JP2017157404A - 機器制御システム、情報処理装置、プログラム - Google Patents

機器制御システム、情報処理装置、プログラム Download PDF

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一成 戸波
紀理子 長曽我部
Kiriko Chosokabe
紀理子 長曽我部
大植 裕司
Yuji Oue
裕司 大植
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Akira Muragata
明 村形
暁允 中井
Akimasa Nakai
暁允 中井
秀晃 飯島
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秀晃 飯島
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Yushi Miyata
侑是 宮田
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Abstract

【課題】快適性の低下を抑制して機器の制御を行う機器制御システムを提供すること。【解決手段】所定空間の対象を検知する検知装置と、前記対象の検知結果に基づいて機器を制御する情報処理装置とを有する機器制御システムであって、前記機器の位置に対し円対称でない形状の検知範囲が設定された検知範囲情報の記憶部と、前記検知範囲で前記対象が検知された場合、前記検知範囲と対応付けられている前記機器を制御する機器制御手段と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、機器制御システム、情報処理装置及びプログラムに関する。
人が作業したり休憩したりする居室の照明を自動的に制御するシステムが知られている。このようなシステムは、例えば、赤外線センサ等の人感センサで人の存在を検知すると、自動的に照明を点灯し、人がいなくなると自動的に消灯したりする。人が照明を操作することなく快適性を向上させ、また、消費電力を低減することが可能になる。
しかし、赤外線センサの中でも焦電素子を用いた人感センサは、オフィス等の作業空間のように多数の人が移動し、かつ、障害物の多い場所には必ずしも適しているとはいえない。そこで、サーモパイルセンサを用いて、人の在・不在を検知し人間が存在しない空間に対して照明を消灯することで省エネを実現する技術が考案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、人間の在・不在と照明の制御をサーバを介して実現するシステムの場合、快適性が損なわれるという問題がある。システムの場合、人感センサとサーバの通信に通信時間が必要であり、また、サーバが人感センサの場所などを確認して適切な照明を点灯させる処理に時間が必要であり、また、照明に制御データを送信する通信時間が必要である。このため、人感センサで人を検知してから照明が点灯するまでの時間が長くなる場合がある。
具体例として、照明が消灯しているエリアを人が歩いて移動する場合を想定すると、人感センサが人を検知して照明が点灯する頃には、人が照明の下を通過した後になる状況が生じうる。人が照明を必要とするのは歩いている方向の前方であることが多いため、上記のように快適性が損なわれてしまう。
この不都合を防ぐために、人が検知された場所よりも広めにシステムが照明を点灯すると、省エネ性が低下してしまう。
本発明は、上記課題に鑑み、快適性の低下を抑制して機器の制御を行う機器制御システムを提供することを目的とする。
上記課題に鑑み、本発明は、所定空間の対象を検知する検知装置と、前記対象の検知結果に基づいて機器を制御する情報処理装置とを有する機器制御システムであって、前記機器の位置に対し円対称でない形状の検知範囲が設定された検知範囲情報の記憶部と、前記検知範囲で前記対象が検知された場合、前記検知範囲と対応付けられている前記機器を制御する機器制御手段と、を有する。
快適性の低下を抑制して機器の制御を行う機器制御システムを提供することができる。
機器制御システムの概略的な構成図の一例である。 第1制御対象装置が蛍光灯型LED照明器具の場合の外観斜視図の一例である。 検知装置、第1制御対象装置及び第2制御対象装置のハードウェア構成図の一例である。 管理システムのハードウェア構成図の一例である。 機器制御システムの機能構成図の一例である。 レイアウト管理DBに記憶されている情報を説明するための図の一例である。 制御指針管理DBに記憶されている情報を説明するための図の一例である。 制御領域管理DBに記憶されている情報を説明するための図の一例である。 領域情報管理DB、マス・領域対応DBに記憶されている情報を説明するための図の一例である。 管理システムの処理を示したシーケンス図の一例である。 温度分布の概念図、熱源データの概念図の一例である。 検知装置を有する複数の第1制御対象装置から送信された熱源データを合成して得られる熱源データの一例である。 熱源データの生成方法を示したフローチャート図の一例である。 温度分布の概念図、熱源データの概念図の一例である。 温度分布センサの数と検知可能範囲の関係を説明する図の一例である。 2つの温度分布センサが検知する検知可能範囲を示す図の一例である。 管理システムのマス目変換処理部が検知可能範囲の検知マスと領域の対応付けを行うフローチャート図の一例である。 サーモパイルセンサが検知する検知マスの中心座標Oを説明する図の一例である。 第1制御対象装置の配置と領域及び第1制御対象装置の人感検知範囲を示す図の一例である。 第1制御指針管理テーブルの一例を示す図である。 管理システムの生成部が第1制御対象装置の制御データを生成する手順のフローチャート図の一例である。 管理システムの生成部が第1制御対象装置の制御データを生成する手順のフローチャート図の一例である。 居室エリアと通路エリアに関する人感検知範囲を説明する図の一例である。 人感検知範囲に基づく第1制御対象装置の点灯制御を説明する図の一例である。 人感検知範囲に基づく第1制御対象装置の点灯制御を説明する図の一例である。 ドアに関する人感検知範囲を説明する図の一例である。 昼間と夜間の人感検知範囲の一例を示す図である。 管理システムの生成部が第1制御対象装置の制御データを生成する手順のフローチャート図の一例である。 周辺の点灯している照明の割合又は数を説明する図の一例である。 周辺の点灯している照明の割合又は数に応じた人感検知範囲の一例を示す図である。 管理システムの生成部が第1制御対象装置の制御データを生成する手順のフローチャート図の一例である。 人感検知範囲を受け付ける受付画面の一例を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しながら説明する。
本実施形態の機器制御システムは、上記の課題を解決するために以下の特徴を有する。一実施形態において人が検知される人感検知範囲が、例えば居室エリアと通路エリアで以下のように設定される。
(i) 居室エリア
居室のレイアウトに応じて照明の人感検知範囲が照明の位置に対し非対称に設定される。
(ii) 通路エリア
ドア(出入り口)の位置などに応じて照明の人感検知範囲が照明の位置に対し非対称に設定される。
<用語について>
所定空間とは人が存在しうる空間である。また、所定空間は複数の人が存在しうる部屋であってもよい。また、居室と称されてもよい。具体的にはオフィス、工場、セミナー会場、展示会、室内競技場、飲食店、電車、バス、船等であるがこれらには限られない。また、個人の自宅であってもよい。
検知される対象はセンサなどの検知手段で検知又は検出される主に生物である(ロボットなどの無生物が対象でもよい)。対象は移動するものに限られてもよい。本実施形態では一例として人を対象として説明する。
対称とはある点を中心に回転させた形状が元の形状と一致することをいう(円対称)。非対称とは対称でない(円対称でない)ことをいう。対称である場合、中心を通る直線で分割された2つの部分のサイズが同じである。
動線とは人などが移動することが多い移動経路をいう。移動が困難な経路であっても人などが移動できれば動線となる場合がある。例えば、机などの障害物があるため人が回避して移動した移動経路が動線となりうる。例えば、机と机の間などは動線となる。また、一般に通路は動線である。
<機器制御システムの概略>
図1は、本実施形態に係る機器制御システム100の概略的な構成図の一例である。機器制御システム100は、所定空間の一例である居室αの天井β側に設置された複数の第1制御対象装置(1a,1b,1c,1d,1e,1f,1g,1h,1i)、第2制御対象装置2、無線ルータ6、管理者PC7(Personal Computer)、及び管理システム8がネットワークを介して通信可能な構成を有している。なお、以降、第1制御対象装置(1a,1b,1c,1d,1e,1f,1g,1h,1i)のうち、任意の第1制御対象装置を示す場合には「第1制御対象装置1」と示す。
第1制御対象装置1は、図1に示されているように、天井βが9分割された各領域9にそれぞれ設置されている。そして、天井βの中央に配置された第1制御対象装置1eには、検知装置3が設けられている。1つの領域9のサイズは、例えば50cm〜数mの広さ(正方形)であるが、領域9のサイズは第1制御対象装置1の大きさや性能などに応じて適宜決定される。なお、天井βが分割された各領域9は同じサイズでなくてもよく、各領域9が正方形でなくてもよい。例えば、6角形などの多角形とすると正方形の場合と同様に第1制御対象装置1同士の距離が等しくなる。
また、第2制御対象装置2は、天井βに適当な間隔をおいて設置されている。図1では、第2制御対象装置2は1つであるが、後述するように複数の第2制御対象装置2が1つの居室αに設置されている。第2制御対象装置2は好ましくは等間隔に設置されるが、等間隔でなくてもよい。第1制御対象装置1と第2制御対象装置2の数が異なるのは、第1制御対象装置と第2制御対象装置2でカバーできる範囲が異なったり、サイズが異なったり、コストが異なるなどの理由によるものであり、第1制御対象装置と第2制御対象装置2の数は任意に決定できる。また、第2制御対象装置2が複数ある場合、第2制御対象装置2の符号をそれぞれ2a、2b、2cとし、任意の第2制御対象装置を示す場合には「第2制御対象装置2」と示す。
本実施形態の第1制御対象装置1は、蛍光灯型LED(Light Emitting Diode)としての照明装置である。第1制御対象装置1eの検知装置3は、例えばサーモパイル(Thermopile)の機能によって、居室α内を複数領域(ここでは、9領域)に分けた温度分布を検出し、熱源の有無(対象の検知結果)を示す熱源データを管理システム8に送信する。送信には無線LAN等が使用されるが有線で送信してもよい。居室αの床は熱源として検知される対象である人などが存在する場所である。
本実施形態の第2制御対象装置2はエアコンなどの空調装置(図1では室内機が図示されている)である。室外機は第2制御対象装置2ごとに又は複数の第2制御対象装置2に共通に所定の場所に設置されている。なお、図1では第2制御対象装置2と管理システム8が有線で接続されているが、無線で通信してもよい。
無線ルータ6は、検知装置3から送信された熱源データを受信し、通信ネットワークNを介して管理システム8に送信する。通信ネットワークNは、LAN(Local Area Network)によって構築されており、一部にインターネットが含まれる場合もある。
管理システム8は後述するように情報処理装置の機能を有し、サーバと呼ばれる場合がある。管理システム8は、無線ルータ6から送られて来た熱源データ等に基づいて、第1制御対象装置1,第2制御対象装置2を制御するための制御データを生成し、第1制御対象装置1及び第2制御対象装置2に送信する。第1制御対象装置1は、制御データに基づいて、LEDの調光制御を行なう。第2制御対象装置2は、制御データに基づいて、温度、湿度、風力、及び風向の制御を行なう。したがって、管理システム8は照明と空調の両方を制御して、居室の人に対し快適性と省エネ性が考慮された空間を提供できる。
なお、これまでの説明で明らかなように、検知装置3が搭載された第1制御対象装置1eは、居室αの温度分布を検知するだけでなく、自装置のLEDの調光制御を行なう。第1制御対象装置1eは、検知装置3を有するが、他の第1制御対象装置1と同等の機能を有している。
また、検知装置3は第2制御対象装置2の内部又は近くに設置されていてもよい。また、第1制御対象装置1又は第2制御対象装置2とは別体に設置されていてもよい。しかし、検知装置3が第1制御対象装置1と一体であることで、検知装置3の取り付けと取り外しが容易であり、検知装置3を取り付けるためのスペースを用意する必要がないという利点がある。
また、管理者PC7は、機器制御システム100の管理者が操作するPCである。管理者PC7は管理システム8と通信して各種の設定を行ったり、検知データを領域ごとに表示したりする。管理者は機器制御システム100の設営者、ユーザなどどのように呼ばれてもよい。
<第1制御対象装置の概略>
次に、図2を用いて、第1制御対象装置1及び第1制御対象装置1aが取り付けられる装置本体120について説明する。図2は、第1制御対象装置が蛍光灯型LED照明器具の場合の外観斜視図の一例である。
図2に示されているように、蛍光灯型LED照明器具としての第1制御対象装置1は、直管型のLEDランプ130を有し、居室αの天井βの中央部あたりに設置された装置本体120に取り付けられる。装置本体120の両端部には、それぞれソケット121a及びソケット121bが設けられている。このうち、ソケット121aは、LEDランプ130に給電する給電端子(124a1、124a2)を有する。
また、ソケット121bも、LEDランプ130に給電する給電端子(124b1,124b2)を有する。これにより、装置本体120は、電源からの電力をLEDランプ130に供給することができる。
一方、LEDランプ130は、透光性カバー131と、この透光性カバー131の両端部にそれぞれ設けられる口金(132a,132b)を有する。第1制御対象装置1eの場合は、透光性カバー131に沿って、隣接して又は透光性カバー131の内部に検知装置3を有する。このうち、透光性カバー131は、例えば、アクリル樹脂等の樹脂材料で形成され、内部の光源を覆う様に設けられる。
更に、口金132aには、ソケット121aの給電端子(124a1,124a2)にそれぞれ接続される端子ピン(152a1,152a2)が設けられている。また、口金132bには、ソケット121bの給電端子(124b1,124b2)にそれぞれ接続される端子ピン(152b1,152b2)が設けられている。そして、LEDランプ130が装置本体120に装着されることで、装置本体120から各給電端子(124a1,124a2,124b1,124b2)を介して、各端子ピン(152a1,152a2,152b1,152b2)からの電力供給が可能となる。これにより、LEDランプ130は、透光性カバー131を介して外部に光を照射する。また、検知装置3は、装置本体120から供給される電力で動作する。
<検知装置、第1制御対象装置、第2制御対象装置のハードウェア構成>
次に、図3(a)を用いて、検知装置3のハードウェア構成を説明する。図3(a)は、検知装置3のハードウェア構成図の一例である。検知装置3は、無線モジュール301、アンテナI/F302、アンテナ302a、センサドライバ304、温度分布センサ311、照度センサ312、温湿度センサ313、装置コントローラ315、及び、上記各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等のバスライン310を備えている。
無線モジュール301は、無線通信を行なうための部品であり、Bluetooth(登録商標)、WiFi、又はZigBee等の通信方式による通信を行なうことができ、アンテナI/F302及びアンテナ302aを介して、外部の装置との無線通信を実現する。なお、通信方式は、無線通信だけでなく、Ethernet(登録商標)ケーブルやPLC(Power Line Communications)などの有線通信であってもよい。無線モジュール301は、装置コントローラ315が実行する通信制御プログラムの制御下で動作する。
温度分布センサ311は、赤外線を検知することにより居室α内の温度分布を検知する熱型検出素子である。熱型検出素子を用いることで人や物の表面温度を検知できるので、人の近い場所の温度を検知できる。熱型検出素子は、光を吸収して熱に変換する吸収層を持ち、吸収層の温度変化を電気信号として外部に出力する。熱型検出素子にはサーモパイル、ボロメータ、焦電素子、電圧−電流特性が変化するダイオードなどがある。本実施形態では温度分布センサ311がサーモパイルを用いて温度分布を検知するものとして説明する。なお、温度分布センサ311は複数のサーモパイルセンサを有しており、後述する検知マスごとに温度を検知する。
照度センサ312は、居室α内の明るさを検知するセンサである。温湿度センサ313は、居室αの検知装置3の近くの温度及び湿度を検知するセンサである。温湿度センサ313が検知する温度は、天井面の温湿度から水蒸気量への変換に使用され、この水蒸気量とサーモパイルによる床面の温度から床面の湿度が算出される。
センサドライバ304は、温度分布センサ311、照度センサ312、及び温湿度センサ313のインタフェースである(ハードウェアの回路)。センサドライバ304は、装置コントローラ315から送信される、温度分布センサ311、照度センサ312、及び温湿度センサ313を駆動させる命令をそれぞれにセンサに適したコマンドに変換して各センサに送出する。また、各センサが検出した信号を装置コントローラ315が使用できる形式に変換し装置コントローラ315に送出する。
装置コントローラ315は、検知装置3の全体を制御する制御装置である。装置コントローラ315はCPU,ROM、RAM等を有しプログラムを実行するマイコンなどの情報処理装置である。あるいは、ICなどのハードウェアで構築されていてもよい。装置コントローラ315は、例えば、温度分布センサ311、照度センサ312、及び温湿度センサ313が温度等を検知するタイミングを制御したり、各センサが検出したデータを加工したりする。例えば、装置コントローラ315は温度分布センサ311から出力された温度分布データから、熱源の有無を示す熱源データを生成する。装置コントローラ315は、熱源データを含む検知データを管理システム8に送信する。
図3(b)は本実施形態に関する第1制御対象装置1又は第2制御対象装置2のハードウェア構成図の一例である。第1制御対象装置1の装置コントローラ315は、管理システム8から送信された制御データに基づいてLEDの調光の制御を行う。第2制御対象装置2の装置コントローラ315は、管理システム8から送信された制御データに基づいてエアコンを制御する。
装置コントローラ315、アンテナI/F302、及び、無線モジュール301については図3(a)と同様である。第1制御対象装置1又は第2制御対象装置2は、制御対象デバイス319を有している。制御対象デバイス319は、第1制御対象装置1の場合はLEDランプ130やLEDランプ130の制御回路などであり、第2制御対象装置2の場合はエアコンのヒートポンプや圧縮機及び制御回路などである。
なお、検知装置3を有する第1制御対象装置1eの場合、装置コントローラ315、アンテナI/F302、及び、無線モジュール301は、検知装置3と共通でよい。これにより、検知装置3の部品数を低減できる。
<管理システムのハードウェア構成>
次に、管理システム8のハードウェア構成について説明する。図4は、管理システム8のハードウェア構成図の一例である。
管理システム8は、情報処理装置として構成されている。そして、管理システム8は、管理システム8全体の動作を制御するCPU801、IPL(Initial Program Loader)等のCPU801の駆動に用いられるプログラムを記憶したROM802、CPU801のワークエリアとして使用されるRAM803を有する。また、管理プログラム等の各種データを記憶するHD804、CPU801の制御にしたがってHD804に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御するHDD(Hard Disk Drive)805を有する。また、フラッシュメモリ等のメディア806に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御するメディアI/F807、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字、又は画像などの各種情報を表示するディスプレイ808、通信ネットワークNを利用してデータ通信するためのネットワークI/F809を有する。また、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えたキーボード811、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動などを行うマウス812、着脱可能な記録媒体の一例としてのCD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)813に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御するCD−ROMドライブ814、及び、上記各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等のバスライン810を備えている。
図示した管理システム8のハードウェア構成は、1つの筐体に収納されていたりひとまとまりの装置として備えられていたりする必要はなく、管理システム8が備えていることが好ましいハード的な要素を示す。また、クラウドコンピューティングに対応するため、本実施例の管理システム8の物理的な構成は固定的でなくてもよく、負荷に応じてハード的なリソースが動的に接続・切断されることで構成されてよい。
なお、管理プログラムは実行可能形式や圧縮形式などでメディア806やCD−ROM813などの記憶媒体に記憶された状態で配布されるか、又は、プログラムを配信するサーバから配信される。
また、管理者PC7のハードウェア構成は管理システム8と同様であるものとし、違いがあるとしても本実施形態の説明において支障がないものとする。
<管理システム8の機能構成>
続いて、図5を用いて、検知装置3を含む第1制御対象装置1e、検知装置3を含まない第1制御対象装置1、第2制御対象装置2、管理者PC7及び管理システム8の機能について説明する。図5は、機器制御システム100の機能構成図の一例である。
<第1制御対象装置1eの機能構成>
第1制御対象装置1eは、検知装置3が有する機能及び制御対象部20を有している。検知装置3は、送受信部31、検知部32、判断部33、生成部34、及び制御部35を有している。これら各部は、図3(a)に示されている装置コントローラ315がプログラムにしたがって出力する命令等によって実現される機能又は手段である。また、制御対象部20は、例えば、調光制御の対象であるLEDランプ130等により実現される。
検知装置3の送受信部31は、装置コントローラ315や無線モジュール等の動作により実現される機能又は手段である。例えば、送受信部31は、通信ネットワークNを介して、管理システム8と各種のデータの送受信を行う。
検知部32は、温度分布センサ311、照度センサ312及び温湿度センサ313が動作することで実現される機能又は手段である。検知部32は、所定空間内の各領域9の温度分布、照度、温度や湿度を検知する。
判断部33は、装置コントローラ315が動作することで実現される機能又は手段である。例えば、判断部33は、領域9の温度が所定範囲(例えば、30℃〜35℃)内であるか否かを判断する。
生成部34は、装置コントローラ315が動作することで実現される機能又は手段である。例えば、生成部34は、判断部33の判断結果に基づいて熱源の有無を示す熱源データを生成する。
制御部35は、装置コントローラ315が動作することで実現される機能又は手段である。例えば、制御部35は、管理システム8から送られて来た制御データに基づいて、制御対象部20に出力するための制御信号を生成する。
<第1制御対象装置1(検知装置なし)、第2制御対象装置2の機能構成>
次に、検知装置3を有さない第1制御対象装置1及び第2制御対象装置2の機能構成について説明する。検知装置3を有さない第1制御対象装置1及び第2制御対象装置2は、送受信部51、制御部55及び制御対象部20を有している。送受信部51は、装置コントローラ315や無線モジュールが動作することで実現される機能又は手段である。送受信部51は、通信ネットワークNを介して、管理システム8と各種のデータの送受信を行う。
制御部55は、装置コントローラ315が動作することで実現される機能又は手段である。制御部35は、管理システム8から送られて来た制御データに基づいて、制御対象部20に出力するための制御信号を生成する。
制御対象部20は、第1制御対象装置1の場合、調光制御の対象であるLEDランプ130等により実現される。制御対象部20は、第2制御対象装置2の場合、エアコンのヒートポンプや圧縮機などにより実現される。
<管理システム8の機能構成>
次に、管理システム8の機能構成について説明する。管理システム8は、送受信部81、照合部82、生成部84、マス目変換処理部85、及び記憶・読出処理部89を有している。各部は、図4に示されているHD804からRAM803上に展開された管理プログラムに従ったCPU801からの命令によって動作することで実現される機能又は手段である。更に、管理システム8は、図4に示されているRAM803、及びHD804によって構築される記憶部8000を有している。記憶部8000には、レイアウト管理DB(Data Base)8001、制御指針管理DB8002、制御領域管理DB8003、領域情報DB8004及びマス・領域対応DB8005が構築されている。まず、これらのデータベースについて説明する。
(レイアウト管理DB)
図6を用いて、レイアウト管理DB8001について説明する。レイアウト管理DB8001には、図6(a)に示されているような第1制御対象装置1又は第2制御対象装置2のレイアウト情報が管理されている。
図6(a)に示されているように、レイアウト情報は、1つの居室αが一例として54領域に分割され、それぞれの領域9にLED照明器具としての第1制御対象装置1を識別するための装置IDが対応付けて管理されている。アルファベットa〜fと二桁の数値が装置IDである。このうち、装置IDが「a」で始まる左上側の9個の領域9が、図1における9領域に対応する。即ち、図1は、居室αの一部を示している。実際の居室αは、装置IDが、a,b,c,d,e,fで始まる6つのブロックを有し、各ブロックが9領域に分けられ、合計54領域に分けられている。なお、このような領域9の区分は一例であって、何ブロックに分けてもよいし、1ブロック内を9領域以外の数の領域に分けてもよい。
図6(a)のうち、アルファベットのxと二桁の数値は第2制御対象装置2の装置IDである。装置IDがx12,x21、x22の第2制御対象装置2は図1には示されていないが、図6(a)に示すように天井βに設置されている。すなわち、居室αの天井βには、4機のエアコンが取り付けられている。
なおIDとは、複数の対象から、ある特定の対象を一意的に区別するために用いられる名称、符号、文字列、数値又はこれらの組み合わせである。IDは識別情報や識別子と呼ばれてもよい。具体的には、部屋番号と重複しない連番の組み合わせ、単なる連番、装置のシリアル番号などであるがこれらには限られない。
本実施形態では、1つの領域9に1つの第1制御対象装置1が設置されていることを利用して、装置IDを領域9を識別するための識別情報として利用する場合がある。
図6(b)は居室αのレイアウト情報の概念図である。図6(a)に示されているレイアウト情報の各領域9は、図6(b)に示されている実際の居室αのレイアウト上では、波線又は実線で区切られている領域9を示している。図6(b)には、机や椅子が配置されている実際のレイアウトが示されている。図6(b)においても、図6(a)の居室αと同じように居室内が54領域に分割されている。すなわち、図6(b)の各領域9の位置は、図6(a)の各領域9の位置と同じである。図6(b)では、紙面下側が廊下γ側になっており、紙面上側が窓側になっている。
(制御指針管理DB)
次に、図7(a)を用いて、制御指針管理DB8002について説明する。制御指針管理DBには、図7(a)に示されているような第1制御指針管理テーブルが管理されている。この第1制御指針管理テーブルでは、熱源フィールドに対し制御対象部20の制御内容が関連付けて管理されている。例えば、熱源フィールドが、熱源がある旨を示す「1」の場合には、その領域9に人がいることを示す。この場合、第1制御指針管理テーブルでは、人が快適に作業できるようにLEDの光量を最大にすべく光量が100%に設定されている。これに対して、熱源フィールドが、熱源がない旨を示す「0」の場合には、その領域9に人がいないため、省エネを実現すべくLEDの光量が60%に設定されている。なお、100%は快適な光量の一例に過ぎず、60%は省エネを実現し作業も困難とならない光量の一例であって、例えば熱源フィールドが「1」の場合に光量が90%、熱源フィールドが「0」の場合に光量が50%に設定されていてもよい。熱源フィールドが「1」の光量が、熱源フィールドが「0」の光量よりも高ければ、両者は何パーセントであってもよい。
また、制御指針管理テーブルが第1制御対象装置1や領域9ごとに設定されていてもよい。この例については後述する。これにより、第1制御対象装置1によって異なる制御指針で管理システム8が第1制御対象装置1を制御できる。
また、制御指針管理DB8002には、図7(b)に示されているような第2制御指針管理テーブルが管理されている。この第2制御指針管理テーブルでは、人密度と「温度ギャップ+湿度」に対応付けて、空調の制御指針が管理されている。温度ギャップとは第2制御対象装置2が温度を制御する際の目標値と温度分布センサ311が検出した温度の差である。図7(b)の第2制御指針管理テーブルによれば、例えば、人密度が1〜19%で、温度が目標値に対し-T1℃〜-T2℃の範囲にあり湿度が H1%未満の場合、目標値に対し+2℃の温度になるように第2制御対象装置2が制御される。同じ人密度(1〜19%)で同じ温度範囲でも湿度がH1%以上の場合は、第2制御対象装置2はドライに制御される。
図7(b)のような空調の制御指針が温度ギャップと湿度の組み合わせに応じて各人密度ごとに設定されている。したがって管理システム8はきめ細かな空調の制御が可能になる。例えば、人密度が多い場合、人の体温で実際に領域9の温度が上昇したり湿度が変化したりして人が不快感を感じる前に、管理システム8は第2制御対象装置2を制御できる。すなわち、フィードフォワード制御が可能になる。しがたって、快適性をより向上できる。
なお、人密度の区切り方は説明のための一例に過ぎず、より細かく人密度が区切られてもよいし、各区切りの人密度の幅が不揃いであってもよい。人密度は、第2制御対象装置2の制御範囲の複数の領域(図8参照)のうち何個の領域で熱源が関知されるかにより算出される。
(制御領域管理DB)
次に、図8を用いて、制御領域管理DB8003について説明する。制御領域管理DB8003には、図8に示されているような制御領域管理テーブルが管理されている。制御領域管理テーブルには、第2制御対象装置2の装置IDに領域IDが対応付けて管理されている。領域IDは第1制御対象装置の装置IDである。図6(a)を参照すると分かるように、第2制御対象装置2の装置IDには第2制御対象装置2を中心とする3×3の領域9の領域IDが対応付けられている。
なお、3×3は一例に過ぎず4×4などとしてもよいし、それぞれの領域9から最も近い第2制御対象装置と該領域9とが対応付けられていてもよい。第1制御対象装置1の制御領域管理テーブルについては後述される。
(領域情報DB)
次に、図9(a)を用いて、領域情報DB8004について説明する。領域情報DB8004には、図9(a)に示されているような領域情報テーブルが管理されている。領域情報テーブルは、領域9の領域IDに各領域9の座標情報が登録されている。各領域9の座標情報は例えば対角頂点の座標である。これにより、管理システム8は各領域がどこからどこまでかを判断できる。例えば領域ID=a11の領域9はX方向に0から100cmであり、Y方向に0から100cmの正方形である。なお、領域のサイズは一例である。
(マス・領域対応DB)
次に、図9(b)を用いて、マス・領域対応DB8005について説明する。マス・領域対応DB8005には、図9(b)に示されているようなマス・領域対応テーブルが管理されている。マス・領域対応テーブルは検知マス502と領域9とを対応付けるテーブルである。このため、マス・領域対応テーブルにはマスIDに対応付けて領域IDが登録されている。マスIDは検知マス502を識別するためのIDである。例えば、重複しない番号、第1制御対象装置1の装置IDと数字やアルファベットとの組み合わせなどである。1つのマスIDは1つの領域IDとしか対応しないが、1つの領域IDは複数のマスIDと対応する場合がある。
(管理システムの各機能構成)
次に、図5に戻って、管理システム8の各機能構成について説明する。図5に示されている送受信部81は、例えば、検知装置3から検知データを受信して取得したり、検知装置3に制御データを送信したりする。
照合部82は、例えば、図6(a)に示されているレイアウト情報と、後述の図12に示されている熱源データを照合する。これにより、領域9ごとに人間の在・不在が判断される。
生成部84は、照合部82の照合結果及び第1制御指針管理テーブルを参照して、第1制御対象装置1に対する光量を示す制御データを生成する。また、生成部84は、例えば、熱源データ及び温湿度センサ313が検知する湿度データに基づいて照合部82の照合結果及び第2制御指針管理テーブルを参照して、第2制御対象装置2に対するエアコンの制御データを生成する。
マス目変換処理部85は、温度分布センサ311が送信した熱源データを、居室αの領域9の熱源データに変換する。詳細は後述される。
記憶・読出処理部89は、例えば、記憶部8000からデータを読み出したり、記憶部8000にデータを記憶したりする。
<管理者PCの機能構成>
管理者PCは、送受信部71、操作受付部72、及び、表示制御部73を有している。これら各部は、図4に示されているHD804からRAM803上に展開された管理プログラムに従ったCPU801からの命令によって動作することで実現される機能又は手段である。
管理者PC7の送受信部71は、CPU801からの命令及びネットワークI/F809等の動作により実現される機能又は手段である。例えば、送受信部71は、通信ネットワークNを介して、管理システム8と各種のデータの送受信を行う。
操作受付部72は、CPU801からの命令、キーボード811及びマウス812等が動作することで実現される機能又は手段である。操作受付部72は、管理者の管理者PC7に対する各種の操作を受け付ける。
表示制御部73は、CPU801からの命令及びディスプレイ808等が動作することで実現される機能又は手段である。表示制御部73は、ディスプレイ808に各種の画面を表示する。
<動作手順>
以下、図10〜図12を用いて、管理システム8の処理又は動作について説明する。図10は、管理システム8の処理を示したシーケンス図の一例である。図11(a)は温度分布センサ311が検出した温度分布の概念図、図11(b)は熱源の有無を示す熱源データの概念図の一例である。図12は、居室αにおける全ての領域9の熱源の有無を示す熱源データの概念図である。
ここでは、管理システム8が、第1制御対象装置1eにより検知された各種データに基づいて、第1制御対象装置1eを制御するための制御データを生成し、第1制御対象装置1,及び、第2制御対象装置2に制御データを送信することで、第1制御対象装置1や第2制御対象装置2が調光や空調を行う処理について説明されている。なお、説明の簡略化のため、複数の第1制御対象装置1のうち、検知装置3を備えた第1制御対象装置1e、及び他の第1制御対象装置1、並びに第2制御対象装置2の処理について説明する。
S21:まず、第1制御対象装置1eの検知部32が、居室αにおける各領域9の温度分布を検知する。
S22:次に、判断部33が、領域毎に温度が所定範囲値(例えば、30℃〜35℃)内であるか否かを判断することで、生成部34が判断結果に基づいて熱源データを生成する。
ここで、図11を用いて熱源データの生成について説明する。検知部32が各領域9の温度を検知した結果、9つの領域9の温度分布が図11(a)に示される状態になったものとする。生成部34は、図11(b)に示されるような熱源データを生成する。図11(a)と図11(b)を比較すると分かるように、熱源データは熱源の有無を示す熱源有無情報によって示されており、温度が所定範囲値(例えば、30℃〜35℃)の領域9は「1」として表し、温度が30℃未満及び36度以上の領域9は「0」として表されている。図11(a)の温度の分布及び図11(b)の熱源データは実際には歪んだ検知マス502により与えられているが、説明を分かりやすくするために矩形で表されている。
S23:図10に戻って説明する。第1制御対象装置1eの検知部32は、第1制御対象装置1eの付近の照度、温度、及び湿度を検知する(ステップS23)。
S24:そして、第1制御対象装置1eの送受信部31は、管理システム8に対して、検知データを送信する(ステップS24)。検知データには、ステップS22によって生成された熱源データ、ステップS23によって検知された結果を示す温湿度データ(熱源データを生成するために使用された温度データを含む)及び照度データが含まれている。これにより、管理システム8の送受信部81は、検知データを受信する。なお、熱源データを生成するために使用された温度データは検知マスごとであることが好ましいが、いくつか又は全ての領域の温度を平均したものでもよい。これにより管理システム8の負荷が増大することを抑制できる。この場合、平均された各領域の温度は同じとして扱われる。
図12は、検知装置3を有する複数の第1制御対象装置1から送信された熱源データを合成して得られる熱源データを示す。図12は、1つの居室αにおける全ての熱源の有無を示す熱源データの概念図である。図11(b)に示されている熱源データは、図12における左上のブロックBの熱源データに相当する。図12の熱源データも実際には歪んだ検知マス502により与えられている。
S24-2:図10に戻って説明する。管理システム8のマス目変換処理部85は、マス・領域対応DB8005からマス・領域対応テーブルを読み出して、熱源データを領域9に対応させた熱源データに変換する。詳細は図17、18にて説明する。
S25:次に、管理システム8の記憶・読出処理部89は、レイアウト管理DB8001から、図6(a)に示されているレイアウト情報を読み出す。
S26:そして、照合部82は、図6(a)に示されているレイアウト情報と、図12に示されている熱源データを照合する。この照合により、例えば、レイアウト情報における第1制御対象装置1aがある領域9は、熱源データの熱源フィールドが「1」なので、「熱源がある」と判断される。
S27-1:次に、管理システム8の記憶・読出処理部89は、熱源データにおいて熱源の有無を示す「1」、「0」を検索キーとして、制御指針管理DB8002の第1制御指針管理テーブルを検索することにより、対応する光量を読み出す。
S27-2:また、管理システム8の記憶・読出処理部89は、制御指針管理DB8002から第2制御指針管理テーブルを読み出し、制御領域管理DB8003から制御領域管理テーブルを読み出す。
S28:そして、生成部84は、第1制御対象装置1に対する光量を示す制御データを生成する。また、生成部84は、第2制御対象装置2の制御データを生成する。このように、ステップS24で送信された1つの検知データに基づき(同じ検知データに基づき)、第1制御対象装置1に対する制御データと第2制御対象装置2に対する両方の制御データを作成できる。したがって、第1制御対象装置1と第2制御対象装置2の2つの装置が制御される場合でも、検知装置3が検知したり検知データを管理システム8が受信する回数を半分に減らすことができる。また、同じ検知データが使用されるので第1制御対象装置1と第2制御対象装置2の動作の整合性を取りやすくなる。
S29-1,S29-2:次に、送受信部51は、第1制御対象装置1に対して、それぞれの制御データを送信する。これに対して、第1制御対象装置1eの送受信部31は、制御データを受信する。また、第1制御対象装置1e以外の第1制御対象装置1の送受信部51は、制御データを受信する。
S30-1、S30-2:次に、第1制御対象装置1eでは制御部35が、制御データに基づいてLEDランプとしての制御対象部20に出力するための制御信号を生成する。同様に、第1制御対象装置1e以外の第1制御対象装置1の制御部55が、制御データに基づいてLEDランプとしての制御対象部20に出力するための制御信号を生成する。
S31-1,S31-2:制御部35は制御信号を制御対象部20に出力する。制御部55は制御信号を制御対象部20に出力する。
S32-1、S32-3:これにより、LEDランプとしての制御対象部20の光量が制御される。
S33:管理システム8の送受信部81は、第2制御対象装置2に対して制御データを送信する。これに対して、第2制御対象装置2の送受信部51は制御データを受信する。
S34:これにより、エアコンとしての制御対象部20の温度、湿度、風量、風向が制御される。
例えば、図12において、領域IDがa22の領域9には熱源がないと判断されているため(「0」で示されているため)、図7(a)の第1制御指針管理テーブルに従い領域IDがa22の領域9にある第1制御対象装置1の光量は60%に制御される。一方、図12において、領域IDがa21の領域9の真下には熱源があるため(「1」で示されているため)、図7(a)の第1制御指針管理テーブルに従い領域IDがa21の領域9にある第1制御対象装置1の光量は100%に制御される。
これにより、人がいるため熱源が検知された場合には、LEDの光量を最大値にし、人がいないため熱源が検知されなかった場合には、LEDの光量が下がるため、省エネを実現することができる。また、人がいる場合は光量が大きくなるので人の快適性を向上させることができる。
<熱源の有無の判断>
図10のステップS22で説明した熱源の有無の判断方法について説明する。図13は、熱源データの生成方法を示したフローチャート図の一例である。図14(a)は温度分布を示した概念図、図14(b)は熱源の有無を示す熱源データの概念図である。
まず、管理システム8の生成部84は、温度分布データから判断部33によって温度が所定範囲(例えば、30℃〜35℃)内であるかを判断していない領域9を抽出する(ステップS101)。
そして、判断部33は、ステップS101によって抽出された領域9の温度が所定範囲内であるかを判断する(ステップS102)。例えば、装置IDがa13の第1制御対象装置1が設置されている領域9に、電気ポット(湯沸し器)が設置されている場合、図14(a)に示されているように、蒸気や容器の熱などによってこの領域9の温度が60℃になることがある。このような場合、たとえ熱源が存在しても人間による熱源の範囲(例えば、30℃〜35℃)ではないため、人がいるとは検知されないことが好ましい。
次に、判断部33は、ステップS102において、所定範囲内であると判断した場合に
は(YES)、熱源ありと判断する(ステップS103)。この場合、図14(b)に示されているように、熱源データは熱源がある旨を示す「1」が設定される。
一方、判断部33は、所定範囲内でないと判断した場合には(NO)、熱源なしと判断する(ステップS104)。この場合、図14(b)に示されているように、熱源データは熱源がない旨を示す「0」が設定される。
そして、ステップS103,104の処理後、判断部33は全ての領域9において、温度が所定範囲内であるか否かの判断が終了したかを判断する(ステップS105)。このステップS105によって全ての領域9の判断が終了していると判断された場合には(YES)、図10のステップS22の処理が終了する。一方、ステップS105において、全ての領域9の判断が終了していないと判断された場合には(NO)、ステップS101の処理に戻る。
このように、図13のような処理によれば、たとえ熱源が存在しても、特定の物体(例
ば、人間)による熱源の範囲を超えている場合には、熱源がない扱いにすることで、より正確に人間の存在を検知することができる。これにより、より正確に省エネを実現することができるという効果を奏する。
<熱源データと領域の対応付け>
以上のようにして図12のような熱源データが得られるが、実際には温度分布センサ311の取り付け角度によって熱源データのマスの形状が歪んでいるため、以下のような不都合が生じている。
まず、温度分布センサ311が多いほど、各領域9の温度を精度よく検知することができる。しかし、温度分布センサ311が多いとコスト増となってしまう。そこで、1つの第1制御対象装置1の中に複数の温度分布センサ311を設置することが検討される。しかし、その場合には温度分布センサ311を床面に対し垂直ではなく床面に対し傾斜が付与された状態で設置する必要がある。第1制御対象装置1と一体か又は付近という限られた場所に複数の温度分布センサ311が設置されるため、傾斜が設けられていないと、1つの温度分布センサ311の温度の検知可能範囲501を広げることができないためである。
図15は温度分布センサ311の数と検知可能範囲501の関係を説明する図の一例である。図15(a)では、温度分布センサ311は1つであり床面に対し垂直に設置されているため、検知可能範囲501は正方形(又は長方形)である。図15(b)では温度分布センサ311は2つであるが、床面に対し傾斜が付与された状態で設置されているため、それぞれの検知可能範囲501は台形ゆがみにより歪んだ形状(台形)となる。図15(c)では温度分布センサ311は4つであるが、床面に対し傾斜が付与された状態で設置されているため、それぞれの検知可能範囲501は正方形の一方の対角線だけが延長されたようなゆがんだ形状(菱形に近い形状)となる。これは、温度分布センサ311が図15(b)に対して90°回転した状態で設置されているためである。
これに対し、居室αの各領域9は正方形又は長方形に区切られている。このため、1つの第1制御対象装置1に複数の温度分布センサ311が設置された場合 、歪んだ形状の熱源データを居室αの領域9に対応付ける必要がある。
図16(a)は、2つの温度分布センサ311が検知する検知可能範囲501を示す。図16(a)では合計6つの第1制御対象装置1が図示されており、1つの第1制御対象装置1が2つの温度分布センサ311を有している。1つの温度分布センサ311は更に4×4のサーモパイルセンサを有している。すなわち、1つの温度分布センサ311は16箇所の温度を並列に検知できる。1つのサーモパイルセンサの検知可能範囲501を検知マス502という(センサ検知範囲の一例)。
温度分布センサ311は床面に対し垂直に設置されていないので、検知可能範囲501及び検知マス502は台形に歪んだ形になる。したがって、検知装置3から管理システム8に送信される熱源データもこのような形状で得られている。このため、台形に歪んだ熱源データはそのままでは居室αの各領域9の温度に用いることが困難となる。そこで、図16(b)に示すように、熱源データを歪みのない形状に変換する。あるいは、熱源データの各検知マス502における熱源の有り、なしを居室αの各領域9に対応させる。すなわち図16(b)の複数の正方形はそれぞれ居室αの各領域9を示している。
図16(c)は、図16(a)と図16(b)を重畳させた図である。管理システム8のマス目変換処理部85は、図16(b)の各領域9と図16(a)の検知マス502を対応させ、領域9のそれぞれに領域9と重なるサーモパイルセンサの検知マス502の熱源データ(熱源の有り、なし)を設定する。1つの領域9に1つの検知マス502しか含まれないとは限らないので、1つの領域9に複数の検知マス502が対応する場合は、熱源の有り、なしの論理和が領域9に設定される。
図17は管理システム8のマス目変換処理部85が検知可能範囲501の検知マス502と領域9の対応付けを行うフローチャート図の一例である。図17の処理は図10のS24−2で実行される。
まず、マス目変換処理部85は、温度分布センサ311のセンサ番号nに1を設定する(S10)。センサ番号nは処理を容易にするため温度分布センサ311に振られた連番である。
次に、マス目変換処理部85は、マス番号mに1を設定する(S20)。マス番号mは1つの温度分布センサ311が有する複数のサーモパイルセンサがそれぞれ形成する検知マスに振られた連番である。
マス目変換処理部85は、着目しているサーモパイルセンサの検知マス502がどの領域9と重なるかを判断する(S30)。この判断は、サーモパイルセンサの検知マス502の中心座標Oが領域9に含まれるかどうかにより判断される。中心座標Oについては図18にて説明する。
マス目変換処理部85は、着目している検知マス502の熱源データにおける熱源の有り、なしをステップS30で対応すると判断した領域9に設定する(S40)。
マス目変換処理部85は、mがマス番号の最後か否かを判断する(S50)。ステップS50の判断がNoの場合、マス目変換処理部85はmを1つ大きくする(S60)。そして、ステップS30〜S50を繰り返す。
ステップS50の判断がYesの場合、マス目変換処理部85はnがセンサ番号の最後か否かを判断する(S70)。ステップS70の判断がNoの場合、マス目変換処理部85はnを1つ大きくする(S80)。そして、ステップS20〜S70を繰り返す。ステップS70の判断がYesの場合、図17の処理は終了する。
図17の処理を、管理システム8又は検知装置3が領域9とマス目の対応付けの処理として行い、マス番号mが重複しないマスIDに変換されれば、領域9の領域IDと対応付けるマス・領域対応テーブルを作成しておくことができる。したがって、第1制御対象装置1eが天井に設置された後は、マス目変換処理部85はこのマス・領域対応テーブルを参照して歪んだ形状の熱源データを領域9の熱源データに変換できる。
図18は、サーモパイルセンサが検知する検知マスの中心座標Oを説明する図の一例である。天井βにおけるサーモパイルセンサの位置(xo,y0)は、例えば天井のコーナーを原点(0,0)として与えられる。また、天井βの高さZも与えられる。そして、1つ1つのサーモパイルセンサの床に対する俯角θx、θyが与えられているものとする。θxはX方向の俯角であり、θyはY方向の俯角である。
これらから、1つのサーモパイルセンサが検知する検知マスの中心座標Oは、(x0−Ztanθx、y0−Ztanθy)で与えられる。俯角θx、θyは第1制御対象装置1への検知装置3の取り付け角度、及び、各サーモパイルセンサのメーカなどから与えられる検知方向の中心角度(設置面に垂直に設置された場合の角度)により決定される。すなわち、メーカなどにより各サーモパイルセンサの検知方向の中心角度が与えられているので、この値に第1制御対象装置1への検知装置3の取り付け角度δを加算すればθx、θyが得られる。なお、図のθx、θyは取り付け角度δが含まれた状態で示されている。サーモパイルセンサの位置(xo,y0)、俯角θx、θy、及び、取り付け角度δはサーモパイルセンサが形成する検知マス502の位置に関わる情報である。
各領域9の座標は居室αの広さを縦横に等分にした値なので、居室αの広さが設計図や実測で与えられると容易に求められる。したがって、マス目変換処理部85は各サーモパイルの中心座標Oが領域9のどこに含まれるかを判断できる。
なお、検知マス502の中心座標Oが領域9に含まれるかを比較するのでなく、例えば、検知マス502の四隅のいずれか1つ以上が領域9に含まれるかを比較してもよい。四隅全てがそれぞれ領域9に含まれるか否かを判断すると、熱源がある領域9の数が増える傾向になるので、人がいる可能性を高く見積もって照明やエアコン等を制御したい場合に有効である。
また、検知マス502の中心座標Oの算出の際に、天井βの高さZでなく人がいる高さを用いてもよい。例えば、人がいる高さは「Z−110cm」くらいである。これにより、実際に人がいる領域9に検知マス502を対応付けやすくなる。
このように、検知装置3で得られる熱源データは実際には歪んだ形状で得られているが、図17の処理により居室αの各領域9の熱源データに変換できる。
上記のように図17の処理は、ある領域9に1つでも検知マス502の中心座標が含まれている場合には熱源があると判断される論理和の処理となっている。逆に、ある領域9に2つ以上の検知マス502の中心座標が含まれていても、領域9にある熱源は1つである。これにより、領域9に人がいるのにいないと誤判断することを低減できる。例えば、領域9が広い場合に有用な処理となる。
また、中心座標Oは1つの検知マス502の中心の他、重心であってもよい。また、中心座標Oは中心や重心でなく、検知マス502の範囲内にあればよい。検知マス502の範囲内であれば熱源を検知できるためである。
また、図17の処理は管理システム8が行う他、検知装置3が行ってもよい。あるいは、第1制御対象装置1が行ってもよい。
<熱源データを用いた照明制御>
続いて、熱源データを用いた照明制御について説明する。管理者等は領域9を任意の数に分割できるので、領域9と第1制御対象装置1が1対1に対応付けられるのはむしろまれである。
図19は、第1制御対象装置1の配置と領域9及び第1制御対象装置1の人感検知範囲を示す図の一例である。図19では図6(a)などとは領域9と第1制御対象装置1の設置の関係が異なっていることに注意されたい。図19では、居室が9×11=99個の領域9に区分されている。また、第1制御対象装置1の数は12である。第1制御対象装置1の装置IDを1-1〜1-12とし、領域IDを領域9の行番号と列番号で表す。
機器制御システム100の管理者などは第1制御対象装置1に対して熱源がどのくらい近くにあれば点灯するか、また、どのように点灯するかを予め登録しておくことができる。熱源がある場合に第1制御対象装置1が点灯する領域9を人感検知範囲601という。例えば、第1制御対象装置1−7を例にして説明する。
第1制御対象装置1−7の人感検知範囲601は、行番号2〜8と列番号4〜10で指定される領域9である。したがって、この領域9で熱源が検知されると第1制御対象装置1−7が点灯する。
このような制御指針は制御指針管理DB8002の第1制御指針管理テーブルに登録されている。図20(a)は、第1制御指針管理テーブルの一例を示す。図20(a)の第1制御指針管理テーブルには、第1制御対象装置1の装置IDに、熱源がある場合に点灯する領域9が対応付けられている。したがって、第1制御対象装置1ごとに人感検知範囲601を任意に設定できる。
図21は、管理システム8の生成部84が第1制御対象装置1の制御データを生成する手順のフローチャート図の一例である。図21の処理は図10のステップS28で行われる。
まず、生成部84は居室において制御対象となる第1制御対象装置1を1つ取り出す(S10)。
次に、生成部84は第1制御対象装置に対応付けられた領域ID(人感検知範囲)を第1制御指針管理テーブルから読み出す(S20)。なお、温度分布センサ311の座標が分かっているので、温度分布センサ311の座標が属する領域9を領域情報DB8004から検索してもよい。第1制御対象装置1に対する人感検知範囲601の相対位置が固定であり、温度分布センサ311の座標が属する領域9を特定できれば人感検知範囲601を特定できる。
生成部84は、人感検知範囲601に熱源があるか(人がいるか)否かを判断する(S30)。
ステップS30の判断がYesの場合、生成部84は第1制御対象装置1の光量を100%にする制御データを作成する(S70)。
ステップS30の判断がNoの場合、生成部84は第1制御対象装置1の光量を0%にする制御データを作成する(S60)。この場合の第1制御対象装置1の光量は60%などでもよく設計事項である。
生成部84は全ての第1制御対象装置1の制御データを作成したか否かを判断する(S80)。
ステップS80の判断がNoの場合、処理はステップS90に進み、生成部84は次の第1制御対象装置を1つ取り出す(S90)。ステップS80の判断がYesの場合、図21の処理は終了する。
また、図20(b)の第1制御指針管理テーブルのように、2つの人感検知範囲601が登録されてもよい。図20(b)では、第1制御対象装置1の装置IDに、熱源がある場合に光量を100%に制御する領域9と、熱源がある場合に光量を60%に制御する領域9とが対応付けられている。すなわち、異なる人感検知範囲601が用意される。このような第1制御指針管理テーブルでは、第1制御対象装置1-7から熱源までの距離に応じて光量を制御できる。例えば、人がいない領域9でも夜間は少し明るくしておきたいという制御指針に有効である。より省エネ性を向上させるには、60%を10%などに変更することもでき、熱源の有無に応じて省エネ性と快適性を両立した制御が可能になる。
100%、60%の領域9の形状は、管理者等が任意に設定できる。また、光量を3段階以上に区切って第1制御対象装置に領域9が対応付けられていてもよい。
図22は、図20(b)の第1制御指針管理テーブルの場合に、管理システム8の生成部84が第1制御対象装置1の制御データを生成する手順のフローチャート図の一例である。図22の処理は図10のステップS28で行われる。
まず、生成部84は居室において制御対象となる第1制御対象装置1を1つ取り出す(S10)。
次に、生成部84は第1制御対象装置に対応付けられた領域IDを第1制御指針管理テーブルから読み出す(S20)。
生成部84は、温度分布センサ311に近い側の人感検知範囲601に熱源があるか(人がいるか)否かを判断する(S30)。
ステップS30の判断がYesの場合、生成部84は第1制御対象装置1の光量を100%にする制御データを作成する(S70)。
ステップS30の判断がNoの場合、生成部84は温度分布センサ311に遠い側の人感検知範囲601に熱源があるか(人がいるか)否かを判断する(S40)。
ステップS40の判断がYesの場合、生成部84は第1制御対象装置1の光量を60%にする制御データを作成する(S50)。この場合の第1制御対象装置1の光量は50%などでもよく設計事項である。
ステップS40の判断がNoの場合、生成部84は第1制御対象装置1の光量を0%にする制御データを作成する(S60)。
生成部84は全ての第1制御対象装置1の制御データを作成したか否かを判断する(S80)。
ステップS80の判断がNoの場合、処理はステップS90に進み、生成部84は次の第1制御対象装置を1つ取り出す(S90)。ステップS80の判断がYesの場合、図22の処理は終了する。
このように、管理システム8は熱源データが得られるたびに第1制御対象装置1(及び第2制御対象装置2)の制御データを第1制御対象装置1ごとに生成するので、最適な制御を常に維持し省エネ性と快適性を両立した制御が可能になる。
なお、管理者は第1制御指針管理テーブルを管理者PC7から設定できる。領域9が固定であれば、第1制御対象装置1の装置IDと領域9の領域IDを指定することで第1制御指針管理テーブルを作成できる。また、管理者は領域9をどのように分割するかを設定できる。例えば、管理者PC7に縦横の分割数を入力し管理システム8に送信すると、管理システム8は居室αの縦横の長さを分割数で分割することで領域9を生成できる。また、時間帯に応じて異なる人感検知範囲601を設定してもよい。
<人感検知範囲の具体例 1>
図23〜図25を用いて人感検知範囲の適切な設定例を説明する。図23は居室エリア622と通路エリア621に関する人感検知範囲601を説明する図の一例である。図23の居室αは通路エリア621と居室エリア622を有する。また、居室エリア622には人感検知範囲601aと601bが形成されている。人感検知範囲601aは第1制御対象装置1aの人感検知範囲601であり、人感検知範囲601bは第1制御対象装置1bの人感検知範囲601である。第1制御対象装置1aは通路エリア621から所定距離内に設置されており、第1制御対象装置1bは通路エリア621から所定距離よりも遠方に設置されている。なお、第1制御対象装置1は他にも設置されているが図23では省略されている。
人感検知範囲601aは、人の移動方向を考慮して第1制御対象装置1aの位置に対し非対称な形状を有している。すなわち、第1制御対象装置1aから通路エリア621の方向までの人感検知範囲601aの長さが、第1制御対象装置1aから通路エリア621とは反対方向までの人感検知範囲601aの長さよりも短くなっている。つまり、人感検知範囲601aは、第1制御対象装置1aの上側と下側で形状が異なっている。
居室エリア622内の通路641(第1の通路)の端部が通路エリア621(第2の通路)に接している。通路641(第1の通路)の反対側の端部は通路と接していない(行き止まり)。人感検知範囲601aに進入しうる人の動線を検討した場合、通路エリア621に向かって移動する人は通路エリア621まで到達して通路エリア621を移動すると考えられる。また、通路エリア621から戻ってくる人は自席に戻る場合が多いと考えられる。なお、図示する机の配置のため人の動線はY方向に長く、X方向には短い。
管理者は、人感検知範囲601aをY方向に長くする(通路エリア621から遠い位置までを人感検知範囲601aにする)。また、X方向は人の移動が狭い範囲に限られるので、人感検知範囲601aをX方向に短くする。これに対し、人感検知範囲601bは、第1制御対象装置1bに対して対称に設定されている。また、第1制御対象装置1bの人感検知範囲601bのY方向は短く設定されている(X方向も短く設定されている)。人感検知範囲601がこのように設定されることの効果を以下で説明する。
図24は人感検知範囲601aに基づく第1制御対象装置1aの点灯制御を説明する図の一例である。領域9aで人が検知されているものとする(少なくとも人感検知範囲601aでは人が検知されていない。)。領域9aは人感検知範囲601aに含まれないので、管理システム8は第1制御対象装置1aを消灯する。つまり、通路エリア621から遠い場所に人がいても第1制御対象装置1aを消灯できるので省エネ性を向上できる。
次に、領域9bで人が検知されたものとする。領域9bは人感検知範囲601aに含まれるので、管理システム8は第1制御対象装置1aを点灯する。したがって、例えば領域9aの人が通路エリア621に向かって移動した場合、第1制御対象装置1aの真下に移動するまでに第1制御対象装置1aを点灯させることができる。夜間など人が少ない状況では、点灯している照明が少なく、第1制御対象装置1aに向かって人が歩いていく方向が暗い。このため、照明の点灯遅れが発生すると、人は不快感を感じるおそれがある。検知装置3と管理システム8、及び、管理システム8と第1制御対象装置1が無線で通信する場合は更に遅れが生じやすい。
これに対し、図24のような人感検知範囲601aによれば、第1制御対象装置1aにある程度接近した時点で第1制御対象装置1aが点灯するので、快適性を向上できる。例えば、領域9aに自席がある人が帰宅時などに通路エリア621に向かって歩き始め領域9bで検知されたタイミングで、第1制御対象装置1aが点灯する。
検知装置3が管理システム8と通信し、管理システム8が第1制御対象装置1aと通信するまでタイムラグが発生するが、人感検知範囲601aがY方向に長いので、少なくとも第1制御対象装置1aの真下に移動するまでに第1制御対象装置1aを点灯させることができる。
なお、領域9cに人が在席し業務を実行している間、人の位置から少し離れた第1制御対象装置1aが点灯してしまい省エネ性が低下するおそれがある。しかし、領域9cにいる人が通路エリア621に向かって歩く際に、第1制御対象装置1aが点灯していることで、通路641を人が歩きやすくなるため快適性を向上できる。
図25は人感検知範囲601bに基づく第1制御対象装置1bの点灯制御を説明する図の一例である。領域9dで人が検知されているものとする(少なくとも人感検知範囲601bでは人が検知されていない。)。領域9dは人感検知範囲601bに含まれないので、管理システム8は第1制御対象装置1bを消灯する。つまり、通路エリア621に近い場所に人がいても第1制御対象装置1bを消灯できるので省エネ性を向上できる。
仮に、領域9eの席の人が通路エリア621から自席に戻る場合、通路642を移動して第1制御対象装置1bの真下に接近するまで第1制御対象装置1bは点灯されない。しかし、領域9eの席の人は自席に止まるため、第1制御対象装置1bの点灯の遅れはほとんど気にならず快適性が低下することを最小限にできる。通路エリア621から見て第1制御対象装置1bの先には通路がないので、人が第1制御対象装置1bに向かって移動を開始した場合に、通信等による制御の遅れを考慮する必要もない。
また、人感検知範囲601bはY方向に短いので、領域9fで人が検知されていても第1制御対象装置1bは点灯せず省エネ性を向上できる。
<人感検知範囲の具体例 2>
図26を用いて人感検知範囲の適切な設定例を説明する。図26はドア623に関する人感検知範囲601を説明する図の一例である。図26で示す空間は例えば通路エリア621であるが、通路エリア621に限らなくてもよい。図26に示すように通路エリア621にはドア623が設置されている。
図26(a)では、ドア623の付近の第1制御対象装置1cと、第1制御対象装置1cの人感検知範囲601cが図示されている。図26(b)では、ドア623から所定距離よりも遠方の第1制御対象装置1dと、第1制御対象装置1dの人感検知範囲601dが図示されている。第1制御対象装置1cはドア623から所定距離内に設置されており、第1制御対象装置1dはドア623から所定距離よりも遠方に設置されている。なお、第1制御対象装置1は他にも設置されているが図26では省略されている。
通路エリア621のドア623は人の出入り口であり、人は通路エリア621をドア623に平行な方向に移動してドア623に接近する。人の動線が考慮された場合、人はドア623に対し左右(X方向、ドア623に平行な方向)のどちらからも接近する。このため、管理者等はドア623の付近の第1制御対象装置1cの人感検知範囲601cを左右対称に設定する。
なお、完全な対称形である必要はなく、ドア623を基準に右側の人感検知範囲601cが左側よりある程度、長くてもよいしまた短くてもよい。
例えば、領域9gで検知されていた人が人感検知範囲601cに進入した場合、第1制御対象装置1cが点灯するので、検知から点灯までに時間的なずれが生じても人の進行方向の前方が点灯される。領域9hに人が進入した場合も、第1制御対象装置1cが点灯するので、ドア623に向かう可能性が高い人が第1制御対象装置1cの真下に接近するまでに第1制御対象装置1cが点灯する。したがって、検知から点灯までに時間的なずれが生じても人の進行方向の前方が点灯される。
このように、ドア623に対し人感検知範囲601を左右対称の形状であることで、快適性を向上できる。人感検知範囲601cで人が検知されていなければ第1制御対象装置1cは点灯しないので省エネ性も低下しにくい。
図26(b)では、ドア623よりも右寄りに第1制御対象装置1dと、第1制御対象装置1dの人感検知範囲601dが図示されている。なお、第1制御対象装置1は他にも設置されているが図26では省略されている。
ドア623に左側から接近する人はドア623を通過して居室外に出る可能性が高いためドア623の右側にある第1制御対象装置1dが点灯する必要性は低い。一方、ドア623に右側から接近する人はドア623に到達する前にドア623の右側にある第1制御対象装置1dの下を通過するので、第1制御対象装置1dが点灯することが好ましい。そこで、第1制御対象装置1dの人感検知範囲601dは、第1制御対象装置1dの位置に対し左側が短く右側が長い非対称に設定される。ドア623から先の範囲を人感検知範囲601dがカバーしない。つまり、人感検知範囲601dは、第1制御対象装置1dの右側と左側で形状が異なっている。
例えば領域9iから人が接近してドア623から退室した場合、第1制御対象装置1dは点灯しない(図示していないドア623に対して左側にある第1制御対象装置1のみが点灯する)ので省エネ性を向上できる。領域9jから人が接近して人感検知範囲601dに進入すると第1制御対象装置1dが点灯するので、検知から点灯までに時間的なずれが生じても人の進行方向の前方が点灯される。したがって、快適性を向上できる。
このように、人の動線を考慮して人感検知範囲601が設定されることで、サーバ(管理システム8)を用いた機器制御においても省エネ性と快適性を両立しやすくなる。
<人感検知範囲601の推奨値>
人感検知範囲601の長さについて説明する。人が歩く速度(想定される最大値)を1.5〔m/sec〕、無線通信などによる調光までの最大遅延時間3〔sec〕とする。この場合、人が検知されてから第1制御対象装置1が点灯するまでに最大で1.5[m/sec] × 3[sec] = 4.5m移動する。したがって、人の前方を照明するには第1制御対象装置1に対し4.5mの長さが必要になる。例えば、図26(a)では第1制御対象装置1cから人感検知範囲601cの右端までの距離が4.5mであり、左端までの距離も4.5mである。図26(b)では第1制御対象装置1dから人感検知範囲601dの右端までの距離が4.5mであるが、左端までの距離はドア623の手前までである。
なお、領域の数で説明すると、1つの領域のサイズが0.8m四方の場合、4.5[m] / 0.8[m] = 6領域(切り上げ)が、第1制御対象装置1c、1dから右端までの領域9の数である。
<時間帯に応じた人感検知範囲の設定例>
照明の点灯遅れが快適性を低下させるのは、夜間の帰宅時など暗い状況が多い。これは、暗いと歩きにくいし照明が遅れて点灯したことが目立つため等の理由による。そこで、時間帯によって人感検知範囲601を変更することが有効である。
図27は昼間と夜間の人感検知範囲601の一例を示す図である。図27(a)は昼間の人感検知範囲601を示し、図27(b)は夜間の人感検知範囲601を示す。昼間の人感検知範囲601a、601bはどちらも第1制御対象装置1の近くカバーする対称な形状となっている。この狭い人感検知範囲601a、601bで人が検知されない限り第1制御対象装置1a、1bは点灯しないので省エネ性を向上できる。
夜間の人感検知範囲601a、601bは図23と同じである。図23にて説明したように第1制御対象装置1aはY方向に人感検知範囲601aが長いので、人の前方を照明することができ快適性を向上できる。
したがって、時間帯によって人感検知範囲601a、601bが設定されることで、省エネ性と快適性を両立できる。
図28は、管理システム8の生成部84が第1制御対象装置1の制御データを生成する手順のフローチャート図の一例である。なお、図28では図21との相違を主に説明する。図28の処理のためには、図20(b)の第1制御指針管理テーブルにおいて時間帯別に2つの人感検知範囲601が登録されている。
まず、ステップS10の処理は図21と同様である。ステップS12において生成部84は現在時刻を取得する(S12)。現在時刻は管理システム8のRTC(Real Time Clock)から取得してもよいし、タイムサーバから取得してもよいし、その他の方法で取得してもよい。
次に、生成部84は第1制御対象装置に対応付けられた現在時刻の領域ID(人感検知範囲)を第1制御指針管理テーブルから読み出す(S20)。したがって、2つの人感検知範囲601のうち、時間帯に適した人感検知範囲601が特定される。以降の処理は図21と同様でよい。
このような処理により、時間帯によって人感検知範囲601を変更できるので、省エネ性と快適性を両立しやすくなる。
なお、時間帯に応じた制御は一例であって、曜日に応じて人感検知範囲601が変更されてもよいし、曜日と時間帯の組み合わせによって人感検知範囲601が変更されてもよい。
<周辺の点灯している照明の割合又は数に応じた人感検知範囲の設定例>
周辺の第1制御対象装置1が点灯している場合、居室も明るいと考えられるため人感検知範囲601を狭くしてよい。図29は、周辺の点灯している照明の割合又は数を説明する図の一例である。
中央の第1制御対象装置1fを例に説明する。第1制御対象装置1fには予め周囲範囲611が設定されている。管理システム8の生成部84はこの周囲範囲611で点灯している第1制御対象装置1fの数をカウントする。点灯している第1制御対象装置1fは、生成部84が制御した結果なので生成部84にとっては明らかである。生成部84は、現在の点灯状況をテーブルなどで保持しておくものとする。あるいは、定期的に又は不定期に全ての第1制御対象装置1に対し点灯状況を問い合わせてもよい。
図29の例では5×5−1(制御対象の第1制御対象装置1f)=24の第1制御対象装置1のうち、9個が点灯している。生成部は数である9個又は割合である9/24を閾値と比較して人感検知範囲601を選択する。
図30は周辺の点灯している照明の割合又は数に応じた人感検知範囲の一例を示す図である。図30(a)は点灯している照明の割合又は数が閾値以上の場合の人感検知範囲601を示し、図30(b)は点灯している照明の割合又は数が閾値未満の場合の人感検知範囲601を示す。図30(a)に示すように周囲が明るい場合は、第1制御対象装置1fの近くに人がいる場合にしか第1制御対象装置1fは点灯しないため省エネ性を向上でき、図30(b)に示すように周囲が暗い場合は、第1制御対象装置1fからやや離れた位置に人がいても第1制御対象装置1fが点灯するので快適性を向上できる。
図31は、管理システム8の生成部84が第1制御対象装置1の制御データを生成する手順のフローチャート図の一例である。なお、図31では図21との相違を主に説明する。図31の処理のためには、図20(b)の第1制御指針管理テーブルにおいて周囲の点灯状況別に2つの人感検知範囲601が登録されている。また、管理システム8は第1制御対象装置1ごとに周囲範囲611を保持している。
ステップS10の処理は図21と同様である。ステップS12において生成部84は周囲の点灯状況を取得する(S14)。
次に、生成部84は照明の割合又は数が閾値以上かどうかに応じて、点灯状況に対応付けられた領域ID(人感検知範囲)を第1制御指針管理テーブルから読み出す(S20)。したがって、2つの人感検知範囲601のうち、周囲の点灯状況に適した人感検知範囲601が特定される。以降の処理は図21と同様でよい。
このような処理により、周囲の点灯状況によって人感検知範囲601を変更できるので、省エネ性と快適性を両立しやすくなる。
<人感検知範囲の設定>
図32は人感検知範囲601を受け付ける受付画面630の一例を示す図である。受付画面630は例えば管理者PC7に表示されるWebページなどである。受付画面630は「照明器具を選択して、人感検知範囲を指定してください」というメッセージ631、昼間ボタン632、夜間ボタン633、OKボタン635、キャンセルボタン636及び居室マップ637を有する。
管理者はまず、昼間ボタン632又は夜間ボタン633を指やマウス812で押下して時間帯を選択する。管理者PC7の操作受付部72はこの操作を受け付け、表示制御部73が昼間ボタン632又は夜間ボタン633を例えば反転表示する。また、管理者は、照明器具(第1制御対象装置1)を指やマウス812で押下して照明器具を選択する。管理者PC7の操作受付部72はこの操作を受け付け、表示制御部73は照明器具を強調表示する。管理者はこの状態でレイアウト上をドラッグする。管理者PC7の操作受付部72はドラッグされた位置を受け付け、ドラッグした範囲に枠線634を表示する。管理者がOKボタン635を押下すると時間帯、第1制御対象装置1の識別情報、及び、枠線内の領域9の識別情報が管理システム8に送信され、第1制御指針管理テーブルに登録される。
なお、居室の形状はレイアウトマップに登録されており、領域9の座標は領域情報DBに登録されている。また、照明器具(第1制御対象装置1)の位置も明らかである。このため、管理システム8は受付画面630の居室マップ637を保持している。また、管理者の操作に応じて照明器具を強調表示したり枠線634を表示したりする処理がJavaScript(登録商標)などで記述されたWebページが管理システム8から管理者PC7に送信されている。
また、図32の受付画面630はあくまで一例であり、上記のように、時間帯の他、曜日、周囲の点灯状況などに対し管理者は人感検知範囲601を設定できる。
<まとめ>
このように、本実施形態の機器制御システム100は、人を検知して空調だけでなく照明を適切に制御することができるので、省エネと快適性を従来よりも向上できる。領域9ごとに人を検知し個別の照明を適切に制御することができるため、一人でも人がいるためにその人の周りの照明を点灯せざるを得ない状況を低減し省エネしやすくなる。また、少なくとも検知された人のために照明が点灯されるので快適性を損なうことが少ない。
また、検知装置3と管理システム8が通信すること等により検知から点灯までに時間的な遅れが生じても、人感検知範囲601が適切に設定されることで省エネ性の低下を抑制して快適性を向上できる。
<その他の適用例>
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
例えば、本実施形態の検知データは、熱源データ、温湿度データ及び照度データであるが、COの濃度などの情報、臭気、ウィルスや細菌などが検知されてもよい。
また、本実施形態で第1制御対象装置1は蛍光灯型LEDであると説明したが、第1制御対象装置1は照明装置であればよく発光原理はLEDに限られない。例えば、白熱電球、蛍光灯、ハロゲン電球又は高輝度放電等などもよく、また、これらには限られない。
また、本実施形態で第2制御対象装置2はエアコンであると説明したが、第2制御対象装置2は体感される温度や湿度に影響する装置であればよくいわゆるヒートポンプを備えたエアコンに限られない。例えば、単なる送風機、除湿器、加湿器、空気清浄機又は各種のヒーター等などもよく、また、これらには限られない。
また、本実施形態では温度分布センサで人間の在・不在を判断したが、人以外の動物の有無を判断してもよい。熱を発すれば動物又はロボットなども検知可能である。また、温度分布センサとして赤外線カメラを用いてもよい。この場合、画像処理により移動体を検知したり、赤外線により人や動物等を検知できる。
また、検知装置3は蛍光灯としての第1制御対象装置に装着される他、エアコンの通気口、火災検知器など、蛍光灯以外の場所に配置されてもよい。
また、人感検知範囲601は上下方向又は左右方向に非対称なだけでなく、斜め方向に非対称でもよい。また、上下方向、左右方向及び斜め方向の2つ以上で非対称でもよい。非対称な方向は机などの什器の配置(レイアウト)に影響される動線に基づいて設定される。また、人感検知範囲601は矩形でなくてもよく、円形や楕円形などでもよい。この場合も第1制御対象装置は円や楕円の中心とは異なる位置に存在するので、第1制御対象装置の位置に対し人感検知範囲601の形状が非対称になる。
また、図5などの構成例は、管理システム8、第1制御対象装置及び第2制御対象装置2による処理の理解を容易にするために、主な機能に応じて分割したものである。処理単位の分割の仕方や名称によって本願発明が制限されることはない。また、管理システム8、第1制御対象装置及び第2制御対象装置2の処理は、処理内容に応じて更に多くの処理単位に分割することもできる。また、1つの処理単位が更に多くの処理を含むように分割することもできる。
また、機器制御システム100が複数の管理システム8を有していてもよく、管理システム8の機能が複数のサーバに分散して設置されていてもよい。
また、管理システム8が記憶部8000に有する各データベースの1つ以上は通信ネットワークN上に存在していてもよい。
なお、管理システム8は情報処理装置の一例であり、人感検知範囲601は検知範囲の一例であり、第1制御指針管理テーブルは検知範囲情報の一例であり、制御領域管理DB8003は記憶部の一例であり、生成部84は機器制御手段の一例であり、送受信部81は取得手段の一例である。
1 第1制御対象装置
2 第2制御対象装置
3 検知装置
8 管理システム
20 制御対象部
81 送受信部
82 照合部
84 生成部
85 マス・領域変換部
100 機器制御システム
α 居室
β 天井
特許第4340925号公報

Claims (14)

  1. 所定空間の対象を検知する検知装置と、前記対象の検知結果に基づいて機器を制御する情報処理装置とを有する機器制御システムであって、
    前記機器の位置に対し円対称でない形状の検知範囲が設定された検知範囲情報の記憶部と、
    前記検知範囲で前記対象が検知された場合、前記検知範囲と対応付けられている前記機器を制御する機器制御手段と、
    を有する機器制御システム。
  2. 前記検知範囲は前記検知装置が設置される空間の動線に基づいて設定されている請求項1に記載の機器制御システム。
  3. 第1の通路の端部が第2の通路に接しており、前記第2の通路から所定距離内にある前記第1の通路の前記機器の前記検知範囲は、前記機器に対し前記第2の通路より遠い側の前記第1の通路の方向に、前記第2の通路に近い側の前記第1の通路の方向よりも長い請求項1又は2に記載の機器制御システム。
  4. 出入り口から所定距離よりも遠方にある前記機器の前記検知範囲は、前記出入り口に平行な方向において前記機器よりも前記出入り口に近い側が、前記出入り口よりも遠い側よりも短い請求項1〜3のいずれか1項に記載の機器制御システム。
  5. 出入り口から所定距離よりも遠方にある前記機器の前記検知範囲は、前記機器から前記出入り口の手前までである請求項4に記載の機器制御システム。
  6. 前記検知範囲情報には、1つの前記機器に対し状況に応じて異なる前記検知範囲が設定されている請求項1〜5のいずれか1項に記載の機器制御システム。
  7. 前記検知範囲情報には、1つの前記機器に対し時間帯に応じて異なる前記検知範囲が設定されている請求項6に記載の機器制御システム。
  8. 前記機器は照明装置であり、
    前記機器制御手段は、前記検知範囲で前記対象が検知された場合、前記検知範囲と対応付けられている前記照明装置を点灯する請求項1〜7のいずれか1項に記載の機器制御システム。
  9. 前記検知範囲情報には、1つの前記照明装置に対し該照明装置の周囲の照明装置が点灯している割合又は数に応じて異なる前記検知範囲が設定されており、
    前記機器制御手段は、前記周囲の前記照明装置が点灯している割合又は数を取得して、前記検知範囲情報から前記割合又は数に対応付けられている前記検知範囲を取得し、
    取得した前記検知範囲で前記対象が検知された場合、前記検知範囲と対応付けられている前記照明装置を点灯する請求項8に記載の機器制御システム。
  10. 前記機器ごとに前記検知範囲の設定が受け付けられた前記検知範囲情報を取得する取得手段を有する請求項1〜9のいずれか1項に記載の機器制御システム。
  11. 前記検知装置と前記情報処理装置とはネットワークを介して通信する請求項1〜10のいずれか1項に記載の機器制御システム。
  12. 前記検知装置と前記情報処理装置とはネットワークを介して無線で通信する請求項11に記載の機器制御システム。
  13. 所定空間の対象を検知する検知装置による前記対象の検知結果に基づいて機器を制御する情報処理装置であって、
    前記検知装置から前記検知結果を取得する取得手段と、
    前記機器の位置に対し円対称でない形状の検知範囲が設定された検知範囲情報を参照して、前記検知範囲で前記対象が検知されたか否かを判断し、前記検知範囲と対応付けられている前記機器を制御する機器制御手段と、を有する情報処理装置。
  14. 所定空間の対象を検知する検知装置による前記対象の検知結果に基づいて機器を制御する情報処理装置を、
    前記検知装置から前記検知結果を取得する取得手段と、
    前記機器の位置に対し円対称でない形状の検知範囲が設定された検知範囲情報を参照して、前記検知範囲で前記対象が検知されたか否かを判断し、前記検知範囲と対応付けられている前記機器を制御する機器制御手段、として機能させるプログラム。
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