JP3801287B2 - ケイ素またはゲルマニウム含有有機化合物の製造方法 - Google Patents

ケイ素またはゲルマニウム含有有機化合物の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ケイ素またはゲルマニウム含有有機化合物の製造方法に関するものであり、詳しくは、短時間で収率良く上記の化合物を得ることが出来る様に改良された製造方法に関するものである。本発明によれば、例えば、シクロペンタジエニル基上の水素原子をケイ素またはゲルマニウムで置換することにより、置換されていてもよいシリル基またはゲルミル基置換シクロペンタジエニル化合物を短時間で収率良く製造することが出来る。
【0002】
【従来の技術】
α−オレフィン重合用均一系触媒として知られているメタロセン触媒は、重合活性が高く、分子量が狭い重合体が得られるという特徴を有する。特に、2個のシクロペンタジエニル基が架橋された構造の配位子を有する立体剛直性な遷移金属錯体によれば、アイソタクチックポリプロピレンが得られる(例えば、ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカル・ソサエティー106巻6355ページ等)。
【0003】
更に、2個のシクロペンタジエニル基がケイ素原子で架橋された遷移金属錯体により、高いアイソタクチシティーを持つポリプロピレンが得られることも公知である(例えば、特開昭63−295607号公報、特開平1−275609号公報など)。
【0004】
また、ポリプロピレンのアイソタクチシティー及び分子量の向上を図るため、配位子の一部であるインデニル基に置換基を導入した化合物が知られている(例えば、特開平4−268307号公報、特開平6−157661号公報など)。
【0005】
一方、2個のシクロペンタジエニル基がゲルマニウム原子で架橋された遷移金属錯体によってもアイソタクチックポリプロピレンが得られることは、例えば特開平2−76887号公報において公知である。
【0006】
上記の様な、遷移金属錯体の配位子として使用されるケイ素原子またはゲルマニウム原子で架橋されたシクロペンタジエニル化合物は、一般的に、(i)シクロペンタジエニル化合物のアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩と(ii)ハロゲン化ケイ素化合物またはハロゲン化ゲルマニウム化合物とを反応させることにより得られる。
【0007】
例えば、Jutzi等は、ジメチルビス(テトラメチルシクロペンタジエニル)シランを製造するに当たり、テトラメチルシクロペンタジエニルリチウムとジクロルジメチルシランとをテトラヒドロフラン(THF)溶媒中で5日間加熱還流している。このときの収率は65%である(ケミカル・ベリヒテ119巻1750ページ)。
【0008】
また、ウインター等は、ジメチルビス(2−メチルインデニル)シランを製造するに当たり、2−メチルインデンのリチウム塩をジクロロジメチルシランのジエチルエーテル溶液に5時間にわたって滴下した後、室温で夜通し攪拌し、更に週末中放置している。このときの収率は16%である(特開平4−268307号公報)。
【0009】
一方、ケイ素原子またはゲルマニウム原子で架橋された2個のシクロペンタジエニル化合物を効率よく得るための改良技術も知られている。例えば、特開平7−252287号公報では、置換シクロペンタジエンとジメチルジハロシランとを金属塩型塩基と金属イオン捕獲剤との共存下で反応させて2個のシクロペンタジエニル基がケイ素原子で架橋された化合物の収率向上を図っている。
【0010】
また、特開平6−271594号公報では、シクロペンタジエン化合物のリチウム、ナトリウム又はカリウム塩と、ハロゲン化ケイ素化合物またはハロゲン化ゲルマニウム化合物とをシアン化合物またはチオシアン酸化合物の存在下に反応させることにより収率向上を図っている。
【0011】
ケイ素原子またはゲルマニウム原子で架橋された上記の様なシクロペンタジエニル化合物を得るには、上記の様に長時間にわたって反応を行う必要があり、更に収率も満足のいくものではない。特に、ケイ素原子上またはゲルマニウム原子上に立体的にバルキーな置換基が2個以上ある場合は、その傾向が大きく、収率は更に低下する。
【0012】
一般に、収率の悪い製造方法は、生成物の精製に多大のコストを要し、経済的に不利である。更に、低純度の化合物を原料としてメタロセン化合物を合成した場合は、得られるメタロセン化合物の純度も悪く、この精製にも多大のコストを要する。
【0013】
上記の様に、従来からなされてきたケイ素原子またはゲルマニウム原子で架橋されたシクロペンタジエニル化合物の収率改善の技術は、その効果が十分とは言えず、また、シアン化合物の様に人体などへの毒性が懸念される化合物も使用されている。従って、毒性の心配がない化合物を使用することにより、ケイ素原子またはゲルマニウム原子で架橋されたシクロペンタジエニル化合物を高収率で製造し得る方法が確立されれば、その工業的意義は大きい。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記実情に鑑みなされたものであり、その目的は、人体などへの毒性が懸念される化合物を使用することなく、ケイ素またはゲルマニウム含有有機化合物、例えば、ケイ素原子またはゲルマニウム原子で架橋されたシクロペンタジエニル化合物、代表的には、置換されていてもよいシリル基またはゲルミル基で置換されたシクロペンタジエニル化合物を短時間で収率良く製造する方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の目的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、特定の化合物の存在下の反応により上記の目的を容易に達成し得るとの知見を得、本発明の完成に到った。
【0016】
すなわち、本発明の要旨は、以下の一般式(I)、(II)及び(III)で表されるアルカリ金属またはアルカリ土類金属含有有機化合物(i)と以下の一般式(V)で表される脱離基およびケイ素またはゲルマニウムを含有する化合物(ii)とをホスフィン化合物(iii)の存在下に反応させることを特徴とする、ケイ素またはゲルマニウム含有有機化合物(iv)の製造方法に存する。
【0017】
【化5】
Figure 0003801287
【0018】
一般式(I)〜(III)中、Mはアルカリ金属、Mはアルカリ土類金属、Aは、環状炭化水素基が縮合していてもよいシクロペンタジエニル基、アルキル基、アリール基、アリル基、ビニル基、複素環基、Xはハロゲン原子を表し、上記の各基は、何れも、置換基を有していてもよい。また、一般式(II)における2個のAは、相互に異なっていてもよい。ただし、化合物(i)は、環状炭化水素基が縮合していてもよく、置換基を有してもよいシクロペンタジエニル基を少なくとも1個有する。
【0019】
【化6】
Figure 0003801287
【0020】
一般式(V)中、Qは、ケイ素原子またはゲルマニウム原子、R及びRは、置換基を有していてもよい炭化水素基またはR及びRが結合するQと共に形成され且つ置換基を有していてもよい環状炭化水素基、Bはハロゲン原子またはアリールスルホニルオキシ基を表す。そして、nは0〜3の整数を表す。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。本発明においては、反応原料として、アルカリ金属またはアルカリ土類金属含有有機化合物(i)(以下、有機金属塩と略記する)と脱離基およびケイ素またはゲルマニウムを含有する化合物(ii)(以下、ケイ素(ゲルマニウム)化合物と略記する)とを使用する。
【0022】
先ず、上記の有機金属塩(i)について説明する。有機金属塩(i)としては、下記一般式(I)〜(III)で表される化合物が好適に使用される。
【0023】
【化7】
Figure 0003801287
【0024】
一般式(I)〜(III)中、Mはアルカリ金属、Mはアルカリ土類金属、Aは、環状炭化水素基が縮合していてもよいシクロペンタジエニル基、アルキル基、アリール基、アリル基、ビニル基、複素環基、Xはハロゲン原子を表し、上記の各基は、何れも、置換基を有していてもよい。また、一般式(II)における2個のAは、相互に異なっていてもよい。ただし、化合物(i)は、環状炭化水素基が縮合していてもよく、置換基を有してもよいシクロペンタジエニル基を少なくとも1個有する。
【0025】
有機金属塩を形成するアルカリ金属またはアルカリ土類金属としては、特に制限されないが、リチウム、ナトリウム、カリウム又はマグネシウムが好ましい。
【0026】
本発明において、有機金属塩(i)として使用されるシクロペンタジエニル基との金属塩(以下、シクロペンタジエニル化合物の金属塩と略記する)を形成するシクロペンタジエニル基上の置換基としては、C1〜C20のアルキル基、C3〜C20のシクロアルキル基、C2〜C20のアルケニル基、C2〜C20のアルキニル基、C6〜C20のアリール基、C7〜C20のアリールアルキル基、C1〜C20のアルコキシ基、C3〜C20のシクロアルコキシ基、C6〜C20のアリールオキシ基、C1〜C20のアルキル基でモノ又はジ置換されていてもよいアミノ基、C1〜C20のアルキル基でモノ又はジ置換されていてもよいウレア基、C1〜C20のハロアルキル基、C6〜C20のハロアリール基、C1〜C20のハロアルコキシ基、C1〜C20の炭化水素基を有するシリル基、C1〜C20の炭化水素基を有するスタニル基、ニトロ基、ハロゲン原子などが挙げられる。これらの置換基の数は、1個でも複数個であってもよく、複数個の置換基を有する場合は、それらの置換基が同一であっても異なっていてもよい。
【0027】
上記のアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基などが挙げられる。上記のシクロアルキル基の具体例としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。上記のアルケニル基の具体例としては、ビニル基、アリル基、2−ブテニル基などが挙げられる。
【0028】
上記のアルキニル基の具体例としては、エチニル基、2−プロピニル基などが挙げられる。上記のアリール基の具体例としては、フェニル基、ナフチル基、フェナントレニル基、アントラセニル基などが挙げられる。上記のアリールアルキル基の具体例としてはベンジル基などが挙げられる。上記のアルコキシ基の具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基などが挙げられる。上記のシクロアルコキシ基の具体例としてはシクロプロポキシ基などが挙げられる。
【0029】
上記のアリールオキシ基の具体例としてはフェノキシ基などが挙げられる。上記のアミノ基の具体例としては、アミノ基の他、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基などが挙げられる。上記のウレア基の具体例としては、ウレア基の他、N',N'−ジメチルウレア基、N,N',N'−トリメチルウレア基などが挙げられる。上記のハロアルキル基の具体例としては、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基などが挙げられる。
【0030】
上記のハロアリール基の具体例としては、o−フルオロフェニル基、m−フルオロフェニル基、p−フルオロフェニル基、o−クロロフェニル基、m−クロロフェニル基、p−クロロフェニル基、2,3−ジフルオロフェニル基、2,4−ジフルオロフェニル基、2,5−ジフルオロフェニル基、2,6−ジフルオロフェニル基、2,4,6−トリフルオロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基などが挙げられる。
【0031】
上記のハロアルコキシ基の具体例としては、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、ペンタフルオロエトキシ基などが挙げられる。上記のシリル基の具体例としては、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリブチルシリル基、ジフェニルメチルシリル基、ジメチルフェニルシリル基などが挙げられる。上記のスタニル基の具体例としては、トリメチルスタニル基、トリエチルスタニル基、トリブチルスタニル基、ジフェニルメチルスタニル基、ジメチルフェニルスタニル基などが挙げられる。上記のハロゲン原子の具体例としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
【0032】
上記の置換基は、シクロペンタジエニル基上の隣接する2個の炭素原子と共に環を形成していてもよく、これらの環を形成した化合物としては、例えば、インデニル化合物、4,5,6,7−テトラヒドロインデニル化合物、フルオレニル化合物、ジヒドロアズレニル化合物などが挙げられる。
【0033】
また、上記の置換基には、上記と同様の置換基の他、C1〜C20のアルキル基で置換されたアリール基、C1〜C20のアルコキシ基で置換されたアリール基、C1〜C20のハロアルキル基で置換されたアリール基、C6〜C20のハロゲン原子で置換されたアリール基、C1〜C20の複素環基、C1〜C20のアルキル基で置換された複素環基、C1〜C20のアルコキシ基で置換された複素環基、C1〜C20のハロアルキル基で置換された複素環基、C1〜C20のハロゲン原子で置換された複素環基、C7〜C20のアリールアルキル基、C1〜C20のアルコキシ基、C3〜C20のシクロアルコキシ基、C6〜C20のアリールオキシ基、C1〜C20のアルキル基でモノ又はジ置換されていてもよいアミノ基、C1〜C20のアルキル基でモノ又はジ置換されていてもよいウレア基、C1〜C20のハロアルキル基、C1〜C20のハロアルコキシ基、C1〜C20の炭化水素基を有するシリル基、C1〜C20の炭化水素基を有するスタニル基、ニトロ基またはハロゲン原子などの置換基を有していてもよい。
【0034】
上記の複素環基としては、例えば、チエニル基、フリル基、ピロリル基、ピラゾリル基、イソチアゾリル基、イソオキサゾリル基、ピリジル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、インドリル基、カルバゾリル基などが挙げられる。
【0035】
本発明において、シクロペンタジエル化合物としては、前記の通り、従来公知の化合物を制限なく使用することが出来るが、これらの中では、シクロペンタジエニル基に環状炭化水素基が縮合したシクロペンタジエニル化合物が好ましく、下記一般式(IV)で表されるシクロペンタジエニル化合物のアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩が特に好ましい。
【0036】
【化8】
Figure 0003801287
【0037】
一般式(IV)中、R11、R12、R13は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜10の炭化水素残基、炭素数1〜10のハロゲン含有炭化水素基、炭素数1〜18のケイ素含有炭化水素基、ハロゲン原子、Dは不飽和結合を含んでいてもよい炭素数2〜7の2価の炭化水素基を表す。Mはアルカリ金属またはアルカリ土類金属を表す。そして、R11、R12、R13及びDの具体例としては、前述した各置換基およびそれらの組み合わせの中から選ばれる該当する置換基が適用される。
【0038】
上記のシクロペンタジエニル化合物の具体例としては、シクロペンタジエン、メチルシクロペンタジエン、エチルシクロペンタジエン、i−プロピルシクロペンタジエン、tert−ブチルシクロペンタジエン、フェニルシクロペンタジエン、ナフチルシクロペンタジエン、トリメチルシリルシクロペンタジエン、1,2−ジメチルシクロペンタジエン、1,3−ジメチルシクロペンタジエン、1,2,3−トリメチルシクロペンタジエン、1,2,4−トリメチルシクロペンタジエン、1,2,3,4−テトラメチルシクロペンタジエン、1−エチル−2,4−ジメチルシクロペンタジエン、1−エチル−3,4−ジメチルシクロペンタジエン、1−tert−ブチル−3−メチルシクロペンタジエン、1−i−プロピル−3−メチルシクロペンタジエン、1−トリメチルシリル−3−メチルシクロペンタジエン、1,2−ジメチル−4−tert−ブチルシクロペンタジエン、1,2−ジメチル−4−トリメチルシリルシクロペンタジエンが挙げられる。
【0039】
上記のシクロペンタジエニル化合物の他の具体例としては、インデン、1−メチルインデン、2−メチルインデン、4−メチルインデン、5−メチルインデン、2−エチルインデン、2−i−プロピルインデン、2−フェニルインデン、2−トリメチルシリルインデン、2,4−ジメチルインデン、2−メチル−4−メトキシインデン、2−メチル−4−i−プロピルインデン、2−メチル−4−フェニルインデン、2−メチル−4−ナフチルインデン、2−メチル−4,5−ベンゾインデン、2−エチル−4−メチルインデン、2−エチル−4−メトキシインデン、2−エチル−4−i−プロピルインデン、2−エチル−4−フェニルインデン、2−エチル−4−ナフチルインデン、2−エチル−4,5−ベンゾインデン、2,4,7−トリメチルインデン、4,5,6,7−テトラヒドロインデン、2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロインデン、フルオレンが挙げられる。
【0040】
上記のシクロペンタジエニル化合物の更に他の具体例としては、2,4−ジメチル−1,4−ジヒドロアズレン、2−メチル−4−tert−ブチル−1,4−ジヒドロアズレン、2−メチル−4−i−プロピル−1,4−ジヒドロアズレン、2−メチル−4−フェニル−1,4−ジヒドロアズレン、2−メチル−4−ナフチル−1,4−ジヒドロアズレン、2−エチル−4−メチル−1,4−ジヒドロアズレン、2−エチル−4−tert−ブチル−1,4−ジヒドロアズレン、2−エチル−4−i−プロピル−1,4−ジヒドロアズレン、2−エチル−4−フェニル−1,4−ジヒドロアズレン、2−エチル−4−ナフチル−1,4−ジヒドロアズレン、2,4,4−トリメチル−1,4−ジヒドロアズレン、2,4,7−トリメチル−1,4−ジヒドロアズレン、2−エチル−4,4−ジメチル−1,4−ジヒドロアズレン、2−エチル−4,7−ジメチル−1,4−ジヒドロアズレン等が挙げられる。
【0041】
本発明において、シクロペンタジエニル基が1〜4個の置換基を有していることが好ましく、特に、2〜4個の置換基を有しているシクロペンタジエン類、インデン類、フルオレン類、ジヒドロアズレン類が好ましい。
【0042】
上記の化合物の具体例としては、1,2−ジメチルシクロペンタジエン、1,3−ジメチルシクロペンタジエン、1,2,3−トリメチルシクロペンタジエン、1,2,4−トリメチルシクロペンタジエン、1,2,3,4−テトラメチルシクロペンタジエン、1−エチル−2,4−ジメチルシクロペンタジエン、1−エチル−3.4−ジメチルシクロペンタジエン、1−tert−ブチル−3−メチルシクロペンタジエン、1−i−プロピル−3−メチルシクロペンタジエン、1−トリメチルシリル−3−メチルシクロペンタジエン、1,2−ジメチル−4−tert−ブチルシクロペンタジエン、1,2−ジメチル−4−トリメチルシリルシクロペンタジエンが挙げられる。
【0043】
上記の化合物の他の具体例としては、インデン、1−メチルインデン、2−メチルインデン、4−メチルインデン、5−メチルインデン、2−エチルインデン、2−i−プロピルインデン、2−フェニルインデン、2−トリメチルシリルインデン、2,4−ジメチルインデン、2−メチル−4−メトキシインデン、2−メチル−4−i−プロピルインデン、2−メチル−4−フェニルインデン、2−メチル−4−ナフチルインデン、2−メチル−4,5−ベンゾインデン、2−エチル−4−メチルインデン、2−エチル−4−メトキシインデン、2−エチル−4−i−プロピルインデン、2−エチル−4−フェニルインデン、2−エチル−4−ナフチルインデン、2,4,7−トリメチルインデン、4,5,6,7−テトラヒドロインデン、2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロインデン、フルオレンが挙げられる。
【0044】
上記の化合物の更に他の具体例としては、2,4−ジメチル−1,4−ジヒドロアズレン、2−メチル−4−tert−ブチル−1,4−ジヒドロアズレン、2−メチル−4−i−プロピル−1,4−ジヒドロアズレン、2−メチル−4−フェニル−1,4−ジヒドロアズレン、2−メチル−4−ナフチル−1,4−ジヒドロアズレン、2−エチル−4−メチル−1,4−ジヒドロアズレン、2−エチル−4−tert−ブチル−1,4−ジヒドロアズレン、2−エチル−4−i−プロピル−1,4−ジヒドロアズレン、2−エチル−4−フェニル−1,4−ジヒドロアズレン、2−エチル−4−ナフチル−1,4−ジヒドロアズレン、2,4,4−トリメチル−1,4−ジヒドロアズレン、2,4,7−トリメチル−1,4−ジヒドロアズレン、2−エチル−4,4−ジメチル−1,4−ジヒドロアズレン、2−エチル−4.7−ジメチル−1,4−ジヒドロアズレン等が挙げられる。
【0045】
シクロペンタジエニル化合物の金属塩は、不活性溶媒中でアルカリ金属またはアルカリ土類金属とシクロペンタジエニル化合物とを反応させることにより得ることが出来る。不活性溶媒としては、例えば、ヘキサン、ベンゼン、トルエン、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン又はこれらの混合溶媒などを使用することが出来る。
【0046】
上記の金属は化合物として使用することも出来る。金属化合物の具体例としては、水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム等の水素化物、リチウム−ジ−i−プロピルアミド、ナトリウムアミド等のアミド化物、メチルリチウム、i−プロピルリチウム、n−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム等のアルキル化物、フェニルリチウム、ナフチルリチウム等のアリール化物、エチルマグネシウムブロミド等のアルキルマグネシウムハロゲン化物、ジブチルマグネシウム、ブチルオクチルマグネシウム等のジアルキルマグネシウム等が挙げられる。上記の反応における金属の使用量は、シクロペンタジエニル化合物1モルに対し、通常0.1〜2.0、好ましくは0.9〜1.2モルである。
【0047】
シクロペンタジエニル化合物の金属塩の生成反応は、例えば、ヨーロッパ特許第697418号公報に記載の様に、アルキル基やアリール基などの付加反応を伴う様な塩形成反応であってもよい。具体的には、不活性溶媒中でアルキルリチウム化物またはアリールリチウム化物とアズレン化合物とを反応させて1,4−ジヒドロアズレニル化合物のリチウム塩を生成させる。アルキルリチウム化物としては、メチルリチウム、i−プロピルリチウム、n−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム等が使用され、アリールリチウム化物としては、フェニルリチウム、ナフチルリチウム等が使用される。また、不活性溶媒としては、ヘキサン、ベンゼン、トルエン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン又はこれらの混合溶媒などが使用される。
【0048】
本発明において、有機金属塩(i)として使用されるアルキル基との金属塩を形成するアルキル基としては、C1〜C20のアルキル基が好適に使用される。好適なアルキル金属塩の代表例としては、メチルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム等のアルキルリチウム、ジブチルマグネシウム、ブチルオクチルマグネシウム等のジアルキルマグネシウム、メチルマグネシウムブロミド、エチルマグネシウムヨージド、n−プロピルマグネシウムブロミド、i−プロピルマグネシウムブロミド、tert−ブチルマグネシウムクロリド、ベンジルマグネシウムクロリド等のアルキルグリニヤ試薬などが挙げられる。
【0049】
本発明において、有機金属塩(i)として使用されるアリール基との金属塩を形成するアリール基としては、フェニル基、ナフチル基、フェナントレニル基、アントラセニル基などが好適に使用される。好適なアリール金属塩の代表例としては、フェニルリチウム、ナフチルリチウム、フェナントレニルリチウム、アントラセニルリチウム等のアリールリチウム、ジフェニルマグネシウム等のジアリールグネシウム、フェニルマグネシウムブロミド、パラトリルマグネシウムクロリド等のアリールグリニヤ試薬などが挙げられる。
【0050】
本発明において、有機金属塩(i)として使用されるアリル基との金属塩を形成するアリル基としては、C3〜C20のアリル基が好適に使用される。好適なアリル金属塩の代表例としては、プロペニルリチウム、シクロペンタジエニルリチウム等のアリルリチウム、ジシクロペンタジエニルマグネシウム等のジアリルマグネシウム、アリルマグネシウムクロライド、シクロペンタジエニルマグネシウムブロミド等のアリルグリニヤ試薬などが挙げられる。
【0051】
本発明において、有機金属塩(i)として使用されるビニル基との金属塩を形成するビニル基としては、C2〜C20のビニル基が好適に使用される。好適なビニル金属塩の代表例としては、1−シクロヘキセニルリチウム等のビニルリチウム、ビニルマグネシウムブロミド等のビニルグリニヤ試薬などが挙げられる。
【0052】
本発明において、有機金属塩(i)として使用される複素環基との金属塩を形成する複素環化合物としては、例えば、チオフェン類、ピロール類、フラン類、ピリジン類が挙げられる。斯かる複素環金属塩の具体例としては、2−リチオチオフェン類、2−リチオピロール類、2−リチオフラン類、3−リチオチオフェン類、3−リチオピロール類、3−リチオフラン類などのリチオ複素環化合物、ピリジルマグネシウムブロミド類、チエニルマグネシウムブロミド類、ピロリルマグネシウムクロリド類、フリルマグネシウムブロミド類などの複素環グリニヤ試薬などが挙げられる。
【0053】
上記のアルキル金属塩、アリール金属塩、アリル金属塩、ビニル金属塩、複素環金属塩は、例えば、次の様な方法で得ることが出来る。
【0054】
リチウム塩の場合は、(1)アルキルリチウム又はリチウム金属と有機ハロゲン化物との間のリチウム−ハロゲン交換反応による方法、(2)有機スズ化合物、有機セレ丿化合物または有機テルロ化合物とアルキルリチウムによるトランスメタル化反応による方法、(3)複素環化合物にアルキルリチウムを反応させる方法などを採用することが出来る。
【0055】
ジアルキルマグネシウム又はジアリールマグネシウム塩の場合は、例えば、米国特許第4329301号明細書、欧州特許第0157297号公開公報に記載の方法を採用することが出来る。アルキルグリニヤ試薬、アリールグリニヤ試薬、アリルグリニヤ試薬、ビニルグリニヤ試薬、複素環グリニヤ試薬の場合は、典型的には、ジエチルエーテルやテトロヒドロフラン等のエーテル系溶媒中で対応する有機ハロゲン化物と金属マグネシウムとを反応させる方法を採用することが出来る。ビニルグリニヤ試薬またはペンジルマグネシウムクロリド等のベンジルグリニヤ試薬の場合は、対応する有機ハロゲン化物とアントラセンマグネシウムジアニオンとを反応させる方法を採用することが出来る。
【0056】
次に、ケイ素(ゲルマニウム化合物)(ii)について説明する。ケイ素(ゲルマニウム)化合物(ii)が有する脱離基としては、特に制限されないが、ハロゲン原子または置換されていてもよいアルキル若しくはアリールスルホニルオキシ基が好適に使用される。ケイ素(ゲルマニウム)化合物における置換基の個数は通常1〜4個である。ハロゲン原子、アルキルスルホニルオキシ基またはアリールスルホニルオキシ基が複数である場合、これらは相互に同一でも異なっていてもよい。
【0057】
ハロゲン原子、アルキルスルホニルオキシ基またはアリールスルホニルオキシ基以外のケイ素原子またはゲルマニウム原子上の置換基としては、水素、C1〜C20の炭化水素基、トリメチルシリル基などのC1〜C20の炭化水素で置換されたシリル基、C1〜C20のアルコキシ基、C6〜C20のアリールオキシ基などが挙げられる。これらの置換基が複数である場合は、相互に同一でも異なっていてもよい。また、複数の置換基がケイ素原子またはゲルマニウム原子と一緒になって環を形成していてもよい。
【0058】
本発明において、ケイ素(ゲルマニウム化合物)(ii)としては、下記一般式(V)で表される様な、2個のハロゲン原子、アルキルスルホニルオキシ基またはアリールスルホニルオキシ基で置換されたケイ素化合物またはゲルマニウム化合物が好適に使用される。更に好ましくは、一般式(V)においてnが0又は1であり、2個のハロゲン原子で置換されたケイ素化合物またはゲルマニウム化合物である。特に好ましくは、一般式(V)においてnが0であり、2個のハロゲン原子で置換されたケイ素化合物である。
【0059】
【化9】
Figure 0003801287
【0060】
一般式(V)中、Qはケイ素原子またはゲルマニウム原子、Bはハロゲン原子またはアリールスルホニルオキシ基、R及びRは、置換基を有していてもよい炭化水素基またはR及びRが結合するQと共に形成され且つ置換基を有していてもよい環状炭化水素基を表す。そして、nは0〜3の整数を表す。
【0061】
Bを構成するハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられるが、好ましくは塩素原子または臭素原子である。Bを構成するアルキルスルホニルオキシ基としては、例えば、トリフルオロメチルスルホニルオキシ基、メシルオキシ基、エチルスルホニルオキシ基などが挙げられるが、トリフルオロメチルスルホニルオキシ基またはメシルオキシ基が好ましい。Bを構成するアリールスルホニルオキシ基としては、例えば、ベンゼンスルホニルオキシ基、トシルオキシ基、pークロロベンゼンスルホニルオキシ基などが挙げられるが、ベンゼンスルホニルオキシ基またはトシルオキシ基が好ましい。
【0062】
及びRを構成する炭化水素基しては、C1〜C20の炭化水素基が挙げられ、その具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基のなどのアルキル基、シクロプロピル基、シクロヘキシル基などのシクロアルキル基、ビニル基、2−ブテン−2−イル基などのアルケニル基、エチニル基などのアルキニル基、フェニル基、トシル基、キシリル基、ナフチル基などのアリール基などが挙げられる。
【0063】
また、上記の炭化水素基は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基などのアルコキシ基、フェノキシ基トシルエキシ基、キシリルオキシ基などのアリールオキシ基、アミノ基、ジメチルアミノ基などのアミノ基、トリメチルシリル基などのトリアルキルシリル基などで置換されていてもよい。なお、R及びRは、相互に同一でも異なっていてもよい。
【0064】
本発明において、ケイ素(ゲルマニウム)化合物の具体例としては、次の(1)〜(3)に示す化合物が挙げられる。
【0065】
(1)テトラクロロシラン、テトラブロモシラン等のテトラハロゲン化ケイ素化合物、メチルトリクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、メチルトリブロモシラン、フェニルトリブロモシラン等のトリハロゲン化ケイ素化合物、ジメチルジクロロシラン、ジエチルジクロロシラン、ジ−n−プロピル−ジクロロシラン、ジ−tert−ブチル−ジクロロシラン、ジシクロプロピルジクロロシラン、ジシクロヘキシルジクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン、ビス(4−メチルフェニル)ジクロロシラン、ビス(2,6−ジメチルフェニル)ジクロロシラン、メチルフェニルジクロロシラン、1,1−ジクロロ−1−シラシクロブタン、1,1−ジクロロ−1−シラシクロペンタン、1,1−ジクロロ−1−シラシクロヘキサン、1,1−ジクロロ−2,3,4,5−テトラメチル−1−シラシクロペンタ−2,4−ジエン、ジメチルジブロモシラン、ジエチルジブロモシラン、ジ−n−プロピル−ジブロモシラン、ジ−tert−ブチル−ジブロモシラン、ジシクロプロピルジブロモシラン、ジシクロヘキシルジブロモシラン、ジフェニルジブロモシラン、ビス(4−メチルフェニル)ジブロモシラン、ビス(2,6−ジメチルフェニル)ジブロモシラン、メチルフェニルジブロモシラン、1,1−ジブロモ−1−シラシクロブタン、1,1−ジブロモ−1−シラシクロペンタン、1,1−ジブロモ−1−シラシクロヘキサン、1,1−ジブロモ−2,3,4,5−テトラメチル−1−シラシクロペンタ−2,4−ジエン等のジハロゲン化ケイ素化合物または対応するゲルマニウム化合物
【0066】
(2)トリメチルクロロシラン、トリエチルクロロシラン、トリフェニルクロロシラン、tert−ブチル−ジメチルクロロシラン、ジメチルフェニルクロロシラン、トリメチルブロモシラン、トリエチルブロモシラン、トリフェニルブロモシラン、tert−ブチル−ジメチルブロモシラン、ジメチルフェニルブロモシラン等のモノハロゲン化ケイ素化合物、1,1,2,2−テトラメチル−1,2−ジクロロジシラン等のジシラン化合物または対応するゲルマニウム化合物
【0067】
(3)tert−ブチル−ジメチルシリルトリフルオロメタンスルフォネート、トリメチルシリルトリフルオロメタンスルフォネート、トリエチルシリルトリフルオロメタンスルフォネート、トリ−i−プロピルシリルトリフルオロメタンスルフォネート、ジエチル−i−プロピルシリルトリフルオロメタンスルフォネート、トリメチルシリルノナフルオロ−1−ブタンスルフォネート、ジ−i−プロピルシリルビス(トリフルオロメタンスルフォネート)、ジ−tert−ブチルシリルビス(トリフルオロメタンスルフォネート)、トリメチルシリルメタンスルフォネート、トリメチルシリルベンゼンスルフォネート、ジメチルシリルビス(トリフルオロメタンスルフォネート)等が挙げられる。
【0068】
次に、ホスフィン化合物(iii)について説明する。ホスフィン化合物としては、第三ホスフィン化合物が好ましく、特に、下記一般式(VI)で表される化合物が好適に使用される。
【0069】
【化10】
Figure 0003801287
【0070】
一般式(VI)中、R、R、Rは、それぞれ独立に、置換されていてもよい、C1〜C20のアルキル基、C6〜C20のアリール基、C7〜C20のアリールアルキル基、C2〜C20のアルケニル基、C1〜C20のジアルキルアミノ基を表す。
【0071】
上記のアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロプロピル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。上記のアリール基の具体例として、フェニル基、トシル基、キシリル基、ナフチル基などが挙げられる。
【0072】
上記のアリールアルキル基の具体例としては、ベンジル基などが挙げられる。上記のアルケニル基の具体例としては、ビニル基、2ーブテンー2ーイル基などが挙げられる。上記のジアルキルアミノ基の具体例としては、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基などが挙げられる。
【0073】
上記の各基は、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基などのC1〜C20のアルコキシ基、シクロプロポキシ基、シクロヘキシルオキシ基などのC3〜C20のシクロアルコキシ基、フェノキシ基などのC6〜C20のアリールオキシ基、水酸基、チオール基、メチルチオ基などのC1〜C20のアルキルチオ基、アセチル基などのC2〜C20のアシル基、アセトキシ基などのC2〜C20のアシルオキシ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基などのC1〜C20のアルコキシ基で置換されたカルボニル基、アミノ基、モノメチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基などのC1〜C20のアルキル基でモノ又はジ置換されていてもよいアミノ基、モノフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチルなどのC1〜C20のハロアルキル基、トリフルオロメトキシ基などのC1〜C20のハロアルコキシ基、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基などのC1〜C20のトリアルキルシリル基、ニトロ基、ニトリル基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子で置換されていてもよい。また、これらの置換基は、置換基同士で環を形成していてもよい。
【0074】
本発明で使用されるホスフィン化合物(iii)の具体例としては、トリシクロヘキシルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリメチルホスフィン、トリ−n−プロピルホスフィン、トリ−i−プロピルホスフィン、ジメチルエチルホスフィン、ジエチルメチルホスフィン、トリ−n−ブチルホスフィン、トリ−tert−ブチルホスフィン、トリアミルホスフィン、トリ(2−ブトキシエチル)ホスフィン、トリ−i−ブチルホスフィン、ジメチル(2−シアノエチル)ホスフィン、ジブチル(2−シアノエチル)ホスフィン、ジシクロヘキシル(2−シアノエチル)ホスフィン、ジメチルトリフルオロメチルホスフィン、ジメチルフェニルホスフィン、ジエチルフェニルホスフィン、メチルジフェニルホスフィン、エチルジフェニルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリ(オルトトリル)ホスフィン、トリ(パラトリル)ホスフィン、トリ(メタトリル)ホスフィン、トリ(オルトメトキシフェニル)ホスフィン、トリ(パラメトキシフェニル)ホスフィン、トリ(メタメトキシフェニル)ホスフィン、トリ(オルトフルオロフェニル)ホスフィン、トリ(メタフルオロフェニル)ホスフィン、トリ(パラフルオロフェニル)ホスフィン、トリペンタフルオロフェニルホスフィン、トリ(2−シアノエチル)ホスフィン、トリベンジルホスフィン、トリベンジルホスフィン、ジフェニルベンジルホスフィン、トリビニルホスフィン、ヘキサメチルフォスフォラストリアミド等が挙げられる。
【0075】
本発明においては、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリ−n−プロピルホスフィン、トリ−n−ブチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリフェニルホスフィンが好ましく、トリエチルホスフィン、トリ−n−プロピルホスフィン、トリ−n−ブチルホスフィンが特に好ましい。
【0076】
本発明においては、有機金属塩(i)とケイ素(ゲルマニウム)化合物(ii)とをホスフィン化合物(iii)の存在下に反応させるが、効率的に反応を進行させるために溶液または懸濁液の状態で反応を行うのが好ましい。
【0077】
反応溶媒としては、上記の反応に実質的に不活性であれば特に制限はない。反応溶媒の具体例としては、石油エーテル、ペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン等の炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、ジ−i−プロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アニソール、メトキシエタン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル系溶媒およびこれらの溶媒の任意の組み合わせによる混合溶媒が挙げられる。これらの中では、エーテル系溶媒またはエーテル系溶媒と炭化水素系溶媒との混合溶媒が好ましく、ジエチルエーテル、ジ−i−プロピルエーテル、テトラヒドロフラン及びこれらの溶媒とn−ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン又はトルエンとの混合溶媒が特に好ましい。
【0078】
ケイ素(ゲルマニウム)化合物(ii)の使用量は、有機金属塩(i)1モルに対し、通常0.1〜10モル、好ましくは0.2〜5モルである。ホスフィン化合物(iii)の使用量は、触媒量が適当であり、具体的には、ケイ素(ゲルマニウム)化合物(ii)1モルに対し、通常0.01〜2モル、好ましくは0.05〜1.5モルである。
【0079】
反応温度は、通常、−78℃から使用する溶媒の沸点までの間から選択されされるが、好ましくは、−60℃〜100℃、更に好ましくは、−30℃から80℃である。反応圧力は特に制限されないが、通常は常圧とされる。反応雰囲気は特に制限されないが、通常、窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気とされる。
【0080】
上記の反応は、回分式または連続式の何れであってもよい。この際、有機金属塩(i)の溶液または懸濁液にケイ素(ゲルマニウム)化合物(ii)又はその溶液を滴下してもよいし、または、ケイ素(ゲルマニウム)化合物(ii)又はその溶液に有機金属塩(i)の溶液または懸濁液を滴下してもよい。
【0081】
有機金属塩(i)として、例えば、前記一般式(I)においてAが異なる2種類の有機金属塩(α)と(β)とを使用する場合は、先ず、有機金属塩(α)とケイ素(ゲルマニウム)化合物(ii)とを反応させた後、得られた反応成績体を後述する様な精製手段で精製した後か、または、精製手段をとらずに引き続き、有機金属塩(β)と反応させることにより、異なる置換基を有するケイ素またはゲルマニウム含有有機化合物を得ることが出来る。
【0082】
ホスフィン化合物(iii)は、予め、有機金属塩(i)の溶液または懸濁液に混合するか、または、ケイ素(ゲルマニウム)化合物(ii)又はその溶液に混合しておいてもよく、有機金属塩(i)とケイ素(ゲルマニウム)化合物(ii)との混合の後に添加してもよい。
【0083】
反応時間は、使用する有機金属塩(i)、ケイ素(ゲルマニウム)化合物(ii)、ホスフィン化合物(iii)の種類、これらのモル比、溶媒の種類、反応温度によって異なるが、通常1分から1週間、好ましくは5分から4日間、更に好ましくは10分から2日間である。
【0084】
反応終了後は、抽出、酸・アルカリによる洗浄、貧溶媒による洗浄、濃縮、濾過、クロマトグラフィー、蒸留、昇華、再結晶化などの精製手段により、目的とするケイ素またはゲルマニウム含有有機化合物を得ることが出来る。また、これらの精製手段を採用せずに、引き続き、次の反応(例えば、メタロセン触媒の製造反応)に供することも出来る。
【0085】
本発明の製造方法は、例えば、テトラメチルシラン、tert−ブチルジメチルシリルクロリド、tert−ブチルシリルトリクロリド、1,1−ジメチルプロピルメチルジクロロシラン、tert−ブチルジフェニルシリルクロリド、tert−ブチルメチルジクロロシラン、tert−ブチルメチルフェニルクロロシラン、tert−ブチルビニルジクロロシラン、1,1−ジメチルベンジルジメチルクロロシラン、1,1−ジメチルプロピルトリクロロシランを始めとする各種のケイ素またはゲルマニウム含有有機化合物(iv)の製造に使用されるが、特に、本発明の製造方法は、シリル基またはゲルミル基置換シクロペンタジエニル化合物の製造に好適に使用される。
【0086】
上記のシリル基またはゲルミル基置換シクロペンタジエニル化合物としては、モノシクロペンタジエニルシラン化合物、ジシクロペンタジエニルシラン化合物、ジシクロペンタジエニルジシラン化合物、トリシクロペンタジエニルシラン化合物、テトラシクロペンタジエニルシラン化合物、モノシクロペンタジエニルゲルマン化合物、ジシクロペンタジエニルゲルマン化合物、ジシクロペンタジエニルジゲルマン化合物、トリシクロペンタジエニルゲルマン化合物およびテトラシクロペンタジエニルゲルマン化合物などが挙げられる。これらの化合物の具体例としては、次の(1)〜(11)に示される化合物が挙げられる。なお、以下においては、便宜上、ケイ素化合物のみ例示しているが、全ての例示化合物における「シラン」を「ゲルマン」と呼び換えて対応するゲルマニウム化合物が例示されていると理解すべきである。
【0087】
<モノシクロペンタジエニルケイ素化合物>
(1)シクロペンタジエニルトリメチルシラン、シクロペンタジエニルトリエチルシラン、シクロペンタジエニルトリ−i−プロピルシラン、シクロペンタジエニルトリフェニルシラン、シクロペンタジエニル−tert−ブチル−ジメチルシラン、シクロペンタジエニルジメチルフェニルシラン、シクロペンタジエニルジフェニルメチルシラン、2−メチルシクロペンタジエニルトリメチルシラン、3−メチルシクロペンタジエニルトリメチルシラン、2−メチルシクロペンタジエニルトリフェニルシラン、3−メチルシクロペンタジエニルトリフェニルシラン、3−tert−ブチルシクロペンタジエニルトリメチルシラン、3,4−ジメチルシクロペンタジエニルトリメチルシラン、2,3,4−トリメチルシクロペンタジエニルトリメチルシラン、2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニルトリメチルシラン、2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニルジメチルクロロシラン、2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニルメチルフェニルクロロシラン、2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニルジフェニルクロロシラン、2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニルトリメチルシラン、2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニルジメチルクロロシラン
【0088】
(2)1−インデニルトリメチルシラン、1−インデニルトリフェニルシラン、2−メチル−1−インデニルトリメチルシラン、2−メチル−1−インデニルトリフェニルシラン、2−メチル−1−インデニル−ジメチルクロロシラン、2−メチル−1−インデニルメチルフェニルクロロシラン、2−メチル−1−インデニル−ジフェニルクロロシラン、4−メチル−1−インデニルトリメチルシラン、5−メチル−1−インデニルトリメチルシラン、2−エチル−1−インデニルトリメチルシラン
【0089】
(3)2−メチル−4−i−プロピル−1−インデニルトリメチルシラン、2−メチル−4−i−プロピル−1−インデニル−ジメチルクロロシラン、2−メチル−4−i−プロピル−1−インデニルメチルフェニルクロロシラン、2−メチル−4−i−プロピル−1−インデニル−ジフェニルクロロシラン、2−メチル−4−フェニル−1−インデニルトリメチルシラン、2−メチル−4−フェニル−1−インデニル−ジメチルクロロシラン、2−メチル−4−フェニル−1−インデニルメチルフェニルクロロシラン、2−メチル−4−フェニル−1−インデニル−ジフェニルクロロシラン、2−メチル−4−ナフチル−1−インデニルトリメチルシラン、2−メチル−4−ナフチル−1−インデニル−ジメチルクロロシラン、2−メチル−4−ナフチル−1−インデニルメチルフェニルクロロシラン、2−メチル−4−ナフチル−1−インデニル−ジフェニルクロロシラン、2−メチル−4,5−ベンゾ−1−インデニルトリメチルシラン、2−メチル−4,5−ベンゾ−1−インデニル−ジメチルクロロシラン、2−メチル−4,5−ベンゾ−1−インデニルメチルフェニルクロロシラン、2−メチル−4,5−ベンゾ−1−インデニル−ジフェニルクロロシラン
【0090】
(4)2−メチル−4−i−プロピル−1,4−ジヒドロ−1−アズレニルトリメチルシラン、2−メチル−4−i−プロピル−1,4−ジヒドロ−1−アズレニル−ジメチルクロロシラン、2−メチル−4−i−プロピル−1,4−ジヒドロ−1−アズレニルメチルフェニルクロロシラン、2−メチル−4−i−プロピル−1,4−ジヒドロ−1−アズレニル−ジフェニルクロロシラン、2−メチル−4−フェニル−1,4−ジヒドロ−1−アズレニルトリメチルシラン、2−メチル−4−フェニル−1,4−ジヒドロ−1−アズレニル−ジメチルクロロシラン、2−メチル−4−フェニル−1,4−ジヒドロ−1−アズレニルメチルフェニルクロロシラン、2−メチル−4−フェニル−1,4−ジヒドロ−1−アズレニル−ジフェニルクロロシラン、2−メチル−4−ナフチル−1,4−ジヒドロ−1−アズレニルトリメチルシラン、2−メチル−4−ナフチル−1,4−ジヒドロ−1−アズレニル−ジメチルクロロシラン、2−メチル−4−ナフチル−1,4−ジヒドロ−1−アズレニルメチルフェニルクロロシラン、2−メチル−4−ナフチル−1,4−ジヒドロ−1−アズレニル−ジフェニルクロロシラン、2−エチル−4−フェニル−1,4−ジヒドロ−1−アズレニルトリメチルシラン、2−エチル−4−フェニル−1,4−ジヒドロ−1−アズレニル−ジメチルクロロシラン、2−エチル−4−フェニル−1,4−ジヒドロ−1−アズレニルメチルフェニルクロロシラン、2−エチル4−フェニル−1,4−ジヒドロ−1−アズレニル−ジフェニルクロロシラン
【0091】
<ジシクロペンタジエニルケイ素化合物>
(5)ジシクロペンタジエニルジメチルシラン、ジシクロペンタジエニルジエチルシラン、ジシクロペンタジエニル−ジ−i−プロピルシラン、ジシクロペンタジエニルジフェニルシラン、ジシクロペンタジエニル−ジ−tert−ブチルシラン、ジシクロペンタジエニルメチルフェニルシラン、ジシクロペンタジエニル−ジフェニルシラン、ビス(2−メチルシクロペンタジエニル)ジメチルシラン、ビス(3−メチルシクロペンタジエニル)ジメチルシラン、ビス(2−メチルシクロペンタジエニル)ジフェニルシラン、ビス(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ジメチルシラン、ビス(2,3,4−トリメチルシクロペンタジエニル)ジメチルシラン、ビス(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)ジメチルシラン、ビス(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)メチルクロロシラン、ビス(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)メチルフェニルシラン、ビス(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)ジフェニルシラン、ビス(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)ジメチルシラン、ビス(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)メチルクロロシラン
【0092】
(6)ジ(1−インデニル)ジメチルシラン、ジ(1−インデニル)ジフェニルシラン、ビス(2−メチル−1−インデニル)ジメチルシラン、ビス(2−メチル−1−インデニル)ジフェニルシラン、ビス(2−メチル−1−インデニル)メチルクロロシラン、ビス(2−メチル−1−インデニル)メチルフェニルシラン、ビス(2−メチル−1−インデニル)フェニルクロロシラン、ビス(4−メチル−1−インデニル)ジメチルシラン、ビス(5−メチル−1−インデニル)ジメチルシラン、ビス(2−エチル−1−インデニル)ジメチルシラン
【0093】
(7)ビス(2−メチル−4−i−プロピル−1−インデニル)ジメチルシラン、ビス(2−メチル−4−i−プロピル−1−インデニル)メチルクロロシラン、ビス(2−メチル−4−i−プロピル−1−インデニル)メチルフェニルシラン、ビス(2−メチル−4−i−プロピル−1−インデニル)ジフェニルシラン、ビス(2−メチル−4−フェニル−1−インデニル)ジメチルシラン、ビス(2−メチル−4−フェニル−1−インデニル)メチルクロロシラン、ビス(2−メチル−4−フェニル−1−インデニル)メチルフェニルシラン、ビス(2−メチル−4−フェニル−1−インデニル)ジフェニルシラン、ビス(2−メチル−4−ナフチル−1−インデニル)ジメチルシラン、ビス(2−メチル−4−ナフチル−1−インデニル)メチルクロロシラン、ビス(2−メチル−4−ナフチル−1−インデニル)メチルフェニルシラン、ビス(2−メチル−4−ナフチル−1−インデニル)ジフェニルシラン、ビス(2−メチル−4,5−ベンゾ−1−インデニル)ジメチルシラン、ビス(2−メチル−4,5−ベンゾ−1−インデニル)メチルクロロシラン、ビス(2−メチル−4,5−ベンゾ−1−インデニル)メチルフェニルシラン、ビス(2−メチル−4,5−ベンゾ−1−インデニル)ジフェニルシラン
【0094】
(8)ビス(2−メチル−4−i−プロピル−1,4−ジヒドロ−1−アズレニル)ジメチルシラン、ビス(2−メチル−4−i−プロピル−1,4−ジヒドロ−1−アズレニル)メチルクロロシラン、ビス(2−メチル−4−i−プロピル−1,4−ジヒドロ−1−アズレニル)メチルフェニルシラン、ビス(2−メチル−4−i−プロピル−1,4−ジヒドロ−1−アズレニル)ジフェニルシラン、ビス(2−メチル−4−フェニル−1,4−ジヒドロ−1−アズレニル)ジメチルシラン、ビス(2−メチル−4−フェニル−1,4−ジヒドロ−1−アズレニル)メチルクロロシラン、ビス(2−メチル−4−フェニル−1,4−ジヒドロ−1−アズレニル)メチルフェニルシラン、ビス(2−メチル−4−フェニル−1,4−ジヒドロ−1−アズレニル)ジフェニルシラン、ビス(2−メチル−4−ナフチル−1,4−ジヒドロ−1−アズレニル)ジメチルシラン、ビス(2−メチル−4−ナフチル−1,4−ジヒドロ−1−アズレニル)メチルクロロシラン、ビス(2−メチル−4−ナフチル−1,4−ジヒドロ−1−アズレニル)メチルフェニルシラン、ビス(2−メチル−4−ナフチル−1,4−ジヒドロ−1−アズレニル)ジフェニルシラン、ビス(2−エチル−4−フェニル−1,4−ジヒドロ−1−アズレニル)トリメチルシラン、ビス(2−エチル−4−フェニル−1,4−ジヒドロ−1−アズレニル)ジメチルシラン、ビス(2−エチル−4−フェニル−1,4−ジヒドロ−1−アズレニル)メチルフェニルクロロシラン、ビス(2−エチル4−フェニル−1,4−ジヒドロ−1−アズレニル)ジフェニルシラン
【0095】
(9)(1−フルオレニル)−(シクロペンタジエニル)ジメチルシラン、(1−フルオレニル)−(3−メチルシクロペンタジエニル)ジメチルシラン、(1−フルオレニル)−(3−tert−ブチルシクロペンタジエニル)ジメチルシラン、(3−tert−ブチル−1−インデニル)−(3−tert−ブチルシクロペンタジエニル)ジメチルシラン、(3−tert−ブチル−1−インデニル)−(3−tert−ブチルシクロペンタジエニル)メチルフェニルシラン、(3−tert−ブチル−1−インデニル)−(3−tert−ブチルシクロペンタジエニル)ジフェニルシラン、(2−メチル−4−フェニル−1−インデニル)−(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)ジメチルシラン、(2−メチル−4−フェニル−1−インデニル)−(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)フェニルメチルシラン、(2−メチル−4−フェニル−1−インデニル)−(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)ジフェニルシラン、(2−エチル−4−フェニル−1−インデニル)−(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)ジメチルシラン、(2−エチル−4−フェニル−1−インデニル)−(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)フェニルメチルシラン、(2−エチル−4−フェニル−1−インデニル)−(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)ジフェニルシラン、(2−メチル−4,5−ベンゾ−1−インデニル)−(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)ジメチルシラン、(2−メチル−4,5−ベンゾ−1−インデニル)−(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)ジフェニルシラン、(2−メチル−4,5−ベンゾ−1−インデニル)−(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)メチルフェニルシラン、(2−メチル−4,5−ベンゾ−1−インデニル)−(2−メチル−4−フェニル−1−インデニル)ジメチルシラン、(2−メチル−4−フェニル−1,4−ジヒドロ−1−アズレニル)−(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)メチルフェニルシラン、(2−メチル−4−フェニル−1,4−ジヒドロ−1−アズレニル)−(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)ジメチルシラン、(2−メチル−4−フェニル−1,4−ジヒドロ−1−アズレニル)−(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)ジフェニルシラン、1,2−ビス(2−メチル−4−フェニル−1,4−ジヒドロ−1−アズレニル)−1,1,2,2−テトラメチルジシラン
【0096】
<トリシクロペンタジエニルケイ素化合物>
(10)トリ(シクロペンタジエニル)シラン、トリ(シクロペンタジエニル)メチルシラン、トリ(シクロペンタジエニル)フェニルシラン、トリ(シクロペンタジエニル)クロロシラン、トリ(1−インデニル)シラン、トリ(1−インデニル)メチルシラン、トリ(1−インデニル)フェニルシラン、トリ(1−インデニル)クロロシラン、トリス(2−メチル−1−インデニル)シラン、トリス(2−メチル−1−インデニル)メチルシラン、トリス(2−メチル−1−インデニル)フェニルシラン、トリス(2−メチル−1−インデニル)クロロシラン、トリス(2−メチル−4−フェニル−1−インデニル)シラン、トリス(2−メチル−4−フェニル−1−インデニル)メチルシラン、トリス(2−メチル−4−フェニル−1−インデニル)クロロシラン
【0097】
<テトラシクロペンタジエニルケイ素化合物>
(11)テトラ(シクロペンタジエニル)シラン、テトラ(1−インデニル)シラン、テトラキス(2−メチル−1−インデニル)シラン、テトラキス(2−メチル−4−フェニル−1−インデニル)シラン、テトラキス(2−メチル−4−フェニル−1,4−ジヒドロ−1−アズレニル)シラン
【0098】
【実施例】
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、以下の反応は、何れもアルゴン雰囲気下で行った。
【0099】
実施例1
2−メチルアズレン427mg(3mm mol)をヘキサン6mlに溶解し、0〜−5℃でフェニルリチウム(シクロヘキサンージエチルエーテル溶液:1M)3mlをシリンジで加えた。その後、反応液を室温に戻し、1時間15分攪拌したところ、リチウム塩が析出した。この懸濁液に、後で添加するジメチルジクロロシランに対して0.1当量(37μl)のトリブチルホスフィンを加え、更に、15分間攪拌した。上記懸濁液を0℃に冷却し、テトラヒドロフラン6mlを加え、生じた塩を溶解した後、ドライアイスエタノール浴で−70℃に冷却し、ジメチルジクロロシラン0.18ml(1.5mmol)を加えた。
【0100】
上記の反応液を室温に戻し(20分間を要した)、更に、40分間攪拌した。引き続き、反応液を45〜50℃で3時間、室温で16時間撹拌した。この反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液10mlを加え、水洗を2回行った後、有機層をヘキサンで50mlとし、この溶液0.1mlにアセトニトリル0.9mlを加えて10倍希釈した溶液を5μl採取し、高速液体クロマトグラフィーで分析した。その結果、目的とするビス(2−メチル−4−フェニル−1,4−ジヒドロ−1−アズレニル)ジメチルシランの収率は49.6%であった。
【0101】
実施例2
実施例1において、トリブチルホスフィンの量を370μl(ジメチルジクロロシランに対して1当量)に変更した以外は、実施例1と同様の操作を行った。その結果、目的とするビス(2−メチル−4−フェニル−1,4−ジハイドロ−01−アズレニル)ジメチルシランの収率は60.6%であった。
【0102】
実施例3
実施例1において、トリブチルホスフィンをトリエチルホスフィン22μl(ジメチルジクロロシランに対して0.1当量)に変更した以外は、実施例1と同様の操作を行った。その結果、目的とするビス(2−メチル−4−フェニル−1,4−ジハイドロ−1−アズレニル)ジメチルシランの収率は50.6%であった。
【0103】
実施例4
実施例1において、トリブチルホスフィンをトリ−n−プロピルホスフィン300μl(ジメチルジクロロシランに対して1当量)に変更した以外は、実施例1と同様の操作を行った。その結果、目的とするビス(2−メチル−4−フェニル−1,4−ジハイドロ−1−アズレニル)ジメチルシランの収率は55.6%であった。
【0104】
比較例1
実施例1において、トリブチルホスフィンの添加を省略した以外は、実施例1と同様の操作を行った。その結果、目的とするビス(2メチル−4−フェニル1,4−ジハイドロ−1−アズレニル)ジメチルシランの収率は31.9%であった。
【0105】
【発明の効果】
従来、例えばαーオレフィン重合用触媒として使用されるメタロセン化合物の配位子構造をなすシリル基またはゲルミル基置換シクロペンタジエニル化合物を得るには、長時間にわたって反応を行う必要があり、更に、収率も満足のいくものではなかった。特に、ケイ素原子上またはゲルマニウム原子上に2個以上の立体的にバルキーな置換基がある場合はその傾向が大きく、収率は更に低下する。これに対して、本発明によれば、例えば、シリル基またはゲルミル基置換シクロペンタジエニル化合物を短時間で収率良く得ることが出来る。

Claims (8)

  1. 以下の一般式(I)、(II)及び(III)で表されるアルカリ金属またはアルカリ土類金属含有有機化合物(i)と以下の一般式(V)で表される脱離基およびケイ素またはゲルマニウムを含有する化合物(ii)とをホスフィン化合物(iii)の存在下に反応させることを特徴とする、ケイ素またはゲルマニウム含有有機化合物(iv)の製造方法。
    Figure 0003801287
    (一般式(I)〜(III)中、Mはアルカリ金属、Mはアルカリ土類金属、Aは、環状炭化水素基が縮合していてもよいシクロペンタジエニル基、アルキル基、アリール基、アリル基、ビニル基、複素環基、Xはハロゲン原子を表し、上記の各基は、何れも、置換基を有していてもよい。また、一般式(II)における2個のAは、相互に異なっていてもよい。ただし、化合物(i)は、環状炭化水素基が縮合していてもよく、置換基を有してもよいシクロペンタジエニル基を少なくとも1個有する。)
    Figure 0003801287
    (一般式(V)中、Qは、ケイ素原子またはゲルマニウム原子、R及びRは、置換基を有していてもよい炭化水素基またはR及びRが結合するQと共に形成され且つ置換基を有していてもよい環状炭化水素基、Bはハロゲン原子またはアリールスルホニルオキシ基を表す。そして、nは0〜3の整数を表す。)
  2. 化合物(i)が環状炭化水素基が縮合したシクロペンタジエニル基を少なくとも1個有する請求項1に記載の製造方法。
  3. 化合物(i)が下記一般式(IV)で表されるシクロペンタジエニル化合物のアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩である請求項1又は2に記載の製造方法。
    Figure 0003801287
    (一般式(IV)中、R11、R12、R13は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜10の炭化水素残基、炭素数1〜10のハロゲン含有炭化水素基、炭素数1〜18のケイ素含有炭化水素基、ハロゲン原子、Dは不飽和結合を含んでいてもよい炭素数2〜7の2価の炭化水素基を表す。Mはアルカリ金属またはアルカリ土類金属を表す。)
  4. 化合物(ii)がハロゲン化ケイ素化合物またはハロゲン化ゲルマニウム化合物である請求項1〜3の何れかに記載の製造方法。
  5. ホスフィン化合物(iii)が第三ホスフィン化合物である請求項1〜4の何れかに記載の製造方法。
  6. 第三ホスフィン化合物が下記一般式(VI)で表される第三ホスフィン化合物である請求項5に記載の製造方法。
    Figure 0003801287
    (式中、R、R、Rは、それぞれ独立に、置換されていてもよいC1〜C20のアルキル基、C6〜C20のアリール基、C7〜C20のアリールアルキル基、C2〜C20のアルケニル基、C2〜C20のジアルキルアミノ基を表す。)
  7. 第三ホスフィン化合物がトリアルキルホスフィンである請求項6に記載の製造方法。
  8. 化合物(i)がシクロペンタジエニル化合物のアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩であり、化合物(ii)がハロゲン原子または置換されていてもよいアルキル若しくはアリールスルホニルオキシ基で置換されているケイ素化合物またはゲルマニウム化合物である、請求項1に記載の製造方法。
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