JP3797136B2 - 閃光装置の設定方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、カメラ、特にデジタルカメラに用いて好適な閃光装置及びそれを用いた電子スチルカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、CCD型やMOS型の固体撮像素子を用いて被写体を撮像し、それを画像データとしてフラッシュメモリ等の記録媒体に記録するデジタルカメラが一般に普及している。デジタルカメラにおいても従来の銀塩カメラと同様のストロボを有するものが多い。
【0003】
図12は、従来の一般的なストロボ100を示すブロック図であって、ストロボ100は以下のようにして撮影補助光を発する。すなわち、マイコン101からの制御によって昇圧トランス102に電池等の電源103からの電圧を320V程度に昇圧させ、メインコンデンサ104に充電を行わせ、その充電状態を維持させる。撮影時には、マイコン101からの制御により駆動素子(IGBT)105によってトリガコイル106を駆動し、トリガコイル106から2KV以上の電圧を放電管107に与え、放電管107を発光させる。さらに、その光の(被写体からの)反射光を調光センサ108によってとらえ、それが規定量の光量になったところで調光回路109により発光を停止させ、これにより適切な撮影補助光を確保する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のストロボ100において撮影補助光を得るためには、放電管107以外にも、それに供給する電力を得るための昇圧トランス102、メインコンデンサ104、トリガコイル106が不可欠となっている。このため、部品点数が多く、消費電力が大きいという問題や、高電圧を発生する際にノイズが発生するため、カメラ本体に組み込むには他の回路へのノイズ対策を行う必要があるといった問題があった。
【0005】
本発明は、かかる従来の課題に鑑みてなされたものであり、部品点数が少なく、小型かつ省電力化が可能となる閃光装置の設定方法を提供することを目的とする。
【0006】
異なる発光色を有する複数色の発光ダイオードを備えたカメラ装置の閃光装置の設定方法であって、各色の発光ダイオードを発光させて、混合光をグレーの紙に照射し、その画像をCCDにより取り込み、Y,Cr,Cbのそれぞれのデータに変換し、Cr=Cbとなるよう赤色の発光ダイオードの駆動電流Ir及び青色の発光ダイオードの駆動電流Ibを調整する工程と、規定のYになるように緑色の発光ダイオードの駆動電流Igを調整する工程と、Ir/IgおよびIb/IgがCr=Cbを維持する値となるように、Ir,Ibを設定する工程とを有することを特徴とする。
【0007】
これにより赤色LED、緑色LED、青色LEDが異なる輝度で発光し、それらの混合光である白色の光が得られることとなる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図にしたがって説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明に係る閃光装置1の電気的構成を示すブロック図である。閃光装置1は、各々が赤色、緑色、青色の互いに異なる発光色を有する3種類の発光ダイオード、すなわち赤色LED(LED−R)2、緑色LED(LED−G)3、青色LED(LED−B)4と、これらを駆動する駆動回路(駆動手段)5、電池等の電源6、マイコン7から構成されている。なお、赤色LED2、緑色LED3、青色LED4は、それぞれが1個であっても複数個であっても構わない。マイコン7は、デジタル信号をアナログ信号に変換するDAC8と、赤色LED2、緑色LED3、青色LED4のそれぞれに対応する設定電圧値Er,Eg,Ebが記憶された輝度設定メモリ9とを有している。設定電圧値Er,Eg,Ebは、閃光装置1における発光色の色合いを決める輝度設定情報であり、各値は工場出荷時において決められ設定されている。
【0025】
図2は、工場出荷時における輝度設定に関する手順を示す図であって、輝度設定においては、先ず、各色のLED2〜4を発光させて、その光(混合光)をグレーの紙に照射し、その画像をCCDにより取り込み、Y,Cr,Cb変換する(ステップS1〜S3)。次に、Cr=Cbとなるよう赤色及び青色のLED2,4の電流Ir,Ibを調整する(ステップS4,S5)。それが済んだら(ステップS4でYES)、規定のYレベルになるように緑色LED3の電流Igを調整する。このときIr/IgおよびIb/Igが先に求めたCr=Cbを維持する値となるように、Ir,Ibを設定する(ステップS6)。これにより混合光が白色となるような輝度が得られる電流値にIr,Ig,Ibを求め、しかる後、それらに対応する電圧値Er,Eg,Ebを求め設定電圧値とする(ステップS7)。なお、係る輝度設定に際して、前述した画像の取り込みに使用されるCCDは、一定以上の色分解性能を有するものが用いられる。また、閃光装置1が電子スチルカメラに組み込まれる場合には、その電子スチルカメラが有するCCDが用いられる。
【0026】
そして、マイコン7は、内部に組み込まれているプログラムに従い動作することにより本発明の制御手段として機能し、図外のカメラから送られるタイミング信号に応答して、例えば図3に示したようなシャッターの開閉タイミングで、駆動回路5にON/OFF信号を送り、駆動回路5から赤色LED2、緑色LED3、青色LED4に電流を流し、それらを発光させる。また、そのときには、DAC8から、輝度設定メモリ9に記憶されている値の色毎の直流電圧を駆動回路5に与え、上記各LED2〜4の駆動電流値Ir,Ig,Ibを所定の値に制御する。これにより赤色LED2、緑色LED3、青色LED4が異なる輝度で発光し、それらの混合光である白色の光が得られることとなる。
【0027】
ここで、以上の構成においては、各LED2〜4の発光時に必要な電力が小さく、また駆動回路5を簡単かつ小数の部品により構成することができる。よって、閃光装置1においては、従来のものに比べ部品点数が少なく、小型かつ省電力化が可能である。また、カメラ装置に組み込む場合であってもノイズ対策が不要となる。
【0028】
また、本実施の形態では、発光時に各LED2〜4の輝度を予め設定した輝度することにより異なる発光色のLED2〜4を用いても白色の光(撮影補助光等)を得ることができる。しかも、各LED2〜4の輝度を前述したように設定することにより、閃光装置1や、それが組み込まれるカメラ装置毎に最適な白色光を得ることができる。
【0029】
なお、本実施の形態では、3色のLED2〜4を用いたものを示したが、それらの代わりに白色のLEDを用いるとともに、マイコン7による制御をオンオフ制御だけとしてもよい。その場合においても、前述した従来のものに比べての効果、すなわち部品点数が少なく、小型かつ省電力化が可能であり、また、カメラ装置に組み込む場合であってもノイズ対策が不要となる効果を得ることができる。
【0030】
なお、本実施の形態においては、前記輝度設定メモリ9に、前述した方法で決められた設定電圧値Er,Eg,Eb、すなわち白色の光を得るための輝度設定情報が記憶されているものについて説明したが、それ以外の色の光を得るための輝度設定情報を記憶させておくようにしてもよい。例えば、図4に示したように、例えば白色光を得るための3色のLED2〜4の駆動電流値Ir,Ig,Ibが「50mA,60mA,70mA」であるとき、それを「50mA,0mA,0mA」とする設定電圧値を記憶させておくことにより赤色の光を得ることができる。また、例えば駆動電流値を「約40mA,約10mA,約5mA」とする設定電圧値を記憶させておくことによりオレンジ色といった様に、各LED2〜4の発光色以外の色(中間色)の光を得ることができる。したがって、前記輝度設定メモリ9に、複数種の輝度設定情報(複数組の設定電圧値Er,Eg,Eb)を記憶しておき、それらを選択的に使用させることにより、必要に応じて、複数種の色の光を得ることができる。
【0031】
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態は、図1に示したと同様の構成を有する閃光装置1において、前記マイコン7に、前述したものとは異なるプログラムが組み込まれているものである。
【0032】
図5は、本実施の形態におけるマイコン7の制御内容を示した図であって、本実施の形態において、マイコン7は、図外のカメラから送られるタイミング信号に応答して、赤色LED2、緑色LED3、青色LED4を順に発光させ、かつそのときの各LED2〜4の発光時間Tr,Tg,Tbを
Tr:Tg:Tb=Ir:Ig:Ib
である時間に制御する。すなわち、決められた発光時間内における、色毎の発光時間の割合が色毎の駆動電流値Ir,Ig,Ibの割合となるように、各LED2〜4を時分割で発光させる。
【0033】
係る実施の形態においても、第1の実施の形態と同様に、白色の光を得ることができため、それと同様の効果を得る事ができる。しかも、発光時に同時に使用する電流が約1/3で済む。よって、発光色が異なるLED2〜4を用いて白色光を得ることを目的とする場合には、電源6の負担が軽減されるとともに、電源6として、より容量の小さな電池を使用することができる。
【0034】
なお、前述したマイコン7による各LED2〜4の発光時間の制御は、色毎の駆動電流値Ir,Ig,Ibの割合と、前述した決められた発光時間、例えばタイミング信号と共にカメラから送られる指定信号により示される露光時間(図5に示した例)や、閃光装置1において別途設定された時間とに基づき、その度ごとに違算される。また、計算に使用する色毎の駆動電流値Ir,Ig,Ibの割合については、その都度、輝度設定メモリ9に記憶されている駆動電流値Ir,Ig,Ibから算出してもよいし、それらを記憶するとき輝度設定メモリ9に別途記憶しておいたものであってもよい。
【0035】
なお、本実施の形態とは別に、各LED2〜4の発光時間の割合を、図4において既説した白色以外の色の光が得られる駆動電流値Ir,Ig,Ibの割合とすることにより、白色以外の色の光を得ることができる。したがって、上述したように各LED2〜4の発光を時分割制御する方法においても、必要に応じて、複数種の色の光を得ることができる。
【0036】
(第3の実施の形態)
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。図6は、本発明に係る閃光装置を備えた電子スチルカメラ21の電気的構成を示すブロック図である。この電子スチルカメラ21は、固定レンズ22、フォーカスレンズ23を介して結像された被写体像を撮像する撮像手段であるCCD24と、CCD24を駆動するためのTG25及びVドライバー26と、CCD24から出力された撮像信号を保持するCDS、その撮像信号を増幅するゲイン調整アンプ(AGC)、増幅後の撮像信号をデジタル信号に変換するA/D変換器(AD)からなるユニット回路27を有している。前記フォーカスレンズ23は、AFモータ等からなる駆動機構28に保持されており、装置全体を制御するMPU29がAFドライバー30を介して駆動機構28を動作させることにより光軸方向に移動し合焦動作を行う。また、CCD24は、MPU29から送られるシャッターパルスに応じ、TG25とVドライバー26とによって電荷蓄積時間を変化されることにより、電子シャッターとして機能する。
【0037】
MPU29は各種の信号処理、及び画像処理機能を備えたものであり、ユニット回路27を経てデジタル信号に変換された撮像信号からビデオ信号を生成し、CCD24によって撮像した被写体像をスルー画像としてTFT液晶モニター31に表示させる。また、撮影時には、撮像信号を圧縮して所定のフォーマットの画像ファイルを生成し、それをフラッシュメモリ32に記憶させる一方、再生時には圧縮した画像ファイルを伸張してTFT液晶モニター31に表示させる。
【0038】
また、MPU29には電池等の電源を含む電源回路33、シャッターキー等の各種のスイッチを含む操作キー部34、作業用のメモリであるDRAM35、MPU29による各部の制御及びデータ処理に必要な各種の動作プログラムが記録されたプログラムROMであるMROM36、DAC8、駆動回路5が接続されている。DAC8と駆動回路5は、第1及び第2の実施の形態で既説したものと同様のものであり、駆動回路5には赤色LED2、緑色LED3、青色LED4が接続されている。
【0039】
そして、MROM36には、赤色LED2、緑色LED3、青色LED4の輝度を制御するための、第1の実施の形態で説明した設定電圧値Er,Eg,Ebと、MPU29に第1及び第2の実施の形態のマイコン7と同様の動作を行わせるためのプログラムが記憶されている。これによりMPU29と、MROM36、電源回路33、DAC8、駆動回路5、各LED2〜4によって本発明の閃光装置41が実現されている。またMROM36には、MPU29を本発明の合焦手段、露出制御手段、ホワイトバランス手段として機能させるためのプログラムが記憶されている。
【0040】
以下、上記構成からなる電子スチルカメラ21の、MPU29の制御に基づく各種動作における閃光装置41の使用例について説明する。
【0041】
(AF動作)
図7は、MPU29によるオートフォーカス制御(AF制御)に関する電子スチルカメラ21の動作内容を示すタイミングチャートである。なお、本実施の形態におけるフォーカス制御方式は、CCD24から出力された撮像信号に含まれる高周波数成分の量を、例えば1フィールド期間積分し、その値をAF評価値として、それが最も大きくなるようにフォーカスレンズ23を光軸方向に移動させるコントラストAFである。
【0042】
かかる動作では、電子スチルカメラ21は、撮影者によってスルーモードが設定された状態では、CCD24によって画像の取り込み動作を開始し(シャッター「開」)、取り込んだ画像(スルー画像)をTFT液晶モニター31に表示する。その間、各LED2〜4にプリ発光を行わせながらコントラストAF制御を行う。かかる間に、撮影者によりシャッターキーが押されたらキャプチャーモードに移行し、CCD24による画像取り込み動作をいったん停止する(シャッター「閉」)。
【0043】
しかる後、各LED2〜4(ストロボ)に所定の露光時間T内に所定の電流(例えば、第1の実施の形態で説明した駆動電流値Ir,Ig,Ib)を供給して本発光を行わせながら、CCD24による画像取り込み動作を行わせる(シャッター「開」(露光))。そして、露光時間が経過したら、CCD24による画像取り込み動作をいったん停止した後(シャッター「閉」)、再びスルーモードに移行して画像取り込み動作を再開する。
【0044】
以上の動作においては、スルーモードでコントラストAFが動作している間に各LED2〜4をプリ発光させることにより、暗い場所で撮影する場合等における、AF制御に必要なCCDからの情報不足を補うことができ、正確な合焦動作が可能である。しかも、プリ発光時に各LED2〜4に確保する輝度は、コントラストAFを可能とする程度でよく、本発光と同じ光量である必要はない。このためプリ発光に要する消費電力が小さく、AF制御が長時間行われていても電池寿命に及ぼす影響が僅かである。したがって、電池寿命を維持しながら、コントラストAFの使用範囲を広げることができる。
【0045】
なお、前述したシャッターの開閉動作は、前記CCD24が、画像を読み取る際に、画像の左から右への水平走査と、上から下への垂直走査を順次に行う方式(順次読み取り方式)のプログレッシブCCDの場合には不要であり、これについては、後述する他の動作においても同様である。
【0046】
(AE動作)
図8は、MPU29による自動露出制御(AE制御)に関する電子スチルカメラ21の動作内容を示すタイミングチャートである。かかる動作では、撮影者によってスルーモードが設定されたら、直ちにAE動作によって事前に露出検出を行う。そして、露出が不足しておりストロボが必要と判断したときには、キャプチャーモードへ移行する直前において撮影用のAE動作(露出制御)を行う間に、各LED2〜4を駆動してプリ発光を行い、本発光時に必要な光量(輝度や発光時間)を演算する。しかる後、キャプチャーモードへ移行した時点で、演算した光量で各LED2〜4に本発光を行わせて画像を取り込み、それが終了したら、キャプチャーモードに再び移行する。なお、各処理モード(スルーモードとキャプチャーモード)におけるシャッターの開閉動作は、図7の自動合焦制御と同様である。
【0047】
以上の動作においては、暗い場所で撮影する場合であっても、撮影時における露出を正確に検出することができる。また、かかる場合においてもプリ発光時に各LED2〜4に確保する輝度は、AEの動作が可能な程度の光量でよく、本発光と同じ光量である必要はなく、プリ発光に要する消費電力が極めて小さくて済む。したがって、電池寿命を維持しながら、暗い場所であっても正確な露出制御が可能である。
【0048】
(AWB動作)
図9は、MPU29によるオートホワイトバランス制御(AWB制御)に関する電子スチルカメラ21の動作内容を示すタイミングチャートである。かかる動作では、撮影者によってスルーモードが設定された後、キャプチャーモードへ移行する直前において各LED2〜4を駆動してプリ発光を行わせ、その状態でAWB動作を行い、撮影時にCCD24から出力される撮像信号に基づき白検出を行い、ユニット回路27のゲイン調整アンプにおける色成分毎のゲインを設定する。しかる後、キャプチャーモードへ移行した時点で、各LED2〜4に本発光を行わせて画像を取り込み、それが終了したら、キャプチャーモードに再び移行する。なお、上記のプリ発光及び本発光に際しては、各LED2〜4を、第1の実施の形態で説明した方法により決められた駆動電流値Ir,Ig,Ibで発光させる必要がある。また、各処理モード(スルーモードとキャプチャーモード)におけるシャッターの開閉動作は、図7のAF制御と同様である。
【0049】
以上の動作においては、蛍光灯などの他の光源があるところで各LED2〜4を発光させる場合、その光の白色のバランスを取っただけではホワイトバランスは取れないが、前述したようにプリ発光を行わせることにより、良好なホワイトバランスを確保することができる。なお、この場合には、プリ発光時にも本発光時と同様の輝度を各LED2〜4に確保する必要があるが、第1の実施の形態でも述べたように、その消費電力が従来のストロボに比べると僅かであるため、電池の消耗度合いも僅かである。
【0050】
(赤目防止動作)
図10は、MPU29による赤目防止制御に関する電子スチルカメラ21の動作内容を示すタイミングチャートである。かかる動作は、従来から行われているものと同様、キャプチャーモードへ移行する直前において、各LED2〜4にプリ発光を行わせ、これにより撮影時における各LED2〜4の本発光に伴う赤目の発生を防止するものである。
【0051】
(ムービー撮影動作)
図11は、ムービー(動画)撮影に関する電子スチルカメラ21の動作内容を示すタイミングチャートである。かかる動作では、スルーモードが設定された後、撮影者の所定の操作によりムービー記録モードへ移行した時点で、各LED2〜4を発光させる。そして、ムービー記録モードが終了するまで、各LED2〜4の発光状態を維持する。
【0052】
以上の動作においては、暗い場所においてもムービー撮影が可能となる。しかも、それが長時間行われていても電池寿命に及ぼす影響が僅かである。したがって、電池寿命を維持しながら、電子スチルカメラ21の利用範囲を広げることができる。
【0053】
(多重撮影)
図12は、多重撮影に関する電子スチルカメラ21の動作内容を示すタイミングチャートである。かかる動作では、スルーモードが設定された後、キャプチャーモードへ移行してCCD24による画像取り込み動作を行う間に、例えば撮影者によって設定された一定時間(T2)で各LED2〜4を間欠的に発光させる。そして、画像取り込み動作が終了するまで、かかる間欠発光を継続する。なお、各処理モード(スルーモードとキャプチャーモード)におけるシャッターの開閉動作は、図7の自動合焦制御と同様である。
【0054】
以上の動作においては、動きのある被写体を1画像に連続撮影した多重画像として撮影することができる。しかも、従来の放電管を用いたストロボに比べると、各LED2〜4においては、1回の発光時における光量の変化がパル状であることから、発光間隔を短く設定することができ、より速い動きがある被写体を撮影対象とした多重撮影が可能となる。
【0055】
なお、これ以外にも、予め各LED2〜4の発光間隔を固定しておき、撮影者に発光回数だけを設定させるようにしたり、撮影者に1回の発光時間を設定させるようにしてもよい。また、撮影者に予め発光色を設定させるとともに、その発光色が得られるよう、第2の実施の形態で説明したように各LED2〜4の輝度を個々に制御するようにしてもよく、さらには1回毎に発光色を変化させるようにしてもよい。その場合には、より効果的な画像を得ることができる。
【0056】
(セルフタイマー撮影)
図13は、セルフタイマー撮影に関する電子スチルカメラ21の動作内容を示すタイミングチャートである。かかる動作では、セルフタイマーがセットされた後のスルーモードにおいて、キャプチャーモードへ移行するまで、各LED2〜4を、例えば図示したように「紫、青、・・・赤」といったように発光色を変化させながら間欠的に発光させる。なお、各処理モード(スルーモードとキャプチャーモード)におけるシャッターの開閉動作は、図7の自動合焦制御と同様である。
【0057】
以上の動作においては、本発光時と同様の光量を必要としないため、各LED2〜4の輝度を低く抑えることにより、消費電力を削減することができる。また、例えば各LED2〜4の輝度を、夜間のように周囲が暗いときに、それ以外のときよりも低く設定すれば、消費電力をさらに削減することができる。なお、各LED2〜4の発光間隔は等間隔でなくとも、次第に短くなるようにしてもよい。
【0058】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の閃光装置の設定方法においては、発光時に必要な電力が小さく、小型かつ省電力化が可能とすることができる閃光装置の設定が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す閃光装置のブロック図である。
【図2】同実施の形態における輝度設定時の手順を示すフローチャートである。
【図3】同実施の形態における動作内容を示すタイミングチャートである。
【図4】各LEDに対する駆動電流値と発光色との関係を示す図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態における動作内容を示すタイミングチャートである。
【図6】本発明の第3の実施の形態を示す電子スチルカメラのブロック図である。
【図7】オートフォーカス制御に関する電子スチルカメラの動作内容を示すタイミングチャートである。
【図8】自動露出制御制御に関する電子スチルカメラの動作内容を示すタイミングチャートである。
【図9】オートホワイトバランス制御に関する電子スチルカメラの動作内容を示すタイミングチャートである。
【図10】赤目防止制御に関する電子スチルカメラの動作内容を示すタイミングチャートである。
【図11】ムービー撮影に関する電子スチルカメラの動作内容を示すタイミングチャートである。
【図12】多重撮影に関する電子スチルカメラの動作内容を示すタイミングチャートである。
【図13】セルフタイマー撮影に関する電子スチルカメラの動作内容を示すタイミングチャートである。
【図14】従来の閃光装置を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 閃光装置
2 赤色LED
3 緑色LED
4 青色LED
5 駆動回路
7 マイコン
8 DAC
9 輝度設定メモリ
21 電子スチルカメラ
24 CCD
29 MPU
36 MROM
41 閃光装置
Claims (2)
- 異なる発光色を有する複数色の発光ダイオードを備えたカメラ装置の閃光装置の設定方法であって、
各色の発光ダイオードを発光させて、混合光をグレーの紙に照射し、その画像をCCDにより取り込み、Y,Cr,Cbのそれぞれのデータに変換し、
Cr=Cbとなるよう赤色の発光ダイオードの駆動電流Ir及び青色の発光ダイオードの駆動電流Ibを調整する工程と、
規定のYになるように緑色の発光ダイオードの駆動電流Igを調整する工程と、
Ir/IgおよびIb/IgがCr=Cbを維持する値となるように、Ir,Ibを設定する工程とを有することを特徴とする閃光装置の設定方法。 - さらに、前記調整されたIg、および前記設定されたIr,Ibにおける各発光ダイオードの駆動電圧値を記憶することを特徴とする閃光装置の設定方法。
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