JP2567017Y2 - 自動車用空気調和装置 - Google Patents

自動車用空気調和装置

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JP2567017Y2
JP2567017Y2 JP1991101533U JP10153391U JP2567017Y2 JP 2567017 Y2 JP2567017 Y2 JP 2567017Y2 JP 1991101533 U JP1991101533 U JP 1991101533U JP 10153391 U JP10153391 U JP 10153391U JP 2567017 Y2 JP2567017 Y2 JP 2567017Y2
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正 佐山
徹夫 植木
太 新木
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カルソニック株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、自動車のエンジンが無
線によって遠隔始動されるのに連動して作動し、車室内
の事前空調を行うようにした自動車用空気調和装置に係
り、特に、寒冷地方等でも車室内の事前暖房を十分に行
い得るようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】自動車エンジンの遠隔始動装置20は、
乗員が乗車する前にエンジン12を十分に暖機しておく
等の目的で使用されており、図8の概略ブロック図で示
すように、発信者が操作する送信機10と、この送信機
10から送信されたエンジン始動指令を受信する無線機
11と、自動車エンジン12を始動するエンジンスター
タ13を前記エンジン始動指令に基づいて作動させるコ
ントローラ14とを有している(実開昭61−1742
50号公報参照)。前記送信機10には遠隔エンジン始
動スイッチ15が設けられ、また、前記無線機11はア
ンテナ16と受信機17とを備えている。これら無線機
11、エンジン12、エンジンスタータ13及びコント
ローラ14は、車両に搭載されている。
【0003】また、前記コントローラ14には、パーキ
ングブレーキがセットされていることを検出するパーキ
ングブレーキスイッチ、全てのドアが閉じられているこ
とを検出するドアスイッチ等のスイッチ群18が接続さ
れている。このスイッチ群18の各スイッチは、マイク
ロスイッチ等から構成されている。
【0004】この遠隔始動装置20の作動のメインフロ
ーを示すと図9の通りである。発信者が送信機10の遠
隔エンジン始動スイッチ15をオンすると、無線機11
がエンジン始動指令を受信し、コントローラ14は、自
動車エンジン12を始動する際の安全チェックを行い
(ステップS10)、始動条件が満足されていればエン
ジンスタータ13を作動させてエンジン12を始動し
(ステップS20)、暖機が終了する所定時間経過後に
エンジン12を停止するようになっている(ステップS
30)。
【0005】また、前記公報(実開昭61−17425
0号公報)には、自動車エンジン12が無線によって遠
隔始動されるのに連動して自動車用空気調和装置を作動
させて、車室内を事前に暖房したりあるいは冷房したり
するようにした技術が提案されている。
【0006】自動車用空気調和装置は、周知のように、
車室内空気あるいは外気を選択的に取り込むインテーク
ユニットと、取り込んだ空気を冷却するクーラユニット
と、空気を加熱して車室内の所定位置に吹き出すヒータ
ユニットとを有し、これらを連結して構成されている。
ヒータユニットにはエンジン冷却水が循環するヒータコ
アが設けられ、このヒータコアで、エンジン冷却水と車
室内に吹き出される空気との熱交換を行って該空気を加
熱するようになっている。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】上述した自動車エンジ
ンの遠隔始動装置20を寒冷地方等で冬期に使用した場
合には、エンジン12の暖機については満足できる程度
に行うことは確かに可能である。
【0008】しかしながら、寒冷地方等では、エンジン
冷却水温度は非常に低温となっているため、エンジン1
2のアイドリングだけでは冷却水温度はそれ程高温とな
らず、また、車室内温度も非常に低温となっている。こ
のため、エンジン12が遠隔始動されて暖機後に停止さ
れるまでの限られた時間内では、ヒータコアで空気を加
熱する事前暖房を行ったとしても、車室内を目標とする
温度まで十分に暖めることができないという問題があっ
た。
【0009】本考案者は、自動車エンジンの遠隔始動に
連動して自動車用空気調和装置を作動させて車室内を事
前暖房する場合に、寒冷地方等であっても、限られた時
間内で車室内温度を目標とする温度まで十分に昇温させ
るべく鋭意研究した結果、本考案を完成するに至った。
そこで、本考案の目的は、自動車エンジンが無線によっ
て遠隔始動されるのに連動して作動し、寒冷地方等でも
車室内の事前暖房を十分に行い得る自動車用空気調和装
置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本考案は、自動車エンジンが無線によって遠隔始動さ
れるのに連動して作動し、車室内の事前空調を行う自動
車用空気調和装置であって、モータにより低速回転また
は高速回転されて空気を送るファンと、エンジン冷却水
が循環し車室内に吹き出される空気を加熱するヒータコ
アと、このヒータコアよりも空気下流側に設けられ、前
記ヒータコアを通過した空気を電気的に加熱する電気ヒ
ータと、車室内の温度を検出する車室内温度検出手段
と、前記自動車エンジンが無線によって遠隔始動される
と共に前記車室内温度検出手段により検出した車室内温
度が所定の温度よりも低いときに、前記電気ヒータを作
動させると共に前記ファンを高速回転させる制御手段
と、を有することを特徴とする自動車用空気調和装置で
ある。
【0011】
【作用】このように構成した自動車用空気調和装置は自
動車エンジンが無線によって遠隔始動されるのに連動し
て作動し、車室内温度検出手段で検出した車室内温度が
所定の温度よりも低いときには制御手段により電気ヒー
タが作動する。これにより、車室内に吹き出される空気
が電気ヒータで補助的に加熱されるため、限られた時間
内で車室内温度を目標とする温度まで昇温させることが
できる。また、ファンを高速回転させて高風量で事前暖
房を行うので、車室内に吹き出される空気の温度は低風
量の場合に比べて低くなるものの、車室内に供給される
熱量の点から見れば高風量の方が良く、さらに、事前暖
房であるため乗員が車両に乗っておらず、このように吹
き出し温度が低くても不具合が生じることはない。従っ
て、寒冷地方等であっても、エンジンの暖機に合わせ
て、車室内の事前暖房がより迅速に、かつ、十分に行わ
れることになる。
【0012】
【実施例】以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1は、本考案の一実施例に係る自動車用空気
調和装置を組み込んだ自動車エンジンの遠隔始動装置を
示す概略構成図、図2は、遠隔始動装置の作動を示すメ
インフロー、図3は、図2に示されるエンジン始動安全
チェックのサブルーチン、図4は、図2に示されるエン
ジン・オン制御のサブルーチン、図5は、図2に示され
るオートエアコン・オン・オフ制御のサブルーチン、図
6は、図2に示されるエンジン・オフ制御のサブルーチ
ンであり、図8に示した部材と共通する部材には同一の
符号を付して、その説明は一部省略する。
【0013】先ず、図1に示される自動車エンジンの遠
隔始動装置30について説明する。遠隔始動装置30
は、図示するように、発信者が操作する送信機10と、
この送信機10から送信されたエンジン始動指令を受信
する無線機11と、自動車エンジン12を始動するエン
ジンスタータ13を前記エンジン始動指令に基づいて作
動させる制御手段としてのコントローラ34とを有して
いる。前記送信機10には遠隔エンジン始動スイッチ1
5と、エンジン12が始動した際にホーン39を鳴らす
ことを要求するエンジン始動確認スイッチ35とが設け
られている。
【0014】前記コントローラ34には、パーキングブ
レーキがセットされていることを検出するパーキングブ
レーキスイッチ、全てのドアが閉じられていることを検
出するドアスイッチ、ボンネットが閉じられていること
を検出するボンネットスイッチ、及び、オートマチック
車のセレクトレバーがパーキングポジションに入ってい
ることを検出するパーキングポジションスイッチ等のス
イッチ群18が接続されている。これら各スイッチは、
マイクロスイッチ等から構成され、所定の事項を検出す
るとそれぞれオン信号を出力するようになっている。ま
た、コントローラ34には、ホーン39が接続されてい
る。
【0015】次ぎに、自動車用空気調和装置40につい
て説明する。図示する自動車用空気調和装置40はいわ
ゆるオートエアコン40であり、これに取り付けられた
各種ドア46、54、59〜61の駆動等を制御するた
めのオートアンプ65を有し、このオートアンプ65が
前記遠隔始動装置30のコントローラ34に接続されて
いる。そして、図示するオートエアコン40は、自動車
エンジン12が無線によって遠隔始動されるのに連動し
て作動し、車室内の事前空調を行うようになっている。
【0016】自動車用空気調和装置40は、周知のよう
に、車室内空気あるいは外気を選択的に取り込むインテ
ークユニット41と、取り込んだ空気を冷却するクーラ
ユニット42と、空気を加熱して車室内の所定位置に吹
き出すヒータユニット43とを有し、これらを連結して
構成されている。
【0017】前記インテークユニット41には、車室内
空気を取り込む内気導入口44と、外気を取り込む外気
導入口45とが形成され、これら導入口44、45を選
択的に開閉するインテークドア46が開閉自在に設けら
れている。例えば、このインテークドア46を、内気導
入口44を開き外気導入口45を閉じる位置に回動する
と、吸気モードは内気導入モードとなる。また、取り込
んだ空気をクーラユニット42に送るために、ファンモ
ータMにより駆動されるファン47が設けられている。
ファンモータMへの印加電圧を調整することにより、フ
ァン47をLo(低速)運転したり、Hi(高速)運転
したりできるようになっている。
【0018】前記クーラユニット42には、冷媒が循環
するエバポレータ48が内蔵され、冷媒と空気との熱交
換を行い、該空気を冷却するようになっている。
【0019】前記ヒータユニット43には、空気を加熱
するヒータコア49がバイパス通路50を有するように
設けられている。ヒータコア49は、ラジエータ51を
有するエンジン冷却系統52にパイプ53を介して接続
され、エンジン冷却水が循環するようになっている。ヒ
ータコア49は、このエンジン冷却水と空気との熱交換
を行い、該空気を加熱するようになっている。車室内に
吹き出す空気の温度は、ヒータコア49を通過する空気
量と、バイパス通路50を通過する空気量との比率を変
えることによってなされており、このため、ヒータコア
49の前面にはミックスドア54が開閉自在に設けられ
ている。このミックスドア54を図中Hで示すフルホッ
ト位置に回動すると、空気は全量ヒータコア49を通っ
て最大暖房運転となり、図中Cで示すフルクール位置に
回動すると、空気は全量バイパス通路50を通って最大
冷房運転となる。また、ミックスドア54をフルホット
位置H及びフルクール位置Cを除く中間位置Mに回動し
た場合には、クーラユニット42からの空気はその回動
位置に応じた比率でヒータコア49とバイパス通路50
とを通り、所定の温度に調整される。
【0020】ヒータコア49の下流には、ヒータコア4
9を通過し加熱された温風と、バイパス通路50を通過
した冷風とを混合するミックス室55が形成されてい
る。このミックス室55内の空気を取り出すために、デ
フロスト口56と、ベント口57と、フット口58とが
ヒータユニット43に設けられている。デフロスト口5
6からの空気は、デフダクト(図示せず)を介してウィ
ンドの内面に向けて吹き出され、ベント口57からの空
気は、ベントダクト(図示せず)を介して乗員の上半身
に向けて吹き出され、フット口58からの空気は、フッ
トダクト(図示せず)を介して乗員の足元に向けて吹き
出される。また、前記各口56、57、58には、これ
らを開閉するためのデフロストドア59、ベントドア6
0、フットドア61(これらを総称して「モードドア」
ともいう)が開閉自在に設けられている。
【0021】自動車用空気調和装置40の空調モードに
は、乗員の上半身に向けて空気を吹き出すベントモー
ド、足元に向けて空気を吹き出すフットモード、頭寒足
熱空調を行うバイレベルモード、ウィンドの曇りを除去
するデフモード等の種々のモードがある。これらの空調
モードは、前記モードドア59〜61の位置を切り替え
ることにより実現されている。例えば、フットモードの
場合には、デフロストドア59及びベントドア60はそ
れぞれデフロスト口56と、ベント口57とを閉じ、フ
ットドア61はフット口58を最大に開いている。
【0022】オートエアコン40は、外気温度、日射量
の変化、あるいは乗員の変動等による車室内温度の変化
を各種センサで検知し、車室内温度を設定された温度に
保つように、吹出風温度、吹出風量、空気吸込口、及び
吹出口の切り換えを自動的に行うものである。前記オー
トアンプ65には、インテークドア46を駆動するイン
テークドアアクチュエータ66、ファンモータMへの印
加電圧を調整するファンコントロール回路67、ミック
スドア54を駆動するミックスドアアクチュエータ6
8、モードドア59〜61を駆動するモードドアアクチ
ュエータ69、車室内温度を検出する内気センサ(室内
温度検出手段に相当する)70等のセンサ群、オートエ
アコン40を作動させるA/Cスイッチ71等のスイッ
チ類が接続されている。そして、オートアンプ65は、
内蔵されたマイクロコンピュータによって、スイッチ類
やセンサ群からの入力信号を演算処理して、各アクチュ
エータ66、68、69やファンコントロール回路67
を総合的に制御している。
【0023】更に、本実施例の自動車用空気調和装置4
0にあっては、ヒータコア49を通過した空気を電気的
に加熱する電気ヒータ75が当該ヒータコア49近傍の
空気下流側に設けられている。この電気ヒータ75は、
例えばPTCヒータから構成され、外部電源(バッテ
リ)76からの電力の供給を制御する電気ヒータコント
ロール回路77を介して前記遠隔始動装置30のコント
ローラ34に接続されている。
【0024】そして、コントローラ34は、自動車エン
ジン12が遠隔始動装置30によって遠隔始動されると
共に内気センサ70により検出した車室内温度Tiが所
定の作動設定温度Tcよりも低い場合には、電気ヒータ
75への通電を開始する制御信号を電気ヒータコントロ
ール回路77に出力するように構成されている。更にこ
の場合には、オートアンプ65は、コントローラ34か
らの信号に基づいて制御されて、吸気モードを内気導入
モードに設定する制御信号をインテークドアアクチュエ
ータ66に出力し、ファン47をHi(高速)運転する
制御信号をファンコントロール回路67に出力し、ミッ
クスドア54をフルホット位置Hに回動する制御信号を
ミックスドアアクチュエータ68に出力し、空調モード
をフットモードに設定する制御信号をモードドアアクチ
ュエータ69に出力するように構成されている。
【0025】前記作動設定温度Tcは、車載されるエン
ジン12の種類や大きさ、車格(グレード)の違いによ
る車室内容積の大小等の車種ごとに異なる要因に基づい
て予め決定され、特定の車種で特定の値が設定されてい
る。エンジン12の種類や大きさが異なればアイドリン
グ状態におけるエンジン冷却水の加温能力が相違するた
め、このエンジン冷却水が循環するヒータコア49を使
用して車室内に吹き出される空気を加温する場合には、
所定時間の間に空気を外気温度から何度まで加温できる
かが違ってくる。また、車室内容積が異なれば、車室内
に吹き出される温風の温度が同じであっても車室内温度
が違ってくることになる。このため、図7に示すよう
に、自動車用空気調和装置40を作動して車室内を暖房
するときには、車室内温度の経時変化は、外気温度とほ
ぼ等しくなったエンジン始動時における車室内温度や、
車種ごとに異なる要因等により、種々の形状を呈するこ
とになる。例えば、A車種について見れば、エンジンの
始動に連動して作動した自動車用空気調和装置40が停
止するまでのt4 秒の限られた時間の間に、車室内初期
温度が−10℃の場合には車室内温度を目標設定温度
(例えば、25℃)まで昇温できるが、車室内初期温度
が−20℃の場合には前記目標設定温度まで昇温できな
い。一方、B車種について見れば、前記t4 秒の間に、
車室内初期温度が−10℃の場合には車室内温度を目標
設定温度以上に余裕を持って昇温できるため、車室内初
期温度が−10℃よりもう少し低くても、前記t4 秒の
間に車室内温度を目標設定温度まで昇温できることにな
る。
【0026】そこで、前記作動設定温度Tcは、ある車
種において、車載されたエンジン12のアイドリングだ
けでは自動車用空気調和装置40の作動から所定時間
(t4)経過するまでの間に車室内温度を目標設定温度
(例えば、25℃)まで上昇させることができなくなる
車室内温度の上限温度に設定されている。従って、図7
に示される特性を有するA車種にあっては、作動設定温
度Tcは−10℃に設定されている。
【0027】次ぎに、本実施例の自動車用空気調和装置
40の作動を、図2に示すメインフロー、図3〜図6に
示す各サブルーチンに基づいて説明する。
【0028】図2に示すように、発信者が送信機10の
遠隔エンジン始動スイッチ15をオンすると、無線機1
1がエンジン始動指令を受信し、コントローラ34は、
エンジン12を始動する際の安全チェックを開始する
(ステップS10)。
【0029】このエンジン始動安全チェック(ステップ
S10)のサブルーチンがスタートすると、図3に示す
ように、コントローラ34は、スイッチ群18の各スイ
ッチがオンしているか否かを判断し(ステップS11〜
S14)、全ての始動条件が満足されている場合、つま
り、パーキングブレーキがセットされ(S11)、か
つ、全てのドアが閉じられ(S12)、かつ、ボンネッ
トが閉じられ(S13)、かつ、セレクトレバーがパー
キングポジションに入っている(S14)場合にのみエ
ンジンスタート信号を出力し(ステップS15)、メイ
ンフローチャートに戻る。一方、ステップS11〜S1
4における始動条件のうち1つでも満足されない場合に
は、ステップS16に進んで所定のエンジン停止処理操
作が行われる。
【0030】始動条件の全てが満足された場合には、コ
ントローラ34は、エンジン・オン制御を開始する(ス
テップS20)。
【0031】このエンジン・オン制御(ステップS2
0)のサブルーチンがスタートすると、図4に示すよう
に、コントローラ34は、エンジンスタータ13を作動
させて自動車エンジン12を始動する(ステップS2
1)。ステップ22で、オルタネータの発電状態からエ
ンジン12が始動したと判断した場合には、コントロー
ラ34に内蔵されたタイマーがスタートする(ステップ
S23)。エンジン始動からt2 秒経過するまでに発信
者が送信機10のエンジン始動確認スイッチ35をオン
すると、無線機11がこれを受信して、コントローラ3
4は、ホーン39を1秒間鳴らしてメインフローチャー
トに戻る(ステップS24〜26)。発信者はホーンが
鳴ったことにより、エンジン12が正常に始動したこと
を認識する。また、エンジン始動からt2 秒経過するま
でにエンジン始動確認スイッチ35がオンされないとき
には、ホーン39を鳴らさずにメインフローチャートに
戻る(ステップS24)。一方、ステップ22でエンジ
ン始動に失敗したと判断した場合には、エンジン始動安
全チェック(ステップS10)からのエンジン始動が2
回まで行われ(ステップS27、28)、3回以上失敗
したときにはステップS29に進んで所定のエンジン停
止処理操作が行われる。
【0032】エンジン12が始動した場合には、コント
ローラ34は、オートエアコン・オン・オフ制御を開始
する(ステップS30)。
【0033】このオートエアコン・オン・オフ制御(ス
テップS30)のサブルーチンがスタートすると、図5
に示すように、コントローラ34は、オートエアコン4
0のオートアンプ65のリセット処理を行い、目標設定
温度を例えば25℃と設定した後(ステップS31)、
A/Cスイッチ71をオンしてオートエアコン40を作
動させる(ステップS32)。ステップS33では、内
気センサ70で検出した車室内温度Tiと、車種ごとに
特定の値に設定された作動設定温度Tcとの比較を行
い、車室内温度Tiが作動設定温度Tcよりも低い場
合、つまり、エンジン12のアイドリングだけではオー
トエアコン40が作動している所定時間(t4 秒)の間
に車室内温度を目標設定温度まで昇温させることができ
ない車室内温度の上限温度よりも低い場合には、ステッ
プ34に進む。このステップ34で、オートアンプ65
は、コントローラ34からの信号に基づいて制御され、
当該オートアンプ65は、吸気モードを内気導入モード
に設定する制御信号をインテークドアアクチュエータ6
6に出力し、ファン47をHi(高速)運転する制御信
号をファンコントロール回路67に出力し、ミックスド
ア54をフルホット位置Hに回動する制御信号をミック
スドアアクチュエータ68に出力し、空調モードをフッ
トモードに設定する制御信号をモードドアアクチュエー
タ69に出力する。これにより、車室内空気のみが高速
回転するファン47によってオートエアコン40に取り
込まれ、この空気はヒータコア49を通過する際にエン
ジン冷却水で加温され、フット口58から車室内に吹き
出される。更に、ステップ35で、コントローラ34
は、電気ヒータ75への通電を開始する制御信号を電気
ヒータコントロール回路77に出力する。これにより電
気ヒータ75が加熱され、ヒータコア49を通過した空
気は、電気ヒータ75で更に加熱された後、フット口5
8から車室内に吹き出される。尚、ステップ34でファ
ン47を高速回転するため、車室内に吹き出される空気
の温度は低風量の場合に比べて低くなるが、車室内に供
給される熱量の点から見れば高風量の方が良く、また、
事前暖房であるため乗員が車両に乗っておらず、このよ
うに吹き出し温度が低くても不具合が生じることはな
い。
【0034】電気ヒータ75による補助的な加熱を行い
つつ事前暖房運転を継続すると(ステップS33〜S3
6)、車室内温度Tiが徐々に上昇して車室内温度Ti
が作動設定温度Tcよりも高くなる。ステップS33で
車室内温度Tiが作動設定温度Tcよりも高いと判断す
ると、ステップ32に進み、コントローラ34は、電気
ヒータ75への通電を停止する制御信号を電気ヒータコ
ントロール回路77に出力する。更に、ステップ39
で、コントローラ34は、通常のオートエアコン制御を
行わせる制御信号をオートアンプ65に出力する。これ
により、オートアンプ65は、内蔵されたマイクロコン
ピュータによって、スイッチ類やセンサ群からの入力信
号を演算処理して、各アクチュエータ66、68、69
やファンコントロール回路67を総合的に制御し、車室
内温度Tiを目標温度とするように、吹出風温度(ミッ
クスドア54の回動制御)、吹出風量(ファンモータM
への印加電圧制御)、空気吸込口及び吹出口の切り換え
(インテークドア46、モードドア59〜61の回動制
御)を自動的に行う。
【0035】電気ヒータ75をオフして通常のオートエ
アコン制御による事前暖房運転を継続すると(ステップ
S33、S38、S39、S36)、コントローラ34
は、タイマーがオートエアコン40の始動からt4 秒を
カウントすると(ステップS36)、A/Cスイッチ7
1をオフしてオートエアコン40を停止させる(ステッ
プS37)。これによりオートエアコン40による事前
暖房が終了して、メインフローチャートに戻る。
【0036】オートエアコン40がオフされると、コン
トローラ34は、エンジン・オフ制御を開始する(ステ
ップS40)。
【0037】このエンジン・オフ制御(ステップS4
0)のサブルーチンがスタートすると、図6に示すよう
に、コントローラ34は、ステップS23でスタートし
たタイマーがエンジン始動からt1 秒(t2 <t4 <t
1 )をカウントすると(ステップS41)、エンジンオ
フ信号を出力する(ステップS42)。そして、ステッ
プS43に進み、所定のエンジン停止処理操作が行われ
る。エンジン始動から停止までの時間t1 は、暖機等が
終了する10分〜20分程度の任意の時間が設定される
ようになっている。
【0038】このように本実施例にあっては、自動車エ
ンジン12の遠隔始動に連動して作動するオートエアコ
ン40によって車室内の事前暖房を行う場合に、車載さ
れたエンジン12のアイドリングだけでは所定時間の間
に車室内温度Tiを目標設定温度まで上昇させることが
できないぐらいに車室内温度が低温となっているときに
は、車室内に吹き出される空気を電気ヒータ75で補助
的に加熱するようにしたため、所定時間の間に車室内温
度Tiを目標温度まで確実に上昇させることができる。
これにより、寒冷地方等であっても、エンジン12の暖
機に合わせて車室内の事前暖房を十分に行うことがで
き、その後に乗ってくる乗員に対して快適な温感を与え
ることが可能となった。
【0039】尚、上述した実施例では、電気ヒータ75
をコントローラ34に接続した場合を図示したが、電気
ヒータ75をオートアンプ65に接続し、これをコント
ローラ34で制御するようにしても良い。また、電気ヒ
ータ75の設置場所もヒータコア49近傍の下流側に限
定されるものではなく、車室内に吹き出される空気が流
通する部位であればダクト内等いかなる部位に設置して
も良い。
【0040】
【考案の効果】以上説明したように、本考案の自動車用
空気調和装置は、自動車エンジンが無線によって遠隔始
動されるのに連動して作動し、車室内の事前空調を行う
自動車用空気調和装置であって、モータにより低速回転
または高速回転されて空気を送るファンと、エンジン冷
却水が循環し車室内に吹き出される空気を加熱するヒー
タコアと、このヒータコアよりも空気下流側に設けら
れ、前記ヒータコアを通過した空気を電気的に加熱する
電気ヒータと、車室内の温度を検出する車室内温度検出
手段と、前記自動車エンジンが無線によって遠隔始動さ
れると共に前記車室内温度検出手段により検出した車室
内温度が所定の温度よりも低いときに、前記電気ヒータ
を作動させると共に前記ファンを高速回転させる制御手
段とを有するので、車室内温度が所定の温度よりも低い
ときには制御手段により電気ヒータが作動し、この電気
ヒータで車室内に吹き出される空気が補助的に加熱され
ることから、限られた時間内で車室内温度を目標とする
温度まで確実に上昇させることができる。また、ファン
を高速回転させて高風量で事前暖房を行うので、車室内
に吹き出される空気の温度は低風量の場合に比べて低く
なるものの、車室内に供給される熱量の点から見れば高
風量の方が良く、さらに、事前暖房であるため乗員が車
両に乗っておらず、このように吹き出し温度が低くても
不具合が生じることはない。従って、寒冷地方等であっ
ても、エンジンの暖機に合わせて車室内の事前暖房を
り迅速に、かつ、十分に行うことができ、その後に乗っ
てくる乗員に対して快適な温感を与えることができると
いう効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案の一実施例に係る自動車用空気調和装
置を組み込んだ自動車エンジンの遠隔始動装置を示す概
略構成図
【図2】 図1に示される遠隔始動装置の作動を示すメ
インフロー
【図3】 図2に示されるエンジン始動安全チェックの
サブルーチン
【図4】 図2に示されるエンジン・オン制御のサブル
ーチン
【図5】 図2に示されるオートエアコン・オン・オフ
制御のサブルーチン
【図6】 図2に示されるとエンジン・オフ制御のサブ
ルーチン
【図7】 図1に示される電気ヒータを作動させるため
の作動設定温度の決定を概念的に説明する図
【図8】 従来の遠隔始動装置を示す概略ブロック図
【図9】 図8に示される遠隔始動装置の作動を示すメ
インフロー
【符号の説明】
10…送信機 11…無線器 12…
自動車エンジン 20、30…自動車エンジンの遠隔始動装置 34…コントローラ(制御手段) 40…自動車用空気調和装置(オートエアコン) 43…ヒータユニット 49…ヒータコア 65…オートアンプ 70…内気センサ(車室内
温度検出手段) 75…電気ヒータ Ti…車室内温度 Tc…作動設定温度(所定
の温度)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 新木 太 東京都中野区南台5丁目24番15号 カル ソニック株式会社内 (72)考案者 大塚 隆 東京都中野区南台5丁目24番15号 カル ソニック株式会社内 (56)参考文献 実開 昭63−189903(JP,U) 実開 昭61−174250(JP,U)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動車エンジン(12)が無線によって遠隔
    始動されるのに連動して作動し、車室内の事前空調を行
    う自動車用空気調和装置(40)であって、モータ(M)により低速回転または高速回転されて空気を
    送るファン(47)と、 エンジン冷却水が循環し車室内に吹き出される空気を加
    熱するヒータコア(49)と、 このヒータコア(49)よりも空気下流側に設けられ、前記
    ヒータコア(49)を通過した空気を電気的に加熱する電気
    ヒータ(75)と、 車室内の温度を検出する車室内温度検出手段(70)と、 前記自動車エンジン(12)が無線によって遠隔始動される
    と共に前記車室内温度検出手段(70)により検出した車室
    内温度(Ti)が所定の温度(Tc)よりも低いときに、前記電
    気ヒータ(75)を作動させると共に前記ファン(47)を高速
    回転させる制御手段(34)と、を有することを特徴とする
    自動車用空気調和装置。
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