JP3798112B2 - 低温硬化結合剤 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本願発明は、一般に、光導電体に用いられる高分子バインダ(結合剤)に関し、より詳細には、低温硬化ポリビニルブチラール(polyvinylbutyral)およびその合成プロセスに関するものである。
【0002】
【発明の背景】
電子写真術は、電子信号の形態の像情報を光信号に変換し、それを次に潜静電場(latent electrostatic field)に変換し、可視像に現像するまで記憶され、そして、紙に転写するプロセスである。電子写真の商業上の用途には、光複写機と非衝撃(即ち、電子式)プリンタなどがある。一般的には、J.Mort, "The Anatomy of Xerography"(McFarland & Co.,1989); J.L.Johnson, "Principles of Non Impact Printing (Palatino Press,1986)を参照。
【0003】
光学像パターンを潜静電電荷パターンへの変換は、光レセプターの作用である。光レセプターは、電荷の生成及び電荷輸送特性を有する光導電性絶縁体である。電子写真のプロセスにおいて、光レセプターの表面は、暗部でイオンを帯び、そして、光学像に露光されて選択的に放電する。その放電の程度は、光発生電荷キャリヤーが露光表面から効率的に運び去られるとすれば、光学像における光強度に比例する(即ち、所要のキャリヤー移動度は、少なくとも10-6cm2 / V秒でなければならない)。このように形成した潜像(latent image)は、続いて現像され、永久像にとして定着する。
【0004】
光複写機及び非衝撃プリンタの何れにも多くの光レセプターが使われている。速度、スペクトル感度及び耐久性についての要件は、これら2つの用途では異なるが、光レセプターの主要な要件は、可視光に対する高感光性、優れたキャリヤー輸送特性及び高い暗抵抗である。均一かつ低コストの製造ができること並びに特定用途に光レセプターのスペクトル応答を適合できることも有利な点である。
【0005】
これらの理由で、電子的に不活性な架橋重合体で分散された染料分子から成る光導電体は、商業上、広く使われているのである。光励起によって染料分子中に電子的遷移が誘発され、そして分子間電荷輸送のカスケードが起こる。正孔群又は電子群が1つの染料分子から他へ飛行する(hopping)ことが関与するこのプロセスの効率化には、重合体中の、ランダムに分散している高濃度の染料(約1020分子/cc)が存在しなければならない。
【0006】
電荷生成層における顔料分散バインダーとして、種々の重合体、例えば、ポリエステル、フェノキシ樹脂、ポリ酢酸ビニル及び最も最近ではポリビニルブチラールが使われてきている(Proceedings, Sixth International Congress on Advances in Non-Impact Printing Technologies, Orlando, Florida, 1990, pp.312 -346参照)。ポリビニルブチラール(PVB)は、広範囲の溶媒において溶解度を有し、多種の有機顔料の被覆が可能で、従って電荷発生層全域に安定な分散をもたらす特性と優れた薄膜形成特性のために特に好まれるものである。従来のPVBは次に示す構造を有している。
【0007】
【化3】
ここで、x = 60〜95 mol%、 y = 3〜40 mol%、z = 0〜20 mol%、そして、x+y+z = 100%である。
【0008】
重合体を架橋結合する唯一の反応性官能基は、ポリビニルアルコールのヒドロキシ基である。この基の反応性が比較的低いため、高温並びに長い反応時間もしくは強酸又は塩基の触媒が必要である。これらの条件は、光レセプターの性能に悪影響を及ぼし、そこに含まれている顔料及び電荷輸送分子の安定性を変化させることもある。従って、温度及びpHの過酷な条件に頼らないで容易に架橋できるポリビニルブチラールに対する要求、及びそれに対応して、前述の化合物を合成する便宜且つ有効な方法を求めるニーズが存在するのである。
【0009】
【発明の目的】
本願発明は、光導電体と表面被覆材料に対するバインダーとして、構造用接着剤として、及び低温硬化が有利であるか又は必要とするその他の用途に、有用な新規の高分子化合物を提供するものである。
【0010】
【発明の概要】
従って、発明の一局面では、以下に示す構造式Iに示す化合物を提供するものである。
【0011】
【化4】
ここでは、R1は、アルキレン、ジアルキレンエーテル、アルキレンカルボニル、シクロアルキレン、シクロアルキレンアルキレン、アリーレン、アリーレンカルボニル、アルカリーレンカルボニル、アラルキレン又はアルキレンアラルキレンであり、Zは、-OH又は-NHR2であり、ここで、R2は、個別に、アルキル、アルキルアルキレンエーテル、アルキルカルボニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキレン、アリール、アリールカルボニル、アルカリールカルボニル、アラルキル、アルキルアラルキレン、又はR2はHであり、xは、60〜95%、yは、3〜40%、zは、0〜20%及びx+y+zは100%である。
【0012】
本発明の他の局面では、以下に示す化合物〔式中、 R1 、 x 、 y 、 z は先に定義した通り〕を酸で加水分解することによって、 z が -OH である構造式Iの化合物を調製するプロセスを提供する。
【0013】
【化5】
【0014】
本発明のさらに他の局面は、構造式Iの化合物の合成における中間物を提供するものであり、ここでは、その中間物は化5の化合物である。
【0015】
発明の別の局面は、電子写真用の光導電体を提供することにあり、この場合、光導電体は電荷発生層と電荷輸送層とから成り、その電荷発生層はバインダーに分散された光導電性顔料から形成され、且つそのバインダーは構造式Iのポリビニルブチラールから構成されるものである。
【0016】
本発明はさらに溶液に分散された光導電性顔料から形成した電荷発生層と、電荷輸送層を含む電子写真用光導電体を構成する。光導電性顔料は、チタニルフタロシアニン、バナジルフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニン、無金属(メタルフリー)フタロシアニン、銅フタロシアニン、アルミニウムフタロシアニン、クロロアルミニウムフタロシアニン及びハロインジウムフタロシアニンから成る群から選択され、光導電性顔料は、テトラカルボキシイミド・ペリレン顔料またはフェネチルペリレンであり、電荷輸送層は、N,N'-ジフェニル-N,N'-ビス(3-メチルフェニル)-[1,1'-ビフェニル]-4,4-ジアミンである。好適には、電荷発生層の光導電性顔料は、チタニルフタロシアニンで、前記電荷輸送層は、(CH3C6H4)3Nである。ここでは、構造式I(Zは-OH、R1は-CH2CH2-又は-CH2C6H10-)のポリビニルブチラール化合物が用いられる。
【0017】
【発明の実施の形態】
1. 定義
本願明細書において、以下の本願発明の説明において用いる種々の用語の意味または範囲を説明する。
「t-BOC」は、t-ブトキシカルボニルを意味する。
「CGL」は、電荷発生層を意味する。
「PVB」は、ポリビニルブチラールを意味する。
【0018】
本願明細書で用いる場合、用語「アルキル」は、単に炭素と水素から成る線状又は枝分かれ鎖の一価ラジカルを意味し、用語「アルキレン」は、単に炭素と水素とから成る線状又は枝分かれ鎖の二価ラジカルを意味し、不飽和でないものを含み且つ1〜10個の炭素原子を有するもの、例えば、メチル、メチレン、プロピル、ヘプチル及びその類を有し、任意にハロゲン又はアリール基と置換してよい。
【0019】
本願明細書で用いる場合、用語「アルキルアルキレンエーテル」は、 -Ra-O-Rb の一価ラジカルに相当し、ここで Ra はアルキレン基であり Rb はアルキル基であり、例えば、メトキシエチレン及びその類が挙げられ、用語「ジアルキレンエーテル」は、式- Ra - O - Rb - の二価ラジカルに相当し、ここでRaとRbは同一か又は異なったアルキレン基であってよく、 Rbは構造式IのZ と結合し、例えば、ジエチレンエーテル、オキシジエチレン及びその類があげられる。
【0020】
本願明細書で用いる場合、用語「アルキルカルボニル」は、式-C(O)Raの一価ラジカルに相当し、ここで Ra は上述で定義されたアルキルであり、用語「アルキレンカルボニル」は、式 -C(O)Ra- の二価ラジカルに相当し、ここで、Raは上述で定義されたアルキレンであり、 Raは構造式IのZと結合し、例えば、メチレンカルボニル、カルボニルエチレン及びその類があげられる。
【0021】
本願明細書で用いる場合、用語「シクロアルキル」は、炭素と水素原子から成る一価の環状ラジカルに相当し、用語「シクロアルキレン」は、炭素と水素原子から成る二価の環状ラジカルに相当し、不飽和でないものを含み、さらに、5〜7個の炭素原子を有するもの、例えば、シクロペンチル、シクロヘキシレン及びその類を有する。
【0022】
本願明細書で用いる場合、用語「シクロアルキルアルキレン」は、式- Ra - Rbの一価ラジカルに相当し、ここで Ra はアルキレンであり、 Rb はシクロアルキルであり、用語「シクロアルキレンアルキレン」は、式 - Ra - Rb - の二価ラジカルに相当し、ここで、Raはアルキレンであり、Rbはシクロアルキレンであって、 Rbは構造式IのZと結合し、例えば、シクロペンチレンメチレン、シクロへキシレンエチレン及びその類があげられる。
【0023】
本願明細書で用いる場合、用語「アリール」は、1またはそれ以上の環を有する一価の不飽和芳香族炭素環式ラジカルに相当し、用語「アリーレン」は、1またはそれ以上の環を有する二価の不飽和芳香族炭素環式ラジカルに相当し、例えば、ナフチレン、フェニレン及びその類があげられ、任意に、ハロゲン又はアリール基と置換してよい。
【0024】
本願明細書で用いる場合、用語「アリールカルボニル」は、構造式-C(O)Rcの一価ラジカルに相当し、ここで Rc はアリールであり、用語「アリーレンカルボニル」は、構造式 -C(O)Rc- の二価ラジカルに相当し、ここで Rc はアリーレンであり、 Rcは構造式IのZと結合し、例えば、フェニレンカルボニル及びその類があげられる。
【0025】
本願明細書で用いる場合、用語「アルカリールカルボニル」は、式 -C(O)Rc-Ra の一価ラジカルに相当し、ここで Rc はアリーレンであり、 Ra はアルキルであり、用語「アルカリーレンカルボニル」は、式-C(O)Rc-Ra- の二価ラジカルに相当し、ここで、Rcはアリーレンで、Raはアルキレンであり、 Raは構造式IのZと結合し、例えば、メチレンフェニレンカルボニル及びその類があげられる。
【0026】
本願明細書で用いる場合、用語「アラルキル」は、式-Ra-Rcの一価ラジカルに相当し、ここで Ra はアルキレンで、 Rc はアルキルであり、用語「アラルキレン」は、式 -Ra-Rc- の二価ラジカルに相当し、ここで、Raはアルキレンで、Rcはアリーレンであり、 Rcは構造式IのZと結合を成すもので、例えば、メチレンフェニレン及びその類があげられる。
【0027】
本願明細書で用いる場合、用語「アルキルアラルキレン」は、式-Rc-Raの一価ラジカルに相当し、ここで、Rcは上記に定義したアラルキレンで、Raはアルキルであり、用語「アルキレンアラルキレン」は、式 -Rc-Ra- の二価ラジカルに相当し、ここで、 Rc は上記に定義したアリーレンで、 Ra はアルキレンであり、Raは構造式I のZと結合し、例えば、メチレンフェニレンエチレン及びその類があげられる。
【0028】
本願明細書で用いる場合、用語「ハロゲン化水素捕捉剤」(hydrogen halide scavenger)は、反応混合物からハロゲン化水素を除去することができる化合物を意味し、例えば、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム (potassium bicarbonate)、重炭酸ナトリウム (sodium bicarbonate)、トリエチルアミン、トリブチルアミン、N,N'-ジアルキルアミン及びその類があげられる。
【0029】
用語「加水分解する」(hydrolyzing)」又は「加水分解(hydrolysis)」は、水を加えることにより化学結合を分割するプロセスに相当するもので、例えば、エーテルの加水分解でアルコールが生じ、アルキルエステルの加水分解で有機酸とアルコールが生ずる。加水分解は、無機又は有機酸での処理もしくは塩基での処理で行ってもよい。
【0030】
「任意の(optional)」又は「任意に(optionally)」は、後続に記述される事象又は状況が起こっても起こらなくてもよいということ及びその記述には前記事象又は状況が起こる例と起こらない例が含まれることを意味する。
【0031】
2.有用性
構造式Iの化合物は、光導電体並びに表面被覆材料に対するバインダー(結合剤)として、構造接着剤として及び低温硬化が有利であるか又は必要とするその他の用途に、有用である。構造式Iの化合物は、様々な表面に対して優れた接着性を示すものである。光導電体の電荷発生層における顔料分散バインダーとして使用するとき、構造式Iの化合物は、従来のPVBから成る比較CGLが示すものより高い光応答性を示す。従来のPVBより低い温度で架橋結合できるそれらの能力の故に、これらの化合物は、高温で劣化しやすい電荷輸送分子及び顔料と共に及び/又は従来のPVBの架橋中に典型的に用いられる酸性触媒と共に用いることができる。構造式Iの化合物を架橋するのに要する条件は、従来のPVBを架橋するのに要する条件より安全で、低コストであり且つより環境に優しいものである。
【0032】
3.好適な実施例
好ましいのは、構造式Iの化合物であって、ここでは、Zは-OH、R1はアルキレン、ジアルキレンエーテル、アルキレンカルボニル、シクロアルキレン、シクロアルキレンアルキレン、アリーレン、アリーレンカルボニル、アルカリーレンカルボニル、アラルキレン又はアルキレンアラルキレンである。特に好ましいものは、R1が-CH2-, -CH2CH2-, -CH2CH2OCH2CH2-, -C(O)CH 2 -, -C(O)CH2CH2-及び-CH2C6H10-であり、そしてxが約78〜y約82%であり、yが約15%〜約17%であり且つzが約1%〜約7%であるような化合物である。
【0033】
さらに、好ましいのは、Zが-NHR2である構造式Iの化合物であって、ここで、R2は、アルキル、アルキルアルキレンエーテル、アルキルカルボニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキレン、アリール、アリールカルボニル、アルカリールカルボニル、アラルキル、アルキルアラルキレン又はR2がHであり、R1は、ZがOHである構造式Iの化合物に関するものと同じである。特に好ましいものは、R1が-CH2 -, -CH2CH2 -, -CH2 CH2OCH2CH2 -, -C(O)CH2 -, -C(O)CH2CH2-及び-CH2C6 H10-であり、R2がH であり、そしてxが約78%〜約82であり、yが約15%〜約17 %であり且つzが約1%〜約7%であるような化合物である。
【0034】
4. 構造式Iの化合物の合成
A. 合成反応パラメータ
「溶媒」、「不活性有機溶媒」又は「不活性溶媒」は、本願明細書に記述される反応条件下では不活性である溶媒を意味するものである。例えば、ベンゼン、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル及びそれらと類似のものを含むが、メタノール、エタノール、イソプロパノール及びそれら類似のものようなアルコール系溶媒は含まない。それとは逆に明記されない限り、本願発明の反応に用いられる溶媒は不活性有機溶媒である。
【0035】
それとは逆に明記されない限り、ここに記述した反応は、10℃から100℃、好ましくは、15℃から90℃、最も好ましくは、「室温」または「周囲温度」であり、例えば、20℃から80℃の温度範囲内で、大気圧下で起こるものとする。さらに、別途明記しない限り、反応時間と諸条件は近似され、例えば、約14から約30時間の期間にわたり、約5℃から約100℃、好ましくは、約15℃から約90℃、最も好ましくは、約20℃から約90℃の温度範囲内で、ほぼ大気圧で起こるものとする。諸実施例に与えられるパラメータは、特定のものであって、近似されないものとする。
【0036】
ここに記述した化合物と中間物の分離及び精製は、必要なら、適切な分離又は精製処理、例えば、ろ過、抽出、遠心分離、クロマトグラフィーのどれか又はこれらの処理の組合せによって実施してよい。適切な分離精製の特定の説明は、後続の実施例の参照で示してよい。しかし、もちろん、その他の同等の分離又は精製処理も用いてよい。
【0037】
B. Zが-OHである場合の式(I)の化合物の作製
Zが-OHの構造式Iの化合物の調製プロセスは、以下に示す反応スケームで表される。ここでは、置換基R1とx、y及びzは、別途明記されない限り、発明の概要で記述したものと同じ意味をもつ。
【0038】
【化6】
【0039】
出発物質
ポリビニルブチラール(PVB、構造式(1))、R1Br-置換アルコール及びジヒドロピランは市販のものである。構造式(2)のテトラヒドロピラン化合物は、当該技術分野で周知の方法によってR1Br-置換アルコールをジヒドロピランで反応させることにより生成される。
【0040】
構造式(3)
反応スケーム1のステップ1で示されるように、PVB(1)を構造式(2)の化合物と反応させて構造式(3)の対応化合物を得る。
【0041】
該反応は、超過量のハロゲン化水素捕捉剤、最も好ましくは、炭酸カリウムの存在で窒素雰囲気中で実施する。その反応物を約70℃〜90℃の不活性有機溶剤中で加熱して構造式(3)の化合物を得る。典型的には24時間かかるが、反応が実質的に完了すると、構造式(3)の化合物を標準の技術により、例えば、析出及びろ過で反応混合物から分離する。
【0042】
構造式(1) (Zが-OH)
反応スケーム1、ステップ2で説明されているように、テトラヒドロピラン基を構造式(3)の化合物から選択的に除去してZが-OHである場合の構造式Iの化合物を得る。
【0043】
テトラヒドロピラン基の選択的除去操作は、ステップ1の生成物を不活性溶剤中で溶解し、それに触媒量の希釈酸、例えば、10% HClを滴状で付加し、そして脱保護(deprotection)が完了するまで、通常、約18時間、その反応混合物を室温で定温放置して実施する。構造式Iの化合物を反応混合物から分離し、標準の技術で、例えば、析出及び減圧下での揮発性化合物の蒸発によって、精製して、濃縮する。
【0044】
C. Zが-NHR2である場合の構造式Iの化合物の調製
Zが-NHR2の構造式(I)の化合物の調製プロセスは、以下に示す反応スケーム2に示されており、この場合、置換基R2とx、y及びzは、別途明記されない限り、発明の概要で記述したものと同じ意味をもつ。
【0045】
【化7】
【0046】
構造式(4)
構造式(4)の化合物は、反応スケーム2で説明されるように、構造式I(Zは-NHR2)の化合物の調製における中間生成物である。構造式(4)の化合物は、当業者に周知の方法に従い、臭素化されたモノー又はジー置換アミン又は(市販されている)その対応塩を炭酸ジ-t-ブチルと反応させて作る。弱酸で容易に除去できるその他のアミノ保護基も用いてよい(例えば、アミルカルバメイト)。
【0047】
構造式(5)
構造式(5)の化合物は、上の構造式(3)の調製のために記述したものと同じ条件を使って、PVB(構造式I)を塩基の存在で構造式(4)の化合物と反応させて作る。その反応が実質的に完了する時、析出により構造式(5)の化合物を調製する。
【0048】
構造式I(Zは、-NHR2)
構造式(5)の化合物のアミノ保護基を、弱酸、例えば、トリフルオロ酢酸の存在で加水分解するか又はその代わりに、触媒水素化によって除去して、Zが-NHR2の構造式Iの化合物を得た。
【0049】
実験例
次の調製と例は、当業者が本願発明をより明確に理解し且つ実施できるように提示するものである。それらは、本願発明の範囲を制限するものではなく、これらは単に例示的で典型な例と理解されるべきものである。
【0050】
実験例1
1A. R1がエチレン基である場合の式(3)
窒素雰囲気下で、PVB(x=80%、y=16%及びz=4%の市販PVB、25g)と、テトラヒドロフラン(THF、150g)と、(2- ブロモエトキシ)-6-テトラヒドロ-2H- ピラン(12.95g)及びK2 CO3 (42g)の混合物を80℃で24時間加熱した。生ずる混合物をTHF(200g)で希釈し、そして水(7L)中で沈殿させた。得られた沈殿物をろ過して、定量的収量で構造式(3)の化合物であるポリ(ビニルブチラール-コ(co) -ビニルテトラヒドロピラニルエトキシ・エーテル-コ(co)-酢酸ビニル)の構造式(3)(ここで、R 1 が-CH 2 CH 2 - で、xが80%、yが16%及びzが4%)を得た。
【0051】
【化8】
溶解性は、THFに可溶、IPAに不溶であり、プロトンNMR(60MHz)では、積分強度比(脂肪族/o-アルキル)が 2.9、さらに、PVBに対する積分強度比(脂肪族/o-アルキル)は3.23.であった。
【0052】
1B. R1を可変させた場合の構造式(3)
同様の方法だが、2-ブロモエトキシ-6-テトラヒドロ-2H- ピランを構造式(2)(ここで、R1は、-CH2-, -CH2CH2-, -(CH2)2O(CH2)2-, -C(O)CH 2 -, -C(O)CH2CH2-、-CH2C6H10-, -C5H8-, -C(O)C6H4CH2-, -C(O)C6H4CH(CH3)-, -CH2C6H4-及び-CH2C6H4CH2-等)の化合物と置換させることによって、構造式(3)と対応する化合物が得られる。
【0053】
実験例2
2A. R1がエチレン基である場合の構造式I
THF(265g)と構造式(3)の化合物(R 1 =-CH2CH2 - )20gと水17 mlの混合物を10%水性HCl(0.62g)の添加で注意深く酸性化した。その混合物を室温で18時間定温で放置し、次いで、3.5Lの水中で沈殿させた。その沈殿物をイソプロピルアルコール(157g)で溶解しそして2Lのヘプタン中で沈殿させ、82%収率の化合物、ポリ(ビニルブチラール-コ-ビニルヒドロキシエーテル-コ-酢酸ビニル)の構造式I( R1が、-CH2CH2 -、xが80%, yが16%及びzが4%)を得た。
【0054】
【化9】
DSCは、構造式Iの上記化合物のガラス転移温度(Tg)は59℃であることが測定された。PVBのTgは66℃であることが測定された。溶解性:IPAに可溶。プロトンNMR(60MHz):積分強度比(脂肪族/o-アルキル)= 2.74.
【0055】
2B. R1を可変した場合の構造式(I)
同様の方法だが、Rが-(CH2)2-の化合物を構造式(3)(ここで、R1が-CH2-, -(CH2)2O(CH2)2-, -C(O)CH2-, -C(O)CH2CH2-, -CH2C6H10-, -C5H8-, -C(O)C6H4CH2-, -C(O)C6H4CH(CH3)-, -CH2C6H4-及び-CH2C6H4CH2-)の化合物と置換して、構造式Iの対応化合物が得られた。
【0056】
実施例3
構造式I(R=-CH2CH2-)の化合物を含有する架橋CGL
30gのフェネチルペリレン顔料(Paliogene Black、BASF)と10gの修飾したポリビニルブチラール(構造式I、R=-CH2CH2-)を、360gのメチルイソブチルケトン(MIBK)とジルコニウム・ビーズ(直径5mm)と一緒にセラミックジャーで72時間混和させた(milled)。分散は、5%の固形を含むようMIBKで調節した。3gのポリジイソシアン酸 NP-75(メチルエチルケトン(MEK)中70%固形)を添加した。200メッシュフィルターでろ過後、十分な量のろ液をドクターブレード(doctor blade)を使ってAlマイラー上に被覆し、CGLを形成するため、オーブン中で80℃で30分、次に、135℃で2時間焼結させた後、1ミクロンの厚さを得た。
【0057】
実施例4
4A. 構造式I(R=-CH2CH2-)の化合物とフェネチルペリレン顔料とを含有する有機導電体(OPC)
40gの正孔輸送化合物、N,N'-ジフェニル-N,N'-ビス(3-メチルフェニル)-[1,1'-ビフェニル]-4,4-ジアミン(Zeneca,U.K.から購入した)と、900gのジクロロメタン(DCM)と1,1,2-トリクロロメタン(TCM)(重量で7:3)に溶かした60gのポリカーボネート(Mobay Chemicalから購入した「Makrolon」)とを含有する溶液でドクターブレードを使ってCGL(実験例3)を被覆し、110℃で2時間焼結させた後、25ミクロン厚を得た。
【0058】
構造式I(R=-CH2CH2-)の化合物を含有するOPCの電子写真上の性能は、OPCテスター(Cynthia 200)を使って、同様に調製した従来のPVB含有のOPCと比較した。試料は、電荷アクセプタンス(charge acceptance)Vo /(V)を測定するため負のコロナ電圧V=−6000Vで帯電させ、暗消失(dark decay)DDR(V/秒)を測定するため5秒間暗部で消失させ、次に、試料に強く吸収される光の波長、この場合630 nmに、1 erg/cm2の光強度で、10秒間露光させた。光応答性、E1/2は、Vo /(V)から表面電荷の80%を放電するのに要するエネルギー(ergs/cm2)として測定した。残留電圧Vr(V)は、消去ランプに露光させた後、表面電荷として検出した。得られた結果を以下に示す。市販のPVB含有のOPCをPVBとし、構造式I(R=-CH2CH2-)の修飾PVB含有のOPCをPVB-Mと表す。
【0059】
【表1】
【0060】
4B. 構造式I(R=-CH2CH2-)の化合物とアルファチタニルフタロシアニン顔料とを含有する有機光導電体(OPC)
有機光導電体は、CGLがテトラヒドロフラン(THF)と一緒に混和された(milled)20gのアルファチタニルフタロシアニン及び10gのPVB-Mから形成された以外は、本質的に実験例4Aに記述したようにして調製した。架橋ステップは省略した。以下に示す表の結果に関連して、光応答性は780nmで測定した。実施例4Aに用いたものと同じ試料名をここでも使用する。
【0061】
【表2】
【0062】
本願発明をその特定実施例を参照して説明したが、発明の精神と範囲から逸脱することなく様々な変更をなしてよく且つ等価物を置換してよいことは、熟練した当業者に理解されるべきである。さらに、特定の状況、材料、物質の合成、プロセス、プロセスのステップ又は諸ステップを目的とする本願発明の精神と範囲に適応させるべく多くの修正を施すこともできる。前述の修正は全て前述の特許請求の範囲内にあるものとする。上文に引用された全ての特許と文献は、結果的に参考として織り込んだものである。
【0063】
以上、本発明の実施例について詳述したが、以下、本発明の各実施態様の例を示す。
(実施態様1)以下に示す構造の化合物。
【化10】
ここにおいて、 R1は、アルキレン、ジアルキレンエーテル、アルキレンカルボニル、シクロアルキレン、シクロアルキレンアルキレン、アリーレン、アリーレンカルボニル、アルカリーレンカルボニル、アラルキレン又はアルキレンアラルキレン、Zは、-OH又は-NHR2であり、ここでR2は、アルキル、アルキルアルキレンエーテル、アルキルカルボニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキレン、アリール、アリールカルボニル、アルカリールカルボニル、アラルキル、アルキルアラルキレンまたはR2はH、xは約60〜95%、 yは約3〜40%、zは0〜約20%および これらx、y、zの総和は100%である。
(実施態様2)前項1記載の化合物であって、 Zは-OH、R1はアルキレン、ジアルキレンエーテル、アルキレンカルボニル又はシクロアルキレンである化合物。
(実施態様3)前項2記載の化合物であって、 R1は-CH2-, -CH2CH2-, -CH2CH2OCH2CH2-,
-C(O)CH2-, -C(O)CH2CH2-又は-CH2C6H10 -、 xは約78〜82mol%、yは約15〜17mol%及びzは約1〜7mol%である化合物。
(実施態様4)前項3記載の化合物であって、R1は-CH2CH2-又は-CH2C6H10-である化合物。
(実施態様5)前項1記載の化合物であって、 Zは-NHR2、R1はアルキレン、ジアルキレンエーテル、アルキレンカルボニル又はシクロアルキレン、R2は水素又はアリールである化合物。
(実施態様6)以下に示す構造の化合物。
【化11】
ここにおいて、R1は、アルキレン、ジアルキレンエーテル、アルキレンカルボニル、シクロアルキレン、シクロアルキレンアルキレン、アリーレン、アリーレンカルボニル、アルカリーレンカルボニル、アラルキレン又はアルキレンアラルキレン、xは約60〜95%、 yは約3〜40%、 zは0〜約20%で、これらx、y、zの総和が100%である。
(実施態様7)前項6記載の化合物であって、R1は-CH2CH2-又は-CH2C6H10-である化合物。
(実施態様8)前項1記載の化合物を調製する方法において、以下の構造を有する化合物を酸で加水分解することを特徴とする化合物の調製方法。
【化12】
ここにおいて、 R1はアルキレン、ジアルキレンエーテル、アルキレンカルボニル、シクロアルキレン、シクロアルキレンアルキレン、アリーレン、アリーレンカルボニル、アルカリーレンカルボニル、アラルキレン又はアルキレンアラルキレン、xは約60〜95%、 yは約3〜40%、 zは0〜約20%で これらx、y、zの総和は100%である。
(実施態様9)前項1のポリ(ビニルブチラール)化合物を含む結合剤の溶液に分散された光導電性顔料から形成した電荷発生層と、電荷輸送層を含む電子写真用光導電体。
(実施態様10)前項9記載の光導電体であって、前記光導電性顔料は、チタニルフタロシアニン、バナジルフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニン、無金属(メタルフリー)フタロシアニン、銅フタロシアニン、アルミニウムフタロシアニン、クロロアルミニウムフタロシアニン及びハロインジウムフタロシアニンから成る群から選択される光導電体。
(実施態様11)前記光導電性顔料が、テトラカルボキシイミド・ペリレン顔料群から成る群から選択される前項9記載の光導電体。
(実施態様12)前記電荷発生層の前記光導電性顔料がフェネチルペリレンである前項11記載の光導電体。
(実施態様13)前記電荷輸送層は、N,N'-ジフェニル-N,N'-ビス(3-メチルフェニル)-[1,1'-ビフェニル]-4,4-ジアミンである前項9項記載の光導電体。
(実施態様14)前記電荷発生層の前記光導電性顔料は、チタニルフタロシアニンで、前記電荷輸送層は、(CH3C6H4)3Nである前項9記載の光導電体。
(実施態様15)前項9記載の光導電体であって、前記結合剤は、構造式I(ここにおいて、Zは-OH、R1は-CH2CH2-又は-CH2C6H10-)のポリビニルブチラール化合物である光導電体。
【0064】
【発明の効果】
以上説明したように、本願発明の構造は良好な接着特性と低温度硬化特性を有することができ、よって、例えば、電子写真の光導電体の結合剤として用いることができる。
Claims (15)
- 以下に示す構造の化合物。
- 請求項第1項に記載の化合物であって、 Zは-OH、R1はアルキレン、ジアルキレンエーテル、アルキレンカルボニル又はシクロアルキレンであることを特徴とする化合物。
- 請求項第2項記載の化合物であって、 R1は-CH2-, -CH2CH2-, -CH2CH2OCH2CH2-, -C(O)CH2-, -C(O)CH2CH2-又は-CH2C6H10 -、 xは 78〜82 mol%、yは 15〜17 mol%及びzは 1〜7 mol%であることを特徴とする化合物。
- 請求項第3項記載の化合物であって、R1は-CH2CH2-又は-CH2C6H10-であることを特徴とする化合物。
- 請求項第1項記載の化合物であって、 Zは-NHR2、R1はアルキレン、ジアルキレンエーテル、アルキレンカルボニル又はシクロアルキレン、R2は水素又はアリールであることを特徴とする化合物。
- 請求項第6項記載の化合物であって、R1は-CH2CH2-又は-CH2C6H10-であることを特徴とする化合物。
- 請求項1のポリ(ビニルブチラール)化合物を含む結合剤の溶液に分散された光導電性顔料から形成した電荷発生層と、電荷輸送層を含む電子写真用光導電体。
- 請求項9記載の光導電体であって、前記光導電性顔料は、チタニルフタロシアニン、バナジルフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニン、無金属(メタルフリー)フタロシアニン、銅フタロシアニン、アルミニウムフタロシアニン、クロロアルミニウムフタロシアニン及びハロインジウムフタロシアニンから成る群から選択される光導電体。
- 前記光導電性顔料が、テトラカルボキシイミド・ペリレン顔料群から成る群から選択される請求項9記載の光導電体。
- 前記電荷発生層の前記光導電性顔料がフェネチルペリレンである請求項11記載の光導電体。
- 前記電荷輸送層は、N,N'-ジフェニル-N,N'-ビス(3-メチルフェニル)-[1,1'-ビフェニル]-4,4-ジアミンである請求項9項記載の光導電体。
- 前記電荷発生層の前記光導電性顔料は、チタニルフタロシアニンで、前記電荷輸送層は、(CH3C6H4)3Nである請求項9記載の光導電体。
- 請求項9記載の光導電体であって、前記結合剤は、構造式I(ここにおいて、Zは-OH、R1は-CH2CH2-又は-CH2C6H10-)のポリビニルブチラール化合物である光導電体。
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