JP3809004B2 - 高強度特性と低熱処理歪み特性に優れた高周波焼入れ用鋼材とその製造方法 - Google Patents

高強度特性と低熱処理歪み特性に優れた高周波焼入れ用鋼材とその製造方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高周波焼入れ用鋼材に関わり、さらに詳しくは、特に5〜40kHzの周波数で高周波焼入れすることにより製造される各種歯車類、ドライブシャフトや外輪のような各種シャフト類の素材として好適な、高強度特性と低熱処理歪み特性に優れた高周波焼入れ用鋼材とその製造方法に関するものである。本発明で言う強度特性とは、主として捩り強度、捩り疲労強度、曲げ疲労強度である。本鋼材の適用の対象となる部品の成形加工工程は、焼鈍を行わずに直接冷間鍛造を行う工程、冷間鍛造の前または中間に焼鈍を行う工程、これらに切削工程を含んだ工程、または主として切削により部品を成形加工する工程、一部焼鈍工程を含んだ切削で部品を成形加工する工程、さらにこれらのいずれかに転造加工を含む工程、あるいはこれらのいずれかに温間鍛造を組み合わせた工程等である。なお、本発明で対象としている部品はこのように切削や冷鍛等の冷間加工により製造されるために、冷間加工性についても留意されている。
【0002】
【従来の技術】
高周波焼入れ工程で製造される各種歯車類、シャフト類は、近年の自動車エンジンの高出力化あるいは環境規制対応にともない、高強度化の指向が強い。また、研磨工程や矯正工程の省略を狙いとした高周波焼入れ時に発生する熱処理歪みの低減の要求も強い。
【0003】
本発明では、5〜40kHzの周波数で高周波焼入れする製品を対象としている。従来の主流である100kHz前後の周波数で高周波焼入れされる製品は、そもそも硬化層深さが浅く(例えば、硬化層深さは半径の4分の1程度)、耐摩耗性等の確保が主体であり、最表面の硬さの確保が重要な課題であった。これに対して、本発明で対象とする、5〜40kHzの周波数で高周波焼入れする製品においては、捩り強度、捩り疲労強度の確保が主たる狙いであり、硬化層深さを深くすることと硬化層の硬さムラを防ぐことが、高強度化のポイントである。また、硬化層の硬さムラを防ぐことにより、熱処理歪みは減少する。以上のためには、正味の高周波焼入れ性を確保することが必須である。
【0004】
これに対して、特開平3−177537号公報には、C:0.38〜0.45%、Si:0.35%以下、Mn:0.3〜1.0%、B:0.0005〜0.0035%、Ti:0.01〜0.05%、Al:0.01〜0.06%、N:0.01%以下、フェライト結晶粒度番号:6以上、ミクロ組織:フェライトとパーライト、硬さHRB80〜90、JIS0558で規定する脱炭深さ:DM−T0.2mm以下を有する直接切削・高周波焼入れ用鋼材が示されている。該発明鋼材はB鋼を適用し、脱炭深さを規定した点が特徴である。該公報には、周波数100kHzで高周波焼入れした場合の特性は記載されているが、本発明で対象とする、5〜40kHzの周波数で高周波焼入れした場合の特性は記載されていない。また、該公報には、そもそも、本発明で着眼している静的捩り強度、捩り疲労強度、低熱処理歪み特性については、全く言及されていない。即ち、該公報記載の鋼材は高周波焼入れ性が不足するために、高周波焼入れ部の硬さの不足や、硬さムラの発生が問題となり、捩り強度等の強度特性は十分ではない場合が起きると考えられる。
【0005】
また、特開平5−179400号公報には、C:0.38〜0.45%、Si:0.35%以下、Mn:1.0%超〜1.5%、B:0.0005〜0.0035%、Ti:0.01〜0.05%、Al:0.01〜0.06%、N:0.01%以下、フェライト結晶粒度番号:6以上の細粒組織を有する直接切削・高周波焼入れ用鋼材が示されている。該発明鋼材は特開平3−177537号公報に対してMn量を増加させた鋼材である。該公報には、低熱処理歪み特性については、言及されていない。また、該公報には、捩り強度は記載されているが、捩り疲労強度は記載されていない。やはり、該鋼材も正味の高周波焼入れ性が不足し、高周波焼入れ部の硬さの不足や、硬さムラの発生が問題となり、捩り疲労強度等は十分ではない場合が起きると考えられる。また、N量またはSi量が高いために、冷間加工性が良くないと考えられる。
【0006】
以上の経緯から、上記の鋼材は、必ずしも幅広く適用されていないのが現状である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような開示された鋼材では、高周波焼入れ性は不十分であり、また高周波焼入れ後の強度特性と低熱処理歪み特性が不足すると考えられる。本発明はこのような問題を解決して、高強度特性と低熱処理歪み特性に優れた高周波焼入れ用鋼材とその製造方法を提供するものである。尚、本発明で言う「高周波焼入れ」とは、5〜40kHzの周波数で高周波焼入れを施すことを言う(以下、同様)。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、以下の手段を用いて上記の課題を解決した。すなわち、本発明の請求項1〜3の発明は、
C:0.38超〜0.58%、
Si:0.01〜0.15%、
Mn:0.85〜1.7%、
S:0.005〜0.15%、
Cr:0.35%以下(0%を含む)、
B:0.0005〜0.005%、
Al:0.015〜0.05%、
N:0.007%未満(0%を含む)を含有し、
TiをN含有量に応じて、0.015〜3.4N+0.02%の範囲含有し、
P:0.025%以下(0%を含む)、
O:0.0025%以下(0%を含む)に各々制限し、
または必要に応じてさらに、
Mo:0.02〜0.3%、
Ni:0.02〜1.0%のうち1種または2種を含有し、
または必要に応じてさらに、
Nb:0.002〜0.035%、
V:0.03〜0.4%のうち1種または2種を含有し、
残部が鉄および不可避的不純物からなり、
かつ、ミクロ組織はフェライト・パーライト組織であり、
フェライト結晶粒径が25μm以下であり、
熱間圧延方向に平行な断面の組織のフェライトバンドの評点が1〜5であることを特徴とする高強度特性と低熱処理歪み特性に優れた高周波焼入れ用鋼材である。
【0009】
本発明の請求項4の発明は、上記に記載の成分の鋼を、加熱温度を1050℃以上、熱間圧延の仕上げ温度を750〜1000℃、熱間圧延に引き続いて750〜500℃の温度範囲を1℃/秒以下の冷却速度で徐冷する条件により線材または棒鋼に熱間加工し、熱間加工後のミクロ組織がフェライト・パーライト組織であり、フェライト結晶粒径が25μm以下であり、熱間圧延方向に平行な断面の組織のフェライトバンドの評点が1〜5である鋼材となるようにすることを特徴とする高強度特性と低熱処理歪み特性に優れた高周波焼入れ用鋼材の製造方法である。
【0010】
本発明の鋼材と製造方法を用いることにより、高周波焼入れ後に高強度特性と低熱処理歪み特性に優れた製品得ることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明者らは、高周波焼入れ部品の製造において、高周波焼入れ後に優れた高強度特性と低熱処理歪み特性を実現するために、鋭意調査し、次の点を明らかにした。
【0012】
優れた高強度特性と低熱処理歪み特性を実現するためには、上記のように硬化層の硬さムラを低減することがポイントであり、そのためには正味の高周波焼入れ性を高くすることが重要である。通常の炉加熱の場合の焼入れ性に比較して、高周波焼入れ性は急速加熱のために、前組織の影響を大きく受ける。粗大なフェライトがフェライトバンドとして列状に存在すると、炭化物の溶体化が不十分であり、高周波焼入れ後、硬さ不足や硬さムラを生じる。図1は、高周波焼入れ前の組織にフェライトバンドが存在すると、高周波焼入れ後にどのような影響がでるかを模式的に表した図である。フェライトバンドが顕著であると、図1に示したように、高周波焼入れ後、元々パーライト組織の部分が高炭素マルテンサイト、元々フェライトバンドの部分が低炭素マルテンサイトとなり、硬い層と軟らかい層が軸方向に沿って層状に存在することになる。このような鋼材に、捩り応力を負荷した場合、軸方向が剪断応力最大の方向になるため、軟らかい低炭素マルテンサイト層にそって、剪断き裂が発生・伝播し、低強度での破壊を招く。歯車のような曲げ応力が作用する場合も同様で、歯元において、低炭素マルテンサイト層に沿って、曲げ応力によるき裂が発生・伝播する。さらに、フェライト粒径が粗大なほど炭素の拡散距離が長くなり、上記の硬さムラは顕著になるため、硬さムラの防止と硬化層深さを深くするためには、フェライト粒径の微細化も重要である。以上から、フェライトの結晶粒径をある値以下に制限し、フェライトバンドを抑制することが必須である。従来技術の項で示した特開平5−179400号公報、特開平3−177537号公報には、上記のようなフェライトバンドに関する規定がないために、高周波焼入れ部の硬さの不足や、硬さムラの発生が問題となり、捩り疲労強度等の強度特性は十分ではない場合が起きるものと考えられる。ここで、フェライトバンドの程度は、図2に示すように、昭和45年社団法人日本金属学会発行「日本金属学会誌第34巻第9号第961頁」において1〜7の7段階に評点化されている。すなわち、上記の日本金属学会誌第34巻第9号の第957頁〜962頁には、標題のとおり「フェライト縞状組織におよぼすオーステナイト結晶粒度と鍛造比の影響について」が記載されており、第961頁左欄第7〜8行には「縞状組織の程度を数量的に表示するために、Photo.4の基準写真を作成した。」と記載されており、同頁の「Photo.4Classifications of ferrite bands (×50×2/3×5/6)」には1〜7の基準写真が掲載されている。該評点では、評点の番号が小さいほどフェライトバンドが軽微であり、評点の番号が大きいほどフェライトバンドが顕著であることを示している。高周波焼入れ後の硬さムラを抑制するためには、熱間圧延方向に平行な断面の組織の、上記の日本金属学会誌第34巻第961頁で定義されたフェライトバンドの評点が1〜5であることが必要である。
【0013】
熱間加工後の鋼材のフェライトバンドの程度を軽減するためには、熱間加工時の加熱温度を1050℃以上と高めに設定し、圧延後の仕上げ温度・冷却条件を最適化すれば良い。
【0014】
上記の炭化物のとけ込み不良を防止し、硬さムラを低減するためには、Crの含有量を低減し、Mnの含有量を高くして焼入れ性を確保するとさらに有効である。
【0015】
さらに、高周波焼入れ材の強度特性を向上させるためには、旧オーステナイト粒界の粒界強化がポイントである。旧オーステナイト粒界の粒界強化には、低P化、B添加が有効である。
【0016】
次に、本発明で対象としている部品は切削や冷鍛等の冷間加工により製造されるために、冷間加工性の確保も重要な課題である。素材の段階で硬さの向上を抑えて、高周波焼入れ性を向上させるためには、Siの低減とBの添加が有効である。Bを焼入れ性に効かせるためには、固溶Nの固定が必要であり、そのために通常Tiを添加する。ここで、TiN、Ti(CN)は、冷間加工性を劣化させる。つまり、TiN、Ti(CN)による析出硬化により冷間変形抵抗がアップするとともに、冷鍛割れの原因となる。そのため、N量を0.007%以下に低減する。さらに、固溶Nを固定するために添加するTi量もN量に対応して、必要最小限とすることが必要である。また、酸化物系介在物は冷間鍛造性を劣化させるので酸素量を特定量以下に制限する必要がある。
【0017】
素材の段階で硬さの向上を抑えて優れた冷間加工性を確保するためには、圧延ままで、ベイナイト組織を含まないフェライト・パーライト組織とすることが必要である。熱間加工後の鋼材にベイナイト組織の生成を抑えてフェライト・パーライト組織を得るためには、圧延後の仕上げ温度・冷却条件を最適化する必要がある。
【0018】
本発明は以上の新規なる知見にもとづいてなされたものである。
【0019】
以下、本発明について詳細に説明する。
【0020】
まず、成分の限定理由について説明する。
【0021】
Cは鋼に必要な強度を与えるのに有効な元素であるが、0.38%以下では必要な強さを確保することができず、0.58%を越えると硬くなって冷間加工性が劣化するので、0.38超〜0.58%の範囲内にする必要がある。好適範囲は0.4〜0.56%である。
【0022】
Siは鋼の脱酸に有効な元素であるとともに、鋼に必要な強度、焼入れ性を与え、焼戻し軟化抵抗を向上するのに有効な元素であるが、0.01%未満ではその効果は不十分である。一方、0.15%を越えると、硬さの上昇を招き冷間加工性が劣化する。以上の理由から、その含有量を0.01〜0.15%の範囲内にする必要がある。好適範囲は0.03〜0.1%である。
【0023】
Mnは、高周波焼入れ性の向上に有効な元素である。高強度特性と低熱処理歪み特性を重視して、十分な焼入れ性を確保するためには、0.85%未満ではその効果は不十分である。一方、1.7%を越えると、硬さの顕著な上昇を招き冷間加工性が劣化するので、0.85%〜1.7%の範囲内にする必要がある。好適範囲は0.85〜1.4%である。
【0024】
Sは鋼中でMnSを形成し、これによる被削性の向上を目的として添加するが、0.005%未満ではその効果は不十分である。一方、0.15%を超えるとその効果は飽和し、むしろ粒界偏析を起こし粒界脆化を招く。以上の理由から、Sの含有量を0.005〜0.15%の範囲内にする必要がある。好適範囲は0.005〜0.04%である。
【0025】
Crは焼入れ性の向上に有効な元素である。但し、Crはセメンタイト中に固溶してセメンタイトを安定化する。そのために、高周波焼入れの短時間加熱時にセメンタイトの溶け込み不良を起こしやすくなり、硬さムラの原因となる。この挙動は、特に0.35%を超えると顕著になる。以上の理由から、その含有量を0.35%以下(0%を含む)に制限する必要がある。好適範囲は0.15%以下である。
【0026】
Bは次の3点を狙いとして添加する。▲1▼棒鋼・線材圧延において、圧延後の冷却過程でボロン鉄炭化物を生成することにより、フェライトの成長速度を増加させ、圧延ままでの軟質化を促進する。▲2▼高周波焼入れに際して、鋼に焼入れ性を付与する。▲3▼高周波焼入れ材の粒界強度を向上させることにより、機械部品としての疲労強度・衝撃強度を向上させる。0.0005%未満の添加では、上記の効果は不十分であり、0.005%を超えるとその効果は飽和するので、その含有量を0.0005〜0.005%の範囲内にする必要がある。好適範囲は0.001〜0.003%である。
【0027】
Alは脱酸剤として添加する。0.015%未満ではその効果は不十分である。一方、0.05%を越えると、AlNが圧延加熱時に溶体化しないで残存し、Tiの析出物の析出サイトとなり、冷間加工性を劣化させる。以上の理由から、その含有量を0.015〜0.05%の範囲内にする必要がある。好適範囲は0.02〜0.04%である。
【0028】
Nは以下の2点の理由から極力制限することが望ましい。▲1▼Bは上記のように焼入れ性向上、粒界強化等を目的として添加するが、これらのBの効果は鋼中で固溶Bの状態で初めて効果を発現するため、N量を低減してBNの生成を抑制することが必須である。▲2▼また、Nは鋼中のTiと結びつくと粗大なTiNを生成し、硬さを増加させるとともに、TiNが冷鍛割れの原因となるため、冷間加工性が顕著に劣化する。上記の悪影響はN量が0.007%以上の場合特に顕著である。以上の理由から、その含有量を0.007%未満(0%を含む)に制限する必要がある。好適範囲は0.005%以下である。
【0029】
Tiは鋼中でNと結合してTiNを生成するが、これによる固溶Nの固定によるBNの析出防止、つまり固溶Bの確保を目的として添加する。しかしながら、0.015%未満ではその効果は不十分である。一方、TiをN含有量に応じて、3.4N+0.02%を超えて添加すると、TiCによる析出硬化が顕著になり、冷間加工性が顕著に劣化する。以上の理由から、その含有量をN含有量に応じて、0.015〜3.4N+0.02%の範囲内にする必要がある。好適範囲は、0.02〜3.4N+0.015%である。
【0030】
Pは冷間鍛造時の変形抵抗を高め、靭性を劣化させる元素であるため、冷間加工性が劣化する。また、高周波焼入れ、焼戻し後の部品の結晶粒界を脆化させることによって、最終製品の疲労強度を劣化させるのでできるだけ低減することが望ましい。従ってその含有量を0.025%(0%を含む)以下に制限する必要がある。好適範囲は0.015%以下である。
【0031】
また、Oは鋼中でAl23のような酸化物系介在物を形成する。酸化物系介在物が鋼中に多量に存在すると、冷間加工性が劣化する。O含有量が0.0025%を超えると特にその傾向が顕著になる。以上の理由から、その含有量を0.0025%以下(0%を含む)に制限する必要がある。好適範囲は0.002%以下である。
【0032】
次に、本発明第2請求項では、Mo、Niの1種又は2種を含有する。
【0033】
Moは鋼に強度、焼入れ性を与えるとともに、高周波焼入れ後の粒界強度を向上させて強度特性を増加させるのに有効な元素であるが、0.02%未満ではその効果は不十分であり、0.3%を越えて添加すると硬さの上昇を招き冷間加工性が劣化する。以上の理由から、その含有量を0.02〜0.3%の範囲内にする必要がある。
【0034】
Niも鋼に強度、焼入れ性を与えるのに有効な元素であるが、0.02%未満ではその効果は不十分であり、1.0%を越えて添加すると硬さの上昇を招き冷間鍛造性が劣化する。以上の理由から、その含有量を0.02〜1.0%の範囲内にする必要がある。
【0035】
次に、本発明第3請求項では、Nb、Vの1種又は2種を含有する。
【0036】
Nbは鋼中のC、Nと結びついてNb(CN)を形成し、結晶粒の微細化および析出硬化による芯部硬さの増加に有効な元素である。0.002%未満ではその効果は不十分である。一方、0.035%を超えると、素材の硬さが硬くなって冷間加工性が劣化するとともに、棒鋼・線材圧延加熱時の溶体化が困難になる。以上の理由から、その含有量を0.002〜0.035%の範囲内にする必要がある。好適範囲は、0.005〜0.03%である。
【0037】
VもNbと同様の効果を狙いとして添加する。0.03%未満ではその効果は不十分である。一方0.4%を超えると、素材の硬さが硬くなって冷間加工性が劣化するとともに、棒鋼・線材圧延加熱時の溶体化が困難になる。以上の理由から、その含有量を0.03〜0.4%の範囲内にする必要がある。好適範囲は、0.05〜0.3%である。
【0038】
次に、本発明では、熱間加工後のミクロ組織がフェライト・パーライト組織であり、フェライト結晶粒径を25μm以下に制限し、かつ熱間圧延方向に平行な断面の組織のフェライトバンドの評点が1〜5の範囲に制限する。フェライトバンドの評点は、上記のように日本金属学会誌第34巻第961頁で定義された評点である。本発明において、組織因子をこのように限定した理由を以下に述べる。
【0039】
まず、ミクロ組織をフェライト・パーライト組織としたのは、ミクロ組織にベイナイトやマルテンサイト組織のような硬質組織が混入すると、冷間加工性が顕著に劣化し、冷間鍛造や切削が困難になるためである。
【0040】
次に、高周波焼入れは急速加熱であるために、高周波焼入れ前の組織のフェライトが粗大であると、フェライトの部分は、オーステナイト化後、炭素の拡散が不十分であり、炭素濃度が添加炭素濃度よりも低くなり、焼入れ後、その位置での硬さが小さくなる。ここで、一般的に熱間圧延後の鋼材の圧延方向に平行な断面ではフェライトバンドと呼ばれる縞状組織が認められる。粗大なフェライトがフェライトバンドとして列状に連続して存在すると、図1に示したように、焼入れ後の硬さムラが特に顕著になり、長手方向に元のフェライトバンドに対応して硬さの軟らかいバンドを形成する。そのため、最終部品に捩りモーメントを負荷した時に、この軟質なバンドに沿って剪断き裂力が生成し、低い強度で破壊する。以上の現象は、フェライト粒径が25μmを超え、フェライトバンドの評点が5を超えると特に顕著になる。以上の理由から、フェライト結晶粒径を25μm以下に制限し、かつ熱間圧延方向に平行な断面の組織のフェライトバンドの評点が1〜5とした。好適範囲は、フェライト結晶粒径を20μm以下、熱間圧延方向に平行な断面の組織のフェライトバンドの評点が1〜4の範囲である。なお、本発明で言うフェライト粒径とは、フェライトの形態が粒状の場合はその円相当径に相当し、またフェライトの形態が板状の場合はその幅に相当する。
【0041】
次に、本発明の請求項4は、加熱温度を1050℃以上、熱間圧延の仕上げ温度を750〜1000℃、熱間圧延に引き続いて750〜500℃の温度範囲を1℃/秒以下の冷却速度で徐冷する条件で線材または棒鋼に熱間加工する。
【0042】
まず、加熱温度を1050℃以上とするのは、次の理由による。加熱温度が1050℃未満では、フェライトバンドの評点が5を超えるほどにフェライトバンドが顕著になり、その後の高周波焼入れ後の硬さムラが増大する。また、加熱温度が1050℃未満では、加熱時にTiCが溶体化できずTi(CN)として粗大化し、冷間加工性を劣化させる。そのため、熱間加工に際して、1050℃以上の温度で加熱することが必要である。好適範囲は1100℃以上である。特に、Nb添加鋼において、高周波焼入れ後のオーステナイト粒度を10番以上に微細化して高強度化を図るためには、加熱温度を1100℃以上とするのが望ましい。
【0043】
次に、熱間圧延の仕上げ温度を750〜1000℃とするのは次の理由による。仕上げ温度が750℃未満では、フェライトバンドが評点5を超えるほどに顕著になり、その後の高周波焼入れ後の硬さムラが増大する。一方、仕上げ温度が1000℃を超えると、圧延材の硬さが硬くなって冷間加工性が劣化する。以上の理由から、熱間圧延の仕上げ温度を750〜1000℃とする。好適範囲は800〜960℃である。
【0044】
次に、熱間圧延に引き続いて750〜500℃の温度範囲を1℃/秒以下の冷却速度で徐冷するのは次の理由による。冷却速度が1℃/sを越えると、圧延ままでの硬さの増加が顕著になり、冷間加工性が劣化する。そのため、冷却速度1℃/秒以下に制限する。好適範囲は0.7℃/s以下である。なお、冷却速度を小さくする方法としては、圧延ラインの後方に保温カバーまたは熱源付き保温カバーを設置し、これにより、徐冷を行う方法が挙げられる。
【0045】
本発明では、鋳片のサイズ、凝固時の冷却速度、分塊圧延条件については特に限定するものではなく、本発明の要件を満足すればいずれの条件でも良い。
【0046】
【実施例】
以下に、本発明の効果を実施例により、さらに具体的に示す。
【0047】
表1に示す組成を有する転炉溶製鋼を連続鋳造し、必要に応じて分塊圧延工程を経て162mm角の圧延素材とした。比較鋼No.kはJISのS40Cであり、No.lはJISのS53Cである。続いて、熱間加工により、直径36〜45mmの棒鋼を製造した。熱間圧延後の冷却は、一部の材料は空冷、また一部の材料は冷却床に設置した保温カバーを用いて冷却速度を空冷よりも遅くした。
【0048】
圧延後の棒鋼の組織観察を行い、フェライト結晶粒度、圧延方向に平行な断面のフェライトバンドの評点を求めた。
【0049】
また、圧延後の棒鋼のビッカース硬さを測定した。切削性は硬さに比例することから、硬さを切削性の指標とした。さらに、圧延ままの棒鋼から、据え込み試験片を作成し、冷間加工性の指標として、冷間変形抵抗と限界据え込み率を求めた。冷間変形抵抗は相当歪み1.0における変形抵抗で代表させた。
【0050】
また、圧延ままの棒鋼を球状化焼鈍した材料についても、上記の要領で硬さと冷鍛性の評価を行った。
【0051】
さらに、圧延材から平行部直径20mmの静的捩り試験片、捩り疲労試験片を採取した。静的捩り試験片、捩り疲労試験片について周波数8.5kHz、最高加熱温度950℃の条件で高周波焼入れを行い、その後170℃×1時間の条件で焼戻しを行った。なお、比較例37、38については、最高加熱温度1030℃の条件で高周波焼入れを行った。その後、静的捩り試験、捩り疲労試験を行った。捩り疲労特性は1×105サイクルでの時間強度で評価した。
【0052】
さらに、圧延材から直径22mm×長さ200mmの試験片を作成した。本試験片について、上記の捩り試験片と同じ条件で高周波焼入れを行い、その後170℃×1時間の条件で焼戻しを行った。その後、試験片の中央部の振れ量を測定することにより、高周波焼入れによる熱処理歪み量を測定した。
【0053】
これらの調査結果を熱間加工条件とあわせて表2、3に示す。高周波焼入れ材の硬化層深さは、HV450の深さtと半径rの比で表示した。
【0054】
比較例37はJISのS40Cの特性、また比較例38はJISのS53Cの特性である。本発明例の0.4〜0.42%C鋼については比較例37と、本発明例の0.47〜0.54%C鋼については比較例38と比較すると、本発明例の冷間変形抵抗は概ね小さく、限界据え込み率は概ね優れており、また硬さは概ね小さい。つまり、本発明例の冷間加工性は、比較例37、38に比較して優れている。球状化焼鈍材についても同様のことが言える。一方、本発明例は、比較例37、38に比較して高周波焼入れ時の最高加熱温度を低めに設定しているが、それにもかかわらず、本発明例の高周波焼入れ材の静的捩り強度、捩り疲労強度は比較例37、38に比較してともに優れている。熱処理歪みも小さい。
【0055】
次に、表3において、比較例27はCの含有量が本発明規定の範囲を下回った場合であり、高周波焼入れ材の硬化層硬さが低く、強度特性が不足する。比較例28はCの含有量が本発明規定の範囲を上回った場合であり、比較例29はSiの含有量が本発明規定の範囲を上回った場合であり、本発明例に比較して、硬く、冷間加工性が劣る。比較例30はMnの含有量が本発明規定の範囲を下回った場合であり、高周波焼入れ材の硬化層深さが浅く、硬さムラも大きく、強度特性が不足する。比較例31はMnの含有量が本発明規定の範囲を上回った場合であり、本発明例に比較して、硬く、冷間加工性が劣る。比較例32はCrの含有量が本発明規定の範囲を上回った場合であり、本発明例に比較して硬く、また高周波焼入れ後の硬さムラも大きく、熱処理歪みも大きい。
【0056】
比較例33はNの含有量が本発明規定の範囲を上回った場合であり、冷鍛性の限界圧縮率が顕著に劣る。比較例34はTiの含有量が本発明規定の範囲を上回った場合であり、硬く、冷間変形抵抗は高く、限界圧縮率も顕著に劣る。
【0057】
比較例35はPの含有量が本発明規定の範囲を上回った場合であり、冷鍛性の限界圧縮率が劣化するとともに、高周波焼入れ後の強度特性が不足する。比較例36はOの含有量が本発明規定の範囲を上回った場合であり、冷鍛性の限界圧縮率が顕著に劣る。
【0058】
次に、比較例39は、熱間圧延加熱温度が本発明規定の範囲を下回り、圧延方向に平行な断面のフェライトバンドの評点が本発明規定の範囲を上回った場合であり、また、比較例40は熱間圧延時の仕上げ温度が本発明規定の範囲を下回り、圧延方向に平行な断面のフェライトバンドの評点が本発明規定の範囲を上回った場合であり、ともに高周波焼入れ材の硬化層の硬さムラが大きく、静的捩り強度、捩り疲労強度ともに顕著に劣っている。比較例41は、熱間圧延仕上げ温度が本発明規定の範囲を上回った場合であり、比較例42は熱間圧延に引き続く冷却速度が本発明規定の範囲を上回った場合であり、ともに、ベイナイトを生成し、冷間加工性が顕著に劣る。比較例43は、フェライト結晶粒径が本発明規定の範囲を上回った場合であり、高周波焼入れ材の硬化層の硬さムラが大きく、静的捩り強度、捩り疲労強度ともに顕著に劣っている。
【0059】
【表1】
Figure 0003809004
【0060】
【表2】
Figure 0003809004
【0061】
【表3】
Figure 0003809004
【0062】
【発明の効果】
本発明の高強度特性と低熱処理歪みに優れた高周波焼入れ用鋼材とその製造方法を用いれば、5〜40kHzの周波数で高周波焼入れを施す高強度高周波焼入れ部品の製造に際して、高周波焼入れ後の硬さムラが低減でき、優れた強度特性と低熱処理歪み特性を有する製品を得ることができる。本発明鋼を用いることによって、5〜40kHzの周波数で高周波焼入れすることにより製造される歯車類やシャフト類の高強度化が可能になる。以上のように、本発明による産業上の効果は極めて顕著なるものがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】高周波焼入れ前のフェライトバンド組織が高周波焼入れ後に及ぼす影響を示す図である。
【図2】縞状組織の程度を数量的に表示する金属組織の顕微鏡写真である(倍率:28倍)。

Claims (4)

  1. 重量%で、
    C:0.38超〜0.58%、
    Si:0.01〜0.15%、
    Mn:0.85〜1.7%、
    S:0.005〜0.15%、
    Cr:0.35%以下(0%を含む)、
    B:0.0005〜0.005%、
    Al:0.015〜0.05%、
    N:0.007%未満(0%を含む)を含有し、
    TiをN含有量に応じて、0.015〜3.4N+0.02%の範囲含有し、
    P:0.025%以下(0%を含む)、
    O:0.0025%以下(0%を含む)に各々制限し、
    残部が鉄および不可避的不純物からなり、
    かつ、ミクロ組織はフェライト・パーライト組織であり、
    フェライト結晶粒径が25μm以下であり、
    熱間圧延方向に平行な断面の組織のフェライトバンドの評点が1〜5であることを特徴とする高強度特性と低熱処理歪み特性に優れた高周波焼入れ用鋼材。
  2. さらに、重量%で、
    Mo:0.02〜0.3%、
    Ni:0.02〜1.0%
    のうち1種または2種を含有することを特徴とする請求項1記載の高強度特性と低熱処理歪み特性に優れた高周波焼入れ用鋼材。
  3. さらに、重量%で、
    Nb:0.002〜0.035%、
    V:0.03〜0.4%
    のうち1種または2種を含有することを特徴とする請求項1または請求項2記載の高強度特性と低熱処理歪み特性に優れた高周波焼入れ用鋼材。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の成分の鋼を、加熱温度を1050℃以上、熱間圧延の仕上げ温度を750〜1000℃、熱間圧延に引き続いて750〜500℃の温度範囲を1℃/秒以下の冷却速度で徐冷する条件により線材または棒鋼に熱間加工し、熱間加工後のミクロ組織がフェライト・パーライト組織であり、フェライト結晶粒径が25μm以下であり、熱間圧延方向に平行な断面の組織のフェライトバンドの評点が1〜5である鋼材となるようにすることを特徴とする高強度特性と低熱処理歪み特性に優れた高周波焼入れ用鋼材の製造方法。
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