JP3658838B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車室内の主に冷房を行うクーラユニット、および車室内の主に暖房を行うヒータユニットを制御する車両用空調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
送風手段としてのファンおよび冷凍サイクルの蒸発器を備えたクーラユニットと、送風手段としてのファンおよびエンジン冷却水を熱源とするヒータコアを備えたヒータユニットとを有し、上記クーラユニットにて車室内後席空間を主に冷房し、上記ヒータユニットにて車室内後席空間を主に暖房するようにした車両用空調装置が、従来から一般的に知られている。
【0003】
更に、上記の構成を備えた車両用空調装置において、ヒータユニットのみを作動させるときに、車室内温度が目標温度に対して所定温度以上低く、かつエンジン冷却水温が所定温度以下となる送風停止条件が成立したときには、冷風吹出防止のためにファンを停止させ、上記送風停止条件の成立後に水温が上記所定温度以上となったときには、水温の上昇に応じてファンの回転数を徐々に上げて温風を徐々に吹き出すといったウォームアップ制御も、従来から一般的に知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のように、クーラユニットとヒータユニットとを備える車両用空調装置において、ヒータユニットとクーラユニットの両方を、オートで同時にさせるというものはなかった。そこで、本発明者等は、このようにオートで両ユニットを同時に作動させる場合で、かつ上記ウォームアップ制御を行う場合について検討した結果、以下のような問題が発生することが分かった。
【0005】
つまり、ヒータユニットとクーラユニットの両方を同時に作動させるときとは、一般的には、後席乗員の頭寒足熱を実現するときである。従って、このとき、クーラユニットにて後席乗員の上半身に冷風を吹き出し、ヒータユニットにて後席乗員の足元に温風を吹き出す必要がある。
ここで、上記のようにヒータユニットとクーラユニットの両方を同時に作動させるときに、上記ウォームアップ制御を行うと、当然、ヒータユニットのファンは停止する。しかし、クーラユニットには、エンジン冷却水を熱源とするヒータコアが設けられていないので、通常の考え方なら、そのままファンを作動させ続けることになる。
【0006】
その結果、クーラユニットにて冷風、ヒータユニットにて温風をそれぞれ吹き出して、後席乗員の頭寒足熱を実現したいのにも係わらず、車室内へはクーラユニットからの冷風のみが吹き出されるので、室温が低下してしまい、後席乗員に不快感を与えてしまうという問題が発生する。
そこで、本発明は上記問題を解決することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1〜5記載の発明は、
クーラユニット(2)とヒータユニット(3)の両方を同時に作動させるときに、送風停止条件が成立したときには、第2送風手段(29)を停止するとともに、第1送風手段(23)を停止する送風停止制御も行うことを特徴としている。
【0008】
これによると、クーラユニットから車室内上半身に冷風を吹き出し、ヒータユニットから上記乗員の足元に温風を吹き出して、上記乗員の頭寒足熱を実現したいときに、クーラユニットからのみ冷風が吹き出されてこの乗員に冷風感を与えてしまう、といった問題を防止できる。
なお、上記請求項1記載の発明でいう所定能力とは、加熱用熱交換器の空気加熱能力がこの所定能力以下のときに、ヒータユニットからの送風を行うと、乗員に冷風感を与えてしまう程度の温度である。
【0009】
また、請求項2記載の発明は、
上記送風停止制御を行っている間に、加熱用熱交換器(30)の空気加熱能力が上記所定能力以上となったとき、上記空気加熱能力の上昇に応じて、第1送風手段(23)の送風能力を徐々に増加させることを特徴としている。
これによると、上記送風停止制御を行っている間に上記空気加熱能力が上記所定能力以上となったとき、上記空気加熱能力の上昇に応じて、第1、第2送風手段の両送風能力が徐々に増加する。従って、両ユニットからの吹出風が急激に増加するのではなく、徐々に増加するので、乗員に違和感を与えることはない。
【0010】
また、請求項3記載の発明のように、クーラユニットからの吹出風量とヒータユニットからの吹出風量との割合が同じになるようにして、第1、第2送風手段の両送風能力を徐々に増加させれば、常に、車室内乗員の快適な頭寒足熱を実現することができる。
また、請求項4、5記載の発明の場合、上記送風停止制御を行っている間に上記空気加熱能力が上記所定能力以上となったときには、ヒータユニットの第2送風手段の送風能力が徐々に増加していくのに対し、クーラユニットの第1送風手段はすぐに作動するのではなく、とりあえず所定時間は、この第1送風手段を停止したままとし、このとき冷却用熱交換器を作動状態とする。そして、上記所定時間が経過した後に、第1送風手段の送風能力を徐々に増加させる。
【0011】
従って、上記空気加熱能力が上記所定能力以上となった後に第1送風手段の送風能力を増加させるときに、クーラユニットから熱風や異臭の混ざった風を車室内に吹き出すといった問題を防止できる。
【0012】
【発明の実施の形態】
次に、本発明を、ワンボックスカーに搭載した第1実施形態について、図1〜17を用いて説明する。
図1に示すように、車両前席側に、前席側空間を冷暖房する前席エアコンユニット1が設けられ、車両後席側に、後席側空間を冷房する後席クーラユニット2と、後席側空間を暖房する後席ヒータユニット3がそれぞれ設けられている。
【0013】
上記前席エアコンユニット1は、車両前席側に設けられた車室内インストルメントパネル内部に設けられており、この位置から、前席乗員の上半身、足元、およびフロントガラス内面に向けて風を吹き出す。
上記後席クーラユニット2は、後席側の車室内壁と車両外板との間のスペースに設けられており、天井ダクト4を介して、車両天井から後席乗員の主に上半身、特に頭に向けて風を吹き出す。
【0014】
上記後席ヒータユニット3は、助手席シートの下方部に設けられており、この位置から後席乗員の主に足元に向けて温風を吹き出す。
そして、これらのユニット1〜3における各空調手段を、ECU5(電子制御装置、図3参照)によって独立に制御するように構成されている。
次に、図2(a)を用いて前席エアコンユニット1の構成を説明する。
【0015】
空調ケース6の空気上流側部位には、車室内気を吸入するための内気吸入口7と外気を吸入するための外気吸入口8とが形成されるとともに、これらの吸入口7、8から、内気と外気との吸入割合を切り換える内外気切換ドア9が設けられている。この内外気切換ドア9は、その駆動手段としてのサーボモータ44(図3参照)によって駆動される。
【0016】
上記内外気切換ドア9の下流側部位には、送風手段としてのファン10が配設されている。このファン10は、その駆動手段としてのブロワモータ49(図3参照)によって駆動され、ファン10の回転数、すなわち車室内への送風量は、ブロワモータ49に印加されるブロワ電圧によって制御される。なお、このブロワ電圧はECU5(図3参照)によって決定される。
【0017】
ファン10の下流側には、冷却用熱交換器としての前席蒸発器11が配設されている。この前席蒸発器11は、自動車のエンジンによって駆動される図示しない圧縮機の他に、図示しない凝縮器や減圧手段等とともに冷媒配管で接続された周知の冷凍サイクルを構成するものである。この前席蒸発器11の冷媒上流側における上記冷媒配管には、前席蒸発器11への冷媒流れを制御する電磁弁12が設けられている。
【0018】
前席蒸発器11よりも空気下流側部位には、加熱用熱交換器としての前席ヒータコア13が配設されている。この前席ヒータコア13は、内部にエンジン冷却水が流れ、この冷却水を熱源として前席ヒータコア13を通過する空気を再加熱するものである。また、空調ケース6内には、前席蒸発器11からの冷風が前席ヒータコア13をバイパスするバイパス通路14が形成されている。
【0019】
また、空調ケース6内には、前席ヒータコア13を通る風量とバイパス通路14を通る風量との割合を調節する温度調節手段としてのエアミックスドア15が配設されている。このエアミックスドア15は、その駆動手段としてのサーボモータ45(図3参照)によって駆動される。
また、空調ケース6の空気下流側部位には、フロントガラス内面に空気を吹き出すデフロスタ開口部16、前席乗員の上半身に空気を吹き出す前席フェイス開口部17、および前席乗員の足元に空気を吹き出す前席フット開口部18が形成されている。
【0020】
そして、空調ケース6内には、デフロスタ開口部16を開閉するデフロスタドア19、および前席フェイス開口部17と前席フット開口部18とを選択的に開閉するフェイス・フット切換ドア20が設けられている。これらのドア19、20は、その駆動手段としてのサーボモータ46、47(図3参照)によって駆動される。
【0021】
次に、図2(b)を用いて後席クーラユニット2の構成を説明する。
空気通路としてのクーラケース21の空気上流側部位には、後席乗員足元近辺に開口した内気吸込口22が形成されている。
また、クーラケース21内には、送風手段としてのファン23が配設されている。このファン23は、その駆動手段としてのブロワモータ50(図3参照)によって駆動され、ファン23の回転数は、ブロワモータ50に印加されるブロワ電圧によって制御される。なお、このブロワ電圧はECU5(図3参照)によって決定される。
【0022】
ファン23の下流側には、冷却用熱交換器としての後席蒸発器24が配設されている。この後席蒸発器24は、上述した前席蒸発器11とともに同一の冷凍サイクルを構成するものであり、この後席蒸発器24の冷媒上流側における冷媒配管には、後席蒸発器24への冷媒流れを制御する冷却能力調節手段としての電磁弁25が設けられている。
【0023】
また、クーラケース21の空気下流側部位には、天井ダクト4(図1)が接続される後席フェイス開口部26が形成されている。
次に、図2(c)を用いて後席ヒータユニット3の構成を説明する。
空気通路としてのヒータケース27の空気上流側部位には、助手席足元近辺に開口した内気吸込口28が形成されている。
【0024】
また、ヒータケース27内には、送風手段としてのファン29が配設されている。このファン29は、その駆動手段としてのブロワモータ51(図3参照)によって駆動され、ファン29の回転数は、ブロワモータ51に印加されるブロワ電圧によって制御される。なお、このブロワ電圧はECU5(図3参照)によって決定される。
【0025】
ファン29の下流側には、加熱用熱交換器としての後席ヒータコア30が配設されている。この後席ヒータコア30は、内部にエンジン冷却水が流れ、この冷却水を熱源として後席ヒータコア30を通過する空気を加熱するものである。また、ヒータケース27内には、ファン29からの風が後席ヒータコア30をバイパスするバイパス通路31が形成されている。
【0026】
また、ヒータケース27内には、後席ヒータコア30を通る風量とバイパス通路31を通る風量との割合を調節する温度調節手段としてのエアミックスドア32が配設されている。このエアミックスドア32は、その駆動手段としてのサーボモータ48(図3参照)によって駆動される。
また、ヒータケース27の空気下流側部位には、後席フット開口部33が形成されている。この後席フット開口部33には、空調風を後席乗員足元に向けて吹き出すための図示しない後席フットダクトが接続される。
【0027】
次に、図3を用いて本実施形態の制御系の構成を説明する。
上記各ユニット1〜3における各空調手段を制御するECU5は、CPU、ROM、RAM等からなる周知のマイクロコンピュータや、ブロワモータ49〜51へ印加するブロワ電圧を制御する駆動回路、A/D変換回路等を備え、車両のイグニッションスイッチが閉じたときに、図示しないバッテリから電源が供給される。
【0028】
ECU5の入力端子には、前席側の車室内温度を検出する前席内気温センサ34、後席側の車室内温度を検出する後席内気温センサ35、外気温度を検出する外気温センサ36、車室内に照射される日射量を検出する日射センサ37、前席蒸発器11による空気冷却温度(具体的は前席蒸発器11を通過した直後の空気温度)を検出する前席蒸発器温度センサ38、後席蒸発器24による空気冷却温度(具体的には後席蒸発器24を通過した直後の空気温度)を検出する後席蒸発器温度センサ39、エンジン冷却水温度を検出する水温センサ40、内気吸入口28からヒータケース27内に吸い込まれる空気温度を検出する吸込温度センサ41、前席側の目標温度を設定する前席温度設定器42、および後席側の目標温度を設定する後席温度設定器43からの信号がそれぞれ入力される。
【0029】
このうち、上記各センサ34〜41からの信号は、ECU5内の上記A/D変換回路にてA/D変換された後、上記マイクロコンピュータへ入力されるように構成されている。
また、ECU5の出力端子からは、上記電磁弁12、25、上記サーボモータ44〜48、および上記ブロワモータ49〜51へ制御信号が出力される。
【0030】
なお、上記前席温度設定器42は、前席側のインストルメントパネルに設けられた前席空調パネル上に配設され、この前席空調パネルには、さらに吹出口モードを切り換えるスイッチ、内外気モードを切り換えるスイッチ、吹出風量を調節するスイッチ、前席エアコンユニット1の各空調手段を自動制御させるオートスイッチ等(それぞれ図示しない)が配設されている。
【0031】
また、上記後席温度設定器43は、後席側天井部に設けられた後席空調パネル上に配設され、この後席空調パネルには、さらに吹出風量を調節するスイッチ、後席クーラユニット2および後席ヒータユニット3の各空調手段を自動制御させるオートスイッチ等(それぞれ図示しない)が配設されている。
次に、上記マイクロコンピュータの制御処理について図4を用いて説明する。
【0032】
イグニッションスイッチがオンされて、ECU5に電源が供給されると、図4のルーチンが起動され、ステップS10にて初期化処理を行い、次のステップS20にて、上記各温度設定器42、43にて設定された設定温度(Tset (Fr)、Tset (Rr))を読み込む。
そして、次のステップS30にて、上記各センサ34〜41の値をA/D変換した信号(Tr (Fr)、Tr (Rr)、Tam、Ts 、Te (Fr)、Te (Rr)、Tw 、Tin(Rr))を読み込む。
【0033】
そして、次のステップS40にて、予めROMに記憶された下記数式1に基づいて、前席側の必要吹出温度TAO(Fr)を算出する。
【0034】
【数1】
TAO(Fr)=Kset (Fr)×Tset (Fr)−Kr (Fr)×Tr (Fr)−Kam(Fr)×Tam−Ks (Fr)×Ts +C(Fr) (℃)
なお、上記Kset (Fr)、Kr (Fr)、Kam(Fr)、およびKs (Fr)は、それぞれ補正ゲインであり、C(Fr)は補正定数である。
【0035】
そして、次のステップS50にて、前席エアコンユニット1の内外気モードを、上記TAO(Fr)と、予めROMに記憶された図5のマップとに基づいて決定する。なお、図5のSWIは内外気切換ドア9の目標開度であり、SWI=100(%)のときに完全外気導入モード、SWI=0(%)のときに完全内気循環モードとなる。
【0036】
そして、次のステップS60にて、前席エアコンユニット1の吹出口モードを、上記TAO(Fr)と、予めROMに記憶された図6のマップとに基づいて決定する。
ここで、フェイスモード(FACE)とは、前席フェイス開口部17を介して前席乗員の上半身に向けて風を吹き出すモードであり、バイレベルモード(B/L)とは、前席フェイス開口部17および前席フット開口部18の両方を介して、前席乗員の上半身と足元の両方に向けて風を吹き出すモードであり、フットモード(FOOT)とは、前席フット開口部18を介して前席乗員の足元に向けて風を吹き出すモードである。
【0037】
そして、次のステップS70にて、前席エアコンユニット1のブロワモータ49に印加する前席ブロワ電圧を、上記TAO(Fr)と、予めROMに記憶された図7のマップとに基づいて決定する。
そして、次のステップS80にて、予めROMに記憶された下記数式2に基づいて、後席側の必要吹出温度TAO(Rr)を算出する。
【0038】
【数2】
TAO(Rr)=Kset (Rr)×Tset (Rr)−Kr (Rr)×Tr (Rr)−Kam(Rr)×Tam−Ks (Rr)×Ts +C(Rr)+f(Rr) (℃)
なお、上記Kset (Rr)、Kr (Rr)、Kam(Rr)、およびKs (Rr)は、それぞれ補正ゲインであり、C(Rr)は補正定数である。また、f(Rr)は、前席から後席への熱移動(温度干渉)を打ち消すための補正項であり、例えば、定数αを用いて、下記数式3のように表される。
【0039】
【数3】
f(Rr)=α×(Tset (Fr)−Tset (Rr))
そして、次のステップS90にて、後席クーラユニット2と後席ヒータユニット3とによる後席吹出口モードを、上記TAO(Rr)と、予めROMに記憶された図8のマップとに基づいて決定する。
【0040】
ここで、後席フェイスモード(FACE(Rr))とは、後席クーラユニット2のみが作動するモードで、後席バイレベルモード(B/L(Rr))とは、後席クーラユニット2と後席ヒータユニット3の両方が同時に作動するモードで、後席フットモード(FOOT(Rr))とは、後席ヒータユニット3のみが作動するモードである。
【0041】
そして、次のステップS100にて、後席クーラユニット2における必要吹出温度TAOC(Rr)と、後席ヒータユニット3における必要吹出温度TAOH(Rr)を算出する。
具体的には、後席フェイスモード時は、後席クーラユニット2のみが作動するときなので、上記TAOC(Rr)を、予めROMに記憶された下記数式4に基づいて算出する。また、後席バイレベルモード時は、両ユニット2、3が同時に作動するときなので、上記TAOC(Rr)、TAOH(Rr)を、予めROMに記憶された下記数式5、6に基づいて算出する。また、後席フットモード時は、後席ヒータユニット3のみが作動するときなので、上記TAOH(Rr)を、予めROMに記憶された下記数式7に基づいて算出する。
【0042】
【数4】
TAOC(Rr)=TAO(Rr) (℃)
【0043】
【数5】
TAOC(Rr)=TAO(Rr)−TA (℃)
【0044】
【数6】
TAOH(Rr)=TAO(Rr)+TA (℃)
【0045】
【数7】
TAOH(Rr)=TAO(Rr) (℃)
このように、後席バイレベルモード時に、TAOC(Rr)とTAOH(Rr)とに温度差を持たせているのは、後席への吹出風に上下温度差を持たせて、後席乗員の頭寒足熱を実現するためである。なお、上記TAは所定温度であり、本実施形態では10(℃)としている。
【0046】
そして、次のステップS110に移ると、図9、10のサブルーチンがコールされ、後席クーラユニット2のブロワモータ50に印加する後席クーラブロワ電圧BLWC(Rr)、および後席ヒータユニット3のブロワモータ51に印加する後席ヒータブロワ電圧BLWH(Rr)が決定される。以下、この図9、10の処理について説明する。
【0047】
ステップS1000では、上記ステップS90にて決定された後席吹出口モードに応じて分岐を行う。ここで、後席フェイスモードのときは、ステップS1010にてBLWH(Rr)=0とする。そして、次のステップS1020にて、上記TAO(Rr)と、予めROMに記憶された図11の実線のマップとに基づいてBLWC(Rr)を算出する。
【0048】
また、ステップS1000にて後席バイレベルモードと判定されたときは、ステップS1030にて、上記TAO(Rr)と、予めROMに記憶された図12の破線のマップとに基づいてBLWH(Rr)を算出し、次のステップS1040にて、上記TAO(Rr)と図11の破線のマップとに基づいてBLWC(Rr)を算出する。その後、ステップS1070の処理に移る。
【0049】
また、ステップS1000にて後席フットモードと判定されたときは、ステップS1050にて、上記TAO(Rr)と図12の実線のマップとに基づいてBLWH(Rr)を算出する。そして、次のステップS1060にて、BLWC(Rr)=0とする。
ここで、図11、12に示すように、後席バイレベルモード時のブロワ電圧BLWC(Rr)、BLWH(Rr)が、後席フェイスモード時のブロワ電圧BLWC(Rr)、後席フットモード時のブロワ電圧BLWH(Rr)に比べて小さいのは、後席フェイスモード時または後席フットモード時での風量を、後席バイレベルモード時には2つのユニット2、3で分配するためである。
【0050】
そして、ステップS1070では、TAO(Rr)が所定温度T1(本実施形態では40(℃))以上か否かで、車室内を急速暖房するときか否かを判定する。ここでNOと判定されたときは、図10のステップS1140にジャンプし、YESと判定されたときは、急速暖房を行うときなので、次のステップS1080の判定を行う。
【0051】
このステップS1080では、水温センサ40による検出水温Tw が第1所定水温Tw2(本実施形態では65(℃))以下か否かで、ウォームアップ制御を行う必要があるか否かを判定する。このウォームアップ制御自体は周知のものである。ここでNOと判定されたときは、図10のステップS1140にジャンプし、YESと判定されたときはウォームアップ制御を行う必要があるときなので、次のステップS1090の判定を行う。
【0052】
このステップS1090では、上記検出水温Tw が第2所定水温Tw1(本実施形態では35(℃))以下か否かで、後席ヒータコア30の空気加熱能力が所定能力以下か否かを判定する。ここでYESと判定されたときは、上記空気加熱能力が所定能力以下であり、送風停止条件が成立したときである。このときは、送風を行うとストーブ比が低下し、かえって後席乗員に冷風感を与えてしまうので、ステップS1100にて、ブロワ電圧BLWC(Rr)、BLWH(Rr)をともに0とする。
【0053】
このステップS1100の処理が本実施形態の要部である。
また、ステップS1090にてNOと判定されたときは、ステップS1110にて、水温に基づく後席ヒータブロワ電圧BLWHW(Rr)、後席クーラブロワ電圧BLWCW(Rr)を、上記検出水温Tw と、予めROMに記憶された図13、14のマップとに基づいて算出する。
【0054】
ここで、この図13、14のマップは、後席ヒータユニット3のファン29と後席クーラユニット2のファン23を、それぞれ図13、14のマップで求まるブロワ電圧にて制御したときに、そのときの検出水温Tw に関係なく、後席クーラユニット2からの吹出風量と後席ヒータユニット3からの吹出風量との割合が常に同じとなるように設定されている。
【0055】
また、後席ヒータユニット3のファン29の特性と、後席クーラユニット2のファン23の特性は、それぞれ異なるので、それに応じて、図13のマップと図14のマップも異なるものとしている。
そして、次のステップS1120では、後席ヒータブロワ電圧BLWH(Rr)を、図12から算出されたBLWH(Rr)と、図13から算出されたBLWHW(Rr)とのうちの小さい方とする。また、次のステップS1130では、後席クーラブロワ電圧BLWC(Rr)を、図11から算出されたBLWC(Rr)と、図14から算出されたBLWCW(Rr)とのうちの小さい方とする。
【0056】
そして、図10のステップS1140では、TAO(Rr)が所定温度T2以下かで、クールダウン制御を行う必要があるか否かを判定する。ここでYESと判定されたときは、すぐに後席クーラユニット2のファン23を作動させると、熱風や異臭の混ざった風が車室内に吹き出されてしまうので、このときにはとりあえず電磁弁25を開けて後席蒸発器24を作動させ、かつ所定時間t1はファン23を停止させ、その後、徐々にファン23の回転数を上げるクールダウン制御を行う。なお、このクールダウン制御自体は周知のものである。
【0057】
具体的には、まずステップS1150にて、後席クーラユニット2が停止状態から作動状態への切換時か否かを判定する。このステップS1150でYESと判定されるときとしては、図9のステップS1090でYESと判定される状態からNOと判定される状態に切り換わったときがある。
そして、ステップS1150にてYESと判定されたときは、ステップS1160にてタイマをクリアし、ステップS1170にて、後席クーラブロワ電圧BLWC′(Rr)を0にする。その後、ステップS1210に移る。
【0058】
一方、ステップS1150にてNOと判定されたときは、ステップS1180にて、上記タイマをカウントアップし、次のステップS1190にて、後席クーラブロワ電圧BLWC′(Rr)を、上記タイマ時間と、予めROMに記憶された図15のマップとに基づいて算出する。その後、ステップS1210に移る。
ここで、図15のマップは、タイマ時間が0〜t1 のときはBLWC′(Rr)=0とし、t1 〜t2 のときはBLWC′(Rr)=V2 (図14のV2 と同じ)とし、t2 〜t3 のときは、タイマ時間の経過に応じてBLWC′(Rr)が徐々に上昇するように設定してある。なお、本実施形態では、t1 =3(秒)、t2 =5(秒)、t3 =10(秒)としている。
【0059】
また、ステップS1140にてNOと判定されたときは、ステップS1200にて、後席クーラブロワ電圧BLWC′(Rr)を最高値Vmax にセットした後、ステップS1210に移る。
ステップS1210では、後席クーラブロワ電圧BLWC(Rr)を、図9のステップS1020、S1040、S1060、S1100、S1130のうちのいずれかで算出したBLWC(Rr)と、図10のステップS1170、S1190、S1200のいずれかで算出したBLWC′(Rr)とのうちの小さい方とする。その後、このサブルーチンを抜ける。
【0060】
このサブルーチンを抜けると、図4のステップS120に移り、後席クーラユニット2からの吹出温度を制御する。具体的には、まず上記数式4または数式5にて算出したTAOC(Rr)と、予めROMに記憶された図16のマップとに基づいて、目標蒸発器温度TEO(Rr)を決定する。
ここで、図16のマップは、TAO(Rr)≦Te1(本実施形態では0)(℃)のときはTEO(Rr)=Te1(℃)で一定としている。これは、後席蒸発器24のフロスト防止のためである。
【0061】
また、Te1≦TAO(Rr)≦Te2(本実施形態では15)(℃)のときは、TEO(Rr)=TAO(Rc)(℃)としている。また、TAO(Rc)≧Te2(℃)のときは、TEO(Rr)=Te2(℃)で一定としている。これは、Te2(℃)以上の風を後席蒸発器24にて作ると、この蒸発器24から異臭が発生する恐れがあるためである。
【0062】
更に、図4のステップS120では、後席蒸発器温度センサ39が検出した後席蒸発器温度Te (Rr)が、上記目標蒸発器後温度TEO(Rr)となるように、予めROMに記憶された図17のマップに基づいて電磁弁25(図2(b))をオンオフ制御することによって、TAOC(Rr)の吹出温度を得る。この制御は周知のものである。
【0063】
そして、次のステップS130にて、エアミックスドア15、32の各目標開度θ(Fr)、θ(Rr)を、予めROMに記憶された下記数式8、9に基づいて決定する。
【0064】
【数8】
θ(Fr)=100×(TAO(Fr)−Te (Fr))/(Tw −Te (Fr)) (%)
【0065】
【数9】
θ(Rr)=100×(TAOH(Rr)−Tin(Rr))/(Tw −Tin(Rr)) (%)
ここで、Te (Fr)は前席蒸発器温度センサ38の検出値、Tin(Rr)は吸込温度センサ41の検出値である。
そして、次のステップS140にて、上記ステップS50〜S70、S90、S110、S130にて決定した各モードが得られるように、各アクチュエータへ制御信号を出力する。
【0066】
そして、次のステップS150にて、所定の制御周期時間τが経過したか否かを判定し、YESの場合はステップS20に戻り、NOの場合は制御周期時間τの経過を待つ。
次に、本実施形態の作用、効果を説明する。
(1)まず▲1▼後席クーラユニット2と後席ヒータユニット3の両方を同時に作動させる後席バイレベルモード時に、▲2▼車室内急速暖房を行い(TAO(Rr)>T1)、かつヒータコア30の空気加熱能力が所定能力以下(Tw <Tw1)となる送風停止条件が成立し、▲3▼かつクールダウン制御を行う必要がないとき(TAO(Rr)≧T2)の作用、効果を説明する。
【0067】
このときは、図9のステップS1100にてBLWH(Rr)=0にセットされ、後席ヒータユニット3からの冷風吹出が防止される。それと同時に、このときステップS1100にてBLWC(Rr)=0にセットされるので、後席クーラユニット2からの送風を停止する送風停止制御が行われる。従って、両ユニット2、3の両方から風を吹き出して後席乗員の頭寒足熱を実現したいときに、クーラユニット2からのみ冷風が吹き出されて後席乗員に冷風感を与えてしまう、といった問題を解決することができる。
【0068】
(2)次に、上記送風停止制御を行っている間に水温Tw ≧Tw1となった場合の作用、効果を説明する。
このときは、ステップS1110にて、図13、図14に基づいて後席ヒータブロワ電圧BLWHW(Rr)、後席クーラブロワ電圧BLWCW(Rr)が算出される。ここで、水温Tw ≧Tw1となった直後は、図13、図14に基づいて算出されるBLWHW(Rr)、BLWCW(Rr)の方が、図12、11の破線に基づいて算出されるBLWH(Rr)、BLWC(Rr)よりも小さい。
【0069】
従って、ステップS1120にて、図13、図14のBLWHW(Rr)、BLWCW(Rr)が、最終的な後席ヒータブロワ電圧BLWH(Rr)、後席クーラブロワ電圧BLWC(Rr)として算出される。その結果、水温の上昇に応じて、ファン29の回転数が徐々に上昇し、後席ヒータユニット3から徐々に温風が吹き出されるとともに、ファン23の回転数が徐々に上昇し、後席クーラユニット2から徐々に冷風が吹き出される。
【0070】
ここで、図13、図14のマップは、上述した考え方で設定されているので、水温Tw ≧Tw1となった後は、クーラユニット2からの冷風量とヒータユニット3からの温風量との割合が同じのまま、水温の上昇に応じて上記各風量が徐々に上昇していく。
このように、水温Tw ≧Tw1となった後は、上記各風量が急激に増加するのではなく、徐々に上昇していくので、乗員に違和感を与えることはない。
【0071】
また、水温Tw ≧Tw1となった後は、上記のように、上記風量割合を同じとしたまま各風量を上昇させるので、常に、後席乗員の快適な頭寒足熱を実現することができる。
(3)次に、▲1▼後席クーラユニット2と後席ヒータユニット3の両方を同時に作動させる後席バイレベルモード時に、▲2▼車室内急速暖房を行い(TAO(Rr)>T1)、かつヒータコア30の空気加熱能力が所定能力以下(Tw <Tw1)となる送風停止条件が成立し、▲3▼かつクールダウン制御を行う必要があるとき(TAO(Rr)<T2)の作用、効果を説明する。
【0072】
このときも、上記(1)のときと同様に、後席ヒータユニット3からの冷風吹出が防止されるとともに、後席クーラユニット2からの送風を停止する送風停止制御が行われるので、両ユニット2、3の両方から風を吹き出して後席乗員の頭寒足熱を実現したいときに、クーラユニット2からのみ冷風が吹き出されて後席乗員に冷風感を与えてしまう、といった問題を解決することができる。
【0073】
(4)次に、上記送風停止制御を行っている間に水温Tw ≧Tw1となった場合の作用、効果を説明する。
このときは、ステップS1110にて、図13に基づいて後席ヒータブロワ電圧BLWHW(Rr)が算出され、ステップS1130にて、このBLWHW(Rr)が最終的な後席ヒータブロワ電圧BLWH(Rr)として算出されるので、後席ヒータユニット3のファン29の回転数は、水温の上昇に応じて徐々に上昇し、後席ヒータユニット3からは徐々に温風が吹き出される。
【0074】
一方、クーラユニット2については、水温Tw ≧Tw1となった直後は、図10のステップS1150にてYESと判定され、ステップS1170にて後席クーラブロワ電圧BLWC′(Rr)=0にセットされ、ステップS1210にて、最終的な後席クーラブロワ電圧BLWC(Rr)が上記BLWC′(Rr)(=0)として算出されるので、クーラユニット2のファン23は停止したままとなる。このとき、後席蒸発器24が作動状態となる。
【0075】
その後、再び図9、10のサブルーチンがコールされたとき、ステップS1150ではNOと判定され、ステップS1180にてタイマをカウントアップし、ステップS1190にて、図15に基づいてBLWC′(Rr)が算出される。ここで、タイマ時間が0〜t1 のときはBLWC′(Rr)=0であるため、タイマ時間が0〜t1 の間は、ステップS1210にて、最終的な後席クーラブロワ電圧BLWC(Rr)が0として算出され、クーラユニット2のファン23は停止したままとなる。
【0076】
そして、タイマ時間がt1 を経過した後においては、t1 〜t2 の間は、ステップS1190にてBLWC′(Rr)=V2 として算出され、しかもこのV2 が、図9のステップS1130にて図14に基づいて算出されるBLWC(Rr)よりも小さいため、ステップS1210にて、最終的な後席クーラブロワ電圧BLWC(Rr)がV2 として算出される。そして、このBLWC(Rr)(=V2 )に基づいてファン23の回転数が制御され、クーラユニット2から冷風が吹き出される。
【0077】
そして、タイマ時間がt2 を経過した後においては、しばらくの間は(例えば図15のt3 までの間)は、図10のステップS1190にて図15に基づいて算出されるBLWC′(Rr)の方が、図9のステップS1130にて図14に基づいて算出されるBLWC(Rr)よりも小さく、図10のステップS1210では、BLWC′(Rr)が最終的なブロワ電圧BLWC(Rr)として算出される。
【0078】
しかし、図15のt3 を越えると、図10のステップS1190にて図15に基づいて算出されるBLWC′(Rr)よりも、図9のステップS1130にて図14に基づいて算出されるBLWC(Rr)の方が小さくなり、図10のステップS1210では、ステップS1130で算出されたBLWC(Rr)が最終的なブロワ電圧BLWC(Rr)として算出される。
【0079】
従って、図15のt3 を越えた後は、上記(2)のときと同様に、クーラユニット2からの冷風量とヒータユニット3からの温風量との割合が同じのまま、水温の上昇に応じて上記各風量が徐々に上昇していく。
このように、水温Tw ≧Tw1となって、ヒータユニット3のファン29が作動し始めるときに、すぐに、図14から求まるBLWCW(Rr)に基づいてクーラユニット2のファン23を作動させるのではなく、一旦、ファン23を所定時間停止させた状態で後席蒸発器24のみを作動させるクールダウン制御を行い、その後にファン23の回転数を徐々に上げていくので、水温Tw ≧Tw1となった後にファン23の作動させるときに、クーラユニット2から熱風や異臭の混ざった風を車室内に吹き出す、といった問題も防止できる。
【0080】
(他の実施形態)
上記実施形態では、後席クーラユニット2と後席ヒータユニット3とを備えたものにおいて、請求項1記載の発明でいう送風停止制御を行う場合を説明したが、前席乗員の上半身を冷房するために前席クーラユニットを設け、前席乗員の足元を暖房するために前席ヒータユニットを設けた場合には、これらの前席クーラユニット、前席ヒータユニットを備えたものにおいて、上記送風停止制御を行うようにしても良い。
【0081】
また、上記実施形態では、ウォームアップ制御の終了後、クールダウン制御を行うようにしたが、クールダウン制御を行わず、ウォームアップ制御の終了後、すぐにクーラユニットのファンの回転数を徐々に上げていっても良い。
また、上記実施形態では、水温の上昇に伴って風量を徐々に増加させるようにしたが、タイマによって所定割合で増加するようにしても良いし、外気温度に応じてこのタイマ時間を変えるようにしても良い。
【0082】
また、上記実施形態では、後席ヒータユニット3を、エアミックスドア32の開度を調節して吹出風温度を調節する、いわゆるエアミックスタイプのものとしたが、後席ヒータコア30内へ流れる温水の流量または温度を調節して吹出風温度を調節する、いわゆるリヒートタイプのものとしても良い。
また、上記実施形態では、請求項1記載の発明でいう加熱用熱交換器を、エンジン冷却水を熱源とする後席ヒータコア30で構成したが、ヒートポンプ式冷凍サイクルの凝縮器で構成しても良いし、電気を熱源とする熱交換器(例えばヒータ)で構成しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施形態の各ユニットの車両内での搭載位置を示す概略図である。
【図2】(a)は上記実施形態の前席エアコンユニット1の概略図、(b)は上記実施形態の後席クーラユニット2の概略図、(c)は上記実施形態の後席ヒータユニット3の概略図である。
【図3】上記実施形態の制御系のブロック図である。
【図4】上記実施形態のマイクロコンピュータによる制御処理のフローチャートである。
【図5】上記実施形態の前席側の内外気モードについてのマップである。
【図6】上記実施形態の前席側の吹出口モードについてのマップである。
【図7】上記実施形態の前席ブロワ電圧についてのマップである。
【図8】上記実施形態の後席吹出口モードについてのマップである。
【図9】図4のステップS110の詳細を示すフローチャートである。
【図10】図4のステップS110の詳細を示すフローチャートである。
【図11】上記実施形態のTAO(Rr)に関する後席クーラブロワ電圧BLWC(Rr)についてのマップである。
【図12】上記実施形態のTAO(Rr)に関する後席ヒータブロワ電圧BLWH(Rr)についてのマップである。
【図13】上記実施形態の水温Tw に関する後席ヒータブロワ電圧BLWHW(Rr)についてのマップである。
【図14】上記実施形態の水温Tw に関する後席クーラブロワ電圧BLWCW(Rr)についてのマップである。
【図15】上記実施形態のタイマ時間に関する後席クーラブロワ電圧BLWC′(Rr)についてのマップである。
【図16】上記実施形態の後席クーラユニット2の目標蒸発器温度TEO(Rr)についてのマップである。
【図17】上記実施形態の電磁弁25のオンオフに関するマップである。
【符号の説明】
1…前席エアコンユニット、2…後席クーラユニット、3…後席ヒータユニット23…ファン(第1送風手段)、24…後席蒸発器(冷却用熱交換器)、
29…ファン(第2送風手段)、30…後席ヒータコア(加熱用熱交換器)。

Claims (5)

  1. 空気流を発生する第1送風手段(23)、およびこの第1送風手段(23)による空気を冷却する冷却用熱交換器(24)を有するクーラユニット(2)と、
    空気流を発生する第2送風手段(29)、およびこの第2送風手段(29)による空気を加熱する加熱用熱交換器(30)を有するヒータユニット(3)とを備え、
    前記クーラユニット(2)にて作り出された冷風を車室内乗員の上半身に向けて吹き出し、前記ヒータユニット(3)にて作り出された温風を前記乗員の足元に向けて吹き出すように構成され、
    車室内を急速暖房するときで、かつ前記加熱用熱交換器(30)の空気加熱能力が所定能力以下となる送風停止条件が成立したときには、前記第2送風手段(29)を停止し、前記送風停止条件の成立後に前記空気加熱能力が前記所定能力以上となったときには、前記空気加熱能力の上昇に応じて、前記第2送風手段(29)の送風能力を徐々に増加させる車両用空調装置において、
    前記クーラユニット(2)と前記ヒータユニット(3)の両方を同時に作動させるときに、前記送風停止条件が成立したときには、前記第1送風手段(23)を停止する送風停止制御を行うことを特徴とする車両用空調装置。
  2. 前記送風停止制御を行っている間に前記空気加熱能力が前記所定能力以上となったとき、前記空気加熱能力の上昇に応じて、前記第1送風手段(23)の送風能力を徐々に増加させることを特徴とする請求項1記載の車両用空調装置。
  3. 前記クーラユニット(2)からの吹出風量と前記ヒータユニット(3)からの吹出風量との割合が同じになるようにして、前記第1送風手段(23)の送風能力と前記第2送風手段(29)の送風能力とを徐々に増加させることを特徴とする請求項2記載の車両用空調装置。
  4. 前記送風停止制御を行っている間に前記空気加熱能力が前記所定能力以上となったとき、このときから所定時間は前記送風停止制御を継続するとともに、前記冷却用熱交換器(24)を作動させ、前記所定時間の経過後に、前記第1送風手段(23)の送風能力を徐々に増加させることを特徴とする請求項1記載の車両用空調装置。
  5. 前記所定時間の経過後に、前記クーラユニット(2)からの吹出風量と前記ヒータユニット(3)からの吹出風量との割合が同じになるようにして、前記第1送風手段(23)の送風能力と前記第2送風手段(29)の送風能力とを徐々に増加させることを特徴とする請求項4記載の車両用空調装置。
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