JP3804126B2 - 機械式過給機付きエンジンの制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、機械式過給機付きエンジンにおいてシリンダに生起される吸気スワールまたは吸気タンブルの強さを吸入空気量に応じて調節する制御に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
希薄混合気でも安定した燃焼を得る方法として、シリンダに吸気スワールまたは吸気タンブルを生起して点火栓近傍に燃料を集める混合気の成層化が有効である。
【0003】
例えば特開平6−200764号公報に開示されたエンジンの吸気装置は、部分負荷運転時の吸気行程の後半に、過給機を迂回する吸気バイパス通路から吸気を供給するとともに、スロットルバルブを迂回するインダクションエア通路から吸気ポートに加圧空気を供給し、加圧空気によってシリンダに吸気スワールを生起するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、スワールを生起するべくインダクションエア通路から吸気が導かれる構成のため吸気抵抗が大きく、機関負荷または回転数が高まる領域では、シリンダに吸入される空気量が不足するようになる。このため、吸気スワールを生起しての希薄燃焼領域の拡大には、自ずと制限を受ける。
【0005】
本発明は上記の問題点を鑑みてなされたものであり、機械式過給機付きエンジンの制御装置において、シリンダの吸気流動が強化される運転領域を拡大することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の機械式過給機付きエンジンの制御装置は、エンジンに吸入される吸気を過給する過給機と、過給機の駆動を制御する過給機駆動制御手段と、シリンダに吸気の旋回流を生起させるスワールコントロールバルブと、吸気弁のバルブリフト量もしくは作動角を調節してシリンダに生起される吸気流動の強さを変えるバルブリフト調節手段と、過給機を迂回してエンジンに吸気を導くバイパス通路と、バイパス通路を開閉するバイパス流量調節弁と、過給機またはバイパス通路に導かれる吸気を絞るスロットルバルブと、第一領域でスワールコントロールバルブを閉じて、吸気弁のバルブリフト量もしくは作動角を小さくしてシリンダに生起される吸気流動を強めるとともに過給機の駆動を停止し、バイパス流量調節弁を全開にしてスロットルバルブの開度を変えて吸入空気量を調節する第一制御手段と、第一領域よりエンジン回転数またはエンジン負荷が高まる第二領域でスワールコントロールバルブを閉じて、吸気弁のバルブリフト量もしくは作動角を小さくしてシリンダに生起される吸気流動を強めるとともに過給機を駆動し、スロットルバルブを全開にしてバイパス流量調節弁の開度を変えて吸入空気量を調節する第二制御手段と、前記第二領域よりエンジン回転数またはエンジン負荷が高まる第三領域で吸気弁のバルブリフト量もしくは作動角を大きくして過給機を駆動するとともに、スロットルバルブを全開にし、バイパス流量調整弁を全閉にして、スワールコントロールバルブの開度を変えて吸入空気量を調節する第三制御手段とを備える。
【0007】
請求項2に記載の機械式過給機付きエンジンの制御装置は、請求項1に記載の発明において、エンジンに吸入される空気量が増大するのに伴って第一制御手段から第二制御手段に切換える構成とする。
【0010】
請求項3に記載の機械式過給機付きエンジンの制御装置は、請求項1又は2に記載の発明において、前記バルブリフト調節手段は、共通の気筒に設けられた第一吸気弁と第二吸気弁のバルブリフト特性を相違させてシリンダに生起される吸気旋回流を強める構成とする。
【0011】
請求項4に記載の機械式過給機付きエンジンの制御装置は、請求項1から3のいずれか一つに記載の発明において、第一領域と第二領域でシリンダに供給される混合気の空燃比を理論空燃比より希薄側に調節する構成とする。
【0012】
【発明の作用および効果】
請求項1に記載の機械式過給機付きエンジンの制御装置によれば、第一領域ではスワールコントロールバルブを閉じて吸気弁のバルブリフト量もしくは作動角を小さくして強い吸気流動を生起する。また、過給機の駆動を停止しているので、バイパス流量調節弁を全開とし、スロットルバルブの開度を変えて吸入空気量を調節する。しかし、この第一領域では、吸気弁のバルブリフト量もしくは作動角を小さくし、過給機の駆動を停止しているため、スロットルバルブを全開してもエンジン回転数または負荷の上昇に伴って吸入空気量が不足する領域が生じる。
【0013】
第二領域ではスワールコントロールバルブを閉じて、過給機を駆動することによりバルブリフト量もしくは作動角を小さくしても吸入空気量を確保し、強い吸気流動を生起する運転領域を拡大できる。また、バイパス流量調節弁の開度を変えて吸入空気量を調節することにより、スロットルバルブを全開にすることが可能となり、吸気抵抗を減らして、燃費の低減がはかれる。そして、第三領域ではスワールコントロールバルブの開度を変えて調節することにより、スロットルバルブを全開にし、過給機を駆動してバイパス流量調節弁を全閉にして過給圧を高めることができ、バルブリフト量もしくは作動角を大きくすることでシリンダに吸入される空気量を増やして、出力の向上がはかれる。
【0014】
請求項2に記載の機械式過給機付きエンジンの制御装置によれば、吸入空気量の増大に伴って過給機を駆動することにより、強い吸気流動を生起する運転領域を拡大できる。
【0018】
請求項3に記載の機械式過給機付きエンジンの制御装置によれば、バルブリフト調節手段は第一吸気弁と第二吸気弁のバルブリフト特性を相違させることにより、シリンダに吸気スワールを生起して、燃焼性を高められる。
【0019】
請求項4に記載の機械式過給機付きエンジンの制御装置によれば、第一領域と第二領域では吸気弁のバルブリフト量もしくは作動角を小さくしてシリンダに強い吸気流動を生起することにより、シリンダに供給される混合気の空燃比を理論空燃比より希薄側にしても安定した燃焼性が確保され、燃費の低減がはかれる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
【0021】
図1に示すように、吸気通路2は一つのシリンダ1に開口する第一吸気ポート11と第二吸気ポート12が分岐形成される。第一、第二吸気ポート11,12を機関回転に同期して開閉する各吸気弁が配設され、シリンダ1の中央部に臨んで点火栓が配設される。
【0022】
吸気通路2の途中には燃料を噴射する図示しないインジェクタが設けられる。インジェクタからの燃料噴射量を制御するコントロールユニットは、図示しない各センサによって検出された吸入空気量Qaとエンジン回転数Nとに基づいて基本噴射量Tpを
Tp=K・Qa/N ‥‥(1)
ただし、K;定数
なる式から演算した後、所定のストイキ域で空燃比が理論空燃比を中心とした狭い範囲に収まるように最終的な燃料噴射量Tiを次式で算出して燃料噴射量をフィードバック制御する。
【0023】
Ti=Tp×α×COEF+Ts …(2)
ただし、αは空燃比フィードバック補正係数、COEFは冷却水温度等をパラメータとした各種補正係数の和、Tsは無効噴射パルス幅である。
【0024】
この演算された燃料噴射量Tiに対応するパルス信号をインジェクタに出力し、燃料噴射制御を行う。
【0025】
吸気通路2の途中には、吸気を絞るスロットルバルブ9が介装され、スロットルバルブ9の下流側に吸気を過給する過給機4が介装される。吸気通路2には図示しないエアクリーナから取り込まれた吸気が、スロットルバルブ9を通過した後、過給機4へと導かれ、過給機4からコレクタ3を介して各気筒に分配される。
【0026】
過給機4に図示しないクランクシャフトの回転が電磁クラッチ19を介して伝えられる。電磁クラッチ19はクランクシャフトから過給機4に伝えられる回転力を断続する過給機駆動制御手段を構成する。
【0027】
吸気通路2には過給機4を迂回して吸気を導くバイパス通路5が設けられる。バイパス通路5の途中にはバイパス流量調節弁7が介装される。バイパス流量調節弁7は図示しないステップモータを介して開閉駆動される。
【0028】
スロットルバルブ9は図示しないステップモータを介して開閉駆動される。コントロールユニット14はアクセルペダルの踏み込み量を検出するアクセル開度信号をはじめ機関運転状態を検出する信号を入力し、検出された運転状態に応じてスロットルバルブ9の開度を調節する。
【0029】
各吸気弁のバルブリフト量および作動角(開弁期間)を調節するバルブリフト調節手段として、図2に示すように、各吸気弁20を油圧により開閉するバルブリフト調節装置17が設けられる。
【0030】
他の実施形態として、バルブリフト調節手段は、プロフィールの異なるカムを複数備え、吸気弁20の開閉作動に携わるカムを切換える機構を備えることも考えられる。
【0031】
バルブリフト調節装置17について説明すると、オイルポンプ24から吐出される作動油は、アキュームレータ25から入口側電磁弁26,27を介して2つの油通路28,29に選択的に供給される。一方の油通路28に供給された作動油は、エンジン回転に同期して回転するロータリバルブ30を介して#1気筒と#4気筒の各油圧室22に選択的に供給される。他方の油通路29に供給された作動油は、エンジン回転に同期して回転するロータリバルブ31を介して#2筒と#3気筒の各油圧室22に選択的に供給される。各油圧室22に供給される作動油により、油圧プランジャ23は各バルブスプリング21に抗して吸気弁20を開閉駆動する。各油圧室22の作動油が各出口側電磁弁33,34を介してタンク35に逃がされることにより、各吸気弁20が閉弁作動する。
【0032】
コントロールユニット14からの出力により、各入口側電磁弁26,27の開弁時期が調節されることにより、各吸気弁20の開弁時期が調節される一方、各出口側電磁弁33,34の開弁時期が調節されることにより、各吸気弁20の最大バルブリフト量および作動角が調節される。
【0033】
コントロールユニット14は、図3に示すように、各吸気弁20のバルブリフト量および作動角を低中高の3段階に調節する。
【0034】
コントロールユニット14は、機関回転数を入力するとともに、機関負荷を代表する基本燃料噴射量Tpを入力し、図4のマップに示すように、所定の低中回転数域で吸気弁20のバルブリフト量を負荷の増大に伴って低リフトから中リフトに切換える。そして、所定の高回転数域で吸気弁20のバルブリフト量を負荷の増大に伴って中リフトから高リフトに切換える。すなわち、各吸気弁20のバルブリフト量は、低中速低中負荷域で低リフトに切換えられ、低中速高負荷域と高速低中負荷域で中リフトに切換えられ、高速高負荷域では高リフトに切換えられる。
【0035】
吸気通路2には第一吸気ポート11と第二吸気ポート12の分岐点より上流側にスワールコントロールバルブ10が介装される。
【0036】
バタフライ式のスワールコントロールバルブ10は回転軸16を介して回動する。円盤状をしたスワールコントロールバルブ10には、その閉弁位置で吸気を通す切欠き部15が形成される。切欠き部15は第二吸気ポート12より第一吸気ポート11に大きく対峙するように回転軸16と同方向にオフセットして開口される。これにより、スワールコントロールバルブ10はその閉弁時に第二吸気ポート12を通ってシリンダ1に吸入される吸気流を絞り、第一吸気ポート11からシリンダ1に流入する吸気量の割合を増やし、シリンダ1にシリンダ軸を中心に旋回するスワールを生起するようになっている。
【0037】
なお、スワールコントロールバルブ10に形成される切欠き部15の位置を変えて、スワールコントロールバルブ10の閉弁時に、シリンダ1に縦方向に旋回するタンブルを生起する構成としてもよい。
【0038】
スワールコントロールバルブ5の回転軸16にアクチューエータ13が連結される。アクチュエータ13の作動を制御するコントロールユニット14は図2に示すマップに基づいて機関負荷と機関回転数によって定められた希薄燃焼領域ではスワールコントロールバルブ10を閉弁し、希薄燃焼領域以外ではスワールコントロールバルブ10を開弁する。
【0039】
コントロールユニット14は、前述したように負荷と回転数に応じて各吸気弁20のバルブリフト量および作動角を切換えて吸気スワールの強さを制御するとともに、図5に示すマップに基づいて、電磁クラッチ19を断続するとともにバイパス流量調節弁7とスロットルバルブ9を開閉して吸入空気量を制御する。
【0040】
図5に示すように、冷却水温が所定値以上に上昇した暖機後において負荷または回転数がそれぞれ所定値以下となる第一領域では、各吸気弁20のバルブリフト量および作動角を比較的小さくし、スワールコントロールバルブ10を全閉位置に保持して吸気スワールを生起する一方、電磁クラッチ19をOFFにして過給機4の駆動を停止する。このとき、図6に示すように、バイパス流量調節弁7を全開にし、スロットルバルブ9の開度を負荷に比例して大きくする制御が行われ、吸入空気量をスロットルバルブ9の開度によって調節する。
【0041】
負荷または回転数がそれぞれ所定の中間値となる第二領域では、各吸気弁20のバルブリフト量および作動角を比較的小さくし、スワールコントロールバルブ10を全閉位置に保持して吸気スワールを生起する一方、電磁クラッチ19をONにして過給機4を駆動する。このとき、スロットルバルブ9を全開にし、バイパス流量調節弁7の開度を負荷に比例して小さくする制御が行われ、吸入空気量をバイパス流量調節弁7の開度によって調節する。
【0042】
負荷または回転数がそれぞれ所定値以上となる第三領域では、各吸気弁20のバルブリフト量および作動角を比較的大きくし、電磁クラッチ19をONにして過給機4を駆動し、スロットルバルブ9を全開にするとともに、バイパス流量調節弁7を全閉にし、スワールコントロールバルブ10の開度を負荷に比例して大きくする制御が行われ、吸入空気量をスワールコントロールバルブ10によって制御する。
【0043】
以上のように構成され、次に作用について説明する。
【0044】
各吸気弁20のバルブリフト量および作動角か比較的小さく調節されることにより、シリンダ1に流入する吸気速度を高めるとともに、スワールコントロールバルブ10が全閉位置に保持されることにより、吸気の大部分が切欠き部15から第一吸気ポート11を通ってシリンダ1に吸入され、シリンダ1において吸気がシリンダ軸を中心に旋回するスワールが生起される。このスワールによって燃料の多くを点火栓の近傍に集める混合気の成層化がはかれ、シリンダ1の混合気を希薄化しても、安定した燃焼性が確保される。
【0045】
負荷が所定値a以下の第一領域では、各吸気弁20のバルブリフト量および作動角を第三領域に比べて小さくするとともに、スワールコントロールバルブ10を全閉位置に保持して強い吸気スワールを生起し、希薄燃焼が行われる。このとき、電磁クラッチ19をOFFにして過給機4の駆動を停止するとともに、バイパス流量調節弁7を全開にし、吸入空気量をスロットルバルブ9の開度によって調節する。
【0046】
負荷が所定値aに到達すると、スロットルバルブ9が全開し、それ以上負荷が高くなっても吸入空気量を増やすことができない。
【0047】
負荷が所定値aより高く所定値bより低い第二領域では、引き続いて各吸気弁20のバルブリフト量および作動角を第三領域に比べて小さくし、スワールコントロールバルブ10を全閉位置に保持して強い吸気スワールを生起し、希薄燃焼が行われる。このとき、電磁クラッチ19をONにして過給機4を駆動するとともに、スロットルバルブ9を全開にし、吸入空気量をバイパス流量調節弁7の開度によって調節する。
【0048】
すなわち、負荷が所定値aを越えると、過給機を持たない機関の場合吸入空気量を確保するため各吸気弁20のバルブリフト量および作動角を大きくするとともに、スワールコントロールバルブを開弁しなければならないが、本発明では過給機4を駆動することにより、各吸気弁20のバルブリフト量および作動角を第三領域に比べて小さくし、スワールコントロールバルブ10を全閉位置に保持して強い吸気スワールを生起することが可能となり、シリンダ1の混合気を理論空燃比より希薄化する希薄燃焼領域を第一領域から第二領域まで拡大することができる。
【0049】
負荷が所定値bに到達すると、バイパス流量調節弁7が全閉し、それ以上負荷が高くなっても吸入空気量を増やすことができない。
【0050】
負荷が所定値bより高くなる第三領域では、各吸気弁20のバルブリフト量および作動角を第一領域または第二領域に比べて大きくし、負荷が上昇するのに伴ってスワールコントロールバルブ10を開いて吸入空気量を調節する。各吸気弁20のバルブリフト量および作動角が大きくなり、スワールコントロールバルブ10が開かれるのに伴って、シリンダ1に生起される吸気スワールは弱められるが、シリンダ1に供給される混合気を理論空燃比またはリッチ側に調節することにより、安定した燃焼性が確保される。
【0051】
次に、他の実施形態として、コントロールユニット14は、図7のマップに示すように、所定の低中回転数域で吸気弁20のバルブリフト量を中リフトに保持する。そして、所定の高回転数域で吸気弁20のバルブリフト量を負荷の増大に伴って中リフトから高リフトに切換える。すなわち、各吸気弁20のバルブリフト量は、低中速域と高速低中負荷域で中リフトに切換えられ、高速高負荷域では高リフトに切換えられる。
【0052】
この場合も、高速域において負荷が所定値a以下の第一領域では、各吸気弁20のバルブリフト量および作動角を第三領域に比べて小さくし、シリンダ1に流入する吸気流速を高めて強い吸気スワールを生起し、希薄燃焼が行われる。このとき、電磁クラッチ19をOFFにして過給機4の駆動を停止するとともに、バイパス流量調節弁7を全開にし、吸入空気量をスロットルバルブ9の開度によって調節する。
【0053】
高速域において負荷が所定値aより高く所定値bより低い第二領域では、引き続いて各吸気弁20のバルブリフト量および作動角を第三領域に比べて小さくし、シリンダ1に流入する吸気流速を高めて強い吸気スワールを生起し、希薄燃焼が行われる。このとき、電磁クラッチ19をONにして過給機4を駆動するとともに、スロットルバルブ9を全開にし、吸入空気量をバイパス流量調節弁7の開度によって調節する。
【0054】
こうして、吸入空気量が不足する負荷領域で過給機4を駆動することにより、シリンダ1の混合気を理論空燃比より希薄化する希薄燃焼領域を第一領域から第二領域まで拡大することができる。
【0055】
次に、他の実施形態として、コントロールユニット14は、図8のマップに示すように、低中負荷域で各吸気弁20のバルブリフト量および作動角を相違させ、スワールコントロールバルブを用いずにシリンダ1に吸気スワールを生起するようになっている。
【0056】
各吸気弁20のバルブリフト量は、低中速低中負荷域で第一吸気ポート11の吸気弁20が中リフトに第二吸気ポート12の吸気弁20が高リフトにそれぞれ切換えられ、負荷の増大に伴って両吸気弁20が共に中リフトに切換えられる。そして、高速低中負荷域で第一吸気ポート11の吸気弁20が中リフトに第二吸気ポート12の吸気弁20が高リフトにそれぞれ切換えられ、負荷の増大に伴って両吸気弁20が共に高リフトに切換えられる。
【0057】
この場合も、高速域において負荷が所定値a以下の第一領域では、各吸気弁20のバルブリフト量および作動角を第三領域に比べて小さくし、シリンダ1に流入する吸気流速を高めて強い吸気スワールを生起し、希薄燃焼が行われる。このとき、電磁クラッチ19をOFFにして過給機4の駆動を停止するとともに、バイパス流量調節弁7を全開にし、吸入空気量をスロットルバルブ9の開度によって調節する。
【0058】
高速域において負荷が所定値aより高く所定値bより低い第二領域では、引き続いて各吸気弁20のバルブリフト量および作動角を第三領域に比べて小さくし、シリンダ1に流入する吸気流速を高めて強い吸気スワールを生起し、希薄燃焼が行われる。このとき、電磁クラッチ19をONにして過給機4を駆動するとともに、スロットルバルブ9を全開にし、吸入空気量をバイパス流量調節弁7の開度によって調節する。
【0059】
こうして、吸入空気量が不足する負荷領域で過給機4を駆動することにより、シリンダ1の混合気を理論空燃比より希薄化する希薄燃焼領域を第一領域から第二領域まで拡大することができる。
【0060】
次に、他の実施形態として、コントロールユニット14は、図9のマップに示すように、高速低中負荷域で各吸気弁20のバルブリフト量および作動角を相違させ、スワールコントロールバルブを用いずにシリンダ1に吸気スワールを生起するようになっている。
【0061】
各吸気弁20のバルブリフト量は、低中速域で両吸気弁20が共に中リフトに切換えられる。そして、高速低中負荷域で第一吸気ポート11の吸気弁20が中リフトに第二吸気ポート12の吸気弁20が高リフトにそれぞれ切換えられ、負荷の増大に伴って両吸気弁20が共に高リフトに切換えられる。
【0062】
この場合も、高速域において負荷が所定値a以下の第一領域では、各吸気弁20のバルブリフト量および作動角を第三領域に比べて小さくし、シリンダ1に流入する吸気流速を高めて強い吸気スワールを生起し、希薄燃焼が行われる。このとき、電磁クラッチ19をOFFにして過給機4の駆動を停止するとともに、バイパス流量調節弁7を全開にし、吸入空気量をスロットルバルブ9の開度によって調節する。
【0063】
高速域において負荷が所定値aより高く所定値bより低い第二領域では、引き続いて各吸気弁20のバルブリフト量および作動角を第三領域に比べて小さくし、シリンダ1に流入する吸気流速を高めて強い吸気スワールを生起し、希薄燃焼が行われる。このとき、電磁クラッチ19をONにして過給機4を駆動するとともに、スロットルバルブ9を全開にし、吸入空気量をバイパス流量調節弁7の開度によって調節する。
【0064】
こうして、吸入空気量が不足する負荷領域で過給機4を駆動することにより、シリンダ1の混合気を理論空燃比より希薄化する希薄燃焼領域を第一領域から第二領域まで拡大することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示すシステム図。
【図2】同じくバルブリフト調節装置の断面図。
【図3】同じくクランク角に応じたバルブリフト量の特性図。
【図4】同じくバルブリフト量と過給機の制御特性図。
【図5】同じく制御領域を設定した図。
【図6】同じく制御特性図。
【図7】他の実施形態を示すバルブリフト量と過給機の制御特性図。
【図8】さらに他の実施形態を示すバルブリフト量と過給機の制御特性図。
【図9】さらに他の実施形態を示すバルブリフト量と過給機の制御特性図。
【符号の説明】
1 エンジン
2 吸気通路
4 過給機
5 バイパス通路
7 バイパス流量調節弁
9 スロットルバルブ
10 スワールコントロールバルブ
11 第一吸気ポート
12 第二吸気ポート
14 コントロールユニット
17 バルブリフト調節装置
19 電磁クラッチ
Claims (4)
- エンジンに吸入される吸気を過給する過給機と、
過給機の駆動を制御する過給機駆動制御手段と、
シリンダに吸気の旋回流を生起させるスワールコントロールバルブと、
吸気弁のバルブリフト量もしくは作動角を調節してシリンダに生起される吸気流動の強さを変えるバルブリフト調節手段と、
過給機を迂回してエンジンに吸気を導くバイパス通路と、
バイパス通路を開閉するバイパス流量調節弁と、
過給機またはバイパス通路に導かれる吸気を絞るスロットルバルブと、
第一領域でスワールコントロールバルブを閉じて、吸気弁のバルブリフト量もしくは作動角を小さくしてシリンダに生起される吸気流動を強めるとともに過給機の駆動を停止し、バイパス流量調節弁を全開にしてスロットルバルブの開度を変えて吸入空気量を調節する第一制御手段と、
第一領域よりエンジン回転数またはエンジン負荷が高まる第二領域でスワールコントロールバルブを閉じて、吸気弁のバルブリフト量もしくは作動角を小さくしてシリンダに生起される吸気流動を強めるとともに過給機を駆動し、スロットルバルブを全開にしてバイパス流量調節弁の開度を変えて吸入空気量を調節する第二制御手段と、
前記第二領域よりエンジン回転数またはエンジン負荷が高まる第三領域で吸気弁のバルブリフト量もしくは作動角を大きくして過給機を駆動するとともに、スロットルバルブを全開にし、バイパス流量調整弁を全閉にして、スワールコントロールバルブの開度を変えて吸入空気量を調節する第三制御手段と、
を備えたことを特徴とする機械式過給機付きエンジンの制御装置。 - エンジンに吸入される空気量が増大するのに伴って第一制御手段から第二制御手段に切換える構成としたことを特徴とする請求項1に記載の機械式過給機付きエンジンの制御装置。
- 前記バルブリフト調節手段は、共通の気筒に設けられた第一吸気弁と第二吸気弁のバルブリフト特性を相違させてシリンダに生起される吸気流動を強める構成としたことを特徴とする請求項1又は2に記載の機械式過給機付きエンジンの制御装置。
- 第一領域と第二領域でシリンダに供給される混合気の空燃比を理論空燃比より希薄側に調節する構成としたことを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の機械式過給機付きエンジンの制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29499196A JP3804126B2 (ja) | 1996-11-07 | 1996-11-07 | 機械式過給機付きエンジンの制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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