JP3808781B2 - セルロース含有材から加水分解生成物を製造する方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、木材等のセルロース含有材から、グルコース等の糖類をはじめとする有用成分を得るための方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
産業・家庭廃棄物には、多量のバイオポリマーや合成ポリマーが含まれているが、そのほとんどは再利用されずに廃棄されているのが実情である。これらのポリマーは貴重な化学原料やエネルギー資源となり得るものであり、これらを大量に処理して有効に利用することのできる技術の開発が望まれている。
【0003】
ポリマー資源のうち最も期待されているものの1つとしては、紙,木材,わら等の農林生産物中に含まれている大量のセルロースが挙げられる。セルロースからグルコース等の糖類をはじめとする有用成分を得る技術として、従来より▲1▼熱分解法、▲2▼酸触媒を用いた高温加水分解法、▲3▼酵素による加水分解法等、様々な方法が知られているが、上記▲1▼の方法では、反応制御が不可能でグルコースの生成率が低いという欠点があり、▲2▼の方法では、添加する酸による装置腐食や生成物からの酸除去等の問題があり、またこの様な不都合を回避する為に酸の濃度を抑制するとグルコースの生成率が低くなるという欠点がある。更に▲3▼の方法では、反応速度が遅く工業的な生産技術としては利用できない。
【0004】
そこで、酸や酵素を用いずに加水分解を行った技術として、例えば特開2000−186102号には、セルロース粉末を240〜340℃の加圧熱水と接触させて加水分解を行うこと、特に該加水分解を固定床型反応器を用いて行い、加圧熱水の滞留時間を制御することによって、非水溶性多糖類が高収率で得られることが開示されている。また特開2001−95594号には、セルロースを含有する材料を超臨界水または亜臨界水に可溶化した後、セルラーゼ溶剤を添加して加水分解を行い、グルコース及び/又はセロオリゴ糖を得る方法が開示されている。特許第3041380号には、セルロース粉末を240〜280℃に加熱された加圧熱水と接触させて加水分解した後、急冷することによって、水溶性オリゴ糖及び単糖類を製造する方法が提案されている。更に、特許第3042076号には、高温高圧状態の水が良好なイオン的反応領域を形成することを利用して、ポリマー類を構成単位もしくはそれらのオリゴマー程度の結合体まで効率よく分解する方法が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の如くセルロースの加水分解を行った後、有用成分を含む溶液を高温高圧下に放置すると、更に分解が進んで該有用成分が不要物に転化してしまうといった問題が生じる。従って、更なる分解の進行を防止するには、セルロースの分解で生じた有用成分を直ちに系外へ送り出し、冷却器で冷却する必要がある。
【0006】
有用成分は水に溶解しているので、多量の水を供給して迅速に冷却器へ送り出すことが有効である。しかしながら、得られた有用成分は多量の水で希釈された状態にあることから、取り扱い容易な製品として得るには濃縮する必要がある。希釈溶液の濃縮方法としては、一般的に、水分を気化させて除去する蒸発法が挙げられるが、該方法では、多大な潜熱相当のエネルギーを要するため非効率かつ非経済的であり実用的でない。
【0007】
本発明はこの様な事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、加水分解後の有用成分の濃縮をエネルギーコストを極力抑制して行うことによって、セルロース含有材から有用成分を効率よくかつ経済的に製造する方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るセルロース含有材から加水分解生成物を製造する方法とは、高温高圧状態の水を用いて該セルロース含有材を加水分解した後、得られた分解反応液を固液分離に付し、分離された液(分離液)の温度/圧力が逆浸透膜の耐久温度以下でかつ耐久圧力以下となった段階以降に逆浸透を行って濃縮するところに特徴を有する。
【0009】
前記分解反応液は、その温度を逆浸透膜の耐久温度以下に低下させてから前記固液分離に付し、それから逆浸透膜の耐久圧力以下に圧力を低下させて逆浸透に付してもよい。
【0010】
また、前記加水分解に用いる前記高温高圧状態の水は、
温度:200〜450℃、
圧力:前記温度における水の蒸気圧以上にして得るのがよい。
【0011】
前記逆浸透は、前記分離液中の有用成分の濃度が極めて希薄である場合には、複数回行って濃縮度を高めるのがよい。また前記セルロース含有材として、予め水と混合させてスラリー状にしたものを用いれば、加水分解反応毎に原料(セルロース含有材)を反応器に装入する必要がなく、連続して効率よく製造を行えるので好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態および実施例】
本発明者らは前述した様な状況の下で、セルロース含有材を高温高圧状態の水に接触させて加水分解を行った後に、エネルギーを無駄にすることなく効率よく有用成分を濃縮する方法について様々な角度から検討を行った。その結果、本発明で規定する様にして逆浸透法を前記加水分解と組み合わせればよいことを見出し、上記本発明に想到した。以下、本発明の方法について詳述する。
【0013】
本発明では、セルロース含有材中のセルロースの加水分解を高温高圧状態の水を用いて行う。高温高圧状態の水は良好なイオン的反応領域を形成し、セルロースを有用な構成単位もしくはそれらのオリゴマー程度の結合体にまで効率よく分解するからである。
【0014】
高温高圧状態の水は、温度を200〜450℃とするのがよい。セルロースを効率よく分解するには、少なくとも200℃に加熱するのがよいからであり、より好ましくは230℃以上にまで加熱する。一方、前記温度が450℃を超えると、木材の熱分解が起こり始めて加水分解が支配的でなくなり、有用成分の回収率が低下してしまうので好ましくない。より好ましくは350℃以下である。
【0015】
また、高温高圧状態の水を得るに当たっては、圧力を、前記温度における水の蒸気圧以上とする必要があり、例えば前記温度を230℃とした場合には該圧力を3MPa程度とし、前記温度を350℃とした場合には該圧力を17MPa程度とする。水の臨界温度(374℃)以上では水の飽和蒸気圧は存在しないが、前記温度を水の臨界温度(374℃)以上とする場合には、少なくとも3MPaを加圧すれば良好に加水分解を行うことができる。木材から有用成分としてグルコースを得る場合には、前記温度を230〜350℃、圧力を3〜17MPaとするのがよい。
【0016】
尚、本発明は、高温高圧状態の水を用いて行う加水分解のその他の条件まで規定するものではない。
【0017】
セルロース含有材を加水分解した後の分解反応液は、逆浸透を行うに際して固液分離に付し、未反応の原料等の固形残留物を除去しておく。適用できる固液分離法としては、ろ過、遠心沈降機、遠心脱水機、連続シックナー等によるものが挙げられる。
【0018】
本発明では、前記固液分離後の分離液中の有用成分の濃縮を逆浸透法で行うこととした。逆浸透法は、溶媒は通すが溶質は通さない半透膜に溶液を通過させることで、純度の極めて高い水分(透過水)と濃縮水に分離する方法として一般に知られている。特開2000−333692号には、リグノセルロース材料を原料とするパルプ製造工程におけるパルプのヘミセルラーゼ処理分解反応液からキシロオリゴ糖を製造する方法として、パルプのヘミセルラーゼ処理工程から得られる反応ろ液を半透膜に透過させ、透過液中のキシロオリゴ糖をキシロオリゴ糖複合体と分離し回収する方法が開示されている。
【0019】
しかしながら、実用可能な分離効率を得るには、水溶液の浸透圧以上の高圧を水溶液側に加える必要があり、また、より効率よく分離するには水溶液を加熱する必要があるなど煩雑でコストもかかることから、実用的な濃縮法としては用いられていない。
【0020】
本発明では、前記加水分解直後の分解反応液が高温高圧であることを利用し、余分なエネルギーを実質的に付与することなく、逆浸透法で濃縮を行うことができることを見出した。
【0021】
即ち、加水分解直後の分解反応液は、上述の如く、200〜450℃程度の高温で、得られた有用成分が不要な化合物に転化してしまう前に冷却する必要があるが、このときに室温まで冷却せず、逆浸透膜の耐久温度以下で逆浸透に好適な温度、例えば50℃程度にまで冷却すれば、あらためて分解反応液を加熱することなく逆浸透を良好に行うことができ、エネルギーの無駄な損失を防止することができるのである。
【0022】
圧力についても同様に、加水分解直後の分解反応液は、3〜17MPaもの高圧状態にあるが、常圧まで減圧せずに逆浸透膜の耐久圧力以下で逆浸透に好適な圧力、例えば2〜6MPa程度にまで減圧すれば、あらためて分解反応液を加圧することなく逆浸透を良好に行うことができ、エネルギーの無駄な損失を防止することができる。
【0023】
尚、本発明は、上記逆浸透のその他の条件まで規定するものではなく、用いる逆浸透膜は、必要とする有用成分に応じて適宜選択することができ、例えば、海水淡水化用の逆浸透膜を用いること等が挙げられる。
【0024】
本発明で用いることのできるセルロース含有材は、特に限定されるものではなく、パルプ,木材粉,木綿,とうもろこし芯,おがくず,麦わら等の様々なセルロース含有材を用いることができ、木材としては、不要となった建築解体廃棄物や森林における間伐材等を用いることができる。またこれらのセルロース含有材は、粉砕等の前処理が施されることがあり、反応器に直接、または後述する図4および図5に示すようにスラリー状態で供給されることがある。
【0025】
以下、本発明に係るセルロース含有材から加水分解生成物を製造する方法に関して、図面を参照しつつ具体的に説明するが、本発明はもとより図示例に限定される訳ではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
【0026】
図1は、本発明の実施に用いる装置の一例を示したもので、まず反応器1に予め原料2としてセルロース含有材を装入する。このとき、前記原料は、高温高圧状態の水との接触面積を確保して効率よく反応させるため、相当直径が20μm〜数mm程度になるまで細かく粉砕されていることが望ましい。反応器1内に固液フィルター3を設け、未反応の原料が水に溶解せず固形分のまま流出することを防止する。反応器1は予めヒーター4により加温しておいてもよい。また、反応時に原料の酸化分解反応が生じてしまうなど悪影響を及ぼし易い酸素を除去するため、図1には示していないが、水タンク5から保圧弁10までを窒素やアルゴン等の不活性ガス雰囲気としてもよい。
【0027】
次いで、水タンク5からの水をポンプ6で加圧して所定の流量にし、予熱器7で反応器温度程度となるまで加熱した後、反応器1に供給する。
【0028】
原料に木材を用いる場合には、反応器1に設置したヒーター4で水の温度を200〜450℃に加熱して加水分解を行うのがよい。圧力は保圧弁9で調節する。
【0029】
この様にして得られた高温高圧状態の水を用いて原料(セルロース含有材)2の加水分解を行う。その後、得られた高温高圧状態の分解反応液を冷却器8に通して冷却する。ここで、逆浸透膜入り口での液温度が逆浸透膜の耐久温度以下であって逆浸透を行うのに好適な10〜60℃程度となるよう冷却する。冷却後に固液分離フィルター15に通過させて未反応の原料等の残渣を除去する。そして得られた分離液の圧力を、保圧弁9を通過させることで、保圧弁10で設定する逆浸透膜の耐久圧力以下であって逆浸透を行うのに好適な圧力にまで減圧する。減圧後の圧力はほぼ2〜6MPaである。減圧後に反応液回収用タンク11を設け、次工程の逆浸透を行うにあたって分離液の濃度を調整してもよい。その後、分離液を逆浸透膜12に透過させる。
【0030】
逆浸透により濃縮された濃縮液は、保圧弁10を通過させて大気開放(常圧)する。逆浸透膜の透過水側(排水側)は大気開放状態とする。逆浸透で生じた透過水は水タンク5へ回収して再利用してもよい。
【0031】
尚、逆浸透膜12へは全ての分離液を供給する必要はなく、目的成分を含まないことが判明した場合には、ドレインバルブ13から分離液を系外に除去してもよい。
【0032】
前記加水分解反応の所要時間は、用いる原料の形状にもよるが、約30分以内であり、前記高温高圧状態の水の温度が高いほど所要時間は短くなる。
【0033】
この図1に示す様な装置を用いて行った実施例について以下に示す。
【0034】
まず、反応器1に原料2として木粉1kgを装入する。水タンク5からの水をポンプ6で加圧し、10kg/minの流量で供給する。保圧弁9を10MPaに設定する。水タンク5からの水は予熱器7の出口で300℃となるようにする。反応器1の内部が300℃となるようヒーター4で加熱する。この様に設定して木粉中のセルロースの加水分解を行う。加水分解後の分解反応液は、冷却器8での出口温度が40℃となるよう冷却器8で冷却する。冷却後は固液分離フィルター15(細孔径が0.5μmのステンレス製焼結金属フィルター)に通過させて分離液を得る。保圧弁10は5.5MPa(逆浸透膜の耐圧上限値に近い値)となるよう設定する。逆浸透膜12(三酢酸セルロース製)を用いて冷却および減圧された分離液の逆浸透を行い、分離液中の水分を平均9.5kg/minの流量で透過水として除去し、グルコース等の分解生成物を含有する濃縮液(20倍濃縮)を平均0.5kg/minの割合で得る。
【0035】
前記加水分解反応および逆浸透による濃縮を連続して行い、セルロース含有材から効率よく加水分解生成物を製造するには、前記反応器を複数個設けるのがよい。図2は、反応器1および反応器1´の2個を並列に設けて本発明を実施する場合の装置を例示している。以下、図2〜5では、図1と同じ構成部分については同一の符号を付して重複説明を避ける。
【0036】
図2に示す様に反応器を並列に設け、2個の反応器の稼動時期(加水分解処理時期)をずらす、具体的には反応器1および反応器1´のうち、一方の反応器で一定時間連続して加水分解反応を行う間に、加水分解反応の終了した他方の反応器を開放、残渣の取り出し、および新しい原料の装入を行うことによって、逆浸透工程での濃縮を連続して安定的に行うことができるのである。この場合、一方の反応器に水を流して加水分解を行う時間は、反応器温度に依存するが、例えば反応器の設定温度を300℃とした場合には、約20分毎に水の供給経路を切り換えるなどして運転を行えばよい。
【0037】
尚、図2では、反応器1および反応器1´の夫々について冷却器8および冷却器8´を設けているが、該冷却器を1個とし共通で使用することも可能である。
【0038】
加水分解処理後の分解反応液が非常に希薄である場合、1回の逆浸透では濃縮が不十分な場合がある。この様な場合には、濃縮度を高めるべく逆浸透を複数回行うのがよい。図3は、1段目で2個の逆浸透膜を並列に設け、得られる濃縮水を合流させて2段目の1個の逆浸透膜で更に濃縮を行う場合の装置を例示したものである。図3にて1段目で2個の逆浸透膜を並列に設けているのは、1段目と2段目の逆浸透膜に供給される液量を調整するためである。
【0039】
尚、図3は、逆浸透を複数回行う装置の一例であって、分解反応液の濃度に応じて、1段目に設ける逆浸透膜を更に増加させたり、逆浸透工程を更に複数段とすることもできる。
【0040】
セルロース含有材は、予め水と混合させてスラリー状にしておけば、反応終了毎に原料を装入することなく連続して加水分解処理を行うことができ、効率がよいので望ましい。
【0041】
図4は、原料として予め水と混合させたスラリー状のセルロース含有材を用いた場合の装置の一例である。図4にて、水と約180μm以下にまで粉砕した原料(例えば木粉)をスラリー生成器21に装入し、撹拌機で撹拌してスラリーを得る。ポンプ22で所定の流量にしたスラリーを予熱器23に供給し、予熱器の出口で反応温度直前の温度となるまでスラリーを加熱する。所定の温度に設定された反応器24でスラリー中のセルロースの加水分解を行う。分解生成物の溶解した水と未反応原料等の残渣が混合したスラリー状態の分解反応液を冷却器26で冷却し、その後、固液分離器27でスラリー状態の分解反応液中の固形分を沈殿分離させる。分離後の水溶液(分離液)は図4に示すように固液分離器の水面(または水相中央部分の固形分の少ない位置)から回収し、フィルター30で微粒子状の固形分を除去する。固液分離器27中の固形分は、蓄積の程度に応じて適宜、固液分離器27の下部バルブから除去する。
【0042】
図5は、図4に示す装置の変形例であって、固液分離器を2つ設けることによってスラリー状の分解反応液の固液分離をより徹底して行う場合の装置を例示している。図5にて、固液分離器27および27´を直列に設け、固液分離で生じた残渣が、木粉の様な浮遊物である場合には下部バルブ29から分離液を取り出し、沈殿物である場合には上部バルブ28から分離液を回収する等、状況に応じて適宜操作を行い、更に次の固液分離器27´で同様の固液分離操作を行うようにする。
【0043】
また、前記図1〜図5に例示していないが、予熱器(7,23)と冷却器(8,8´,26)との間で熱交換を行うことによって、更にエネルギー効率を高めてセルロース含有材から加水分解生成物を製造することができる。
【0044】
【発明の効果】
本発明は上記のように構成されており、本来、溶液の濃縮法としてあまり実用化されていなかった逆浸透法を、本発明で行う高温高圧状態の水を用いた加水分解処理後の濃縮法として適用することで、逆浸透のための余分なエネルギーを使用することなく、効率よくかつ経済的にセルロース含有材から加水分解生成物を製造できるようになった。
【0045】
そして、この様にして得られた糖類等の加水分解生成物を、公知のアルコール醗酵法の原料として用い、各種用途に用いられるエタノール等を製造できることとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する為に構成される装置例を示す概略説明図である。
【図2】本発明を実施する為に構成される装置の他の例を示す概略説明図である。
【図3】本発明を実施する為に構成される装置の他の例を示す概略説明図である。
【図4】本発明を実施する為に構成される装置の他の例を示す概略説明図である。
【図5】本発明を実施する為に構成される装置の他の例を示す概略説明図である。
【符号の説明】
1,1´ 反応器
2,2´ 原料
3,3´ 固液フィルター
4,4´,25 ヒーター
5 水タンク
6 ポンプ
7,23 予熱器
8,8´,26 冷却器
9,10 保圧弁
11 反応液回収用タンク
12,12a,12a´,12b 逆浸透膜
13 ドレインバルブ
14 気液分離器
15 固液分離器(固液分離フィルター)
21 スラリー生成器
22 スラリーポンプ
24 反応器(円筒状)
27,27´ 固液分離器
28,28´ 上部バルブ
29,29´ 下部バルブ
30 フィルター
Claims (5)
- 温度:200〜450℃、圧力:前記温度における水の蒸気圧以上にして得られた水(前記温度を374℃以上とする場合には、3MPa以上に加圧して得られた水)を用いてセルロース含有材を加水分解した後、得られた分解反応液を固液分離に付し、分離された液の温度/圧力が逆浸透膜の耐久温度以下でかつ耐久圧力以下となった段階以降に、あらためて加圧することなく逆浸透を行って濃縮することを特徴とする加水分解生成物の製造方法。
- 前記分解反応液の温度を低下させてから固液分離に付し、更に圧力を低下させてから逆浸透に付す請求項1に記載の製造方法。
- 前記逆浸透を、前記分離された液の圧力を2〜6MPaに減圧した後に行う請求項1または2に記載の製造方法。
- 前記逆浸透を複数回行って濃縮度を高める請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
- 前記セルロース含有材は、予め水と混合させてスラリー状にしたものである請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
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