JP3809096B2 - プラスチック用添加剤、成形用プラスチック組成物、プラスチック成形品およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、プラスチックの添加剤に関し、さらに詳しくは、表面に親水性を付与することで防曇性、流滴性、水滴付着防止性および帯電防止性など、表面の界面活性的性質に優れたフィルム、成形品、包装材料などの製造を可能とするプラスチック用添加剤、これを用いた成形用プラスチック組成物、その成形品およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、プラスチック用の防曇剤、流滴剤や水滴付着防止剤や帯電防止剤として、第4級アンモニウム型のカチオン性界面活性剤、ソルビタン系界面活性剤などのノニオン系界面活性剤、スルホン化物などのアニオン性界面活性剤などが使用されてきた。これらはプラスチックに混合した際、その成形品表面にブリードすることで、流滴効果、防曇効果や水滴付着防止効果を発揮するものであるが、表面にブリードすることおよびそれが水溶性であることから水に洗い流されてしまい、効果が持続しないという欠点があった。この欠点を改良すべく、処理しようとするプラスチックと充分に相溶性を有する、構成単量体中に上記のような第4級アンモニウム基、水酸基、スルホン基などの親水性基を有する共単量体を共重合させた高分子量の添加剤が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の高分子量の添加剤は、プラスチック成形品表面へのブリードを抑えることはできたが、逆にプラスチックと充分な相溶性があることから、プラスチック表面にブリードすることが少なく、親水性化の効果が十分に発揮できない場合が多かった。
従って、本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、本発明の課題は、それが添加されたプラスチック成形品表面へのブリードが抑制され、且つ表面を親水性化させ、流滴効果、防曇効果、水滴付着防止効果および帯電防止効果などの表面の界面活性的性質を改良する機能を有するプラスチック用添加剤を提供することである。
【0004】
本発明者らは、上記の矛盾する課題を解決すべく検討を重ねた結果、プラスチック用添加剤の化学構造中にプラスチックと相溶性の良い疎水性部分を導入することによって分子全体としては水による溶出を防止する機能を持たせ、また、親水性を有するが、プラスチックとの相溶性が悪い親水性部分を導入することによって、相溶性が悪い親水性部分が相分離して表面に移行および配向してプラスチック表面を親水性化させることができ、水による溶出は実用上無視し得る優れた効果を発揮させ得ることを見出し、かかる知見に基づき本発明を完成するに至った。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、プラスチックに添加してその成形品表面を親水性化するための添加剤において、上記添加剤は、少なくとも炭素数が2のアルキレン基を含む炭素数2〜4のアルキレン基を有するポリアルキレンオキシド鎖(A)を有するα,β−エチレン性不飽和化合物(A′)と、反応性基を有するα,β−エチレン性不飽和化合物(C)との共重合体にステアリル基を反応させたグラフト共重合体、又は反応性基を有するα,β−エチレン性不飽和化合物(C)の重合体にポリアルキレンオキシドおよびステアリル基を共に反応させたグラフト共重合体であって、上記ポリアルキレンオキシド鎖(A)は、共重合体中の含有量が5〜95重量%、重量平均分子量が1,000〜1,000,000であることを特徴とするプラスチック用添加剤、成形用プラスチック組成物、プラスチック成形品およびその製造方法が提供される。
【0006】
【発明の実施の形態】
次に実施の形態を挙げて本発明を詳細に説明する。
本発明のプラスチック用添加剤は、それをプラスチックに配合、混練することにより、プラスチック成形品の表面を親水性化し得る機能を有し、且つ水による溶出は成形品の実用的機能上無視し得るプラスチック用の添加剤である。
本発明のプラスチック用添加剤の使用により成形品表面が親水性化され、その結果、プラスチック成形品には流滴効果、防曇効果、水滴付着防止効果が付与されるが、本発明においてはこれらの効果は、下記の効果をいう。
「流滴効果」は、プラスチックに練りこんだ添加剤により、プラスチック成形品の表面が水との接触角を小さくし、すなわち親水性を帯びる。そこに水蒸気が接触し、冷えて水滴になる時、水滴が液滴にならず、あるいは小さい水滴が多数できるのではなく、水滴の接触角が小さくなることによって水滴は流動性を有するようになり、水滴を液滴のまま存在させないで流れさせる効果を、「防曇効果」は水蒸気による表面の曇りを防止する効果を、また「水滴付着防止効果」は水滴とならずに液滴が流れていく効果をそれぞれいう。
【0007】
本発明のプラスチック用添加剤は(以下では単に添加剤と称する。)、親水性のポリアルキレンオキシド鎖と疎水性重合体鎖を有する共重合体からなるものである。
本発明の特徴をなす親水性のポリアルキレンオキシド鎖は、少なくとも炭素数が2のアルキレン基を含む炭素数が2〜4のアルキレン基を有するアルキレンオキシドの重合体鎖である。ポリアルキレンオキシド鎖は、共重合体の主鎖および側鎖のいずれに結合していてもよい。ポリアルキレンオキシド鎖は、エチレンオキシド含有量が20〜100重量%のものが好ましく、さらに好ましくは30〜100重量%のものである。エチレンオキシドの含有量が少な過ぎると添加剤による親水性化が不充分となる。ポリアルキレンオキシド鎖の重量平均分子量(標準ポリスチレン換算の、GPCで測定した分子量)は、1,000〜1,000,000の範囲、好ましくは1,000〜500,000の範囲であり、また、共重合体中のポリアルキレンオキシド鎖の含有量は5〜95重量%、好ましくは30〜60重量%である。分子量が小さ過ぎるとブリードして水などで洗い流されて効果が持続しなくなり、大き過ぎると添加量の増大やプラスチックへの混合が困難となるので好ましくない。また、ポリアルキレンオキシド鎖の含有量が少な過ぎると添加剤による親水性化が不充分となり、多過ぎると共重合体(添加剤)とプラスチックとの相溶性が著しく低下し、ブリードし易くなるとともにプラスチック成形品の強度を低下させる。
【0008】
以上の如き本発明の添加剤は、分子中に親水性のポリアルキレンオキシド鎖と疎水性部分を有する共重合体であれば、どのような化学構造の共重合体も使用することができる。
好ましい共重合体としては、例えば、
(1)前記のポリアルキレンオキシド鎖を有するα,β−エチレン性不飽和化合物(A′)と反応性基を有するα,β−エチレン性不飽和化合物(C)との共重合体に疎水性化合物を反応させたグラフト共重合体、
(2)反応性基を有するα,β−エチレン性不飽和化合物(C)の重合体にポリアルキレンオキシドおよび疎水性化合物を共に反応させたグラフト共重合体などが挙げられる。
【0009】
本発明で使用するポリアルキレンオキシド鎖を有するα,β−エチレン性不飽和化合物(A′)は、少なくともエチレンオキシドを含むC2〜C4のアルキレンオキシドを有するポリアルキレンオキシド鎖とα,β−エチレン性不飽和基とが、エステル結合、アミド結合、ウレタン結合、尿素結合、エーテル結合やチオエーテル結合などによって結合した化合物(単量体)である。
【0010】
エステル結合は、ポリアルキレンオキシドとα,β−エチレン性不飽和カルボン酸とのエステル反応によって形成される。例えば、α,β−エチレン性不飽和モノカルボン酸のポリアルキレンオキシドとのエステル化物、α,β−エチレン性不飽和ジカルボン酸のポリアルキレンオキシドとのハーフエステル化物およびα,β−エチレン性不飽和ジカルボン酸のポリアルキレンオキシドとのジエステル化物が挙げられる。また、アミド結合は、α,β−エチレン性不飽和カルボン酸の、末端にアミノ基を有するポリアルキレングリコールであるポリエーテルアミンとのアミド化物やα,β−エチレン性不飽和アミドのアルキレングリコール付加物などが挙げられ、ウレタン結合は、例えば、(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネートなどのα,β−エチレン性不飽和基を有するイソシアネートと上記のポリアルキレンオキシドとのウレタン結合物やポリアルキレンオキシドアミンと上記のイソシアネートとの尿素結合物、ビニルフェノールのアルキレンオキシド付加物などである。
【0011】
α,β−エチレン性不飽和モノカルボン酸としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートのフタル酸ハーフエステル、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートのフタル酸ハーフエステルなどが挙げられ、α,β−エチレン性不飽和ジカルボン酸としては、例えば、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートのトリメリット酸ハーフエステル、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートのトリメリット酸ハーフエステルなどが挙げられる。
【0012】
α,β−エチレン性不飽和化合物中のポリアルキレンオキシド鎖は、前記の如くエチレンオキシドを20〜100重量%含み、プロピレンオキシドおよび/またはブチレンオキシドを含んでもよい。また、ポリアルキレンオキシドとしてはポリアルキレングリコールの他、片末端がアルキル(C1〜C30)エーテル基あるいはアシル(C1〜C30)基やスルホン酸基、サルフェート基、ホスフェート基、第3級アミノ基、第4級アンモニウム基、ピリジニウム基などで封鎖されていてもよい。
【0013】
これらポリアルキレンオキシド鎖は、添加剤としてプラスチックに親水性を付与する作用を有すると共にプラスチックとの相溶性が悪く、プラスチックに混練すると相分離する傾向を有する。従って、添加剤中のプラスチックとの相溶性が悪い部分(親水性ポリアルキレンオキシド鎖)がプラスチック表面に移行および配向して親水性部分として作用し、プラスチック表面を親水性化させて界面活性的効果を発揮するものと考えられる。カチオン性基やアニオン性基の末端基を導入したポリアルキレンオキシド鎖は帯電防止機能を付与することに対して有効である。
【0014】
ポリアルキレンオキシド鎖を有するα,β−エチレン性不飽和化合物の合成に用いるポリアルキレンオキシドとしては、ポリアルキレングリコールモノエーテル類、ポリアルキレングリコールモノアシル化物、イオン性のポリアルキレングリコールなどが挙げられる。
ポリアルキレングリコールモノエーテル類としては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコール−プロピレングリコール(50/50)ランダムコポリマー、ポリエチレングリコール−プロピレングリコール(75/25)ランダムコポリマー、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールブロック共重合体、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール−ポリエチレングリコールブロック共重合体などのポリアルキレングリコール類のモノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モノプロピルエーテル、モノブチルエーテル、モノ2−エチルヘキシルエーテル、モノデシルエーテル、モノラウリルエーテル、モノステアリルエーテル、モノノニルフェニルエーテル、モノオクチルフェニルエーテル、モノヘキシルフェニルエーテルなどが挙げられる。
【0015】
また、ポリアルキレングリコールモノアシル化物としては、例えば、上記したようなポリアルキレングリコール類のモノ酢酸エステル、モノ2−エチルヘキサン酸エステル、ラウリン酸エステル、モノステアリン酸エステルなどが、イオン性のポリアルキレングリコールとしては、上記したようなポリアルキレングリコール類のモノスルホン酸、モノサルフェート、モノホスフェート、および第3級アミノ基、第4級アンモニウム基、ピリジニウム基などを導入した誘導体およびそれらの塩類が挙げられる。
【0016】
これらのポリアルキレングリコール鎖を有する親水性を付与する単量体(A′)は、共重合体構成全単量体単位中に5〜95重量%含有することが好ましく、さらに好ましくは30〜60重量%である。含有量が少な過ぎるとプラスチック成形品表面の親水性化が充分でなく、多過ぎるとプラスチックとの相溶性が悪くなり、分子量によっては成形品の表面にブリードする恐れがある。
【0017】
本発明で使用する疎水性のα,β−エチレン性不飽和化合物(B′)としては、疎水性低分子付加重合性単量体、疎水性付加重合体鎖または疎水性縮合重合体鎖にα,β−エチレン性不飽和基を結合させたマクロモノマーが挙げられる。また、分子量で分類すると、重量平均分子量1,000未満の疎水性低分子付加重合性単量体、重量平均分子量が1,000〜10,000未満程度の疎水性中分子量マクロモノマーおよび重量平均分子量が10,000〜100,000程度の疎水性高分子量マクロモノマーに分類される。
【0018】
疎水性低分子付加重合性単量体としては、従来公知の付加重合性単量体類がいずれも使用でき、特に限定されない。例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などのα,β−エチレン性不飽和カルボン酸類のC1 〜C30のアルキル、アルキルアリールまたはアリールエステル類、スチレン、メチルスチレン、エチレン、プロピレン、ブタジエン、イソプレン、イソブチレン、塩化ビニル、アクリロニトリル、酢酸ビニルなどが挙げられる。
【0019】
疎水性付加重合体鎖にα,β−エチレン性不飽和基を結合させたマクロモノマーとしては、例えば、ポリスチレンモノアルコールの(メタ)アクリル酸エステルマクロモノマー、ポリ(スチレン−アクリロニトリル)モノアルコールの(メタ)アクリル酸エステルマクロモノマー、ポリメチルメタクリレートモノアルコールのメタクリル酸エステルマクロモノマー、ポリブチルアクリレートモノアルコールの(メタ)アクリル酸エステルマクロモノマー、ポリエチレンアミン(メタ)アクリル酸アミドマクロモノマーなどが挙げられる。
【0020】
疎水性縮合重合体鎖にα,β−エチレン性不飽和基を結合させたマクロモノマーとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレートモノアルコールの(メタ)アクリル酸エステルマクロモノマー、ポリプロピレンオキシドモノアルコールの(メタ)アクリル酸エステルマクロモノマー、ポリブチレンオキシドモノアルコールの(メタ)アクリル酸エステルマクロモノマー、ポリシリコーンアルコールの(メタ)アクリル酸エステルマクロモノマーなどが挙げられる。
【0021】
これらの疎水性のα,β−エチレン性不飽和化合物は、共重合体構成全単量体単位中に5〜95重量%含有することが好ましく、さらに好ましくは40〜70重量%である。
特に対象とするプラスチックに親和性を有する中分子量あるいは高分子量の疎水性付加重合体型マクロモノマーあるいは疎水性縮合重合体型マクロモノマーを共重合することによって、添加剤の構造中にプラスチックと相溶性の良い部分となるグラフト疎水性ポリマー鎖を導入することができ、添加剤には、分子全体のブリードおよび水への溶出を防止する効果が付与される。
【0022】
本発明における添加剤(共重合体)は、例えば、下記の方法などで製造することができる。
(1)ポリアルキレンオキシド鎖を有するα,β−エチレン性不飽和化合物(A′)と反応性基を有するα,β−エチレン性不飽和化合物(C)との共重合体と疎水性化合物を反応させる方法、
(2)反応性基を有するα,β−エチレン性不飽和化合物(C)の重合体にポリアルキレンオキシドおよび疎水性化合物を共に反応させる方法。
【0023】
上記の方法には、いずれも従来公知の溶液重合、乳化重合、懸濁重合、塊状重合などの重合法が用いられ、重合法自体は特に制限されるものではない。
【0024】
(1)から(2)の方法において使用される反応性基を有するα,β−エチレン性不飽和化合物(C)および疎水性化合物としては、下記の化合物が使用される。
反応性基を有するα,β−エチレン性不飽和化合物(C)としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などのα,β−エチレン性不飽和カルボン酸およびその無水物、モノエステル類;ヒドロキシアルキル(C1〜C4程度)(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイロキシアルキル(C1〜C4程度)イソシアネート、ヒドロキシチオアルキル(C1〜C4程度)(メタ)アクリレートなどのカルボン酸基、カルボン酸エステル基、カルボン酸無水物基、カルボン酸ハライド基、水酸基、イソシアネート基、チオール基などの反応性基を有する単量体が挙げられる。
【0025】
疎水性化合物は、上記の反応基を有するα,β−エチレン性不飽和化合物(C)の反応性基と反応する反応性基を有する疎水性の化合物であり、反応性基としては、例えば、カルボン酸、カルボン酸クロライド、カルボン酸メチルエステル、カルボン酸エチルエステル、ジカルボン酸無水物、イソシアネート基、水酸基、メルカプト基などが挙げられる。このような反応性基を有する疎水性化合物としては、例えば、アルキル(C1〜C22程度)カルボン酸やアルケニル(C1〜C22程度)カルボン酸およびそれらの酸クロライド、メチルエステルおよびエチルエステル;無水マレイン酸、無水フタル酸;モノアルキル(C1〜C22程度)イソシアネート、芳香族モノイソシアネート、アルキル(C1〜C22程度)モノアルコール、アルケニル(C1〜C22程度)モノアルコール、アルキル(C1〜C22程度)モノチオールなどが挙げられる。
【0026】
上記の(1)〜(2)の方法における重合体および共重合体には、親水性を付与し得る(メタ)アクリルアミド、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、メタクリル酸モノグリセリド、ビニルスルホン酸ナトリウム、スチレンスルホン酸ナトリウムなどの従来公知の親水性α,β−エチレン性不飽和単量体を共重合することも好ましい。
【0027】
このようにして得られる本発明の添加剤は、各種プラスチックに添加、混合することによって、プラスチック成形品に親水性を付与することができる。本発明の添加剤が適用できるプラスチックは、従来公知の熱可塑性および熱硬化性樹脂であり、特に制限されるものではない。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリスチレン樹脂、ABS樹脂、スチレン−ブタジエン共重合樹脂、スチレン−ブタジエンブロック共重合樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂などが、熱硬化性樹脂としては、例えば、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂などが挙げられる。
【0028】
本発明の添加剤は、そのまま使用することもできるが、マスターバッチなどの高濃度加工品にして使用することが好ましい。その場合、従来公知の混練機を使用して対象とするプラスチックあるいはそれと相溶性のあるプラスチック中に添加、混合してマスターバッチとされる。マスターバッチ中の、添加剤の含有量は、特に制限されないが、通常、20〜40重量%程度である。
本発明の添加剤は、そのままあるいは高濃度加工品にして、プラスチックに対して、通常、添加剤として0.5〜30重量%、好ましくは10〜15重量%となる量で使用することによって、プラスチック成形体、フィルム、シートなどのプラスチック成形品に親水性および/または帯電防止性を付与することができる。
また、本発明の添加剤とこれが添加されるプラスチックとの相溶性をさらに高めるため、例えば、スチレン系グリシジル基含有樹脂やスチレン系オキサゾリン基含有樹脂などの反応性相溶化剤やスチレングラフト重合物などの非反応性相溶化剤を添加してもよい。
【0029】
本発明の添加剤は、高分子物の分子構造中にプラスチックと相溶性の良い部分(疎水性重合体鎖)を導入していることによって添加剤分子全体のプラスチック成形品からのブリードを防止し、また、プラスチックとの相溶性が悪く、相分離する部分(親水性ポリアルキレングリコール鎖)を導入することによって、プラスチック表面にその相溶性の悪い部分が移行・配向する傾向を有することによって、プラスチックに親水性や帯電防止性を付与し得る、プラスチック表面を親水性化させるが、水による溶出は実用上無視し得る優れた効果が奏される。
【0030】
従って、本発明の成形樹脂用添加剤が添加されたプラスチック成形体、シートまたはフィルムなどの成形品には、水滴付着防止効果、防曇効果、流滴効果、帯電防止効果などの表面活性作用が長期的に持続し得る性質が付与される。このようなプラスチック成形品は、例えば、台所、トイレ、浴槽などの家庭の水周りにおけるプラスチック成形体として使用でき、また、フィルムやシートは、農業用フィルム、食品包装フィルム、シュリンクフィルム、水滴付着防止保護シートなどとして使用することができる。
【0031】
【実施例】
次に実施例および比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。なお、下記の文及び表中の部または%とあるのは重量基準である。
【0032】
参考例1
攪拌機、逆流コンデンサー、温度計、窒素導入管および滴下装置を取り付けた重合反応装置に酢酸エチル300部を仕込み、さらに、ポリスチレンモノアルコールメタクリル酸エステルマクロモノマー酢酸エチル溶液(重量平均分子量:6,000、固形分50%)を200部添加した。この重合反応装置を湯浴に浸し、80℃に昇温させた。一方、別の容器に攪拌機を取り付け、酢酸エチル100部、メタクリル酸モノグリセリド100部、ポリエチレングリコールモノメチルエーテルメタクリレートマクロモノマー(重量平均分子量:約1,000)100部、アゾビスイソブチロニトリル9部を添加し、攪拌および溶解した。
得られた単量体および開始剤を含む溶液を上記の重合反応装置の滴下装置から2時間かけて滴下した。滴下途中で反応液は白濁乳化し、青白色のエマルジョンとなった。滴下後、その温度で4時間反応させた後、この溶液を別の容器に移し、ノルマルヘキサン3,000部を徐々に滴下し、生成共重合体を析出、沈澱させ、濾過により分離した。分離された共重合体を室温にて24時間乾燥させ、白色の塊状固体を得た。これをサンプルミルにて12メッシュパスの粒子径に粉砕した。これを「添加剤−1」とする。
【0033】
参考例2
参考例1と同様の重合反応装置に酢酸エチル200部を仕込み、80℃の湯浴に浸した。一方、別の容器に酢酸エチル100部、スチレン100部、ポリエチレングリコールモノメチルエーテルメタクリル酸エステルマクロモノマー(重量平均分子量:4,000)100部、アゾビスイソブチロニトリル6部を加え、混合、溶解させた。得られた溶液を重合反応装置に2時間かけて滴下し、重合させた。得られた反応溶液は淡黄色透明の粘調な液体であった。参考例1と同様にして反応溶液から析出方法で生成共重合体を析出させ、分離した共重合体を室温で24時間乾燥した後、サンプルミルにて12メッシュパスに粉砕した。これを「添加剤−2」とする。
【0034】
実施例1
参考例1と同様の重合反応装置に、スチレン−無水マレイン酸共重合体(スチレン/無水マレイン酸(モル比)=3/1;数平均分子量3,000、酸価285)を100部、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル(重量平均分子量2,000)を300部およびp−トルエンスルホン酸を1部仕込み、窒素気流下、攪拌しながら180℃に昇温し、攪拌しながら6時間反応させた。反応液は始め不均一で、白濁、黄味を帯びていたが、反応が進行するにしたがって均一となり淡黄色透明な溶融液になった。反応終了後、赤外分光光度計(IR)にて酸無水物と水酸基の消滅を確認した後、さらにステアリルアルコール27部を仕込み、190℃で5時間反応させた。上記と同様にIRにて反応の終了を確認した。70℃まで冷却した後、溶融液を取り出し、放冷、固化し、これを粉砕機にて12メッシュパス(粒径1.4ミリ以下)の粒径に調製した。これを「添加剤−3」とする。このものの融点は50℃であった。
【0035】
参考例3
参考例1と同様の重合反応装置に、スチレン−無水マレイン酸共重合体(スチレン/マレイン酸(モル比)=2/1、数平均分子量1,700、酸価350)を100部、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールモノブチルエーテル(PEO/PPO(重量比)=75/25、重量平均分子量:1,000)を355部仕込み、パラトルエンスルホン酸を1部仕込み、実施例1と同様に反応を行った。反応終了後、赤外分光光度計にて酸無水物と水酸基の消滅を確認した。冷却後、粘調な淡黄色液体を得た。これを「添加剤−4」とする。
【0036】
実施例2
参考例1と同様の重合反応装置に、ステアリン酸27部、ε−カプロラクトンモノマー171部仕込み、ジブチルスズオキシドを0.01部添加した。次いで、徐々に加熱し、180℃まで昇温させ、その温度で2時間反応させた後、230℃に昇温させ、その温度で6時間反応させ、片末端水酸基ポリカプロラクトンを調製した。これを通常の無水フタル酸−ピリジン法により、水酸基価を測定したところ、水酸基価は36.2であった。
実施例1において、ステアリルアルコールに代えて、上記片末端ポリカプロラクトンを155部仕込み、200℃で5時間反応させた。反応は上記の如くIRにて確認した。室温以下に冷却し、ワックス様の固体を得た。これを粉砕し、「添加剤−5」とした。
【0037】
実施例3
上記の各実施例で得た成形樹脂用添加剤−1〜5のそれぞれを使用し、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)の防曇剤としての性能を評価した。比較のため従来公知の防曇剤として市販の低分子量のカチオン性、アニオン性およびノニオン性の界面活性剤をそれぞれ使用した。カチオン性界面活性剤としてはヒドロキシ脂肪酸(C14)モノエタノールアミン、アニオン性界面活性剤としてはアルカンスルホン酸ナトリウム、ノニオン性界面活性剤としてはステアリン酸モノグリセライドを使用した。
【0038】
〔マスターバッチおよび成形板の作製〕
HIPS(MFR=10g/10min、アイゾット値=80J/m)に対して本発明の添加剤が30%になるように(低分子界面活性剤の場合は10%になるように)使用し、2軸押出機で、設定温度210℃にて混練して添加剤のペレット状マスターバッチを作製した。上記HIPSとこれらのマスターバッチのそれぞれを添加剤として5%(低分子界面活性剤の場合は2%)になるように2軸押出機を用いて混練し、ペレット状のコンパウンドを作製し、得られた各コンパウンドを設定温度230℃の射出成型機を用いて成形板を作製した。
【0039】
〔評価方法〕
(1)接触角の測定
得られた成形板に水を一滴たらし、水滴との接触角を測定した。
(2)表面ブリード性測定
室温で5日放置後の成形板を80℃の熱水に浸漬させた後取り出し、水洗し、室温で放置して自然乾燥させた。この成形板について(1)と同様にして接触角を測定した。
(3)表面液滴付着性
80℃の熱水を入れたビーカー上に成形板を載せ、65℃のオイルバスにビーカーを入れ、35℃、湿度(RH)50%の恒温恒湿機中に放置し、15分後、成形板に付着した水滴の様子を観察し、結果を下記の指標で示した。
表面水滴付着性の評価結果
〇:良。水滴が玉にならず流れている。
△:水滴が大きな玉になっている。
×:水滴が小さい玉になっていて、数が多い。
以上の評価結果を表1に示した。
【0040】
【0041】
この結果より、低分子型界面活性剤は湯洗いすることによって、表面に滲み出している活性剤が洗い流されて、効果が持続しない。それに対し、本発明の添加剤の使用では、水との接触角が小さくなることから、プラスチックの表面が親水性化されていることがわかる。また、成形板を熱水に浸漬させ、洗浄した後の接触角および表面水滴付着性の評価結果を見ても充分効果が持続していることがわかる。
本発明の添加剤はプラスチックの表面を親水性化させ、水滴付着防止において優れた効果の持続性を示した。
【0042】
【発明の効果】
以上の本発明によれば、実用的には水によるプラスチックからの溶出は無視でき、且つプラスチックの表面を親水性化させることにより、水滴付着防止能に優れ、防曇効果、流滴効果あるいは帯電防止効果などの界面活性的作用が発揮され、ブリードによる効果の低下が少なく、長時間の性能保持能力に優れ、各種プラスチックに応用できる成型樹脂用添加剤が提供される。
Claims (8)
- プラスチックに添加してその成形品表面を親水性化するための添加剤において、上記添加剤は、少なくとも炭素数が2のアルキレン基を含む炭素数2〜4のアルキレン基を有するポリアルキレンオキシド鎖(A)を有するα,β−エチレン性不飽和化合物(A′)と、反応性基を有するα,β−エチレン性不飽和化合物(C)との共重合体にステアリル基を反応させたグラフト共重合体、又は反応性基を有するα,β−エチレン性不飽和化合物(C)の重合体にポリアルキレンオキシドおよびステアリル基を共に反応させたグラフト共重合体であって、上記ポリアルキレンオキシド鎖(A)は、共重合体中の含有量が5〜95重量%、重量平均分子量が1,000〜1,000,000であることを特徴とするプラスチック用添加剤。
- 上記ポリアルキレンオキシド鎖が、エチレンオキシドを20〜100重量%含み、その重量平均分子量が1,000〜500,000である請求項1に記載のプラスチック用添加剤。
- プラスチックまたは、プラスチックおよびそれと相溶性のプラスチックに請求項1に記載のプラスチック用添加剤が配合されてなることを特徴とする成形用プラスチック組成物。
- 成形用樹脂が熱可塑性プラスチックおよび/または熱硬化性プラスチックである請求項3に記載の成形用プラスチック組成物。
- 熱可塑性プラスチックおよび/または熱硬化性プラスチックが、ポリスチレン樹脂、ABS樹脂、スチレン−ブタジエン共重合樹脂、スチレン−ブタジエンブロック共重合樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項4に記載の成形用プラスチック組成物。
- 組成物中のプラスチック用添加剤の配合量が0.5〜50重量%である請求項3に記載の成形用プラスチック組成物。
- 請求項3に記載の成形用プラスチック組成物を使用してなることを特徴とする表面が親水性化されたプラスチック成形品。
- プラスチックまたは、プラスチックおよびそれと相溶性のプラスチックと、請求項1に記載のプラスチック用添加剤またはそのマスターバッチを混練、成形加工することを特徴とする表面が親水性化されたプラスチック成形品の製造方法。
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