JP3802603B2 - アスファルト合材工場における車両位置の検出及び誘導装置 - Google Patents

アスファルト合材工場における車両位置の検出及び誘導装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アスファルト合材工場においてアスファルトプラント若しくはアスファルト混合物の貯蔵サイロ等におけるアスファルト混合物の排出ゲートの下部に配置され、この排出ゲートからアスファルト混合物を運搬車両に積込む際に、運搬車両を適切な車両停止位置に誘導するための、アスファルト合材工場における車両位置の検出及び誘導装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、道路の舗装等に使用されるアスファルト混合物はその出荷の際に、運搬車両に積込んで出荷されている。
アスファルト合材工場にアスファルト混合物を引取りに来る運搬車両は大型から小型の運搬車両まで様々であり、また、これらの運搬車両を操作する運転者についてもアスファルト混合物の積込みに習熟した運転者から不慣れな運転者まで様々である。
【0003】
通常、アスファルト混合物の運搬車両への積込みは、アスファルト混合物の混練ミキサやアスファルト混合物の貯蔵サイロの底部に位置する排出ゲートから直接運搬車両の荷台部に積込みが行われるが、その運搬車両の停止位置の誘導指示については、アスファルトプラント操作員の目視により直接指示、若しくは車両停車位置付近をテレビカメラで撮影して映し出されたモニタ映像をアスファルトプラント操作員が監視して運搬車両の運転者へ指示を行っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
アスファルト混合物の運搬車両への積込みに際して、前述のごとく運搬車両の誘導はアスファルトプラント操作員が直接指示を行って誘導するものの、運搬車両の大小や運転者の技量等によって適切な車両停止位置に誘導されない場合もあり、このような場合にはアスファルト混合物が運搬車両の荷台より溢れて路面に落下付着するような事態も生じ、その回収作業に手間がかかるとともに、これらの作業のためにアスファルトプラントの出荷作業が一時中断するという事態も生ずる。
また、アスファルト混合物の混練ミキサやアスファルト混合物の貯蔵サイロ等の排出ゲートから供給されるアスファルト混合物は高温であるとともにその供給量は多量なため、運搬車両の荷台への積込みが適切な排出位置でない場合、例えば、運搬車両の運転席部の上部に排出されたような場合には、運転席部分を破損したり高温のアスファルト混合物によって運搬車両の運転者が火傷する等の事故が生ずることもある。
【0005】
一方、前述のごとくアスファルト合材工場にアスファルト混合物の引取りに来る運転者のうち、不慣れな者は、不注意によってアスファルト混合物の排出中に運搬車両を移動させてしまったり、運搬車両の出庫指示がないのに勘違いをして出庫してしまったりする場合があり、これらの場合にも前述と同様重大な事態を招くことがある。
【0006】
そこで、本発明はこれらの問題を解決すべく、アスファルト混合物の出荷に際して、大型から小型までの様々な運搬車両にアスファルト混合物を積込む場合、運搬車両の運転者に対して適切な車両停車位置への誘導を可能とするとともに、不適切な運搬車両の停車位置による事故を防止し、さらに、アスファルトプラント操作員の負担軽減を図るべく、アスファルト合材工場における車両位置の検出及び誘導装置の提供を課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
課題を解決するための本発明の第一の特徴として、アスファルト合材工場のアスファルトプラント若しくは、アスファルト混合物の貯蔵サイロにおけるアスファルト混合物の排出ゲートからアスファルト混合物を運搬車両へ積み込む際に、前記排出ゲートの直下部位置における運搬車両の進行方向に対する車両位置の検出を行う第一車両検出手段と、前記排出ゲートの直下部位置における運搬車両の車幅方向に対する車両位置の検出を行う第二車両検出手段と、これら第一車両検出手段と第二車両検出手段からの出力に基づいて運搬車両が適切な積込み位置にあるか否かを自動的に判断する判断手段と、合成音声伝達装置、警告灯、文字表示、図形表示若しくはモニタ画像による表示等により運搬車両を前記排出ゲートの直下部の適切な位置に誘導を行うための運搬車両の運転手への情報伝達手段と、この情報伝達手段により運搬車両を前記排出ゲートの直下部位置に誘導完了まで前記排出ゲートは排出不可能な状態にインターロック制御が作動する制御手段とを備え、前記第一車両検出手段は、投光部と受光部を一対とし、運搬車両の通過位置の両側部箇所に配置される光電センサからなり、この光電センサは、アスファルト混合物の落下位置の先端より前方において、中型若しくは小型の運搬車両の荷台の側面位置よりも下側と、中型若しくは小型の運搬車両の荷台の側面位置と大型車両の運搬車両の荷台の側面位置の間とに配置されると共に、アスファルト混合物の落下位置の後端より後方において、中型若しくは小型の運搬車両の荷台の側面位置よりも下側と、中型若しくは小型の運搬車両の荷台の側面位置と大型車両の運搬車両の荷台の側面位置の間とに配置されることである。
【0009】
また、第の特徴として前記第二車両検出手段は、運搬車両の通過する両側部に配置される超音波センサであって、この超音波センサは、アスファルト混合物の排出ゲート直下部位置における運搬車両の車幅方向に対する車両位置を検出する箇所に配置されることである。
【0010】
さらに、第の特徴として前記制御手段のインターロック制御は、前記第一車両検出手段と第二車両検出手段からの出力に基づいて、リレーまたはシーケンサ等による電気的な処理により、運搬車両が適切な積込み位置にあるか否かを自動的に判断することである。
【0011】
さらにまた、第の特徴としては、前記判断手段に基づいて情報伝達手段である合成音声伝達装置、警告灯、文字表示、図形表示若しくはモニタ画像表示のいずれか一つ、若しくは複数の組み合わせからなる情報伝達手段を用いて運搬車両の誘導を行うとともに、運搬車両へアスファルト混合物を供給する排出ゲートは排出不可能な状態にインターロック制御が作動する制御手段を備えることである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、この発明のアスファルト合材工場における車両位置の検出及び誘導装置の実施の形態について、図面に沿って説明を行う。
図1は、アスファルト合材工場における車両位置の検出及び誘導装置の設置箇所付近を説明をする斜視図であり、図2の(a)は、車両位置の検出及び誘導装置の車両位置検出部の設置箇所を説明する側面図であり、図2の(b)は(a)の正面図であり、図3の(a)は大型車両が入場した場合を示す側面図であり、(b)は中型車両が入場した場合を示す側面図であり、(c)は小型車両が入場した場合を示す側面図であり、図4は、車両位置の検出及び誘導装置の検出部の配置図である。
【0013】
以上の図において、符号P1は第一車両検出手段の光電センサの投光部であって、符号P1Rはこの光電センサの投光部P1の受光部を示すものであり、符号P2、P3、P4は光電センサの投光部であり、符号P2R、P3R、P4Rはそれぞれの光電センサの投光部P2、P3、P4の受光部を示すものである。
また、符号U1とU2は第二車両検出手段の超音波センサを示すものであり、これら第一車両検出手段と第二車両検出手段は図4に示すごとく、取付けポールA、B、C、Dに係止されている。
【0014】
このような構成による、第一車両検出手段である光電センサと第二車両検出手段である超音波センサによる運搬車両の車両位置の検出方法について以下に説明を行う。
【0015】
取付けポールAの所定高さ位置には光電センサの投光部P1と投光部P2及び超音波センサU1が係止されていて、この取付けポールAの車両通過箇所を挟んだ反対側の箇所には光電センサの投光部P1の受光部P1Rと、光電センサの投光部P2の受光部P2Rを所定高さ位置に係止する取付けポールCが設置されている。
同様に、取付けポールBの所定高さ位置にも光電センサの投光部P3と投光部P4が係止され、この取付けポールBの車両通過箇所を挟んだ反対側の箇所にも光電センサの投光部P3の受光部P3Rと、光電センサの投光部P4の受光部P4R、及び超音波センサU2を係止する取付けポールDが設置されている。
【0016】
本発明の実施の形態で説明を行う各々の光電センサの投光部P1、P2、P3、P4と光電センサの受光部P1R、P2R、P3R、P4R及び超音波センサU1、U2は、以下の表1に示す取付けポールA、B、C、Dの高さ部位に係止されるとともに、光電センサの投光部P1からの投光は相対する光電センサの受光部P1Rに受光するように光軸調整が行われている。
他の光電センサの投光部P2、P3、P4についても同様に光電センサの受光部P2R、P3R、P4Rとの光軸調整が行われている。
【0017】
一方、超音波センサU1、U2は、各々取付けポールA及び取付けポールDに測定の対象となる運搬車両からの反射音波を受信可能に調整され係止されている。
【0018】
【表1】
Figure 0003802603
【0019】
図5に示すように、取付けポールA、B、C、Dの設置位置は、前記アスファルト混合物の排出ゲート5からアスファルト混合物が落下する落下位置Gに運搬車両の積載部が停止する位置により決定されている。
取付けポールAと取付けポールCはアスファルト混合物の落下位置Gの先端より若干前方に位置する箇所に設置され、取付けポールBと取付けポールDはアスファルト混合物の落下位置Gの後端より若干後方に位置する箇所に設置されている。
【0020】
図3及び図4に示すように、総ての光電センサの投光部P1、P2、P3、P4からの投光が遮断された状態、すなわち図3の(a)に示す状態の場合には大型車両が入場したと判断され、同図の(b)及び(c)に示す光電センサの投光部P1、P3の投光が遮断され、光電センサの投光部P2、P4からの投光が光電センサの受光部P2R、P4Rに受光した状態の場合、これらの信号がリレーまたはシーケンサ等に送られて中型の運搬車両若しくは小型の運搬車両が入場したとの判断がなされる。
【0021】
また、取付けポールAに係止された超音波センサU1と取付けポールDに係止された超音波センサU2は、前述のごとく運搬車両の側面に発信して、その反射音波を受信するように調整されて係止されているが、それぞれの超音波センサU1、U2から発信した超音波が運搬車両に反射して受信する時間を距離に換算して出力する。
【0022】
これらの出力信号はリレーまたはシーケンサ等により電気的な処理が施され、運搬車両を適切な車両停止位置に誘導するための符号6で示す情報伝達手段を用いて無人による運搬車両の検出及び運搬車両の運転者への適切な誘導が行われる。 この車両位置の検出及び誘導装置の制御及び情報表示装置6には、合成音声伝達装置、警告灯、文字表示、図形表示及び画像による表示が組み込まれており、運搬車両の運転者にこの車両位置の検出及び誘導装置の制御及び情報表示装置6により車両位置が適切であるか否か及び不適切な場合の適切な位置への誘導に関する情報が表示され、車両位置の把握が極めて容易にできるようになっている。 なお、これらの情報伝達手段による車両停止位置への誘導が完了するまでは、アスファルト混合物の排出ゲート5はインターロック制御により閉鎖状態を保持している。
【0023】
以下、第一車両検出手段の光電センサの投光部P1、P2、P3、P4と光電センサの受光部P1R、P2R、P3R、P4R、第二車両検出手段の超音波センサU1、U2、及び情報伝達手段によって運搬車両の誘導が車両停止位置へ行われる状態を説明する。
【0024】
図5の(a)は運搬車両の荷台が適正なアスファルト混合物の落下位置Gへ停止している状態を示す平面図であり、(b)は図5の(a)の側面図であるが、この図の符号(イ)は大型の運搬車両の荷台の側面位置を示すものであり、符号(ロ)は中型若しくは小型の運搬車両の荷台の側面位置を示すものである。
図において、大型の運搬車両が入場した場合、すなわち符号(イ)に示す側面位置の運搬車両が入場した場合にはすべての光電センサの投光部P1、P2、P3、P4と光電センサの受光部P1R、P2R、P3R、P4Rとの間は遮断状態となり、この状態で車両位置の検出及び誘導装置の制御及び情報表示装置6の合成音声伝達装置から、例えば「積み込みます。」等の音声表示が発せられるとともに、警告灯が点灯して運転者に注意を促し、図形表示、文字表示及びモニタ画像によって運搬車両の運転者に現在の車両位置が適切であるか否か及び不適切な場合には、適切な位置への誘導に関する情報を提供する。
【0025】
一方、符号(ロ)に示す側面位置の中型若しくは小型の運搬車両が入場した場合には、取付けポールAと取付けポールBの光電センサの投光部P1、P3と光電センサの受光部P1R、P3Rとの間のみが遮断状態となり、中型若しくは小型の運搬車両の入場をシーケンサ等で判断し運搬車両の進行方向の停止位置が適切な場合には、さらに超音波センサU1、U2が進入した運搬車両とそれぞれの超音波センサU1、U2との隙間距離を測定し、その隙間距離により、運搬車両の車幅方向の停車位置が左右に偏ることなく適正であるか否かをシーケンサ等によって判断する。
【0026】
図6の(a)は、アスファルト混合物の落下位置Gが運搬車両の運転席の真上にある状態を示す平面図であり、(b)は図6の(a)の側面図であるが、この図の(b)の符号(イ)は大型車両の荷台の側面位置を示すものであり、符号(ロ)は中型若しくは小型の運搬車両の荷台の側面位置を示すものである。
図において、大型の運搬車両が入場した場合、すなわち符号(イ)の側面位置の大型車両の場合には光電センサの投光部P1、P2、P3、P4と光電センサの受光部P1R、P2R、P3R、P4Rとの間はすべて遮断状態となる。
しかし、一般に大型の運搬車両によってアスファルト混合物の積込みに来る運転者は積み受け作業を習熟した者が多く、さらに荷台と運転席との距離も比較的離れているために、運転席にアスファルト混合物が落下して事故になるという状態は極めて低いため、大型の運搬車両の場合にはこれらの検出は行われない。
【0027】
一方、符号(ロ)の側面位置の中型若しくは小型の運搬車両が入場した場合には光電センサの投光部P1、P2、P3と光電センサの受光部P1R、P2R、P3Rとの間は遮断状態で光電センサの投光部P4と光電センサの受光部P4Rとの間のみが受光状態となるが、このような状態の場合には車両位置の検出及び誘導装置の制御及び情報表示装置6の合成音声伝達装置から、例えば「もう少し前に出て下さい。」等の音声表示が発せられるとともに、警告灯が運搬車両の運転者に注意を促し、図形表示、文字表示及びモニタ画像から警告及び誘導に関する情報が表示され、アスファルト混合物の排出ゲート5は排出不可能な状態にインターロック制御が作動する。
【0028】
図7の(a)は、アスファルト混合物の落下位置Gが運搬車両の荷台の後端部に偏った位置の真上にある状態を示す平面図であり、(b)は図7の(a)の側面図であるが、この図の(b)の符号(イ)は大型の運搬車両の荷台の側面位置を示すものであり、符号(ロ)は中型若しくは小型の運搬車両の荷台の側面位置を示すものである。
図において、大型の運搬車両が入場した場合、すなわち符号(イ)の側面位置の大型の運搬車両が入場した場合には、光電センサの投光部P1、P2と光電センサの受光部P1R、P2Rとの間は遮断状態であり、光電センサの投光部P3、P4と光電センサの受光部P3R、P4Rとの間は受光状態となる。
【0029】
一方、符号(ロ)に示す側面位置の中型若しくは小型の運搬車両が入場した場合には、光電センサの投光部P1と光電センサの受光部P1Rのみが遮断状態となり、光電センサの投光部P2、P3、P4と光電センサの受光部P2R、P3R、P4Rは受光状態となり、中型若しくは小型の運搬車両が入場したとの判断がなされる。
ここで光電センサからの入力信号に基づいて、リレーまたはシーケンサ等による電気的な処理により運搬車両の進行方向の現在位置が適正であるか否かの判断が自動的に行われ、もし不適切と判断した場合には車両位置の検出及び誘導装置の制御及び情報表示装置6の合成音声伝達装置から、例えば「もう少し後ろに下がって下さい。」等の音声表示が発せられるとともに、警告灯により注意を促し、図形表示、文字表示及びモニタ画像からの警告及び適正な位置への誘導に関する情報が表示され、アスファルト混合物の排出ゲート5は排出不可能な状態にインターロック制御が作動する。
また、運搬車両の進行方向の現在位置が適正であると判断した場合には、さらに超音波センサU1、U2が前述と同様に進入車両と超音波センサU1、U2との隙間距離を検出して運搬車両の左右方向の現在位置が適正であるか否かの判断が行われる。
【0030】
図8の(a)は、アスファルト混合物の落下位置Gが運搬車両の荷台の何処にも無い状態を示す平面図であり、(b)は図8の(a)の側面図であるが、この図の(b)の符号(イ)は大型の運搬車両の積載部の側面位置を示すものであり、符号(ロ)は中型若しくは小型の運搬車両の積載部の側面位置を示すものである。
このような状態は、アスファルト混合物の排出途中で運転者が間違えて運搬車両を前進させたなどの場合に起こりうる状態であるが、すべての光電センサの投光部P1、P2、P3、P4と光電センサの受光部P1R、P2R、P3R、P4Rとの間は受光状態となり,超音波センサU1,U2についても検知が行われていない状態となる。
【0031】
つまり、このような状況が生じた場合には、超音波センサからの出力に基づいて、リレーまたはシーケンサによる電気的な処理により運搬車両の左右方向の現在位置が適当であるか否かの判断が自動的に行われ車両位置の検出及び誘導装置の制御及び情報表示装置6の合成音声伝達装置から、例えば「戻って下さい、まだ積込みが終わっていません。」等の音声表示が発せられるとともに、警告灯により注意を促し、図形表示、文字表示及びモニタ画像からの警告表示が発せられ、アスファルト混合物の排出ゲート5は排出不可能な状態にインターロック制御が作動する。
【0032】
図9乃至図10で示すようにアスファルト混合物の落下位置Gに対して左右のいずれかの偏りが生じて進入した運搬車両の場合には、車両位置の検出及び誘導装置の制御及び情報表示装置6の合成音声伝達装置から、例えば「もう少し右(左)に車両を寄せて下さい。」等の音声表示が発せられるとともに、警告灯により注意を促し、図形表示、文字表示及びモニタ画像からの警告と適正な位置への誘導に関する情報が表示され、アスファルト混合物の排出ゲート5は排出不可能な状態にインターロック制御が作動する。
なお、以上説明した小型若しくは中型の運搬車両の場合とは異なり、大型の運搬車両の場合には車両の幅が広いために、左右のいずれかに偏ることなく積込まれるために、アスファルト混合物が車両の側面より落下することはないため、超音波センサU1、U2により感知する必要はない。
【0033】
【発明の効果】
以上述べたように本発明のアスファルト合材工場における車両位置の検出及び誘導装置によれば以下の効果を奏する。
【0034】
1)大型から小型までのいかなる運搬車両がアスファルト合材工場にアスファルト混合物の積込みに来所した場合であっても、アスファルトプラント又はアスファルト混合物貯蔵サイロのアスファルト混合物の排出ゲートの直下部位置付近における車両位置の検出が、光電センサと超音波センサからの入力信号に基づいてリレーまたはシーケンサ等による電気的な処理により運搬車両が適切な積込み位置にあるか否かを自動的に判断し、その結果を情報伝達手段により運搬車両の運転者に常時情報を伝達するために、常に適切な積込み位置に車両の誘導がなされ、従って積込み作業に未習熟な運転者であったとしても、容易に適切な車両位置が得られる。
2)不適切な停止位置に車両が停止している場合には合成音声伝達装置や警告灯や図形表示、文字表示若しくはモニタ画像による表示の一つ若しくは複数の手段を用いた情報伝達手段により、運搬車両の運転者に情報が伝達され車両の誘導が行われ、排出ゲートのインターロック制御手段により適切な停止位置での車両の停止が得られないかぎりアスファルト混合物の排出ゲートは排出不可能な状態にインターロック制御が作動するため、運搬車両の荷台以外へのアスファルト混合物の落下の防止が可能となる。
3)さらに、運搬車両の停止位置が不適切な場合には、アスファルト混合物の排出ゲートが閉鎖状態に保持されるために、運搬車両の荷台の外にアスファルト混合物の落下に起因する物損事故や人身事故等の災害防止を図ることが可能となる。
4)さらに、アスファルト合材工場の運搬車両の誘導にはアスファルトプラント操作員による直接誘導を必要としないために、アスファルトプラント操作員の作業量の軽減を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】アスファルト合材工場における本発明に係る運搬車両位置の検出及び誘導装置の設置箇所付近を説明をする斜視図である。
【図2】(a)は、本発明に係る車両位置の検出及び誘導装置の車両位置検出部の設置箇所を説明する側面図であり、(b)は(a)の正面図である。
【図3】(a)は大型の運搬車両が入場した場合を示す側面図であり、(b)は中型の運搬車両が入場した場合を示す側面図であり、(c)は小型の運搬車両が入場した場合を示す側面図である。
【図4】本発明に係る車両位置の検出及び誘導装置の車両位置検出部の配置図である。
【図5】(a)はアスファルト混合物の落下位置の直下に運搬車両が適正位置に停止した状態を示す平面図であり、(b)は(a)の側面図である。
【図6】(a)はアスファルト混合物の落下位置の直下に運搬車両の運転席があるような、荷台の位置が偏った状態の運搬車両の平面図であり、(b)は(a)の側面図である。
【図7】(a)はアスファルト混合物の落下位置の直下に荷台の後端部があるような、荷台の位置が偏った状態の運搬車両の平面図であり、(b)は(a)の側面図である。
【図8】(a)はアスファルト混合物の落下位置付近に運搬車両の荷台が全く無い状態を示す平面図であり、(b)は(a)の側面図である
【図9】進入した運搬車両の停止位置がアスファルト混合物の落下位置に対して左方向に偏りが生じている運搬車両の平面図である。
【図10】進入した運搬車両の停止位置がアスファルト混合物の落下位置に対して右方向に偏りが生じている運搬車両の平面図である。
【符号の説明】
1 車両位置の検出及び誘導装置
5 アスファルト混合物の排出ゲート
6 車両位置の検出及び誘導装置の制御及び情報表示装置
A 取付けポール
B 取付けポール
C 取付けポール
D 取付けポール
G アスファルト混合物の落下位置
P1 光電センサの投光部
P2 光電センサの投光部
P3 光電センサの投光部
P4 光電センサの投光部
P1R光電センサの受光部
P2R光電センサの受光部
P3R光電センサの受光部
P4R光電センサの受光部
U1 超音波センサ
U2 超音波センサ

Claims (3)

  1. アスファルト合材工場のアスファルトプラント若しくは、アスファルト混合物の貯蔵サイロにおけるアスファルト混合物の排出ゲートからアスファルト混合物を運搬車両へ積み込む際に、
    前記排出ゲートの直下部位置における運搬車両の進行方向に対する車両位置の検出を行う第一車両検出手段と、
    前記排出ゲートの直下部位置における運搬車両の車幅方向に対する車両位置の検出を行う第二車両検出手段と、
    これら第一車両検出手段と第二車両検出手段からの出力に基づいて運搬車両が適切な積込み位置にあるか否かを自動的に判断する判断手段と、
    合成音声伝達装置、警告灯、文字表示、図形表示若しくはモニタ画像による表示等により運搬車両を前記排出ゲートの直下部の適切な位置に誘導を行うための運搬車両の運転手への情報伝達手段と、
    この情報伝達手段により運搬車両を前記排出ゲートの直下部位置に誘導完了まで前記排出ゲートは排出不可能な状態にインターロック制御が作動する制御手段とを備え
    前記第一車両検出手段は、投光部と受光部を一対とし、運搬車両の通過位置の両側部箇所に配置される光電センサからなり、
    この光電センサは、アスファルト混合物の落下位置の先端より前方において、中型若しくは小型の運搬車両の荷台の側面位置よりも下側と、中型若しくは小型の運搬車両の荷台の側面位置と大型車両の運搬車両の荷台の側面位置の間とに配置されると共に、
    アスファルト混合物の落下位置の後端より後方において、中型若しくは小型の運搬車両の荷台の側面位置よりも下側と、中型若しくは小型の運搬車両の荷台の側面位置と大型車両の運搬車両の荷台の側面位置の間とに配置されることを特徴とするアスファルト合材工場における車両位置の検出及び誘導装置。
  2. 前記第二車両検出手段は、運搬車両の通過する両側部に配置される超音波センサであって、
    この超音波センサは、アスファルト混合物の排出ゲート直下部位置における運搬車両の車幅方向に対する車両位置を検出する箇所に配置されることを特徴とする、請求項1記載のアスファルト合材工場における車両位置の検出及び誘導装置。
  3. 前記制御手段のインターロック制御は、前記第一車両検出手段と第二車両検出手段からの入力信号に基づいて、
    リレーまたはシーケンサ等による電気的な処理により運搬車両が適切な積込み位置にあるか否かを自動的に判断し、警告灯、文字表示、図形表示、モニタ画像による表示のいずれか単独、若しくは複数の情報伝達手段により運搬車両の誘導を行うとともに、
    運搬車両へアスファルト混合物を供給する排出ゲートは排出不可能な状態にインターロック制御が作動する制御手段とを備えることを特徴とする、請求項1記載のアスファルト合材工場における車両位置の検出及び誘導装置。
JP05457396A 1996-03-12 1996-03-12 アスファルト合材工場における車両位置の検出及び誘導装置 Expired - Fee Related JP3802603B2 (ja)

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