JP2017228492A - 照明装置および制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】設置空間や設置間隔の異なる場合でも、対象を検知できない領域が生じにくい照明装置を提供する。【解決手段】直管型のLEDランプの両端に備えた口金部の少なくともいずれか一方に設けられ、空間内の温度分布を検知する温度分布センサ311と、温度分布センサ311により検知した温度分布データを管理装置に送信し、管理装置からLEDランプの光量を制御する制御データを受信する通信部と、受信した制御データに基づいて、LEDランプの光量を制御する制御部と、を備え、温度分布センサ311は、少なくとも2方向の検知範囲(検知エリア)を有し、LEDランプによる照射方向を軸に回転可能な第1の回転機構と、LEDランプの管軸中心に回転可能な第2の回転機構と、を有する。【選択図】図24

Description

本発明は、照明装置および制御システムに関する。
近年、人が作業したり休憩したりする居室において人が存在するか否かを検知し、検知結果(人の有無)に応じた種々の制御が行われている。例えば、居室の照明装置を制御するシステムでは、人感センサで人の存在を検知すると照明を点灯させ、人がいなくなると消灯する。
このような居室がある程度の広さ以上になると、居室を複数の領域に区分して利用され、人が存在する領域と存在しない領域とが混在してくるのが通常である。そこで、人感センサにより人が存在するか否かを検知し、人の存在する領域では業務に支障が生じないよう照明装置を点灯させて快適性を向上させ、人が存在しない領域では照明装置を消灯することで省エネルギー効果を実現する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、人感センサは所定の検知範囲に存在する人を検知するセンサであるため、当該検知範囲に人を検知できない領域(隙間)があると、人が存在しても人を検知できない場合がある。
人感センサの検知範囲の広さは、対象までの距離に応じて変わる(すなわち、人感センサから対象までの距離が長いと、人感センサの検知範囲が広くなる)。従って、例えば、照明装置に人感センサが搭載された場合、居室の天井の高さは居室によって様々であるので、照明装置に搭載された人感センサの検知範囲は天井が低いと狭くなる。
また、照明装置は天井などに対して所定の間隔で設置されているが、この間隔も居室によって様々である。従って、照明装置同士の間隔が長くなると、照明装置に搭載される人感センサ同士の間隔も長くなる。これらの理由により、照明装置を設置する居室の天井高や照明装置の設置間隔によっては、検知範囲に隙間が生じてしまう場合があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、設置空間や設置間隔の異なる場合でも、対象を検知できない領域が生じにくい照明装置および制御システムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、直管型の照射部の両端に備えた口金部の少なくともいずれか一方に設けられ、空間内の温度分布を検知する温度分布検知部と、前記温度分布検知部により検知した温度分布データを制御装置に送信し、前記制御装置から前記照射部の光量を制御する制御データを受信する送受信部と、受信した前記制御データに基づいて、前記照射部の光量を制御する制御部と、を備え、前記温度分布検知部は、少なくとも2方向の検知範囲を有し、前記照射部による照射方向を軸に回転可能な第1の回転機構と、前記照射部の管軸中心に回転可能な第2の回転機構と、を有する。
本発明によれば、設置空間や設置間隔の異なる場合でも、対象を検知できない領域が生じにくいという効果を奏する。
図1は、本実施形態の機器制御システムの全体構成図である。 図2は、照明装置が蛍光灯型LED照明器具の場合の外観斜視図である。 図3は、検知装置、照明装置、及び空調装置のハードウェア構成図である。 図4は、管理装置のハードウェア構成図である。 図5は、機器制御システムの機能構成図である。 図6は、レイアウト管理DBに管理されている情報の一例を示す図である。 図7は、制御指針管理DBに管理されている情報の一例を示す図である。 図8は、制御領域管理DBに管理されている空調制御領域管理テーブルの一例を示す図である。 図9は、管理装置による機器管理処理を示したシーケンス図である。 図10は、温度分布の概念図、熱源データの概念図である。 図11は、居室における全ての領域の熱源の有無を示す熱源データの概念図である。 図12は、熱源データの生成方法を示したフローチャートである。 図13は、温度分布の概念図、熱源データの概念図である。 図14は、センサの向きと検知エリアに生じる隙間の一例を示す説明図である。 図15は、温度分布センサの数と検知エリアの関係の一例を示す説明図である。 図16は、検知エリアの向きの一例を示す説明図である。 図17は、照明装置に搭載されたセンサの第1の回転機構の概略の一例を示す説明図である。 図18は、LEDランプの照射方向の一例を示す説明図である。 図19は、検知装置の構成分解図である。 図20は、収納板の構造の一例を示す説明図である。 図21は、収納板とホルダカバー部の斜視図である。 図22は、切り欠きを有する収納板とホルダカバー部の概略構造の一例を示す説明図である。 図23は、照明装置に搭載されたセンサの第2の回転機構の概略の一例を示す説明図である。 図24は、第2の回転機構の構成の一例を示す説明図である。 図25は、検知エリアの隙間を説明するための図である。
以下に添付図面を参照して、照明装置および制御システムの実施の形態を詳細に説明する。まず、制御システムの一例である機器制御システムについて説明する。図1は、本実施形態の機器制御システムの全体構成図である。機器制御システム100は、所定空間に設置された複数の制御対象装置を、当該制御対象装置とネットワークを介して接続された制御装置によって制御するものである。本実施形態では、制御対象装置を照明装置、及び空調装置に適用した場合の例を示す。
図1に示すように、本実施形態の機器制御システム100は、居室αの天井β側に設置された複数の照明装置1a、1b、1c、1d、1e、1f、1g、1h、1i、空調装置2、無線ルータ6、管理者PC7(Personal Computer)、及び管理装置8が通信ネットワークNを介して通信可能な構成を有している。なお、以降、照明装置1a、1b、1c、1d、1e、1f、1g、1h、1iのうち、任意の照明装置を示す場合には「照明装置1」と称する。
居室とは、人が存在しうる空間である。また、居室とは、複数の人が存在しうる部屋であってもよく、具体的にはオフィス、工場、セミナー会場、展示会、室内競技場、飲食店、電車、バス、船等であるがこれらには限られない。また、個人の自宅であってもよい。
照明装置1は、図1に示されているように、天井βが9分割された各領域9にそれぞれ設置されている。そして、天井βの中央に設置された照明装置1eには、検知装置3が設けられている。1つの領域9のサイズは、例えば50cm〜数mの広さ(正方形)であるが、領域9のサイズは照明装置1の大きさや性能などに応じて適宜決定される。なお、天井βが分割された各領域9は同じサイズでなくてもよく、各領域9が正方形でなくてもよい。例えば、各領域9を6角形などの多角形とすると正方形の場合と同様に照明装置1同士の距離が等しくなる。
本実施形態の照明装置1は、例えば、蛍光灯型LED(Light Emitting Diode)である。照明装置1eの検知装置3は、例えば、サーモパイル(Thermopile)の機能によって、居室α内を複数領域(ここでは、9領域)に分けた温度分布を検出し、熱源の有無(対象の検知結果)を示す熱源データを管理装置8に送信する。送信には、無線LAN等が使用されるが有線で送信してもよい。居室αの床は熱源として検知される対象である人などが存在する場所である。ここで、検知装置により検知される対象は、主に生物であるが、ロボットなどの無生物を対象としてもよい。対象は移動するものに限られてもよい。本実施形態では一例として人を対象として説明する。
空調装置2は、天井βに適当な間隔をおいて設置されている。図1では、空調装置2は1つであるが、後述するように複数の空調装置2が1つの居室αに設置されていてもよい。空調装置2は、好ましくは等間隔に設置されるが、等間隔でなくてもよい。照明装置1と空調装置2の数が異なるのは、照明装置1と空調装置2でカバーできる範囲が異なったり、サイズが異なったり、コストが異なるなどの理由によるものであり、照明装置1と空調装置2の数は任意に決定できる。また、空調装置2が複数ある場合、空調装置2の符号をそれぞれ2a、2b、2cとし、任意の空調装置を示す場合には「空調装置2」と称する。
本実施形態の空調装置2は、例えば、エアコンディショナーなどである(図1では室内機が図示されている)。室外機は、空調装置2ごとに又は複数の空調装置2に共通に所定の場所に設置されている。なお、図1では空調装置2と管理装置8が有線で接続されているが、無線で通信してもよい。
無線ルータ6は、検知装置3から送信された熱源データを受信し、通信ネットワークNを介して管理装置8に送信する。通信ネットワークNは、LAN(Local Area Network)によって構築されており、一部にインターネットが含まれる場合もある。なお、通信ネットワークNがネットワークの一例である。
管理装置8は、後述するように情報処理装置の機能を有し、サーバと呼ばれる場合がある。管理装置8は、制御装置の一例である。管理装置8は、無線ルータ6から送られて来た熱源データ等に基づいて、照明装置1、空調装置2を制御するための制御データを生成し、照明装置1及び空調装置2に送信する。照明装置1は、制御データに基づいて、LEDの調光制御(明るさの調整による点灯制御や消灯制御)を行なう。空調装置2は、制御データに基づいて、温度、湿度、風力、及び風向の制御を行なう。従って、管理装置8は、照明と空調の両方を制御して、居室の人に対し快適性と省エネルギー性が考慮された空間を提供できる。
なお、これまでの説明で明らかなように、検知装置3が搭載された照明装置1eは、居室αの温度分布を検知するだけでなく、自装置のLEDの調光制御を行なう。照明装置1eは、検知装置3を有するが、他の照明装置1と同等の機能を有している。
また、検知装置3は、空調装置2の内部又は近くに設置されていてもよい。また、検知装置3は、照明装置1又は空調装置2とは別体に設置されていてもよい。しかし、検知装置3が照明装置1と一体であることで、検知装置3の取り付けと取り外しが容易であり、検知装置3を取り付けるためのスペースを用意する必要がないという利点がある。
また、管理者PC7は、機器制御システム100の管理者が操作するPCである。管理者PC7は、管理装置8と通信して各種の設定を行ったり、検知装置3が検知する各種の検知データを領域ごとに表示したりする。管理者は、機器制御システム100の設営者、ユーザなどどのように呼ばれてもよい。
次に、照明装置1の構成部品について説明する。図2は、照明装置が蛍光灯型LED照明器具の場合の外観斜視図である。図2を用いて、照明装置1及び照明装置1が取り付けられる装置本体120について説明する。なお、装置本体120を「灯具」と称する場合がある。
図2に示されているように、蛍光灯型LED照明器具としての照明装置1は、直管型のLEDランプ130を有し、居室αの天井βの中央部あたりに設置された装置本体120に取り付けられる。装置本体120の両端部には、それぞれソケット121a及びソケット121bが設けられている。
ソケット121aは、LEDランプ130に給電する給電端子124a1、124a2を有する。また、ソケット121bも、LEDランプ130に給電する給電端子124b1、124b2を有する。これにより、装置本体120は、電源からの電力をLEDランプ130に供給することができる。
一方、LEDランプ130は、LED発光管部131(光が照射される照射部の一例)と、このLED発光管部131の両端部にそれぞれ設けられる口金部132a、132bを有する。照明装置1eの場合は、LED発光管部131に沿って、隣接して又はLED発光管部131の内部に検知装置3を有する。このうち、LED発光管部131は、例えば、アクリル樹脂等の樹脂材料で形成され、内部の光源を覆う様に設けられる。
更に、口金部132aには、ソケット121aの給電端子124a1、124a2にそれぞれ接続される端子ピン152a1、152a2が設けられている。また、口金部132bには、ソケット121bの給電端子124b1、124b2にそれぞれ接続される端子ピン152b1、152b2が設けられている。そして、LEDランプ130は、装置本体120に装着されることで、装置本体120から各給電端子124a1、124a2、124b1、124b2を介して、各端子ピン152a1、152a2、152b1、152b2からの電力供給が可能となる。これにより、LEDランプ130は、LED発光管部131を介して外部に光を照射する。また、検知装置3は、装置本体120から供給される電力で動作する。
次に、検知装置3、照明装置1、及び空調装置2のハードウェア構成について説明する。図3は、検知装置、照明装置、及び空調装置のハードウェア構成図である。
まず、図3(a)を用いて、検知装置3のハードウェア構成を説明する。図3(a)は、検知装置のハードウェア構成図である。検知装置3は、無線モジュール301、アンテナI/F302、アンテナ302a、センサドライバ304、温度分布センサ311、照度センサ312、温湿度センサ313、装置コントローラ315、及び上記各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等のバスライン310を備えている。
無線モジュール301は、無線通信を行なうための部品であり、Bluetooth(登録商標)、WiFi、又はZigBee(登録商標)等の通信方式による通信を行なうことができ、アンテナI/F302及びアンテナ302aを介して、外部の装置との無線通信を実現する。なお、通信方式は、無線通信だけでなく、Ethernet(登録商標)ケーブルやPLC(Power Line Communications)などの有線通信であってもよい。無線モジュール301は、装置コントローラ315が実行する通信制御プログラムの制御下で動作する。
温度分布センサ311は、赤外線を検知することにより居室α内の温度分布を検知する熱型検出素子であり、人や物の表面温度を検知できるため、人の近い場所の温度を検知できる。熱型検出素子は、光を吸収して熱に変換する吸収層を持ち、吸収層の温度変化を電気信号として外部に出力する。熱型検出素子には、サーモパイル、ボロメータ、焦電素子、電圧−電流特性が変化するダイオードなどがある。本実施形態では、温度分布センサ311がサーモパイルを用いて温度分布を検知するものとして説明する。なお、温度分布センサ311は複数のサーモパイルセンサを有しており、後述する検知マスごとに温度を検知する。温度分布センサ311は、温度分布検知部の一例である。
照度センサ312は、居室α内の明るさや光量を検知するセンサである(光量データを生成する)。温湿度センサ313は、居室αの検知装置3の近くの温度及び湿度を検知するセンサである。温湿度センサ313が検知する温度は、天井面の温湿度から水蒸気量への変換に使用され、この水蒸気量とサーモパイルによる床面の温度から床面の湿度が算出される。
センサドライバ304は、温度分布センサ311、照度センサ312、及び温湿度センサ313のインタフェースである(ハードウェアの回路)。センサドライバ304は、装置コントローラ315から送信される、温度分布センサ311、照度センサ312、及び温湿度センサ313を駆動させる命令をそれぞれにセンサに適したコマンドに変換して各センサに送出する。また、センサドライバ304は、各センサが検出した信号を装置コントローラ315が使用できる形式に変換し装置コントローラ315に送出する。
装置コントローラ315は、検知装置3の全体を制御する装置である。装置コントローラ315は、CPU、ROM、RAM等を有しプログラムを実行する情報処理装置である。あるいは、ICなどのハードウェアで構築されていてもよい。装置コントローラ315は、例えば、温度分布センサ311、照度センサ312、及び温湿度センサ313が温度等を検知するタイミングを制御したり、各センサが検出したデータを加工したりする。例えば、装置コントローラ315は、温度分布センサ311から出力された温度分布データから、熱源の有無を示す熱源データを生成する。装置コントローラ315は、熱源データを含む検知データを管理装置8に送信する。
次に、図3(b)を用いて、照明装置1及び空調装置2のハードウェア構成を説明する。図3(b)は、照明装置又は空調装置のハードウェア構成図である。照明装置1の装置コントローラ315は、管理装置8から送信された制御データに基づいてLEDの調光の制御を行う。空調装置2の装置コントローラ315は、管理装置8から送信された制御データに基づいてエアコンディショナーを制御する。
装置コントローラ315、アンテナ302a、アンテナI/F302、無線モジュール301、及びバスライン310については、図3(a)と同様である。照明装置1又は空調装置2は、制御対象デバイス316を有している。制御対象デバイス316は、照明装置1の場合はLEDランプ130やLEDランプ130の制御回路などであり、空調装置2の場合はエアコンディショナーのヒートポンプや圧縮機及び制御回路などである。
なお、検知装置3を有する照明装置1eの場合、装置コントローラ315、アンテナI/F302、及び無線モジュール301は、検知装置3と共通でよい。これにより、検知装置3の部品数を低減できる。
次に、管理装置8のハードウェア構成について説明する。図4は、管理装置のハードウェア構成図である。
管理装置8は、情報処理装置として構成されている。そして、管理装置8は、管理装置8全体の動作を制御するCPU801、IPL(Initial Program Loader)等のCPU801の駆動に用いられるプログラムを記憶したROM802、CPU801のワークエリアとして使用されるRAM803を有する。また、管理装置8は、管理プログラム等の各種データを記憶するHD804、CPU801の制御に従ってHD804に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御するHDD(Hard Disk Drive)805を有する。また、管理装置8は、フラッシュメモリ等のメディア806に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御するメディアI/F807、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字、又は画像などの各種情報を表示するディスプレイ808、通信ネットワークNを利用してデータ通信するためのネットワークI/F809を有する。また、管理装置8は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えたキーボード811、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動などを行うマウス812、着脱可能な記憶媒体の一例としてのCD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)813に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御するCD−ROMドライブ814、及び、上記各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等のバスライン810を備えている。
図示した管理装置8のハードウェア構成は、1つの筐体に収納されていたりひとまとまりの装置として備えられていたりする必要はなく、管理装置8が備えていることが好ましいハード的な要素を示す。また、クラウドコンピューティングに対応するため、本実施形態の管理装置8の物理的な構成は固定的でなくてもよく、負荷に応じてハード的なリソースが動的に接続・切断されることで構成されてよい。
なお、管理プログラムは、実行可能形式や圧縮形式などでメディア806やCD−ROM813などの記憶媒体に記憶された状態で配布されるか、又はプログラムを配信するサーバから配信される。
また、管理者PC7のハードウェア構成は、管理装置8と同様であるものとし、相違があるとしても本実施形態の説明において支障がないものとする。
続いて、図5を用いて、検知装置3を含む照明装置1e、検知装置3を含まない照明装置1、空調装置2、及び管理装置8の機能について説明する。図5は、機器制御システムの機能構成図である。
まず、照明装置1eの機能構成について説明する。照明装置1eは、検知装置3が有する機能及び制御対象部20を有している。検知装置3は、送受信部31、検知部32、判断部33、生成部34、及び制御部35を有している。これら各部は、図3(a)に示されている装置コントローラ315がプログラムに従って出力する命令等によって実現される機能又は手段である。
制御対象部20は、例えば、調光制御の対象であるLEDランプ130等により実現される。制御対象部20は、制御部35から出力された制御信号によって調光制御を行う。
送受信部31は、装置コントローラ315や無線モジュール301等の動作により実現される機能又は手段である。例えば、送受信部31は、通信ネットワークNを介して、管理装置8と各種のデータの送受信を行う。送受信部31が送受信部の一例である。
検知部32は、温度分布センサ311、照度センサ312、及び温湿度センサ313が動作することで実現される機能又は手段である。検知部32は、所定空間内の各領域9の温度分布、照度、温度や湿度を検知する。
判断部33は、装置コントローラ315が動作することで実現される機能又は手段である。例えば、判断部33は、領域9の温度が所定範囲(例えば、30℃〜35℃)内であるか否かを判断する。
生成部34は、装置コントローラ315が動作することで実現される機能又は手段である。例えば、生成部34は、判断部33の判断結果に基づいて熱源の有無を示す熱源データを生成する。
制御部35は、装置コントローラ315が動作することで実現される機能又は手段である。例えば、制御部35は、管理装置8から送られて来た制御データに基づいて、制御対象部20に出力するための制御信号を生成する。制御部35が制御部の一例である。
次に、検知装置3を有していない照明装置1及び空調装置2の機能構成について説明する。検知装置3を有していない照明装置1及び空調装置2は、通信装置5が有する機能及び制御対象部20を有している。通信装置5は、送受信部51及び制御部55を有している。これら各部は、図3(b)に示されている装置コントローラ315がプログラムに従って出力する命令等によって実現される機能又は手段である。
制御対象部20は、照明装置1の場合、調光制御の対象であるLEDランプ130等により実現される。この場合、制御対象部20は、制御部55から出力された制御信号によって調光制御を行う。また、制御対象部20は、空調装置2の場合、エアコンディショナーのヒートポンプや圧縮機などにより実現される。この場合、制御対象部20は、制御部55から出力された制御信号によって空調制御を行う。
送受信部51は、装置コントローラ315や無線モジュール301が動作することで実現される機能又は手段である。送受信部51は、通信ネットワークNを介して、管理装置8と各種のデータの送受信を行う。
制御部55は、装置コントローラ315が動作することで実現される機能又は手段である。制御部55は、管理装置8から送られて来た制御データに基づいて、制御対象部20に出力するための制御信号を生成する。
次に、管理装置8の機能構成について説明する。管理装置8は、送受信部81、照合部82、生成部84、及び記憶・読出処理部89を有している。各部は、図4に示されているHD804からRAM803上に展開された管理プログラムに従ったCPU801からの命令によって動作することで実現される機能又は手段である。更に、管理装置8は、図4に示されているRAM803、及びHD804によって構築される記憶部8000を有している。
記憶部8000には、レイアウト管理DB(Data Base)8001、制御指針管理DB8002、及び制御領域管理DB8003が構築されている。まず、これらのデータベースについて説明する。
まず、図6を用いて、レイアウト管理DB8001について説明する。図6は、レイアウト管理DBに管理されている情報の一例を示す図である。図6(a)は、照明装置及び空調装置のレイアウト情報を示す図である。
図6(a)に示されているように、レイアウト情報は、1つの居室αが一例として54領域に分割され、それぞれの領域9にLED照明器具としての照明装置1を識別するための装置IDが対応付けて管理されている。アルファベットa〜fと二桁の数値が照明装置1の装置IDである。このうち、装置IDが「a」で始まる左上側の9個の領域9が、図1における9領域に対応する。すなわち、図1は、居室αの一部を示している。実際の居室αは、装置IDが、a,b,c,d,e,fで始まる6つのブロックを有し、各ブロックが9領域に分けられ、合計54領域に分けられている。なお、このような領域9の区分は一例であって、何ブロックに分けてもよいし、1ブロック内を9領域以外の数の領域に分けてもよい。
図6(a)のうち、アルファベットのxと二桁の数値が空調装置2の装置IDである。装置IDがx12,x21、x22の空調装置2は図1には示されていないが、図6(a)に示すように天井βに設置されている。すなわち、居室αの天井βには、4機のエアコンディショナーが取り付けられている。
なお、IDとは、複数の対象から、ある特定の対象を一意的に区別するために用いられる名称、符号、文字列、数値又はこれらの組み合わせである。IDは識別情報や識別子と呼ばれてもよい。具体的には、IDは、部屋番号と重複しない連番の組み合わせ、単なる連番、装置のシリアル番号などであるがこれらには限られない。本実施形態では、1つの領域9に1つの照明装置1が設置されていることを利用して、装置IDを領域9を識別するための識別情報として利用する場合がある。
図6(b)は、居室αのレイアウト情報の概念図である。図6(a)に示されているレイアウト情報の各領域9は、図6(b)に示されている実際の居室αのレイアウト上では、破線又は実線で区切られている領域9を示している。図6(b)には、机や椅子が配置されている実際のレイアウトが示されている。図6(b)においても、図6(a)の居室αと同じように居室内が54領域に分割されている。すなわち、図6(b)の各領域9の位置は、図6(a)の各領域9の位置と同じである。図6(b)では、紙面下側が廊下γ側になっており、紙面上側が窓側になっている。
次に、図7を用いて、制御指針管理DB8002について説明する。図7は、制御指針管理DBに管理されている情報の一例を示す図である。図7(a)は、照明制御指針管理テーブルの一例を示す図である。図7(a)に示す照明制御指針管理テーブルでは、熱源フィールドに対し制御対象部20の制御内容が関連付けて管理されている。
例えば、熱源フィールドが、熱源がある旨を示す「1」の場合には、その領域9に人がいることを示す。この場合、照明制御指針管理テーブルでは、人が快適に作業できるようにLEDの光量を最大にすべく光量が100%に設定されている。これに対して、熱源フィールドが、熱源がない旨を示す「0」の場合には、その領域9に人がいないため、省エネルギーを実現すべくLEDの光量が60%に設定されている。
なお、100%は快適な光量の一例に過ぎず、60%は省エネルギーを実現し作業も困難とならない光量の一例であって、例えば熱源フィールドが「1」の場合に光量が90%、熱源フィールドが「0」の場合に光量が50%に設定されていてもよい。熱源フィールドが「1」の光量が、熱源フィールドが「0」の光量よりも高ければ、両者は何%であってもよい。
また、照明制御指針管理テーブルが照明装置1や領域9ごとに設定されていてもよい。これにより、照明装置1によって異なる制御指針で管理装置8が照明装置1を制御できる。
また、図7(b)は、空調制御指針管理テーブルの一例を示す図である。図7(b)に示す空調制御指針管理テーブルでは、「人密度」と「温度ギャップ+湿度」とに対応付けて、空調の制御指針が管理されている。温度ギャップとは、空調装置2が温度を制御する際の目標値と、温度分布センサ311が検出した温度との差である。図7(b)の空調制御指針管理テーブルによれば、例えば、人密度が1〜19%で、温度が目標値に対し−T1℃〜−T2℃の範囲にあり、湿度がH1%未満の場合、目標値に対し+2℃の温度になるように空調装置2が制御される。同じ人密度(1〜19%)で同じ温度範囲でも、湿度がH1%以上の場合は、空調装置2はドライに制御される。
図7(b)のような空調の制御指針が、温度ギャップと湿度の組み合わせに応じて、各人密度ごとに設定されている。従って、管理装置8は、きめ細かな空調の制御が可能になる。例えば、人密度が多い場合、人の体温で実際に領域9の温度が上昇したり湿度が変化したりして人が不快感を受ける前に、管理装置8は、空調装置2を制御できる。すなわち、フィードフォワード制御が可能になる。従って、快適性をより向上できる。
なお、人密度の区切り方は説明のための一例に過ぎす、より細かく人密度が区切られてもよいし、各区切りの人密度の幅が不揃いであってもよい。人密度は、空調装置2の制御範囲の複数の領域(図8参照)のうち、何個の領域で熱源が検知されるかにより算出される。
次に、図8を用いて、制御領域管理DB8003について説明する。図8は、制御領域管理DBに管理されている空調制御領域管理テーブルの一例を示す図である。図8に示すように、空調制御領域管理テーブルには、空調装置2の装置IDに、領域IDが対応付けて管理されている。領域IDは、照明装置の装置IDである。図6(a)を参照すると分かるように、空調装置2の装置IDには空調装置2を中心とする3×3の領域9の領域IDが対応付けられている。
なお、3×3は一例に過ぎず、4×4などとしてもよいし、それぞれの領域9から最も近い空調装置2と該領域9とが対応付けられていてもよい。照明装置1については、1つの照明装置1に1つの領域9が対応付けられているので制御領域管理テーブルは不要であるが、1つの照明装置1が照明装置1の真下には限られない領域9の熱源の有無を使用して制御される場合、図8のような空調制御領域管理テーブルが用意される。
図5に戻って、管理装置8の各機能構成について説明する。図5に示されている送受信部81は、例えば、検知装置3から検知データを受信して取得する。また、送受信部81は、検知装置3や、検知装置を備えていない照明装置1及び空調装置2に制御データを送信する。送受信部81が、送信部および受信部の一例である。
照合部82は、例えば、図6(a)に示されているレイアウト情報と、後述の図11に示されている熱源データを照合する。これにより、領域9ごとの人の有無(人が存在しているか否か)が判断される。
生成部84は、照合部82の照合結果及び照明制御指針管理テーブルを参照して、照明装置1に対する光量を制御するための制御データを生成する。また、生成部84は、例えば、熱源データ、及び温湿度センサ313が検知する湿度データに基づいて照合部82の照合結果及び空調制御指針管理テーブルを参照して、空調装置2に対するエアコンディショナーの制御データを生成する。生成部84が生成部の一例である。
記憶・読出処理部89は、例えば、記憶部8000からデータを読み出したり、記憶部8000にデータを記憶したりする。
以下、図9〜図11を用いて、管理装置8の処理又は動作について説明する。図9は、管理装置による機器管理処理を示したシーケンス図である。図10は、温度分布の概念図、熱源データの概念図である。図10(a)は、温度分布センサが検出した温度分布の概念図である。図10(b)は、熱源の有無を示す熱源データの概念図である。図11は、居室における全ての領域の熱源の有無を示す熱源データの概念図である。
ここでは、管理装置8が、照明装置1eにより検知された各種データに基づいて、照明装置1eを制御するための制御データを生成し、照明装置1、及び空調装置2に制御データを送信することで、照明装置1や空調装置2が調光制御や空調制御を行う処理について説明する。なお、説明の簡略化のため、複数の照明装置1のうち、検知装置3を備えた照明装置1e、及び他の照明装置1、並びに空調装置2の処理について説明する。
まず、照明装置1eの検知部32は、居室αにおける各領域9の温度分布を検知する(ステップS21)。次に、判断部33は、領域毎に温度が所定範囲値(例えば、30℃〜35℃)内であるか否かを判断すると、生成部34が判断結果に基づいて熱源データを生成する(ステップS22)。
ここで、図10を用いて、熱源データの生成について説明する。検知部32が各領域9の温度を検知した結果、9つの領域9の温度分布が図10(a)に示される状態になったものとする。生成部34は、図10(a)の温度分布に基づいて、図10(b)に示されるような熱源データを生成する。
すなわち、図10(a)と図10(b)とを比較すると分かるように、熱源データは熱源の有無を示す熱源有無情報によって示されており、温度が所定範囲値(例えば、30℃〜35℃)の領域9は「1」として表し、温度が30℃未満及び36度以上の領域9は「0」として表されている。熱源の有無の判断方法については、図12、13において説明する。
図9に戻って説明する。照明装置1eの検知部32は、照明装置1eの付近の照度、温度、及び湿度を検知する(ステップS23)。そして、照明装置1eの送受信部31は、管理装置8に対して、検知データを送信する(ステップS24)。
検知データには、ステップS22によって生成された熱源データ、ステップS23によって検知された結果を示す温湿度データ(熱源データを生成するために使用された温度データを含む)及び照度データが含まれている。これにより、管理装置8の送受信部81は、検知データを受信する。
図11の熱源データは、検知装置3を有する複数の照明装置1から送信された熱源データを合成して得られ、1つの居室αにおける全ての熱源の有無を示している。図10(b)に示されている熱源データは、図11における左上のブロックBの熱源データに相当する。
図9に戻って説明する。次に、管理装置8の記憶・読出処理部89は、レイアウト管理DB8001から、図6(a)に示されているレイアウト情報を読み出す(ステップS25)。
そして、照合部82は、図6(a)に示されているレイアウト情報と、図11に示されている熱源データを照合する(ステップS26)。この照合により、例えば、レイアウト情報における照明装置1aがある領域9は、熱源データの熱源フィールドが「1」なので、「熱源がある」と判断される。
次に、管理装置8の記憶・読出処理部89は、熱源データにおいて熱源の有無を示す「1」、「0」を検索キーとして、制御指針管理DB8002の照明制御指針管理テーブルを検索することにより、対応する光量を読み出す(ステップS27−1)。
また、管理装置8の記憶・読出処理部89は、制御指針管理DB8002から空調制御指針管理テーブルを読み出し、制御領域管理DB8003から空調制御領域管理テーブルを読み出し、取得する(ステップS27−2)。
そして、生成部84は、照明装置1に対する光量を示す制御データを生成する(ステップS28)。また、生成部84は、空調装置2の制御データを生成する。このように、ステップS24で送信された1つの検知データに基づき(同じ検知データに基づき)、照明装置1に対する制御データと空調装置2に対する両方の制御データを作成できる。従って、照明装置1と空調装置2の2つの装置が制御される場合でも、検知装置3が検知したり、検知データを管理装置8が受信する回数を半分に減らすことができる。また、同じ検知データが使用されるので照明装置1と空調装置2の動作の整合性を取りやすくなる。
次に、送受信部81は、照明装置1に対して、それぞれの制御データを送信する。これに対して、照明装置1eの送受信部31は、制御データを受信する。また、照明装置1e以外の照明装置1の送受信部51は、制御データを受信する(ステップS29−1、S29−2)。
次に、照明装置1eでは制御部35が、制御データに基づいてLEDランプとしての制御対象部20に出力するための制御信号を生成する。同様に、照明装置1e以外の照明装置1の制御部55が、制御データに基づいてLEDランプとしての制御対象部20に出力するための制御信号を生成する(ステップS30−1、S30−2)。
制御部35は、制御信号を制御対象部20に出力する(ステップS31−1)。制御部55は、制御信号を制御対象部20に出力する(ステップS31−2)。これにより、LEDランプとしての制御対象部20の光量が制御される(ステップS32−1、S32−2)。
管理装置8の送受信部81は、空調装置2に対して制御データを送信する。これに対して、空調装置2の送受信部51は制御データを受信する(ステップS33)。空調装置2では制御部55が、制御データに基づいてエアコンディショナーとしての制御対象部20に出力するための制御信号を生成する。これにより、エアコンディショナーとしての制御対象部20の温度、湿度、風量、風向が制御される(ステップS34)。
このような図9に示した機器管理処理によれば以下のように機器を制御できる。例えば、図11において、領域IDがa22(図6(a)参照)の領域9には熱源がないと判断されているため(「0」で示されているため)、図11(a)の照明制御指針管理テーブルに従い領域IDがa22の領域9にある照明装置1の光量は60%に制御される。一方、図12において、領域IDがa21(図6(a)参照)の領域9の真下には熱源がある(「1」で示されている)。このため、図7(a)の照明制御指針管理テーブルに従い領域IDがa21の領域9にある照明装置1の光量は100%に制御される。
これにより、人がいるため熱源が検知された場合には、LEDの光量を最大値にし、人がいないため熱源が検知されなかった場合には、LEDの光量が下がるため、省エネルギーを実現することができる。また、人がいる場合は光量が大きくなるので人の快適性を向上させることができる。
次に、図9のステップS22で説明した熱源の有無の判断方法について説明する。図12は、熱源データの生成方法を示したフローチャートである。図13は、温度分布の概念図、熱源データの概念図である。図13(a)は、温度分布を示した概念図である。図13(b)は、熱源の有無を示す熱源データの概念図である。
まず、照明装置1の生成部34は、温度分布データから判断部33によって温度が所定範囲(例えば、30℃〜35℃)内であるかを判断していない領域9(未判断の領域9)を抽出する(ステップS41)。
そして、判断部33は、ステップS41によって抽出された領域9の温度が所定範囲内であるかを判断する(ステップS42)。例えば、装置IDがa13の照明装置1が設置されている領域9に電気ポット(湯沸し器)が設置されている場合、図13(a)に示すように、蒸気や容器の熱などによってこの領域9の温度が60℃になることがある。このような場合、たとえ熱源が存在しても人間による熱源の範囲(例えば、30℃〜35℃)ではないため、人がいるとは検知されないことが好ましい。
次に、判断部33は、ステップS42において、所定範囲内であると判断した場合には(ステップS42:Yes)、熱源ありと判断する(ステップS43)。この場合、図13(b)に示されているように、熱源データは熱源がある旨を示す「1」が設定される。
一方、判断部33は、所定範囲内でないと判断した場合には(ステップS42:No)、熱源なしと判断する(ステップS44)。この場合、図13(b)に示されているように、熱源データは熱源がない旨を示す「0」が設定される。
そして、ステップS43、44の処理後、判断部33は、全ての領域9において、温度が所定範囲内であるか否かの判断が終了したかを判断する(ステップS45)。このステップS45によって全ての領域9の判断が終了していると判断された場合には(ステップS45:Yes)、図9のステップS22の処理が終了する。一方、ステップS45において、全ての領域9の判断が終了していないと判断された場合には(ステップS45:No)、ステップS41の処理に戻る。
このように、図12のような処理によれば、たとえ熱源が存在しても、特定の物体(例えば、人間)による熱源の範囲を超えている場合には、熱源がない扱いにすることで、より正確に人間の存在を検知することができる。これにより、より正確に省エネルギーを実現することができるという効果を奏する。
次に、図14を用いて人を検知するセンサの検知エリア(検知範囲)について説明する。検知エリアとは、人など検知の対象が存在する場合に当該対象が検知可能な範囲(検知可能範囲)である。図14は、センサの向きと検知エリアに生じる隙間の一例を示す説明図である。
このセンサは、図3(a)に示す温度分布センサ311である。図2に示すように、温度分布センサ311は検知装置3に搭載され、検知装置3は照明装置1(より具体的には直管型のLED照明ランプ)に搭載されている。図14では、天井βの長手方向に平行に9つの照明装置1が格子状に設置されている。また、図14では、全ての照明装置1に温度分布センサ311が取り付けられている。
図14(a)は、照明装置1の長手方向に対し垂直な方向に広く検知エリア501が形成されるように温度分布センサ311が設置された場合の検知エリア501を示している。図から明らかなように、照明装置1の長手方向に対し垂直に検知エリア501が大きく重なるため、逆に照明装置1の長手方向に検知エリア501の隙間510が生じてしまう。
図14(b)は、照明装置1の長手方向に対し平行な方向に広く検知エリア501が形成されるように温度分布センサ311が設置された場合の検知エリア501を示している。図から明らかなように、照明装置1の長手方向の検知エリア501が大きく重なるため、逆に照明装置1の長手方向に垂直な方向に検知エリア501の隙間510が生じてしまう。
図14(c)は、照明装置1の長手方向に対し斜め方向に広く検知エリア501が形成されるように温度分布センサ311が設置された場合の検知エリア501を示している。図から明らかなように、検知エリア501同士の隙間が全くない。
従って、検知エリア501の形状や大きさが同じでも、検知エリア501の向きによって隙間をなくすか最小にすることができる。例えば、検知エリア501の向きが温度分布センサ311が設置される向きによって決定されるとすると、照明装置1に対する温度分布センサ311が設置された向き(回転角度)によっては温度分布センサ311の数が同じでも検知エリア501の隙間をなくすか又は最小にすることができる。
しかし、照明装置1を設置する間隔は居室によって様々であり、検知エリア501のサイズ(検知範囲の広さ)は天井の高さによって変化する。このことは、居室によって隙間が最小になる温度分布センサ311の回転角度が異なることを意味する。居室に対し検知エリア501の隙間が最小になる回転角度で温度分布センサ311が設置された照明装置1を製造することはコスト増をもたらすため現実的でない。
そこで、本実施形態では、LEDランプ130による照射方向を軸に回転可能な第1の回転機構と、照明装置1のLEDランプ130の管軸中心に回転可能な第2の回転機構と、を有する照明装置1について説明する。図14(c)のように隙間がなくなる回転角度が分かれば、管理者等が温度分布センサ311を回転させることができ、任意の居室において隙間が最小になる回転角度に温度分布センサ311を設置できる。
ここで、検知エリアの形状について説明する。図14では、1つのLEDランプ130に2つの温度分布センサ311が設置されていた。これは以下のような理由による。まず、温度分布センサ311が多いほど、各領域9の温度を精度よく検知することができる。しかし、温度分布センサ311が多いと工事や維持などのためにコストが高くなる傾向になる。
そこで、1つの照明装置1(LEDランプ130)に複数の温度分布センサ311を設置することが検討される。しかし、その場合には温度分布センサ311を床面に対し垂直ではなく床面に対し傾斜が付与された状態で設置する必要がある。これは、照明装置1と一体か又は付近という限られた場所に複数の温度分布センサ311が設置されるため、傾斜が設けられていないと、1つの温度分布センサ311の温度の検知エリア501を広げることができないためである。
図15は、温度分布センサの数と検知エリアの関係の一例を示す説明図である。図15(a)では、温度分布センサ311は1つであり、天井(床面)に対し垂直に設置されているため、検知エリア501は正方形(又は長方形)である。また、図15(b)では、温度分布センサ311は2つであるが、天井(床面)に対し所定の傾斜が付与された状態で設置されているため、それぞれの検知エリア501は台形ゆがみにより歪んだ形状(台形)となる。図15(c)では、温度分布センサ311は4つであるが、天井(床面)に対し所定の傾斜が付与された状態で設置されているため、それぞれの検知エリア501は正方形の一方の対角線だけが延長されたような歪んだ形状(菱形に近い形状)となる。これは、温度分布センサ311が図15(b)に対して90°回転した状態で設置されているためである。
図14の検知エリア501の形状は、図15(b)に示すように、温度分布センサ311が2つの場合の形状である。1つの照明装置1には、図15(c)に示すように4つの温度分布センサ311が搭載されてもよい。また、温度分布センサ311の数は3つでもよく、個数は任意である。
なお、図15で1つの検知エリア501が複数の検知マス502に区切られているのは、温度分布センサ311が有する1つのサーモパイルが温度を検知する範囲を示している。図15では、1つの温度分布センサ311が例えば4×4のサーモパイルセンサを有するため、1つの検知エリア501が16個の検知マス502に区切られている。検知マス502と検知マス502の間に隙間はないか、隙間があったとしても人を検知する上で支障がない程度である。
検知エリア501の中心と温度分布センサ311、又は、検知マス502の中心とサーモパイルセンサを結ぶ方向が温度分布センサ311又はサーモパイルセンサの検知方向である。温度分布センサ311が例えば天井に対し回転することで、検知方向が変わることが分かる。
図16は、検知エリアの向きの一例を示す説明図である。2つの検知エリア501は重心Oを通って直交する長軸aと短軸bを有する。検知エリア501の向きによって隙間が変化するのは、重心Oを通って直行する軸の長さが異なるためである。図16(a)と(b)に示すように、温度分布センサ311が例えば天井に対し回転すると温度分布センサ311の検知方向が変わると共に、検知エリア501の形状及びサイズがほぼ一定のまま、重心Oを中心に検知エリア501が回転する。また、長軸aと短軸bの向きが変わる。
次に、照明装置1に搭載されたセンサの第1の回転機構について説明する。図17は、照明装置に搭載されたセンサの第1の回転機構の概略の一例を示す説明図である。照明装置1には、温度分布センサ311を含め各種のセンサを備えた検知装置3が搭載されている。検知装置3は一例として、2つの温度分布センサ311、1つの照度センサ312、及び1つの温湿度センサ313を有する(図3参照)。これらセンサの数や種類は一例に過ぎない。また、検知装置3は死活を人に通知するため定期的に発光するLED発光部318を有している。
このうち、2つの温度分布センサ311は、センサモジュールMDに搭載されている。センサモジュールMDは、2つの温度分布センサ311の相対位置を変えることなく、照明装置1に対し水平に回転する。
図17(a)は、センサモジュールMDの回転角度が0°の状態の温度分布センサの一例を示す図である。2つの温度分布センサ311が照明装置1の長手方向の位置がずらされた状態で設置されている。これは、蛍光灯である照明装置1への収納が考慮されたために過ぎず、2つの温度分布センサ311の長手方向の位置は同じであってよい。この回転角度が0°の状態の検知エリア501が図14(a)の検知エリア501に相当する。
図17(b)は、センサモジュールMDの回転角度が0°と90°の間の温度分布センサの一例を示す図である。図17(a)に対し約45°くらいセンサモジュールMDが回転している。なお、図17(b)では、センサモジュールMDが照度センサ312と温湿度センサ313よりも照明装置1の内側に設置されているが、これはセンサモジュールMDの配置例を説明するためである。すなわち、センサモジュールMDはLEDランプ130の端部にあってもよいし、端部よりやや内側にあってもよい。また、照明装置1の端部の両方又は一方にあってもよい。また、中央部にあってもよく、LEDランプ130の一部に配置されて入ればよい。
図17(c)は、センサモジュールMDの回転角度が約90°の温度分布センサ311の一例を示す図である。図17(a)に対し90°センサモジュールMDが回転している。回転角度が90°の状態の検知エリア501が図14(b)の検知エリア501に相当する。2つの温度分布センサ311を有する照明装置1が形成する検知エリア501は、左右対称の形状を有し、隣接した照明装置1も同じ検知エリア501を有するので、センサモジュールMDが0〜90°回転することで、検知エリア501の隙間が最小になる状態から最大になる状態までカバーできる。
次に、照明装置1が有するLEDランプ130の照射方向について説明する。図18は、LEDランプの照射方向の一例を示す説明図である。図18(a)に示すように、LEDランプ130が装置本体120に設置された状態で、LEDランプ130の直下方向が照射方向Pであると定義すれば、温度分布センサ311は照射方向Pを軸に回転する。
また、図18(b)に示すように、照射方向がLEDランプ130の光が広がる範囲mであると定義すれば、温度分布センサ311は照明装置1が照射する光の照射方向(無数の光線のいずれか)を中心にして回転する。また、LEDランプ130が照射する光の照射範囲のうち任意の方向を軸にして回転するということができる。
図18(a)(b)では、天井βに対し温度分布センサ311が水平に回転し、照明装置1に対し水平に回転し、設置面に対し水平に回転するといえる。
図18(c)に示すように、装置本体120が反射板610を有する場合、照射方向の中心方向が天井βに対し垂直でない。しかし、照射方向がLEDランプ130の光が広がる範囲nであると定義すれば、18(b)と同様に、温度分布センサ311は照明装置1が照射する光の照射方向(無数の光線のいずれか)を中心にして回転する。また、天井βに対し温度分布センサ311が水平に回転するとはいえないが、照明装置1に対し水平に回転し、設置面(反射板610)に対し水平に回転するといえる。
次に、図19〜図21を用いて検知装置3の構造について説明する。図19は、検知装置の構成分解図である。検知装置3では、2つの温度分布センサ311がサーモパイルカバー401の内側に収納されている。サーモパイルカバー401には、温度分布センサ311の検知方向に少なくとも温度分布センサ311の大きさ以上に開口された2つの開口部401aを有している。紙面の奥側の開口部はサーモパイルカバー401の陰で隠れた状態である。
図15(b)に示したように、温度分布センサ311は天井に対しそれぞれが反対方向に傾斜を持って配置される。また、照明装置1の長手方向(軸方向)に対し2つの温度分布センサ311の位置が異なっているのは、サーモパイルカバー401のサイズが温度分布センサ311の大きさに対し小さいためであり、2つの温度分布センサ311の長手方向の位置は同じでよい。ただし、図示する程度の違いは人を検知する上では支障がない。
2つの温度分布センサ311はその背面側に、サーモパイルカバー401を回転可能に軸支する収納板408(図20参照)を有する。この収納板408がホルダカバー部402に対し水平に回転しながらサーモパイルカバー401を保持する。詳細は図20にて説明する。
ホルダカバー部402は、収納板408を軸支すると共に、温度分布センサ311の検知信号等の通信に使用される配線が通過するための円形の開口部402aを有する。また、ホルダカバー部402は、LED発光管部131寄りの端部に、LED発光部318の光が通過し温湿度センサ313が温湿度を検知するための開口部402bを有する。
このように、2つの温度分布センサ311を収納したサーモパイルカバー401と収納板408は、ホルダカバー部402に回転可能に装着され、アルミ構造部403に取り付けられる。アルミ構造部403のLED発光管部131寄りの端部には、LED発光部318と温湿度センサ313が配置されている。
ホルダカバー部402は、LED発光部318と温湿度センサ313の高さに対応した空間を有し、ホルダカバー部402がアルミ構造部403に取り付けられる際、この空間にLED発光部318と温湿度センサ313が収納される。アルミ構造部403は、温度分布センサ311の検知信号等の通信に使用される配線が通過するための開口部403aを有する。なお、LED発光部318や温湿度センサ313の検知信号等の通信に使用される配線が通過してもよい。
アルミ構造部403の底面には、下方から無線基板部404が固定される。無線基板部404は、図3(a)に示した装置コントローラ315、アンテナ302a、アンテナI/F302、無線モジュール301、及びセンサドライバ304等が配置された電子基板である。無線基板部404には、温度分布センサ311の検知信号等の通信に使用される配線、LED発光部318や温湿度センサ313の検知信号等の通信に使用される配線が電気的に接続される。
以上のサーモパイルカバー401、ホルダカバー部402、アルミ構造部403、及び無線基板部404は、ネジや結合構造等により1つに固定され、LED発光管部131の直径と同程度の寸法に収まる。これらは、ベースホルダ部406に収納され、LED発光管部131に装着されると共に、口金部132aにより長手方向の端部が閉塞される。口金部132aは、無線基板部404と電気的に接続され、口金部132aを通して検知装置3に電力が供給される。
次に、収納板408について説明する。図20は、収納板の構造の一例を示す説明図である。図20(a)は、収納板408をホルダカバー部402から見た平面図である。紙面の奥側には温度分布センサ311が収納されているので、収納板408には配線用の開口部408aが設けられている。
開口部408aの周囲には、円筒勘合部408cが形成されている。円筒勘合部408cは、紙面の手前側に形成された円筒である。また、開口部408aには、対面する二箇所にスナップフィット408bが設けられている。スナップフィット408bとは、金属やプラスチックなどの結合に用いられる機械的接合法の一種で、材料の弾性を利用して一方の部品を他方の部品にはめ込むことにより装着する接合法をいう。スナップフィット408bはそれぞれ紙面の手前側に収納板408よりも突出している。
図20(b)は、収納板408のスナップフィット408bとホルダカバー部402の断面図である。この断面図は、図20(a)のAA´線断面図である。収納板408がホルダカバー部402に接近して接し始めると、爪部408dが開口部402aの縁により半径方向内側に付勢される。スナップフィット408bは弾性材で形成されていので、爪部408dは開口部402aの内側を通過するように弾性変形される。
爪部408dの返し408eが開口部402aを通過し終わると、爪部408dは、開口部402aの縁による付勢力から開放され、元の形状に戻ろうとする。返し408eは、開口部402aの縁に当接し、開口部402aの縁を乗り越えられない。また、開口部402aと円筒勘合部408cの径の違いにより、円筒勘合部408cは開口部402aを半径方向外側に付勢する。ホルダカバー部402の開口部402aの縁にはゴム材402cが円周のほぼ全域に貼付されている。
図20(c)は、収納板408のスナップフィット408bがホルダカバー部402の開口部402aに装着された状態を示す図である。円筒勘合部408cが開口部402aを半径方向外側に付勢する付勢力とゴム材402cとの摩擦力により、収納板408はホルダカバー部402に対し原則的に固定されており、付勢力と摩擦力に打ち勝つ力で回転する力が加わると、収納板408はホルダカバー部402に対し例外的に軸支された状態で回転する。このような構造により、センサモジュールMDは、任意の回転角度で回転されることができる。なお、ゴム材は摩擦力の高い部材であればよくゴムには限られない。例えば、樹脂や表面に細かな凹凸がある材料などが挙げられる。
図21は、収納板とホルダカバー部の斜視図である。なお、図19とは収納板408とホルダカバー部402の配置が上下逆になっている点に注意されたい。これは、ホルダカバー部402が有する角度調整機構402dを説明するためである。収納板408については図20等で説明した。図21のホルダカバー部402は、互いに対向した角度調整機構402dを有している。角度調整機構402dは、開口部402aの円周方向に円弧状に形成されている。
収納板408がスナップフィット408bを介してホルダカバー部402に装着されると、スナップフィット408bの爪部408dの返し408eが、角度調整機構402dの開口部402a側と接触する。角度調整機構402dの開口部402a側は、連続した凹凸部402eを有し、爪部408dの返し408eが凹部と接触した状態で安定する。
スナップフィット408bが開口部402aの円周方向に回転するには、爪部408dの返し408eが凸部を乗り越える必要がある。このため、収納板408はある回転角度で安定した状態が維持される。一方、スナップフィット408bが円周方向に回転する力が加えられると、角度調整機構402dの凸部が爪部408dの返し408eと接触し、爪部408dの返し408eが開口部402aの半径方向内側に付勢される。スナップフィット408bは、弾性材で作成されているため半径方向内側に弾性変形し、爪部408dの返し408eは、角度調整機構402dの凸部を乗り越えて隣の凹部と接触した状態で安定する。
従って、凹部と凸部の繰り返し周期(隣接した1つの凹部と1つの凸部の長さ)が一定になるように角度調整機構402dが設計されていれば、収納板408(すなわちセンサモジュールMD)は一定角度ずつ回転される。これにより、管理者等は、ある決まった回転角度に位置決めしやすい。
例えば、凹部と凸部が90°の範囲に等間隔に9個形成されていれば、管理者等は、10度ごとに回転角度を決定できる。従って、10度の分解能を有する絶対値で回転角度を決定できる。
角度調整機構402dの両端にはストッパ部402fが形成されている。ストッパ部402fは回転角度の範囲を規定する。ストッパ部402fは凸部よりも開口部402aの半径方向内側に長く突出している。収納板408に回転する力が加わり爪部408dの返し408eがストッパ部402fに到達すると、ストッパ部402fを乗り越えるためには凸部を乗り越えるためよりも多くの力が必要となる。従って、ストッパ部402fが爪部408dの返し408eに加える反力により、収納板408がそれ以上回転しないことを管理者等に知らせることができる。ストッパ部402fにより回転が制限されない範囲は例えば90°であるが、90°には限られない。
ストッパ部402fが形成されていることで、センサモジュールMDが想定よりも多く回転してしまうことを抑制できる。例えば、開口部402aには配線が通っているので配線が大きくねじれることを抑制できる。
センサモジュールMDの回転角度の変更を可能とする機構(第1の回転機構)として、例えば切り欠きが用いられてもよい。
図22は、切り欠きを有する収納板とホルダカバー部の概略構造の一例を示す説明図である。図22(a)は、収納板408をホルダカバー部402から見た平面図である。紙面の奥側には温度分布センサ311が収納されているので、収納板408には配線用の開口部408aが設けられている。また、開口部408aには、対面する二箇所に板状突起408jが設けられている。板状突起408jは、それぞれ紙面の手前側に収納板408よりも突出している。
図22(b)は、板状突起408jの断面図である。この断面図は、図22(a)のBB´線断面図である。板状突起408jは、半径方向の外側にスナップフィット408gを有している。スナップフィット408gの作用は、図20(b)と同様である。
図22(c)は、ホルダカバー部402の開口部402aの一例を示す説明図である。ホルダカバー部402の開口部402aには、複数個の切り欠き402gが形成されている。図22(a)の板状突起408jは、切り欠き402gに挿入され、板状突起408jの端部のスナップフィット408gの爪部408hの返し408iにより装着された状態を維持する。板状突起408jと切り欠き402gの位置が一致しないと収納板408がホルダカバー部402に装着されないので、収納板408の回転角度を切り欠き402gがある場所に決定できる。例えば、90°の範囲に等間隔に7個の切り欠き402gがあれば15°ごとに回転角度が決定される。なお、7個としたのは一例であって、より分解能が高くても低くてもよい。
次に、照明装置1に搭載されたセンサの第2の回転機構について説明する。図23は、照明装置に搭載されたセンサの第2の回転機構の概略の一例を示す説明図である。照明装置1には、上述したように、温度分布センサ311を含め各種のセンサを備えた検知装置3が搭載されている。図23に示すように、検知装置3は、LED発光管部131と口金部132aとに接続され、LEDランプ130の管軸中心に矢印で示す方向に回転可能となっている。本実施形態では、検知装置3がLED発光管部131と口金部132aとに接続された状態から、−30°〜+30°の角度で回転可能となっているが、これに限定されることはない。
図24は、第2の回転機構の構成の一例を示す説明図である。2つの温度分布センサ311等を備えた検知装置3の一方の端部409は、ホルダカバー部402とベースホルダ部406が接続されて断面が円形状に形成されている。そして、LED発光管部131が端部409の内部に挿入されることで、検知装置3とLED発光管部131が接続される。
また、検知装置3の他方の端部410は、ベースホルダ部406により断面が円形状に形成されている。そして、口金部132aが端部410の内部に挿入されることで、検知装置3と口金部132aとが接続される。
これにより、検知装置3は、LED発光管部131と口金部132に回転可能に接続される。また、上述のように、温度分布センサ311を収納したサーモパイルカバー401等は、ベースホルダ部406に収納されている。ベースホルダ部406は、収納部の一例である。
図24に示すように、ベースホルダ部406は、端部410の内周側に、円弧状に連続した凹凸部411(歯列)が設けられている。また、図24に示すラチェットリング140は、口金部132aに固定ピン141により固定される環状部材である。ラチェットリング140の外周部には、二つの凸部140a(2枚歯)が設けられている。口金部132aが検知装置3に接続される際、凸部140aは、凹凸部411に噛み合うようになっている。なお、固定ピン141が固定部材の一例である。
口金部132aが検知装置3に接続された場合、管理者等により、検知装置3が円周方向に回転する力が加えられると、検知装置3がLEDランプ130の管軸中心に回転する。この時、ラチェットリング140の凸部140aが、凹凸部411の凹部から凸部を乗り越えて隣の凹部に移動して噛み合う状態になることで、検知装置3の位置が安定する。例えば、ラチェットリング140の凸部140aは、凹凸部411の一つの凸部を乗り越えることで、一度に5°回転するよう構成する。なお、回転角度は、任意に設定できる。
図25は、検知エリアの隙間を説明するための図である。図25では、照明装置1に搭載された検知装置3のセンサモジュールMDが0°〜90°の間で回転された状態を示している(図17(b)参照)。以下では、さらに、検知装置3をLEDランプ130の管軸中心に回転させた場合について説明する。
図25では、3ラインに3つずつ灯具(装置本体120)が設置されている。そして、真ん中のラインL2に対して、左右のラインL1、L3の検知装置3を、それぞれ真ん中のラインL1寄りに回転させると、矢印のように、検知エリア501が重畳し、隙間がなくなっている。
このように、本実施形態の検知装置3は、天井βに平行に回転できる第1の回転機構が照明装置1の温度分布センサ311に搭載されることで、温度分布センサ311の検知エリア501の隙間を減らした回転角度で温度分布センサ311が人を検知できる。温度分布センサ311は照明装置1に搭載されているので、取り付けが容易であり取り付け後に回転角度を決定できる。仮に、電源配線工事を実施して温度分布センサ311のみ天井に設置する場合、配線工事だけで多大な金額と日数が必要になる。
また、本実施形態の検知装置3は、LEDランプ130の管軸中心に回転できる第2の回転機構が照明装置1に搭載されることで、温度分布センサ311の検知エリア501の隙間をさらに減らした回転角度で温度分布センサ311が人を検知できる。つまり、本実施形態の照明装置1は、設置空間や設置間隔の異なる場合でも、対象である人を検知できない領域(隙間)が生じにくい。
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
例えば、本実施形態の検知データは、熱源データ、温湿度データ及び照度データであるが、COの濃度などの情報、臭気、ウィルスや細菌などが検知されてもよい。
また、本実施形態で照明装置1が蛍光灯型LEDである場合について説明したが、照明装置1の発光原理はLEDに限られない。例えば、白熱電球、蛍光灯、ハロゲン電球又は高輝度放電等などもよく、また、これらには限られない。
また、本実施形態で空調装置2はエアコンディショナーであると説明したが、体感される温度や湿度を影響する装置であればよくいわゆるヒートポンプを備えたエアコンディショナーに限られない。例えば、単なる送風機、除湿器、加湿器、空気清浄機又は各種のヒーター等などもよく、また、これらには限られない。
また、本実施形態では温度分布センサで人の有無を判断したが、人以外の動物を検知の対象として対象の有無を判断してもよい。熱を発すれば動物又はロボットなども検知可能である。また、温度分布センサとして赤外線カメラの撮像範囲に適用できる。この場合、カメラは画像処理により移動体を検知したり、赤外線により人や動物を検知できる。
また、本実施形態では、天井に設置された温度分布センサが床の人を検出したが、一方の壁に設置された温度分布センサが他方の壁の近くの人を検知する場合にも適用できる。あるいは、床に設置された温度分布センサが天井の熱源を検出してもよい。
また、本実施形態では、1つの温度分布センサの検知エリアが台形であるとして説明したが、検知エリアは台形以外の形状でもよい。例えば、正方形、長方形、ひし形などゆがみがない形状でもよい。また、5角形以上の多角形、円形、楕円形、又は、不定形な形状でもよい。
また、検知装置3は蛍光灯としての照明装置1に装着される他、エアコンディショナーの通気口、火災検知器など、蛍光灯以外の場所に設置されてもよい。
また、図20等ではスナップフィットが収納板に形成されていたが、スナップフィットはホルダカバー部に形成されていてもよい。また、図20のスナップフィットの形状は一例であり、スナップフィットの形状は図示した物に限られない。
また、センサモジュールMDは、人間が回転させる他、モーターなどのアクチュエータで回転されてもよい。
1 照明装置
2 空調装置
3 検知装置
5 通信装置
6 無線ルータ
7 管理者PC
8 管理装置
100 機器制御システム
130 LEDランプ
131 LED発光管部
132a、132b 口金部
140 ラチェットリング
140a 凸部
141 固定ピン
311 温度分布センサ
312 照度センサ
313 温湿度センサ
318 LED発光部
401 サーモパイルカバー
402 ホルダカバー部
403 アルミ構造部
404 無線基板部
406 ベースホルダ部
408 収納板
411 凹凸部
特許第4340925号公報

Claims (4)

  1. 直管型の照射部の両端に備えた口金部の少なくともいずれか一方に設けられ、空間内の温度分布を検知する温度分布検知部と、
    前記温度分布検知部により検知した温度分布データを制御装置に送信し、前記制御装置から前記照射部の光量を制御する制御データを受信する送受信部と、
    受信した前記制御データに基づいて、前記照射部の光量を制御する制御部と、
    を備え、
    前記温度分布検知部は、少なくとも2方向の検知範囲を有し、前記照射部による照射方向を軸に回転可能な第1の回転機構と、前記照射部の管軸中心に回転可能な第2の回転機構と、を有する、照明装置。
  2. 前記口金部に回転可能に接続され、前記温度分布検知部を収納する収納部をさらに備え、
    前記口金部は、外周部に凸部が設けられた環状部材を有し、
    前記収納部は、端部の内周側に、前記凸部に噛み合うように円弧状の凹凸部が設けられ、
    前記収納部が前記口金部に接続された場合に、前記凸部が前記凹凸部を乗り越えることで、前記収納部が前記管軸中心に回転する、請求項1に記載の照明装置。
  3. 前記環状部材は、固定部材によって前記口金部に固定されている、請求項2に記載の照明装置。
  4. 照明装置と、前記照明装置とネットワークを介して接続された制御装置とを備える制御システムであって、
    前記照明装置は、
    直管型の照射部の両端に備えた口金部の少なくともいずれか一方に設けられ、空間内の温度分布を検知する温度分布検知部と、
    前記温度分布検知部により検知した温度分布データを前記制御装置に送信し、前記制御装置から前記照射部の光量を制御する制御データを受信する通信部と、
    受信した前記制御データに基づいて、前記照射部の光量を制御する制御部と、
    を備え、
    前記温度分布検知部は、少なくとも2方向の検知範囲を有し、前記照射部による照射方向を軸に回転可能な第1の回転機構と、前記照射部の管軸中心に回転可能な第2の回転機構と、を有し、
    前記制御装置は、
    前記照明装置から前記温度分布データを受信する受信部と、
    受信した前記温度分布データに基づいて、前記照射部の光量を制御するための前記制御データを生成する生成部と、
    生成された前記制御データを前記照明装置に送信する送信部と、を備える、制御システム。
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