JP3801965B2 - スノーボード用ビンディング装置およびブーツ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、全体として、スポーツ用器具のビンディングに関し、更に詳細には、スノーボード等に解放自在に取り付けるためのスポーツ用ブーツ及びビンディング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
スノーボードが多年に亘って使用されてきており、スノーボーディングは、人気のあるウィンタースポーツになりつつある。スノーボードは、横方向及び長手方向の両方向での体重移動及び足の動きによって制御される。雪面に溝を形成するようにエッジを立てること、即ちカービング(carving )を行う方がスライディングよりも望ましいアルペンスノーボーディングでは、特に、エッジを正確に制御することが重要である。従って、ブーツ内でのスノーボーダーの足の小さな動きは、使用者がスノーボードの動きに及ぼす制御に大きな影響を与える。しかしながら、スノーボードをレクリエーションとして行う場合やフリースタイルスノーボーディングを行う場合には、ブーツの可撓性もまた重要である。エッジ制御及び可撓性というこれらの二つの望ましいファクタの重要性が広範に知られているにも関わらず、スノーボード用ブーツは、一般に、これらを両方とも満足に提供しない。
【0003】
制御を提供するため、登山靴型のブーツが特にヨーロッパで使用された。これらのブーツは成形プラスチック製の剛性の外シェル及び軟質の内ライナを有する。これらのブーツは、登山用ビンディング又はプレートビンディングを使用してスノーボードに取り付けられる。プレートビンディングは、ブーツの底の前部分及び後部分の下でボードに取り付けられ、代表的には、ブーツを所定位置に、通常は安全解放機構なしで、固定するためのヒール押え及びトウ押えを提供する。これらのブーツは、カービングを行う上で所望のエッジ制御及び安定性を提供するのに十分剛性である。しかしながら、これらのブーツは、剛性が高過ぎるため、フリースタイルのファンにとって重要でありかつオールラウンドのスノーボーダーにとって望ましい、スポーツの鍵となる動きである横方向可撓性が十分でない。その結果、多くのスノーボーダーが、登山靴型ブーツは拘束が大き過ぎると感じている。
【0004】
フリースタイルスノーボーディングは、スノーボーダーの足首が、登山靴型ブーツで可能であるよりも大きく、かつ自在にボードに対して動くことを必要する。レクリエーションで行うオールラウンドのスノーボーディングの場合でさえ、ブーツが或る程度可撓性であることを必要とする。剛性の登山靴型ブーツは、横方向可撓性が小さく、辺縁部だけが前後に可撓性であった。可撓性を求めるため、多くのアメリカ人のスノーボーダーは、断熱されたスノーブーツを「軟質シェル」ビンディングと組み合わせることを選んだ。これらのビンディングは、ボードに取り付けられた剛性のベース、ハイバックシェル、ブーツに巻き付けるストラップ、及びストラップを所定位置に固定するバックルを有する。ブーツは、ビンディングから取り外したとき、標準的な断熱スノーブーツ又は僅かな変更を加えたスノーブーツである。スノーブーツ及び比較的軟らかなビンディングによって得られた可撓性により、エッジ制御が登山靴型ブーツよりも困難になり、着脱が困難になった。スノーボーダーは、ビンディングのストラップをブーツの周りにしっかりと締め付けることによってエッジ制御を高めようと試みた。しかしながら、このように締め過ぎると、快適性が大きく損なわれる。また、この場合にも、スノーボーダーが平らな地形、丘の底、又はチェアーリフトに着く度に問題が生じる。スノーボーダーは、少なくとも一方のビンディングのストラップをバックルから外し、スケートボードのような方法で、解放された方の足で押すことによってさっと動かなければならない。これには時間がかりかつ煩わしい。これは、ビンディングを適正に固定し、締め付けるのが困難であるためである。スノーボードに解放不能に取り付けられた一方のブーツだけでチェアーリフトから乗降することは危険であり、一方の足首又は膝に作用するボードの梃の作用は、落下時の負傷につながる。
【0005】
製造者は、剛性の登山靴型ブーツとともに使用するプレートビンディングにエッジ制御及び可撓性の両方を備えようと試みた。プレートビンディングは着脱が容易であり、バックルを開放する必要もストラップを締め付ける必要もない。更に、これらのビンディングは、使用中に作用した力に応じて解放できるようにつくることができる。プレートビンディングの製造者は、幾つかの異なる角度からの横方向可撓性の問題点を解決しようとした。例えば、エメリー社が製作した一つの種類のビンディングは、二つの部品からなる2ピースプレートを提供する。これらの部品の一方はヒール用であり、他方はトウ用である。トウプレート及びヒールプレートの各々の下には、高さが12.7mm(1/2インチ)の矩形状のゴムパッドが配置されている。ゴムパッドは、ショックアブソーバとして作用し、側部から側部までの可撓性を提供するために設けられている。
【0006】
別の試みでは、スイス式登山ビンディング(Swiss mountaineering binding)の改良型を使用した。硬質のプレートをボードに取り付けた。トウ及びヒールに設けた二つの矩形のボックスがばね鋼製のケージを支持する。ケージには、押えが連結されており、側部から側部までの撓みをつくりだす上で片持ち梁として作用する。しかしながら、このような試みは、所望の横方向可撓性を提供するためにブーツとボードとの間の界面を柔らかくし過ぎることによって、エッジ制御を或る程度犠牲にしてしまう。
【0007】
一般的には、公衆は、可撓性及び制御の二分及び着脱を容易にするという問題を解決するのにビンディングプレートを使用することでは満足しなかった。カーブレーシング回転(carve racing turns)及び「ボード」フリースタイル("board" freestyle )の両方を行う本格的なスノーボーダーは、二枚のボードを購入し、二組のビンディング及びブーツを購入する。単にレクリエーションでスノーボードを行う人達や二枚のボードを購入する余裕のない人達は、一般的には、一方又は他方に種類を定め、及びかくして、一方又は他方の種類の性能及び/又は便利さを犠牲にする。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明のブーツは、従来の試みとは別の方向に進むことによって、可撓性/制御の問題点を解決する。本発明は、登山靴型ブーツ/ビンディング型構造が有する制御及び着脱の容易性という利点を保持しながら、軟質シェルブーツ/ビンディング型構造が有する可撓性の多くを許容するブーツを提供する。かくして、本発明は、より大幅な快適性、便利さ、オールラウンドの性能、及び安全性を許容する。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、スノーボード用のブーツ及びビンディングを提供する。ブーツは、スノーボードのエッジ制御に対して適正な支持を与えながらも、フレキシブルである。更に、ブーツは、軟質シェルビンディングを必要としないので、代表的なフリースタイルブーツよりも遥かに容易に使用できるばかりでなく、ステップインビンディングをも使用できる。
【0010】
ビンディングは、前方部分及び後方部分を持つブーツをスノーボードに固定する。ブーツは、前方部分の下に前方取り付け部材を有し、後方部分の下に後方取り付け部材を有する。ビンディングは、ビンディングフレーム、第1顎、第2顎、及び第1解放機構を有する。ビンディングフレームは、スノーボードに取り付けられるように形成されている。第1顎は、フレームに固定されており、前後の取り付け部材の少なくとも一方を掴むように構成されておりかつ形成されている。更に、第2顎は、前後の取り付け部材のうちの他方を掴むように、第1顎から間隔を隔てられた場所でフレームに固定されている。第1解放機構は、第1顎に連結されており、第1顎を開いてブーツを第1顎から解放するように機能する。
【0011】
本発明の一つの好ましい形態では、ビンディングは、第2解放機構を更に有し、この第2解放機構は、第2顎を開いてブーツを解放するため、第2顎に連結されている。一実施例では、第1及び第2の解放機構が互いに連結されている。これによって、第1及び第2の顎を同時に解放する機構を提供できる。本発明の一つの好ましい形態は、第1及び第2の顎に連結されたビンディングプレートをフレームの部分として更に有する。ビンディングプレートは、ブーツの少なくとも一部が載る表面を有する。
【0012】
一つの好ましい実施例では、第2顎は固定されており、ブーツの解放中にフレームに対して移動しない。かくして、第1顎を解放することにより、第1及び第2取り付け部材を第1顎及び第2顎から解放できる。好ましくは、第1解放機構は、第1顎に取り付けられたスライド部材及びこのスライド部材に枢着されたレバーを有する。レバーを動かすとスライド部材が摺動し、第1顎が動く。第1静止顎(static jaw)がフレームに第1顎と隣接して固定されている。
【0013】
本発明は、簡単には、ブーツ、フレーム、作動顎(movable jaw)、及び顎移動機構を有するスノーボード用ビンディング装置であるということができる。ブーツの底には、第1取り付け部材が長手方向軸線の近くに固定されている。フレームは、スノーボードに固定できる。作動顎は、フレームに取り付けられており、ブーツの第1取り付け部材と係合するように位置決めされている。更に、顎移動機構がフレームに取り付けられており、作動顎に連結されている。顎移動機構は、作動顎が係合したときにフレームの側部まで及びブーツの側部まで延びる解放アームを有する。
【0014】
一実施例では、ブーツの底には、第1取り付け部材の側方に可撓パッドが固定されている。可撓パッドは、圧縮性でありかつ弾性であり、作動顎が係合したときに、ブーツが第1取り付け部材を中心として枢動できるようにする。可撓パッドは、好ましくは、取り外し自在でありかつ交換自在であり、種々のジュロメータ硬度の可撓パッドを使用できる。
【0015】
本発明の一実施例では、第2取り付け部材がブーツの底に固定されている。第2顎は、更に、フレームに取り付けられており、第2取り付け部材と係合できる。この同じ実施例において、第1取り付け部材が、全体に、ブーツの後方部分の下に配置され、第2取り付け部材が、全体に、ブーツの前方部分の下に配置されている。第1取り付け部材は、ブーツの底の長手方向軸線とほぼ平行に延びる第1ロッドからなる。ブーツの底は、後方凹所を有し、この凹所内で第1ロッドが底の最も下側の部分の上方に保持されている。
【0016】
一実施例では、第2取り付け部材は、ブーツの底の長手方向軸線とほぼ平行に延びる第2ロッドからなる。
【0017】
本発明の好ましい実施例では第2顎はフレームに対して固定されている。第2顎はフックを有し、第2取り付け部材はこのフックの下に係合できる。第2取り付け部材は、ブーツの底の長手方向軸線に対してほぼ横方向に延びる第2ロッドからなる。底は、前方凹所を有し、この凹所内で第2ロッドが底の最も下側の部材の上方に保持されている。
【0018】
本発明の好ましい実施例の別の特徴は、前方端部、後方端部、及び後方端部から上方に延びるハイバックを有するブーツの構造である。ハイバックは、ブーツに対して後方支持を提供する。アッパーがブーツの底又はベースに固定的に取り付けられている。アッパーの後側はハイバックと隣接しており、ハイバックよりも可撓性である。
【0019】
本発明の好ましい形態は、簡単には、前方取り付け要素をブーツの前方端部の下に有しかつ後方取り付け要素をブーツの後方端部の下に有するスノーボード用ブーツを固定するためのスノーボード用ビンディングということができる。ビンディングは、フレーム、前方連結手段、及び後方連結手段を有する。フレームは、スノーボードに固定できる。前方連結手段は、フレームに固定されている。前方連結手段は、ブーツの前方取り付け要素と係合できる。後方連結手段もまたフレームに固定されており、ブーツの後方取り付け要素と係合できる。後方連結手段は、フレームの側部から延びる解放アームを有し、アームは、ブーツが後方連結手段と係合したとき、ブーツの側部と隣接して突出する。
【0020】
フレームは、スノーボードの長手方向軸線に対して複数の角度配向でスノーボードに固定できる少なくとも一つのビンディングプレートを有する。このような固定は、ビンディングプレートに設けられた湾曲したスロットに通したねじでフレームをスノーボードに固定することによって行われる。フレームは、ビンディングプレートから上方に突出しておりかつビンディングプレートと一体に形成された二つのレールを更に有する。これらのレールはその間にブーツの底を受け入れるため、互いから間隔を隔てられている。レールは、前端及び後端を有する。前方ブリッジがレールの前端の間に取り付けられており、後方ブリッジがレールの後端の間に取り付けられている。前方ブリッジは、前方連結手段を固定し、後方ブリッジは、後方連結手段を固定する。好ましい実施例では、後方連結手段は、後方ブリッジの中央の近くに配置された作動顎を有する。更に、静止顎が作動顎と隣接して設けられている。作動顎は、静止顎の方向に押圧されており、解放アームが作動顎に連結されている。前方連結手段は、前方ブリッジの近くでフレームに取り付けられたフック部材を有する。
【0021】
本発明の上述の特徴及びこれらの特徴に付随した利点の多くは、以下の詳細な説明を添付図面と関連して読むことによって容易に理解されよう。
【0022】
【発明の実施の形態】
図1を参照すると、この図には、本発明のブーツ20がスノーボードに取り付けたいつでも乗れる位置で示してある。各ブーツ20は、ベース24、ハイバック26、及びアッパー28を有する。使用者の足はベース24によって包まれる。ハイバック26はベース24に枢着されており、アッパー28の後方に延びており、一部がアッパーの側部の上に延びている。アッパー28は、ベース24に固定されている。かくして、軟質のアッパーを、ブーツ自体に組み込んだ軟質のシェルビンディングからなる支持体と組み合わせたスノーボード用ブーツ20が提供される。この構成では、使用者は、便利には、標準的なステップイン式ビンディング又は他の以下に論じる特殊なステップイン式ビンディングを使用できる。
【0023】
図2及び図3を参照して、ブーツ20の詳細を以下に詳細に論じる。ベース24は、好ましくは、或る程度撓むことができる半剛性材料でつくられており、弾性である。ベース24は、例えば、ハイキング用の又は登山用のブーツの底構造と同様のベース構造を有する。ベース24は、トウキャップ30、ヒールカウンター32、及び踏面34を有する。トウキャップ30は、好ましくは、ベース24と一体に形成された部分である。トウキャップ30は、トウ即ちアッパー28の前端を包囲する。変形例では、トウキャップ30を使用しなくてもよく、又はトウキャップをベース24の残りの部分とは異なる材料、例えばゴムで形成できる。トウキャップ30の機能は、アッパー28の前端を摩耗及び水から保護することである。ブーツ−スノーボードの構成によっては、トウキャップ30がスノーボード22のエッジの外に僅かに延びているのがよい。かくして、トウキャップ30はアッパー28を保護するばかりでなく、使用者の足を怪我から保護する。更に、トウキャップ30は、使用者の足の親指の付け根の側部に亘って延びている。この構成は、使用者の足に対して追加の横方向支持及び捩じりに対する支持を提供する。
【0024】
ベース24は、ヒール即ちベース24の後端から上方に延びるヒールカウンター32を更に有する。ヒールカウンター32は、アッパー28のヒール部分を取り囲みかつこれを包んでおり、使用者のヒールに対して横方向支持を提供する。トウキャップ30と同様に、ヒールカウンター32は、好ましくは、ベース24の一体の部分として形成されている。しかしながら、変形例では、ヒールカウンター32をベース24とは異なる材料で製作し、ベース24に取り付けることもできる。
【0025】
踏面34は、ベース24から下方に延びている。踏面34は、好ましくは、ベース24の残りとは異なる材料で形成されている。踏面34の構造は、好ましくは、ソール(Sorels)の名称で販売されている従来のスノーブーツと同様である。踏面34は、変形例では、ハイキング用ブーツで一般的に使用されているビブラムゴム(Vibram rubber)でつくられており、更に、ベース24は、金属又はプラスチック製の複合シャンクを有する。踏面34のつま先側の端部は、ブーツ20のつま先側の端部がスノーボードのエッジの外に僅かに延びている場合にスノーボードのエッジングと干渉しないように、トウキャップ30に向かって上方に角度をなしている。踏面34のかかと側の端部もまたヒールカウンター32に向かって上方に約45度の角度をなしている。
【0026】
ハイバック26は、ハイバック枢軸36によってヒールカウンター32に枢着されている。この枢軸は、好ましくは丈夫なリベットであるが、変形例では、任意の他の種類の従来の枢着ファスナであってもよい。以下に論じる変形例では、ハイバック枢軸36を後方にずらすことができ、又は全く使用しなくてもよい。ヒールカウンター32は、ハイバック26を適正に枢動できるようにするため、ハイバック枢軸36を使用者のくるぶしの骨の直ぐ下に配置できる上方への突出部を有する。ハイバック26は、好ましくは、使用者の足首を所望の通りに支持するのに十分剛性の弾性プラスチック材料で形成されている。ハイバック26は、ヒールカウンター32から上方に延びており、アッパー28の後部及び側部と隣接している。ハイバック26は、好ましくは、以下に説明するように、後方への支持が側方への支持よりも大きい。
【0027】
図2に示す実施例では、ハイバック26は使用者の足首の上方を完全に取り囲むカフ38を有する。カフ38の両端を互いに取り付けてアッパー28内の使用者の足の固定を補助するため、ハイバックストラップ40がカフ38に取り付けられている。
【0028】
アッパー28は、ベース24の残りの部分(図示せず)の下に固定されることによってベース24に固定的に取り付けられている。トウキャップ30及びヒールカウンター32は、アッパー28に接着できる。しかしながら、ハイバック26は、好ましくは、アッパー28に固定的には取り付けられていない。これは、ハイバック及びアッパーが互いに対して移動できるようにするためである。アッパー28は、ハイバック26の上方に延びている。アッパー28は、靴紐(図示せず)、及び靴紐及び使用者の足を雪、氷、及び進入する水分から保護するための靴紐カバー42を更に有する。靴紐カバー42は、トウキャップ30と隣接してアッパー28に連結されており、その縁部の下に設けられたフック−ループファスナ(図示せず)によって靴紐上の所定位置に保持される。アッパー28は、好ましくは、原理的には、皮革でつくられているが、変形例では、弾道ナイロン(ballistic nylon)又は他の可撓性の天然材料又は人工材料で形成することができる。従来のタング44もまたアッパー28内に設けられている。
【0029】
図2に示す実施例では、アッパーストラップ46はカフ38上でアッパー28の両側の間に取り付けられている。アッパーストラップ46は、アッパー28の上部分を使用者の脚に固定するのを補助する。アッパーストラップ46は、フック−ループ型ファスナを使用し、バックル(図示せず)に通した後、それ自体の上に折り返される。使用者の足を受け入れ、これを緩衝し、そして断熱するため、パッドが設けられたライナ48がアッパー28に縫い付けてある。
【0030】
図2及び図3に示すブーツ20の一つの他の特徴は、底リップ50及びストップブロック52である。底リップ50は、ヒールカウンター32の後方縁部と一体に形成されている。底リップ50は、外方に突出している。ストップブロック52は、底リップ50の真上でハイバック26の後側に取り付けられている。ストップブロック52の下縁部と底リップ50の上縁部との接触により、ハイバック26の枢動が停止される。ハイバック26の前方への傾斜を大きく又は小さく変化させるため、ストップブロック52の位置を変えることができる。ストップブロック52及び底リップ50は、図9に更に詳細に示してある。
【0031】
ブーツ20の底の二つの異なる実施例を図4(a)及び図4(b)に示す。図4(a)及び図4(b)には、基本的踏面パターンが示してあるが、変形例では、任意の踏面パターンを使用できる。図4(a)に示す実施例では、ベース24は前方凹所54及び後方凹所56を有する。これらの前方凹所54及び後方凹所56は、踏面34によって取り囲まれている。前方凹所54及び後方凹所56は、好ましくは矩形であるが、スノーボード用ステップイン式ビンディングとの接続に必要な任意の形体であるのがよい。前後のブーツプレート58が前方凹所54及び後方凹所56の内側に取り付けられている。ブーツプレート58は、ファスナ60によって固定されている。ブーツプレート58もまた矩形であるが、スノーボード用ビンディングの顎がブーツプレート58の縁部をしっかりとつかまえることができるように、前方凹所54及び後方凹所56よりは僅かに小さい。好ましくは、ブーツプレート58の短軸は、ベース24の長手方向軸線と平行である。
【0032】
図4(b)に示す実施例では、ベース24は、踏面34によって取り囲まれた単一の凹所55を有する。凹所55は、好ましくは矩形であるが、変形例では、スノーボード用ステップイン式ビンディングとの接続に所望の任意の形状であるのがよい。ブーツプレート58cが凹所55の内側に取り付けられており、ファスナ60によって固定されている。更に、ブーツプレート58cは、好ましくは矩形であり、凹所55よりも幾分小さい。ブーツプレート58cの長軸は、好ましくは、ベース24の長手方向軸線と平行である。
【0033】
図5は、ブーツプレート58の断面を示す。ブーツプレート58は、逆T字形状断面を有し、スノーボード用ビンディングの顎でしっかりとつかまえることができる突出縁部を構成する。更に、図5は、踏面34の底がブーツプレート58の下にどれ程突出しているのかを示す。
【0034】
図6(a)、図6(b)及び図6(c)は、一種類のビンディングを、本発明のブーツ20と関連して使用できる三つの異なる配置で示す。図示のビンディングは、スキー用ステップイン式ビンディングと類似のステップイン式ビンディングである。ビンディングプレート62がスノーボード22に取り付けられている。ビンディングプレート62は、その上に踏面34の大部分を載せるのに十分な大きさを持っている。トウビンディング64及びヒールビンディング66がビンディングプレート62に取り付けられている。トウビンディング及びヒールビンディングは、ブーツプレート58と係合してブーツ20を所定位置に保持するばね負荷された顎である。トウビンディング64及びヒールビンディング66の顎は、ブーツプレート58の縁部をしっかりとつかまえ、ブーツプレート58の動きをあらゆる方向で制限する。
【0035】
図6(a)に示す構成は、ブーツ20のベース24が、前後のブーツプレート58を一定の距離だけ間隔が隔てられた状態に保持するのに十分剛性である場合に使用できる。剛性の小さいベース24は、図6(b)に示すトウビンディング64b及びヒールビンディング66bとともに使用できる。これは、前後のブーツプレート58の全ての側が個々のビンディングによって保持されるためである。図6(c)は、図4(b)に示す単一のブーツプレート58cに取り付け体るためのトウビンディング64c及びヒールビンディング66cの構成を示す。一つのトウビンディング64cがブーツプレート58cの前側に取り付けられ、一つのヒールビンディング66cがブーツプレート58cの後側に取り付けられる。明らかに、他の構成が可能である。ブーツ20をスノーボード22に保持するのに、現在利用可能なプレートビンディングも使用できる。この目的のため、登山靴型のブーツとともに使用されるようになった、エメリー社やバートン社が製造しているような、このような従来のプレートビンディングのトウ押え及びヒール押えを受け入れるため、ブーツ20のトウ及びヒールに押縁を設けることができる。スノーボードを行っていないときにはブーツ20のベース24の剛性は低い方が好ましい。これは、歩き易いためである。
【0036】
ブーツ20の変形例を図7、図8、及び図9に示す。この実施例と、図1、図2、及び図3に示す実施例との間の主要な相違点を以下に論じる。断熱材を増やし、頑丈さを高めるために材料の厚さを大きくしたために全体に嵩高に見えるが、ブーツ20’は、剥き出しの靴紐68、ループ70、及びベースストラップ72を有する。靴紐カバーを使用してもよいが、靴紐68は剥き出しでありブーツ20’のアッパー28の上にまで延びている。ループ70は、アッパー28の後側に取り付けられている。ループ70は、好ましくは革製である。ループ70の機能は、単に、使用者がブーツ20’を履くのを補助することである。
【0037】
ブーツ20’は、ベース24の両側に連結されたベースストラップ72を更に有し、このベースストラップは、使用者の足首の前でアッパー28の上側に亘って延びている。ヒールカウンター32は、実際には、ベースストラップ72を取り付けるために前方に延びている。ヒールカウンター32は、圧力をブーツ20’のベース24のかかと側の端部に分配する。ストラップファスナ74がベースストラップ72を内側に固定し、バックル84、ラチェット80、ぎざぎざの付いたベースストラップ82がベースストラップ72を外側に固定する。ストラップファスナ74は、ベース24内に係合した受け入れスリーブ(図示せず)に嵌まる標準的なねじである。ベースストラップ72の端部に沿って調節穴76が設けられており、異なる穴をストラップファスナ74で止めることによって、ベースストラップ72の粗調節を行う。ベースストラップ72は、好ましくは、強いプラスチック材料又は複合材料でつくられているが、加えられる力に耐えることができる金属、皮革、又は他の材料でつくることもできる。ストラップパッド78がベースストラップ72の下側に取り付けられている。ストラップパッド78は、ウレタン製のカバーを備えたフォームで形成されている。
【0038】
バックル84がヒールカウンター32の反対側にリベット止めしてある。バックル84は、ぎざぎざの付いたベースストラップ82を固定し、ベースストラップ72を締め付けるための支点を提供する。変形例では、種類の異なるバックル即ち締め付け装置を使用できる。図8に示すバックルの構成では、バックル84を持ち上げ、ぎざぎざの付いたベースストラップ82をラチェット80内で所望の距離だけ摺動させ、バックル84を閉じることによってベースストラップ72を締め付ける。
【0039】
図7に示すブーツ20’と図1、図2、及び図3に示すブーツ20との間の別の相違点は、ハイバック26の形体である。ブーツ20’のハイバック26には、アッパー28の前側に亘って延びるカフがない。これによって、ブーツ20’の横方向可撓性を高める。この際、後方への支持は完全である。アッパー28は、ハイバックストラップ40によって、或る程度の追加の支持を与えられる。ハイバックストラップ40は、この実施例では、ハイバック26のスロットから延びるフック−ループファスナを持つ単なるストラップである。ハイバック26は、アッパー28の後側に沿って上方に延びるに従って、アッパー28の側部から僅かに遠ざかっており、これによって、横方向可撓性を高めることができる。
【0040】
図9はブーツ20’の後側の図であり、ストップブロック52及び底リップ50を詳細に示す。ストップブロック52及び底リップ50は、図1、図2、及び図3に示す実施例におけるものと実質的に同じである。ストップブロック52は、このストップブロック52を取り外したり逆にしたりするために緩めることができる二つのファスナで保持されている。ストップブロック52は、穴の一方の側が他方の側よりも大きく延びており、逆にすることによってハイバック26の前方への傾斜角度を変化させることができる。前方への傾斜角度を調節するための他の従来のシステムも使用できる。
【0041】
次に、図10を参照し、本発明の別の変形例を論じる。図10に示すブーツ20”は、図7のブーツ20’とハイバック26が異なっている。ハイバック26にはストラップが設けられておらず、アッパー28の側方に大きくは延びていない。かくして、大きな横方向可撓性が提供される。更に、ハイバック枢軸36がヒールカウンター32の後方端部に向かって僅かにずらしてある。ハイバックパッド88がブーツ20”のハイバック26の内側面に取り付けてある。ハイバックパッド88は、本明細書中に開示した任意の実施例に加えることができる。
【0042】
図11は、本発明の別の実施例を示す。この実施例では、ハイバック26は、ヒールカウンター32にヒンジ取り付けされる代わりにヒールカウンター32の一体の延長部である。高度の横方向移動が許容されているが、後方への移動はハイバック26によって拘束される。所望であれば、図7に示すようなハイバックストラップを加えることによって、横方向剛性を高めることができる。一体のハイバック構造では、底リップ50及びストップブロック52は使用しない。
【0043】
次に、本発明のビンディングの一実施例を図12乃至図15を参照して説明する。その後で、好ましい設計の三つの変形例を図16乃至図20を参照して論じる。
【0044】
図12には、ブーツ120がスノーボード22に固定された状態で示してある。ブーツ120は、図8を参照して上文中に説明したブーツと同じである。各ブーツ120は、ベース124、ハイバック126、アッパー128、トウキャップ130、ヒールカウンター132、踏面134、及びハイバックストラップ140を有する。ベース及び踏面が底を構成する。これらの参照番号は、図8を参照して説明した参照番号に100を加えた参照番号である。かくして、この実施例のブーツの要素には、100から199までの参照番号が附してある。
【0045】
この実施例のビンディングの要素には、200番台の参照番号が附してある。ビンディングは、ビンディングプレート262、トウビンディング264、ヒールビンディング266を有する。ブーツプレートは、トウビンディング264及びヒールビンディング266に取り付けたときに上側にブーツ120が載止する領域の下でスノーボード22に固定されている。トウビンディング264及びヒールビンディング266の部分がビンディングプレート262の外側から横方向外方に延びている。
【0046】
図13は、ブーツ120の底並びにトウビンディング264及びヒールビンディング266の基本的要素を示す。ブーツ120の踏面134は、ブーツ120のベース124に固定された多数の可撓パッド192でできている。可撓パッド192は、好ましくは、変形可能な弾性のゴム様材料でできている。かくして、可撓パッド192は、ビンディングプレート262に十分な力で押し付けられたとき、僅かに圧縮される。可撓パッド192をベース124に固定的に取り付けるため、可撓パッド192は、その上側に剛性の層を有する。可撓パッド192が圧縮自在であるため、ブーツ120は、トウビンディング264及びヒールビンディング266へのブーツ120の取り付け箇所を中心として横方向内側に移動させることができる。可撓パッド192は、好ましくは、ベース124に取り外し自在に取り付けられているため、種々のジュロメータ硬度の可撓パッドを取り付けることによって、トウビンディング264及びヒールビンディング266へのブーツ120の取り付け箇所を中心として横方向内方に所望の量だけ撓ませることができ、即ち、枢動させることができる。ブーツ120のカントを変えるため、厚味のある可撓パッド192を使用することもできる。
【0047】
トウロッド159及びヒールロッド158が可撓パッド192間でブーツ120のベース124に固定されている。トウロッド159及びヒールロッド158は、好ましくは鋼製ロッドであり、ブーツ120の底の長手方向軸線とほぼ平行でありかつこの軸線に沿った同じ軸線に沿って延びている。ヒールロッド158及びトウロッド159は、支持体即ちブロック190でベース124に固定されている。ブロック190は、好ましくは、平行六面体形状であり、ヒールロッド158及びトウロッド159と同じ軸線に沿って配置されている。ブロック190は、ジュロメータ硬度が可撓パッド192よりも高い。これは、ヒールロッド158及びトウロッド159を中心としたブーツ120の枢動が同じ軸線を中心として行われるためである。換言すると、ブーツ120はブロック190にロックされ、又は枢着される。ブロック190は、ヒールロッド158及びトウロッド159の各々の前後に固定されており、ブーツ120の底の長手方向中央に沿って実質的な押縁を形成する。
【0048】
ビンディングプレート262は、スノーボード22に好ましい配向で固定されており、調節プレート210によってその配向に保持される。調節プレート210は、図20と関連して以下に詳細に説明するように、スノーボード22にねじ止めしてある。ビンディングプレート262は、その上に可撓パッド192が載止し、その上で可撓パッドが圧縮される表面を形成する。
【0049】
この実施例では、トウビンディング264とヒールビンディング266とは同じである。各ビンディングは、静止顎200及び作動顎202を有し、これらの顎がヒールロッド158及びトウロッド159をクランプする。静止顎200は所定位置に固定されたままであり、閉鎖時に作動顎202が入り込む凹所を構成する。静止顎200は、ヒールロッド158及びトウロッド159を夫々取り囲む凹所156及び154の一方の内側に突出できるのに十分な距離だけビンディングプレート262から上方に突出している。静止顎は、凹所の一方の側に突出し、作動顎202は、ロッドを取り囲むように他方の側に突出する。静止顎200の上部分がC字形状であるのに対し、作動顎202の上部分は逆L字形状である。かくして、作動顎202は、閉鎖時に静止顎200と係合し、作動顎が固定されるロッドを完全に取り囲む。レバー204を使用して作動顎202をブーツ120に関して横方向に又は内側方向に移動する。図13では、レバー204は、作動顎202が静止顎200から離れた開放位置で示してある。
【0050】
図14及び図15は、トウビンディング264及びヒールビンディング266の両方のビンディング機構206を示す。図14に示すように、作動顎202が静止顎200に対して開放位置にあるとき、ヒールロッド158をこれらの顎間に嵌めるのに十分な空間が形成されている。かくして、レバー204が上位置にあるとき、ビンディングによって固定される前にブーツを顎の間に挿入できる。ビンディング機構には、ハウジング208、レバー204、リンク214、スライドプレート212、及び静止顎200及び作動顎202が含まれる。レバー204は、そのほぼ中央がリンク214に枢着されている。リンク214もまたその他端がハウジング208に枢着されている。レバー204の底端は、スライドプレート212に枢着されている。スライドプレート212は、ハウジング208の一部の下をレバー204の底部分から延びており、作動顎202に一体に連結されている。レバー204を動かすと、レバー204がリンク214へのその枢着部を中心として枢動する。リンク214は、ハウジング208へのその連結部によって所定位置に保持される。かくして、レバー204を動かすと、スライドプレート212が横方向に又は内側方向に並進し、作動顎202を静止顎200に対して開閉する。静止顎200はハウジング208の一体の部分であり、好ましくは、上文中に説明したように、ハウジングから上方に延びている。
【0051】
ビンディング機構206の閉鎖位置を図15に示す。レバー204が下方に押してあり、かくして、スライドプレート212が横方向に引っ張られており、これによって、作動顎202がヒールロッド158の周りで閉鎖されている。かくして、ヒールロッド158は静止顎200と作動顎202との間に捕捉された状態に維持される。更に、作動顎202の端部が入り込むC字形状凹所は、ヒールロッド158が作動顎202に作用する上方への力に抗するのを助ける。レバー204が閉鎖されているとき、リンク214及びスライドプレート212のレバー204に対する枢着は、作動顎202に力が加えられたときに閉鎖位置を維持するように、先ず最初に、レバー204がオーバーセンター位置を通過する。かくして、スライドプレート212のレバー204に対する枢着部は、これがリンク214の軸線の上方にあるように置かれる。
【0052】
図16及び図17は、同じブーツ120とともに使用できる変形例の機構を示す。ビンディング機構306は、横側が枢動ピン318でハウジング308に枢着されたレバー304を有する。レバー304は、その底端がスライドプレート312に枢着されている。スライドプレート312は、レバー304へのその枢着部の内側に上方に突出したタブ321を有する。円筒形圧縮コイルばね316が、タブ320とハウジング308との間に配置されている。かくして、レバー304を下方に押すと、スライドプレート312が横方向に移動し、タブ320がばね316を圧縮する。かくして、スライドプレート312は、タブ320に対して押圧力を及ぼすばね316によって内側に押圧される。このビンディング機構306では、作動顎302がヒールロッド158の横側にあり、静止顎300が内側にある。かくして、スライドプレート312は、ハウジング308の下を延びており、作動顎302に連結されている。作動顎は、ヒールロッド158の横側で、ハウジング308を通って上方に突出している。ブーツ120をビンディング機構306に取り付けるため、ヒールロッド158を作動顎302と静止顎300との間に押し込む。ヒールロッド158を押し込むV字形が形成されるように、静止顎300及び作動顎302の両方の上部には内側に面した下方への角度が付けてある。ヒールロッド158をこのV字形に押し込むとき、作動顎302、及びかくしてスライドプレート312に横方向力が加わり、作動顎302が静止顎300から遠ざかるように移動し、ヒールロッド158を嵌めるための開口部を形成する。ひとたびヒールロッド158が作動顎302の上部分の下に延びると、作動顎302はヒールロッド158の上で自由に閉鎖し、ヒールロッド158を作動顎302と静止顎300との間で包囲する。作動顎302の下側には対応するV字形は設けられていない。従って、ヒールロッド158による上方への圧力で作動顎302が開くことがない。作動顎302は、レバー304を下方に押してばね316を圧縮し、スライドプレート312を引っ張って作動顎302を静止顎300から遠ざけることによって開放される。
【0053】
ビンディング機構406の別の好ましい実施例を図18及び図19に示す。ビンディング機構406は、底端がハウジング408に枢着されたレバー404を有する。ばね416が枢動ピン418を中心としてコイル状に巻き付けてあり、このばねがレバー404を枢動自在に保持する。ばね416の端部は、レバー404に上方への力を及ぼし、ハウジング408に下方への力を及ぼす。ばね416は、そのコイル軸線に対して垂直方向の所定方向に荷重が加えられ、図16及び図17に示すばね316の場合には、コイルの中央を通る長手方向軸線に沿って荷重が加えられる。リンク414は、レバー404の中央に枢着されており、その他端がスライドプレート412に枢着されている。スライドプレート412は、静止顎400の下でハウジング408内を延びており、作動顎402に一体に連結されている。作動顎402は、スライドプレート412から上方に延びており、ヒールロッド158を包囲するフックを有する。静止顎400及び作動顎402の端部には、図16及び図17と関連して上文中に論じたのと同様のV字形が形成されている。かくして、ヒールロッド158を静止顎400及び作動顎402に押し付けると、V字形が分かれ、ヒールロッド158を作動顎402と静止顎400との間に包囲することができる。この実施例では、作動顎402がヒールロッド158よりも内側にあり、静止顎400が横側にある。
【0054】
図19に示すように、レバー404を下方に押すと、リンク414がスライドプレート412を内側方向に移動して静止顎400及び作動顎402を開く。次いで、ブーツ120をビンディング機構406から取り外すことができる。
【0055】
図20は、トウビンディング264及びヒールビンディング266に対する変形例を示す。この実施例では、トウビンディング264及びヒールビンディング266の両方を一緒に開閉できるように、バー526がトウビンディング264のレバーとヒールビンディング266のレバーとの間を延びている。第20図には、調節プレート210が更に詳細に示してある。調節プレート210は、中央スロット224に嵌まるカバー211を有する。このカバー211は、単に、スロット522、及び調節プレート210を固定し、及びかくしてビンディングプレート262をスノーボード22に固定するためにこれらのスロット522と螺合するねじをカバーするだけである。ビンディングプレート262の位置は、調節プレート210を緩めてビンディングプレート全体をトウビンディング264及びヒールビンディング266とともに調節プレート210を中心として回転することによって調節することができる。調節プレート210は、この回転を可能にするため、円形である。ビンディングプレート262は、スロット522内のねじを緩め、調節プレート210を前後方向に移動し、ねじをスロット522内で摺動させることによって、前後方向に移動させることができる。
【0056】
上述の実施例のビンディングは全て、上述のブーツとともに使用でき、変形例では、ハイバックを備えていないブーツの場合には、片持ち梁式のフリースタイル用スノーボードビンディングで行われているように、ハイバックがビンディングフレームに取り付けられている。
【0057】
次に、上述のビンディングの特徴の多くを備えているが幾つかの点について変更が施してあるブーツ及びビンディングの別の好ましい実施例を、図21乃至図25と関連して説明する。このビンディングは、ヒールビンディング666と異なるトウビンディング664を有する。トウビンディング664は、主にフック650でできている。ヒールビンディング666は、多くの点で、図18及び図19に示し上文中に説明したビンディング機構406と類似している。ヒールビンディング666は、静止顎600及び作動顎602を有する。これらの顎の上部には、ブーツ720をこれらの顎の上で下方に押したときに顎が離れるように、V字形状に角度をなした部分が設けられている。
【0058】
この変形例のビンディングの基本的構造は、ブーツのヒールの幅に亘って延びる後方ブリッジ632によって保持されたヒールビンディング、及び足の親指の付け根の下でブーツの下に亘って延びる前方ブリッジ634によって形成されている。前方ブリッジ634及び後方ブリッジ632は、サイドレール628で互いに連結されている。サイドレール628は、スノーボード22に対して全体に垂直であり、サイドレール628から垂直方向外方に突出したビンディングプレート630でスノーボード22に固定されている。
【0059】
サイドレール628及びビンディングプレート630は各々一体に形成されており、好ましくはアルミニウム製である。L字形状断面のアルミニウム製のサイドレール628は、全体に矩形であり、長手方向軸線がスノーボード22の表面と平行である。各ビンディングプレート630は、スノーボード22上に平らに置かれ、サイドレール628に連結された一方の縁部が直線状であり、他方の縁部が外方に曲線をなしており、端がサイドレール628と合一する。各ビンディングプレート630には、調節スロット622が設けられている。調節スロット622は、ビンディング機構全体の中心とほぼ同心の円の一セグメントである。ねじ646が調節スロット622内に係合し、ビンディングプレート630及びかくしてビンディング構造全体をスノーボード22に固定する。かくして、ビンディングプレート630をスノーボード22に固定するねじ646を緩めることによって機構全体を枢動させることができる。
【0060】
サイドレール628は取り付け穴642を有し、これらの穴を介して前方ブリッジ634及び後方ブリッジ632を固定できる。後方ブリッジ632の外端には、サイドレール628に固定するためのフランジ636が設けられている。フランジ636は、後方ブリッジ632の外端から上方に突出し、サイドレール628とぴったりと接触する。ファスナ640で後方ブリッジ632をサイドレール628に固定できるように、フランジ636にも穴が設けられている。同様に、前方ブリッジ634の両端にもフランジ638が設けられ、後方ブリッジ632についてのフランジ636の機能と同じ機能を前方ブリッジ634について発揮する。
【0061】
前方ブリッジ634は、全体に平行六面体形状である。前方ブリッジ634の高さは、好ましくは、ほんの数ミリであり、ブリッジの長さは、サイドレール628を連結するため、ブーツの前方部分の幅を越えて延びる。前方ブリッジ634の幅は、好ましくは、ほんの数センチである。好ましくは、押縁648が前方ブリッジ634の中央に沿って、前方ブリッジ634の長手方向軸線と平行に設けられている。押縁648は、ブーツをトウビンディング664上に配置するのを助ける。フック650は、押縁648から上方に突出しており、好ましくは、実質的に平らな二つのプレート状部分で形成されている。第1部分は上方に突出しており、第2部分は、後方に突出したフック部分を形成する。
【0062】
後方ブリッジも同様にサイドレール628の間を延びている。後方ブリッジの高さはほんの数ミリであり、幅は前方ブリッジ634の幅よりも僅かに大きい。以下に更に詳細に説明するように、作動顎602を開くため、引っ込めリンク644が設けられている。
【0063】
図22は、ヒールビンディング666を詳細に示す。作動顎602の後側には、全体にA字形状の顎シース656が設けられている。静止顎600は、第18図及び図19と関連して上文中に論じたのと同様である。作動顎602は、ハウジング608を通って上方に突出しており、静止顎600の方向に曲がっており、以下に論じるヒールロッド659を固定するための包囲体を形成する。スライドプレートがハウジング608内で作動顎602の下部分から内側方向に延びている。スライドプレート612の端部は上方に突出しており、スライドプレート612の上方に突出した端部と静止顎600の下のハウジング608との間に円筒形のコイルばねが固定されている。案内ロッド654がばね616の軸線に沿って設けられている。ばね616は、圧縮ばねであり、作動顎602を静止顎600に対して閉鎖方向に押圧する。引っ込めリンク644を引っ張ることによって、作動顎602を開くことができる。引っ込めリンク644は、ハウジング608内を延びて作動顎602に連結された引っ込めアーム652に枢着されている。かくして、引っ込めリンク644を横方向に引っ張ると、ばね616が圧縮され、作動顎602が静止顎600から離れ、スノーボード用ブーツをヒールビンディング666から外すことができる。引っ込めアーム652を掴んで引っ張るのを容易にするため、引っ込めリンク644に紐を付けてもよい。
【0064】
図22に示すビンディング機構は、好ましくは、図21に示すビンディングとともに使用されるけれども、その代わりに、上述のビンディング機構のうちの任意の機構を使用してもよい。更に、ブーツのヒールを所定位置に保持する変形例の構成及び他のビンディング機構も使用できる。
【0065】
次に、上述のビンディングと関連したブーツ720の詳細を図23を参照して論じる。ブーツ720は、アッパー728、ヒールカウンター732、及びベース724を有する。踏面734がベース724に取り付けられており、ブーツ720の底を構成する。後方凹所がブーツ720のヒールの下に設けられ、この凹所は、後方ブリッジ632に載るように構成されておりかつ配置されている。かくして、後方凹所770は、踏面734のヒール部分に亘って延びている。同様に、足の親指の付け根と対応するブーツの前方部分の下に前方凹所768が設けられている。前方凹所768は、前方凹所768の底から上方に角度をなしたスロープ状部分755を有する。スロープ状部分755により、フック650をその中で摺動させてトウロッド758に固定することができる。トウロッド758は、前方凹所768内のロッド支持体772に固定される。トウロッド758は、好ましくは、フック650によって受け入れられるように、踏面734の長手方向軸線に対して横方向に配向されている。ヒールロッド759は、後方凹所770内に固定されており、踏面734の長手方向軸線とほぼ平行に配向されている。
【0066】
図24及び図25は、ブーツ720のビンディングへの挿入を示す。フック650がスロープ状部分755内にあるようにブーツのトウをフック650上に置く。トウロッド758がフック650の下にあり、前方ブリッジ634が前方凹所768内にある所定位置までブーツを前方に摺動させる。この位置では、ヒールロッド759が静止顎600及び作動顎602の真上にあり、後方凹所770が後方ブリッジ632の上にある。次いで、ブーツのヒールを押し込んで作動顎602を開き、ヒールロッド759を作動顎602と静止顎600との間で包囲する。かくして、図25に示す位置となり、後方凹所770が後方ブリッジ632を包囲する。ブーツ720は、引っ込めリンク644を引っ張って作動顎602を静止顎600から遠ざけ、ブーツ720のヒールを持ち上げてビンディングから外すことができるようになるまで、この位置に保持される。
【0067】
かくして、図21乃至図25に関して説明したビンディングには幾つかの利点がある。ビンディングの着脱は、スキー用のブーツビンディングシステムで使用されているのと同じである。しかしながら、本ビンディングは、スノーボードの標準的な幅に合わせてビンディングのトウ及びヒールをスノーボードの縁部のところに又は縁部の近くに置くことができるように、ブーツをブーツの底の下で留め金止めする。ブーツ720をスノーボード22に着脱するのにブーツ720のバックル又はストラップを再調節する必要がない。ビンディング機構は、ブーツ720を所望に従って迅速にかつ容易に着脱できる。トウビンディング664として機能するフック650は、複雑さを小さくし、及びかくしてビンディング機構の価格を下げ、更に、ビンディングを簡単にし、使用を容易にする。カーブド回転(carved turn )及びフリースタイル回転の両方について、使用者の足首に対して後方支持を与えかつスノーボード22に対して適当に固定ながら、所望の移動を維持できるように、踏面734の横方向内側への圧縮が許容される。
【0068】
ビンディング機構を側方から解放できるように構成することには利点がある。これは、ブーツのトウ及び/又はヒールが、多くの場合、ボードの側部を越えて僅かに延びるためである。ビンディングは、ステップイン式であり、簡単に解放できる。
【0069】
上述の実施例は、スノーボーダーに、スノーブーツ及び登山靴型ブーツを越えた多くの利点を提供する。エッジ制御は、ハイバック26、ベース24、及びベースストラップ72を備えたブーツ20の支持構造によって行われ、本願に開示した他のストラップも使用できる。更に、本ブーツは、ステップイン式ビンディングの便利さを提供する。ストラップがブーツ自体に取り付けられているため、ボードを片足から又は両足から外す度毎にストラップを緩める必要がない。更に、ステップイン式ビンディングの構成は、踏面34の圧縮によりブーツ20がトウビンディング64及びヒールビンディング66への取り付け箇所を中心として僅かに枢動できることによって、又はビンディング自体に追加の横方向可撓性を提供できる。
【0070】
かくして、快適さやフリースタイルの自在さを損なうことなく、エッジ制御及びステップイン式による便利さが提供される。ブーツは、ソールと同様に歩き易く、フリースタイルボーディングについて、横方向可撓性が登山靴型ブーツよりも大きい。いずれの実施例を使用するのかに応じて、ブーツ20の横方向可撓性は、ソール及び軟質のビンディングの組み合わせと同じ位大きい。
【0071】
本発明の好ましい実施例を図示しかつ説明したが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、種々の変更を行うことができる。図示しかつ説明した実施例は、単なる例示であって、本発明の範囲を請求の範囲が定義するように限定しようとするものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】スノーボードに取り付けられたブーツを示す、スノーボード用ブーツの一実施例の斜視図。
【図2】図1に示す軽量ブーツの斜視図。
【図3】図2に示すブーツのベース及びハイバックの斜視図。
【図4】(a)は凹所内のビンディングビンディングプレートを示す図1、図2及び図3に示すブーツの底面図、(b)は凹所内の一つのビンディングビンディングプレートを示すブーツの第2実施例の底面図。
【図5】ブーツのベースに固定されたビンディングビンディングプレートの断面図。
【図6】(a)はビンディングの一実施例を示すスノーボードの平面図、(b)はビンディングの別の実施例を示すスノーボードの平面図、(c)は図4(b)に示すブーツとともに使用されるビンディングの一実施例を示すスノーボードの平面図。
【図7】ベースストラップ及びハイバックストラップの両方を有する本発明のブーツの別の実施例の斜視図。
【図8】図7に示すブーツの反対側を示す斜視図。
【図9】ハイバックの後方移動を制限する後方ストップを示す、図7及び図8のブーツのヒールの側面図。
【図10】ハイバックストラップを持たない本発明の変形例のブーツの斜視図。
【図11】一体のハイバックを有する本発明の別の変形例のブーツの斜視図。
【図12】スノーボードにビンディングで取り付けられたブーツを示す、スノーボード用ブーツ及びビンディングの一実施例の斜視図。
【図13】スノーボード用ビンディングの一実施例との整合を示す、ブーツの底の斜視図。
【図14】開放位置で示すビンディングの一実施例の断面図。
【図15】図14に示すビンディングの閉鎖位置での断面図。
【図16】閉鎖位置で示す、ビンディングの別の実施例の断面図。
【図17】 図16に示すビンディングの開放位置での断面図。
【図18】閉鎖位置で示す、スノーボード用ビンディングの別の実施例の断面図。
【図19】図18に示すビンディングの開放位置での断面図。
【図20】同時に開放する前方連結顎及び後方連結顎を持つスノーボード用ビンディングの一実施例の上方にスノーボード用ブーツの底を示す斜視図。
【図21】スノーボードに取り付けたビンディングを示す、本発明のスノーボード用ビンディングの別の実施例の斜視図。
【図22】図21に示すビンディングの後方連結機構の断面図。
【図23】図21に示すビンディングに連結するようにつくられたスノーボード用ブーツの下側の斜視図。
【図24】図23に示すスノーボード用ブーツ及び図21図に示すスノーボード用ビンディングの、ブーツがビンディングに取り付けられるように位置決めされた断面図。
【図25】図24のブーツ及びビンディングをスノーボード上に固定した位置で示す、部分断面図。
Claims (14)
- ブーツ(120)およびこのブーツ(120)をスノーボード(22)に取付けるためのビンディング装置であって、
(a)後側部分、前側部分、および長手方向軸線を有したブーツ(120)であり、ソールと、前記前側部分の下方において前記ソールの内側に固定されたロッドの形態の前側取付部材(159)と、前記後側部分の下方において前記ソールの内側に固定されたロッドの形態の後側取付部材(158)と、を有したブーツ(120);
(b)スノーボード(22)への取付けのための堅固なビンディングフレーム;
(c)前記ビンディングフレームに固定されてそこから上方に突出し前記前側取付部材(159)および前記後側取付部材(158)のいずれか一方を握持する静止顎(200,300,400)および作動顎(202,302,402)を有し、前記作動顎(202,302,402)が前記ビンディングフレームおよび前記ブーツ(120)に対する動きのために前記ビンディングフレームに可動に取り付けられており、前記ブーツ(120)に係合するときにその下方に配置されるように前記ブーツ(120)の前記長手方向軸線に沿って配設されている第1のビンディング(264);
(d)前記第1のビンディング(264)に対して間隔を開けた位置において前記ブーツの前記長手方向軸線に沿って前記ビンディングフレームに固定され、そこから上方に突出して前記前側取付部材(159)および前記後側取付部材(158)のいずれか他方を握持する静止顎(200,300,400)および作動顎(202,302,402)を有し、前記作動顎(202,302,402)が前記ビンディングフレームおよび前記ブーツ(120)に対する動きのために前記ビンディングフレームに可動に取り付けられている第2のビンディング(266);
(e)前記第1のビンディング(264)の前記作動顎(202,302,402)を動かして、前記第1のビンディング(264)から前記ブーツ(120)を解放する、前記第1のビンディング(264)に接続された第1の解放機構(204、304、404);および
(f)前記第2のビンディング(266)の前記作動顎(202,302,402)を動かして、前記第2のビンディング(266)から前記ブーツ(120)を解放する、前記第2のビンディング(266)に接続された第2の解放機構(204、304、404);を備え、
(g)前記ブーツ(120)のソールの底部の領域が前記ビンディングフレームに当接することを特徴とするブーツおよびビンディング装置。 - ブーツ(720)およびこのブーツ(720)をスノーボード(22)に取付けるためのビンディング装置であって、
(a)後側部分、前側部分、および長手方向軸線を有したブーツ(720)であり、ソールと、前記前側部分の下方において前記ソールの内側に固定されたロッドの形態の前側取付部材(758)と、前記後側部分の下方において前記ソールの内側に固定されたロッドの形態の後側取付部材(759)と、を有したブーツ(720);
(b)スノーボード(22)への取付けのための堅固なビンディングフレーム;
(c)前記ビンディングフレームに固定されてそこから上方に突出し、前記前側取付部材(758)および前記後側取付部材(759)のいずれか一方を握持するフック(650)を有した第1のビンディング(664);
(d)前記ビンディングフレームに固定されてそこから上方に突出し前記前側取付部材(758)および前記後側取付部材(759)のいずれか他方を握持する静止顎(600)および作動顎(602)を有し、前記作動顎(602)が前記ビンディングフレームおよび前記ブーツ(720)に対する動きのために前記ビンディングフレームに可動に取り付けられており、前記ブーツ(720)に係合するときにその下方に配置されるように前記ブーツ(720)の前記長手方向軸線に沿って配設されている第2のビンディング(666);
(e)前記第2のビンディング(666)の前記作動顎(602)を動かして前記第2のビンディング(666)から前記ブーツ(720)を解放する、前記第2のビンディング(666)に接続された解放機構(644);を備え、
(f)前記ブーツ(720)のソールの底部の領域が前記スノーボード(22)に当接する、
ことを特徴とするブーツおよびビンディング装置。 - 前記ビンディングフレームは、前記スノーボード(22)に固定可能であるとともに、その部分が前記ブーツ(120)のソールに当接する、前記スノーボードに重なる領域を定める、少なくとも一つのビンディングプレート(262,362,462)を有していることを特徴とする請求項1に記載のブーツおよびビンディング装置。
- 前記ビンディングプレート(262、362、462)が、前記ブーツ(120)のソールの形状に合わせて形付けられていることを特徴とする請求項3に記載のブーツおよびビンディング装置。
- 前記解放機構は、前記ブーツ(120、720)が前記ビンディング(264,266,664,666)と係合するときに前記ビンディングフレームの側部および前記ブーツ(120、720)の側部に延びる取外用アーム(204、304、404、644)を有していることを特徴とする請求項1または2に記載のブーツおよびビンディング装置。
- 前記取外用アーム(204,304,404,644)がレバーであることを特徴とする請求項5に記載のブーツおよびビンディング装置。
- 前記ブーツのソールは、前記前側取付部材あるいは前記後側取付部材(159,158)の側部に固定される可撓パッド(192)をさらに有しており、
前記可撓パッド(192)は、前記第1および第2のビンディング(264,266)と係合したときに前記ブーツ(120)が前記前側取付部材あるいは前記後側取付部材(159、158)の周りにおいて一方の側から他方の側に回動できるように、圧縮可能であるとともに弾性的であり、
かつ前記可撓パッド(192)は、前記前側取付部材あるいは前記後部取付部材(159,158)より低く延びていることを特徴とする請求項1に記載のブーツおよびビンディング装置。 - 前記可撓パッド(192)は、異なるジュロメータの可撓パッド(192)を用いることができるように、取り外し可能でありかつ交換可能であることを特徴とする請求項7に記載のブーツおよびビンディング装置。
- 前記ブーツ(120,720)の前記ソールは、前記前側取付部材および前記後側取付部材(158,159,758,759)がその内側に配設される凹所(154,156,768,770)をさらに有していることを特徴とする請求項1または2に記載のブーツおよびビンディング装置。
- 前記作動顎(202,302,402,602)は、前記ビンディングフレームから上方に突出するフックを有しており、
前記前側取付部材および前記後側取付部材(159、158,758、759)は前記フックの下側に係合可能であることを特徴とする請求項1または2に記載のブーツおよびビンディング装置。 - 前記ブーツ(120、720)は、
前端部、およびヒール部を有した後端部と;
前記後端部から上方に延びて、前記ブーツ(120、720)に対し後方からの支持をもたらすハイバック(126、732)と;
前記ソールに固定的に取り付けられたアッパー(128、728)と、
を備え、
前記アッパー(128、728)は、前記ハイバック(126、732)に隣接する後部側面を有するとともに前記ハイバック(126、732)より柔軟であり、
前記ハイバック(126、732)は、前記アッパー(128、728)に横方向の柔軟性をもたらすことができるように、前記ヒール部分の位置の上方において前記ブーツ(120、720)の側面の少なくとも一部を覆っていないことを特徴とする請求項1または2に記載のブーツおよびビンディング装置。 - 前記ビンディングプレート(262、362、462)は、前記スノーボードの長手方向軸線に対し複数の角度方位において前記スノーボードに固定可能であることを特徴とする請求項3に記載のブーツおよびビンディング装置。
- 前記ビンディングフレームは、前記スノーボードの長手方向の軸線に対し複数の角度方位において前記スノーボードに固定可能な少なくとも一つのビンディングプレート(630)を有しており、
前記ビンディングプレート(630)は、前記ビンディングフレームを前記スノーボード(22)に固定するためのネジがそこを通って延びることができる湾曲したスロット(622)を有していることを特徴とする請求項2に記載のブーツおよびビンディング装置。 - 前記フック(650)は、前記ブーツ(720)を解放する間に前記ビンディングフレームに対して動かないように固定されており、
前記作動顎(602)の動きが、前記前側取付部材および前記後側取付部材(758、759)の両方が前記第1のビンディング(664)および第2ビンディング(666)から解放されるようにしていることを特徴とする請求項2に記載のブーツおよびビンディング装置。
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