JP3798262B2 - セグメント等の継手具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、セグメントどうし或いはこれに類する構造体どうしを互い一体に接合するセグメント等の継手具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、シールド工法でトンネルを構築する場合のセグメントどうしの接合は、従来、セグメントの接合端面に予めボルト挿通孔を形成しておき、互いに当接された接合端面どうしのボルト挿通孔にボルトを挿通させてこれにナットを螺着することにより行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ボルト及びナットによる上記従来の接合方式では、セグメントどうしを何等かの手段で位置決めしてボルト挿通孔どうしを正確に連通させた上で、その挿通孔にボルトを挿通させ、ナットを螺着して締め付けなければならならず、接合に手間がかかるという問題点がある。
【0004】
本発明は、セグメント等をワンタッチ式に接合することができるセグメント等の継手具を提供することを目的とする。
本発明の他の目的は、確実かつ円滑に結合されるセグメント等の継手具を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の少なくとも1つの目的を達成するために、請求項1記載の発明は、調芯筒の周囲に、内面に係合爪を形成した固定部が上記調芯筒を囲んで設けられためす部材と、該めす部材の調芯筒に嵌入される調芯ピンの周囲に、外面に上記固定部の係合爪に係着する係着爪を形成した挿入部が上記調芯ピンを囲んで設けられたおす部材とを備え、上記固定部と挿入部の少なくとも一方が上記調芯筒又は調芯ピンの径方向に弾性変形可能とされた構成とした。
【0006】
また請求項2記載の発明は、調芯ピンの周囲に、内面に係合爪を形成した固定部が上記調芯ピンを囲んで設けられためす部材と、該めす部材の調芯ピンを嵌入する調芯筒の周囲に、外面に上記固定部の係合爪に係着する係着爪を形成した挿入部が上記調芯筒を囲んで設けられたおす部材とを備え、上記固定部と挿入部の少なくとも一方が上記調芯ピン又は調芯筒の径方向に弾性変形可能とされた構成とした。
【0007】
上記した両手段では、めす部材の固定部におす部材の挿入部を強く押し付けると、弾性変形ができるようにされた、固定部と挿入部の少なくとも一方の径方向の弾性変形によって挿入部が固定部に嵌まり込み、係合爪と係着爪が係着してめす部材とおす部材を一体に結合する。
めす部材が取り付けられたセグメント等と、おす部材が取り付けられたセグメント等は、めす部材とおす部材の上記結合によって相互に接合される。
【0008】
上記の結合(接合)作動において、調芯ピンが調芯筒に嵌め入れられて調芯筒に案内される。このため、めす部材とおす部材が自動的に芯合わせされることとなり、めす部材とおす部材が確実かつ円滑に結合されるようになる。
【0009】
固定部の内面形状を外広りのテーパ状とし、挿入部の外面形状を外窄りのテーパ状とすると、固定部に対する挿入部の嵌付けが容易になる。また、調芯ピンの先端を球状や錐台状にしたり、調芯筒開口端の内面形状を外広りのテーパ状にしておくと、調芯筒と調芯ピンの調芯機能が向上する。
コンクリートセグメント用の継手具の場合、一般には、めす部材の基端部に固定フランジを設け、またおす部材の基端部に、埋込みナットに螺着されるねじ軸を設ける。
【0010】
請求項1又は2記載のセグメント等の継手具において、固定部及び/又は挿入部が周方向に複数に分割された構成とすることができる(請求項3)。
この構成では、固定部又は挿入部は、周方向の分割によって径方向に良好かつ適度に弾性変形するようになり、結合機能と操作性が向上する。
【0011】
固定部と挿入部とを周方向に分割する場合、一般には、固定部と挿入部の分割数を同数とするが、固定部と挿入部を互いに異なる数に分割してもよい。固定部と挿入部の分割数は、通常、4〜8個程度であるが、場合によっては、上記よりも少ないことも、また多いこともある。分割された固定部と挿入部の横断面形状は、直線の他、円弧状等にすることができる。
【0012】
請求項1〜3のいずれか1項記載のセグメント等の継手具において、前記固定部の端部における外周部に、弾性変形可能な材料からなる弾性材を周方向へわたって設けた構成とすることができる(請求項4)。
この構成では、この継手具をコンクリートから成形されたセグメント等に埋め込んで用いる際に、めす部材の固定部の端部における外周部に周方向へわたって設けた弾性材によって、接合時に固定部の端部の外周側への変形が吸収され、これにより、固定部の端部外周側におけるコンクリートの剥離、破損等が確実に防止される。
【0013】
【発明の実施の形態】
発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
図1と図2は本発明に係るセグメント等の継手具の実施の形態を示す。このセグメント等の継手具Aは、めす部材1とおす部材3とによって構成されている。
【0014】
めす部材1は、調芯筒1aの周囲に、先端内面に係合爪1bを形成した4個の固定部1cを、調芯筒1aを囲んで等間隔に環状に設け、その基端部に固定フランジ1dを設けて成る。
【0015】
調芯筒1aは、断面円形で円形の中心孔1eを有し、4個の固定部1cの中心に存在する。固定部1cの内面形状は外広りのテーパ状とされている。固定フランジ1dは、セグメントSaのコンクリート中に埋め込まれてめす部材1をセグメントSaに固定にするものである。
【0016】
おす部材3は、調芯ピン3aの周囲に、根端外面に係着爪3bを形成した4個の挿入部3cを、調芯ピン3aを囲んで等間隔に環状に設け、その基端部にねじ軸3dを設けて成る。
【0017】
調芯ピン3aは、その先端を半球状にされるとともに、外径を調芯筒1aの中心孔1eの内径よりも僅かに小さくした断面円形とされて4個の挿入部3cの中心位置に突設されている。調芯ピン3aは調芯筒1aの中心孔1eに嵌め入れることができる。
【0018】
また、挿入部3cは、その外面形状を外窄りのテーパ状とされ、めす部材1の4個の固定部1cの内部に装入して係着爪3bを固定部1cの係合爪1bに係着することができるようになっている。なお、係着爪3bは、調芯ピン3aの径方向の挿入部3cの弾性変形によってめす部材1の係合爪1bに係着する。
ねじ軸3dは、セグメントSbのコンクリート中に埋め込まれたナット5に螺着しておす部材3をセグメントSbに固定するものである。
【0019】
めす部材1とおす部材3は、一般には合成樹脂製とされるが、鋼等の金属材料で製造することもできる。
【0020】
めす部材1は、固定部1cの先端をセグメントSaの接合面Satに一致させてセグメントSaに埋設される。一方、おす部材3は、挿入部3cをセグメントSbの接合端面Sbtに突出させた状態でねじ軸3dをナット5に螺着してセグメントSbに取り付けられる。
【0021】
上記のようにしてめす部材1とおす部材3を取り付けたセグメントSa,Sbどうしを接合するには、図1に示すように、めす部材1とおす部材3とを互いに向き合わせて、一方のセグメント、例えばセグメントSbを図1で右に移動させる。
【0022】
上記の操作で、まずおす部材3の調芯ピン3aの先端がめす部材1の中心孔1eに嵌め入られ、次いで、各挿入部3cの先端がめす部材1の固定部1cと調芯筒1aの間にそれぞれ挿入される。
【0023】
セグメントSbの右移動に連れて、調芯ピン3aは調芯筒1aに案内されて徐々に嵌入深さを大きくし、また挿入部3cは固定部1cの内側に深く挿入される。
挿入部3cの固定部1c内への挿入は、調芯ピン3aと調芯筒1aが調芯に機能してめす部材1に対するおす部材3の芯ずれを防ぐ上、固定部1cの内面形状が外広りのテーパ状とされるとともに、挿入部3cの外面形状が外窄りのテーパ状とされているため、無理なく円滑に行われる。
【0024】
セグメントSbの右移動が終りに近づくと、挿入部3cがその外面を固定部1cの内面に接触させてセグメントSbの移動で内側(調芯ピン3a側)に徐々に弾性変形し、セグメントSa,Sbの接合端面Sat,Sbtどうしが当接する直前に係着爪3bをめす部材1の係合爪1bに所定の力で強固に係着させる(図2)。係合爪1bに対する係着爪3bの係着は、挿入部3cの弾性復元力に基づく係着爪3bの外側への拡径変形による。
【0025】
めす部材1の係合爪1bに対するおす部材3の係着爪3bの係着によってセグメントSa,Sbどうしの接合が完了し、以後、セグメントSa,Sbを分離することができない。
【0026】
本発明のセグメント等の継手具を、固定部1cの中心位置に、図1及び図2の調芯ピン3aに相当する調芯ピンを突設しためす部材1と、挿入部3cの中心位置に、図1及び図2の調芯筒1aに相当する調芯筒を突設したおす部材3とによって構成することができる。これは本発明の第2の実施の形態となる。
なお、第2の実施の形態での調芯ピンと、係合爪、固定部、調芯筒、係着爪、挿入部等の機能は、図1及び図2のものと全く同じであり、同一の作用効果が得られる。
【0027】
図3に示すものは、めす部材1の固定部1cの端部における外周部に、例えば、ゴム等の樹脂などの弾性変形可能な材料からなる弾性材4を周方向へわたって設けたものである。
そして、このような構造の継手具によれば、継手具をコンクリートから成形されたセグメントSa、Sbに埋め込んで用いる際に、接合時に固定部1cの端部の外周側への変形が弾性材4によって吸収され、これにより、固定部1cの端部外周側におけるセグメントSaのコンクリートの剥離、破損等を確実に防止することができる。
【0028】
本発明に係るセグメント等の継手具は、主にコンクリート製セグメントのリング接合に用いるが、リング間接合に用いることもでき、また使用対象構造物は、コンクリート製のセグメントに限らない。したがって、めす部材1とおす部材3の取付け手段1d,3dは、対象構造物の種類や形状等によって様々に設計変更される。
【0029】
めす部材1を接合端面Satに突出させ、おす部材3を接合端面Sbtに内設させてそれらをセグメント等に取り付けることができる。図のめす部材1のようにコンクリート中に埋設させるような場合は、生コンクリートの漏出を防止するために、1個の固定部1cを環状に形成することもあり得る。おす部材3の挿入部3cは、めす部材1の固定部1cと違って、コンクリート中に内没されることはあっても埋設されることはないが、別の事情で環状に形成することもある。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1又は2記載の発明によれば、セグメント等を一動作で確実かつ円滑に所定の力で強固に接合することができるセグメント等の継手具を提供することができる。
【0031】
請求項1又は2記載のセグメント等の継手具において、固定部及び/又は挿入部が周方向に複数に分割された構成では、結合機能と操作性に優れたセグメント等の継手具が得られる。
【0032】
請求項1〜3のいずれか1項記載のセグメント等の継手具において、継手具をコンクリートから成形されたセグメント等に埋め込んで用いる際に、めす部材の固定部の端部における外周部に周方向へわたって設けた弾性材によって、接合時に固定部の端部の外周側への変形が吸収され、これにより、固定部の端部外周側におけるコンクリートの剥離、破損等が確実に防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るセグメント等の継手具の実施の形態を示すもので、接合準備状態の断面図である。
【図2】 図1のセグメント等の継手具の接合状態の断面図である。
【図3】 本発明に係るセグメント等の継手具の他の実施の形態を示すもので、接合準備状態の断面図である。
【符号の説明】
1 めす部材
1a 調芯筒
1b 係合爪
1c 固定部
1d 固定フランジ
1e 中心孔
3 おす部材
3a 調芯ピン
3b 係着爪
3c 挿入部
3d ねじ軸
4 弾性材
5 ナット
Sa,Sb セグメント
Sat,Sbt 接合端面
Claims (4)
- 調芯筒の周囲に、内面に係合爪を形成した固定部が上記調芯筒を囲んで設けられためす部材と、
該めす部材の調芯筒に嵌入される調芯ピンの周囲に、外面に上記固定部の係合爪に係着する係着爪を形成した挿入部が上記調芯ピンを囲んで設けられたおす部材とを備え、
上記固定部と挿入部の少なくとも一方が上記調芯筒又は調芯ピンの径方向に弾性変形可能とされたことを特徴とするセグメント等の継手具。 - 調芯ピンの周囲に、内面に係合爪を形成した固定部が上記調芯ピンを囲んで設けられためす部材と、
該めす部材の調芯ピンを嵌入する調芯筒の周囲に、外面に上記固定部の係合爪に係着する係着爪を形成した挿入部が上記調芯筒を囲んで設けられたおす部材とを備え、
上記固定部と挿入部の少なくとも一方が上記調芯ピン又は調芯筒の径方向に弾性変形可能とされたことを特徴とするセグメント等の継手具。 - 請求項1又は2記載のセグメント等の継手具において、
固定部及び/又は挿入部が周方向に複数に分割されたことを特徴とするセグメント等の継手具。 - 前記固定部には、その端部における外周部に、弾性変形可能な材料からなる弾性材が周方向へわたって設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載のセグメント等の継手具。
弾性部材
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