JP3803430B2 - エレベーターの設置構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本願発明は、エレベーターの設置構造、更に詳しくは、住宅内に設置するエレベーターの設置構造に関する。
【0002】
【先行技術】
近年、いわゆるホームエレベーターが設けられ、居住者が他の階へ階段を使わずに移動できるように構成されている住宅がある。このホームエレベーターを従来の住宅に設置する場合には、ホームエレベーターを廊下等に設置せず、それによって居室の外へ出ることなく、ホームエレベーターの昇降体へ乗り降りができるように居室の内部にホームエレベーターを設置する場合がある。
【0003】
そのため、居室の美観を損なうことなくホームエレベーターを設置する必要がある。
そこで、本件特許出願人は、以上のような課題を解決する技術を、日本特許情報機構(登録商標)(JAPIO(登録商標))の先行技術調査(パトリス(登録商標))の利用により、以下の検索式で昭和55年以後の特許出願及び実用新案登録出願を調査した。
【0004】
検索式:B66B9/00F
その結果、特許出願138件、実用新案登録出願73件を抽出した。これらの出願を精査した結果、類似する技術として特開平2−215677号を発見した。
この特開平2−215677号にかかる発明は、ホームエレベータのかご呼び釦をホームエレベーターの出入口を開閉する扉の正面側の所定位置に設けるホームエレベーターである。
【0005】
この特開平2−215677号にかかるホームエレベーターによれば、かご呼び釦の設置に伴って居室を形成する壁部の美観を損なうことを防止することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記した特開平2−215677号にあっては以下の問題があった。
すなわち、かご呼び釦をホームエレベーターの出入口に設置した扉に設けることにより、ホームエレベーター付近の壁部の美観を損なうことがないようにできても、ホームエレベーターのかごが上下動するための昇降路を囲んでホームエレベーター空間を形成する壁が居室の内部の一角を占める。
また、ホームエレベーターの出入口を開閉する扉が、居室の内部にいる者から見える。そのため、ホームエレベーターの存在が居室の中で独立して見え、居室全体の美観を損なうことがありうる。
【0007】
そこで、請求項1記載の発明の解決課題は、住宅内部の美観を損なうことなく、エレベーターを設置することができるエレベーターの設置構造を提供することである。
また、請求項2記載の発明の解決課題は、居室の美観を損なうことなく、居室の内部にエレベーターを設置することができるエレベーターの設置構造を提供することである。
【0008】
また、請求項3記載の発明の解決課題は、居室の美観を損なうことなく、居室の内部に椅子式エレベーターを設置することができる椅子式エレベーターの設置構造を提供することである。
また、請求項4記載の発明の解決課題は、加えて、エレベーターの存在が目立たないエレベーターの設置構造を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記した目的を達成するためのものである。
請求項1記載の発明は、住宅に設けられたエレベーター(40)の設置構造であって、向かい合う壁(20,21)を渡すことによってその住宅内部の空間を、居住空間(11)と非居住空間(12)とに仕切る仕切板部材(30)を備え、その非居住空間(12)は、仕切板部材 (30) の内側で中仕切板部材 (13) によって、エレベーター(40)の昇降体(41)が到着するエレベーター空間(42)と物を収納する収納空間(14)とに分けられ、そのエレベーター空間(42)は、昇降体(41)から居住空間(11)への乗降可能とする出入口(43)を備え、その出入口(43)は仕切板部材(30)に接して形成され、前記仕切板部材(30)は、前記エレベーター用空間(42)を開閉自在にできるエレベーター用開閉部(31)と前記収納空間(14)を開閉自在にできる収納用開閉部(32)とを備え、そのエレベーター用開閉部(31)と収納用開閉部(32)とを、前記仕切板部材(32)に面一に形成していることを特徴とするエレベーターの設置構造である。
【0010】
ここで、「居住空間(11)」とは、住宅内の空間のうち、住人が立ったり、坐ったりするなど生活を営む空間をいう。例えば、居室や廊下などをいう。
また、「非居住空間(12)」とは、住宅内の空間のうち、物を収納するなどに使用する空間をいう。例えば、クローゼットや物置等をいう。
「住宅内部の空間を居住空間(11)と非居住空間(12)とに仕切る」とは、例えば、居室を居住空間と非居室空間に仕切ったり、あるいは、廊下を人が通る通路と、物を収納する収納空間及びエレベーター空間とに仕切ることをいう。
【0011】
また、「エレベーター用開閉部と収納用開閉部とを、前記仕切板部材に面一に形成している」とは、エレベーター用開閉部(31)と収納用開閉部(32)とを閉じた状態においては、居室空間(11)側から前記仕切板部材(30)を見たときに同一平面状に形成されていることをいう。エレベーター用開閉部(31)と収納用開閉部(32)において、デザイン的な統一があればなおよい。
【0012】
エレベーター用開閉部(31)は、昇降体(41)から降りる場合にエレベーター用開閉部(31)が閉じていても居室空間(11)に出ることができるようにするために、また、昇降体(41)に乗る場合にも、昇降体(41)に乗ってからエレベーター用開閉部(31)を閉じることができるように、エレベーター空間(42)側からの開閉が自由にできるように形成する。例えば、エレベーター用開閉部(31)を折りたたみ戸として形成してもよい。この場合には、収納用開閉部(32)も折りたたみ戸、あるいはそれに類似する構造に形成し、収納用開閉部(32)をエレベーター用開閉部(31)のデザインにできれば合わせる。
【0013】
請求項1記載の発明の作用を説明する。
エレベーター(40)を使用しないときには、エレベーター用開閉部(31)を閉じておく。そうすると、非居住空間(12)の一部にエレベーター(40)を形成するため、居住空間(11)側からみて、エレベーター空間(42)の出入口(43)が目立たなくなる。また、エレベーター用開閉部(31)と収納用開閉部(32)とは面一に形成するため、エレベーター用開閉部(31)を閉じた状態にあっては、非居住空間(12)の中にエレベーター空間(42)が備えられていることが、居住空間(11)からみてわかりにくい。その結果、住宅の中において、エレベーター(40)が目立たなくなり、住宅内部の美観を向上させることができる。
【0014】
請求項2記載の発明は、居室(10)に設けられたエレベーター(40)の設置構造であって、居室(10)において向かい合う壁(20,21)を渡すことによってその居室(10)を、居室空間(11)と非居室空間(12)とに仕切る仕切板部材(30)を備え、その非居室空間(12)は、仕切板部材 (30) の内側で中仕切板部材 (13) によって、エレベーター(40)の昇降体(41)が到着するエレベーター空間(42)と物を収納する収納空間(14)とに分けられ、そのエレベーター空間(42)は、昇降体(41)から居室空間(11)への乗降可能とする出入口(43)を備え、その出入口(43)は仕切板部材(30)に接して形成され、前記仕切板部材(30)は、前記エレベーター用空間(42)を開閉自在にできるエレベーター用開閉部(31)と前記収納空間(14)を開閉自在にできる収納用開閉部(32)とを備え、そのエレベーター用開閉部(31)と収納用開閉部(32)とを、前記仕切板部材(30)に面一に形成していることを特徴とするエレベーターの設置構造である。
【0015】
請求項2記載の発明の作用を説明する。
エレベーター(40)を使用しないときには、エレベーター用開閉部(31)を閉じておく。そうすると、非居室空間(12)の一部にエレベーター(40)を形成するため、居室空間(11)側からみて、エレベーター空間(42)の出入口(43)が目立たなくなる。また、エレベーター用開閉部(31)と収納用開閉部(32)とは面一に形成するため、エレベーター用開閉部(31)を閉じた状態にあっては、非居室空間(12)の中にエレベーター空間(42)が備えられていることが、居室空間(11)からみてわかりにくい。その結果、居室(1O)の中において、エレベーター(40)が目立たなくなり、居室(10)の美観を向上させることができる。
【0016】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明を技術的に限定したものであり、椅子式エレベータの設置構造にかかる発明である。すなわち、この請求項3記載の発明は、居室(10)に設けられた椅子式エレベーター(50)の設置構造であって、その椅子式エレベーター(50)は、住宅内の上下方向に連続するエレベーター空間(51)内に垂直に設けられたガイドレール(52)を介して昇降可能に設けられた昇降体(53)と、この昇降体(53)を昇降動させうる駆動装置(54)とを備え、上記昇降体(53)は、上記ガイドレール(52)に昇降可能に固定された床部(55)と、この床部(55)上に設けられた着座部(56)とを備えるとともに箱体に形成した昇降体は備えず、水平方向における姿勢を一定にした状態でガイドレール(52)に沿って直線状に昇降できるように形成され、前記居室(10)は、向かい合う壁(20,21)を渡すことによってその居室(10)を、居室空間(11)と非居室空間(12)とに仕切る仕切板部材(30)を備え、その非居室空間(12)は、仕切板部材 (30) の内側で中仕切板部材 (13) によって、椅子式エレベーター(50)の昇降体(53)が到着するエレベーター空間(51)と物を収納する収納空間(14)とを備え、そのエレベーター空間(51)は、前記床部(55)を仕切板部材(30)に接して形成され、その仕切板部材(30)は、エレベーター用空間(51)を開閉自在にできるエレベーター用開閉部(31)と前記収納空間(11)を開閉自在にできる収納用開閉部(32)とを備え、そのエレベーター用開閉部(31)と収納用開閉部(32)とを、前記仕切板部材(30)に面一に形成していることを特徴とする椅子式エレベーター(50)の設置構造である。
【0017】
椅子式エレベーター(50)の駆動装置(54)は、例えば油圧式シリンダ及びピストンを備えた装置の他、ウインチ装置、エアバック装置などを使用してもよい。さらに、ガードレールに沿って形成したラックと、このラックに歯合すると共に昇降体(53)に形成したピニオンギアと、そのピニオンギアを回転させるモーター部とを備えた装置を使用してもよい。
【0018】
また、昇降体(53)は、その着座部(56)を折りたたみ可能に形成してもよい。エレベーター空間(51)は、昇降体(53)を形成する床部(55)の大きさよりもやや大きな寸法を有して形成するものとする。
請求項3記載の発明の作用を説明する。
椅子式エレベーター(50)を使用しないときには、エレベーター用開閉部(31)を閉じておく。そうすると、非居室空間(12)の一部にエレベーター空間(51)を形成するため、居室空間(11)側からみて、椅子式エレベーター(50)を形成するガードレール(52)や昇降体(53)が居室空間(11)から見て目立たなくなる。この場合、エレベーター用開閉部(31)と収納用開閉部(32)とは面一に形成されるため、エレベーター空間(51)と収納空間(14)とが一体的に見える。従って、居室(1O)の中において、椅子エレベーター(40)が独立した存在として目立たなくなり、居室(10)の美観を向上させることができる。
【0019】
また、昇降体(53)は、駆動装置(54)を作動させることにより、上記ガイドレール(52)に沿って、住宅の上下方向に連続するエレベーター空間(51)内を水平方向における姿勢を一定にした状態でガイドレール(52)に沿って直線状に昇降するものである。その結果、居住者は、前記昇降体(53)の着座部(56)に着座することによって、座ったまま、住宅の他の階へ手軽に移動することができる。
【0020】
従って、従来のようなホームエレベーターとは異なり、あくまでも居住者を座ったまま搬送することを前提としているため、搬送時の居住者の姿勢は所定の状態に拘束される。その結果、従来のような複数の居住者が立った姿勢のまま乗る場合に、居住者を保護する趣旨から必要があった、箱状に形成された一定の容積を有するエレベータ本体が不要となる。
【0021】
従って、エレベーター空間(51)の幅寸法も従来のホームエレベーターの場合よりも、更に、小さくすることができ、非居室空間(12)も小さくすることができ、居住空間(11)の圧迫を小さくすることができる。
請求項4記載の発明は、請求項1、請求項2、または請求項3記載の発明を技術的に限定した発明であって、仕切板部材(30)に備えたエレベーター用開閉部(31)と収納用開閉部(32)とは同一の建具面材を使用して形成されていることを特徴とするエレベーターの設置構造である。
【0022】
請求項4記載の発明の作用を説明する。
エレベーター用開閉部(31)と収納用開閉部(32)とは、仕切板部材(30)に隣接して形成する。このとき、エレベーター用開閉部(31)と収納用開閉部(32)とは、同一の建具面材を使用するため、外観品質が向上する。従って、外観が良好なエレベーターの設置構造を提供することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に示す実施の形態に基づき、本発明にかかるエレベーターの設置構造を詳細に説明する。
ここで使用する図面は、図1ないし図5である。図1は、本発明の第一の実施の形態を示す斜視図であって、エレベーター用開閉部を閉じた状態を示す。図2は、請求項1記載の発明の一実施の形態を示す断面図であって、箱体をしたホームエレベーターの設置構造を示す。図3は、請求項2記載の発明の一実施の形態を示す斜視図であって、椅子式エレベーターの昇降体が居室に到着した場合において、エレベーター用開閉部を開けた状態を示す。図4は、請求項3記載の椅子式エレベーターの一実施の形態を示す断面図である。図5は、本発明の第二の実施の形態を示す断面図であって、エレベーターに中扉を備えた場合のエレベーターの設置構造である。
【0024】
図2に示すエレベーターの設置構造は、居室10に設けられたエレベーター40の設置構造であって、居室10において向かい合う壁20,21を渡すことによってその居室10を居室空間11と非居室空間12とに仕切る仕切板部材30を備え、その非居室空間12にエレベーター40の昇降体41が到着するエレベーター空間42を備えて使用する設置構造である。
【0025】
そのエレベーター空間42は、昇降体41から居室空間11への乗降可能とする出入口43を備え、その出入口43を仕切板部材30に接して形成する。そのため、居室空間11から居室10の外へ出ることなく直接エレベーター40を使用でき、他の階へ移動することができる。また、昇降体41を上下動するための駆動部44を備える。
【0026】
また前記昇降体41は、複数の居住者が同時に乗降しうる箱体に形成し、エレベーター空間42は、昇降体41が昇降可能となるような大きさに形成する。なお、エレベーター空間42の平面方向の幅寸法は、ミサワホーム(株)製の住宅に設置されるエレベーターにあっては、1.82m×1.82mとなっている。
前記非居室空間12は、仕切板部材30の内側で中仕切板部材13によって、服を収納するクローゼット14と、上記のエレベーター空間42とに分けられる。クローゼット14はクローゼットの他に押し入れとして形成してもよい。
【0027】
仕切板部材30は、図1に示すように、エレベーター用空間42を開閉自在にできる折りたたみ戸31と、クローゼット14を開閉自在にできる折りたたみ戸32とを備え、折りたたみ戸31と折りたたみ戸32とは、居室空間11からみて面一に形成し、また、デザインも統一している。このため、折りたたみ戸31および32に一体感が生じ、居室10の美観を向上させることができる。
【0028】
折りたたみ戸31はガラス部33を備え、エレベーターが到着しているか否かを確認できるようにする。また折りたたみ戸31には、エレベーター空間42側に開閉を容易にするための取手を設けたりしてもよい。
本実施の形態に係るエレベーターの設置構造の作用を説明する。
エレベーター40を使用しないときには、折りたたみ戸31を閉じておく。そうすると、非居室空間12の一部にエレベーター空間42を形成するため、居室空間11側からみて、エレベーター空間42の出入口43が目立たなくなる。また、クローゼット14を開閉する折りたたみ戸32と面一に形成し、かつデザインを統一することにより、居室10の中においてエレベーター40が目立たなくなり、居室10の美観を向上させることができる。
【0029】
図3においては、椅子式エレベーターの設置構造を示す。
本実施の形態は、居室10に設けられた椅子式エレベーター50の設置構造であって、前記居室10は、向かい合う壁20,21を渡すことによってその居室10を居室空間11と非居室空間12とに仕切る仕切板部材30を備える。その非居住空間12は、仕切板部材30の内側で中仕切板部材13により、椅子式エレベーター50を形成するエレベーター空間51と、クローゼット14とに仕切られる。
【0030】
そして、そのエレベーター空間51は、前記床部55を仕切板部材30に接して形成し、その大きさは、昇降体53を形成する床部55の大きさよりもやや大きな寸法を有して形成するものとする。今回の実施の形態における椅子式エレベーターでは、約1平方メートルとなっている。
そして前記仕切板部材30は、エレベーター用空間51を開閉自在にできる折りたたみ戸31とクローゼット14を開閉自在にできる折りたたみ戸32とを備え、折りたたみ戸31と折りたたみ戸32とを面一に形成する。折りたたみ戸31には、図1に示すようにガラス部33を設けてエレベーターが到着しているか否かを確認できるようにする。また折りたたみ戸31には、エレベーター空間51側に開閉を容易にするための取手を設けたりしてもよい。
【0031】
椅子式エレベーター50の構造を図3ないし図4に基づいて説明する。
椅子式エレベーター50は、住宅内の上下方向に連続するエレベーター空間51内に垂直に設けられたガイドレール52を介して昇降可能に設けられた昇降体53と、この昇降体53を昇降動させうる駆動装置54とを備えて形成する。その昇降体53は、上記ガイドレール52に昇降可能に固定された床部55と、この床部55上に設けられた着座部56とを備え、水平方向における姿勢を一定にした状態でガイドレール52に沿って直線状に昇降できるように形成する。
【0032】
図4においては、着座部56は床部55に対して固定して形成しているが、着座部56を折りたたみ可能に形成してもよい。その場合には、床部55の上面に荷物を乗せることができ、居住者以外の物品をも他の階へ搬送することが可能となる。
また、椅子式エレベーター50の駆動装置54は、図4においては油圧ポンプ57と油圧式シリンダ58及びピストン59とを備えた装置として形成する。その他、ウインチ装置、エアバック装置などを使用してもよい。さらに、ガードレールに沿って形成したラックと、このラックに歯合すると共に昇降体53に形成したピニオンギアと、そのピニオンギアを回転させるモーター部とを備えた装置を使用してもよい。
【0033】
本実施の形態にかかる発明の作用を説明する。
椅子式エレベーター50を使用しないときには、折りたたみ戸31を閉じておく。そうすると、非居室空間12の一部にエレベーター空間51を形成するため、居室空間11側からみて、椅子式エレベーター50を形成するガードレール52や昇降体53が居室空間11から目立たなくなる。この場合、折りたたみ戸31と折りたたみ戸32とは面一に形成されるため、エレベーター空間51とクローゼット14とが一体的に見える。従って、居室10の中において、椅子エレベーター50が独立した存在として目立たなくなり、居室10の美観を向上させることができる。
【0034】
また、本実施の形態にかかる椅子式エレベーターにあっては、上記昇降体53は、駆動装置54を作動させることにより、上記ガイドレール52に沿って、住宅の上下方向に連続するエレベーター空間51内を水平方向における姿勢を一定にした状態でガイドレール52に沿って直線状に昇降するものである。その結果、居住者は、前記昇降体53の着座部56に着座することによって、座ったまま、住宅の他の階へ手軽に移動することができる。
【0035】
従って、従来のようなホームエレベーターとは異なり、あくまでも居住者を座ったまま搬送することを前提としているため、搬送時の居住者の姿勢は所定の状態に拘束される。その結果、従来のような複数の居住者が立った姿勢のまま乗る場合に、居住者を保護する趣旨から必要があった、箱状に形成された一定の容積を有するエレベータ本体が不要となる。
【0036】
その結果、エレベーター空間51の幅寸法も従来のホームエレベーターの場合よりも、更に、小さくすることができ、非居室空間12を小さくすることができる。その結果、居住空間11の圧迫を小さくすることができる。
次に本発明の第二の実施の形態について図5に基づき説明する。
図5のエレベーター40は、エレベーター40の出入口43を開閉するため中扉45を備える。この中扉45は、壁21寄りに重ねることによって、エレベーターの出入口43を開ける。従って、エレベーター空間42は、この中扉45を収納するための空間をエレベーターの昇降体41の幅に加えて備えている。従って、図2に示したエレベーター空間42よりも広く形成している。その他の構成は、第一の実施の形態と同様である。
【0037】
【発明の効果】
上記した発明により、居室の美観を損なうことなく、居室の内部にエレベーターを設置することができるエレベーターの設置構造を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一の実施の形態を示す斜視図である。
【図2】 請求項1および2記載の発明の一実施の形態を示す断面図である。
【図3】 請求項2および3記載の発明の一実施の形態を示す斜視図である。
【図4】 請求項3記載の椅子式エレベーターの一実施の形態を示す断面図である。
【図5】 本発明の第二の実施の形態を示す断面図である。
【符号の説明】
10…居室、11…居室空間、12…非居室空間、13…中仕切板部材、14…収納空間、20…壁、21…壁、30…仕切板部材、31…折りたたみ戸、32…折りたたみ戸、33…ガラス部、40…エレベーター、41…昇降体、42…エレベーター空間、43…出入口、44…駆動部、45…中扉、50…椅子式エレベーター、51…エレベーター空間、52…ガードレール、53…昇降体、54…駆動装置、55…床部、56…着座部、57…油圧ポンプ、58…油圧シリンダ、59…ピストン部。
Claims (4)
- 住宅に設けられたエレベーター40の設置構造であって、
向かい合う壁20,21を渡すことによってその住宅内部の空間を、居住空間11と非居住空間12とに仕切る仕切板部材30を備え、
その非居住空間12は、仕切板部材30の内側で中仕切板部材13によって、エレベーター40の昇降体41が到着するエレベーター空間42と物を収納する収納空間14とに分けられ、
そのエレベーター空間42は、昇降体41から居住空間11への乗降可能とする出入口43を備え、その出入口43は仕切板部材30に接して形成され、
前記仕切板部材30は、前記エレベーター用空間42を開閉自在にできるエレベーター用開閉部31と前記収納空間14を開閉自在にできる収納用開閉部32とを備え、そのエレベーター用開閉部31と収納用開閉部32とを、前記仕切板部材30に面一に形成していることを特徴とするエレベーターの設置構造。 - 居室10に設けられたエレベーター40の設置構造であって、
居室において向かい合う壁20,21を渡すことによってその居室10を、居室空間11と非居室空間12とに仕切る仕切板部材30を備え、
その非居室空間12は、仕切板部材30の内側で中仕切板部材13によって、エレベーター40の昇降体41が到着するエレベーター空間42と物を収納する収納空間14とに分けられ、
そのエレベーター空間42は、昇降体41から居室空間11への乗降可能とする出入口43を備え、その出入口43は仕切板部材30に接して形成され、
前記仕切板部材30は、前記エレベーター用空間42を開閉自在にできるエレベーター用開閉部31と前記収納空間14を開閉自在にできる収納用開閉部32とを備え、そのエレベーター用開閉部31と収納用開閉部32とを、前記仕切板部材30に面一に形成していることを特徴とするエレベーターの設置構造。 - 居室10に設けられた椅子式エレベーター50の設置構造であって、
その椅子式エレベーター50は、住宅内の上下方向に連続するエレベーター空間51内に垂直に設けられたガイドレール52を介して昇降可能に設けられた昇降体53と、この昇降体53を昇降動させうる駆動装置54とを備え、
上記昇降体53は、上記ガイドレール52に昇降可能に固定された床部55と、この床部55上に設けられた着座部56とを備えるとともに箱体に形成した昇降体を備えず、水平方向における姿勢を一定にした状態でガイドレール52に沿って直線状に昇降できるように形成され、
前記居室10は、向かい合う壁20,21を渡すことによってその居室10を、居室空間11と非居室空間12とに仕切る仕切板部材30を備え、
その非居室空間12は、仕切板部材30の内側で中仕切板部材13によって、椅子式エレベーター50の昇降体53が到着するエレベーター空間51と物を収納する収納空間14とを備え、そのエレベーター空間51は、前記床部55を仕切板部材30に接して形成され、
前記仕切板部材30は、エレベーター用空間51を開閉自在にできるエレベーター用開閉部31と前記収納空間11を開閉自在にできる収納用開閉部32とを備え、そのエレベーター用開閉部31と収納用開閉部32とを、前記仕切板部材30に面一に形成していることを特徴とする椅子式エレベーター50の設置構造。 - 仕切板部材30に備えたエレベーター用開閉部31と収納用開閉部32とは合一の建具面材を使用して形成されていることを特徴とする請求項1、請求項2、または請求項3記載のエレベーターの設置構造。
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JP17793496A JP3803430B2 (ja) | 1996-07-08 | 1996-07-08 | エレベーターの設置構造 |
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