JP3801140B2 - 表示ドライバ、電気光学装置、及び駆動方法 - Google Patents

表示ドライバ、電気光学装置、及び駆動方法 Download PDF

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    • G09G2320/02Improving the quality of display appearance

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表示ドライバ、電気光学装置、及び駆動方法に関する。
【0002】
【背景技術】
液晶表示装置(広義には電気光学装置)では、動画表示などに対応するために応答速度の速い液晶材料を採用することが望まれる。しかしながら、液晶の応答速度を速くすると、いわゆるフレーム応答と呼ばれる現象が生じ、フリッカやコントラストの低下などの問題を招く。このような問題を解決するものとして、マルチライン駆動法(MLS)と呼ばれる従来技術が知られている。
【0003】
【特許文献1】
特開平9−218385号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このMLS方式の表示ドライバでは、複数の走査線が同時選択されて表示パネルが駆動される。そして走査線は複数のグループにグループ分けされ、同じグループに属する走査線には、1フレームにおいて互いに直交するような走査信号(選択信号)が与えられる。また選択期間は、複数のサブ選択期間(フィールド)に分割され、各サブ選択期間毎に走査信号に対して電圧が設定される。そしてデータ線に与えるデータ信号は、表示データに対して所定のMLS演算を行うことで求められる。
【0005】
ところが、このMLS方式の表示ドライバでは、走査線(コモン)に沿ったすじ状の表示むらが生じることが判明した。このようなすじ状の表示むらは、例えばフィールド選択の順番を適宜入れ替える手法により防止することも可能である。しかしながら、このような手法では、表示ドライバを構成する回路が複雑化したり、大規模化するなどの問題を招くと共に、すじ状の表示むらを完全には除去できないという課題がある。更に、フィールド選択の順番の入れ替えの方法や、それを実現する回路を、表示ドライバの機種毎に設計し直さなければならず、設計期間の長期化や開発コストの高コスト化を招く。
【0006】
本発明は以上のような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、すじ状の表示むらの発生等を防止できる表示ドライバ、電気光学装置、及び駆動方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、複数の走査線を同時選択するマルチライン駆動法により表示パネルを駆動する表示ドライバであって、線形フィードバックシフトレジスタを有し、線形フィードバックシフトレジスタにより疑似的な乱数系列を発生する1又は複数の符号発生器と、1又は複数の前記符号発生器に含まれる線形フィードバックシフトレジスタのK個(Kは2以上の整数)のタップに出力される乱数系列を受け、フィールドの選択順序をランダムに変化させるフィールド選択信号を乱数系列に基づいて生成する信号ジェネレータと、前記フィールド選択信号により選択されるフィールドに対応する走査信号を走査線に出力して、走査線を選択駆動する走査ドライバとを含む表示ドライバに関係する。
【0008】
本発明では、線形フィードバックシフトレジスタを利用して擬似的な乱数系列が発生され、この擬似的な乱数系列に基づいて、フィールドの選択順序をランダムに変化させるフィールド選択信号が生成される。そしてこのフィールド選択信号に基づいて、フィールドの選択順序をランダムに変化させながら、走査線が選択駆動される。このようにすることで、走査信号に現れる周波数成分を周波数拡散することが可能になり、すじ状の表示むらの発生等を防止できる。しかも、擬似的な乱数系列の発生は線形フィードバックシフトレジスタを用いて行われるため、小規模な構成の符号発生器を付加するだけで、すじ状の表示むらの発生を防止できるという利点がある。
【0009】
また本発明では、前記信号ジェネレータが、1つの符号発生器が有する線形フィードバックシフトレジスタのK個のタップに出力される乱数系列に基づいて、フィールド選択信号を生成してもよい。
【0010】
このようにすれば、1つの符号発生器を用いて、ランダムに変化するKビットのデータを生成し、このKビットのデータを用いてフィールド選択信号を生成できるようになる。従って、表示ドライバの更なる小規模化を図れる。
【0011】
また本発明では、前記信号ジェネレータが、線形フィードバックシフトレジスタを構成する隣り合うK個のレジスタのタップに出力される乱数系列に基づいて、フィールド選択信号を生成するようにしてもしてもよい。
【0012】
なお、隣り合わないK個のレジスタのタップに出力される乱数系列に基づいて、信号ジェネレータがフィールド選択信号を生成するようにしてもよい。
【0013】
また本発明では、前記信号ジェネレータが、複数の符号発生器が有する線形フィードバックシフトレジスタのK個のタップに出力される乱数系列に基づいて、フィールド選択信号を生成するようにしてもよい。
【0014】
このようにすれば、例えば、第1〜第Kの符号発生器が有する線形フィードバックシフトレジスタのタップに出力される第1〜第Kの乱数系列に基づいて、フィールド選択信号を生成することも可能となる。
【0015】
また本発明では、前記信号ジェネレータが、K個のタップからの乱数系列により各ビットが構成されるKビットのデータがそのロード値に設定され、カウント値を前記ロード値からインクリメント又はデクリメントすると共に、カウント値が上限値及び下限値の一方に達した場合には上限値及び下限値の他方にカウント値を戻すフィールドカウンタを含み、前記フィールドカウンタのカウント値に応じたフィールド選択信号を生成するようにしてもよい。
【0016】
このようにすれば、線形フィードバックシフトレジスタのK個のタップからの乱数系列に基づいて、フィールドカウンタのロード値が設定される。そしてフィールドカウンタは、このロード値を初期値として、カウント値のインクリメント又はデクリメントを行う。これにより、フィールドの選択の順序をランダムに入れ替えるためのフィールド選択信号を、小規模な構成で生成できるようになる。
【0017】
また本発明では、前記符号発生器が、M系列の乱数系列を発生する発生器であってもよい。
【0018】
このようにすれば、より短い長さの線形フィードバックシフトレジスタにより、より長い周期の擬似的な乱数系列を発生できるため、符号発生器の更なる小規模化を図れる。なお符号発生器がGOLD系列の乱数系列を発生するものであってもよい。
【0019】
また本発明は、上記のいずれか記載の表示ドライバと、前記表示ドライバにより駆動される表示パネルとを含む電気光学装置に関係する。
【0020】
また本発明は、複数の走査線を同時選択するマルチライン駆動法により表示パネルを駆動する方法であって、1又は複数の符号発生器が有する線形フィードバックシフトレジスタにより疑似的な乱数系列を発生し、1又は複数の前記符号発生器に含まれる線形フィードバックシフトレジスタのK個(Kは2以上の整数)のタップに出力される乱数系列に基づいて、フィールドの選択順序をランダムに変化させるフィールド選択信号を生成し、生成された前記フィールド選択信号により選択されるフィールドに対応する走査信号を走査線に出力して、走査線を選択駆動する駆動方法に関係する。
【0021】
また本発明では、1つの符号発生器が有する線形フィードバックシフトレジスタのK個のタップに出力される乱数系列に基づいて、フィールド選択信号を生成するようにしてもよい。
【0022】
また本発明では、複数の符号発生器が有する線形フィードバックシフトレジスタのK個のタップに出力される乱数系列に基づいて、フィールド選択信号を生成するようにしてもよい。
【0023】
また本発明では、K個のタップからの乱数系列により各ビットが構成されるKビットのデータをフィールドカウンタのロード値に設定し、前記フィールドカウンタのカウント値を前記ロード値からインクリメント又はデクリメントすると共に、カウント値が上限値及び下限値の一方に達した場合には上限値及び下限値の他方にカウント値を戻し、前記フィールドカウンタのカウント値に応じたフィールド選択信号を生成するようにしてもよい。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
【0025】
1.電気光学装置、表示ドライバ
図1に、本実施形態の電気光学装置及び表示ドライバの構成例を示す。
【0026】
電気光学装置(狭義には液晶表示装置)は、表示パネル100(狭義には液晶パネル)と表示ドライバ110を含む。
【0027】
表示パネル100は、複数のデータ線(セグメント)と、複数の走査線(コモン)と、データ線及び走査線により特定される複数の画素を有する。そして、各画素領域における電気光学素子(狭義には、液晶素子)の光学特性を変化させることで、表示動作を実現する。
【0028】
表示ドライバ110は、表示パネル100をMLS(Multi Line Selection)駆動法により駆動するものであり、データドライバ120(セグメントドライバ)と走査ドライバ130(コモンドライバ)を含む。データドライバ120は、表示データに基づいて表示パネル100のデータ線をマルチライン駆動法により駆動する。走査ドライバ130は、表示パネル100の走査線を、複数の走査線を同時選択しながら順次走査駆動する。
【0029】
表示ドライバ110は表示コントローラ140(制御部)を含む。表示コントローラ140は、データドライバ120、走査ドライバ130、電源回路150の制御等を行う。より具体的には、表示コントローラ140は、データドライバ120や走査ドライバ130に対しては、各種の制御信号(フレーム信号FR、フィールド選択信号F1、F2等)を供給する。また電源回路140に対しては電源設定についての指示を行う。この表示コントローラ140の機能は例えばASICであるコントローラ回路により実現できる。或いは汎用プロセッサ(CPU)により表示コントローラ140の機能を実現してもよい。
【0030】
表示コントローラ140は符号発生器10(乱数発生回路)と信号ジェネレータ20(信号生成回路)を含む。符号発生器10は疑似的な乱数系列を発生する。より具体的には符号発生器10(乱数発生器)は、線形フィードバックシフトレジスタ(LFSR)を有し、この線形フィードバックシフトレジスタ(複数のレジスタがカスケード接続されると共にレジスタの入力へのフィードバックラインを有するシフトレジスタ)を用いて疑似的な乱数系列(PN系列)を発生する。符号発生器10が発生する疑似乱数(疑似ランダム)系列としては例えばM系列(Maximal-length-sequences)やGOLD系列などを考えることができる。なお表示コントローラ140が含む符号発生器10は複数であってもよい。
【0031】
信号ジェネレータ20は、符号発生器10に含まれる線形フィードバックシフトレジスタのK個(Kは2以上の整数)のタップ(レジスタの出力端子)に出力される乱数系列を受け、これらの乱数系列に基づいてフィールド選択信号F1、F2(Kビットの信号)を生成する。即ちフィールドの選択順序がランダムに変化するように、フィールド選択信号F1、F2を生成する。なお信号ジェネレータ20は、1つの符号発生器10が有する線形フィードバックシフトレジスタのK個のタップに出力される乱数系列に基づいて、フィールド選択信号F1、F2を生成してもよい。或いは表示コントローラ140に、複数の符号発生器10を含ませ、これらの複数の符号発生器(第1〜第Kの符号発生器)に含まれる線形フィードバックシフトレジスタのタップに出力される複数の乱数系列(第1〜第Kの乱数系列)に基づいて、フィールド選択信号を生成してもよい。またフィールド選択信号のビット数は2ビットに限定されず、3ビット以上であってもよい。
【0032】
電源回路150は、外部から供給される基準電圧に基づいて、表示パネル100の駆動に必要な各種の電源電圧を生成する。そして、生成された電源電圧を、データドライバ120や走査ドライバ130に供給する。
【0033】
なお表示ドライバ110は図1の全ての構成要素を含む必要はなく、その一部を省略してもよい。例えばデータドライバ120や電源回路150を表示ドライバ110に含まない構成としてもよい。
【0034】
2.データドライバ
図2にデータドライバ120の構成例を示す。なおデータドライバ120は図2の構成要素の一部を省略する構成としてもよい。
【0035】
データドライバ120は表示データメモリ122(表示データRAM)を含む。表示データメモリ122には、1又は複数画面分の表示データが記憶される。この表示データの書き込み制御、読み出し制御は例えば図1の表示コントローラ140により行われる。なお表示データメモリ122をデータドライバ120(表示ドライバ110)に内蔵させない構成としてもよい。
【0036】
データドライバ120はMLSデコーダ124を含む。このMLSデコーダ124は、表示データメモリ122からの表示データや表示コントローラ140からの制御信号(FR、F1、F2)に基づいてMLS演算を行う。そして、各フレームの各フィールドにおいてデータ線(SEG1〜SEGI)に印加すべきデータ信号の電圧レベルを決定する。このMLSデコーダ124でのMLS演算は、MLS演算を行う組み合わせ論理回路により実現してもよいし、表示データに対応したMLS演算結果を出力するROMにより実現してもよい。
【0037】
データドライバ120はレベルシフタ126と電圧セレクタ128(駆動回路)を含む。レベルシフタ126は、MLSデコーダ124からの出力信号を受け、電圧レベルの変換を行って、電圧セレクタ128に出力する。そして電圧セレクタ128は、電源回路150からの電圧V2、V1、VC、MV1、MV2の中から、MLSデコーダ124でのデコード結果に対応した電圧を選択して、データ線に出力する。
【0038】
3.走査ドライバ
図3に走査ドライバ130の構成例を示す。なお走査ドライバ130は図3の構成要素の一部を省略する構成としてもよい。
【0039】
走査ドライバ130はシフトレジスタ132を含む。このシフトレジスタ132は、先頭のレジスタに入力された1ビットの信号DIを順次シフトする。例えば4ライン同時選択の場合には、4本の走査線を同時選択する毎にDIを1ビットずつシフトする。そして例えば信号DIは1フィールド毎にシフトレジスタ132に入力され、シフトレジスタ132は1フィールド毎にこのシフト動作を繰り返す(完全分散の場合)。
【0040】
走査ドライバ130は走査パターンデコーダ133と出力イネーブル回路134を含む。走査パターンデコーダ133は、表示コントローラ140からの制御信号(FR、F1、F2)を受け、各フレームの各フィールドにおいて走査線(COM1〜COMJ)に印加すべき走査信号の電圧レベルを決定する。また出力イネーブル回路134は、走査パターンデコーダ133からの信号とシフトレジスタ132からのシフト出力信号を受け、走査線への走査信号(選択信号)の出力イネーブル制御を行う。
【0041】
走査ドライバ130はレベルシフタ136と電圧セレクタ138(駆動回路)を含む。レベルシフタ136は出力イネーブル回路134からの出力信号を受け、電圧レベルの変換を行って、電圧セレクタ138に出力する。そして電圧セレクタ138は、電源回路150からの電圧V3、VC、MV3の中から、走査パターンデコーダ133でのデコード結果に対応した電圧を選択して、走査線に出力する。
【0042】
4.MLS演算
図4(A)に4ライン同時選択のMLS駆動において、1フレームを分割した各フィールド1F〜4Fにおいて走査線(COM1〜COM4)に印加される走査信号の波形(コモン波形)の例を示す。また図4(B)に示すような表示を行う場合のMLS演算の例を、図4(C)に示す。このMLS演算は図2のMLSデコーダ124により行われる。
【0043】
図4(C)のA1、A2に示す4行4列の直交行列は、図4(A)の走査信号の波形に対応するものである。この行列の1行目、2行目、3行目、4行目の要素は、図4(A)のCOM1、COM2、COM3、COM4の波形に対応する。なお、この行列の各要素は、高電位側の選択電圧(V3)が「1」と表されており、低電位側の選択電圧(MV3)が「−1」と表されている。
【0044】
また図4(B)において、黒丸は黒表示を意味し、白丸は白表示を意味する。そして図4(C)のA3に示す1行4列の行列は図4(B)のSEG1に対応し、A4に示す1行4列の行列はSEG2に対応する。この行列の各要素は、黒表示である黒丸が「−1」と表されており、白表示である白丸が「1」と表されている。
【0045】
そしてこれらの行列を用いた行列演算を行うことで、各フィールドにおいてデータ線に印加すべき電圧のレベルが決定される。例えば図4(C)のA5に示す行列演算結果から、SEG1に対しては、各フィールド1F、2F、3F、4FにおいてVC、VC、MV2、VCの電圧を印加すればよいことが分かる。また図4(C)のA6に示す行列演算結果から、SEG2に対しては、各フィールド1F、2F、3F、4FにおいてMV1、V1、MV1、V1の電圧を印加すればよいことが分かる。
【0046】
図4(C)のようなMLS演算を行った場合に、SEG1、SEG2に印加されるデータ信号や、COM1〜COM4に印加される走査信号の波形例を図5に示す。なお図5では、選択期間(図4(A)のTS)での波形のみを示しており、非選択期間(図4(A)のTN)での波形は省略して示している。
【0047】
図5のB1〜B9に、1フレームにおいて液晶(広義には表示素子)に印加される電圧の実効値の演算結果を示す。これらの演算結果から、データ線SEG1、SEG2において、図4(B)に示す黒表示、白表示が適正に行われることが理解できる。
【0048】
なお図4(A)(B)、図5では、4本の走査線を同時選択する場合の例を示したが、同時選択する走査線の本数は2本や3本であってもよいし、5本以上であってもよい。
【0049】
またフレームに対するフィールドの分散の仕方には種々の手法が考えられる。例えば図6(A)に完全分散駆動の例を示し、図6(B)に半分散駆動の例を示す。図6(A)の完全分散駆動では、1フィールド(1F)〜4フィールド(4F)のデータによる駆動を1画面(1フレーム)内で分散して行う。即ち、1フィールド目のデータで画面の上から下まで駆動した後、2フィールド目のデータで画面の上から下まで駆動する。次に3フィールド目のデータで画面の上から下まで駆動し、最後に4フィールド目のデータで画面の上から下まで駆動する。一方、図6(B)の半分散駆動では、上側の画面、下側の画面の各々で完全分散駆動を行う。
【0050】
より具体的には図6(A)の完全分散駆動では、走査線が、COM1〜4、COM5〜8、COM9〜12、COM13〜16、COM17〜20、COM21〜24の走査線グループにグループ分けされている。そしてこれらのグループ分けされた各走査線グループが同時に選択される。例えば1フィールド目においては、COM1〜4、COM5〜8、COM9〜12、COM13〜16、COM17〜20、COM21〜24の順で走査線グループが順次選択され、図5の期間TS1での波形の走査信号、データ信号が走査線、データ線に印加される。次の2フィールド目でも、COM1〜4、COM5〜8・・・・・COM21〜24の順で走査線グループが順次選択される。そして図5の期間TS2での波形の走査信号、データ信号が走査線、データ線に印加される。3フィールド目、4フィールド目でも同様である。
【0051】
5.すじ状の表示むら
図7(A)に、フィールド選択信号F1、F2を生成する比較例の信号ジェネレータ520の例を示す。この信号ジェネレータ520は、フリップフロップFF31、FF32(レジスタ)とインクリメンタ522を有する。
【0052】
フリップフロップFF31、FF32は、図示しないリセット信号によりリセットされ、そのカウント値の初期値として「0」、「0」が設定される。そしてインクリメンタ522には、FF31、FF32の出力信号Q31、Q32が入力される。インクリメンタ522は、信号Q31、Q32で表される2ビットのカウント値CTを例えば「+1」だけインクリメントする処理を行う。そしてインクリメント後の2ビットのカウント値CTを表す信号IQ51、IQ52が、インクリメンタ522からフリップフロップFF31、FF32のデータ端子に入力される。そしてFF31の出力信号Q31と、FF32の反転出力信号Q32Bが、フィールド選択信号F1、F2として出力される。なおフリップフロップFF31、FF32のカウント値CTは、「3」に達する毎に、図示しないリセット信号によりリセットされる。
【0053】
図7(B)に信号ジェネレータ520の信号波形例を示す。図7(B)に示すように、フリップフロップFF31、FF32とインクリメンタ522により構成されるフィールドカウンタのカウント値CTは、「0」、「1」、「2」、「3」といようにインクリメントされた後、「0」にリセットされ、このインクリメントとリセットが繰り返される。そして信号ジェネレータ520からは、このカウント値CTの値に応じたフィールド選択信号F1、F2が出力される。
【0054】
そして例えばF1、F2が「0」、「0」であればフィールド1Fが選択され、F1、F2が「1」、「0」であればフィールド2Fが選択される。またF1、F2が「0」、「1」であればフィールド3Fが選択され、F1、F2が「1」、「1」であればフィールド4Fが選択される。
【0055】
さて、図7に示すような信号ジェネレータ520により生成されたフィールド選択信号F1、F2を用いてMLS駆動を行った場合に、走査線に沿ったすじ状の表示むらが発生することが判明した。
【0056】
即ち液晶パネルにおいては、液晶に直流電圧が印加されて液晶が焼き付くのを防止するために、フレーム反転駆動が行われる。例えばフレーム信号FR(駆動交流化信号)に基づいて、走査線、データ線に印加される電圧を中心電圧VCを基準にしてフレーム毎に極性反転させる。例えば図8(A)に示すような走査信号の波形は、図8(B)に示すように中心電圧VC(極性反転基準電圧)を基準にフレーム毎に極性反転される。
【0057】
この場合に、COM1、COM2の波形には、図8(B)のD1、D2に示すような低周波数成分が現れる。一方、COM3、COM4の波形には、D3、D4に示すような高周波数成分が現れる。そして、これらの周波数成分の違いが起因となって、すじ状の表示むらが表示パネルに発生する。
【0058】
6.符号発生器
以上のような問題を解決するために本実施形態では、図1に示すような符号発生器10を設け、信号ジェネレータ20が、符号発生器10が発生する乱数系列(拡散符号系列)に基づいて、フィールドの選択順序をランダムに変化させるフィールド選択信号を生成するようにしている。これにより、MLS駆動パターンに現れる周波数成分(図8(B)のD1〜D4)を周波数拡散することができ、すじ状の表示むらの発生を防止できる
図9に、符号発生器10、信号ジェネレータ20の構成の一例を示す。なお図9の構成要素の一部を省略した構成としてもよい。
【0059】
符号発生器10(疑似乱数発生器)は、フリップフロップFF1〜FF4(広義にはシフト値の保持手段)を含む。これらの4個(広義にはN個。Nは2以上の整数)のフリップフロップFF1〜FF4はカスケード接続されたシフトレジスタである。これらのフリップフロップFF1〜FF4(シフトレジスタ)と加算器12(排他的論理和ゲート)とフィードバックループFLPにより、線形フィードバックシフトレジスタLFSRが構成される。
【0060】
より具体的には、FF3の出力信号(タップ)Q3とFF4の出力信号(タップ)Q4が加算器12に入力される。そして加算器12の出力信号(FLP)が、初段のFF1のデータ端子にフィードバックされて入力される。またFF1〜FF4には、図示しないリセット信号、セット信号によりリセット、セットされることで、「0」或いは「1」が初期値として設定される。そしてクロックCLK1に基づいてFF1〜FF4がシフト動作することで、FF4のQ4のタップに、M系列の擬似的な乱数系列が発生する。またFF3のQ3のタップにもM系列の擬似的な乱数系列が発生する。
【0061】
信号ジェネレータ20は、Q3、Q4のタップに発生する擬似的な乱数系列(Kビットの乱数系列)を受け、フィールドの選択順序をランダム(疑似ランダム)に変化させるフィールド選択信号F1、F2を生成する。
【0062】
より具体的には信号ジェネレータ20はフリップフロップFF11、FF12(広義にはカウント値の保持手段)を含む。これらのFF11、FF12とインクリメンタ22とセレクタ24によりフィールドカウンタFDCTが構成される。
【0063】
フィールドカウンタFDCTはクロックCLK2に基づいてカウント動作を行う。このクロックCLK2は符号発生器10のクロックCLK1の例えば4倍(広義にはN倍)の長さの周期を持つクロックである。インクリメンタ22には、これらのフィリップフロップFF11、FF12の出力信号Q11、Q12が入力される。
【0064】
インクリメンタ22は、信号Q11、Q12で表される2ビット(広義にはKビット)のカウント値CTを、例えば「+1」だけインクリメントする処理を行う。そしてインクリメント後の2ビットのカウント値CTに相当する信号であるIQ11、IQ12が、インクリメンタ22からセレクタ24に入力される。
【0065】
セレクタ24には、フリップフロップFF3、FF4のQ3、Q4のタップからの乱数系列と、インクリメンタ22からの信号IQ11、IQ12が入力される。そしてセレクタ24は、まず初めにFF3、FF4からの信号Q3、Q4(乱数系列によるロード値)を選択し、選択されたQ3、Q4を、信号SQ11、SQ12としてFF11、FF12のデータ端子に出力する。そしてFF11、FF12の保持値であるカウント値CTが、インクリメンタ22によりインクリメントされると、セレクタ24は、インクリメント後のカウント値CTに相当する信号IQ11、IQ12を選択する。そして選択されたIQ11、IQ12をFF11、FF12に出力する。
【0066】
その後、次のロード値(初期値)がロードされるまでの間は、セクレタ24は、信号IQ11、IQ12を選択して、FF11、FF12に出力する。一方、次のロード値をロードするタイミングになると、セレクタ24は、FF3、FF4からの信号Q3、Q4を選択して、FF11、FF12に出力する。これによりFF11、FF12のカウント値が、Q3、Q4により特定されるロード値(乱数系列によるロード値)に再設定されるようになる。なおセレクタ24の選択動作は信号SELにより制御される。
【0067】
そして図9では、FF11の出力信号Q11と、FF12の反転出力信号Q12Bが、フィールド選択信号F1、F2として出力される。これによりフィールドの選択をランダムに変化させるフィールド選択信号F1、F2が生成されるようになる。
【0068】
なおフィールドカウンタFDCTのカウント値CTは、「3」(上限値)に達する毎に、図示しないリセット信号によりリセットされ、「0」(下限値)に戻される。また図9ではインクリメンタ22を用いているが、インクリメンタ22の代わりにデクリメンタを用いてカウント値CTのデクリメント処理を行うようにしてもよい。この場合には、FF11、FF12のカウント値CTは、「0」(下限値)に達する毎に、図示しないセット信号によりセットされて、「3」(上限値)に戻されるようになる。
【0069】
以上のように、図9のフィールドカウンタFDCTでは、符号発生器10のLFSRの2個(広義にはK個)のタップからの乱数系列により各ビットが構成される2ビット(広義にはKビット)のデータが、そのロード値に設定される。そしてFDCTは、ロード値を初期値としてカウント値CTをインクリメント(或いはデクリメント)すると共に、CTが上限値「3」(或いは下限値「0」)に達した場合にはCTを下限値「0」(或いは上限値「3」)に戻す。そして信号ジェネレータ20は、FDCTのカウント値CTに基づいたフィールド選択信号F1、F2を生成して出力することになる。
【0070】
図10に、図9の符号発生器10、信号ジェネレータ20の各種信号の波形例を示す。図10のE1に示すタイミングで、線形フィードバックシフトレジスタLFSRに(Q1、Q2、Q3、Q4)=(1、0、0、0)の初期値が設定される。これは図示しないセット信号やリセット信号に基づいてLFSRの保持値をセット又はリセットすることで実現される。
【0071】
その後、LFSRのシフト動作が行われ、E2に示すように、LFSRの保持値(Q1〜Q4)により表される16進数のデータが「1」「2」「4」「9」「3」・・・・というようにランダムに変化する。この場合に、これらのデータは完全な乱数系列ではなく擬似的な乱数系列であるため、E3、E4に示すように所定の周期毎(図10では15周期毎)に乱数系列が繰り返される。
【0072】
信号ジェネレータ20が含むフィールドカウンタFDCTには、LFSRのタップQ3、Q4に発生する乱数系列により各ビットが構成される2ビットのデータが、ロード値として設定される。
【0073】
例えば図10のE5ではフィールドカウンタFDCTに「0」のロード値が設定される。そしてFDCTは「0」「1」「2」「3」というようにカウント値CTをインクリメントする。
【0074】
一方、図10のE6ではFDCTに「1」のロード値が設定される。そしてFDCTは「1」「2」「3」というようにカウント値CTをインクリメントする。そしてカウント値CTが上限値「3」に達するとCTを下限値「0」に戻す。これにより結局、カウント値CTは「1」「2」「3」「0」というように変化する。
【0075】
また、図10のE7ではFDCTに「2」のロード値が設定される。そしてFDCTは「2」「3」というようにCTをインクリメントする。そしてカウント値CTが上限値「3」に達するとCTを下限値「0」に戻し、その後、「0」「1」といようにCTをインクリメントする。これにより結局、カウント値CTは「2」「3」「0」「1」というように変化する。
【0076】
そして図10のE1のように「0」「1」「2」「3」というようにCTが変化すると、E8のようにフィールド選択信号F1、F2が変化し、1F、2F、3F、4Fの順序でフィールドが選択されるようになる。即ち(F1、F2)=(0、0)の場合はフィールド1Fが選択され、(F1、F2)=(1、0)の場合はフィールド2Fが選択され、(F1、F2)=(0、1)の場合はフィールド3Fが選択され、(F1、F2)=(1、1)の場合はフィールド4Fが選択される。そして各フィールド1F、2F、3F、4Fでは、走査線(COM1〜COM4)やデータ線(SEG1、SEG2)に図5に例示される電圧が印加され、これによりMLSによる分散駆動が実現される。
【0077】
また図10のE6のように「1」「2」「3」「0」というようにCTが変化すると、E9のようにフィールド選択信号F1、F2が変化し、2F、3F、4F、1Fの順序でフィールドが選択されるようになる。そして各フィールド2F、3F、4F、1Fでは、図5に例示される各フィールドに対応する電圧が印加されることになる。
【0078】
また図10のE7のように「2」「3」「0」「1」というようにCTが変化すると、E10のようにフィールド選択信号F1、F2が変化し、3F、4F、1F、2Fの順序でフィールドが選択されるようになる。そして各フィールド3F、4F、1F、2Fでは、図5に例示される各フィールドに対応する電圧が印加されることになる。
【0079】
以上のように本実施形態によれば、符号発生器10(LFSR)が発生する乱数系列に基づいて、フィールドの選択順序がランダムに変化する。これにより、図7のD1〜D4に示すようなMLS駆動パターンにおける周波数成分を、周波数拡散することが可能になる。この結果、走査線に沿ったすじ状の表示むらの発生を効果的に防止できる。
【0080】
例えば図11〜図14に、本実施形態の表示ドライバの回路シミュレーションを行い、COM1〜COM4端子の出力電圧を記録し、記録された出力電圧に対してFFT(Fast Fourier Transform)解析を行うことで得られたパワースペクトルを示す。図11〜図14の上側のパワースペクトルは、図7(A)の比較例の信号ジェネレータ520によりフィールド選択信号F1、F2を生成した場合の例である。一方、図11〜図14の下側のパワースペクトルは、図9の本実施形態の符号発生器10及び信号ジェネレータ20によりフィールド選択信号F1、F2を生成した場合の例である。
【0081】
図11〜図14の上側のパワースペクトルに示されるように、図7(A)の比較例では、複数の周波数においてパワースペクトルにピークが生じており、このピークがすじ状の表示むらの発生の原因となっている。
【0082】
これに対して図11〜図14の下側のパワースペクトルに示されるように、本実施形態では、比較例で生じていたパワースペクトルのピークが、周波数拡散されており、ピークがほとんど無くなっている。従って、すじ状の表示むらが発生するのを防止できる。
【0083】
しかも図7(A)の比較例と図9の本実施形態を比較すれば明らかなように本実施形態では、このような周波数拡散を、小規模の符号発生器10の付加と、信号ジェネレータ20へのセレクタ24の付加だけで実現できる。
【0084】
例えば本実施形態と異なる手法として、複数フレーム毎にフィールド選択の入れ替えを行う手法を考えることができる。しかしながらこの手法では、フィールド選択の入れ替えを行うフレームを特定するためのカウンタや、入れ替えの周期を設定するためのカウンタや、これらのカウンタからのカウント値に基づいて論理演算を行う組み合わせ論理回路が必要になり、回路が大規模化する。また、表示ドライバの機種毎に、フィールド選択の入れ替えパターンを変更する必要があるため、回路の設計も煩雑化する。しかも、図11〜図14の下側のパワースペクトルに示すような最適な周波数拡散を得ることも難しい。
【0085】
これに対して本実施形態によれば図9に示すように、符号発生器10は4個のフリップフロップFF1〜FF4と1ビットの加算器12で構成できるため、小規模な構成で周波数拡散を実現できる。特にM系列の符号発生器10では、特定の長さのLFSRにおいて最長の周期の乱数系列を得ることができる。しかも本実施形態によれば、このような小規模の構成でありながら、図11〜図14の下側のパワースペクトルに示すような最適な周波数拡散を得ることができる。また図9では、1つの符号発生器10の2個(広義にはK個)のタップからの乱数系列に基づいて、フィールドカウンタFDCTのロード値を設定している。このようにすれば、符号発生器10を付加することによる表示ドライバの回路規模の増加を最小限に抑えることが可能になる。
【0086】
なお符号発生器10の構成としては種々のものを採用できる。例えば図9では4ビットのLFSRを採用しているが、LFSRのビット数はこれに限定されず、2ビットや3ビットや5ビット以上にすることもできる。
【0087】
例えば図15(A)にLFSRを用いた符号発生器(シフトレジスタ型の符号発生器)の一般的な構成例を示す。本実施形態の符号発生器10としては、図15(A)のように一般化された種々の構成の符号発生器を採用できる。例えばM系列以外にもGOLD系列を利用した符号発生器を採用してもよい。
【0088】
図15(A)に示す符号発生器で生成される系列は一般的に下式(1)のように表すことができる。
【0089】
【数1】
Figure 0003801140
上式(1)においてfn=1に設定すると下式(2)のようになる。
【0090】
【数2】
Figure 0003801140
上式(2)は系列を発生する線形漸化式と呼ばれている。上式(2)においてai+j=Xjiとような遅延演算子を導入すると下式(3)のようになる。
【0091】
【数3】
Figure 0003801140
ここで下式(4)により示される多項式は特性多項式と呼ばれる。
【0092】
【数4】
Figure 0003801140
M系列のように、LFSRの長さに対して系列長を最長にするためには、特性多項式は原始多項式である必要がある。
【0093】
4次の原始多項式としてf(x)=x4+x+1を採用すると、符号発生器は図15(B)に示すような構成となる。この図15(B)の4次のM系列の符号発生器が図9の符号発生器10に相当する。なお図15(B)と同じ4次のM系列であっても図15(C)に示すような構成にすることもできる。従って本実施形態の符号発生器10では図15(B)のような構成のみならず、図15(C)に示すような構成としてもよい。
【0094】
また図9では、1つの符号発生器10が有する線形フィードバックシフトレジスタLFSRの2個のタップ(LFSRを構成する隣り合うK個のレジスタのタップ)に出力される乱数系列に基づいて、フィールド選択信号を生成している。しかしながら、複数の符号発生器が有する線形フィードバックシフトレジスタの2個(K個)のタップに出力される乱数系列に基づいて、フィールド選択信号を生成するようにしてもよい。
【0095】
例えば図16では2つの符号発生器10-1、10-2を設けている。そして符号発生器10-1(第1の符号発生器)は、フリップフロップFF1-1〜FF4-1と加算器12-1とフィードバックループFLP-1で構成される線形フィードバックシフトレジスタLFSR-1を有する。また符号発生器10-2(第2の符号発生器)は、フリップフロップFF1-2〜FF4-2と加算器12-2とフィードバックループFLP-2で構成される線形フィードバックシフトレジスタLFSR-2を有する。
【0096】
そしてLFSR-1のQ4-1のタップからの乱数系列と、LFSR-2のQ4-2のタップからの乱数系列が信号ジェネレータ20に入力される。なお、LFSR-1、LFSR-2の他のタップ(Q1-1〜Q3-1、Q1-2〜Q3-2)からの乱数系列を信号ジェネレータ20に入力するようにしてもよい。
【0097】
セレクタ24-1は、フィールドカウンタFDCTへのロード値の設定時には、LFSR-1のQ4-1のタップを選択し、カウント値CTのインクリメント時には、インクリメンタ22の出力信号IQ11を選択する。一方、セレクタ24-2は、フィールドカウンタFDCTへのロード値の設定時には、LFSR-2のQ4-2のタップを選択し、カウント値CTのインクリメント時には、インクリメンタ22の出力信号IQ12を選択する。そしてセレクタ24-1、24-2の出力信号SQ11、SQ12はフリップフロップFF11、FF12のデータ端子に入力される。そしてFF11の出力信号Q11とFF12の反転出力信号Q12Bが、フィールド選択信号F1、F2として出力され、これによりフィールドの選択をランダムに変化させるフィールド選択信号F1、F2が生成される。
【0098】
なお図16では2つの符号発生器を設ける構成としているが、3つ以上の符号発生器を設ける構成としてもよい。また図16のように複数の符号発生器を設ける場合でも、1つの符号発生器が有するLFSRの2個以上のタップからの乱数系列を、信号ジェネレター20に入力するようにしてもよい。
【0099】
なお、本発明は本実施形態に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。
【0100】
例えば、明細書中の記載において広義な用語(電気光学装置、表示素子、N倍、N個、Kビット、K個、保持手段等)として引用された用語(液晶表示装置、液晶素子、4倍、4個、2ビット、2個、フリップフロップ等)は、明細書中の他の記載においても広義な用語に置き換えることができる。
【0101】
また、電気光学装置、表示ドライバ、データドライバ、走査ドライバ、符号発生器、信号ジェネレータの構成は、本実施形態で一例として説明されたものに限定されず、本発明と均等な範囲内で種々の変形実施が可能である。また乱数系列の発生手法についても本実施形態で説明した手法と均等な種々の変形実施が可能である。
【0102】
またMLS駆動法も図4(A)(B)、図5で説明したものに限定されず種々の変形実施が可能である。例えば仮想データを用いたMLS駆動法を採用してもよい。またMLS駆動法と同様な思想に基づく駆動法にも本発明は適用可能である。
【0103】
また、本実施形態では、電気光学材料として液晶を用いる液晶装置に本発明を適用した場合について説明した。しかしながら、本発明は、エレクトロルミネッセンス、蛍光表示管、プラズマディスプレイ、或いは有機ELなど電気光学効果を利用した電気光学装置にも広く適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電気光学装置、表示ドライバの構成例である。
【図2】データドライバの構成例である。
【図3】走査ドライバの構成例である。
【図4】図4(A)(B)(C)はMLS演算の説明図である。
【図5】MLS駆動法による走査信号、データ信号の波形例である。
【図6】図6(A)(B)はMLSにおける分散駆動の説明図である。
【図7】図7(A)(B)は比較例の説明図である。
【図8】図8(A)(B)は比較例の問題点についての説明図である。
【図9】本実施形態の符号発生器、信号ジェネレータの説明図である。
【図10】符号発生器、信号ジェネレータの各種信号の波形例である。
【図11】COM1についての比較例と本実施形態のパワースペクトルの例である。
【図12】COM2についての比較例と本実施形態のパワースペクトルの例である。
【図13】COM3についての比較例と本実施形態のパワースペクトルの例である。
【図14】COM4についての比較例と本実施形態のパワースペクトルの例である。
【図15】図15(A)(B)(C)は符号発生器の説明図である。
【図16】複数の符号発生器を用いる場合の構成例である。
【符号の説明】
FF1〜FF4 FF11、FF12 フリップフロップ、
LFSR 線形フィードバックシフトレジスタ、
FDCT フィールドカウンタ、
10 符号発生器、12 加算器、20 信号ジェネレータ、
22 インクリメンタ、24 セレクタ、100 表示パネル、
110 表示ドライバ、120 データドライバ、122 表示データメモリ、
124 MLSデコーダ、126 レベルシフタ、128 電圧セレクタ、
130 走査ドライバ、132 シフトレジスタ、
134 出力イネーブル回路、136 レベルシフタ、138 電圧セレクタ、
140 表示コントローラ、150 電源回路、

Claims (9)

  1. 複数の走査線を同時選択するマルチライン駆動法により表示パネルを駆動する表示ドライバであって、
    線形フィードバックシフトレジスタを有し、線形フィードバックシフトレジスタにより疑似的な乱数系列を発生する1又は複数の符号発生器と、
    1又は複数の前記符号発生器に含まれる線形フィードバックシフトレジスタのK個(Kは2以上の整数)のタップに出力される乱数系列を受け、フィールドの選択順序をランダムに変化させるフィールド選択信号を乱数系列に基づいて生成する信号ジェネレータと、
    前記フィールド選択信号により選択されるフィールドに対応する走査信号を走査線に出力して、走査線を選択駆動する走査ドライバとを含み、
    前記信号ジェネレータが、
    K個のタップからの乱数系列により各ビットが構成されるKビットのデータがそのロード値に設定され、カウント値を前記ロード値からインクリメント又はデクリメントすると共に、カウント値が上限値及び下限値の一方に達した場合には上限値及び下限値の他方にカウント値を戻すフィールドカウンタを含み、前記フィールドカウンタのカウント値に応じたフィールド選択信号を生成することを特徴とする表示ドライバ。
  2. 請求項1において、
    前記信号ジェネレータが、
    1つの符号発生器が有する線形フィードバックシフトレジスタのK個のタップに出力される乱数系列に基づいて、フィールド選択信号を生成することを特徴とする表示ドライバ。
  3. 請求項2において、
    前記信号ジェネレータが、
    線形フィードバックシフトレジスタを構成する隣り合うK個のレジスタのタップに出力される乱数系列に基づいて、フィールド選択信号を生成することを特徴とする表示ドライバ。
  4. 請求項1において、
    前記信号ジェネレータが、
    複数の符号発生器が有する線形フィードバックシフトレジスタのK個のタップに出力される乱数系列に基づいて、フィールド選択信号を生成することを特徴とする表示ドライバ。
  5. 請求項1乃至4のいずれかにおいて、
    前記符号発生器が、
    M系列の乱数系列を発生する発生器であることを特徴とする表示ドライバ。
  6. 請求項1乃至5のいずれか記載の表示ドライバと、
    前記表示ドライバにより駆動される表示パネルと、
    を含むことを特徴とする電気光学装置。
  7. 複数の走査線を同時選択するマルチライン駆動法により表示パネルを駆動する方法であって、
    1又は複数の符号発生器が有する線形フィードバックシフトレジスタにより疑似的な乱数系列を発生し、
    1又は複数の前記符号発生器に含まれる線形フィードバックシフトレジスタのK個(Kは2以上の整数)のタップに出力される乱数系列により各ビットが構成されるKビットのデータを、フィールドカウンタのロード値に設定し、前記フィールドカウンタのカウント値を前記ロード値からインクリメント又はデクリメントすると共に、カウント値が上限値及び下限値の一方に達した場合には上限値及び下限値の他方にカウント値を戻し、前記フィールドカウンタのカウント値に応じたフィールド選択信号を生成し、
    生成された前記フィールド選択信号により選択されるフィールドに対応する走査信号を走査線に出力して、走査線を選択駆動することを特徴とする駆動方法。
  8. 請求項7において、
    1つの符号発生器が有する線形フィードバックシフトレジスタのK個のタップに出力される乱数系列に基づいて、フィールド選択信号を生成することを特徴とする駆動方法。
  9. 請求項7において、
    複数の符号発生器が有する線形フィードバックシフトレジスタのK個のタップに出力される乱数系列に基づいて、フィールド選択信号を生成することを特徴とする駆動方法。
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