JP3810341B2 - 静電チャック - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体製造工程において、半導体ウエハ(以下、ウエハと称す)に微細加工を施すエッチング工程や薄膜を形成するための成膜工程、フォトレジスト膜を露光する露光処理工程等において、ウエハを保持する静電チャックに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、半導体製造工程において、ウエハに微細加工を施すためのエッチング工程や、薄膜を形成するための成膜工程、又はフォトレジスト膜を露光するための露光処理工程等において、静電気的にウエハを保持する静電チャックが使用されている。
【0003】
この静電チャックは、図7に示す板状板状セラミックス体1の上面に吸着用電極3を備え、該吸着用電極3を覆うように絶縁層4が形成され、該絶縁層4の上面がウェハを載せる吸着面4aとなている。
【0004】
吸着面4aにウエハWを載せ、吸着用電極3とウエハWとの間に電圧を印加すると、誘電分極によるクーロン力やジョンソン・ラーベック力等の静電気力を発現させてウエハWを吸着面4aに吸着保持するものである。
【0005】
ここで、クーロン力は、絶縁層4を構成する材質の体積固有抵抗値が1013Ω・mより大きいと大きな吸着力を発生し、この吸着力は絶縁層4を構成する材質の誘電率や絶縁層4の厚みに依存する。それに対して、ジョンソン・ラーベック力は、絶縁層4を構成する材質の体積固有抵抗値が1010Ω・mより小さいと大きな吸着力を発生する。従って、絶縁層4の体積固有抵抗値が1013Ω・mより大きい時の吸着力はクーロン力により吸着され、絶縁層4の体積固有抵抗値が小さくなるにしたがってジョンソン・ラーベック力が発現し、絶縁層4の体積固有抵抗値が1010Ω・m以下になるとクーロン力より大きなジョンソン・ラーベック力が発現することが知られている。
【0006】
上記の静電チャックとしては、吸着用電極3の上に窒化アルミニウムなどからなる絶縁層4を形成した特開平11−54603号公報に開示された静電チャックがある。
【0007】
また、近年、半導体集積回路の配線は、微細化し集積度が向上している。そして、この様な半導体集積回路を製造する上で、ウエハを吸着し固定する静電チャックには、工程中の温度変化に対して寸法変動の小さいことが望まれるようになってきた。
【0008】
特に、露光工程では1℃の温度変化によって発生する静電チャックの僅かな寸法変化が、半導体集積回路の製造歩留まりを低下させる。そこで、吸着面を備えた静電チャックは低熱膨張材料であることが望まれている。
【0009】
更に、露光工程では配線パターンの露光を複数回に分けて施すことから、ウエハの位置精度をナノメーターレベルで制御することが必要とされてきた。そのため、温度を出来る限り一定としているが、静電チャックの熱膨張による寸法変化をより小さくする必要が出てきた。
【0010】
また、露光の際には静電チャックを動かしてウェハ上の各チップ毎に露光するため、静電チャックの移動加速度に耐えうる大きな吸着力が望まれる。また、ウェハと露光のビームがミクロ的に見て略垂直でないとナノメーターレベルの制御ができないとの問題があり、ウェハを静電チャックに倣わせ平坦化する必要があり、静電チャックの吸着面内で均一な大きな吸着力が要求される。
【0011】
上記静電チャックを構成するセラミックス材料としてコージライトがある。この材料は代表的な低熱膨張材料であり、特公平6−97675号公報には、静電チャックの基体にコージライトを使用する事が開示されている。すなわち、図7に示すように、コージライトなどのセラミックスからなる基体22の上に吸着用電極23を形成し、その上にアルミナを主体とする絶縁層24を設けた静電チャックを構成している。
【0012】
更に、特開2001−313332号公報では、10〜40℃の熱膨張係数が1.0×10-6/℃以下と小さいコージライトからなる絶縁層24と同じコージライトからなる板状セラミックス体22とに吸着用電極23を埋設した静電チャックが開示されている。
【0013】
また、特開平4−49879号公報には、板状セラミックス体2の主面に吸着用電極3を形成し、吸着用電極3を覆うように全面に絶縁層4を形成しており、スパッタ、イオンプレーティング、真空蒸着で絶縁層4を形成する方法がとられていた。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
特公平6−97675号公報や特開平4−49879号公報のように板状セラミックス体22の主面に形成した吸着用電極23を覆うように全面に絶縁層4を成膜した構成で、板状セラミックス体22の直径が200mmや300mmと大きくなると、板状セラミックス体22と絶縁層の熱膨張係数の違いから、板状セラミックス体22と絶縁層24の間には応力が発生する。特に、絶縁層24の成膜時の温度と静電チャック21の使用温度とが大きく異なると、板状セラミックス体22と絶縁層24の間に大きな応力が発生する。そこで、僅かな温度変化で吸着面が変形し平坦度が大きくなる虞があった。
【0015】
また、特開2001−313332号公報のようにセラミックス焼結体であるコージライトの中に吸着用電極を埋設した静電チャックチャックでは、セラミックス焼結体の熱膨張係数が小さいことから温度変化に対する変形が小さく好ましいが、金属としては熱膨張係数の小さいタングステンやモリブデン等からなる吸着用電極をコージライトに埋設しても、セラミックス焼結体と吸着用電極の熱膨張係数の違いから、一体に焼成したときにセラミックス焼結体が変形したりする問題があった。セラミックス焼結体が変形すと、埋設した吸着用電極もセラミックス焼結体の変形と共に変形し、吸着面を形成するためセラミックス焼結体の表面を平坦に機械加工すると、絶縁層の厚みが不均一となり、吸着面内で吸着力が不均一となるとの問題が発生する。
【0016】
上記の吸着力の不均一によりウェハを均一な力で吸着することができないことからウェハを平坦に固定できない虞があった。ウェハが平坦に固定されないと、ウェハ上のフォトレジストに描画する際にパターンに歪みを発生させることになる。そこで、ウェハ上に作製したデバイスの歩留まりを低下する虞があった。
【0017】
一方、絶縁層24としてコージライトを用いることも考えられるが、コージライトはアルミナ、マグネシア、シリカの複雑な構造であるため、スパッタ等の成膜でコージライトのターゲットを作ってもアルミナ、マグネシア、シリカの重量や結合力が違うため均一なコージライト膜を作製できなかった。また、CVD法でもコージライト膜を作ることは技術的に困難であった。
【0018】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明は上記課題に鑑み、板状セラミック体の一方の主面に吸着用電極を設け、該吸着用電極の上に絶縁層を備え、該絶縁層の上面をウェハを載せる吸着面とした静電チャックにおいて、上記絶縁層が複数に分割されているとともに上記絶縁層で覆われていない上記吸着用電極の表面に有機系の絶縁性被覆層を備えたことを特徴とする。
【0019】
また、前記の絶縁層の最も大きな径の長さが、前記板状セラミックス体の最大径の1/2より小さいことを特徴とする。
【0020】
更に、吸着用電極が薄膜であることを特徴とする。特に、上記板状セラミックス体がコージライトからなることを特徴とするか、上記板状セラミックス体がコージライトからなり、上記絶縁層がアルミナからなることを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明の静電チャック1について以下に説明する。
【0022】
図1は本発明の静電チャック1の一例を示し、図1(a)は本発明の静電チャックの上面図であり、図1(b)はT-T線断面図を示す。
【0023】
板状セラミックス体2の上面に吸着用電極3が形成され、吸着用電極3に接続した給電端子6が板状セラミックス体2の給電端子孔11を通し接続されている。吸着用電極3の上面には、分割された複数の絶縁層4が形成されている。そして、絶縁層4の上面をウェハWを載せる吸着面4aとしている。板状セラミックス体2にはウェハWを上下に上げ下げするリフトピンを通すリフトピン穴5が設けられている。
【0024】
そして、吸着面4aの上にウェハWを載せ、給電端子6とウェハWの間に500V程の直流電圧を印加すると吸着用電極3とウェハWの間に静電吸着力を発現させ、ウェハWを吸着することができる。
【0025】
本発明の静電チャック1は複数に分割された絶縁層4を備えることから、静電チャック1の温度が変化しても、板状セラミックス体2と絶縁層4の熱膨張差により発生する応力を緩和することができる。分割された絶縁層4の大きさは、絶縁層4の最も大きい径の長さLが板状セラミックス体2の最大径Dの1/2より小さいと、板状セラミックス体2と絶縁層4の間に働く応力を大きく緩和できる。板状セラミックス体2の一方の主面の平坦度を精度良く加工し、その上に吸着用電極3を形成し、更にその上に分割した絶縁層4を形成しても絶縁層4により前記主面の平坦度を変えることなく、均一な厚みで絶縁層4を形成できる。従って、吸着面4aのあらゆる場所で吸着力が一定となり、ウェハWを吸着面に倣って平坦に強固に固定できる。
【0026】
分割された絶縁層4の最も大きい径の長さLを板状セラミックス体2の最大径Dの1/2より小さくすると、絶縁層4内部の最大応力も半分に軽減される。更にLを小さくすることにより絶縁層4内部の応力を小さくすることができる。望ましくは、分割された絶縁層4の最も大きな径の長さLが板状セラミックス体2の最大径Dの1/4以下、更に好ましくは1/10以下にした方がよい。
【0027】
尚、分割された絶縁層4の最も大きい径の長さLが0.1mmを下回ると、その絶縁層4の上面に形成した吸着面にエッジが生じやすくなり、ウェハWを載せた際に、ウェハWを削りパーティクルを発生する虞がある。分割された絶縁層4の最も大きい径の長さLは、更に好ましくは1mm以上である。
【0028】
また、上記の絶縁層4の上面を吸着面4aとするが、板状セラミックス体2の他方の主面の面積に対する、吸着面4aの総面積の比率が10%以下ではウェハWを吸着する吸着力が小さく、ウェハを吸着面4aに平坦に吸着できない虞がある。また、吸着面4aの総面積の比率が95%を越えると、絶縁層4の最も大きい径の長さLを板状セラミックス体2の最大径Dの1/2より小さくすることが難しくなる。従って、板状セラミックス体2の他方の主面の面積に対し、吸着面4aや絶縁層4の面積は10〜95%が好ましく、更に好ましくは20〜80%である。
【0029】
絶縁層4を分割した形状は、図1(a)のように四角形のブロック状に分割したものに限らず、図2(a)に示すように、同心円と放射状を組み合わせた形状としたり、図2(b)のように絶縁層4を複数の円形としたものなどがある。
【0030】
但し、絶縁層4の分割による効果の大きさは、絶縁層4内の最大長さLに関係することから、同心円状のリング形状では効果は小さい。
【0031】
また、図3に示すように吸着用電極3とウェハW間で放電し難いように吸着用電極3が絶縁層4で覆われていない表面は、絶縁性の樹脂からなる絶縁性被覆層8を備えることが好ましい。この絶縁性被覆層8としては、シリコン樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、テフロン等が好ましい。この絶縁性被覆層8を吸着用電極3の絶縁層4以外の表面に被覆すると吸着用電極3とウェハWの間の絶縁抵抗を高めるだけでなく、静電チャック1を取り付けた装置の雰囲気ガスによる吸着用電極3の腐食を防止することができる。
【0032】
また、絶縁層4にボイド等がある場合はボイドに樹脂を含浸させて絶縁を確保する方法もある。
【0033】
更に、ウェハWと吸着用電極3の距離を離したり、吸着面4aに深い溝を形成したいときは、図4のように予め板状セラミックス体2に凹部7を設け、その上に吸着用電極3を備えるとともに、凹部7間の凸部に絶縁層4を設ければよい。
【0034】
また、静電チャック1の吸着面4aとウェハWとの熱伝達を高めるため、ウェハW裏面に熱伝達を向上させるガスを流すのであれば、図5のように予め板状セラミックス体2の外周にシール部9を設けてその部分でガスをシールすればよい。
【0035】
また、図6のように個々の吸着用電極3を分割し、個々の吸着電極3の全面を覆うように絶縁層4を形成して、ウェハWと吸着用電極3の間の放電を防止することができる。この場合、板状セラミックス体2中に内部電極12やビアホール10を埋設し吸着用電極3と給電端子6を接続することもできる。
【0036】
次に本発明の静電チャック1の製造方法について述べる。
【0037】
板状セラミックス体2の材質はアルミナ、コージライト、窒化アルミニウム、窒化珪素、炭化珪素、YAG(イットリヤアルミナガーネット)等を主成分とするセラミックスが挙げられるが、ユーザーニーズに合わせて板状セラミックス体2の材質を選定すればよい。例えば、露光装置用としては、低熱膨張の材料が望まれるため板状セラミックス体2としてコージライトが選定される。また、熱プロセスで冷却・加熱などの熱伝導特性が必要の場合は、窒化アルミニウムや炭化珪素などの高熱伝導材料を選定すればよい。また、加熱する場合にヒーターが必要であれば、板状セラミックス体2にヒーターを内蔵しても構わない。
【0038】
板状セラミックス体1としてコージライトを主成分としたセラミックスで作製する製造方法を述べる。粒径5μm以下のコージライト粉末に、平均粒径が3μm以下の希土類元素酸化物粉末を1〜20質量%、好適には5〜15質量%、さらに好適には8〜12質量%の割合で添加することが良い。添加剤を加えないコージライト100質量%でも、緻密化が可能であるが、焼成温度が高く、焼成可能温度領域が±5℃と非常に狭いために緻密化した材料を安定に作製することが難しい。これに対して、希土類元素を1重量%以上含有すると、焼成時にコージライトの成分と反応して液層を生成することから、焼結性を高める効果があり、低温で焼成可能とすることができる共に、焼成可能温度領域を±25℃程度まで広げることが出来ることから、量産性を高めることができる。コージライト中に含有させる希土類元素としては、Y、Yb、Lu、Er、Ce、Nd、Sm等が挙げられる。これらの中でも安価に入手出来る点でY、Ybが好適である。
【0039】
なお、この希土類元素はコージライト結晶の粒界に存在するが、この希土類元素はRE23・SiO2またはRE23・2SiO2などのシリケート化合物結晶相として存在することが望ましい、これは、粒界相の結晶化により基体1の熱膨張係数を小さくするためである。
次に吸着用電極3について述べる。吸着用電極3の材質は板状セラミックス体2との密着性及び絶縁層4との密着性から選定しなければならない。アルミニウム、金、銀、銅、チタン、クロム、タングステン、モリブデンなど金属でも、窒化チタン、炭化チタン、窒化クロム、炭化タングステンなどの導電性を有する金属化合物でも構わない。吸着用電極3の厚みは板状セラミックス体2や絶縁層4と熱膨張が異なるため薄く形成するのが望ましい。厚くても3μm以下、望ましくは1μm以下、更に望ましくは0.2μm以下である。このような厚みとすることにより、吸着用電極3と板状セラミックス体2の熱膨張係数の違いによる変形や応力を緩和でき、絶縁層4と板状セラミックス体2の熱膨張係数の違いによる吸着面4aの反りや変形を防止できる。
【0040】
吸着用電極3は薄く成膜しなければならないことから、その製法はスパッタ法、CVD法、イオンプレーティング法などが好ましい。
【0041】
そして、吸着用電極3の上に形成する絶縁層4は、スパッタ法、CVD法、イオンプレーティング法などで形成することが好ましい。絶縁層4の材質としてはアルミナ、窒化アルミニウム、窒化珪素、アモルファスシリコン、YAGなどがある。絶縁層4の材質は、ユーザーニーズに合わせて選定すればよい。例えば、耐プラズマ性を要求される場合はアルミナやYAGなど耐プラズマ性に優れたものを選定すればよい。絶縁層4の厚みとしては吸着力を考えれば薄い方が好ましいが、耐電圧、加工等を考慮に入れると最低でも10μm以上が好ましい。
【0042】
また、絶縁層4の厚みが300μmを越えると、静電吸着力が小さ過ぎてウェハを平坦に吸着することが難しかった。
【0043】
絶縁層4を分割する方法は、吸着用電極3や板状セラミックス体1の一面に成膜した後に絶縁層をエッチングし分割するという方法もあるが、一面に成膜した時点で絶縁層内の応力が大きくなり絶縁層にクラックや剥離が生じてしまう可能性がある。そのため、予め成膜前に、分割する部分にメタルマスクやポリイミドテープなどの耐熱テープを貼って成膜する方法が好ましい。
【0044】
【実施例】
次に本発明の実施例について述べる。
【0045】
露光装置用として、板状セラミックス体2にコージライトを用いて、絶縁層4にアルミナを用いた例を示す。コージライトの室温付近の熱膨張係数は2x10-8/℃でアルミナの熱膨張係数は500x10-8/℃である。
【0046】
平均粒径が3μmのコージェライト粉末に対し、焼結助剤として平均粒径が1μmのYb23粉末を5%添加して、バインダー及び溶媒を添加して24時間混合乾燥したあと、98MPaの圧力にて金型により成形体を作製し生成形体を得た。その後、この生成形体を酸素雰囲気中で1400℃で焼成して焼結体を得た。得られた焼結体を研削研磨加工して、直径200mmで厚みが10mmの板状セラミックス体2を作製した。
【0047】
このコージライト製の板状セラミックス体2にイオンプレーティングにより0.2μm厚みのチタンを成膜して吸着用電極3を形成した。吸着用電極3が形成された板状セラミックス体2に所定の形状に型抜きされたポリイミドテープを貼ってマスキングを施し、そのマスキングされた板状セラミックス体2の表面にスパッタ法でアルミナ膜を100μmの厚み成膜した。そして、成膜後にマスキングテープを剥がして絶縁層を分割させ、アルミナ膜からなり絶縁層に含まれる最も大きい直線の長さLの異なる絶縁層を作製した。更に、絶縁層の上面を所定の面粗度、平面度に研磨に仕上げて複数の静電チャック1を試料No.1〜5として作製した。
【0048】
また、比較例として直径200mmで厚み10mmの上記同様のコージライト製の板状セラミックス体に吸着用電極を形成し、吸着用電極の全面を覆うようにアルミナ製絶縁層を成膜し試料No.6、7を作製した。
【0049】
作製した静電チャックを厳密に温度管理された雰囲気に設置し、雰囲気温度を1℃変え、吸着面の平坦度の変化を光学式の平面度測定器で測定した。平坦度の変化が0.1μm以下を合格とした。
結果は表1に示す。
【0050】
【表1】
Figure 0003810341
【0051】
本発明の静電チャック試料No.1〜5は、平坦度が0.1μm以下と優れた特性を示す事が分った。
【0052】
また、試料No.2〜5に示すように絶縁層に含まれる長さLを板状セラミックス体の外形Dの1/4以下とすると平坦度は0.05μm以下と更に優れていることがわかった。
【0053】
これに対し、試料No.6,7の従来の静電チャックは平坦度が0.1μm以上と大きく露光用の静電チャックとしては使えなかった。
【0054】
【発明の効果】
本発明の板状セラミック体の一方の主面に吸着用電極を設け、該吸着用電極の上に絶縁層を備え、該絶縁層の上面をウェハを載せる吸着面とした静電チャックにおいて、上記絶縁層が複数に分割されているとともに上記絶縁層で覆われていない上記吸着用電極の表面に有機系の絶縁性被覆層を備えた構造とすることにより、板状セラミックス体と絶縁層の熱膨張差が異なっても、静電チャックの吸着面の平坦度を小さくすることができる。
【0055】
特に、露光装置で使われる用途では板状セラミックス体にコージライトを用いることにより、低熱膨張であるため温度変化によるウェハの変形を最小限に抑えることができる。
【0056】
また、静電チャックの吸着面の全面で均一で大きな吸着力を発生させることができる。そのため、ウェハを平坦に矯正することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明に係る静電チャックの平面図であり、(b)は(a)中のT−T線断面図である。
【図2】(a)(b)は本発明に係る静電チャックの平面図である。
【図3】(a)は本発明に係る静電チャックの平面図、(b)は(a)中のT−T線断面図である。
【図4】(a)は本発明に係る静電チャックの平面図、(b)は(a)中のT−T線断面図である。
【図5】(a)は本発明に係る静電チャックの平面図、(b)は(a)中のT−T線断面図である。
【図6】(a)は本発明に係る静電チャックの平面図、(b)は(a)中のT−T線断面図である。
【図7】(a)は従来の静電チャックの平面図、(b)は(a)中のT−T線断面図である。
【符号の説明】
1、21:静電チャック
2、22:板状セラミックス体
3、23:吸着用電極
4、24:絶縁層
4a、24a:吸着面
5、25:リフトピン穴
6、26:給電端子
7:基体凹部
8:絶縁性被覆層
9:シールリング
10:ビアホール
11、31:給電端子孔
12:内部電極

Claims (5)

  1. 板状セラミック体の一方の主面に吸着用電極を設け、該吸着用電極の上に絶縁層を備え、該絶縁層の上面をウェハを載せる吸着面とした静電チャックにおいて、上記絶縁層が複数に分割されているとともに上記絶縁層で覆われていない上記吸着用電極の表面に有機系の絶縁性被覆層を備えたことを特徴とする静電チャック。
  2. 上記絶縁層の最も大きな径の長さが、前記板状セラミックス体の最大径の1/2より小さいことを特徴とする請求項1記載の静電チャック。
  3. 上記吸着用電極が薄膜であることを特徴とする請求項1または2記載の静電チャック。
  4. 上記板状セラミックス体がコージライトからなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の静電チャック。
  5. 上記板状セラミックス体がコージライトからなり、上記絶縁層がアルミナからなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の静電チャック。
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