JP5206252B2 - 空気調和機 - Google Patents

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Description

本発明は部屋内における人の所在位置に応じてその時の送風方向および送風量を制御し、より効率的で快適な空調条件が得られるようにした空気調和機に関するものである。
従来、この種の空気調和機は、室内機の空気吹き出し方向を少なくとも水平吹き出しと下方吹き出しとに可変構成し、人体検知センサにより室内の所定の領域に人がいないことを検知すると、室内機の空気吹き出し方向を下方吹き出しに制御することで、人に直接風が当たらないようにすることを達成している(例えば、特許文献1参照)。
また、人体検知センサにより室内機から人までの距離を演算し、演算された複数の距離の中から最短距離を選択して最短距離に対して上下の吹き出し方向を制御しているものもある(例えば、特許文献2参照)。
さらに、人体検知センサで検知した人体あるいはリモコンの位置に応じて風向きあるいは風量を制御するとともに、リモコンに設けられた温度検知手段が検知した温度の変化率に基づいて風向き及び風量をさらに調整することで、快適空調を達成しているものもある(例えば、特許文献3参照)。
特開2004−150731号公報 特開平7−103551号公報 特開平6−347080号公報
しかしながら、特許文献1〜3に記載の空気調和機は、いずれも人がいる方向に上下の吹き出し方向を制御しているものの、暖房について、狙う場所として最適な場所を設定しているわけではなく、改善の余地がある。また、室内における人の位置を確実に把握して人が存在する足元近傍に温風を送るように風の到達位置を制御することで快適空調を達成しているものもあるが、使用者によっては、暖房時に直接温風に当たりたいといった場合もあり、使用者にとって必ずしも快適な空調になっているわけではない。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、室内における人の位置を確実に把握して、使用者の意図に応じて風の到達位置を制御することで快適空調を達成することができる空気調和機を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の空気調和機は、室内機に設けられた人体検知センサにより人の在否を検知して運転を制御すると共に、前記室内機に設けられた吹出口に配置され上下方向の風向を制御する上下羽根と送風ファンと、を有した空気調和機であって、暖房時、前記上下羽根の角度と前記室内機に設けられたファンの回転数とを制御し、前記吹出口から前記人体検知センサにより検知された人の足元近傍に温風を到達させる、もしくは前記人体検知センサにより検知された人の体に温風を到達させるように運転することが選択可能であり、人の足元近傍に温風を到達させる場合は、人の体に温風を到達させる場合より、前記送風ファンの設定回転数は高く設定するとともに、前記上下羽根の下流側端部を下方へ湾曲させる空気調和機である。
これによって、使用者の意図により応じた快適空調空間を創り出すことが可能となる。
本発明の空気調和機は、室内機に設けられた人体検知センサにより人の場所を検知し、
暖房時に、人体検知センサにより検知された人の足元近傍に温風を到達させるか、検知された人の体に温風を到達させるかを選択可能とすることで、使用者の意図に応じた快適空調空間を創り出すことが可能となる。
の発明は、空気調和機の室内機に設けられた人体検知センサにより人の在否を検知して運転を制御すると共に、前記室内機に設けられた吹出口に配置され上下方向の風向を制御する上下羽根と送風ファンと、を有した空気調和機であって、暖房時、前記上下羽根の角度と前記室内機に設けられたファンの回転数とを制御し、前記吹出口から前記人体検知センサにより検知された人の足元近傍に温風を到達させる、もしくは前記人体検知センサにより検知された人の体に温風を到達させるように運転することが選択可能であり、人の足元近傍に温風を到達させる場合は、人の体に温風を到達させる場合より、前記送風ファンの設定回転数は高く設定するとともに、前記上下羽根の下流側端部を下方へ湾曲させることにより、より正確に温風を制御することができ、人の足元近傍に温風を到達させ、使用者により快適な空調空間を作り出すことができる。
の発明は、リモートコントロール式の操作器により、前記吹出口から前記人体検知センサにより検知された人の足元近傍に温風を到達させる、もしくは前記人体検知センサにより検知された人の体に温風を到達させるように運転することを選択可能とすることで、使用者の意図に応じた運転が可能となる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における空気調和機の横断面図、図2は同空気調和機の正面図である。
空気調和機10は、その本体内部に熱交換器1と、送風ファン2と、水受け皿3と、ディフューザー4とを有している。熱交換器1は、送風ファン2の上流側に配置され、水受け皿3は、熱交換器1の下端部側に配置されている。ディフューザー4は、送風ファン2の下流側の通風路を形成している。
空気調和機10は、その本体の前面上部と上面に吸込口5を形成し、その本体の前面下部から下面にかけて吹出口6を形成している。
熱交換器1は、吸込口5に対向する位置に配置され、ディフューザー4の下流側端部6aによって囲まれる仮想面が吹出口6を構成する。
空気調和機10は、前面の吸込口5を開閉するパネル20と、吹出口6を開閉する風向変更羽根30とを備えている。風向変更羽根30は、孤を描く横断面形状であり、一方の面は湾曲凹面が形成され、他方の面は湾曲凸面が形成されている。
パネル駆動機構21は、パネル20の背面側に設けられ、吸込口5を開閉するようにパネル20を動作する。パネル20が吸込口5に最も近接した状態では、吸込口5を閉塞し、パネル20が吸込口5から離間した状態では、パネル20の外周部から吸込口5に空気
が流入する。
腕部31は、その一端側を空気調和機10の本体内に回動自在に保持され、その他端側に風向変更羽根30を回動自在に保持している。
腕部31は、図1に示すように、第1の腕部31aと第2の腕部31bで構成することが好ましい。第1の腕部31aの一端側は空気調和機10の本体内で回動自在に保持されている。第1の腕部31aの他端側は第2の腕部31bの一端側と回動自在に連結されている。そして第2の腕部31bの他端側に、風向変更羽根30を回動自在に保持している。風向変更羽根30は、閉塞時に空気調和機10の本体側となる裏面に回転支持部32を形成している。第2の腕部31bの他端側とこの回転支持部32とが回動自在に連結されている。
腕部31は、空気調和機10の本体の両側部に設けられ、それぞれの腕部31は、連結棒によって連結されている。また、一方の腕部31の側部には腕部用モータが配置されている。腕部用モータの回動は、一方の腕部31だけでなく、連結棒によって他方に配置された腕部31にも伝達される。一方の回転支持部32には羽根用モータが配置され、その回転によって腕部31に対して風向変更羽根30を回動させる。
また、図2に示すように、人体の検知を実施する人感センサーユニット40は、開閉式パネル20の上部に配置されており、これにより人が部屋のどこで存在するかを検知する。
また図1は、略直下方向への吹出が行われる状態を示している。吹出口6から吹き出される空気は、風向変更羽根30によって略直下方向に導かれるとともに、風向変更羽根30の下流側端部が下方へ湾曲しているため、効果的に略直下方向に空気を送り出すことができる。従って部屋の上方に浮き上がりやすい暖かい空気が、床面を沿うように使用者の足元近傍から送られるため、効果的に暖房運転ができ、部屋全体を効率的に暖めることができる。
図3は、空気調和機の横断面図で、水平方向より斜め下方への吹出が行われる状態を示しており、暖房運転を実施する際に、足元近傍から温風を送るのではなく、人を直接狙った際には、風向変更羽根30は例えばこのような向きとなる。
図4は、図2に示される人感センサーユニット40によって人体が検知される室内の領域を示したものである。
以上のように構成された空気調和機について、本実施の形態の動作の流れを図5を用いて説明する。
SP1において、図2に示される人体検知センサーユニット40による人体の検知結果によって、図4に示す、どの空調エリアに存在するかを判定しSP2に進む。次にSP2においてSP1で判定された空調エリアに応じた左右風向変更羽根の方向を決定し、SP3に進む。
SP3において、使用者にリモートコントロール式の操作器により足元気流ありに設定されている時SP4に進み、使用者が足元気流なしに設定している時はSP14に進む。
SP4においては、使用者の意図により足元近傍を目がけて温風を送る設定であることから、風向変更羽根30を図1のような略直下方向に向け、SP5に進む。次にSP5に
おいてSP1で判定された空調エリアに応じた送風ファン2の回転数を決定し、SP6に進む。
また、SP14においては、使用者の意図により人を直接狙い温風を送る設定であることから、SP1で判定された空調エリアに応じ風向変更羽根30を、例えば図3のような水平よりやや斜め下方向の状態とし、SP15に進む。次にSP15においてSP1で判定された空調エリアに応じた送風ファン2の回転数を決定し、SP6に進む。
SP5およびSP15から進んだSP6において、使用者が空気調和機10の運転を停止したとき空気調和機10の運転を終了し、使用者が空気調和機10の運転を停止していないときSP1に戻り、上述の動作を繰り返す。
図6は、送風ファンの回転数の対応表を示す図で、図4のどの空調エリアに存在するか、暖房時の温風到達地点を人の足元近傍と人の体のいずれに選択するかによって、対応する送風ファンの回転数を示している。
ここで、各領域における室内機からの距離、室内機正面からの角度、高低差等、室内機との位置関係を表す表現として、相対位置という表現を導入する。
また、各領域において空調がし易い、空調がし難い度合いを空調要求度という表現により表し、空調要求度が高いほど空調がよりし難い、空調要求度が低いほど空調がよりし易いとする。例えば、室内機からの距離が遠いほど吹き出し空気が届き難く空調がし難いので空調要求度は高くなる。すなわち、空調要求度と室内機からの相対位置には密接な関連性があり、本実施の形態では、室内機からの左右角度に関連した相対位置に応じて空調要求度を定める。
つまり、各領域A〜Iの空調を行う場合の送風ファン2の設定回転数は、空調要求度が高いほど高く設定される。すなわち、正面より左右にずれた領域ほど送風ファン2の設定回転数は高く設定される。
また、人の足元近傍に温風を到達させる際は、人の位置に対して温風が直線経路で届かないことから、人を直接狙い温風を送る場合より空調要求度が高く、送風ファン2の設定回転数は高く設定される。
例えば、相対位置が同じエリアEにおいて、リモートコントロール式の操作器により足元気流ありに設定されている時、送風ファン2の設定回転数は1020rpmであり、人を直接狙い温風を送る設定である時(足元気流なし)、送風ファン2の設定回転数は950rpmとなる。
以上のように、本実施の形態においては、暖房時、上下羽根の角度と室内機に設けられたファンの回転数とを制御し、吹出口から人体検知センサにより検知された人の足元近傍に温風を到達させる、もしくは人の体に温風を到達させるように運転することが選択可能であることにより、より正確に温風を制御することができ、使用者により快適な空調空間を作り出すことができる。
また、リモートコントロール式の操作器により、人の足元近傍に温風を到達させる、もしくは人の体に温風を到達させるように運転することを選択可能とすることで、使用者の意図に応じた運転が可能となる。
以上のように、本発明にかかる空気調和機は、人体の存在位置の推測結果および使用者の意図に応じて、風向および風量を制御することが出来ることから、送風機や空気清浄機等の用途にも適用できる。
本発明の実施の形態1における空気調和機の略直下吹出状態を示す横断面図 本発明の実施の形態1における空気調和機の正面図 本発明の実施の形態1における空気調和機の斜め吹出状態を示す横断面図 本発明の実施の形態1における人体検知センサによる人体位置判別領域図 本発明の実施の形態1におけるフローチャート 本発明の実施の形態1における送風ファンの回転数の対応表を示す図
符号の説明
1 熱交換器
2 送風ファン
3 水受け皿
4 ディフューザー
5 吸込口
6 吹出口
10 空気調和機本体
20 パネル
21 パネル駆動機構
30 風向変更羽根
31 腕部
32 回転支持部
40 人体検知センサーユニット

Claims (2)

  1. 空気調和機の室内機に設けられた人体検知センサにより人の在否を検知して運転を制御すると共に、前記室内機に設けられた吹出口に配置され上下方向の風向を制御する上下羽根と送風ファンと、を有した空気調和機であって、暖房時、前記上下羽根の角度と前記室内機に設けられたファンの回転数とを制御し、前記吹出口から前記人体検知センサにより検知された人の足元近傍に温風を到達させる、もしくは前記人体検知センサにより検知された人の体に温風を到達させるように運転することが選択可能であり、人の足元近傍に温風を到達させる場合は、人の体に温風を到達させる場合より、前記送風ファンの設定回転数は高く設定するとともに、前記上下羽根の下流側端部を下方へ湾曲させることを特徴とする空気調和機。
  2. リモートコントロール式の操作器により、前記吹出口から前記人体検知センサにより検知された人の足元近傍に温風を到達させる、もしくは前記人体検知センサにより検知された人の体に温風を到達させるように運転することを、選択可能とすることを特徴とする請求項1に記載の空気調和機。
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