JP3798895B2 - テレコードシステム高速同期方式 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、携帯電話やモバイルターミナル、ATMコミュニケーションシステム、電話モデム等の、通信に先だって送信される同期信号(プレアンブル)の同期時間の短縮が要求されるコヒーレント通信システムの分野に応用されるテレコードシステム高速同期方式に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の通信方式においては、RF搬送波(周波数と位相)とデータ(ビット/クロック/ワードとデータ伝送信号)の開始のために、同期を早くとる必要があるが、これは同期をとる方式として一般的に知られている。この既存の方式によると情報データが送られる前に先立って特別の同期信号が送られる(プレアンブル)。この同期信号は、変調されてないRF搬送波、クロック(ハーフクロック)の周波数が変調された搬送波、及び情報「データ伝送開始」を伝えるコードワードから構成されている。
【0003】
通信を開始する時、変調されていないRF搬送波が送られる。その時点で、受信側では周波数が直線的に変調された(LFM:Linear Frequency Modulated)ヘテロダインによって、周波数特性分析を行い、周波数の最大スペクトル成分が推定される。RF搬送波の周波数推定が完了した時点で、周波数信号誤差が搬送波のPLL(位相同期回路:Phase Locked Loop)に入力されて、周波数信号誤差が0に近くなる。そこでRF搬送波と周波数の同期がとられる。この時点で周波数誤差(入力RF信号の周波数と受信側のPLLから出力するRF信号の周波数間の誤差)がほとんど0になる。受信側のPLLのタイプと性能にもよるが、ある期間後、位相RF搬送波の同期が搬送波のPLLによってとられる。
【0004】
次に、クロック(またはハーフクロック)周波数を持ったミヤンダー(Meander)の形に変調されたRF搬送波が送られる。この時、受信側のクロックPLLはクロック同期をとる。
この時点で、位相誤差(入力RF信号の位相と受信側のPLL出力からのRF信号の位相の差)が0に近くなる。
次に、クロック(あるいはハーフクロック)周波数によって変調されたRF搬送波が伝送される。この信号をブロックすることによって、受信側のクロックPLLがクロック同期をとる。
【0005】
最後に、スタートコードワードが送られる。受信側はこのコードワードを情報「データ伝送開始」時期として認識する。
言い換えると、最初にRF搬送波の周波数と位相誤差が0に近くなる。次にクロックの周波数と位相の誤差が検出される。最後に情報「データ伝送開始」時期が決定される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
この従来の方式の欠点は、▲1▼同期をとる、▲2▼PLLを利用してRF(高周波)のパラメータを推定する、という2つの作業にシリアルな手順をとるので非常に時間がかかることである。
このPLLは他の広い選択の幅があり、あらかじめ決定できるわけではないので最適のものであるというわけでもない。この方式はコヒーレントATM、テレコード、第一パケット交換その他の非同期通信システムなどの、情報が小さなパケットに分割されて非同期で送られるところでは重要な意味を持つ。
それは同期の開始にかなりの時間がかかり、システムのスループットが減少することになるからである。
本発明が解決しようとする課題は、このように、通信に先立って行われる同期をとる時間を著しく短縮して、高速同期を実現することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明のテレコードシステム高速同期方式は、高周波搬送波を増幅する高周波増幅器と、増幅された高周波搬送波を直交2成分に分離する直交分離器と、前記直交2成分に基づいてデータを再生するPLL・データ再生ブロックと、前記直交2成分と周波数誤差及び位相誤差に基づいて前記直交分離器の高周波搬送波と同期を取るPLLと、前記直交2成分とマッチして高周波搬送波をフィルタリングする2つの整合フィルタと、前記2つの整合フィルタの出力信号に基づいて前記整合フィルタからの信号を出力するときの最大値に対応する時刻を推定する推定器と、前記推定時刻に基づいてスイッチパルスを生成する制御装置と、前記推定時刻に基づいて、カウントパルス発生器からのカウントパルスにより周波数誤差及び位相誤差を計算する第1及び第2プロセッサとを備えたものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の方式では、情報データ伝送する前に特別のRF信号(プレアンブル)が伝送される。RF信号の周波数は後述する三角法によって変調される。
ここで言う三角法とは、図1に示すように、初め、周波数が第1LFM(変調された線型周波数)信号のところで上昇または下降の一方向に連続的に(例えば直線的に)変化する。その後、第2LFM信号のところで周波数を反対の方向に変化させることを意味している。
最初の瞬時の周波数と位相と時刻と第2LFM信号はRF搬送波の周波数と位相と情報「データ伝送開始」に強く関連づけられている。このことは重要な意味を持つ。
【0009】
受信側では、第1及び第2LFM信号とマッチする2つの整合フィルタ(MF)によってRF信号がフィルタを通される。MFの出力信号は、RF信号を受信したことを検出するために使用されると同時にMFを出力する時の最大値に対応する時刻t1とt2を決定するためにも使用される。
この場合、周波数誤差は次式にように定義される。
△ω^=q・(T2−T1)−(t2−t1)/2 (1.1)
したがって、△ω^はRF信号のRF搬送波と受信側搬送波PLL出力信号の周波数の間の周波数の差である。
qはRF信号(LFM信号)の傾斜である。(Hz/sec)
T1、T2はRF信号のパラメータである。
t1、t2はMF出力時刻の最大値に対応している。
【0010】
位相誤差は次式のように定義される。
△φ^=(θ1^+θ2^)/2−△ω^・(T1+T2)/2 (1.2)
したがって、△φ^はRF信号の位相と受信側のPLL出力信号の位相の間のRF搬送波の位相差である。
θ1^とθ2^は時刻t1とt2における第1LFM信号と第2LFM信号のそれぞれの位相である。
次に情報「データ伝送開始」時刻を次式に示す。
t0^=(t1−t2)/2+(T1+T2)/2−TMF/2 (1.3)
【0011】
図1にRF信号及びパラメータを示す。
上述のようにRF信号パラメータは▲1▼RFの周波数と位相▲2▼情報データの周波数と位相▲3▼情報「データ伝送開始」時期の3つが相互に密接に関連している。
この相互に密接に関連している条件の充足を保証する必要がある。
第1LFM信号の瞬時の周波数が中央の周波数ω0と等しくなった時に、時刻tC1における第1LFM信号の位相が正確に知れなければならない。
第2LFM信号の瞬時の周波数が中央の周波数ω0と等しくなった時に、時刻tC2における、第2LFM信号の位相が正確に知られなければならない。
情報「データ伝送開始」時刻t0はt0>0のときに第2LFM信号の終わりteのあとに、少し遅れをとらせなければならない。
【0012】
次に送信側部分の詳細を説明する。
第1LFM信号を作るには、RF搬送波、つまりcos(ω0・(t−tS)+φ0)とsin(ω0・(t−tS)+φ0)を低周波数LFM信号、つまりcos(q1・(t−tC1)2/2)とsin(q1・(t−tC1)2/2)で乗算して求め、その後加算をする。
したがって、上記の定式では、tC1=tS+TLFM/2である。
上記の計算の答えとして、すべての第1LFM信号を次式に示す。
cos(ω0・(t−tS)+q1(t−tC1)2/2+φ0) (1.4)
tS<t<TLFM+tS
【0013】
図1にすべてのLFM信号のパラメータを示す。
第2LFM信号はまったく同じ方法で作られる。ただし、2つだけ違いがある。その第1は第2LFM信号がTLFM時に遅れることと、その第2は第2LFM信号が、第1LFM信号の傾斜値と反対符号の値になっているので第2LFM信号のq2の傾斜パラメータの符号は第1LFM信号の傾斜パラメータの反対になっていることである。
cos(ω0・(t−tS)+q2(t−tC2)2/2+φ0),q1=−q2/2
tS+TLFM<t<(3/2)・TLFM+tS (1.5)
となる。
【0014】
第1LMF信号と第2LFM信号の周波数の帯域の範囲は次の規則に従って選択する。
RF搬送波と受信側PLLの搬送波から出されるRF信号のすべての周波数誤差(△ωLFM)を検出するためにも次の(1.6)式の条件が真でなければならない。
△ωLFM/2−│△ω│>△ωMF (1.6)
したがって、△ωMFは整合フィルタに通したLMF複合信号を受け取る周波数の幅である。
【0015】
受信側の入力でRF信号は送信側のRF信号として記述することができる。
このRF信号は送信側と受信側の間に伝播時間の遅延が生じると同時にωPLLから△ωへの周波数推移となる。
分析的には受信するRF信号を定義するためには(1.4)式または(1.5)式が利用できる。
このためには変数tを、遅延時間τを含む変数t^に置き換えて、(1.4)または(1.5)の式に代入する必要がある。この遅延は送信側と受信側の間の伝播時間t^=(t−τ)に等しい。
【0016】
受信側では、RF信号は2つのMFのフィルタを通過する。MFの周波数の幅は△ωMFである。パルスレスポンス期間はTMFである。傾斜はq1とq2である。(1.6)の条件はRF信号のそれぞれの受信を保証し、ある部分のLFM信号が毎回MFの入力にあることを保証する。
この場合、MF信号はRF信号を受信するごとにある部分とマッチングすることになる。それを次式に示す。
【0017】
第1LFM信号は、
cos(ω0・(t^−tS)+q1(t^−tC1)2/2+φ0) (1.7)
t1 *+TMF/2<t<t1 *+TMF/2
第2LFM信号は、
cos(ω0・(t^−tS)+q2(t^−tC2)2/2+φ0) (1.8)
t2 *+TMF/2<t<t2 *+TMF/2
(1.7)式と(1.8)式の数式の変換により、第1LFM信号及び第2LFM信号(1.7),(1.8)は、受信側PLLのパラメータによって次式で表される。
cos(ωPLL・(t^−ts)+q1・(t^−t1 *)2/2+θ01 (1.9)
cos(ωPLL・(t^−ts)+q2・(t^−t2*)2/2+θ02 (1.10)
ここで、t1 *とt2 *は、第1及び第2LFM信号の瞬時の周波数、(1.7)式と(1.8)式がωPLLと等しくなる時刻である。
【0018】
(1.9)式と(1.10)式において記述したものは次式の通りである。
θ01=φ0+q1・Δt1+Δω・(t1−tS)
θ02=φ0+q2・Δt2+Δω・(t2−tS) (1.11)
Δt1=(ω0−ωPLL)/q1
Δt2=(ω0−ωPLL)/q2 (1.12)
(1.9)〜(1.12)式よりt1 *=tC1−(ω0−ωPLL)/q1とt2 *=tC2−(ω0−ωPLL)/q2であるから、時刻t1 *とt2 *と位相値θ01とθ02はΔω=(ω0−ωPLL)とφに関連して、t0を決定する。
もしこの関連が成立したら、周波数誤差(1.13)式のように定義することができる。
Δω=q1・[t2 *−t1 *]/2−(tC2−tC1) (1.13)
(tC2−tC1)=(T2−T1)の値は定数である。この定数はLFM信号のパラメータによって決定される。(図1参照)
【0019】
期間t^>teにおけるRF信号搬送波周波数ω0とRF搬送波のPLL出力信号cos(ωPLL・(t^−tS)+φPLL)の間の位相誤差Δφは次式に定義する。
Δφ(t^)=Δω・(t^−tS)+φ−φPLL (1.14)
したがって、φPLLは、時刻tSに於けるPLLの出力信号の位相である。
時刻t1 *とt2 *で、受信するLFM信号の位相(1.9)式、(1.10)式とPLLの出力信号の位相間の位相差を次式に定義する。
φ1=θ01−θPLL、φ2=θ02−φPLL
【0020】
(1.11)式と(1.12)式を使用して、q1=−q2であることを考慮すると、φ1とφ2について次のように容易に導くことができる。
φ1=q1・Δt1 2/2+Δω・(t1 *−tS)+φ0−φPLL (1.15)
φ2=q2・Δt2 2/2+Δω・(t2 *−tS)+φ0−φPLL (1.16)
(1.15)式と(1.16)式により、わかりやすく示すと、
(φ0−φPLL)=(φ1+φ2)/2−Δω・[(t1 *−t2 *)/2+tS](1.17)
となる。
そして最後に(1.17)式を(1.14)式に代入すると
【0021】
時刻t0の時に周波数誤差と位相誤差は受信側のPLLシステムに入力される。時刻t0において位相誤差(1.8)式は次のように計算される。
φ(t0)=(φ1+φ2)/2−Δω・(T1+T2)/2 (1.19)
(1.19)式の表現で、次式のように推定できる。
図1を参照。
t0−(t1 *+t2 *)/2=(T1+T2)/2 (1.20)
時刻t0は次式のようにt1 *とt2 *によって表現できる。
t0=(t1 *+t2 *)/2+(T1+T2)/2 (1.21)
となる。
【0022】
注意すべきことは、本方式によると、受信側では、時刻t1と時刻t2は時刻t1 *とt2 *の代わりに決定されるということである。
時刻t1とt2は整合フィルタ(MF)の出力信号の最大値と対応する。この場合(1.13)式は次式に変換される。
Δω=q1・[(t2−t1)/2−(T2−T1)] (1.22)
時刻t1とt2の時、MF出力信号の位相が、(1・15),(1・16)に表された時刻t1 *とt2 *の時のφ1とφ2の値に等しいことが容易に示せる。
【0023】
位相値φ1とφ2は時刻t1 *とt2 *の時(1.4)式と(1.5)式の信号によって決定される(1.15)式と(1.16)式によって表される。
したがって、時刻t0の時位相誤差Δφ^は次式によって計算できる。
φ^(t0)=(φ1^+φ2^)/2−Δω・(T1+T2)/2 (1.23)
t1=t1 *+TMF/2とt2=t2 *+TMF/2
この2式は関連がある。
(1.21)の等式を情報伝送開始時刻として定式化した。
t0^=(t1−t2)/2+(T1+T2)/2−TMF/2 (1.24)
【0024】
【実施例】
以下、本発明を実施例を参照しながら具体的に説明する。
図2は受信側システムの作成可能な技術を示す。
図3はLFM信号にマッチングするスイッチ切替直交フィルタを示す。
受信側の構成は以下の通りである。1は入力高周波増幅器、2は直交分離器、3はPLL・データ再生ブロック、4はPLL、5はスイッチ切替整合フィルタ、6は制御装置、7はLFM信号のオブサーバ付き推定器、8は第1プロセッサ、9は第2プロセッサ、10はカウントパルス発生器である。PLL・データ再生ブロック3内部には、RF搬送波のPLL、クロックPLL、閾値デバイスを含んでいる。
【0025】
LFM信号用スイッチ切替整合フィルタ5は、図3に示すようにcos(q・t2/2)のパルスレスポンスのついた2つのフィルター11,13、sin(q・t2/2)のパルスレスポンスの付いた2つのフィルター12,14、マルチプライヤー15,16,17、加算器18、減算器19、及び内部に「−1」の値を持つメモリーセル20から成り立っている。
この受信側は、上記した方法に完全に対応し、上記に示された等式にしたがって、RF信号受信の手順を行う。
【0026】
受信側の高周波増幅器1の入力に、RF信号と若干のノイズが入ってくる。最初の同期がとれたと仮定すると、高周波増幅器1の出力信号y(t)がX(t)とY(t)の成分に分割されるところとなる直交分離器2の入力側に来ることになる。
X(t^)=<y(t)・cos(ωPLL・(t^−tS)+φPLL)>
Y(t^)=<y(t)・sin(ωPLL・(t^−tS)+φPLL)>
<....>の印は、受信側のRF信号からのPLL4の出力信号と直交分離器2の出力信号の2つの信号の乗算によって作られる平均化の手順を意味している。この平均化の手順の最中に直交成分XとYが入力RF信号とノイズから抽出される。
XとYの成分は2つの目的に使用される。その1つは、周波数誤差と位相誤差の検出で、他の1つは受信側のRF搬送波のPLLのコントロールとして使用される。
【0027】
周波数誤差と位相誤差の2つの信号がPLLのLPFを通過する。この通過する2つの信号が受信側のRF搬送波の周波数コントロールと位相コントロールに送信される。この受信側のRF搬送波のPLL出力信号は直交分離器2のレファランス入力へ送信される。受信側のRF搬送波のPLL4と直交分離器2はRF信号と同期がとられてフェーズ・ロックされる。
同じ直交成分はクロック誤差の検出を行うために、受信側のクロック用のPLL4のところで使用される。このクロック誤差信号はクロックのPLL内部のLPFを通過して、受信側のクロックコントロールを行う。
【0028】
もし、RF搬送波とクロックワード同期がうまくとれると、受信側は受け取った全情報データをコヒーレントに受信することができ、再度生成させて通常のワークを行う。
RF搬送波とクロックワードの同期がまだとれなかった場合を考えてみよう。情報データの伝送前にこの同期を早くとろうとするためには、特別のRF信号(プレアンブル)を受信側の増幅器の入力側に入力する必要がある。
【0029】
受信側の入力の部分の第1LFM信号を(1・25)式に示す。第1LFM信号のXとY成分は直交分離器2の出力で次式のように表される。
X(t^)=cos(Δω・(t^−ts)+q1・(t^−tc1)2/2+φ0−φPLL) (1.25)
Y(t^)=sin(Δω・(t^−ts)+q1・(t^−tc1)2/2+φ0−φPLL) (1.26)
したがって、Δω=ω0−ωPLLはLFM信号の中央の周波数ω0とRF搬送波のPLL出力信号の周波数ωPLLとの間の周波数誤差である。
【0030】
この場合、直交分離器2の出力のところで直交成分XとY、つまり(1.25)式と(1.26)式は時間の推移したLFM信号として表される。それを次式に示す。
X(t^)=cos(q1・(t^−t1 *)2/2+θ01−φPLL) (1.27)
Y(t^)=sin(q1・(t^−t1 *)2/2+θ01−φPLL) (1.28)
θ01はすでに、(1,11)式で定義している。
【0031】
その直交成分X(1.27)式とY(1.28)式はSMF(スイッチ切替整合フィルタ)入力にでてくる。この直交成分はSMFを通過してフィルタされる。上述したように、RF信号はその時点で時間推移した2つのLFM信号として示される。したがって、最初と次の2つのそれぞれのLFM信号用として、2つのMF(整合フィルタ)をそれぞれに使用したが、しかし2つのMFを使わずに、スイッチ切替ができるウェイトファンクションのついたSMFを1つだけ使用することもできる。
このウェイトファンクションは、SMFが第1LFM信号にマッチしスイッチ切替後、次のLFM信号にマッチするように作られなければならない。
【0032】
若干のフィルタ遅延のついたMFの出力信号の最大値、V(t)、W(t)は時刻t1=t1 *+TMF/2の時に対応しなければならない。SMF出力信号はRF信号の観察を行いt1の推定をするために使用される。
RF信号の検出は、V(t)2+W(t)2の合計と事前に選択されたスレッシュホールド(閾値)を比較して行われる。この閾値は誤差を観察して定義される。
推定器7は2つの出力信号がある。その1つの信号が「閾値超過パルス」(「RF信号が検出された」)、その2つ目の信号はスイッチ切替整合フィルタの出力マグニチュードの最大値(t1の推定)に対応するパルスである。
【0033】
「RF信号が検出された」というパルス信号で、時刻t1の推定手順を第1プロセッサで開始する。時刻t1が推定された時、制御装置6で出力生成されたスイッチパルスはスイッチ切替整合フィルタ5の「スイッチ」入力に入力される。スイッチ切替後、スイッチ切替整合フィルタ5のパラメータは第2LFM信号とマッチする。
この周波数は、第1LFM信号に対して反対の方向のところで変化する。時刻t1の時、制御装置6はコントロール信号を第1及び第2プロセッサ8,9に送る。この信号に従って、第1プロセッサ8で期間t2−t1の時間測定が始まる。第2プロセッサ9は値θ1^を計算する。この値は第1LFM信号の時刻t1で第1LFM信号の位相と等しくなる。
θ1^=arctan[V(t)/W(t)] (1.29)
【0034】
第2LFM信号が観察され、時刻t2が推定されたとき、制御装置6の第3出力で「推定されたt2」信号が送られる。
第1プロセッサ8のこの信号によって、この期間t2−t1の測定は完了する。第2プロセッサ9で時刻t2の時に第2LFM信号の位相値θ2^が計算される。
θ2^=arctan[V(t)/W(t)] (1.30)
【0035】
周波数誤差Δω^は(1,13)式によって計算される。この周波数誤差の値は(1,13)式にしたがって第1プロセッサ8で計算される。同時にこの値は搬送波のPLLのLPF周波数プリセット入力に用いられる。この値はまた第2プロセッサ9の入力に用いられる。第2プロセッサ9で位相誤差値は(1.19)式に従って計算される。第2プロセッサ出力から出てきた位相誤差値は搬送波のPLLのLPFの位相プリセット入力に送信される。
第1プロセッサによって決定される時刻t0の時、特別の「クリヤーパルス」が第1プロセッサによって生成される。
このパルスはクロックPLLのLPF(リバースカウンタ)に送信される。同時に制御装置6にも送信される。このパルスはPLLとデータ再生ブロック3の内部に含まれている。
【0036】
この「クリヤーパルス」によって制御装置6は「書き込み訂正」信号を出す。この信号によって、時刻t0の時、訂正値(周波数誤差と位相誤差)は周波数と位相の誤差によって決まり、受信側RF搬送波のPLL4に書き込まれる。
同じく「書き込み訂正」信号は受信側のRF搬送波のPLL4のループを閉じ、切替可能な整合フィルタ5、制御装置6、LFM信号のオブザーバー及び推定器7、第1プロセッサ8、第2プロセッサ9、カウントパルス発生器10を電源から切り離す。
【0037】
上記したように、周波数誤差と位相誤差はPLLに入力された後、時刻t0で、受信側のRF搬送PLLは同期がとれた状態となる(すべての誤差が0に近くなる)。PLL内のクロックワードもまた情報データと完全に同期する。そうなれば、情報データのコヒーレント受信が可能になる。
【0038】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明による同期方式は、従来のコヒーレントな同期受信方式に比べて、通信に先立って行われる同期をとる時間を5倍から10倍と、著しく短縮して、高速同期を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 RF信号とそのパラメータを示す説明図である。
【図2】 本発明の実施例を示すブロック図である。
【図3】 直交フィルタの構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 高周波増幅器、2 直交分離器、3 PLL・データ再生ブロック、4 PLL、5 整合フィルタ、6 制御装置、7 推定器、8 第1プロセッサ、9第2プロセッサ、10 カウントパルス発生器、11,12,13,14 フィルタ、15,16,17 マルチプライヤー、18 加算器、19 減算器、20 メモリーセル
Claims (2)
- 高周波搬送波を増幅する高周波増幅器と、増幅された高周波搬送波を直交2成分に分離する直交分離器と、前記直交2成分に基づいてデータを再生するPLL・データ再生ブロックと、前記直交2成分と周波数誤差及び位相誤差に基づいて前記直交分離器の高周波搬送波と同期を取るPLLと、前記直交2成分とマッチして高周波搬送波をフィルタリングする2つの整合フィルタと、前記2つの整合フィルタの出力信号に基づいて前記整合フィルタからの信号を出力するときの最大値に対応する時刻を推定する推定器と、前記推定時刻に基づいてスイッチパルスを生成する制御装置と、前記推定時刻に基づいて、カウントパルス発生器からのカウントパルスにより周波数誤差及び位相誤差を計算する第1及び第2プロセッサとを備えたことを特徴とするテレコードシステム高速同期方式。
- 前記PLL・データ再生ブロックには、RF搬送波のPLL、クロックPLL、及び閾値デバイスを含むことを特徴とする請求項1記載のテレコードシステム高速同期方式。
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JPH11122236A (ja) | 1999-04-30 |
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