JP3807128B2 - 通信端末装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ITU−T勧告で規定されたファクシミリ手順信号(以下、Fコードという。)を用いて掲示板機能、親展機能、中継同報配信機能などを含む各種機能(以下、Fコード機能という。)を実行する通信端末装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ITU−T勧告で規定された、サブアドレス信号(SUB)、選択ポーリング信号(SEP)、パスワード信号(PWD)などのFコードを用いて掲示板機能、親展機能、中継同報配信機能などを含む各種のFコード機能を実行するファクシミリ装置が実用化されており、これにより、従来、非標準のファクシミリ信号を用いて上記の機能を実現していたファクシミリ装置に比較して各メーカーのファクシミリ装置間での上記の機能を実行でき、ファクシミリ装置の互換性を向上させることができる。
【0003】
上記のFコード機能の実行のために、ファクシミリ装置の画像メモリに、選択ポーリング送信又は選択ポーリング受信するための掲示板用、親展用、及び中継同報配信用の画像データを格納するための領域として、複数のメモリボックスが番号を割り付けられた状態で設けられる。
【0004】
選択ポーリングの掲示板機能では、相手先のファクシミリ装置から、例えば、選択ポーリング用の画像データが送信されてきたとき、その画像データが画像メモリの所定番号のメモリボックスに格納され、その後、当該ファクシミリ装置において、メモリボックス番号の指定及びパスワードの入力に基づき、指定された番号のメモリボックスに格納されている画像データが印字出力される。また、例えば、相手先のファクシミリ装置から、選択ポーリング用のメモリボックス番号の指定及びパスワードのデータが送信されてきたときに、そのパスワードの認証に基づき、対応するメモリボックスの格納された画像データが相手先のファクシミリ装置に送信される。
【0005】
また、親展機能においては、相手先のファクシミリ装置から親展用の画像データが送信されてきたとき、その親展用画像データが上記画像メモリの所定番号のメモリボックスに格納され、その後、当該ファクシミリ装置において、メモリボックス番号の指定及びパスワードの入力に基づき、指定された番号のメモリボックスに格納されている画像データが印字出力される。
【0006】
さらに、中継同報配信機能においては、中継依頼元の相手先のファクシミリ装置から中継同報配信用の画像データが送信されてきたとき、その中継同報配信用画像データが上記画像メモリの所定番号のメモリボックスに格納され、その後、当該ファクシミリ装置から予め登録された複数の中継同報配信先のファクシミリ装置に順次送信される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、メモリボックスを有するファクシミリ装置に対して別のファクシミリ装置からFコード機能を実行するとき、Fコードを用いて掲示板機能、親展機能、中継同報配信機能のうち1つの機能しか指定して実行することができず、複数の機能を実行するときは、複数回の送信が必要であり、非効率であるという問題点があった。
【0008】
本発明の目的は以上の問題点を解決し、1回の送信でFコードを用いて複数の機能を実行することができる通信端末装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る請求項1記載の通信端末装置は、サブアドレス信号又は選択ポーリング信号の情報と複数個の処理機能の種類を対応して記憶する第1の記憶手段と、記憶されたサブアドレス信号又は選択ポーリング信号の情報に対応して画像データを記憶するメモリボックスを備えた第2の記憶手段と、指示信号に応答して第1の記憶手段に記憶された処理機能を実行する制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0010】
また、請求項2記載の通信端末装置は、請求項1記載の通信端末装置において、上記複数個の処理機能は、選択ポーリングの掲示板機能と、中継同報配信機能であることを特徴とする。
【0011】
さらに、請求項3記載の通信端末装置は、請求項1記載の通信端末装置において、上記複数個の処理機能は、親展機能と、中継同報配信機能であることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明に係る実施形態について説明する。
【0013】
<実施形態>
図1は、本発明に係る実施形態である、Fコード機能を有するファクシミリ装置20の構成を示すブロック図である。この実施形態のファクシミリ装置においては、メモリボックス番号毎に画像データを記憶する画像メモリ8を備え、図2に示すように、サブアドレス信号(SUB)又は選択ポーリング信号(SEP)の情報と、それに対応してFコード機能のうちの1個又は2個の処理機能の種類をRAM7内のメモリボックス登録テーブル7aに、メモリボックス8aのメモリボックス番号毎に記憶し、相手先のファクシミリ装置からのFコードを用いたFコード機能の指示信号に応答して、メモリボックス登録テーブル7aに記憶された1個又は2個の処理機能を実行することを特徴としている。ここで、2個の処理機能は、選択ポーリングの掲示板機能における選択ポーリング受信と、中継同報配信機能の組み合わせ、もしくは、親展機能の親展受信と、中継同報配信機能の組み合わせである。
【0014】
図1において、ファクシミリ装置20は、従来のG3方式等のファクシミリ通信機能を備えるとともに、Fコード機能を備えている。主制御部1は具体的にはCPUで構成されており、バス13を介して以下のハードウェア各部と接続されていてそれらを制御するほか、後述する種々のソフトウェアの機能を実行する。画像読取部2は、CCD等を利用したスキャナで原稿を読み取り、白黒2値に変換したドットイメージデータを出力する。画像記録部3は電子写真方式等のプリンタ装置であり、他のファクシミリ装置からファクシミリ通信により受信したイメージデータをハードコピーとしてプリントアウトして記録する。表示部4は、液晶表示装置(LCD)又はCRTディスプレイ等の表示装置であり、当該ファクシミリ装置20の動作状態を表示したり、送信すべき原稿のイメージデータ、及び受信したイメージデータの表示を行う。
【0015】
操作部5は、当該ファクシミリ装置20を操作するために必要な文字キー、ダイヤル用テンキー、短縮ダイヤルキー、ワンタッチダイヤルキー、及び各種のファンクションキー等を備える。なお、上述の表示部4をタッチパネル方式とすることにより、この操作部5の各種キーの内の一部又は全部を代用するように構成してもよい。
【0016】
ROM6は、当該ファクシミリ装置20の動作に必要であって主制御部1によって実行される種々のソフトウェアのプログラムを予め格納し、ここで、当該プログラムは、少なくとも図3の登録処理及び図4乃至図8の着信処理のプログラムを含む。RAM7は、SRAM又はフラッシュメモリ等で構成され、主制御部1のワーキングエリアとして使用されてプログラムの実行時に発生する一時的なデータを記憶するとともに、例えば、図2の形式を有するメモリボックス登録テーブル7aを備える。なお、RAM7としてフラッシュメモリを使用した場合には、停電、装置の移動等のために電源が遮断された場合にもそのデータの内容が失われない。画像メモリ8はDRAM等で構成され、送信すべきイメージデータ又は受信したイメージデータを記憶し、ここで、Fコード機能用画像データを格納するためにメモリボックス番号毎に区分されたメモリボックス8aを備える。なお、RAM7及び画像メモリ8をハードディスクメモリで構成してもよい。
【0017】
ファックスモデム10は、公衆電話回線Lに接続され、通常のファクシミリ通信用のファックスモデムの機能を有するモデムであり、FSK信号として受信される発信電話番号情報のデータを復調して主制御部1に出力する。NCU(ネットワーク制御回路:Network Control Unit)11はアナログの公衆電話回線Lの直流ループなどの閉結及び開放の動作を行いかつ自動ダイヤル機能を有するハードウェア回路であり、必要に応じてファックスモデム10を公衆電話回線Lに接続する。ここで、NCU11は、発信電話番号通知サービスにおけるID受信端末起動信号、通常の電話呼出信号の検出を行うとともに、必要に応じて発信電話番号通知サービスにおける1次応答信号及び2次応答信号を発信することができる。なお、NCU11を所定のターミナルアダプタ及びDSU(加入者線終端装置:Digital Service Unit)を介して、ベースバンド伝送方式のデジタル回線(例えば、ISDN回線)に接続するようにしてもよい。
【0018】
以上のように構成された本実施形態のファクシミリ装置20は、通常のG3方式等のファクシミリ通信機能に加えて、ITU−T勧告で規定されたFコードを用いて掲示板機能、親展機能、中継同報配信機能を含むFコード機能を有している。ファクシミリ通信機能において、画像読取部2により読み取られたドットイメージデータはファクシミリ通信の規格で定められているMH,MR,MMR等の符号化方式に従ってソフトウェアにより符号化された後、相手先のファクシミリ装置に送信される一方、逆に相手先のファクシミリ装置から受信した符号化データもソフトウェアによりイメージデータに復号化されて画像記録部3からハードコピーとして出力される。なお、画像メモリ8はイメージデータを必要に応じて記憶し、また逆に記憶しているイメージデータを必要に応じて出力する。
【0019】
図2は、図1のRAM7内のメモリボックス登録テーブル7aの一例を示す図である。図2から明らかなように、メモリボックス8aのメモリボックス番号毎には、サブアドレス(SUB)又は選択ポーリング(SEP)の情報、パスワード(PWD)、Fコード機能の掲示板機能、親展機能、中継同報配信機能のうちどの処理機能が指定されたかを示すデータ(すなわち、処理機能の種類を示すデータ;ここで、1は指定、0は未指定である。)、画像メモリ8内のメモリボックス8aにおけるメモリの開始アドレス(当該開始アドレスは、主制御部1により自動的に付与されて管理される。)が記憶される。この図2の例では、メモリボックス番号1に対して、中継同報配信機能と掲示板機能との2つの処理機能が指定され、メモリボックス番号2に対して、中継同報配信機能と親展機能との2つの処理機能が指定されている。
【0020】
なお、中継同報配信機能に対応して、各メモリボックス番号毎に、中継同報配信先のファクシミリ番号がRAM7内の中継同報配信先テーブル(図示せず。)に予め登録されている。
【0021】
図3は、図1のファクシミリ装置の主制御部1によって実行される登録処理を示すフローチャートである。図3において、ステップS1でメモリボックス8aに登録するメモリがあるか否かが判断され、NOのときはすぐに当該登録処理を終了する。ステップS1でYESのときは、ステップS2においてサブアドレス(SUB)又は選択ポーリング(SEP)の情報及びパスワード(PWD)を入力し、ステップS3において当該メモリボックスの機能を以下から選択入力する。
(1)掲示板;
(2)親展;
(3)中継同報配信;
(4)掲示板及び中継同報配信;
(5)親展及び中継同報配信。
そして、ステップS4において入力されたデータをメモリボックステーブル7aに格納して,当該登録処理を終了する。
【0022】
なお、掲示板機能を利用する前には、メモリボックスに対してポーリング受信により、もしくは、ローカルの当該ファクシミリ装置の画像読取部5を用いて掲示板画像データを読み取って画像メモリ8のメモリボックスに予め格納させる必要がある。
【0023】
図4乃至図8は、図1のファクシミリ装置の主制御部1によって実行される着信処理を示すフローチャートである。
【0024】
図4において、まず、ステップS10において着信信号を検出したか否かが判断され、YESになるまでステップS10の処理を繰り返し、YESのときにステップS11においてDCS信号を検出したか否かが判断され、次いで、ステップS12においてDTC信号を検出したか否かが判断される。ここで、ステップS11でNOかつステップS12でNOのときは、ステップS13においてDCN信号を送信した後、ステップS14において回線開放して当該着信処理を終了する。また、ステップS11でYESのときはステップS15に進み、さらに、ステップS11でNOでかつステップS12でYESのときは図5のステップS21に進む。
【0025】
ステップS15においてNSS,TSI,SUB,PWD信号を受信してRAM7内の一時メモリ(図示せず。)に格納し、ステップS16においてSUB信号を検出したか否かが判断され、NOのときは、ステップS17で通常のファクシミリ通信処理を実行した後、ステップS18で回線開放して当該着信処理を終了する。一方、ステップS16でYESのときは、ステップS19においてパスワード(PWD)がSUB信号のサブアドレスに対応しメモリボックス登録テーブル7aに登録されたパスワードと一致するか否かを検索し、ステップS20においてパスワードが一致したか否かが判断される。ステップS20でパスワードが一致したとき、図6のステップS31に進む一方、一致しないとき、ステップS13においてDCN信号を送信した後、ステップS14において回線開放して当該着信処理を終了する。
【0026】
図5のステップS21において、NSS,CIG,SEP,PWD信号を受信してRAM7内の一時メモリに格納した後、ステップS22においてSEP信号を検出したか否かが判断され、SEP信号を検出しないときは、ステップS23において、相手先のファクシミリ装置に対して送信してきた所定のインデックス番号に応じた画像データを送信する所定のポーリング送信処理を実行した後、ステップS29で回線開放して当該着信処理を終了する。
【0027】
一方、ステップS22でYESのときは、ステップS24においてパスワード(PWD)が、SEP信号に対応しメモリボックス登録テーブル7aに登録されたパスワードと一致するか否かを検索した後、ステップS25においてパスワードが一致したか否かが判断され、次いで、ステップS26においてメモリボックスの機能は掲示板か否かが判断される。ここで、ステップS25又はS26でNOであるときは、ステップS27でDCN信号を送信し、ステップS29で回線開放して当該着信処理を終了する。一方、ステップS25でYESかつステップS26でYESのときは、ステップS28において、SEP信号内の選択ポーリングの情報に対応したメモリボックス番号に格納された掲示板原稿の画像データを相手先のファクシミリ装置に送信する処理を実行した後、ステップS29で回線開放して当該着信処理を終了する。
【0028】
図6のステップS31においてメモリボックスの機能は掲示板か否かが判断され、次いで、ステップS32においてメモリボックスの機能は中継同報配信か否かが判断される。ここで、ステップS31でNOであるときは、図7のステップS41に進む。また、ステップS31及びS32でともにYESのときは、掲示板機能の処理のみを実行するために、ステップS33に進む。さらに、ステップS31でYESであるが、ステップS32でNOのときは、掲示板機能及び中継同報配信機能を実行するために、ステップS38に進む。
【0029】
ステップS33では、相手先のファクシミリ装置から画像データを受信した後、ステップS34において回線開放し、ステップS35において受信した画像データを、対応するメモリボックスに掲示板画像データとして格納し、ステップS36に進む。一方、ステップS38では、相手先のファクシミリ装置から画像データを受信した後、ステップS39において回線開放する。次いで、ステップS40において受信した画像データを、対応するメモリボックスに掲示板画像データとして格納した後、ステップS41において受信した画像データを中継同報配信で登録されている各配信先に送信し、ステップS36に進む。ステップS36では、掲示板機能において画像データの格納と同時にその画像データの画像を印字する同時印字モードが設定されているか否かが判断され、設定してときのみステップS37で受信した画像データの画像を画像記録部3を用いて印字して当該着信処理を終了する。
【0030】
図7のステップS51においてメモリボックスの機能は親展か否かが判断され、次いで、ステップS52においてメモリボックスの機能は中継同報配信か否かが判断される。ここで、ステップS51でNOであるときは、図8のステップS61に進む。また、ステップS51及びS52でともにYESのときは、親展機能の処理のみを実行するために、ステップS53に進む。さらに、ステップS51でYESであるが、ステップS52でNOのときは、親展機能及び中継同報配信機能を実行するために、ステップS56に進む。
【0031】
ステップS53では、相手先のファクシミリ装置から画像データを受信した後、ステップS54において回線開放し、ステップS55において受信した画像データを、対応するメモリボックスに親展画像データとして格納し、当該着信処理を終了する。一方、ステップS56では、相手先のファクシミリ装置から画像データを受信した後、ステップS57において回線開放する。次いで、ステップS58で受信した画像データを、対応するメモリボックスに親展画像データとして格納した後、ステップS59において受信した画像データを中継同報配信で登録されている各配信先に送信し、当該着信処理を終了する。
【0032】
図8のステップS61においてメモリボックスの機能は中継同報配信か否かが判断され、YESのときは、ステップS62において画像データを受信し、ステップS63において回線開放した後、ステップS64において受信した画像データを中継同報配信で登録されている各配信先に送信し、当該着信処理を終了する。一方、ステップS61でNOであるときは、ステップS65においてDCN信号を送信して当該着信処理を終了する。
【0033】
図9は、図1のファクシミリ装置20が中継同報配信及び掲示板機能を実行したときの動作例を示すブロック図である。図9の例では、メモリボックス8aが中継同報配信及び掲示板機能に予め登録されているものとする。ここで、中継依頼元のファクシミリ装置30が、ファクシミリ装置20に対して、中継同報配信機能の指示信号とともに、Fコードとして、サブアドレス(SUB)及びパスワード(PWD)を送信するとともに、画像データを送信したとき、ファクシミリ装置20は受信した画像データを掲示板画像データとしてメモリボックス8aに格納するとともに、予め登録されている中継配信先のファクシミリ装置40−1,40−2,40−3に対して中継同報送信する。一方、別のファクシミリ装置50が、ファクシミリ装置20に対して、掲示板機能のポーリング受信の指示信号とともに、Fコードとして、選択ポーリング(SEP)の情報及びパスワード(PWD)を送信したとき、ファクシミリ装置20はそれらのFコードに対応した掲示板画像データをファクシミリ装置50に対して送信する。従って、メモリボックス8aは、中継同報配信機能及び掲示板機能のための画像メモリとして用いられ、ファクシミリ装置20はそれらの機能を実行する。
【0034】
図10は、図1のファクシミリ装置20が中継同報配信及び親展機能を実行したときの動作例を示すブロック図である。図10の例では、メモリボックス8aが中継同報配信及び親展機能に予め登録されているものとする。ここで、中継依頼元のファクシミリ装置30が、ファクシミリ装置20に対して、中継同報配信機能の指示信号とともに、Fコードとして、サブアドレス(SUB)及びパスワード(PWD)を送信するとともに、画像データを送信したとき、ファクシミリ装置20は受信した画像データを親展画像データとしてメモリボックス8aに格納するとともに、予め登録されている中継配信先のファクシミリ装置40−1,40−2,40−3に対して中継同報送信する。一方、ローカルの当該ファクシミリ装置20の操作部5を用いて親展受信の指示と、サブアドレス(SUB)及びパスワード(PWD)を入力したとき、ファクシミリ装置20はそれらのFコードに対応した親展画像データを画像記録部3を用いて印字することにより、親展受信された画像データを取り出すことができる。従って、メモリボックス8aは、中継同報配信機能及び親展機能のための画像メモリとして用いられ、ファクシミリ装置20はそれらの機能を実行する。
【0035】
以上説明したように、本実施形態によれば、メモリボックス番号毎に画像データを記憶する画像メモリ8を備え、図2に示すように、サブアドレス信号(SUB)又は選択ポーリング信号(SEP)の情報と、それに対応してFコード機能のうちの1個又は2個の処理機能の種類をRAM7内のメモリボックス登録テーブル7aに、メモリボックス8aのメモリボックス番号毎に記憶し、相手先のファクシミリ装置からのFコードを用いたFコード機能の指示信号に応答して、メモリボックス登録テーブル7aに記憶された1個又は2個の処理機能を実行する。従って、選択ポーリングの掲示板機能と中継同報配信機能の組み合わせ、もしくは、親展機能と中継同報配信機能の組み合わせなど2個の処理機能を実行するために1回の送信ですみ、効率的に処理を実行でき、操作性を向上させることができるとともに、通信コストを大幅に削減できる。
【0036】
ここで、選択ポーリングの掲示板機能と中継同報配信機能の組み合わせがメモリボックスに対応して登録されているとき、中継依頼元の操作者は、中継同報配信用原稿の画像データを、後にポーリング受信することによりその内容を確認することができる。また、親展機能と中継同報配信機能の組み合わせがメモリボックスに対応して登録されているとき、親展受信した原稿の画像データを中継送信できるので、中継機のファクシミリ装置においてその情報の秘密が守れるという特有の効果がある。
【0037】
<変形例>
以上の実施形態においては、ファクシミリ装置20の例について述べているが、本発明はこれに限らず、公衆電話網又は公衆デジタル回線網などの公衆網に接続された、例えば電話機、データ通信装置などを含む通信端末装置に適用することができる。
【0038】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明に係る請求項1記載の通信端末装置によれば、サブアドレス信号又は選択ポーリング信号の情報と複数個の処理機能の種類を対応して記憶する第1の記憶手段と、記憶されたサブアドレス信号又は選択ポーリング信号の情報に対応して画像データを記憶するメモリボックスを備えた第2の記憶手段と、指示信号に応答して第1の記憶手段に記憶された処理機能を実行する制御手段とを備える。従って、選択ポーリングの掲示板機能と中継同報配信機能の組み合わせ、もしくは、親展機能と中継同報配信機能の組み合わせなど複数個の処理機能を実行するために1回の送信ですみ、効率的に処理を実行でき、操作性を向上させることができるとともに、通信コストを大幅に削減できる。
【0039】
また、請求項2記載の通信端末装置によれば、請求項1記載の通信端末装置において、上記複数個の処理機能は、選択ポーリングの掲示板機能と、中継同報配信機能である。この場合、中継依頼元の操作者は、中継同報配信用原稿の画像データを、後にポーリング受信することによりその内容を確認することができる。
【0040】
さらに、請求項3記載の通信端末装置によれば、請求項1記載の通信端末装置において、上記複数個の処理機能は、親展機能と、中継同報配信機能である。この場合、親展受信した原稿の画像データを中継送信できるので、中継機のファクシミリ装置においてその情報の秘密が守れるという特有の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る実施形態である、Fコード機能を有するファクシミリ装置20の構成を示すブロック図である。
【図2】 図1のRAM7内のメモリボックス登録テーブル7aの一例を示す図である。
【図3】 図1のファクシミリ装置20の主制御部1によって実行される登録処理を示すフローチャートである。
【図4】 図1のファクシミリ装置20の主制御部1によって実行される着信処理の第1の部分を示すフローチャートである。
【図5】 図1のファクシミリ装置20の主制御部1によって実行される着信処理の第2の部分を示すフローチャートである。
【図6】 図1のファクシミリ装置20の主制御部1によって実行される着信処理の第3の部分を示すフローチャートである。
【図7】 図1のファクシミリ装置20の主制御部1によって実行される着信処理の第4の部分を示すフローチャートである。
【図8】 図1のファクシミリ装置20の主制御部1によって実行される着信処理の第5の部分を示すフローチャートである。
【図9】 図1のファクシミリ装置20が中継同報配信及び掲示板機能を実行したときの動作例を示すブロック図である。
【図10】 図1のファクシミリ装置20が中継同報配信及び親展機能を実行したときの動作例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1…主制御部、
2…画像読取部、
3…画像記録部、
4…表示部、
5…操作部、
6…ROM、
7…RAM、
7a…メモリボックス登録テーブル、
8…画像メモリ、
8a…メモリボックス、
10…ファックスモデム、
11…NCU、
13…バス、
20…ファクシミリ装置、
30…中継依頼元のファクシミリ装置、
40−1,40−2,40−3…中継配信先のファクシミリ装置、
50…ポーリング受信のファクシミリ装置、
L…公衆電話回線。
Claims (3)
- サブアドレス信号又は選択ポーリング信号の情報と複数個の処理機能の種類を対応して記憶する第1の記憶手段と、記憶されたサブアドレス信号又は選択ポーリング信号の情報に対応して画像データを記憶するメモリボックスを備えた第2の記憶手段と、指示信号に応答して第1の記憶手段に記憶された処理機能を実行する制御手段とを備えたことを特徴とする通信端末装置。
- 上記複数個の処理機能は、選択ポーリングの掲示板機能と、中継同報配信機能であることを特徴とする請求項1記載の通信端末装置。
- 上記複数個の処理機能は、親展機能と、中継同報配信機能であることを特徴とする請求項1記載の通信端末装置。
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