JP3807298B2 - 番組記録方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録媒体上の既に番組が記録されている記録済領域や番組の録画予約によって消費が見込まれている予約領域を除いた空き領域が少ない場合であっても、より多くの番組録画を行えるようにした番組記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ハードディスクに番組信号を記録するハードディスクレコーダが製品化され、普及しつつあるが、その1つの問題点としてハードディスクの容量が十分でなく、記録時間が充分に確保できない事が挙げられる。そして、このハードディスクレコーダの中には、番組の録画予約時に、予約した番組の記録に必要となる記録容量を確保しておき、予約した番組を確実に録画できるように配慮したものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このように番組の録画予約時に、予約した番組の記録に必要となる記録容量を確保する装置の場合、記録媒体上にごくわずかな時間の番組しか記録されていなくても新たな番組を録画できなくなることがある。つまり、多くの番組が録画予約されている場合、これらの番組の記録のために記録容量が確保されてしまうため、未記録領域が多く存在しても新たな番組が録画できないという問題があった。
【0004】
【表1】
Figure 0003807298
【0005】
以下、その具体例について表1を参照しつつ説明する。
表1は、録画予約されている番組の録画予約情報を示しており、ここでは、番組B1から番組B3までの3つの番組が録画予約されているものとする。また、番組B1の録画開始日時は、7月10日の22時00分、番組B2の録画開始日時は、7月9日の19時00分、番組B3の録画開始日時は、7月5日の16時00分となっており、番組信号の記録に利用できる記録媒体の総容量から既に番組が記録されている記録済容量及び番組B1乃至B3の記録に必要な予約容量を差し引いた空き容量がSPモード換算で70分であるものとする。
【0006】
また、ここでは、記録モードとしてSPモードとLPモードとが設けられ、SPモードによる記録はLPモードによる記録に比して単位時間あたり2倍の記録容量を消費する一方、より高画質な番組記録が可能になるものとする。つまり、LPモードによる記録はSPモードによる記録に比して、単位時間あたりの記録容量の消費が半分であり、番組B2の録画予約情報として示される如く、LPモードにより番組を記録した場合、1時間の番組を記録するにも拘らず、SPモード換算で30分に相当する記録容量のみを消費する。
【0007】
このようにSPモード換算で空き容量が70分しかない状態において、SPモードで番組録画を行う場合、従来の番組記録方法では既に予約されている番組の録画予約情報を変更又は取り消さない限り、70分を超えて番組を録画することはできなかった。つまり、番組B1乃至B3のために確保されている領域が未記録状態のまま存在するにも拘らず、70分を超えての録画はできなかった。
【0008】
表1の番組B1乃至B3を例に説明すると、録画予約されているこれらの番組のうち最初に録画が開始されるのは番組B3(7月5日の16時00分に番組開始)であり、この番組B3の番組開始日時以前に他の番組を録画し、且つ視聴を終えていれば番組B1乃至B3を録画する上で全く問題はないが、このような場合でも70分を超える録画時間の番組を録画予約することができなかった。
【0009】
以上の如く、番組の録画予約時に、その番組の記録に必要な記録容量を確保する従来の番組記録方法では、録画予約をした時点でその番組の記録に必要な予約容量が既に消費されたものと見なされるため、録画開始日時が先になればなるほど空き容量を圧迫している期間が長くなってしまう。従って、例えば、1ヶ月先の番組まで録画予約可能な装置であっても、1ヶ月先の番組を録画予約すれば、予約時点から1ヶ月の間は予約される容量が無駄に確保されることになり、使い勝手がよくないといった問題があった。
【0010】
一方、このように番組の録画予約時に、その番組の記録に必要な記録容量を確保せずに、注意を促すメッセージのみを表示する装置も存在するが、このような装置では、録画予約した番組が確実に記録されることが保証されていないという問題があった。
【0011】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、記録媒体上の番組の空き容量が存在しなかったり、この空き容量が少ない状態であっても、他の番組を確実に記録することができる番組記録方法を提供することをその目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するために、本発明に係る番組記録方法は、
組の記録予約時に、前記番組の記録に必要な記録容量を予約容量として記録媒体上に確保した上で、前記番組の記録予約を受付ける第1の記録予約受付モードと、
前記第1の記録予約受付モードにより番組の記録予約が受付けられている状態において、他の番組の記録に必要な記録容量が、前記記録媒体の記録容量から番組が既に記録されている記録済容量と前記第1の記録予約受付モードにより確保されている予約容量とを除いた空き容量よりも大であり、且つ前記空き容量と前記第1の記録予約受付モードにより確保されている予約容量との合計容量以下である場合に、前記他の番組の記録が前記第1の記録予約受付モードにより予約受付されている番組の録画開始日時以前に完了することを条件として、前記他の番組の記録予約を受付ける第2の記録予約受付モードとを有することを特徴とするものである。
【0013】
また、本発明に係る番組記録方法の前記第2の記録予約受付モードにより記録予約された前記他の番組は、前記第1の予約受付モードにより記録予約が受け付けられた番組の記録実行時点で、前記未記録容量が不足することに応答して、前記第1の予約受付モードにより記録予約された番組により書き換えが行われることを特徴とするものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態につき、好ましい実施例により説明する。
(第1の実施例)
第1の実施例に係る番組信号記録方法は、ハードディスクレコーダ等、比較的記録容量の制限が大きい記録装置に好適な番組信号記録方法であり、番組の録画予約時に充分な空き容量が存在しない場合であっても、この番組の録画日時と既に予約済の番組の録画日時とを比較することで、これらの番組を確実に録画できるようにしたことを特徴としており、以下その詳細について説明する。
【0015】
なお、ここでは、前述の如く記録モードとしてSPモードとLPモードとが設けられ、SPモードによる記録はLPモードによる記録に比して単位時間あたり2倍の記録容量を消費する一方、より高画質な番組記録ができるものとする。また、記録媒体上には図1に示す如く記録済の番組が存在し、更に、表1及び図1に示す如く、番組B1、番組B2、番組B3が既に録画予約されているものとする。そして、これら3つの番組については、番組の記録に必要な記録容量が予約容量として確保されているものとする。また、空き容量とは図1で示す如く、番組信号の記録に利用できる記録媒体の総容量から既に番組が記録されている記録済容量及び番組B1乃至B3の記録に必要な予約容量を差し引いた容量とする。
【0016】
図2は、第1の実施例に係る番組信号記録方法を説明するための流れ図であり、これらの処理がハードディスクレコーダ等の記録装置に設けられるマイクロプロセッサで実行される。本実施例に係る番組信号記録方法では、まず、記録装置を録画予約の受付モードへと移行させ(S101)、予約する番組の情報、つまり、録画開始日時、録画終了日時、録画チャンネル、記録モード等の情報を入力する(S102)。
【0017】
この予約する番組の情報の入力は、ユーザーが直接手入力しても良いが、いわゆるGコードの数字をリモコンから記録装置に転送し、記録装置がこれを解読することによりこの情報を入力させたり、また、EPG(エレクトリック・プログラム・ガイド)の画面から選択することによりこの番組の情報を取り込まれるような手法を用いても良い。
【0018】
そして、予約する番組の情報が入力されると、次に、入力された録画開始日時と録画終了日時と記録モードとに基づき、この番組の記録に必要な記録容量が算出され、この記録容量と記録媒体上に存在する空き容量とが比較される(S103)。
【0019】
S103における比較の結果、番組の記録に必要な記録容量が空き容量以下であれば、通常録画として録画予約が実行され(S104)、番組の記録に必要な記録容量が空き容量を越える場合には、S105のステップへと進む。S105では、既に予約されている番組B1乃至B3の予約内容を変更可能となっており、例えば、番組B1又はB3等の記録モードをLPモードへと変更したり、また、特定の番組の予約を取り消したりすることにより、空き容量を増加させることができる(S106)。
【0020】
しかし、このように既予約番組の予約内容を変更することなく、新たな番組の録画予約を行いたい場合にはS107に進み、一時録画予約が行えるか否かが判別される。なお、ここで、一時録画とは、記録が行われた後は消去動作が行われない限りそのまま記録媒体上に保持される通常録画とは異なり、他の番組の記録に際して充分な領域が確保できなければ適宜消去されることが認められている録画であり、本発明ではこの様な一時録画を通常録画と区別して扱う。
【0021】
そして、S107ではS102で入力された録画終了日時に所定時間を加えた日時と、表1で示した録画予約されている番組のうち、1番最初に録画が開始される予定の番組の録画開始日時とを比較して、S102で入力された録画終了日時に所定時間分を加えた日時が1番最初に録画が実行される予定の番組の録画開始日時よりも早ければS108に進んで一時録画としての予約が実行され、同一又は遅ければS109に進んで一時録画の予約が実行されずに処理を終了する(S110)。
【0022】
ここで、S102で入力された録画終了日時に加えられる所定時間とは、番組の記録を完了してからこの一時録画予約した番組を視聴し終えるための時間であり、例えば、24時間、36時間、48時間等、予め時間数を設定できるようにしても良い。なお、ハードディスクレコーダのように、記録と再生とを同時に行うことができる装置においては、一時録画による番組の録画中、又は録画完了直後にこの番組の視聴を開始させ、番組の視聴済部分に新たな番組を記録することも可能であるため、この所定時間は実質ゼロとすることも可能である。
【0023】
図3は、一時録画が可能な場合の具体例を示す図である。表1に示す番組B1乃至B3が録画予約されている状態で、録画開始日時が7月3日の20時00分、録画終了日時が7月3日の22時00分の番組D1をSPモードで録画予約する場合、図3(a)に示す如く、これから録画予約する番組D1の録画終了日時に所定時間(ここでは、24時間に設定されている)を加えた日時が1番最初に録画実行される予定の番組B3の録画開始日時よりも早いか否かを確認する。
【0024】
この場合、図示の如く、これから録画予約する番組D1の録画終了日時に所定時間を加えた日時が1番最初に録画実行される予定の番組B3の録画開始日時よりも早いため、この番組を一時録画として予約できる。なお、一時録画予約を行う際、予約する番組の記録に必要な記録容量が番組記録に割り当てられた記録媒体の総容量から記録済容量を差し引いた未記録容量を超える場合には、一時録画予約を行えないことは言うまでもない。
【0025】
また、図3(b)に示す如く一時録画予約として複数の番組の記録を予約することもできる。その際、既に一時録画予約されている番組は、S107の処理において通常録画予約されている既予約番組と同等に扱われ、これから一時録画を行おうとする番組の録画完了日時に所定時間を加えた日時が一時録画予約されている番組を含めた全ての予約番組の中で1番最初に録画実行される予定の番組の録画開始日時よりも早ければ、一時録画予約として録画予約受付される。
【0026】
また、放送時間が連続した複数の番組の様に、時間的に近接した番組であっても、これらのうち最後に録画される一時予約番組の録画終了日時から、通常予約番組の録画開始日時までの時間が、これら複数の一時予約番組の視聴に要する所定時間に対して充分余裕があるときには、これら時間的に近接した複数の番組を一時予約できる様にする等の変形例も考えられる。
【0027】
そして、一時録画予約された番組は、その録画開始日時になると空き容量又は予約容量として存在する未記録領域に記録が行われる。こうして一時録画として記録された番組は、番組選択のために用いられる一覧画面においては、色や文章の表示等で通常録画と区別されて表示される。
【0028】
次に、一時録画予約された番組が記録媒体上で上書き消去される動作について説明する。なお、ここでは、表1に示す番組B1乃至B3が通常録画として録画予約されている状態において、図3(a)で示した番組D1が一時録画として予約される際の動作やこの番組D1の記録後に番組D1が上書き消去される際の動作について説明する。なお、ここでは、番組B1乃至B3の予約内容が変更されたり、他の番組の記録が行われることはないものとする。
【0029】
まず、図1に示した如く、番組B1乃至B3のみが録画予約されている状態において、番組D1を一時録画として録画予約すると、図4(a)に示す如く空き容量が無くなり、番組B1乃至B3と番組D1の記録に必要な記録容量の合計が予約容量として扱われる。この状態では、図示の如く、記録済容量と予約容量とを合わせた合計が、番組記録に割り当てられた総容量を超えている。
【0030】
そして、7月3日の22時00分に番組D1の録画が完了すると、図4(b)に示す如く番組D1の分だけ記録済容量が増加し、これとは逆に予約容量が減少する。この状態では、依然として番組B3全体を記録することができるだけの未記録領域が記録媒体上に存在するため、7月5日の16時00分に開始される番組B3は番組D1を上書き消去することなく記録媒体上の未記録領域に記録され、図4(c)に示す状態となる。
【0031】
しかし、この状態では記録済容量と番組B2の記録に必要な記録容量との合計が番組記録に割り当てられた記録媒体の総容量を超えており、記録済番組の一部を消去しない限り、番組B2全体を記録することはできない。そこで、7月9日の19時00分に番組B2の録画が開始されと、記録媒体上の未記録領域がまず使用されるが、その後未記録領域が無くなると番組D1の一部を上書き消去しつつ番組B2全体が記録され、図4(d)に示す状態となる。
【0032】
そして、7月10日の22時00分には、番組B1の記録が開始されるが、この時点では、記録媒体上に未記録領域は存在しないため、番組B1の記録により番組D1の一部が上書き消去され、番組B1全体が図4(e)に示す如く記録される。
【0033】
なお、一時録画されている番組D1を上書き消去する際にこの番組のどの部分から上書き消去するかについては、番組の頭の部分或いは最後の部分など、予め定められた部分から消去すれば良い。また、番組の付加情報等から判別される重要部分を残してそれ以外の部分を先に消去する、CM(コマーシャル)の部分を見つけて優先的に消去する等も考えられる。また、部分的に消去することは行わず、一時録画した一つの番組の全体を消去しても良い。
【0034】
また、頭の部分から消去を行い、消去されていない残りの部分を視聴可能にした場合には、その再生時に「これ以前の部分は他の記録のために消去されました(本記録は一時録画として記録されたものです)」といったメッセージを表示することにより、例えば巻き戻し再生でその個所まで戻ったときにユーザーに消去されていることがわかるようにすることができる。
【0035】
以上の如く、第1の実施例に係る番組信号記録方法では、これから録画予約する番組の録画終了日時に所定時間を加えた日時が1番最初に録画実行される予定の番組の録画開始日時よりも早ければ、一時録画予約として録画予約受付されるため、非常に簡単な処理で録画予約可能な番組の数を増加させることができる。
【0036】
(第2の実施例)
第2の実施例に係る番組信号記録方法は、第1の実施例に係る番組信号記録方法よりも更に多くの場合において一時予約による記録ができるようにしたことを特徴としている。第2の実施例に係る番組信号記録方法における処理は、図2で示した第1の実施例に係る番組信号記録方法における処理とほぼ同一であるが、図1のS107における処理のみ異なる。以下、第2の実施例に係る番組信号記録方法に関して、第1の実施例に係る番組信号記録方法と相違する点のみ説明する。
【0037】
なお、第2の実際例に係る番組信号記録方法では、録画予約される各番組に予約番号kが付与される。この予約番号kは、現在予約中である全番組のうち、録画開始日時が遅い番組から順に小さい数字が与えられ、例えば、図5(a)で示す如く番組B1及びB3のみが録画予約されている状態では、番組B1の予約番号kが1、番組B3の予約番号kが2とされる。また、現在予約中である番組の総数Nが予約番号kと共にメモり内に保持されているものとする。
【0038】
そして、図5(b)に示す如く、例えば番組B2が追加予約された際には、番組B3の予約番号kが繰り下げられて、番組B1の予約番号kが1、番組B2の予約番号kが2、番組B3の予約番号kが3とされると共に、予約番組の総数Nが3とされる。また、予約済の番組の予約が取り消された場合や録画が実行された場合には、この取り消しや録画の実行に合わせて予約番号k及び予約番号の総数Nが都度変更されるものとする。
【0039】
以下、図2及び図6を参照しつつ、第2の実施例に係る番組信号記録方法の動作を説明する。
図2に示されるS105にて、既予約番組の予約内容を変更することなく、新たな番組の録画予約を行いたい場合には、まず、図6のS201において予約番組の総数Nと1とを比較し、予約番組の総数Nが1以上であれば少なくとも1つの番組が録画予約中であるためS202の処理へと進む一方、予約番組の総数Nが0、つまり現在予約中の番組が存在しなければ、一時予約のために提供できる記録容量は無いということになり、一時予約はできないのでS208の処理へと進み、一時予約が出来ない旨のメッセージを表示した後にS109の処理へと進む。
【0040】
そして、S202の処理へと進んだ際には、予約番号kのパラメータをk=1に設定すると共に、変数bbをbb=0に設定する。S203において、B(k)は、予約番組がkである番組の記録のために予約されている予約容量、Cは図1で示した記録媒体上の空き容量、Dはこれから録画予約する番組の記録に必要な記録容量であり、この状態では、k=1、bb=0であるため、これから録画予約する番組の記録に必要な記録容量D(SP換算)と、予約番号kが1である番組、つまり番組B1の記録のために予約されている予約容量40分(SP換算)と空き容量Cとの合計とが比較され、記録容量Dがこの合計以下であればS207に進む一方、この合計を越える場合には、S204の処理へと進む。
【0041】
そして、S204では、この時点の変数bbと予約番組がkである番組の記録のために予約されている予約容量B(k)との合計を新たに変数bbとするため、ここでは、bb=40分(SP換算)となる。また、S205では、パラメータkが1つ繰り上げられてk=2となり、更にS206でパラメータkが予約番組の総数N以下であればS203の処理に戻る一方、パラメータkが予約番組の総数Nを越えた場合には、S208で一時予約が出来ない旨のメッセージを表示した後にS109の処理へと進む。
【0042】
また、S206でパラメータkが予約番組の総数N以下で、S203の処理に戻った場合には、今度はk=2、bb=40分(SP換算)となっており、再び録画予約する番組の記録に必要な記録容量D(SP換算)と、番組B2の記録のために予約されている予約容量30分(SP換算)とbb=40分(SP換算)と空き容量Cとの合計とが比較される(S203)。そして、S203の処理にてYとなるか、あるいはS206の処理にてNとなるまで、S203からS206によって形成されるループが繰り返される。
【0043】
このような処理にて、S206でNとなった場合には、前述の如く一時予約が出来ない旨のメッセージを表示した後にS109の処理へと進むものの、S203でYとなった場合には、S207の処理へと進む。そして、以上のような処理にて、録画開始日時が最も遅い番組から遡り、どの番組までの記録のために予約されている予約容量を利用すれば、これから予約する番組の記録に充分な容量となるかが判別される。
【0044】
例えば、S203でYとなった際のパラメータkの値が2であれば、予約番号kが1である番組B1と予約番号kが2である番組B2のために予約されている予約容量を利用すれば、これから録画予約する番組の記録に充分な容量であることを意味しており、また、パラメータkの値が1であれば、予約番号kが1である番組B1のために予約されている予約容量のみで、これから録画予約する番組の記録に充分な容量であることを意味している。
【0045】
そして、S207において、STはS203でYとなった際のパラメータkの予約番号を持つ番組の録画開始日時、EDは図2のS102で入力されたこれから予約する番組の録画終了日時、αは第1の実施例で説明した所定時間、つまり、番組の記録を終了してからこの番組を視聴し終えるための時間であり、入力された録画終了日時EDに所定時間αを加えた日時と、予約番号がkである番組の録画開始日時STとが比較される。
【0046】
そして、入力された録画終了日時EDに所定時間αを加えた日時が、予約番号がkである番組の録画開始日時STより早ければS108に進んで一時録画としての予約が完了し、同一又は遅ければS208で一時予約が出来ない旨のメッセージを表示した後にS109の処理へと進む。
【0047】
以上の如く、第2の実施例に係る番組信号記録方法では、録画開始日時が最も遅い番組から遡り、どの番組までの記録のために予約されてい予約容量を利用すれば、これから予約する番組の記録に充分な容量となるかを判別し、その後でこれから録画予約する番組の録画終了日時との間の時間差を比較するようにしたため、第1の実施例に係る番組信号記録方法の判断基準では一時録画予約できなかった番組に対しても予約可能となることがある。
【0048】
即ち、本実施例によれば、一時予約しようとする番組の番組終了日時に所定時間αを加えた日時よりも時間的に前に通常予約により録画される番組が存在したとしても、一時予約しようとする番組の番組終了日時に所定時間αを加えた日時よりも時間的に後に通常予約されている別の番組が存在すれば、この別の番組のために確保されている予約容量の範囲内で一時予約を行うことが可能となる。なお、第2の実施例に係る番組信号記録方法においても、複数の番組を一時録画予約可能に構成しても構わない。
【0049】
次に、複数の番組が一時録画予約によって録画済である場合に、これらの番組が上書き消去される際の動作を説明する。ここで、図7(a)は一時録画予約によって録画を終えた番組(D1及びD2)と通常録画予約によってこれから録画される予定の番組(B1及びB2)の番組情報とを示すものであり、各番組の番組情報として、一時録画であるか否かを示す一時録画判別情報(1は一時録画、0は通常録画)、記録モード、録画開始日時、録画終了日時、チャンネル、録画状態(1は録画済、0は録画待)、視聴状態(1は視聴済、0は未視聴)、消去優先度情報がメモリーやハードディスクに保持される。
【0050】
なお、このメモリーやハードディスクには、実際には通常録画によって録画された番組の番組情報も格納されるが、ここでは、通常録画による録画済番組の記載は省略する。また、消去優先度情報は、後述の如く、未記録容量が充分でない場合に一時録画された番組の視聴状態に基づき付加される情報であるため、番組B1及びB2に関してはこの情報は付加されないものとする。
【0051】
また、図7(b)は、図7(a)に示される各番組の容量割り当てを示しており、番組D1及びD2は記録済容量の一部として扱われている一方、番組B1及びB2は予約容量として扱われている。そして、番組記録に割り当てられる総容量から記録済容量を差し引いた容量が未記録容量として扱われている。
【0052】
以下、図8を用いて、図7に示す番組B2の録画実行に際して番組D1の一部が上書き消去される動作について説明する。番組B2の録画開始日時が迫ると(S301)、まずこれから録画を実行する番組B2の記録に必要な記録容量と記録媒体上の未記録容量とが比較される(S302)。そして、番組B2の記録容量が未記録容量以下である場合には、一時録画で記録済の番組を上書き消去することなく番組記録が可能であるため未記録容量のみを用いて番組を記録するが、番組B2の記録容量が未記録容量を超えている場合には、未記録容量のみではこの番組全体を記録できないため、一時録画で記録した番組を一時録画判別情報に基づき抽出する(S303)。
【0053】
なお、ここで、通常録画予約されている番組の録画開始時に、この番組の記録容量分だけ未記録容量が存在しないということは、少なくとも1つの番組が一時録画予約により記録されていることを意味するため、S303の処理においては一時録画の番組が少なくとも1つは抽出される。
【0054】
そして、一時録画予約された番組が1つのみ抽出された場合には、この抽出された番組の消去優先度情報が最も優先度の高い1とされるが、例えば、図7(a)に示す如く、一時録画として複数の番組が記録されており、複数の番組が抽出された場合には各番組の視聴状態の情報に基づき消去優先度情報が付与される(S304)。つまり、視聴済の番組から順に高い消去優先度情報が付与される。
【0055】
また、一時録画された番組のうち、視聴状態が同一である番組が複数ある場合には、先に録画された番組から順に消去優先度を高めれば良い。また、消去優先度を決定する方法としては、これに限らず、例えばEPG等を介して入手した番組ジャンル情報に基づき番組の消去優先度を決定し、例えば、ニュースの消去優先度を高める一方、ドラマの消去優先度を低くしても良い。
【0056】
そして、このようにして、一時録画された番組の消去優先度情報が確定すると、この情報が保存され(S305)、番組B2の録画が実行される。番組B2の録画実行時には、図7(b)に示される未記録容量を利用して番組の記録が開始されるが、その後未記録容量が無くなると、高い消去優先度が与えられている番組D1が記録されている領域の一部が番組記録のために使用される。
【0057】
以上説明した如く、本発明に係る番組信号記録方法によれば、一時録画予約を利用することで、より多くの番組録画予約を行えるようにしたが、一時録画を予約録画以外の録画に利用しても良い。つまり、既に録画予約されている番組のために予約容量が確保されている場合には、この予約容量の範囲内で他の番組を一時録画できるように制御しても良い。
【0058】
また、通常予約した番組が存在し、後日他の番組を追加して通常予約したい時に、以前に通常予約した番組について、その予約モードを通常予約から一時予約に変更できる機能を設けてもよい。そして、このように、予約モードを通常予約から一時予約に変更できるようにすることで、優先度の高い番組を通常予約できるようにしても良い。
【0059】
但し、一時録画を予約録画以外の録画に利用する場合には、録画終了日時が不定であるため、図2のS107や図6で示した一時録画が可能か否かの判別は行わず、図7(a)で示した如く一時録画判別情報が記録され、上書き消去される対象となる。
【0060】
また、以上の説明では、記録媒体としてハードディスクを想定して説明を行ったが、DVD−RAMやDVD−RWといった光記録媒体等、他の記録媒体を用いた装置にも適用でき、また、音楽情報を記録する装置にも適用できる。
【0061】
【発明の効果】
本発明に係る番組記録方法によれば、番組の記録のために未記録状態で確保されている記録容量を、これよりも先に記録が完了する番組の記録予約に割り当てることができるため、記録媒体の記録容量が限られている場合でもより多くの番組を録画予約することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】番組B1乃至B3の予約容量の割り当てを示す図である。
【図2】第1の実施例に係る番組信号記録方法の動作を説明するための流れ図である。
【図3】一時録画が可能な場合の具体例を示す図である。
【図4】一時録画された番組が上書き消去される動作を説明するための図である。
【図5】予約番号kを説明するための図である。
【図6】第2の実施例に係る番組信号記録方法の動作を説明するための流れ図である。
【図7】複数の番組が一時録画として記録されている際に保持されている番組情報を示す図である。
【図8】複数の番組が一時録画として記録されている際の上書き消去の動作を説明するための図である。
【符号の説明】
k…予約番号
bb…変数
C…空き容量
D…録画予約する番組の記録に必要な記録容量
N…予約番組の総数
α…所定時間
B(k)…予約番号kの記録に予約されている予約容量

Claims (2)

  1. 組の記録予約時に、前記番組の記録に必要な記録容量を予約容量として記録媒体上に確保した上で、前記番組の記録予約を受付ける第1の記録予約受付モードと、
    前記第1の記録予約受付モードにより番組の記録予約が受付けられている状態において、他の番組の記録に必要な記録容量が、前記記録媒体の記録容量から番組が既に記録されている記録済容量と前記第1の記録予約受付モードにより確保されている予約容量とを除いた空き容量よりも大であり、且つ前記空き容量と前記第1の記録予約受付モードにより確保されている予約容量との合計容量以下である場合に、前記他の番組の記録が前記第1の記録予約受付モードにより予約受付されている番組の録画開始日時以前に完了することを条件として、前記他の番組の記録予約を受付ける第2の記録予約受付モードとを有することを特徴とする番組記録方法。
  2. 前記第2の記録予約受付モードにより記録予約された前記他の番組は、前記第1の予約受付モードにより記録予約が受け付けられた番組の記録実行時点で、前記未記録容量が不足することに応答して、前記第1の予約受付モードにより記録予約された番組により書き換えが行われることを特徴とする請求項1記載の番組記録方法。
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