JP3805165B2 - 人体検知装置及び空気調和装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、居住空間における人体の検知、この人体情報を用いて空調環境等を制御する人体検知装置及び空気調和装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、居住環境の人体検知を行い空気調和装置の吹き出し風の方向を自動的に制御を行なうものとしては、発光素子と受光板との組み合わせによる反射光の有無、焦電形センサや、サーモパイルを複数素子用いての赤外量の変化、またこれらの素子を駆動して居住空間を二次元的に走査して人体を検出し制御を行なうものが知られている。
【0003】
しかし、発光素子と受光板を用いるものは、受光板を本体と別の位置に複数個設ける必要があり設置が煩雑であると共に、反射光を受光する光軸合わせが煩雑になり装置が大がかりになる割には人体の計測精度が非常に悪いものであった。他方、赤外線センサによる赤外量検知に関しては、本体に取り付けるのみで人体から発する赤外量あるいはその変化量により存在を検出可能な方法ではあるが、一つのセンサで集光エリアを狭めると複数のセンサが必要となり、集光エリアを広げると人体を含む他の部分との平均温度を検出するため、正確な人体の存在を認識する事ができなかった。またこの課題をなくすため複数個の赤外線センサを設ける方法もあるが、実用レベルではセンサ数が高々2〜3個程度でコスト高になる割には未だ計測精度が不十分であり、さらにセンサを二次元的に走査する方式も装置が大がかり、機械的寿命に難、コスト高等の理由により空気調和装置への搭載実用化に耐えられるものでは無かった。
【0004】
かかる課題を解決するために、例えば、特許番号第2517098号に示された従来の空気調和機が提案されている。図14は、この従来の空気調和機赤外線センサの構造を示す断面図である。図14において、焦電薄膜121の両面に電極122,123を形成し、横方向の一列を構成する。これらの電極122,123は一画素に相当する部分が縦横二次元に配列される。焦電薄膜121の全面において、分極の方向は電極122から電極123の方向である。各々の列の一端の電極126から各列に相当する出力信号を読み出す。もう一端には電極127が設置されており、この二次元アレイセンサの前方で一画素の横幅に相当するスリット124を横方向に機械的に走査することによって各画素に赤外線を入射させる。
【0005】
スリット124の移動に伴い、各画素に赤外線量が照射され、照射された赤外線量の積分値に比例した出力電圧が順次電極126から出力される。空調対象空間を空気調和機から見て前後左右1024の単位空間に分割し、各単位領域における熱源から、人体抽出温度を予め決定しておき、人体らしき物体の抽出を行うものである。これにより処理回路が一列あたり一つで済むため装置が小型になりかつ低コストになり、このセンサからの信号に応じて、吹き出し風の風向制御手段と、風量制御手段とにより、きめ細やかな快適空調空間を応答性良く、手軽に実現出来ることを提供している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような空気調和機の構成では、赤外線センサとして焦電型を使用しているために、チョッピング機能により得た微分変化量により検出するため走査機構は必須であり、特にスリット124による機械的走査機構はアレイセンサ長の略二倍長を必要としスペース効率が悪いと共に機械的な故障寿命も短い。また、センサ素子が細かくなる程その走査距離は細かくなり精密機構が必要となり高い精度が要求され、製作精度、コスト共に課題となる。さらにスリット124の走査速度によっても検出性能に大きく影響し、例えば移動人体に対しては充分高速な走査速度を有していないと正確な人体が計測できないという課題がある。従って、これらを考慮して機械的走査機構を設けることは、性能、寿命、コスト的に不適当であった。
【0007】
本発明はかかる課題を解決するためになされたもので、複数の検出領域の最適集光領域を設定することにより、迅速かつ高精度、省スペース、低コストで移動人体、静止人体検出を可能とした人体検知装置を得ることを目的とする。
【0008】
また、マトリクス状の複数検出領域の平均温度、行及び列毎の平均温度、さらに人体検出結果に基づいて、空気調和装置の能力、風向・風速等を最適に制御することにより、空調時の快適性を向上すると共に省エネルギーを実現する空気調和装置を得ることを目的とする。
【0009】
更に、機械的走査手段を必要とせずに居住空間の温度分布を検出できる人体検知装置及び空気調和装置を得ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る人体検知装置は、居住空間を複数領域に分けて各領域の温度を同時に検出するために各領域に対応させて検出素子をマトリクス状に配設した温度分布検出手段と、前記温度分布検出手段により検出された前記領域数分の温度データを前記分割された領域の内の所定領域に関連づけて逐一記憶する記憶手段と、前記マトリクス配設された検出素子の最上行は少なくとも水平面を含む領域を含み、前記記憶手段に記憶された前記居住空間の温度分布検出結果に基づいて前記居住空間に存在する人体存在の有無等を認識する人体検出手段とを備えたものである。
【0011】
また、前記人体検出手段は、マトリクス状に配置された複数の検出素子の時系列における正負の連続極値変化から人体の移動を検出する移動人体検出部を有し、前記移動人体検出部の出力と計時手段により居住空間内の静止人体及び居住空間内に人が存在しないことを確定したものである。
【0012】
更に、前記正負の連続極値変化を取得する時系列の計測時間間隔は少なくとも二種類以上の異なる計測間隔で極値変化を検出したものである。
【0013】
また、本発明に係る空気調和装置は、温冷の能力温度を生成する能力生成手段と、前記能力生成手段に送風し温風または冷風に強弱を以て本体外送風する送風手段と、温風または冷風の風向き及び風速を変更する風向手段と、運転条件を入力する条件設定手段とを本体内に備えた空気調和装置において、本体前面に居住空間を複数領域に分けて各領域の温度を同時に検出するために各領域に対応させて検出素子をマトリクス状に配設した温度分布検出手段と、前記温度分布検出手段により検出された前記領域数分の温度データを前記分割された領域の内の所定領域に関連づけて逐一記憶する記憶手段と、前記マトリクス配設された検出素子の最上行は少なくとも水平面を含む領域を含み、前記記憶手段に記憶された前記居住空間の温度分布検出結果に基づいて前記居住空間に存在する人体存在の有無等を認識する人体検出手段と、前記温度分布検出結果に基づいて前記能力生成手段又は前記送風手段の少なくともいずれか一方の制御量を決定する温度決定手段と、前記温度分布検出結果に基づいて前記風向手段の制御量を決定する風向・風速決定手段とを設けたものである。
【0014】
また、前記温度決定手段は、前記条件設定手段の設定条件と、前記人体検出手段の認識結果と、前記マトリクス配置された複数検出素子により検出された平均温度を計算する平均温度算出手段の出力により制御量を決定するものである。
【0015】
また、前記風向・風速決定手段は、前記人体検出手段の認識結果と、前記マトリクス配置された複数検出素子により検出された行方向と列方向の各々の平均温度を計算する行平均温度算出手段及び列平均温度算出手段の各出力により制御量を決定するものである。
【0016】
また、前記検出素子は、サーモパイルとしたものである。
【0017】
他の発明に係る人体検知装置は、居住空間を複数領域に分けて各領域の温度を同時に検出するために各領域に対応させて検出素子をマトリクス状に配設した温度分布検出手段と、前記温度分布検出手段により検出された前記領域数分の温度データを前記分割された領域の内の所定領域に関連づけて逐一記憶する記憶手段と、前記マトリクス配置された検出素子の最上行は少なくとも水平面を含む領域を含み、前記記憶手段に記憶された前記居住空間の温度分布検出結果に基づいて前記居住空間に存在する人体存在の有無等を認識する人体検出手段と、携帯型情報機器と通信を可能とする通信手段とを備えたものである。
【0018】
また、前記検出素子は、サーモパイルとしたものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は、本発明に係る空気調和装置の一実施の形態としてのセパレート型ルームエアコンの室内機を示す概略図、図2は図1に示した室内機の要部縦断面図である。図3はサーモパイルユニットの拡大図、図4はこの空気調和装置の制御ブロック図、図5は室内機を居住空間に設置した時のサーモパイルユニットの被検知領域を示す側面図及び上面図、図6は床置き型の空気調和装置を居住空間に設置したときのサーモパイルユニットの被検知領域を示す側面図及び上面図である。
【0020】
図1又は図2には、ルームエアコンの室内機本体1の内部に配置された室内熱交換器2、室内熱交換器2の下流側に配置された送風ファン3、室内機本体1の前面に配置された吸い込み口4、送風ファン3駆動時に吸い込み口4、室内熱交換器2を通過した空気を室内に送風する吹き出し口5が示されている。更に、吹き出し口5に配置され、吹き出し風の上下方向の吹き出し方向を決定する上下ベーン6と、同じく吹き出し風の左右方向の吹き出し方向を決定する左右ベーン7とは、共に駆動用モータ(図示せず)によって制御される。なお、空気調和装置の室外機や、冷凍サイクル等の本発明の要旨に直接関連しない部分については図示及び説明を省略する。
【0021】
サーモパイルモジュール8は、室内機本体1が設置された居住空間である室内の温度分布を検出する温度分布検出手段である。このサーモパイルモジュール8は、後に詳述する4×4のマトリクス状に構成され、室内機本体1の前面に集光レンズが略斜め下向きになるように配置され、マトリクス状に配置された検出素子群の最上行の集光エリアは水平面を含む領域を含むように配置されている。
【0022】
図3には、16素子のサーモパイル9Aa〜9Ddが4×4のマトリクス状に配列されるサーモパイルユニット10が示されている。なお、サーモパイル9Aa〜9Ddのうち任意のサーモパイルを表すときは、「サーモパイル9」と記述する。最初のアルファベットの大文字A,B,C,Dが1行目からの順番を示し、次のアルファベットの小文字a,b,c,dが1列目からの順番を示している。本実施の形態におけるサーモパイル9Aa〜9Ddは、4行4列のマトリクス状に配置されている。
【0023】
図4において、集光レンズ11は、サーモパイルユニット10の前方に配置され、サーモパイルモジュール8の被検知領域12から放射される赤外線をサーモパイルユニット10に集光させる。スキャン部13は、サーモパイル9からの出力信号を後述するアドレス信号によって選択する。増幅部14は、スキャン部13で選択された出力信号を所定レベルまで増幅する第1の増幅手段である。基準温度素子15は、サーモパイル9の冷接点に近接して配置されるサーミスタ等からなる接触型の素子である。増幅部16は、基準温度素子15からの出力信号を所定レベルまで増幅する第2の増幅手段である。差動増幅部17は、増幅部14で増幅された出力信号と増幅部16で増幅された出力信号とを入力として比較増幅する。サーモパイルモジュール8は、上記のサーモパイルユニット10とスキャン部13と増幅部14,16と基準温度素子15と差動増幅部17とをキャンパッケージ等で包み、このパッケージの表面に集光レンズ11を配置して構成されている。
【0024】
図4には、更に以下の構成要素を内蔵したマイクロコンピューター(以下「マイコン」という。)27が示されている。すなわち、信号出力部18は、所定のタイミングでスキャン部13にサーモパイル9Aa〜9Ddまでのアドレス信号を出力する。マルチプレクサ19は、サーモパイルモジュール8の差動増幅部17からの出力信号を受け取り、サーモパイル9Aa〜9Ddの選択・切替を行なう。A/D変換部20は、マルチプレクサ19からの電圧出力をデジタル信号に変換する。温度データ変換部21は、A/D変換部20のデジタル信号出力を温度データに変換する。記憶部22は、温度データ変換部21から出力される温度データを記憶する記憶手段であり、サーモパイルユニット10の16素子に対応する記憶バッファーを有している。
【0025】
更に、マイコン27には、信号出力部18と記憶部22からの出力信号を受け取り、その目的に応じて演算処理を行ない、室内熱交換器2や送風ファン3の能力の制御量を決定する制御決定部23が内蔵されている。この制御決定部23には、人体検出部24、温度決定部25、及び風向・風速決定部26が内設されている。このマイコン27には、制御決定部23の出力結果によって、熱交換器2の処理能力制御、送風ファン3の回転数制御、上下ベーン6と左右ベーン7とを可動させるモータ(図示せず)の制御を行なうドライバー28が接続されている。
【0026】
図5及び図6には、空気調和装置としての室内機本体1、あるいは床置き型空調機30が取り付けられた居住空間29と、居住空間内に存在する人体31が示されている。図5及び図6から明らかなように、サーモパイル9の最上行9Aの検知領域が水平面Zを含む位置に配置されている。
【0027】
次に、図1乃至図6を参照して空気調和装置の動作について説明する。なお、以降の説明において空気調和装置としての室内機本体1及び床置き型空調機30を総称するときには空気調和装置と呼ぶことにする。
【0028】
電源スイッチ(図示せず)をONすると、冷凍サイクルが動作して室内熱交換器2が加熱または冷却され、送風ファン3が回転駆動されることによって、吸い込み口4より吸引された居住空間29内の空気は、熱交換器2によって熱交換され吹き出し口5から温風または冷風として再び居住空間29に吐き出される。この時上下ベーン6、左右ベーン7によって温風または冷風の吹き出し方向が決定される。
【0029】
一方、サーモパイルモジュール8、マイコン27にも通電されるため、被検知領域である居住空間29から放射された赤外線が集光レンズ11で集光されてサーモパイルユニット10に受光される。サーモパイルユニット10のサーモパイル9は受光によって温度変化し、熱電対の温接点と冷接点に発生した温度差を電圧に変換して出力する。
【0030】
このとき、信号出力部18から出力される出力信号によりスキャン部13は、サーモパイルユニット10の出力電圧のうちの1つ、例えばサーモパイル9Aaからの出力電圧を選択して、増幅部14へ選択した電圧を出力する。一方、サーモパイルユニット10の冷接点付近に配置された基準温度素子15は、周囲温度すなわち絶対温度を検出し、増幅部16へ電圧を出力する。これらの各増幅部14,16で増幅された出力電圧は、差動増幅部17で比較・増幅されるため、周囲温度が変化しても被検知領域12の温度を電圧値として正確に検出することができる。
【0031】
この差動増幅部17で比較・増幅された電圧は、マイコン27に内蔵されるA/D変換部20に入力されてデジタル信号となり、このデジタル信号が温度データ変換部21によって、温度データに変換されてサーモパイル9Aaの温度データとして記憶部22に記憶される。以上の動作をサーモパイル9Aaからサーモパイル9Ddまで順番に16回行なうことで、全てのサーモパイル9の温度データを記憶部22に記憶させることができる。なお、この記憶部22を複数設けることによって、時系列毎のサーモパイル9の温度データをそれぞれ記憶させておくことも可能となる。この記憶部22に記憶された温度データと信号出力部18からのアドレス信号データを受け取って、制御決定部23は演算処理を行なう。
【0032】
以下に、その動作と演算処理について図5乃至図10を用いて説明する。図5には、室内機本体1を居住空間29に設置したときにサーモパイルユニット10の被検知領域12の中に一人の人体が存在している例を示す図である。ここで、図5(a)はサーモパイルモジュール8の行群の被検知領域を示した側面図、同図(b)はサーモパイルモジュール8の列群の被検知領域を示した上面図、同図(c)はサーモパイルモジュール8から見た奥側壁面の被検知領域を示した背面図である。図6は、床置き型空調機30を居住空間29に設置したときにサーモパイルユニット10の被検知領域12の中に一人の人体が存在している例を示す図である。ここで、図6(a)はサーモパイルモジュール8の行群の被検知領域を示した側面図、同図(b)はサーモパイルモジュール8の列群の被検知領域を示した上面図である。図6から明らかなように、サーモパイル9の最上行9Aの検知領域が居住空間29に対し水平面Zを含む位置に配置され、図5では最上行9Aは水平面を含んで下向きに、図6では最上行9Aは水平面を含んで下向きに配置されている。
【0033】
サーモパイル9の最上行9Aの検知領域を居住空間29に対し水平面Zを含む位置に配置すると、まず図5に示すように室内機1を壁面のある程度の高さに設置した場合においても、また室内機1からの奥行距離が長い居住空間29にあっても全ての領域から温度分布を検出することが可能であり、その居住空間29に存在する人体31の存在も可能となる。図6に示すような床置き型空調機30のような床から低い位置に設置された場合でも同様に、床面、壁面、及び人体31の存在を必ず検出可能な配置となる。
【0034】
また、図7には、図5において人体31が矢印の方向に歩行したときの、サーモパイルモジュール8の16素子のサーモパイル9が検出する温度データの時系列的推移を示している。ここで、「計測時間1」とは16素子のサーモパイル9が検出する所定時間であっても良いし、記憶部22に記憶された時系列データを読みに行く所定時間であっても良く、例えば1秒設定であれば(t1)、(t2)とは1秒,2秒,3秒…という時系列間隔のデータを取り扱う。また「計測時間2」とは計測時間1の整数倍の値を持ち、例えばn=2であれば、(t1×n)(t2×n)とは2秒,4秒,6秒…という長い時系列間隔のデータを取り扱う。
【0035】
また、図7において、「計測時間毎の差分温度」とは16素子のサーモパイル9が検出する温度データの時系列的推移を計測時間毎の差分温度を示し、この差分が所定以上ある素子については人体の移動が発生したと判断する(この素子を以下「発火素子」と定義する。)ことによって行なう。更に、「発火素子以外の平均温度との差分温度」とは、一つの素子エリアから人体が移動または移動中に発生するマイナス差分データを補正する手段であり、差分はマイナスでもまだ人体が存在する場合は発火素子を除く他の素子の平均温度との比較(差分)によってプラス素子、すなわち人体が存在することが認識できる。
【0036】
すなわち、計測時間1処理時における計測時間毎の差分温度で説明すると、時刻t1ではサーモパイルモジュール8のサーモパイル9Bd,9Cd領域に人体が侵入するために、周囲温度20℃としたとき人体侵入により絶対温度25℃と24℃を計測し、差分の計算により+5℃と+4℃のプラス発火素子となる。次に、時刻t2ではサーモパイル9Bd,9Cd領域から人体が約半分抜けるため25℃から22℃への変化と24℃から22℃への変化により―3℃と―2℃のマイナス発火素子となる。一方、サーモパイル9Bc,9Cc領域に人体が約半分入るため同様に+3℃と+2℃のプラス発火素子となり、この時系列の差分データにより発火素子が変化し、この発火素子によって人体の移動を認識できる。
【0037】
しかしながら、時刻t1においてはサーモパイル9Bd,9Cdがマイナス発火のため人体が全て抜けたのか、あるいは残っているかの判断がつかない。従って、発火素子以外の平均温度との差分、すなわち発火素子であるサーモパイル9Bd,9Cd,9Bc,9Cc以外の素子の温度平均値を計算してサーモパイル9Bd,9Cd温度との差分を計算する。平均温度が20℃であると仮定すると、サーモパイル9Bd,9Cdは22℃、22℃であるため、差分は+2℃、+2℃と計算され人体の存在を認識することができる。
【0038】
同様にして、計測時間2においても人体を認識することが可能であり、人体の歩行速度が非常に遅い場合には計測間隔を長くすることで明確な領域移動の区別が可能となる。つまり、各々の計測時間で差分の発火素子をチェックすることにより精度の高い人体とその位置の認識が可能となる。本実施の形態では、二種類の計測時間によって説明したが、複数種類用意することによってさらに人体移動速度に影響されない詳細な人体移動が計測できることは言うまでもない。更に、当然のことながら居住空間29の平面的(2次元)な温度分布を得ることができる。
【0039】
次に、図8乃至図10に示したフローチャートを参照して、本実施の形態の空気調和装置の動作について説明する。まず最初に、図8に示した全体フローから説明する。
【0040】
使用者は、本体スイッチ或いはリモコンスイッチ(図示せず)等を操作して、運転スタートボタン及び空調モード選択ボタンを押す(ステップS101)。空調モード選択とは、例えば「人中心空調」、「部屋中心空調」及び温度、風速、風向各々固定の「マニアル」の選択であり、本実施例では「人中心空調」を選択した時の状態を説明する。運転スタートボタンが押されると、熱交換器2及び送風ファン3が駆動すると共に上下ベーン6が開口される(ステップS102)。また、室内機本体1の前面に配置されたサーモパイルモジュール8及びマイコン27も動作し、サーモパイル9Aa〜9Ddによって、居住空間4×4=16領域の温度を検出する(ステップS103)。なお、ステップS103は、差分1計測時間毎(例えば1秒)に繰り返される。また、差分1計測時間は、検出時間を短くして複数データを採取しその平均値を読みとる時間であっても良い。ここで重要なのはサーモパイルモジュール8のような電気的なスキャン構成を用いることにより、16領域の温度を例えばミリ秒オーダレベルの高速性を持って計測できるため人体の移動速度に影響されないことである。
【0041】
この16領域の温度が記憶部22に記憶されると、16個の温度データを現在の温度を表す「現温度バッファ」に登録し(ステップS104)、次にこの「現温度バッファ」から1秒前の温度分布を表す「前温度バッファ」の値を引き算することにより、1秒前温度からの温度差(偏差)が算出され、その答えを「差分1バッファ」に記憶する(ステップS105)。なお、初回の温度計測時においては「前温度バッファ」の値がゼロのために、このゼロを認識して初回のみこの差分1計算をパスする。続いて差分2の算出時間かどうかをチェックする(ステップS106)。この差分2算出時間とは、差分1計測時間の整数倍の時間が設定される。例えば、2倍の時間が設定されたとすると、ステップS106の判断において2秒間隔でYESとなるのでステップS107に進む。NOの場合、ステップS107とS108をパスしてステップS109に進む。
【0042】
ステップS107では、2秒間隔に計測される16個の温度データを現在の温度を表す「現温度2バッファ」に登録する。次にこの「現温度2バッファ」から2秒前の温度分布を表す「前温度2バッファ」の値を引き算することにより、2秒前温度からの温度差(偏差)が算出され、その答えを「差分2バッファ」に記憶する(ステップS108)。なお、2初回の温度計測時から2秒未満の時間においては「前温度2バッファ」の値がゼロのために、このゼロを認識して初回のみこの差分2計算をパスする。
【0043】
上記処理で生成された「差分1バッファ」と「差分2バッファ」の値及び「現温度」等の値を持って、制御決定部23である人体検出部24のサブルーチン処理(ステップS109)、温度決定部25のサブルーチン処理(ステップS110)、風向・風速決定部26のサブルーチン処理(ステップS111)をそれぞれ実行する。なお、各処理の詳細については後述する。この後、運転停止ボタン等による停止信号の有無をチェックし(ステップS112)、停止信号が無ければ、制御決定部23により決定された制御量に基づき、ドライバー28を介して、熱交換器2、送風ファン3、上下ベーン6、左右ベーン7を動作させる。また、停止信号があればドライバー28を介して、熱交換器2、送風ファン3動作を停止し、上下ベーン6、左右ベーン7を所定位置に戻して停止させる。
【0044】
運転モード選択により「人中心空調」を選択した場合の制御決定部23による制御量とは、ここでは人体検出部24からの出力により決定し、例えば人体が居住空間29から居なくなれば、熱交換器2、送風ファン3、上下ベーン6、左右ベーン7を停止したり、移動人体の動作量や静止状態によって熱交換器2の能力を最適化したり、また人体に向けての送風方向を決定したり等の省エネ及び人体に対しての最適空調環境が実現できる。
【0045】
次に、ステップS109における人体検出部24のサブルーチン処理の詳細について図9に示したフローチャートに基づき説明する。
【0046】
まず、上記処理で生成した「差分1バッファ」値の発火有無、すなわち±所定閾値を越えた値かどうかをチェックする(ステップS201)。図7においてサーモパイル9Bd及び9Cd素子またはサーモパイル9Bc及び9Cc素子がこれに相当する。発火素子であれば、人体移動有りと認識して人体静止タイマに「0」を入れリセットする(ステップS202)。発火していなければ、ステップS203に進む。ステップS204では差分1において移動人体有りの情報を受け取り、図10を用いて詳述する第1の移動人体検出部のサブルーチン処理により詳細な移動人体の検出を行い、ステップS205に進む。
【0047】
ステップS203では、差分1で発火無しの情報を受け、上記処理により生成した「差分2バッファ」値の発火有無、すなわち±所定閾値を越えた値かどうかを再度チェックし、発火素子であれば、人体移動有りと認識して人体静止タイマに「0」を入れリセットする(ステップS207)。発火してなければ、ステップS208に進む。ステップS209では差分2に於いて移動人体有りの情報を受け取り、図10を用いて詳述する第2の移動人体検出部のサブルーチン処理により詳細な移動人体の検出を行い、ステップS205に進む。ステップS205では、第1及び第2の移動人体検出部のサブルーチン処理により出力される詳細な人体情報を確定し、ステップS206で有人であることを確定するために無人フラグに0を入れてリターンする。
【0048】
ステップS208では差分1、差分2に発火素子無しの情報を受け、現在ステップS205で確定した人体素子の有無をチェックする。例えば、人体移動が無くても静止人体が存在するときはステップS210に進み、移動人体及び静止人体とも無いときはステップS211に進む。ステップS210では人体静止タイマをインクリメントし、次のステップS212で無人体タイマをゼロキャンセルし、次のステップS213で人体静止タイマの値が所定値T1を越えるか否かをチェックする。ここで、所定値T1を越える場合は人体静止素子を確定する。この所定値T1とは分オーダのタイマが好適であり、例えば1分程度に設定すると人体が1分間停止している場合に人体素子が人体静止素子に確定される。所定値T1を越えない場合はステップS214をパスしてステップS215に進む。
【0049】
ステップS215では前記人体静止タイマの値が所定値T2を越えるか否かをチェックし、所定値T2を越える場合、人体素子及び人体静止素子をクリアし(ステップS216)、ステップS206に戻る。越えない場合はステップS216をパスしてステップS206に戻る。ステップS215の所定値T2とは、時間オーダのタイマが好適であり、例えば1時間程度に設定すると人体が1時間停止している場合に人体素子及び人体静止素子をクリアする。ここでの目的は人体が時間オーダーで動かない場合、また時間オーダで人体移動が無い場合であり、例えば日の射し込みによる床面温度上昇等の外乱により検知領域から抜けてしまった人体を検出できなかったか、あるいは人体が寝てしまって動かない状況と判断し、一度人体素子及び人体静止素子メモリをリフレッシュすることにより移動人体検出の精度を向上することを目的としている。
【0050】
ステップS211では、移動人体情報が無く更に人体素子も無い場合のルーチンであるため、領域内に人体が存在していない時間をカウントするために無人体タイマをインクリメントする。次のステップS217では、無人体タイマの値が所定値T3を越えるか否かをチェックし、所定値T3を越える場合は無人フラグに1をセットして無人であることを確定する(ステップS218)。この所定値T3とは、数十分オーダのタイマが好適であり、例えば10分程度に設定すると移動人体及び静止人体が10分間以上検出されない場合に無人状態に確定され、次のステップS219において人体素子及び静止人体素子をクリアしてリターンによりサブルーチンを終了する。無人体タイマの値が所定値T3を越えていない場合、ステップS218とS219をパスしてサブルーチンを終了する。
【0051】
次に、図9に示した移動人体検出部のサブルーチン(S204,S207)について、図10に示したフローチャートに基づき説明する。なお、第1及び第2の移動人体検出部のサブルーチン処理は、細部のフラグ関係を除いて略同等であるため、説明は一つにまとめる。
【0052】
まず、人体移動の発火素子有りの情報を受けて、その発火素子の極性をチェックする。ステップS301はプラス極性のチェックで、全てがマイナスでなければマイナスのチェックを行い(ステップS302)、そうでなければマイナスのみの発火素子発生と認識してステップS303に進む。ステップS302におけるマイナスチェックで、全てプラスでなければプラス・マイナス両極の発火素子発生と認識してステップS304に進み、そうでなければプラスのみの発火素子発生と認識してステップS305に進む。
【0053】
ステップS304は両極発火素子発生の情報を受けて、その極性の異なる発火素子が周囲素子かどうかのチェックを行う。例えば図7に示す計測時間1の例ではサーモパイルd列とc列とは隣接した周囲素子であり、また計測時間2の例でもサーモパイルc列とb列がマイナス、a列がプラスの周囲素子の変化であるため正規データとしてステップS306に進む。ここで例えばa列とd列、またA行とD行のような離れた場所での両極変化の場合ノイズ成分、あるいは複数人体の同時移動としてこの後処理を施さずにリターンする。このような複数人体移動の可能性があっても、連続した計測時間での計測を行うことにより一人の移動人体は確実に検出可能となる。
【0054】
ステップS306では図7で説明したようにマイナス発火素子に人体が残っているかどうかの処理として、発火素子以外の素子の平均温度との差分を計算し、例えば図7の下段に示す計測時間1の例ではマイナス発火素子であるサーモパイルBd,Cdが他の平均温度より高いため人体が残って居ると判断して、ステップS308でこのマイナス発火素子とプラス発火素子Bc,Ccを記憶し、ステップS309で人体が存在する事を意味する人体素子に記憶した発火素子に更新(追加・削除含む)してリターンする。また、計測時間2の例ではマイナス発火素子であるサーモパイルBc,Cc,Bb,Cbが他の平均温度と差が無いため人体が抜けたと判断して、ステップS305でプラス発火素子であるサーモパイルBa,Caのみ記憶し、ステップS309で発火素子を更新する。
【0055】
ステップS310では、マイナス発火素子のみの情報を受け、このマイナス素子が前回まで人体素子であったかどうかをチェックする。すなわち、従来人体が存在していた素子がマイナス発火したのであれば、ステップS310でステップS306と同様のマイナス素子処理を行い、ステップS311で差分温度がプラスであれば、ステップS312でマイナス発火素子を記憶し、ステップS309に進む。ここの処理は、a列に存在していた人体が例えば半分程度領域外に出たときにこの処理によって検出可能となる。ステップS311で差分温度がプラスで無ければ、ステップS313で従来の人体発火素子をリセットしてステップS309に進む。また、ステップS303でマイナス発火素子が従来人体素子で無かった場合、外乱として処理無しでリターンされる。
【0056】
以上のように、本実施の形態では、冷却が不要等の取り扱い性や電気機器へ応用できるコスト性を考慮して熱型の赤外線センサであるサーモパイルを用いた場合を例にして説明しているが、複数素子の検出時間が高速のものであれば他の赤外線センサ、例えばイメージセンサを用いてもよい。また、素子数として4×4マトリクスの16素子を用いたが、マトリクス数及び全素子数ともこの数に限るわけではないが、行方向は4行以上で全素子数は16素子以上が望ましい。更に、差分の計測時間を二種類設けて説明したが更に多くてもよい。
【0057】
実施の形態2.
図11は、本実施の形態における空気調和装置の動作を示したフローチャートであり、特に本実施の形態では「部屋中心空調」を選択した時の温度決定部25の内容について説明する。なお、空気調和装置の基本的構成は実施の形態1と同様であるので説明は省略する。また、実施の形態1と同一または相当部分には同じ符号を付し説明を省略する。運転モード選択により「人中心空調」を選択した場合、前記人体検出情報と居住空間29の床面及び壁面の輻射温度との情報によって制御量を決定する。
【0058】
次に、図11に示す温度決定部25のフローチャートを参照して、本実施の形態における温度決定部25の動作について説明する。まず、ステップS401で人体検出部24の出力である無人フラグのチェックを行い、無人フラグが1で有れば、人体無しと判断して目標温度を最小にセットし(ステップS402)、ステップS404に進む。無人フラグが0であれば、人体有りのため温度目標を設定温度にセットし(ステップS403)、ステップS404に進む。ステップS404では、目標温度が居住空間の空気温度、すなわち室内機本体1の吸い込み温度と等しくなったかのチェックを行い、目標温度と等しくなったら人体情報による目標温度補正を行うためにステップS405へ、等しく無かったらステップS406に進む。
【0059】
ステップS405では、人体素子を除くサーモパイル9の現温度の平均温度を算出し、ステップS407で吸い込み温度からこの平均温度の減算を行った後温度差バッファに格納してステップS408に進む。ここで人体素子を除くサーモパイル9の現温度の平均温度を算出するのは、人体がサーモパイルモジュール8に近づくとサーモパイル9の広域エリアを人体素子が占めることになるために人体素子を除く素子の平均としている。また、元々無人フラグがセットされているときは16素子全ての温度の平均値処理を行うものである。
【0060】
ステップS408では、S407で生成した温度差バッファをチェックし、空気温度と床壁面温度の差が大(例えば10℃以上)であったときは、床壁面からの輻射温度により人体が寒く感じるために、ステップS409で目標温度維持かあるいは+αの設定を行い人体にとって快適な温度設定にする。逆に温度差バッファが大で無いときは、輻射による影響が少ないためにステップS410で目標温度−αに目標温度を設定し、快適環境を保ちながら省エネ運転が実現できる。ステップS406では、目標温度と吸い込み温度が等しく無い情報を受け両者の温度比較を行う。吸い込み温度が大きいときは、ステップS412で目標温度を大きく下げ、目標温度に達していないときは目標温度を維持して目標値まで立ち上げる。この双方の動作によって目標温度を維持する。これらの目標温度設定(S409,S410,S412,S413)後、ステップS411で熱交換器2の能力を決定してリターンする。
【0061】
本実施の形態では、人体の情報に加え床や壁面の表面温度を検出し、床や壁面からの輻射温度により人体が寒く感じると考えられるときは目標温度維持かあるいは+αの設定を行い人体にとって快適な温度設定にする。一方、逆輻射による影響が少ないときは目標温度−αに目標温度を設定し、快適環境を保ちながら省エネ運転が実現できる。例えば、他の空調機器との組み合わせ運転として床面にホットカーペットを敷設運転している状況では目標温度に序々に低下させることができ、無駄な電力を使わず快適な空調環境を実現できる。
【0062】
実施の形態3.
図12は、本実施の形態における空気調和装置の動作を示したフローチャートであり、特に本実施の形態では運転モード設定「部屋中心」「人中心」「マニアル」を選択したときの風向・風量決定部26の内容について説明する。なお、空気調和装置の基本的構成は実施の形態1と同様であるので説明は省略する。また、実施の形態1と同一または相当部分には同じ符号を付し説明を省略する。運転モード選択により「部屋中心」「人中心」「マニアル」のいずれかを選択した場合、前記人体検出情報と居住空間29の床面及び壁面の輻射温度との情報によって選択モードに合わせた制御量を決定する。
【0063】
次に、図12に示した風向・風量決定部26のフローチャートを参照して、本実施の形態における風向・風速決定部26の動作について説明する。まず、ステップS501で人体素子を除く現温度の行方向(前後)の四行と列方向(左右)の四列の平均温度を算出する。次にステップS502で無人フラグをチェックし、無人であれば、ステップS503で風速を弱設定にしてステップS504に進み、有人であれば、ステップS505に進む。ステップS504では行方向四行の平均温度差を比較する。ここで、暖房時において温度差が大であれば、ステップS506で平均温度が低い行に上下ベーン6を向け、温度が低い行を集中的に暖めることによって部屋の温度を均一化させるという設定にする。また、温度差が少なければ、ステップS508で上下ベーン6を上下にスイングさせ部屋温度の均一性を保つ設定を行う。
【0064】
ステップS507では、列方向四列の平均温度差を比較する。ここで、暖房時において温度差が大であれば、ステップS509で平均温度が低い列に左右ベーン7を向け、温度が低い列を集中的に暖めることによって部屋の温度を均一化させるという設定にする。また、温度差が少なければ、ステップS510で左右ベーン7を左右にスイングさせ部屋温度の均一性を保つ設定を行う。
【0065】
一方、ステップS505では、有人の情報を受けて、まず風速を中設定にして、次のステップS511において運転モード設定をチェックする。「部屋中心」設定であれば、ステップS504に進み部屋の温度を均一化するベーン制御の設定を行う。「人中心」の設定であればステップS512により「人に風を当てる」選択か否かをチェックし、「当てる」設定であれば、ステップS513で上下・左右ベーン6,7を共に人体素子、すなわち人体存在方向に向けスイングするか、あるいは人体素子の最下行、すなわち人体の足元に向けて送風する設定を行う。また、「当てる」設定で無ければ上下・左右ベーン6,7を共に人体の周囲を囲む方向に送風する設定を行うことにより風を直接当てずに人体中心の空調を可能とする。また、ステップS511において「マニアル」設定の場合はステップS515でマニアル設定された風向・風速を設定する。各々設定後はリターンによりサブルーチンを抜ける。
【0066】
以上のように、行及び列の平均値を比較して風向を制御することにより、例えば居住空間29に存在する窓からの日射や開閉による温度変化、更には他の空調機器との併用運転による温度ムラの発生に対しても、行及び列方向の平均値により処理するため安定した値が得られると共に、上下・左右ベーン6,7の動作方向との同期がとれるため方向設定が簡便になる。これにより「人中心」あるいは「部屋中心」の最適な空調環境が実現できる。
【0067】
実施の形態4.
図13は本発明の実施の形態4に係る人体検知装置の制御ブロック図である。なお、人体検知装置の基本的構成は実施の形態1と同様であるので説明は省略する。また、実施の形態1と同一または相当部分には同じ符号を付し説明を省略する。
【0068】
次に、図13に示すブロック図を参照して、本実施の形態の人体検知装置の動作について説明する。
【0069】
使用者は、外出時等に室内機本体1又はリモコンスイッチ等により「防犯ボタン」(図示せず)を押し、制御決定部23の人体検出部24のみを動作可能なモードを設定する。この人体検出部24の出力は、防犯モードが設定されているときに人体素子発火を検出した際には、室内機本体1内に設けられた通信部32に自動的に送信され、この信号は基地局33を介して使用者の携帯型情報機器34、例えば携帯電話等に通報する。携帯型情報機器34では、通報と同時にLCD等の表示装置に人体検出部24からの素子画像を映すことにより、使用者は不審者の侵入、あるいは火災発生等の確認が可能となる。
【0070】
また、異常発生時において携帯型情報機器34に信号を通報するのと同時に、家庭内のビデオ装置に通信部32または電力線を介して信号を送り、人体検出部24から得られる情報を自動録画するようにしてもよい。更に、別な用途として空気調和装置としての使用時に、通信部32または電力線を介して家庭内のテレビ等の画面に表示することもできる。これにより、空調時の居住空間29の温度分布及び人体検出の等が可視化でき、効率的な温度管理が可能となる。
【0071】
【発明の効果】
本発明によれば、居住空間を複数領域に分けて各領域の温度を検出するマトリクス状に検出素子を配設したサーモパイル等の温度分布検出手段の検出素子の最上行は少なくとも水平面を含む領域を含んで、温度分布検出結果に基づいて居住空間に存在する人体存在の有無等を認識する人体検出手段を設けたことにより、室内機を壁面のある程度の高さに設置した場合においても、また室内機からの奥行距離が長い居住空間にあっても全ての領域から温度分布を検出することができ、床面、壁面の温度分布、及び人体の存在を必ず検出可能な配置を得ることができる。
【0072】
また、省スペース、高速度な人体検出手段を設けたことによって、連続極値変化による差分値により移動人体を計測し、計時手段により人体の有無を確定できるため、居住空間に存在する他の発熱体や窓からの日射等の外乱に影響されない精度の高い人体の検出ができる。
【0073】
また、正負の連続極値変化を取得する時系列の計測時間間隔を少なくとも二種類以上の異なる計測間隔で極値変化を検出するようにしたので、人体の歩行速度が異なる場合等に、計測間隔を複数用意することで、明確な領域移動の区別ができ、精度の高い人体とその位置の認識ができる。このため、人体移動速度に影響されない詳細な人体移動が計測できる。
【0074】
また、省スペース、高速度な人体検出手段を設けたことによって、精度の高い人体検出情報と広い領域の居住環境の温度分布情報を用いて空気調和装置を制御できるため、快適環境を得られかつ効率的で省エネルギーを実現できる運転を行うことができる。
【0075】
また、条件設定手段の設定条件と人体検出手段の認識結果と、マトリクス配置された複数検出素子により検出された平均温度を計算する平均温度算出手段の出力により制御量を決定するようにしたので、省スペース、高速度な人体検出手段によって人体の情報に加え床や壁面の表面温度を検出し、床や壁面からの輻射温度により人体への体感温度の影響を考慮して快適環境を保ちながら省エネ運転が実現できる。また、他の空調機器との組み合わせ運転として床面にホットカーペットを敷設運転している状況では目標温度に序々に低下させることができ、無駄な電力を使わず快適な空調環境を実現することができる。
【0076】
また、人体検出手段の認識結果と、マトリクス配置された複数検出素子により検出された行方向と列方向の各々の平均温度を計算する行平均温度算出手段及び列平均温度算出手段の出力により制御量を決定するようにしたので、省スペース、高速度な人体検出手段によって行及び列の平均値を比較して風向を制御することにより、居住環境に存在する窓からの日射や開閉による温度変化、更には他の空調機器との併用運転による温度ムラの発生に対しても、行及び列方向の平均値により処理するため安定した値が得られる。更に、上下・左右ベーンの動作方向との同期がとれるため方向設定が簡便になる。これにより「人中心」あるいは「部屋中心」の最適な空調環境が実現できる。
【0077】
また、携帯型情報機器と通信を可能とする通信手段を設けたことにより外出先からでも不審者の侵入、あるいは火災発生等の確認を行うことができる。また、異常発生時には家庭内のビデオ装置に自動録画したり、空気調和装置としての使用時に、家庭内のテレビ等の画面に表示することで、防犯、防火はもとより空調時の居住環境の温度分布及び人体検出等が可視化でき、効率的な温度管理をも実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1に係わる空気調和装置の斜視図である。
【図2】 図1に示した室内機の要部縦断面図である。
【図3】 この発明の実施の形態1に係わるサーモパイルユニットの拡大図である。
【図4】 この発明の実施の形態1に係わる空気調和装置の制御ブロック図である。
【図5】 この発明の実施の形態1に係わるサーモパイルユニットの居住空間の被検知領域を示した図である。
【図6】 この発明の実施の形態1に係わるサーモパイルユニットの居住空間の被検知領域を示した図である。
【図7】 この発明の実施の形態1に係わるサーモパイルユニットの各領域の差分温度データを示す図である。
【図8】 この発明の実施の形態1に係わる空気調和装置の全体動作を示したフローチャートである。
【図9】 この発明の実施の形態1に係わる人体検出部の動作を示したフローチャートである。
【図10】 この発明の実施の形態1に係わる移動人体検出部の動作を示したフローチャートである。
【図11】 この発明の実施の形態2に係わる温度決定部の動作を示したフローチャートである。
【図12】 この発明の実施の形態3に係わる風向・風速決定部の動作を示したフローチャートである。
【図13】 この発明の実施の形態4に係わる空気調和装置の制御ブロック図である。
【図14】 従来の空気調和機の赤外線センサの構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1 室内機本体、2 室内熱交換器、3 送風ファン、4 吸い込み口、5 吹き出し口、6 上下ベーン、7 左右ベーン、8 サーモパイルモジュール、9,9Aa〜9Dd サーモパイル、10 サーモパイルユニット、11 集光レンズ、12 被検知領域、13 スキャン部、14 増幅部(第1の増幅手段)、15 基準温度素子、16 増幅部(第2の増幅手段)、17 差動増幅部、18 信号出力部、19 マルチプレクサ、20 A/D変換部、21 温度データ変換部、22 記憶部、23 制御決定部、24 人体検出部、25 温度決定部、26 風向・風速決定部、27 マイクロコンピューター、28 ドライバー、29 居住空間、30 床置き型空調機、31 人体、32 通信部、33 基地局、34 携帯型情報機器。
Claims (9)
- 居住空間を複数領域に分けて各領域の温度を同時に検出するために各領域に対応させて検出素子をマトリクス状に配設した温度分布検出手段と、
前記温度分布検出手段により検出された前記領域数分の温度データを前記分割された領域の内の所定領域に関連づけて逐一記憶する記憶手段と、
前記マトリクス配設された検出素子の最上行は少なくとも水平面を含む領域を含み、前記記憶手段に記憶された前記居住空間の温度分布検出結果に基づいて前記居住空間に存在する人体存在の有無等を認識する人体検出手段と、
を備えたことを特徴とする人体検知装置。 - 前記人体検出手段は、マトリクス状に配置された複数の検出素子の時系列における正負の連続極値変化から人体の移動を検出する移動人体検出部を有し、前記移動人体検出部の出力と計時手段により居住空間内の静止人体及び居住空間内に人が存在しないことを確定することを特徴とする請求項1記載の人体検知装置。
- 前記正負の連続極値変化を取得する時系列の計測時間間隔は少なくとも二種類以上の異なる計測間隔で極値変化を検出することを特徴とする請求項2記載の人体検知装置。
- 温冷の能力温度を生成する能力生成手段と、
前記能力生成手段に送風し温風または冷風に強弱を以て本体外送風する送風手段と、
温風または冷風の風向き及び風速を変更する風向手段と、
運転条件を入力する条件設定手段と、
を本体内に備えた空気調和装置において、
本体前面に居住空間を複数領域に分けて各領域の温度を同時に検出するために各領域に対応させて検出素子をマトリクス状に配設した温度分布検出手段と、
前記温度分布検出手段により検出された前記領域数分の温度データを前記分割された領域の内の所定領域に関連づけて逐一記憶する記憶手段と、
前記マトリクス配設された検出素子の最上行は少なくとも水平面を含む領域を含み、前記記憶手段に記憶された前記居住空間の温度分布検出結果に基づいて前記居住空間に存在する人体存在の有無等を認識する人体検出手段と、
前記温度分布検出結果に基づいて前記能力生成手段又は前記送風手段の少なくともいずれか一方の制御量を決定する温度決定手段と、
前記温度分布検出結果に基づいて前記風向手段の制御量を決定する風向・風速決定手段と、
を設けたことを特徴とする空気調和装置。 - 前記温度決定手段は、前記条件設定手段の設定条件と、前記人体検出手段の認識結果と、前記マトリクス配置された複数検出素子により検出された平均温度を計算する平均温度算出手段の出力により制御量を決定することを特徴とする請求項4記載の空気調和装置。
- 前記風向・風速決定手段は、前記人体検出手段の認識結果と、前記マトリクス配置された複数検出素子により検出された行方向と列方向の各々の平均温度を計算する行平均温度算出手段及び列平均温度算出手段の各出力により制御量を決定することを特徴とする請求項4記載の空気調和装置。
- 前記検出素子は、サーモパイルであることを特徴とする請求項4記載の空気調和装置。
- 居住空間を複数領域に分けて各領域の温度を同時に検出するために各領域に対応させて検出素子をマトリクス状に配設した温度分布検出手段と、
前記温度分布検出手段により検出された前記領域数分の温度データを前記分割された領域の内の所定領域に関連づけて逐一記憶する記憶手段と、
前記マトリクス配置された検出素子の最上行は少なくとも水平面を含む領域を含み、前記記憶手段に記憶された前記居住空間の温度分布検出結果に基づいて前記居住空間に存在する人体存在の有無等を認識する人体検出手段と、
携帯型情報機器と通信を可能とする通信手段と、
を備えたことを特徴とする人体検知装置。 - 前記検出素子は、サーモパイルであることを特徴とする請求項1又は8に記載の人体検知装置。
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