JPH07104023B2 - 空気調和機 - Google Patents

空気調和機

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JPH07104023B2
JPH07104023B2 JP63321707A JP32170788A JPH07104023B2 JP H07104023 B2 JPH07104023 B2 JP H07104023B2 JP 63321707 A JP63321707 A JP 63321707A JP 32170788 A JP32170788 A JP 32170788A JP H07104023 B2 JPH07104023 B2 JP H07104023B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、自動温調機能の他、人の動きに応じた運転
制御機能を有する空気調和機に関するものである。
(従来の技術) 近年の空気調和機は、室内の温度を利用者の希望する設
定温度に近づけ、そしてこの温度に維持するように運転
を制御する自動温調機能を備えている。ところで室内に
おける利用者の行動状態は種々変化し、例えば大きな動
きを行った後には体温の上昇を生じることから、静止状
態で快適であった略設定温度の室温状態も、そのままで
は逆に暑苦しさを感じるものとなってしまう。
そこで本出願人は、人の動きを検出し、その検出結果に
応じて設定温度を変更する機能を有する空気調和機を先
に提案した(特願昭63−219690号参照)。その装置は、
人体の体温相当の赤外線に感応する赤外線センサを備え
ると共に、室内に対して離散的な複数の検知ゾーンを設
定する集光レンズを設けて、室内における人の動きに伴
って、非検知ゾーンから上記検知ゾーンへの人の出入り
を生じたときの上記赤外線センサへの入射赤外線量の変
化を検出するように構成している。そして所定時間内の
変化回数を計数することによって、室内における人の動
きの頻度、すなわち活動量を把握し、その結果に基づい
て、設定温度を自動的に変更する。
(発明が解決しようとする課題) 上記のように人の動きに適応した制御を行うことによっ
て、より快適感を向上することが可能である。しかしな
がら、上記では検知ゾーンへの人の出入りの回数が同じ
であれば大きな動きも小さな動きも同質なものとして把
握されるために、体温の変化に対しては必ずしも的確に
追随した制御とはならない場合を生じ、このため充分に
満足し得る快適性が得られないという問題を生じてい
る。
この発明は上記に鑑みなされたものであって、その目的
は、人の動きに伴う体温変化をより的確に検出すること
が可能であり、これによって空調快適性をさらに向上し
得る空気調和機を提供することにある。
(課題を解決するための手段) そこでこの発明の第1請求項記載の空気調和機は、室内
から放射される赤外線が入射する赤外線センサ3と、上
記赤外線センサ3の出力から赤外線放射物の温度を求め
る温度検出手段44と、上記赤外線センサ3の出力の所定
時間内における変化量を基準値と比較して人の存在を判
別する人検出手段43と、人の存在が判別されたときの上
記温度検出手段44で求められる最高温度を人体表面温度
とし、またそのときに求められる最低温度を床面等の背
景温度としてそれぞれ記憶する記憶手段42と、上記人体
表面温度の変化と上記背景温度とに基づいて空気調和機
本体20の運転を制御する運転制御手段45とを設けてい
る。
また第2請求項記載の空気調和機は、上記第1請求項記
載の装置において、室内温度を設定温度に近づけるべく
上記空気調和機本体20の運転を制御する上記運転制御手
段45が、上記人体表面温度の上昇変化量が基準量を超え
た時に設定温度を低い温度に変更する設定温度変更手段
48を有している。
なおこの明細書の中では、波長1〜15μmの赤外線を対
象とし、この赤外線に光に係る語彙を適宜用いて説明す
る。
(作用) 上記第1請求項記載の空気調和機においては、室内の床
面等から放射される赤外線が赤外線センサ3に入射し、
その強度から床面等の温度が検出される。また検出する
領域に人がおり、人体から放射される赤外線が上記セン
サ3に入射する場合には、その人の動きに伴って上記セ
ンサ3への入射赤外線量が人体からの赤外線量と床面等
からの赤外線量との間で変動するものとなり、この入射
赤外線量の変化量を基準値と比較することによって、人
の存在が判別される。そして通常、空調室内は人体温度
よりも低い温度に調節されることから、上記入射赤外線
量の変化の中で、最大の赤外線量に応じる温度が人体表
面温度として、そして最小の赤外線量に応じる温度が床
面等の背景温度として同時に求められる。このように、
上記においては室内における人の検出がなされると共
に、その人の体温が直接的に検出されるので、この検出
結果に基づいて運転を制御することで、簡素な構成によ
って空調快適性の向上を図ることが可能となり、例えば
第2請求項記載の空気調和機のように、人体表面温度の
上昇変化量が大きくなったことが検出された場合に、設
定温度を低く変更し、室温を低下させることによって、
体感温度の上昇が抑えられ、快適な空調感を維持するこ
とが可能となる。
(実施例) 次にこの発明の空気調和機の具体的な実施例について、
図面を参照しつつ詳細に説明する。
まず第2図には、この発明の一実施例における空気調和
機の壁掛け形室内機(空気調和機本体)20が一壁面に取
付けられた室内の模式図を示している。上記室内機20に
は、その前面パネルに吸込口21と、この吸込口21の下側
に吹出口22とが形成され、この吹出口22に吹出風の吹出
方向を制御するための水平フラップ23、垂直フラップ24
が設けられている。そして上記吸込口21の側部に赤外線
検出装置Mが内装されている。
第3図には、上記赤外線検出装置Mの内部構成を示す断
面図を示しており、図において、1は、上記赤外線検出
装置Mの略箱形のケーシングであって、このケーシング
1の内部に立設されている回路基板2に、熱電形の赤外
線センサ3がその受光面を上記ケーシング1における前
面(第3図において下側の面)4に臨ませて取着されて
いる。そして上記前面4にはフレネルレンズより成る集
光板5が装着される一方、ケーシング1内に上記回路基
板2を囲う円筒状のドラム6が立設されている。このド
ラム6の下端軸部には、第4図に示しているようにステ
ップモータ7が連結されている。
上記集光板5は、赤外線検出装置Mが例えば8畳間の壁
面に据付けられる室内機に内装される場合、第4図に示
すように、上下二段、左右三列の計6個の小レンズ部5a
〜5fを有するフレネルレンズにより構成される。これら
の小レンズ部5a〜5fは、第2図に示すように、上記8畳
間の室内において室内機20の直下近傍を除く床面を、上
記室内機20据付壁面からの前後方向に二分割、左右方向
に三分割した計6領域A〜Fにそれぞれ対応して設けら
れ、領域Aの床面や壁面、家具等から放射される赤外線
が小レンズ部5aを通して、また領域B、C、D、E、F
からの各赤外線はそれぞれ小レンズ部5b、5c、5d、5e、
5fを通して、上記センサ3の受光面に集光するようにな
されている。
一方、第5図に示すように、前記ドラム6の円筒面に
は、週方向に互いに離間すると共に上下方向に位置の異
なる小形状の第1、第2開口8、9と、さらに形状の大
きな第3開口10とが形成されている。このドラム6を、
例えば第3図において左回転させる場合に、まず回転の
初期位置において、第3開口10が集光板5とセンサ3と
の間に位置し、このときには室内における全領域A〜F
からの赤外線が上記第3開口10を通してセンサ3に入射
する。そして回転を開始すると、上記第3開口10が全入
射光路から外れた時点で第1開口8が領域Aからの入射
光路上に位置し、このとき、領域Aからの赤外線のみが
センサ3に入射する。次いでさらに回転させることによ
って上記センサ3への入射が領域B、Cからの赤外線に
順次切換えられる。そして第1開口8が領域Cからの入
射光路上を超えた時点で、第2開口9が領域Dからの入
射光路上に位置し、したがってさらに回転させること
で、上記と同様に、センサ3への入射が領域D、E、F
からの赤外線に順次切換わるようになされている。
次に上記構成の赤外線検出装置Mを有する空気調和機で
の運転の制御について説明する。第6図にはその制御ブ
ロック図を示しており、図のように、上記赤外線検出装
置Mの前記回路基板2上に、上記のようなドラム6の回
転制御と、センサ3に入射する赤外線量から各領域A〜
F毎の床面等の温度及び人の検出を行う制御回路30が構
成されている。この制御回路30において、センサ3から
の出力は、増幅回路31、補正演算部32で信号増幅と補正
とが行われた後、温度変換部33において温度信号に変換
され、マイクロコンピュータの機能を有する制御ICから
成るシーケンス処理部34に入力される。上記補正演算部
32には、放射率補正回路35、センサ3の周囲温度による
温度補正回路36の他に、センサ3の受光面への入射赤外
線の入射角が各領域A〜F毎に異なることを補正する赤
外線入射エネルギ補正回路37、また床面までの距離や小
レンズ部で規定される集光面積が各領域A〜F毎に異な
ることを補正する距離・面積補正回路38が設けられてい
る。これらの赤外線入射エネルギ補正回路37と距離・面
積補正回路38とには、各領域A〜F毎の検出操作開始時
に、シーケンス処理部34から検出しようとする領域に対
応する補正定数が入力される。
上記シーケンス処理部34は、モータ駆動部41に逐次作動
信号を出力し、これによってドラム6の回転角度位置を
制御する機能と、上記温度変換部33での温度信号から各
領域A〜F毎の温度と人との検出操作を行い、その結果
を記憶部(記憶手段)42に格納する機能とを有してお
り、以下、上記シーケンス処理部34での制御について第
7図の制御フローチャートを参照して説明する。
第7図のステップS1は検出領域の切換を行うステップで
あって、モータ駆動部41に作動信号を出力し、これによ
りステップモータ7が作動されて、ドラム6は、まず前
記した第1開口8が領域Aからの入射光路上に位置する
まで回転される。次いでステップS2において上記した補
正演算部32に領域Aに対応する補正定数を出力した後、
ステップS3において、一領域当たりの検出操作時間t1
(例えば3秒)の時間設定がなされているタイマtm1の
計時を開始し、このタイマtm1での計時が設定時間t1に
達するまで(ステップS5)、ステップS4で上記温度変換
部33から入力される温度信号の読込を所定のサンプリン
グ時間毎に繰返す。
次いでステップS6は、上記検出操作時間t1の間に読込ま
れた温度の中から最高温度Tmaxと最低温度Tminとの温度
差を基準値ΔTと比較するステップである。検出領域A
に人が存在せず、領域Aにおける床面や壁面、家具等の
静止物からの放射赤外線のみが上記検出操作時間t1の間
にセンサ3に入射している場合には、数秒の検出操作時
間の間では入射赤外線量に殆ど変化を生じない。一方、
動体である人が領域Aにいる場合には、この人の動きに
伴って人体から放射される赤外線量と、床面等からの放
射赤外線量との間で上記センサ3への入射赤外線量の変
動を生じる。このことから、静止体のみの場合と人がい
る場合とを識別し得る基準値ΔTと上記温度差(Tmax−
Tmin)とを比較することによって、人の有無を判別する
ことが可能であり、また、人の存在が判別された領域に
おける高低温度によって、通常、空調室内は人体温度よ
りも低い温調状態となされることから、上記最高温度Tm
axが人体の表面温度として、また最低温度Tminが床面等
の背景温度としてそれぞれ求められることとなる。
そこで上記ステップS6において、温度差(Tmax−Tmin)
がΔTを超えている場合には、ステップS7において記憶
部42における領域Aに対応する人検出メモリに人の存在
ありの確定信号を格納すると共に、ステップS8において
上記最高温度Tmaxを人体表面温度として、またステップ
S9において最低温度Tminをその領域の床面等の温度を示
す領域温度として、それぞれ記憶部42の領域Aに対応す
る温度メモリに格納する。一方、上記温度差(Tmax−Tm
in)がΔT以下である場合には、ステップS10において
上記人検出メモリに人不在信号を格納した後、ステップ
S9に移行することによって領域温度として最低温度Tmin
のみを上記温度メモリに格納して、領域Aに対する検出
操作を終了する。したがってこの実施例の場合には上記
ステップS6、S7、S10によって人検出手段43を、またス
テップS8、S9によって温度検出手段44を構成している。
次のステップS11は、領域Fに対する検出操作を終了し
たか否かを判別するステップであり、領域Fに対する検
出操作を終了するまではステップS1に戻る処理が行われ
る。したがってステップS1において検出領域を次の領域
Bとする切換操作、すなわち領域Bからの赤外線がセン
サ3に入射するようにドラム6の回転が行われ、以降ス
テップS11までの処理が繰返されることによって、上記
と同様に、領域Bにおける人の有無と温度の検出が行わ
れる。続いて領域C、D、E、Fの順で順次同様の操作
が繰返され、領域Fに対する検出操作を完了した段階
で、ステップS11からステップS12に移行して、空気調和
機全体の運転を制御する空調運転制御装置(運転制御手
段)45に、検出操作完了信号と、上記記憶部42に格納さ
れた各領域毎の温度と人の判別結果を送信する。その
後、再びステップS1に戻る処理を行い、したがって以
降、領域AからFに至る検出操作が繰返され、領域Fま
での操作が完了する毎に、約20秒の時間間隔で検出操作
完了信号と、そのときの検出結果とが上記空調運転制御
装置45に順次送信される。
第8図(a)(b)には上記制御結果の一例を示してい
る。同図(a)において、領域C、E、Fでの各検出温
度は検出操作時間t1の間、大きな変化を生じておらず、
この結果、同図(b)に示しているように、これらの各
領域C、E、Fは人の不在領域として確定され、それぞ
れの検出温度が各領域温度として求められる。一方、同
図(a)中の領域Dにおいては、検出操作時間t1の間に
検出温度の大きな変化を生じたことから、同図(b)に
示すように、この領域Dに人ありの確定がなされると共
に、変化前後の検出温度から人体表面温度と領域温度と
が求められている。
一方、上記空調運転制御装置45には、第6図に示すよう
に、希望室温を設定するための温度設定スイッチ46と、
室内機20への吸込空気温度を室温として検出する室温セ
ンサ47とが接続されており、上記空調運転制御装置45に
より、室外機(図示せず)に内装されている圧縮機の運
転を制御して、上記室温センサ47での検出室温を設定温
度に近づけ、そしてこの設定温度に略維持する空調運転
が行われる。そしてこの際に、上記設定温度を、赤外線
検出装置Mから送信される人体表面温度の変化に基づい
て自動的に変更する設定温度変更部(設定温度変更手
段)48を上記空調運転制御装置45内に設けており、次に
この設定温度変更部48でなされる制御について、第9図
の制御フローチャートを参照して説明する。
まず第9図のステップS21においては、上記赤外線検出
装置Mで室内の領域A〜Fの検出操作が完了した後、前
記した検出操作完了信号と共に送信されてくるデータの
中から、人が検出された領域での人体表面温度の読込み
を行って、この温度を初期温度T1として記憶する。次い
でステップS22においてカウンタNに0を設定した後、
次のステップS23においては、上記赤外線検出装置Mで
次の回の検出操作が完了し、新たに検出操作完了信号が
送信されてきたときの人体表面温度Tの読込みを行う。
そしてステップS24においてこのTから初期温度T1を引
いた温度差を第1基準温度差Taと比較する。上記温度差
がTa以上の場合には、ステップS25において上記カウン
タNに1を加算し、このNを次のステップS26で第1基
準回数n1と比較して、n1に達するまでは上記ステップS2
3に戻る処理を行う。一方、ステップS24において温度差
(T−T1)がTaよりも小さい場合には、このステップか
らステップS22に戻る処理を行う。この結果、上記初期
温度T1の読込みの後で、赤外線検出装置Mから室内の領
域A〜Fの検出操作が完了する毎に送信されてくる人体
表面温度が(T1+Ta)以上である状態が連続してn1回継
続した場合に、ステップS26からステップS27に移行する
処理が行われ、このステップS27において、設定温度Ta
が、前記温度設定スイッチ46で利用者によって設定され
ている希望室温Tsetよりも低い温度(Tset−α)に変更
される。
次のステップS28においては、再度カウンタNに0が設
定され、次いでステップS29において以降の検出操作の
完了毎に人体表面温度Tが読込まれ、この人体表面温度
Tから上記初期温度T1を引いた温度差と第2基準温度差
Tbとの比較がステップS30で行われ、ステップS31におい
て、上記Tbよりも小さい状態の連続回数が上記カウンタ
Nでカウントされる。そして、このカウンタ値が第2基
準回数n2に達したとき(ステップS32)に、ステップS33
において、上記設定温度Tsを希望室温Tsetに戻した後、
上記ステップS21に戻る処理が行われる。
上記制御の結果、室内にいる人の動きが大きくなり、こ
のため人体表面温度が初期温度よりもta℃を超える体温
上昇を生じ、その状態の継続が検出された場合に、それ
までの室温は自動的に低下されることとなり、利用者に
自ら希望室温の変更操作を行わせることなく、快適感を
継続して与え得る空調状態とすることができる。またこ
のような設定温度の自動変更がなされた後、人の動きが
小さくなって、人体表面温度が初期温度に近づいた状態
が検出された場合にも、設定温度を自動的に元に戻す変
更が行われるので、同様に快適感の損なわれることのな
い空調状態を維持し得るものとなっている。
なお上記空調運転制御装置45は、赤外線検出装置Mから
の人の検出位置及び各領域毎の温度データに基づいて、
第6図に示すように、水平、垂直フラップ作動用のステ
ップモータ49、50へ作動信号を出力して、、前記水平、
垂直フラップ23、24の吹出角の制御、すなわち室内への
吹出風の風向制御を行う機能も有しており、例えば暖房
運転開始時を例に挙げて説明すると、起動後、吹出風の
温度が例えば40℃に達するまでは、人の頭上へと水平に
吹く吹出方向の設定を行って、低温の吹出風が人に当た
らないようにしてコールドドラフトを防止する。次いで
吹出温度が40℃を超えた段階で、水平フラップ23は真下
方向にして床面を暖め、垂直フラップ24は、赤外線検出
装置Mから送信されてくる人の検出領域に隣接する周辺
領域の方向に設定して吹出風が人を包み込むような吹出
し状態とする。そしてこの状態で検出室温が例えば15℃
を超えたときに、吹出方向を人検出領域とする設定を行
い、人に温風を直接当てて人の周囲を急速に暖める風向
制御を行う。その後、検出室温が略設定室温Tsに達する
と、人検出領域の周辺領域に向かう吹出方向の設定を行
い、気流が直接人体に当たることによる不快感を防止し
ながら略設定室温での風向制御を行う。このように、上
記では起動時のコールドドラフトを防止しながら、より
速暖性の向上した制御が行われると共に、室内における
人の検出位置に応じた制御を行う構成であるので、人の
動きにもより的確に追随した風向制御が行われる。
また上記では、赤外線センサ3からの出力により人の検
出と温度の検出との双方が行われ、それぞれ独立したセ
ンサを設ける場合に比べて構成が簡素になり、さらにド
ラム6を設けて検出領域の切換えを行う構成とすること
により、高価な赤外線センサ3を一個設ける構成で全領
域に渡る人の検出と温度の検出とが可能であり、製作費
をより安価にし得るものともなっている。
以上、この発明の具体的な実施例についての説明を行っ
たが、上記実施例はこの発明を限定するものではなくこ
の発明の範囲内で種々の変更が可能であり、例えば上記
実施例においては、熱電形の赤外線センサ3を用いた例
を挙げたが、チョッパ付きの焦電形赤外線センサで構成
することや、室内の複数の区画領域に対応させて、複数
の赤外線センサを設ける構成とすることも可能である。
また上記では室内を6区画した例を挙げて説明したが任
意の区画数としてこの発明を適用して構成することが可
能である。また人体表面温度の変化に基づいて、例えば
上昇変化が検出された場合に人の検出領域から離れた領
域へと吹出方向を変更する風向制御を行う構成や、或い
は吹出風量を低下させる風量制御を行う構成とすること
がこの発明の第1請求項記載の空気調和機において可能
である。
(発明の効果) 上記のようにこの発明の第1請求項記載の空気調和機に
おいては、室内における人の動きに伴う体温変化が直接
的に検出されるので、この検出結果に基づいて運転を制
御することで、簡素な構成によって空調快適性の向上を
図ることが可能となり、例えば第2請求項記載の空気調
和機のように、人体表面温度の上昇変化量が大きくなっ
たことが検出された場合に、設定温度を低く変更するこ
とによって、人が実際に感ずる空調感がより快適な状態
に維持され、この結果、空調快適性が従来よりも向上す
る。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の機能ブロック図、第2図はこの発明
の一実施例における空気調和機の室内機が据付けられる
室内の模式図、第3図は上記室内機に内装されている赤
外線検出装置の内部構成を示す平面図、第4図は第3図
のIV−IV線矢視図、第5図は上記赤外線検出装置におけ
るドラムの斜視図、第6図は上記空気調和機の制御ブロ
ック図、第7図は上記赤外線検出装置におけるシーケン
ス処理部でなされる制御のフローチャート、第8図
(a)は上記赤外線検出装置による室内の各領域毎の検
出温度の変化の一例を示すグラフ、第8図(b)は第8
図(a)の各検出温度に基づく上記赤外線検出装置での
確定結果の一例を示す説明図、第9図は上記空気調和機
の設定温度変更部で行う制御フローチャートである。 3……赤外線センサ、20……室内機(空気調和機本
体)、42……記憶部(記憶手段)、43……人検出手段、
44……温度検出手段、45……空調運転制御装置(運転制
御手段)、48……設定温度変更部(設定温度変更手
段)。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】室内から放射される赤外線が入射する赤外
    線センサ(3)と、上記赤外線センサ(3)の出力から
    赤外線放射物の温度を求める温度検出手段(44)と、上
    記赤外線センサ(3)の出力の所定時間内における変化
    量を基準値と比較して人の存在を判別する人検出手段
    (43)と、人の存在が判別されたときの上記温度検出手
    段(44)で求められる最高温度を人体表面温度とし、ま
    たそのときに決められる最低温度を床面等の背景温度と
    してそれぞれ記憶する記憶手段(42)と、上記人体表面
    温度の変化と上記背景温度とに基づいて空気調和機本体
    (20)の運転を制御する運転制御手段(45)とを設けて
    いることを特徴とする空気調和機。
  2. 【請求項2】室内温度を設定温度に近づけるべく上記空
    気調和機本体(20)の運転を制御する上記運転制御手段
    (45)が、上記人体表面温度の上昇変化量が基準量を超
    えた時に設定温度を低い温度に変更する設定温度変更手
    段(48)を有していることを特徴とする第1請求項記載
    の空気調和機。
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