JP3807146B2 - 線材束の捩れ検知部材 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、線材束の捩れ検知部材に関し、詳しくは、ワイヤハーネス等の線材束を車体パネルに取付ける際に該線材束の捩れを検知することができる線材束の捩れ検知部材に関する。
【0002】
【従来の技術】
車体パネルに装着されるワイヤハーネス等の線材束にあっては、車体パネルに取付けられる際に捩れてしまうと、ワイヤハーネスに設けられた車体取付け用のクリップが車体パネルの開口穴に一致しなかったり、ワイヤハーネスに設けられたコネクターが車体側の電気機器のコネクターに一致しないこと等があるため、ワイヤハーネスが捩れないようにして車体パネルに取付ける必要がある。
【0003】
このため、ワイヤハーネスには捩れが生じたのを外部から視認できるようにして捩れが生じないようにしながら車体パネルに取付け可能なように捩れ検知部材が設けられている。
【0004】
従来、この種のワイヤハーネスの捩れ検知部材としては、例えば、図3に示すようなものがある。図3において、1はワイヤハーネスであり、このワイヤハーネス1の外周部には色付きのテープ2が添付されている。このテープ2はワイヤハーネス1の延在方向に沿って予め直線状に添付されており、このテープ2はワイヤハーネス1の外周部に透明テープ3が巻回されることにより、ワイヤハーネス1に確実に添付されるようになっている。
【0005】
このようなテープ2が添付されるワイヤハーネス1にあっては、車体パネルに装着される際に捩れが発生すると直線状のテープ2がワイヤハーネス1の捩れに伴って捩れる(直線状でなくなる)ため、ワイヤハーネス1の捩れを容易に視認することができる。したがって、作業者はテープ2の捩れを視認しながらテープ2が常に直線状になるようにワイヤハーネス1を車体パネルに装着することにより、ワイヤハーネス1に捩れが生じないようにして車体パネルに取付けることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなテープ2にあっては、ワイヤハーネス1に添付された後、ワイヤハーネス1の外周部に透明テープ3を巻回することによりワイヤハーネス1に添付されるようになっていたため、その添付作業が非常に面倒である上に、ワイヤハーネス1毎に固有のテープ2が必要になってしまうためワイヤハーネス1の製造コストがその分だけ増大してしまうという問題があった。
【0007】
そこで本発明は、線材束に対して簡単に脱着可能で何回でも使用することができ、線材束の製造コストが増大するのを防止することができる線材束の捩れ検知部材を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために、複数の線材が束ねられることにより所定方向に延在する線材束の捩れを検知する検知部材であって、直線状に延在し、両端部に係合部が形成された棒状部材と、該棒状部材の両端部に設けられ、前記線材束の外周部に脱着自在な係合手段とからなり、前記係合手段が、ばねからなるとともにばねの先端部に前記線材束に巻回されたテープに係合される釣針状の部材を有し、前記ばねの基端部を前記係合部に着脱自在にしたものから構成されている。
【0009】
その場合、棒状部材の両端部に設けられた係合手段を線材束の外周部に係合させた後、線材束を相手側部材に取付ける際に棒状部材が変形したときに線材束の捩れが発生したものと視認することができる。このため、棒状部材が変形しないように線材束を相手側部材に取付ければ、線材束に捩れが生じるのを防止することができる。また、線材束を相手側部材に取付けた後に、棒状部材の係合手段を線材束の外周部から取り外すことにより、検知部材を何回でも使用することができる。
【0010】
このように検知部材を線材束に簡単に係合させることができるため、検知部材の取付け作業を容易にすることができるとともに、簡単に取り外して何回でも使用できるため、線材束の製造コストが増大するのを防止することができる。
【0011】
また、釣針状の部材を線材束を束ねるテープに係合することにより、棒状部材を線材束に簡単に取付けることができる。また、テープに釣針状の部材を係合するようにしたため、線材が傷付くのを防止することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0014】
図1、2は本発明に係る線材束の捩れ検知部材一実施形態を示す図である。
【0015】
まず、構成を説明する。図1において、11は線材束としてのワイヤハーネスであり、このワイヤハーネス11は複数の電線(線材)を束ねて外周部にテープ12を巻回したものから構成され、所定方向に延在している。
【0016】
また、符号13は捩れ検知部材であり、この捩れ検知部材13は直線状に延在する棒状部材14と、棒状部材14の両端部に設けられたばね(係合手段)15から構成され、ばね15の基端部は棒状部材14に形成された係合部14aに引っ掛けられている。また、ばね15の先端部は釣針状の釣針部15aが形成されており、この釣針部15aはテープ12に係合可能になっている。
【0017】
このような構成を有する検知部材13にあっては、図2に示すように棒状部材14の両端部に設けられた釣針部15aをワイヤハーネス11のテープ12に係合させた後、ワイヤハーネス11を車体パネル(相手側部材)に取付ける際、棒状部材14が変形したときにワイヤハーネス11の捩れが発生したものと視認することができる。
【0018】
このため、棒状部材14が変形しないようにワイヤハーネス11を車体パネルに取付ければ、ワイヤハーネス11に捩れが生じるのを防止することができる。また、ワイヤハーネス11を車体パネルに取付けた後に、釣針部15aをテープ12から取り外すことにより、検知部材13を何回でも使用することができる。
【0019】
このように検知部材13をワイヤハーネス11に簡単に係合させることができるため、検知部材13の取付け作業を容易にすることができるとともに、簡単に取り外して何回でも使用できるため、ワイヤハーネス11の製造コストが増大するのを防止することができる。
【0020】
本実施形態では、テープ12に釣針部15aを係合させるようにしたため、電線が傷付くのを防止することができる。
【0021】
【発明の効果】
本発明によれば、検知部材を線材束に簡単に係合させることができるため、検知部材の取付け作業を容易にすることができるとともに、簡単に取り外して何回でも使用できるため、線材束の製造コストが増大するのを防止することができる。
【0022】
また、釣針状の部材を線材束を束ねるテープに係合することにより、棒状部材を線材束に簡単に取付けることができる。また、テープに釣針状の部材を係合するようにしたため、線材が傷付くのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る線材束の捩れ検知部材の一実施形態を示す図であり、(a)はワイヤハーネスの外観図、(b)はその検知部材の外観図である。
【図2】 一実施形態の検知部材をワイヤハーネスに取付けた状態を示す図である。
【図3】 従来の捩れ検知部材が取付けられたワイヤハーネスの外観図である。
【符号の説明】
11 ワイヤハーネス(線材束)
12 テープ
13 捩れ検知部材
14 棒状部材
15 ばね(係合手段)
15a 釣針部(釣針状の部材)
Claims (1)
- 複数の線材が束ねられることにより所定方向に延在する線材束の捩れを検知する検知部材であって、
直線状に延在し、両端部に係合部が形成された棒状部材と、該棒状部材の両端部に設けられ、前記線材束の外周部に脱着自在な係合手段とからなり、
前記係合手段が、ばねからなるとともにばねの先端部に前記線材束に巻回されたテープに係合される釣針状の部材を有し、前記ばねの基端部を前記係合部に着脱自在にしたことを特徴とする線材束の捩れ検知部材。
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1999
- 1999-05-17 JP JP13623499A patent/JP3807146B2/ja not_active Expired - Fee Related
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