒ−タコア 24 エバポレータ 34 ブロアファン 51 空調制御回路 61 エンジン制御回路

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの駆動力によって駆動されるコ
    ンプレッサと、ブロアファンと、エンジン冷却水を利用
    してブロアファンからの空気を暖めるヒ−タコアとを備
    え、低水温起動条件成立時には、所定のファン速制限解
    除条件が成立するまで前記ブロアファンを停止し、前記
    ファン速制限解除条件が成立するとブロアファンを作動
    させるようにした車両用空調装置において、 エンジン始動時に低水温起動条件およびコンプレッサ作
    動条件が共に成立している場合には、エンジン完爆から
    所定時間以内に前記エンジンの駆動力をコンプレッサに
    伝達するとともに、前記ファン速制限解除条件が成立す
    るまで前記ブロアファンの速度を所定値以下に制御する
    制御手段を備えることを特徴とする車両用空調装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、前記ファン速制限解除
    条件が成立するまで前記ブロアファンの速度を最も風量
    の少ない1速に保持することを特徴とする請求項1に記
    載の車両用空調装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、前記ファン速制限解除
    条件が成立するまで前記ブロアファンの速度をゼロに保
    持することを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装
    置。
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